| 【発明の名称】 |
ロールベーラ |
| 【発明者】 |
【氏名】小原 信孝 【住所又は居所】北海道千歳市上長都1061番地2 スター農機株式会社内
【氏名】植竹 哲也 【住所又は居所】北海道千歳市上長都1061番地2 スター農機株式会社内
【氏名】山本 博之 【住所又は居所】北海道千歳市上長都1061番地2 スター農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】ピックアップ装置で拾い上げた牧草等を良好に切断でき、ロールベール成形装置へ円滑に搬送できるロールベーラを提供する。
【解決手段】ピックアップ装置3により拾い上げた牧草等を、搬送装置6によってロールベール成形装置5へと搬送してロールベールに成形するロールベーラにおいて、ピックアップ装置3の上方に牧草等を回転フォーク11とで挟み込む第一押さえ棒17を設け、搬送装置6は、牧草等をロールベール成形装置5まで案内する床板30と、牧草等を切断する切断刃31と、牧草等を切断刃31に押し付けつつロールベール成形装置5側へ搬送する回転搬送ロータ32と、床板30上を搬送された牧草等をロールベール成形装置5まで搬送する搬送ローラ33とを備え、床板30の上方に、牧草等を床板30及び切断刃31に押し付ける第二押さえ棒41を設けたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ピックアップ装置の回転フォークにより拾い上げた牧草等を搬送装置によってロールベール成形装置へと搬送し、そのロールベール成形装置により牧草等をロールベールに成形するロールベーラにおいて、 上記ピックアップ装置の上方に、上記回転フォークで拾い上げた牧草等を上記回転フォークとで挟み込む第一押さえ棒を設け、 上記搬送装置は、上記回転フォークで拾い上げた牧草等を上記ロールベール成形装置まで案内するための床板と、その床板の経路の途中に設けられ、上記床板上を搬送される牧草等を切断するための切断刃と、上記床板の上方に設けられ、上記牧草等を上記切断刃に押し付けつつ上記ロールベール成形装置側へ搬送する回転搬送ロータとを備え、 上記床板の上方に、上記回転搬送ロータの前方から上記切断刃の上方に延出し、床板上を搬送される牧草等を上記床板及び切断刃に押し付ける第二押さえ棒を設けたことを特徴とするロールベーラ。 【請求項2】 上記第一押さえ棒の後端部と上記第二押さえ棒の前端部とがオーバーラップさせて設けられる請求項1記載のロールベーラ。 【請求項3】 上記搬送装置が更に、上記床板の後方に設けられ、床板上を搬送された牧草等を上記ロールベール成形装置まで搬送する搬送ローラを備えた請求項1又は2記載のロールベーラ。 【請求項4】 上記回転搬送ロータの前方から上記回転搬送ロータと上記床板との間を通って上記搬送ローラ近傍まで延出し、上記牧草等を上記床板及び搬送ローラに押し付ける第三押さえ棒を更に備えた請求項3記載のロールベーラ。 【請求項5】 上記回転搬送ロータは上記床板の幅方向に間隔を隔てて複数設けられた搬送爪を有し、上記第三押さえ棒は、上記回転搬送ロータの前方に位置する部分が、各搬送爪の間を延びるように板状に形成される請求項4記載のロールベーラ。 【請求項6】 上記搬送装置が、上記搬送ローラの上方に揺動自在かつ回転自在に設けられた押圧搬送手段を更に備えた請求項3〜5いずれかに記載のロールベーラ。 【請求項7】 上記押圧搬送手段が駆動ローラからなる請求項6記載のロールベーラ。 【請求項8】 上記回転搬送ロータの下方で上記床板の両側部に配置され、上記ロールベール成形装置側に向かうにつれて幅方向内側に突出するように傾斜した傾斜部材を更に備えた請求項1〜7いずれかに記載のロールベーラ。 【請求項9】 上記傾斜部材の傾斜角度が変更可能である請求項8記載のロールべーラ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、圃場に刈倒された牧草、麦ワラ、稲藁等を拾い上げて円柱状のロールベールに成形するロールベーラに関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来から、圃場に刈倒された牧草、麦ワラ、稲藁等(以下単に牧草等という)を拾い上げて円柱状のロールベールに成形するロールベーラが知られている(例えば、特許文献1,2及び3等)。 