| 【発明の名称】 |
脱穀供給部の穀粒回収構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐村木 仁 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
【氏名】織田 正明 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
【氏名】猶原 康裕 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】脱穀供給部18の供給案内板41上に飛散して溜まる穀粒を扱室28の下方に備える揺動選別装置27へ供給して、穀粒回収率の向上を図る。
【解決手段】刈取搬送部から脱穀部12へ穀稈を供給する自脱型コンバインであって、脱穀供給部18に設けた供給案内板41の外周下方に、選別部16と連通する開口部41a・41a・・・を設け、該開口部41a・41a・・・を穀稈搬送経路の穂先側から株元側に対応する位置に配し、かつ搬送下手側から前方側へ下方へ折り曲げて形成して、供給案内板41上に溜まる穀粒を回収するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取搬送部から脱穀部へ穀稈を供給する自脱型コンバインであって、脱穀供給部に設けた供給案内板に、選別部と連通する開口部を設けて供給案内板上に溜まる穀粒を回収できるようにした脱穀供給部の穀粒回収構造。 【請求項2】 前記開口部を、供給案内板の後部で、フィードチェーンにて搬送される穀稈の株元側が通過する位置に設け、穀稈搬送の下手側より前方側へ下方に折り曲げて形成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀供給部の穀粒回収構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、刈取搬送部から脱穀部へ穀稈を供給する自脱型コンバインに関し、特に扱室入口の脱穀供給部に設けられる供給案内板の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来から、自脱型コンバインにおいては、機体前部に備える刈取搬送部により穀稈を刈取って、刈取った穀稈をフィードチェーンへ受継ぎ、脱穀供給部を介して脱穀部へ供給するようにしている。そして、このような自脱型コンバインにおいて、従来では脱穀供給部である扱室入口の供給スペースを拡張して、縦搬送装置よりフィードチェーンに受継ぐ時に横倒しに変化する穀稈の供給姿勢を安定できるようにした技術が公知技術として公表されている(特許文献1参照)。 また、この供給スペースに供給案内板等を設けて、穀稈を脱穀部へ供給し易くしたものが従来より用いられている。 【特許文献1】 特開2002−218815 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来の技術では、扱室入口の供給スペースに配される供給案内板を剛性樹脂等の弾性体や鉄板等の鋼板で構成しており、扱室での脱穀作業中、或いは、フィードチェーンによる扱室への穀稈搬送途中等に穀粒が脱穀供給部の供給案内板上に飛散して停滞するという問題が生じていたのである。そして、供給案内板上に停滞する穀粒がロスとなり回収率が低減していたのである。 このような課題を解決すべく、本発明では脱穀供給部の供給案内板上に飛散して溜まる穀粒を扱室の下方に備える揺動選別装置へ供給し、穀粒の回収率の向上を図るものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0005】 即ち、請求項1においては、刈取搬送部から脱穀部へ穀稈を供給する自脱型コンバインであって、脱穀供給部に設けた供給案内板に、選別部と連通する開口部を設けて供給案内板上に溜まる穀粒を回収できるようにしたものである。 【0006】 請求項2においては、前記開口部を、供給案内板の後部で、フィードチェーンにて搬送される穀稈の株元側が通過する位置に設け、穀稈搬送の下手側より前方側へ下方に折り曲げて形成したものである。 【0007】 【発明の実施の形態】 次に、発明の実施の形態を説明する。 図1は本発明の一実施例に係る自脱型コンバインの全体構成を示す側面図、図2は同じく平面図、図3は脱穀部及び選別部の構成を示す側断面図、図4は脱穀供給部の構成を示す斜視図、図5は供給案内板の構成を示す側面断面図、図6は供給案内板に設けた開口部の構成を示す側面断面図である。 【0008】 まず、本発明に係る自脱型コンバインの全体構成について図1及び図2により説明する。 クローラ式走行装置1上には機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前端には引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3は前端に分草板4を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース5を立設して該引起しケース5より突出したタイン6の回転より穀稈を引き起し、前記分草板4後部に配設した刈刃7にて株元を刈取るようにしている。 【0009】 刈取られた穀稈は、上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置8にて後部へ搬送され、該縦搬送装置8の上端から株元がフィードチェーン9に受継がれ、脱穀供給部18を介して脱穀部12に穀稈が搬送される。