| 【発明の名称】 |
作業機の落下防止構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】文野 裕一 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】水本 雅也 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】仲谷 章一 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】相田 宙 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】浅原 将人 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】索条が切断しても昇降物の落下を阻止できる作業機の落下防止構造を提供する。
【解決手段】索条55を介した引張力で昇降物6,53を昇降させる昇降手段30を走行機体2に装備してある作業機の落下防止構造において、予備の索条77を、索条55と並列に昇降手段30と昇降物6,53とにわたって掛け渡した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造であって、 予備の索条を、前記索条と並列に前記昇降手段と前記昇降物とにわたって掛け渡してある作業機の落下防止構造。 【請求項2】 索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造であって、 前記昇降物の所定の上昇位置への到達に伴って、前記昇降物の昇降を許容する退避姿勢から前記昇降物の落下阻止が可能な作用姿勢に切り換わり、前記昇降物の落下を阻止した状態では前記退避姿勢への切り換えが阻止される落下防止部材を装備してある作業機の落下防止構造。 【請求項3】 索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造であって、 前記走行機体と前記昇降物とにわたって、前記昇降物の昇降に連動して屈伸するとともに、前記昇降物の所定の上昇位置への到達に伴って前記昇降物の受け止め支持が可能な伸長姿勢に切り換わり、かつ、前記昇降物を受け止め支持した状態では前記伸長姿勢からの屈曲が阻止される腰折れリンク機構を架設してある作業機の落下防止構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造に関する。 【0002】 【従来の技術】 例えば、作業機の一例であるコンバインにおいては、穀粒タンクに貯留した穀粒をスクリュー式の穀粒排出装置で機外に排出する構造のものが一般的である。しかしながら、スクリュー式の穀粒排出装置は、スクリューで穀粒を強制的に押し込み搬送するものであり、又、スクリューとそれを外囲するケースとの間にクリアランスを有するものであることから、排出途中の穀粒が、スクリューとケースとの間に入り込み、擦り付けられて損傷する不都合を招き易くなっている。 【0003】 そこで近年では、上記の不都合を未然に回避するために、スクリュー式の穀粒排出装置に代えて、索条を介した引張力によって穀粒タンクを昇降物として貯留位置と排出位置とにわたって昇降させる昇降手段を走行機体に装備し、この昇降手段によって穀粒タンクを貯留位置から排出位置まで上昇させた後に、穀粒タンクに貯留した穀粒を、その底部に形成した排出口から運搬車の荷台などに自然流下排出させることが考えられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、単に上述したように索条を介した引張力で穀粒タンクを昇降させるだけでは、万が一にも索条が切断すると、穀粒タンクが走行機体上に落下してそれらが破損する不都合を招くようになる。 【0005】 本発明の目的は、索条が切断しても昇降物の落下を阻止できる作業機の落下防止構造を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】 〔構成〕 上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造において、予備の索条を、前記索条と並列に前記昇降手段と前記昇降物とにわたって掛け渡した。 【0007】 〔作用〕 上記請求項1に記載の発明によると、万が一にも索条が切断した場合には、予備の索条によって昇降物の落下を阻止できるとともに、その予備の索条を介した昇降手段の引張力で昇降物を昇降させることができるようになる。 【0008】 〔効果〕 従って、昇降物が落下して破損する不都合を未然に回避できる上に、索条の交換などによる作業効率の低下を阻止できるようになった。 