【0003】 従来のロールベーラの一例として、特許文献1に記載のロールベーラを図11を用いて説明する。 【0004】 このロールベーラは、自走式の走行装置(クローラ)70と、走行装置70の前方に配置され、牧草等を拾い上げるピックアップ装置71と、走行装置70上に積載され、牧草等を円柱状に圧縮してロールベールに成形するロールベール成形装置72と、ピックアップ装置71により拾い上げた牧草等をロールベール成形装置72へと供給・搬送する搬送装置73とを備える。 【0005】 ピックアップ装置71は、走行装置70の駆動源(エンジン)により回転駆動される回転体75と、回転体75の外周に、その幅方向(紙面前後方向)及び周方向に間隔を隔てて複数設けられた回転フォーク76とを備える。 【0006】 ロールベール成形装置72は、機枠77と、機枠77の内部に複数設けられたローラ79と、それらローラ79間に掛け渡され、内側に円柱状の成形部80を形成するベルト部材81とを備える。ロールベール成形装置72は、その後半部がヒンジ82を中心に後方上方に旋回できるようになっている。 【0007】 搬送装置73は、ピックアップ装置71の後部からロールベール成形装置72に向かって延出した床板83と、その床板83の経路の途中に幅方向(紙面前後方向)に間隔を隔てて複数設けられた切断刃85と、床板83及び切断刃85の上方に設けられ、牧草等を切断刃85に押し付けて切断しつつロールベール成形装置72側に送り込む回転搬送ロータ86と、床板83の後方に配置され、回転搬送ロータ86によって送り込まれた牧草等を成形室80内に搬送する搬送ローラ87とを備える。 【0008】 回転搬送ロータ86は、円筒部88と、円筒部88の外周にその幅方向及び周方向に間隔を隔てて複数設けられた搬送爪89とを備える。また、円筒部88の外周に接するようにスクレーパ90が設けられる。更に、回転搬送ロータ86の後方から搬送ローラ87の上方まで延出する押さえ棒91が幅方向に間隔を隔てて複数設けられており、搬送ローラ87による搬送効率を向上させるようになっている。 【0009】 圃場に刈倒された牧草等は、ピックアップ装置71の回転フォーク76により拾い上げられて床板83上に搬送され、回転搬送ロータ86の搬送爪89と切断刃85との作用により適切な長さに切断されつつ後方(ロールベール成形装置72側)へ搬送される。床板83の後端まで搬送された牧草等は搬送ローラ87によって成形室80内に導入される。そして、成形室80内で循環するベルト部材81により円柱状に圧縮されてロールベールに成形される。ロールベールが成形されると、ロールベール成形装置72の後半部が上方に旋回されてロールベールが排出される。 【0010】 【特許文献1】 特開2001−190148号公報(第3図等) 【特許文献2】 実開昭60−133764号公報 【特許文献3】 実開昭61−98450号公報 【0011】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、このような従来のロールベーラには以下の問題があった。 【0012】 ▲1▼.回転搬送ロータ86の搬送爪89による牧草等を切断刃85に押し付ける力が充分でなく、牧草等を確実に切断できない場合があった。特に、搬送爪89は搬送方向後方側では牧草等を上方へと掻き揚げるように作用するため、牧草等の切断刃85に対する押付力が小さくなってしまう。また、搬送爪89は円筒部88に対して周方向に間隔を隔てて(図例では180°)配置されているため、搬送爪89の位相によっては牧草等を押し付けることができない。 【0013】 特に、牧草等が水に濡れている場合はしなやかで切断しずらいため、切断不良が発生しやすい。その結果、切断されなかった牧草等が搬送爪89にV字状に引っかかり、円筒部88に巻き付いたり、各搬送爪89の間に詰まってしまい円滑な搬送ができなくなってしまう。 【0014】 ▲2▼.牧草等の搬送ローラ87に対する押し付け力が充分でなく、牧草等が図中矢印Aで示す部分に停滞してしまう。特に、牧草等が切断されずに搬送され、搬送爪89により後方上方へと掻き揚げられて滞留した場合、搬送ローラ87による搬送ができなくなってしまう。また、牧草等が切断された場合であっても、切断された牧草等がふわふわの状態であるときなどにもこの問題が発生する。 【0015】 ▲3▼.