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【発明の名称】 紙製防草シートおよびその使用方法
【発明者】 【氏名】岡田 慎吾
【住所又は居所】広島市中区舟入中野2番14号 株式会社理舎内

【要約】 【課題】使用後に撤去して産業廃棄物として処理する必要がなく、廉価で敷設が容易であり、さらに匍匐枝を持つ植物の自然繁殖を阻害することのない紙製防草シートおよびその使用方法を提供する。

【解決手段】植物7を栽培する土壌5上に敷いて、雑草が生えるのを阻止しつつ、土壌5を部分的に露出させるべく所定間隔で形成した解放部3において植物7を生長させる防草シートであって、前記防草シートを、微生物によって自然分解する新聞紙等の紙で形成する。この紙製防草シート1を土壌5上に敷く際に、その上面の全体または一部に置き土6を被せる。また、二重またはそれ以上に折り畳み、その上側シート1aと下側シート1bとの間に肥料4を配する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を栽培する土壌上に敷いて、雑草が生えるのを阻止しつつ、前記土壌を部分的に露出させるべく所定間隔で形成した解放部において植物を生長させる防草シートであって、
前記防草シートを、微生物によって自然分解する紙で形成してなることを特徴とする紙製防草シート。
【請求項2】
前記防草シートを新聞紙で形成してなることを特徴とする紙製防草シート。
【請求項3】
請求項1または2に記載の紙製防草シートを前記土壌上に敷く際に、その上面の全体または一部に置き土を被せてなることを特徴とする紙製防草シートの使用方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の紙製防草シートを前記土壌上に敷く際に、それを二重またはそれ以上に折り畳み、その上側シートと下側シートとの間に肥料及び又は消毒剤を配すると共に、その上面の全体または一部に置き土を被せてなることを特徴とする紙製防草シートの使用方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雑草の生長を阻止しつつ、栽培植物の繁殖を効果的に促すことのできる紙製の防草シートおよびその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、苺などの植物を栽培する際に、化学繊維製や黒色ビニール製の防草シート(通常、マルチシートあるいはマルチングシートと呼ばれている)が使用されている。
この防草シートは、植物を栽培する土壌上に敷いて、雑草が生えるのを阻止しつつ、水の蒸発を防止するもので、特に冬季には保温効果に優れるものである。防草シートには、所定間隔で穴部が設けられ、その開口穴部に種を撒いたり苗を植えて、栽培植物を生長させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の防草シートは化学繊維製やビニール製であるため、微生物によって自然分解することなく、土壌中にそのまま残存する。そのため、使用後に撤去して産業廃棄物として処理する必要がある。
【0004】
また、この防草シートには栽培植物の種類に応じて、それぞれ異なる間隔で開口穴部を形成する必要があるので割高となり、また、その開口穴部を土壌上に正確に位置させる必要があるので、敷設作業が面倒であるといった問題がある。
【0005】
さらに、匍匐枝(ツル状に伸びて地上をはう枝)を持つ、苺、ガザニア、ユキノシタあるいはジシバリ等を栽培する際に、その枝から生え出る根が、防草シートによって土壌に根付くのが妨げられるため、自然繁殖が阻害されてしまうといった問題もある。
【0006】
そこで、本発明の目的とするところは、使用後に撤去して産業廃棄物として処理する必要がなく、廉価で敷設が容易であり、さらに匍匐枝を持つ植物の自然繁殖を阻害することのない紙製防草シートおよびその使用方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の紙製防草シートは、植物(7)を栽培する土壌(5)上に敷いて、土壌(5)を部分的に露出させるべく所定間隔で形成した解放部(3)において植物(7)を生長させる防草シート(1)であって、その防草シート(1)を、微生物によって自然分解する紙で形成してなることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の紙製防草シートは、前記防草シート(1)を新聞紙で形成してなることを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項3に記載の紙製防草シートの使用方法は、請求項1または2に記載の紙製防草シート(1)を土壌(5)上に敷く際に、その上面の全体または一部に置き土(6)を被せてなることを特徴とする。
【0010】