【0009】 〔構成〕 上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項2に記載の発明では、索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造において、前記昇降物の所定の上昇位置への到達に伴って、前記昇降物の昇降を許容する退避姿勢から前記昇降物の落下阻止が可能な作用姿勢に切り換わり、前記昇降物の落下を阻止した状態では前記退避姿勢への切り換えが阻止される落下防止部材を装備した。 【0010】 〔作用〕 上記請求項2に記載の発明によると、昇降物が所定の上昇位置まで上昇した段階で万が一にも索条が切断した場合には、落下防止部材によって昇降物の落下を阻止できるようになる。又、落下防止部材の誤操作によって昇降物が落下する不都合を未然に回避できるようになる。 【0011】 〔効果〕 従って、昇降物が落下して破損する不都合を未然に回避できるようになった。 【0012】 〔構成〕 上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項3に記載の発明では、索条を介した引張力で昇降物を昇降させる昇降手段を走行機体に装備してある作業機の落下防止構造において、前記走行機体と前記昇降物とにわたって、前記昇降物の昇降に連動して屈伸するとともに、前記昇降物の所定の上昇位置への到達に伴って前記昇降物の受け止め支持が可能な伸長姿勢に切り換わり、かつ、前記昇降物を受け止め支持した状態では前記伸長姿勢からの屈曲が阻止される腰折れリンク機構を架設した。 【0013】 〔作用〕 上記請求項3に記載の発明によると、昇降物が所定の上昇位置まで上昇した段階で万が一にも索条が切断した場合には、腰折れリンク機構によって昇降物の落下を阻止できるようになる。又、腰折れリンク機構の誤操作によって昇降物が落下する不都合を未然に回避できるようになる。 【0014】 〔効果〕 従って、昇降物が落下して破損する不都合を未然に回避できるようになった。 【0015】 【発明の実施の形態】 図1には、コンバインの一例として豆類を収穫する普通形コンバインの一部を破断した全体左側面が示されており、このコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1の駆動で走行する走行機体2の前部に、植立穀稈を刈り取って後方に向けて搬送する刈取搬送部3を、油圧シリンダ4の作動による昇降揺動操作が可能となるように装備し、刈取搬送部3からの刈取穀稈に対して脱穀処理を施すとともに、この脱穀処理で得られた処理物に対して選別処理を施す脱穀装置5と、この脱穀装置5からの穀粒を貯留する穀粒タンク6とを走行機体2に搭載し、走行機体2における穀粒タンク6の前方箇所に搭乗運転部7を形成するとともにエンジン8などを搭載して構成されている。 【0016】 刈取搬送部3は、その前端部に備えた分草具9で分草した植立穀稈を、その株元側を円盤形のカッター10で切断するとともにベルト式の搬送装置11にて後方に向けて搬送し、その搬送装置11からの刈取穀稈をオーガ12にて左右方向の所定箇所に寄せ集めながら後方に送り出し、オーガ12の所定箇所から後方に送り出された刈取穀稈を供給コンベヤ13にて後方の脱穀装置5に向けて搬送するように構成されている。尚、図1に示す符号14は、圃場面の凹凸に追従してカッター10などを所望の対地高さに維持するゲージ輪である。 【0017】 脱穀装置5は、ビータ15を介して供給された供給コンベヤ13からの刈取穀稈を搬送ベルト16により後方に向けて搬送し、その搬送ベルト16からの刈取穀稈に対して脱穀ロータ17による脱穀処理を施し、その脱穀処理後の処理物に対して揺動選別装置18による篩い選別処理を施すとともに唐箕19からの選別風による風力選別処理を施し、選別ベルト20で搬送されずに1番回収部21に流下した穀粒を1番スクリュー22により搬送して、脱穀装置5と穀粒タンク6との間に立設された1番バケットコンベヤ23に供給し、2番回収部24に供給された穀粒と塵埃との混在物を2番スクリュー25により搬送して、脱穀装置5と穀粒タンク6との間に立設された2番バケットコンベヤ26に供給し、1番回収部21及び2番回収部24に回収されなかった塵埃を排稈口27から機外に排出するように構成されている。 【0018】 図1〜7に示すように、1番バケットコンベヤ23は、1番スクリュー22によって搬送された穀粒を穀粒タンク6の上端部に装備した受入部28に向けて揚送し、その受入部28から穀粒タンク6内に供給するように構成され、2番バケットコンベヤ26は、2番スクリュー25によって搬送された混在物を揚送して揺動選別装置18に還元するように構成されている。 