ピックアップ装置71で拾い上げた牧草等が縦向きで床板83上に搬送された場合、牧草等が幅方向に並設された各搬送爪89の間に刺さって詰まってしまう。 【0016】 ▲4▼.図中矢印Bで示す部分において、幅方向両端に位置する搬送爪89と機枠77の内側面との間に牧草等が停滞してしまう。 【0017】 そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ピックアップ装置で拾い上げた牧草等を良好に切断でき、ロールベール成形装置へ円滑に搬送できるロールベーラを提供することにある。 【0018】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本発明は、ピックアップ装置の回転フォークにより拾い上げた牧草等を搬送装置によってロールベール成形装置へと搬送し、そのロールベール成形装置により牧草等をロールベールに成形するロールベーラにおいて、上記ピックアップ装置の上方に、上記回転フォークで拾い上げた牧草等を上記回転フォークとで挟み込む第一押さえ棒を設け、上記搬送装置は、上記回転フォークで拾い上げた牧草等を上記ロールベール成形装置まで案内するための床板と、その床板の経路の途中に設けられ、上記床板上を搬送される牧草等を切断するための切断刃と、上記床板の上方に設けられ、上記牧草等を上記切断刃に押し付けつつ上記ロールベール成形装置側へ搬送する回転搬送ロータとを備え、上記床板の上方に、上記回転搬送ロータの前方から上記切断刃の上方に延出し、床板上を搬送される牧草等を上記床板及び切断刃に押し付ける第二押さえ棒を設けたものである。 【0019】 ここで、上記第一押さえ棒の後端部と上記第二押さえ棒の前端部とがオーバーラップさせて設けられることが好ましい。 【0020】 また、上記搬送装置が更に、上記床板の後方に設けられ、床板上を搬送された牧草等を上記ロールベール成形装置まで搬送する搬送ローラを備えるようにしても良い。 【0021】 また、上記回転搬送ロータの前方から上記回転搬送ロータと上記床板との間を通って上記搬送ローラ近傍まで延出し、上記牧草等を上記床板及び搬送ローラに押し付ける第三押さえ棒を更に備えることが好ましい。 【0022】 また、上記回転搬送ロータは上記床板の幅方向に間隔を隔てて複数設けられた搬送爪を有し、上記第三押さえ棒は、上記回転搬送ロータの前方に位置する部分が、各搬送爪の間を延びるように板状に形成されることが好ましい。 【0023】 更に、上記搬送装置が、上記搬送ローラの上方に揺動自在かつ回転自在に設けられた押圧搬送手段を更に備えても良い。 【0024】 上記押圧搬送手段は駆動ローラであっても良い。 【0025】 また、上記回転搬送ロータの下方で上記床板の両側部に配置され、上記ロールベール成形装置側に向かうにつれて幅方向内側に突出するように傾斜した傾斜部材を更に備えることが好ましい。 【0026】 また、上記傾斜部材の傾斜角度が変更可能であることが好ましい。 【0027】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。 【0028】 図1は本実施形態に係るロールベーラの側面断面図であり、図2はピックアップ装置及び搬送装置の一部を示す平面図であり、図3はロールベーラの斜視図である。 【0029】 なお、本明細書では、図1におけるピックアップ装置3側(図中左側)を前方、ロールベール成形装置5側(図中右側)を後方、紙面前後方向を幅方向という。 【0030】 本実施形態のロールベーラ1は、自走式の走行装置(クローラ)2と、走行装置2の前方に配置され、牧草等を拾い上げるためのピックアップ装置3と、走行装置2上に積載され、牧草等を円柱状に圧縮してロールベールに成形するロールベール成形装置5と、ピックアップ装置3により拾い上げた牧草等をロールベール成形装置5へと搬送・供給する搬送装置6とを備える。 【0031】 走行装置2は、エンジン(図示せず)から変速機を経て無限軌道帯7を駆動して圃場等を走行するものであり、図3に示すように、その側部に作業者が操作する操作装置9を備える。 【0032】 ピックアップ装置3は、エンジンの駆動力により回転駆動される回転体10と、回転体10の外周に、その幅方向及び周方向に間隔を隔てて複数設けられた回転フォーク11とを備える。 