またさらに、請求項4に記載の紙製防草シートの使用方法は、請求項1または2に記載の紙製防草シート(1)を土壌(5)上に敷く際に、それを二重またはそれ以上に折り畳み、その上側シート(1a)と下側シート(1b)との間に肥料(4)又は消毒剤の一方、あるいは肥料(4)と消毒剤の両方を配すると共に、その上面の全体または一部に置き土(6)を被せてなることを特徴とする。
【0011】
なお、括弧内の記号は、図面および後述する発明の実施の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
【0012】
本発明の請求項1に記載の紙製防草シートによれば、植物を栽培する土壌上に敷いて、雑草が生えるのを阻止しつつ、土壌を部分的に露出させるべく所定間隔で形成した解放部において植物を生長させる防草シートを、微生物によって自然分解する紙で形成したので、当該紙製防草シートは微生物によって経時的に自然分解し消滅する。従って、使用後に撤去して産業廃棄物として処理する手間を省くことができる。
【0013】
また、この防草シートは紙製であるので、土壌を部分的に露出させる箇所である解放部を、土壌上に敷設する前に限らず、例えば、敷設後に栽培植物の種類に対応する間隔で容易に形成することができる。従って、廉価なものとすることができ、敷設作業も容易である。
【0014】
さらに、この紙製防草シートは微生物によって自然分解するので、苺等の匍匐枝を持つ植物を栽培した場合には、ツル状に伸びて地上をはう枝から出る根が、当該防草シートに阻害されることなく土壌に根付くことができる。これにより、当該植物の自然繁殖が促される。
【0015】
また、請求項2に記載の紙製防草シートによれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、前記防草シートを新聞紙で形成したので、さらに廉価で敷設作業も容易なものとすることができる。すなわち、古新聞紙を使用することによって、きわめて廉価なものとすることができ、また、解放部も簡単な手作業で所望箇所に容易に形成することができるので、例えば、土壌上に敷設する際に栽培する植物に合わせて適宜箇所に自在に形成することができる。
【0016】
さらに、請求項3に記載の紙製防草シートの使用方法によれば、請求項1または2に記載の紙製防草シートを敷く際に、その上面の全体または一部に置き土を被せるので、当該紙製防草シートを安定姿勢で土壌上に敷設することができる。
【0017】
なお、この防草シートは、微生物によって自然分解する紙で形成しているので、時間の経過と共に自然消滅する。従って、使用後に撤去して産業廃棄物として処理する必要がない。また、この防草シートは新聞紙等の紙製であるので、土壌を部分的に露出させる箇所である解放部を容易に形成することができ、よって、廉価であり、敷設作業も容易である。さらに、この紙製防草シートは微生物によって自然分解するので、苺等の匍匐枝を持つ植物を栽培した場合には、その枝から出る根を土壌に土着させることができ、これにより、当該植物の自然繁殖が促すことができる。
【0018】
またさらに、請求項4に記載の紙製防草シートの使用方法によれば、請求項1または2に記載の紙製防草シートを土壌上に敷く際に、それを二重またはそれ以上に折り畳み、その上側シートと下側シートとの間に肥料及び又は消毒剤を配するので、その肥料及び又は消毒剤によって栽培植物の生長を促すことができる。また、この紙製防草シートの上面の全体または一部に置き土を被せるので、当該防草シートを安定した姿勢で土壌上に配置することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1および図2を参照して、本発明の実施形態に係る紙製防草シート1とその使用方法について説明する。図1は、紙製防草シート1およびその使用方法の実施形態を示す平面図であり、図2はその断面図である。
【0020】
本発明の実施形態に係る紙製防草シート1は、苺等の匍匐枝を有する植物7を栽培するために、その土壌5上を覆うように敷き、雑草が生えるのを阻止している。またこの防草シート1は、シート本体2に所定間隔で穴状の解放部3を形成し、そこから露出する土壌5で植物7を生長させるようにしている。
そして、この防草シート1は、微生物によって自然分解する紙である新聞紙で形成されている。また、この紙製防草シート1は、その上面の全体に置き土6を被せて、その位置がずれないようにしている。
【0021】
このように本実施形態に係る紙製防草シート1は、新聞紙で形成しているので、時間の経過と共に、微生物によって自然分解されて消滅する。その場の環境によっても左右されるが、通常、1ケ月程度で分解がはじまり、6ケ月程度で完全に分解する。従って、使用後に撤去して産業廃棄物として処理する手間が不要である。また、この防草シート1は新聞紙で形成したのできわめて廉価である。特に古新聞紙を使用するとより効果的である。
【0022】