【0019】 図2〜11に示すように、穀粒タンク6は、走行機体2の右後端部に立設された支柱29に、昇降手段30による下位の貯留位置と上位の排出位置とにわたる昇降操作が可能な状態に片持ち支持されており、下位の貯留位置では、その受入部28が1番バケットコンベヤ23に接続され、脱穀装置5からの穀粒を貯留することが可能となり、上位の排出位置では、貯留した穀粒をその底部の右端に形成した排出口31から自然流下排出することが可能となっている。 【0020】 つまり、穀粒タンク6を支柱29に昇降操作が可能な状態に片持ち支持させたことで、例えば前後の支柱で穀粒タンク6を昇降操作が可能な状態に両持ち支持する場合に比較して、穀粒タンク6を昇降可能に支持するための頑丈で背の高い大掛かりなものとなって穀粒タンク6の大きさを制約する支柱29の本数を削減することができるようになり、その結果、穀粒タンク支持構造の簡素化を図りながら、穀粒タンク6の大きさを大きくすることができて、穀粒タンク6における穀粒貯留容量の増大を図れるようになっている。 【0021】 しかも、その支柱29を走行機体2の後端部に立設したことで、走行機体2における穀粒タンク6の前方箇所に搭載されたエンジン8や図外の変速装置などに対する後方からのメンテナンス、並びに、そのエンジン8からの動力を脱穀装置5の唐箕19などに伝達する伝動系71や、脱穀装置5と穀粒タンク6との間に立設された1番バケットコンベヤ23及び2番バケットコンベヤ26などに対するメンテナンスが行い易くなり、又、搭乗運転部7の直後方には支柱29が立設されないことから、搭乗運転部7からの視界を広くすることができて作業が行い易くなり、その上、支柱29が、走行機体2の前部に連結される刈取搬送部3に対するバランスウェイトとして有効に機能するようになることから、走行機体2の後部に装備するバランスウェイトとして小型で軽量のものを採用できるようになっている。 【0022】 図2〜18に示すように、穀粒タンク6の下部には、排出口31を開閉する開閉手段32と、排出口31から排出された穀粒を流下案内するシュート33とが装備され、開閉手段32は、電動モータ34の作動によるシャッター35のスライド操作で排出口31を開閉するように構成され、シュート33は、案内上手側部分36と案内下手側部分37とから、その向きが右向きになる排出案内位置と前向きになる格納位置とにわたって旋回可能に、かつ、その案内下手側部分37が案内上手側部分36に沿うように倒伏して延出する延出姿勢と案内上手側部分36に向けて起立して退避する退避姿勢とに屈伸可能に構成されている。 【0023】 案内上手側部分36の上端には、排出口31に連通する開口38が形成されるとともに、穀粒タンク6に旋回可能に外囲支持されるフランジ39が備えられ、このフランジ39が、電動モータ40の作動で正逆転駆動されるピニオンギア41に噛合する従動ギアに兼用されている。この構成から、穀粒タンク6内に、その排出口31及びシュート33の開口38を通ってシュート33を旋回可能に支持する支軸などを設けることなく、シュート33を穀粒タンク6に旋回駆動可能に支持させることができ、これによって、穀粒タンク6内に支軸などを設けた場合に生じる、その支軸などによって穀粒タンク6の穀粒貯留容量が低下する不都合や、支軸などが邪魔になって排出口31からの穀粒の排出がスムーズに行われ難くなる不都合を未然に回避できるようになっている。 【0024】 案内下手側部分37は、その案内上手側底部が案内上手側部分36の案内下手側底部に横向きの支軸42を介して連結され、又、その案内上手側右上部と穀粒タンク6における排出口31の右後方箇所に垂下装備された支持アーム43とにわたって、シュート33の排出案内位置から格納位置への旋回操作に伴って案内下手側部分37を起立付勢し、シュート33の格納位置から排出案内位置への旋回操作に伴って案内下手側部分37の自重による倒伏を許容するバネ44が架設されており、このバネ44によって、シュート33の格納位置から排出案内位置への旋回駆動操作に連動してシュート33を退避姿勢から延出姿勢に切り換え、かつ、シュート33の排出案内位置から格納位置への旋回駆動操作に連動してシュート33を延出姿勢から退避姿勢に切り換える機械式の連動機構が構成されている。 【0025】 つまり、単一の電動モータ40の作動によるピニオンギア41の正逆転駆動によって、シュート33を延出姿勢に切り換えた状態で排出案内位置に位置させる排出案内状態と、退避姿勢に切り換えた状態で格納位置に位置させる格納状態とに切り換えられるようになっている。 