【0033】 ピックアップ装置3の上方には、ロールベール成形装置5の機枠12の前方両側部に固設されたL字状アーム13の先端部にブラケット15を介して取り付けられた側面視へ字状のカバー部材16と、そのカバー部材16の幅方向に間隔を隔てて複数取り付けられた第一押さえ棒17とが設けられる。図1に示すように、カバー部材16はピックアップ装置3の前方上半分を覆うように設けられる。このカバー部材16によって、ピックアップ装置3の回転フォーク11による牧草等の掻取量(取込量)が調節される。また、カバー部材16は、回転フォーク11により掻き取られた牧草等が前方へ飛ばされることを防止する。これによって、牧草等を確実にロールベール成形装置5へと導入することができる。 【0034】 カバー部材16の両側には折り返し部16aが形成され、その折り返し部16aの前方端部にクロスバー19が回転自在に掛け渡される。このクロスバー19の長手方向(幅方向)に複数の第一押さえ棒17が間隔を隔てて固設される。第一押さえ棒17は、カバー部材16の前端部からピックアップ装置3の上方を越えて後方に延出する。クロスバー19の一側部及びカバー部材16の一側部にそれぞれブラケット20,21が設けられ、それらブラケット20,21の間にスプリング22が設けられる。スプリング22はクロスバー19を、第一押さえ棒17が下方に回転する方向に付勢する。つまり、スプリング22によって第一押さえ棒17が回転体10の外周に接するように付勢される。回転フォーク11により牧草等が拾い上げられると、牧草等の量に応じて第一押さえ棒17が回動する。図2に示すように、各第一押さえ棒17は各回転フォーク11の間に配置される。第一押さえ棒17と回転フォーク11とは、回転フォーク11により拾い上げた牧草等を挟み込むように作用する。従って、牧草等を安定して搬送することができる。また、第一押さえ棒17がスプリング22で付勢されているので、走行装置2の振動や牧草等の掻取量の増減による第一押さえ棒17の踊り上がりを防止でき、常に安定した搬送を行うことができる。 【0035】 図1に示すように、ブラケット15とL字状アーム13とは二つの取付ピン23a,23bにより連結される。ブラケット15には下方の取付ピン23bを挿入するための取付穴25a,25bが2ヶ所に形成されており、取付ピン23bを挿入する取付穴25a,25bを選択することでカバー部材16及び第一押さえ棒17の取付角度を調節できるようになっている。カバー部材16及び第一押さえ棒17の取付角度は、回転フォーク11により拾い上げる牧草等の長さや性状等に応じて適宜調節される。 【0036】 ロールベール成形装置5は、機枠12と、機枠12の内部に配置された複数のローラ26とを備える。ローラ26は円状に配置され、その内側にロールベール成形室27を形成する。ローラ26は、成形室27の入口部27a上部に配置された平滑ローラ26aと、それ以外の爪付ローラ26bとからなる。各ローラ26はチェーンなどにより互いに連結され、エンジンの駆動力によって回転駆動される。ロールベール成形装置5は、その後半部がヒンジ29を中心に後方上方に旋回できるようになっている。 【0037】 搬送装置6は、ピックアップ装置3の後方からロールベール成形装置5の入口部27aに向かって延出し、ピックアップ装置3により拾い上げた牧草等を成形室27まで案内するための床板30と、その床板30の経路の途中に設けられた切断刃31と、床板30及び切断刃31の上方に設けられ、床板30上に搬送された牧草等を切断刃31に押し付けて切断しつつ搬送する回転搬送ロータ32と、床板30の後方でエンジンの駆動力により回転可能に設けられ、回転搬送ロータ32によって搬送された牧草等を入口部27aから成形室27内に搬送する搬送ローラ33とを備える。 【0038】 切断刃31は床板30の幅方向に間隔を隔てて複数設けられる。各切断刃31は機枠12の両側板12aに掛け渡された二本のアーム35a,35b(図1参照)によって支えられ、その上部(刃部)が床板30から上方に突出する。図1に示すように、切断刃31の床板30からの突出量は、後方(ロールベール成形装置5側)に向かうにつれて大きくなる。 【0039】 回転搬送ロータ32は、エンジンの駆動力により回転される円筒部36と、円筒部36の外周に、その幅方向及び周方向に間隔を隔てて(図例では周方向120°間隔)複数設けられた搬送爪37とを備える。