さらに、その解放部3を所望箇所に手作業で自在に形成することができるので、土壌5上に敷設する際に、栽培植物7に合わせた大きさや間隔で容易に形成することができる。従って、敷設作業がきわめて容易である。
【0023】
またさらに、この紙製防草シート1は自然消滅するので、苺のようにツル状に伸びて地上をはう枝9から出る根8を、防草シート1上から土壌5に根8付かせることができる(図3参照)。従って、当該植物7の自然繁殖を効果的に促進することができる。
【0024】
なお、この紙製防草シート1は、土壌に含まれる水の蒸発を防止し、冬季においては土壌を保温するはたらきも併せて行う。
【0025】
本実施形態における紙製防草シート1の解放部3は、シート本体2に形成しているが、これに限定するものではなく、図4に示すように、隣接する防草シート1間に形成することもできる。その場合、図4(a)のように、シート本体2の端部を切欠いて解放部3とすることもできるし、隣接する複数の防草シート1を交錯させて形成した隙間部分を解放部3とすることもできる。
【0026】
また、この防草シート1は、図5に示すように、二重に折り畳み、その上側シート1aと下側シート1bとの間に肥料4を配することもできる。この場合、肥料4によって当該植物7の生長をさらに促すことができる。防草シート1の上面の全体または一部には置き土6が被され、位置ずれを防止している。なお、肥料4にかえて粒状又は粉末状の消毒剤を配するようにしてもよく、あるいは肥料4に加えて消毒剤を配するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の紙製防草シートによれば、当該防草シートを微生物によって自然分解する紙で形成したので、使用後に撤去して産業廃棄物として処理する必要がなく、使用性に優れる。また、この防草シートは紙製であるので、廉価であり、解放部を所望箇所に容易に形成することができるので敷設作業も容易である。さらに、この紙製防草シートは微生物によって自然分解するので、苺等の匍匐枝を持つ植物を栽培した場合には、その枝から出る根を当該防草シート上から土壌に土着させることができ、当該植物の自然繁殖を効果的に促進することができる。
【0028】
また、請求項2に記載の紙製防草シートによれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、防草シートを新聞紙で形成したので、さらに廉価で敷設作業を容易なものとすることができる。
【0029】
さらに、請求項3に記載の紙製防草シートの使用方法によれば、請求項1または2に記載の紙製防草シートを土壌上に敷く際に、その上面の全体または一部に置き土を被せるので、当該紙製防草シートを安定姿勢で土壌上に配置することができる。
【0030】
またさらに、請求項4に記載の紙製防草シートの使用方法によれば、請求項1または2に記載の紙製防草シートを土壌上に敷く際に、それを二重またはそれ以上に折り畳み、その上側シートと下側シートとの間に肥料及び又は消毒剤を配するので、その肥料及び又は消毒剤によって栽培植物の生長を促すことができる。また、この紙製防草シートの上面の全体または一部に置き土を被せるので、当該防草シートを安定した姿勢で土壌上に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る紙製防草シートの使用方法を示す平面図である。
【図2】図1に示す使用方法の断面図である。
【図3】図1に示す使用方法において、匍匐枝を有する植物の自然繁殖状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る紙製防草シートの他の使用方法を示すもので、(a)はシート本体の端部を切欠いて解放部を形成したもの、(b)は隣接する防草シートを交錯させて解放部を形成したものを示す平面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態に係る紙製防草シートの使用方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1   紙製防草シート
1a  上側シート
1b  下側シート
2   シート本体
3   解放部
4   肥料
5   土壌
6   置き土
7   植物
8   根
9   枝
【出願人】 【識別番号】502262067
【氏名又は名称】株式会社理舎
【住所又は居所】広島県広島市中区舟入中野2番14号
【出願日】 平成14年7月19日(2002.7.19)
【代理人】 【識別番号】100105175
【弁理士】
【氏名又は名称】山広 宗則

【識別番号】100105197
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 牧子

【公開番号】 特開2004−49098(P2004−49098A)
【公開日】 平成16年2月19日(2004.2.19)
【出願番号】 特願2002−210498(P2002−210498)