【0026】 この構成から、穀粒タンク6に貯留した穀粒を例えば図外のトラックの荷台などに排出する穀粒排出作業を行う場合には、穀粒タンク6を昇降手段30の作動で貯留位置から排出位置まで上昇させた後に、シュート33を格納位置から排出案内位置に向けて旋回駆動させるようにすれば、作業地の状況などによって穀粒タンク6に対するトラックの荷台などの高さ位置が高くなった場合であっても、その荷台などが邪魔になって穀粒タンク6を排出位置に向けて上昇させることができなくなる、あるいは、穀粒タンク6やシュート33がトラックの荷台などに接触してそれらが損傷する、といった不都合を招くことなく、シュート33を、その案内下手側部分37が案内上手側部分36に沿う状態に倒伏して走行機体2の右外側方に位置するトラックの荷台などに向けて大きく延出する延出姿勢に切り換えることができ、その結果、開閉手段32による排出口31の開放とともに穀粒タンク6に貯留された穀粒を排出口31からトラックの荷台などに向けて自然流下排出させることができて、穀粒タンク6に貯留した穀粒をスクリューで強制的に押し込み搬送するスクリュー式の穀粒排出装置を装備した場合に招き易くなる、排出途中の穀粒が、スクリューとそのケースとの間に入り込み擦り付けられて損傷する不都合を回避できるようになっている。 【0027】 その穀粒排出作業後には、開閉手段32により排出口31を閉塞した後に、シュート33を排出案内位置から格納位置に向けて旋回駆動させるようにすれば、シュート33を、その案内下手側部分37が案内上手側部分36に向けて起立退避して小さく纏まった退避姿勢に切り換えることができ、その後、穀粒タンク6を昇降手段30の作動で排出位置から貯留位置まで下降させるようにすれば、トラックの荷台などが邪魔になって穀粒タンク6を貯留位置に向けて下降させることができなくなる、あるいは、穀粒タンク6やシュート33がトラックの荷台などに接触してそれらが損傷する、といった不都合を招くことなく、穀粒タンク6を貯留位置まで下降させることができるようになっている。 【0028】 そして、上述したように、延出姿勢では案内下手側部分37が走行機体2の右外側方に向けて延出する状態となる比較的長いシュート33を、退避姿勢では、その案内下手側部分37を案内上手側部分36に向けて起立退避させて小さく纏めたコンパクトな状態にすることができ、これによって、機体幅内にシュート33を格納するための比較的広い収納空間を確保する必要がなく、又、そのシュート33の長さに応じて穀粒タンク6の貯留位置を比較的高い位置に設定する必要もないことから、その収納空間によって穀粒タンク6の大きさが制約されて穀粒貯留容量が低下する不都合や、コンバイン全体としての重心位置が高くなって機体の安定性に悪影響を及ぼす不都合を未然に回避できるようになっている。 【0029】 その上、機械式の連動機構44による連係で、シュート33の旋回駆動に連動してシュート33の姿勢切り換え操作が行われるようにしていることから、シュート33の姿勢切り換え操作を行うための専用のアクチュエータを設ける場合に比較して製造コストの削減を図れるようになり、又、シュート33の旋回操作と姿勢切り換え操作とを個別のアクチュエータで行う場合に生じる虞のある、例えば、シュート33を格納位置に位置させたままで退避姿勢から延出姿勢に切り換える、あるいは、シュート33を延出姿勢に切り換えたままで排出案内位置から格納位置まで旋回させる、といった操作手順の誤りによる、シュート33をその周辺部の例えば搭乗運転部7などに接触させて損傷させる不都合を、例えば、旋回用と姿勢切り換え用の各アクチュエータの作動を牽制する牽制機構や、それらの作動を制御する制御プログラムなどを設けなくても、未然に回避できるようになっている。 【0030】 図2〜10及び図19に示すように、支柱29は、走行機体2に立設固定された下部支柱45と、その上端に着脱可能に連結される上部支柱46とから上下方向に2分割可能に構成され、下部支柱45は、長尺で断面視C形のみぞ形鋼からなる左右一対の下部支柱部材47の上下中間部同士にわたって横向きフレーム48を、又、それらの上端部同士にわたって連結フレーム49をそれぞれ架設することで構成され、上部支柱46は、短尺で断面視C形のみぞ形鋼からなる左右一対の上部支柱部材50の上端部同士にわたって横向きフレーム51を、又、それらの下端部同士にわたって連結フレーム52をそれぞれ架設することで構成され、連結フレーム49,52などが着脱可能にボルト連結されるようになっている。 【0031】 このように支柱29を上下方向に2分割可能に構成したことで、下部支柱45と上部支柱46とのボルト連結を解除して下部支柱45から上部支柱46を取り外すようにすれば、支柱29とともにコンバイン全体としての高さを低くすることができ、これによって、移動走行時や運搬車などで輸送する際に支柱29が他物に接触する虞を招き難くすることができるとともに、このコンバインを比較的に高さの低い納屋や運搬車の荷室などに格納することができるようになっている。 【0032】 昇降手段30は、ボルト連結によって穀粒タンク6が着脱可能に載置固定される支持枠53の後端部左右に、左右の対応する下部支柱部材47及び上部支柱部材50によって案内される上下一対のローラ54を配備し、左右の下部支柱部材47の間に立設固定された油圧シリンダ56のシリンダチューブ56Aに固定装備された受止具57と支持枠53とにわたって索条55としてのチェーンを掛け渡し、油圧シリンダ56におけるピストンロッド56Bの先端に、油圧シリンダ56の伸縮作動に伴ってチェーン55を案内するスプロケット58を配備し、油圧シリンダ56の伸縮作動によるチェーン55を介した引張力で、支持枠53及び穀粒タンク6を昇降物として昇降させるように構成されている。 