図2に示すように、搬送爪37は各切断刃31の両側と、床板30の幅方向両側近傍に配置される。 【0040】 回転搬送ロータ32は図1において反時計回り方向に回転駆動され、床板30上に搬送された牧草等を切断刃31に両側から押し付けて切断しつつロールベール成形装置5側に搬送する。搬送爪37の回転方向前方側は、径方向外方に向かうにつれて回転方向後方に後退した曲線状に形成される。これによって、搬送方向後方側における牧草等を上方へ持ち上げる作用を抑えて、切断刃31への押付力を大きくすることができる。 【0041】 ロールベーラ1は更に、ロールベール成形装置5の機枠12の前方両側部から前方に延出したステー39と、ステー39の前方端部に掛け渡された第二クロスバー40と、第二クロスバー40の長手方向(幅方向)に間隔を隔てて複数取り付けられた第二押さえ棒41とを備える。 【0042】 第二押さえ棒41は、ピックアップ装置3の上方で回転搬送ロータ32の前方の位置から床板30上を通って切断刃31の上方まで延出する。第二押さえ棒41の前端部は第一押さえ棒17の後端部よりも前方に位置する。即ち、第一押さえ棒17の後端部と第二押さえ棒41の前端部とがオーバーラップさせて設けられる。図2に示すように、各第一押さえ棒17と各第二押さえ棒41とは、互いに干渉しないように幅方向にずらして配置される。第二押さえ棒41は、その自重により下方に付勢される。従って、第二押さえ棒41は牧草等を床板30及び切断刃31に押し付けるように作用する。第二押さえ棒41は、床板30上を通過する牧草等の量に応じてその弾性力で湾曲する。 【0043】 このように本実施形態のロールベーラ1では、第二押さえ棒41と回転搬送ロータ32とで牧草等を切断刃31に押し付けることができるため、図11に示したような従来のロールベーラと比較して大きな押付力を確保することができる。また、搬送爪37の位相にかかわらず、第二押さえ棒41によって常に牧草等の押付力を確保できる。従って、牧草等の切断を良好に行うことができ、牧草等が搬送爪37や円筒部36に絡みつくことを防止できる。また、牧草等が機枠12の両側板12aに引っかかり浮いた状態でつまってしまうことを防止できる。 【0044】 更に、第二押さえ棒41の前端部と第一押さえ棒17の後端部とがオーバーラップしているので、ピックアップ装置3からロールベール成形装置5の入口部27aまで常に連続的に押付力を付与でき、搬送・切断作業を円滑に行うことができる。また、万が一牧草等が機枠12の両側板12aにひっかかったとしても、第一押さえ棒17と第二押さえ棒41との間に牧草等の逃げるスペースがないので、後続して搬送される牧草等によってひっかかった牧草等が押されることになり、結果として牧草等の停滞を防止できる。 【0045】 なお、牧草等に対する押付力をより大きく確保するために、第二押さえ棒41をスプリングなどにより下方に付勢するようにしてもよい。 【0046】 本実施形態のロールベーラ1は更に、ステー39の中間部に掛け渡されたアングル材42と、そのアングル材42の長手方向(幅方向)に間隔を隔てて複数設けられた第三押さえ棒43とを備える。第三押さえ棒43は、回転搬送ロータ32の前方を斜め下方に延出する前方部43aと、前方部43aの下端から床板30と回転搬送ロータ32との間を通って搬送ローラ33の近傍まで延出する平行延出部43bとを有する。図2に示すように、各第三押さえ棒43は切断刃31及び搬送爪37の間に配置される。第三押さえ棒43の後端は、ロールベール成形装置5の入口部27aの上下寸法Wの中心よりも下側、つまり搬送ローラ33側に位置する。第三押さえ棒43はバネ鋼からなり、牧草等を床板30、切断刃31及び搬送ローラ33に押し付けるように作用する。従って、牧草等と搬送ローラ33との間の摩擦力を大きくでき、搬送効率を高めることができる。また、平滑ローラ26aの下部に牧草等が停滞することを防止できる。更に、第三押さえ棒43の前方部43aが回転搬送ロータ32の前方を延出しているため、牧草等が床板30上を縦向きで搬送されたとしても、牧草等が各搬送爪37の間に刺さってつまることを防止できる。 【0047】 機枠12には回転搬送ロータ32の円筒部36に接するスクレーパ45が幅方向に間隔を隔てて複数設けられる。 【0048】 また、回転搬送ロータ32の下方において、機枠12の両側板12aに傾斜ブロック(傾斜部材)46が設けられる。