そして、該フィードチェーン9後端には排藁搬送チェーン11が配設され、該排藁搬送チェーン11後部下方には排藁カッター装置、拡散コンベアなどからなる排藁処理部17が形成され、排藁を切断して藁片にした後、拡散しながら圃場に均一に放出するようにしている。 【0010】 また、前記脱穀部12側部には選別後の精粒を貯留するグレンタンク13が配設され、該グレンタンク13前部には運転室14が配設される一方、グレンタンク13後部には排出オーガ15の縦オーガ15aが立設され、該縦オーガ15aを中心にしてグレンタンク13が側方へ回動可能とし、本機内部側に配置した駆動系や油圧系のメンテナンスを容易にしている。 【0011】 そして、該グレンタンク13の底部には排出コンベア19が前後方向に配設され、該排出コンベア19から前記排出オーガ15に動力が伝達されて、排出オーガ15先端よりトラック等へグレンタンク13内の穀粒を排出できるようにしている。更に、脱穀部12下方には、選別部16が配設され、脱穀部12から流下する穀粒や藁屑等(以下「処理物」とする)から穀粒を選別し、選別後の精粒を前記グレンタンク13に搬送するようにしている。 【0012】 次に、脱穀部12及び選別部16について説明する。 図3に示すように、脱穀部12に形成された扱室28に機体の前後方向に軸架する扱胴21を内設させ、該扱胴21周囲には扱歯21a・21a・・・が植設されて回転により脱粒が行われるとともに、扱胴21下部周囲には受網20が設けられて処理物のみ落下するようにしている。 前記扱胴21後側部でグレンタンク13側には、送塵口処理胴22が扱胴21と平行に前後方向に横架されるとともに、該扱胴21の後部は、送塵口23を介して送塵口処理胴22前部へ連通されており、扱胴21で処理できなかった枝梗付着粒等の未処理物を送塵口処理胴22へ送るようにしている。該送塵口処理胴22の下部周囲には処理胴網24が設けられ、該処理胴網24からは、処理物のみ落下するようにしている。 【0013】 選別部16では、揺動選別装置27による比重選別と唐箕26による風選別とが行われ、脱穀部12から落下する処理物を一番物と二番物と藁屑等に分別する。該揺動選別装置27は機枠35内に収納され、揺動選別装置27前部は扱胴21前端部の下方まで位置し、揺動選別装置27後部は前記送塵口処理胴22後端部の下方まで延設させている。そして、揺動選別装置27の後部には揺動駆動機構34が設けられ、該揺動駆動機構34によって揺動本体49が揺動するように構成されている。 【0014】 揺動選別装置27の前部には前流穀板30が形成され、該前流穀板30の後下方には後流穀板31が形成され、該前後の流穀板30・31では、板体を波状に成形して穀粒を後方に搬送しやすくしている。そして、前記後流穀板31後部には、網状のグレンシーブ32が連設されるとともに、該グレンシーブ32と前記後流穀板31の上方にはチャフシーブ33が配設されている。 【0015】 また、揺動選別装置27下方の前後途中位置には、左右方向に一番コンベア36と二番コンベア37とが横設され、このうちの一番コンベア36の右側には揚穀コンベア38が連結されており、前記揺動選別装置27から落下して一番コンベア36の流穀板39上に落下した一番物は、一番コンベア36と揚穀コンベア38により前記グレンタンク13に搬送されるようにしている。また、前記二番コンベア37の右端には二番還元コンベア40が連結されており、該二番還元コンベア40の前端下部には二番処理装置10が連設され、該二番処理装置10内の枝梗処理胴により枝梗を除去した後の二番物を、揺動選別装置27の選別開始部に再投入する構成としている。 【0016】 そして、前記前流穀板30後部の下方には唐箕26が配置され、グレンシーブ32やチャフシーブ33に選別風を送風するとともに、前記一番コンベア36と二番コンベア37との間にも副圧送ファンであるセカンドファン46を設けて選別風を送風し、唐箕26による選別風の風力が弱まる選別部16後部においても選別性能が低下しないようにしている。 【0017】 さらに、揺動選別装置27の後端部上方には、吸引ファン25が横設されており、該吸引ファン25に、前記唐箕26、セカンドファン46から供給される選別風の流れに乗ってきた塵が吸引されて機外に排出されるのである。また、前記チャフシーブ33の後方にはストローラック29が配置され、藁くず等が後方へ排出される。 【0018】 次に、脱穀供給部18について説明する。 図3及び図4に示すように、脱穀供給部18は扱室28の入口側で、揺動選別装置27の前上方に形成されている。該脱穀供給部18には、側面視において扱胴21下部に周設される受網20の前端から前方へ延設される供給案内板41と、扱胴21の回転軸に動力を伝達するプーリー等を収納するとともに、下面及び前面で穀稈を案内する上部案内板42とを備えている。該供給案内板41は機枠35に固定保持されている。また、前記供給案内板41は鉄板や弾性体等で構成されており、扱胴21の外周形状に合わせて左右方向に緩やかに湾曲されて、正面視樋状に形成されている。そして、側面断面視において、供給案内板41は前部が後下がりの傾斜部として穀粒等が後方の脱穀室(脱穀部12)に流れやすくし、後部は受網20前部と連結するために扱胴21の外周面と略平行(同心円)に構成して、下端においては水平となるようにしている。 