傾斜ブロック46は床板30の幅方向両側部に配置され、その内面がロールベール成形装置5側に向かうにつれて幅方向内側に突出するように傾斜する。この傾斜ブロック46により、床板30上を搬送される牧草等が幅方向内側へと押し込まれるため、牧草等を確実に搬送爪37で搬送することができ、搬送爪37と機枠12の側板12aとの間に牧草等が停滞することを防止できる。 【0049】 本実施形態のロールベーラの作用を説明する。 【0050】 圃場に刈倒された牧草等は、ピックアップ装置3の回転フォーク11により拾い上げられて、回転フォーク11及び回転体10と第一押さえ棒17とで挟まれて床板30側に搬送される。第一押さえ棒17の後端部まで搬送された牧草等は引き続き第二押さえ棒41によって押さえ込まれて床板30上に搬送される。床板30上に搬送された牧草等は第二押さえ棒41によって切断刃31に押し付けられると共に、回転する搬送爪37と切断刃31との作用によって切断されつつ後方に搬送される。床板30の後端まで搬送された牧草等は引き続き第三押さえ棒43の平行延出部43bと搬送ローラ33とで挟み込まれ、搬送ローラ33の回転駆動力によって入口部27aから成形室27内に導入される。そして、成形室27内で各ローラ26により円柱状に圧縮されてロールベールに成形される。ロールベールが成形されると、ロールベール成形装置5の後半部が上方に旋回されてロールベールが排出される。 【0051】 このように、本実施形態のロールベーラでは、ピックアップ装置3からロールベール成形装置5の成形室27に到るまでの間、牧草等に常に連続的に押付力を付与できるため、牧草等を停滞させることなく円滑に搬送・供給できる。また、カバー部材16、第一押さえ棒17、第二押さえ棒41によって牧草等がならされるため、牧草等の搬送量がほぼ均一となり、切断を良好に行うことができる。 【0052】 ここで、本実施形態のロールベーラ1は成形室27内のロールベールが所定のサイズ(密度)となったときに図示しない結束装置を自動的に作動させる作動開始補助装置なるものを備えている。図4を用いて本実施形態の作動開始補助装置を説明する。 【0053】 ロールベール成形装置5の前半部(固定側)5aの側板12aの外側にフック100が設けられ、後半部(回動側)5bの側板12aの外側にロックピン101が設けられる。そして、このフック100とロックピン101とが互いに係合することで後半部5bがロールベールRの成形中に開放することを防止している。 【0054】 フック100は、成形されたロールベールを紐等で結束する結束装置(図示せず)の作動クラッチを接続するためのクラッチレバー102とリンク機構103を介して連結される。具体的には、フック100の後端部は前半部5aの側板12aに第一支軸104を介して回転自在に設けられた第一レバー105の中間部にピン106を介して回転自在に取り付けられる。第一レバー105の先端部は、前半部5aの側板12aに第二支軸107を介して回転自在に設けられた第二レバー108の中間部に第一ロッド109を介して連結される。第二レバー108には第一ロッド109を取り付けるため孔110が複数(本実施形態では4個)設けられており、第一ロッド109の第二レバー108に対する長手方向の取付位置を変更できるようになっている。第一ロッド109の取付位置を変更することで、結束装置を作動するロールベールの密度を調整できる。第二レバー108は、前半部5aの側板12aに第三支軸111を介して回転自在に設けられたL字状の第三レバー112に第二ロッド113を介して連結される。第二ロッド113は第二レバー108の根本部(第二支軸107側)近傍に連結される。第三レバー112には第二ロッド113を取り付けるための孔114が複数(本実施形態では2個)設けられており、第二ロッド113の第三レバー112に対する長手方向の取付位置を変更できるようになっている。第二ロッド113の取付位置を変更することで、結束装置を作動するロールベールの密度を調整できる。第三レバー112の他端に上記クラッチレバー102が接続される。クラッチレバー102は図示しない警報ブザーのスイッチにも連結されている。 【0055】 成形室27内のロールベールRの外形が大きくなってくると、ロールベールRの表面に各ローラ26を介して後半部5bの重量がかかり、ロールベールRが圧縮されて梱包密度が高められる。それと同時に、ロールベールRの反力により、後半部5bはヒンジ29を中心に後方上方へと回動する方向に引っ張られる。すると、フック100が図中右方向に引っ張られ、第一レバー105が第一支軸104を中心に時計回り方向に回動し、第二レバー108及び第三レバー112がそれぞれ第二支軸107及び第三支軸111を中心に反時計回り方向に回動する。ロールベールRの密度が所定の値に達し、第三レバー112が所定角度回動するとクラッチレバー102が上方に押されて警報ブザーのスイッチを押すと共に結束装置のクラッチを接続する。これによって、ロールベールRの結束が開始される。 【0056】 上述したように、成形するロールベールRの梱包密度は第一ロッド109と第二レバー108及び第二ロッド113と第三レバー112との取付位置を変えることで調整できる。例えば、ロールベールRの梱包密度を最も低くしたい場合、後半部5bが僅かに回動したときに直ちに締結装置の作動クラッチが接続されるように、第一ロッド109を第二レバー107の最も根本側(第二支軸107側)の孔110に連結し、第二ロッド113を第三レバー112の最も根本側(第三支軸111側)の調整孔114に連結すれば良い。 【0057】 ところで、ロールベールRの取り扱いを容易にするために梱包密度をより小さくして重量を軽くすることが望まれることがある。本実施形態の結束装置の作動開始補助装置はそのような要望にも応えるべく更なる工夫がされている。 【0058】 具体的には、ロールベール成形装置5の前半部5aの側板12aの後端部と、後半部5bの側板12aの前端部とにそれぞれ折り返し部116,117が設けられ、前半部5aの側板12aの折り返し部116に、後半部5bを回動方向に付勢する付勢手段119が設けられる。付勢手段119は、折り返し部116に固定されたブラケット120と、そのブラケット120及び折り返し部116を貫通して設けられ、後半部5bの折り返し部117と接触するプッシュピン121と、そのプッシュピン121を付勢するスプリング122とを備える。この付勢手段119により、後半部5bの重量の一部を保持できるので、ロールベールRの密度が小さく、反力が比較的小さい場合でも後半部5bが回動でき、結束装置を作動させることができる。 【0059】 さて、本発明はこれまで説明してきた実施形態に限定されず、様々な変形例が考えられるものである。 【0060】 以下、本発明の他の実施形態について説明する。 【0061】 まず、図5に示す形態は、第三押さえ棒43の前方部43a、即ち、回転搬送ロータ32の前方に位置する部分を、並設された各搬送爪37間を延びるように板状に形成したものである。この形態によれば、隣り合う搬送爪37の間が第三押さえ棒43の前方部43aによりほぼ完全に塞がれるため、牧草等が各搬送爪37の間に刺さったり、円筒部36に巻き付くことをより確実に防止できる。更に、図5の形態は、傾斜ブロック46の傾斜角度が変更可能となっている。具体的には、傾斜ブロック46は、その前方端部が側板12aに対してT字ボルト47を介して軸49回りに旋回可能に取り付けられ、その後方端部がスプリング50内に挿通されたボルト51により取り付けられる。ボルト51を回転させることで、傾斜ブロック46が軸49回りに回動し、その傾斜角度及び内側への突出量を適宜調節できる。傾斜ブロック46の傾斜角度は牧草等の長さや性状等を考慮して調整される。 【0062】 次に、図6及び図7に示す形態は、ロールベール成形装置5の入口部27a近傍において搬送ローラ33の上方に回転盤(押圧搬送手段)52を自転可能に設けたものである。回転盤52は、機枠12の側板12aに回転可能に設けられた支軸53にアーム55を介して取り付けられた横軸56の長手方向(幅方向)に間隔を隔てて複数設けられる。回転盤52は横軸56に対して相対回転可能に設けられ、各回転盤52の間にはカラー57が配置される。回転盤52は、横軸56及び回転盤52の自重により下方に付勢される。回転盤52は牧草等の流れに応じて自転し、搬送される牧草等の量に応じて支軸53を中心に揺動する。 【0063】 この形態によれば、ロールベール成形装置5の入口部27a近傍において、回転盤52が、その自重により牧草等を搬送ローラ33に押し付けるため、より安定した搬送が可能となる。また、牧草等が平滑ローラ26aの下部に停滞することを防止できる。 