【0019】 前記上部案内板42は、フィードチェーン9により搬送される穀稈を扱胴21の下部へ導くようにして、穀稈が扱胴21の回転軸等に絡まることを防止している。また、上部案内板42は扱室28のフレームに固定されて、不安定にならないようにしている。 このように供給案内板41と上部案内板42とで形成される脱穀供給部18の穀稈案内構造は正面視において略「コ」字形状に開口して形成されており、フィードチェーン9によって機体後部へ搬送される穀稈は供給案内板41と上部案内板42の間に案内されて滞りなく脱穀部12へ搬送できるようにしている。 【0020】 そして、本発明においては前記供給案内板41に複数の開口部41a・41a・・・を設け、該開口部41a・41a・・・と揺動選別装置27とを連通するようにしている。 即ち、図4、図5に示すように、供給案内板41の後部側に長方形の開口部41a・41a・・・を扱胴の21の前部外周に沿って複数設けている。該開口部41aの形状は限定するものではなく、円形や多角形等であってもよく、籾が落下できる大きさであればよい。また、本実施例では開口部41aを一列設けているが、2列以上設けることも可能である。2列以上設けるときは開口部41aを千鳥状に配置して、穀稈の進行方向に対して開口部が重複するようにして、落下し易いようにすることが好ましい。 開口部41a・41a・・・の下方は選別部16と連通させて、開口部41a・41a・・・より落下する穀粒を揺動選別できるようにしている。つまり、供給案内板41の後部側の底部において、水平部分に穀粒が溜まることがあったが、本発明のように供給案内板41の後部側の底部に前記開口部41a・41a・・・を設けることによって、その孔から落下する穀粒は機枠35内の揺動選別装置27の前流穀板30上に落下して揺動選別されるようにしているのである。 【0021】 また、図6に示すように、前記開口部41aは、板金加工するときに、「コ」字状の切目を設けて舌片41bを形成し、該舌片41bを斜め下方に折り曲げ、その折曲部41cは後部側(穀稈搬送方向後側)に設ける構成としている。つまり、開口部41aは前方に向けて開口され、穀粒は舌片41bに沿って前方下方の選別部16内に落下する。 【0022】 このように、舌片41bが扱室28に向けて上方へ上がるように傾斜させて、開口部41a・41a・・・を設けているため、扱室28で扱がれて飛散する穀粒は舌片41b上を滑って、選別部16内に入り、穀粒の回収率の向上が図れる。また、穀稈の穂先部が供給案内板41を通過するときに、開口部41a・41a・・・に引っかかる虞がない。つまり、このような形状とすることで穀稈をスムーズに脱穀部へ供給することが可能となり、搬送途中でもまれて落下した穀粒や扱室28から飛散した穀粒は開口部41a・41a・・・より選別部16内へ落下させることができるのである。 【0023】 以上のように、脱穀供給部18に配置された供給案内板41の外周下方に開口部41a・41a・・・を設け、該開口部41aを介して供給案内板41と揺動選別装置27とを連通させたので、供給案内板上41に飛散した穀粒が停滞することなく選別部へ供給されるため、ロスを減少することができる。 また、前記開口部41a・41a・・・が穿設される位置及び、開口部41a・41a・・・の形状が穀稈の搬送を阻害しないように考慮されているため、穀稈が脱穀部へスムーズに搬送されるのである。 【0024】 【発明の効果】 本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。 【0025】 即ち、請求項1に示す如く、刈取搬送部から脱穀部へ穀稈を供給する自脱型コンバインであって、脱穀供給部に設けた供給案内板に、選別部と連通する開口部を設けて供給案内板上に溜まる穀粒を回収できるようにしたので、供給案内板上に停滞する穀粒を揺動選別装置へ供給することが可能となり、ロスを減らすことができる。 【0026】 請求項2に示す如く、前記開口部を、供給案内板の後部で、フィードチェーンにて搬送される穀稈の株元側が通過する位置に設け、穀稈搬送の下手側より前方側へ下方に折り曲げて形成したので、 搬送途中の穀稈が搬送抵抗を受けることがなく、スムーズに脱穀部へ供給することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例に係る自脱型コンバインの全体構成を示す側面図。 【図2】同じく平面図。 【図3】脱穀部及び選別部の構成を示す側断面図。 【図4】脱穀供給部の構成を示す斜視図。 【図5】供給案内板の構成を示す側面断面図。 【図6】供給案内板に設けた開口部の構成を示す側面断面図。 【符号の説明】 12 脱穀部 17 選別部 18 脱穀供給部 27 揺動選別装置 28 扱室 41 供給案内板 41a 開口部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
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| 【出願日】 |
平成14年11月21日(2002.11.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−166626(P2004−166626A) |
| 【公開日】 |
平成16年6月17日(2004.6.17) |
| 【出願番号】 |
特願2002−337752(P2002−337752) |
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