【0064】 図8に示した形態は、図6及び図7に示した形態とほぼ同様であり、搬送ローラ33の上方に配置する押圧搬送手段として、回転盤52の代わりに、幅方向に延出する一本のローラ59を用いたものである。 【0065】 図9及び図10に示した形態は、搬送ローラ33の上方に配置する押圧搬送手段として、エンジンの回転駆動力によって回転される駆動ローラ60を用いたものである。駆動ローラ60は、図10に示すように、回転搬送ロータ32の回転軸61に相対回転可能に取り付けられたアーム62に取り付けられる。駆動ローラ60の回転軸63は機枠12の側板12aに形成された長穴65(図9参照)内に配置される。つまり、アーム62及び駆動ローラ60は、回転搬送ロータ32の回転軸61回りに所定角度(長穴65の長さに相当する角度)で揺動できるようになっている。回転搬送ロータ32の回転軸61及び駆動ローラ60の回転軸63の一側部にはスプロケット66,67がそれぞれ設けられ、それらスプロケット66,67間にチェーン69が掛け渡される。エンジンの駆動力によって回転搬送ロータ32が回転されると駆動ローラ60も回転される。 【0066】 この形態によれば、駆動ローラ60によって牧草等を搬送ローラ33に押し付けることができると共に、駆動ローラ60自身の回転駆動力によっても牧草等を搬送することができるため、より円滑な搬送が可能となる。なお、スプロケット66,67及びチェーン69の代わりに、ベルトとプーリーあるいは歯車列からなる動力伝達手段を用いても良い。 【0067】 これまで、自走式のロールベーラに適用した例を示したが、本発明は牽引式のものにも適用可能である。 【0068】 【発明の効果】 以上要するに本発明によれば、ピックアップ装置で拾い上げた牧草等を良好に切断でき、ロールベール成形装置へ円滑に搬送できるという優れた効果を発揮するものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係るロールベーラの側面断面図である。 【図2】図1のロールベーラのピックアップ装置及び搬送装置の一部を示す平面図である。 【図3】図1のロールベーラの斜視図である。 【図4】図1のロールべーラの結束装置の作動開始補助装置を示す側面図である。 【図5】他の実施形態に係るロールベーラのピックアップ装置及び搬送装置の一部を示す平面図である。 【図6】他の実施形態に係るロールベーラの側面断面図である。 【図7】図6のロールベーラのピックアップ装置及び搬送装置の一部を示す平面図である。 【図8】他の実施形態に係るロールベーラのピックアップ装置及び搬送装置の一部を示す平面図である。 【図9】他の実施形態に係るロールベーラの側面断面図である。 【図10】図9のロールベーラのピックアップ装置及び搬送装置の一部を示す平面図である。 【図11】従来のロールベーラの側面断面図である。 【符号の説明】 1 ロールベーラ 3 ピックアップ装置 5 ロールベール成形装置 6 搬送装置 11 回転フォーク 17 第一押さえ棒 30 床板 31 切断刃 32 回転搬送ロータ 33 搬送ローラ 37 搬送爪 41 第二押さえ棒 43 第三押さえ棒 43a 前方部 46 傾斜ブロック 52 回転盤(押圧搬送手段) 60 駆動ローラ(押圧搬送手段)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000107653 【氏名又は名称】スター農機株式会社 【住所又は居所】北海道千歳市上長都1061番地2
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| 【出願日】 |
平成15年1月22日(2003.1.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068021 【弁理士】 【氏名又は名称】絹谷 信雄
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| 【公開番号】 |
特開2004−222578(P2004−222578A) |
| 【公開日】 |
平成16年8月12日(2004.8.12) |
| 【出願番号】 |
特願2003−13561(P2003−13561) |
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