【0033】 図2、図3及び図8に示すように、走行機体2における搭乗運転部7の直後方箇所には、穀粒タンク6を貯留位置まで下降させた際に、穀粒タンク6における支柱29による支持側と反対側の端部である前端部を受け止め支持する支持フレーム59が立設されており、この構成から、穀粒タンク6が貯留位置に位置する走行時には、支柱29と支持フレーム59との両持ちによる安定した状態で穀粒タンク6を支持することができ、これによって、穀粒タンク6が貯留位置に位置する走行時においても穀粒タンク6を支柱29のみで片持ち支持する場合に生じる虞のある、穀粒の貯留で重量が増加した穀粒タンク6が走行時の振動で揺れ動くことに起因した支柱29の変形などを未然に回避できるようになっている。 【0034】 図2及び図5に示すように、走行機体2の右側端部における搭乗運転部7の後方箇所には、走行機体2と貯留位置に位置させた穀粒タンク6の右側壁との間に形成される空間、及び、それらの間に位置するシュート33や支持フレーム59などを隠す化粧パネル60が着脱可能に立設されている。 【0035】 図2〜6、図8及び図9に示すように、走行機体2の右後端部には、走行機体2と貯留位置に位置させた穀粒タンク6との間に形成される機体後部側の空間を有効利用して燃料タンク61が配備されている。 【0036】 図2〜17、図20及び図21に示すように、昇降手段30の作動による穀粒タンク6の昇降操作、開閉手段32による排出口31の開閉操作、及び、電動モータ40の作動によるシュート33の旋回操作は、搭乗運転部7に装備された穀粒排出操作部62の第1スイッチ63や第2スイッチ64の操作、又は、支柱29や油圧シリンダ56を隠す後部パネル65に保持されたコントローラ66の第1スイッチ67や第2スイッチ68の操作に基づくマイクロコンピュータからなる制御装置69の制御作動で行えるようになっている。 【0037】 各第1スイッチ63,67は十字操作式で中立復帰形のものであり、各第2スイッチ64,68は2位置切り換え式のものであり、制御装置69は、各第1スイッチ63,67からの上昇指令、下降指令、又は停止指令に基づいて、油圧シリンダ56に対する作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁70の作動を制御することで、昇降手段30の作動による穀粒タンク6の昇降操作を行い、各第1スイッチ63,67からの左旋回指令、右旋回指令、又は停止指令に基づいて、電動モータ40の作動を制御することで、シュート33の旋回操作を行い、各第2スイッチ64,68からの開放指令又は閉塞指令に基づいて、電動モータ34の作動を制御することで、開閉手段32による排出口31の開閉操作を行うように構成されている。 【0038】 つまり、穀粒排出操作部62又はコントローラ66の第1スイッチ63,67や第2スイッチ64,68を操作することで、穀粒タンク6を貯留位置から排出位置まで上昇させ、シュート33を格納位置から排出案内位置まで旋回させるとともに流下阻止姿勢から流下案内姿勢に切り換え、排出口31を開放させて、穀粒タンク6に貯留した穀粒を、その底部の排出口31からシュート33を介してトラックの荷台などに自然流下排出させる穀粒排出作業状態と、排出口31を閉塞し、シュート33を排出案内位置から格納位置まで旋回させるとともに流下案内姿勢から流下阻止姿勢に切り換え、穀粒タンク6を排出位置から貯留位置まで下降させて、1番バケットコンベヤ23によって供給される脱穀装置5からの穀粒を穀粒タンク6に貯留する収穫作業状態とに簡単に切り換えられるようになっている。 【0039】 図4〜7及び図22に示すように、昇降手段30において、チェーン55における受止具57側の端部には、受止具57に穿設した第1貫通孔57aに挿通される螺軸73と、この螺軸73との螺合で第1貫通孔57aからの螺軸73の抜け止めを行うナット74とから、ナット74の螺軸73に対する螺合位置の変更で受止具57と支持枠53とにわたるチェーン55の長さを調節するように構成された第1長さ調節機構75が装備され、この第1長さ調節機構75によって、チェーン55の長さが穀粒タンク6の昇降操作に適した長さに設定されている。 【0040】 チェーン55の左横側方には、そのチェーン55と同じもので、かつ、そのチェーン55と並列にシリンダチューブ56Aの受止具57と支持枠53とにわたって架設されるとともに、油圧シリンダ56の伸縮作動に伴って、ピストンロッド56Bの先端にスプロケット58と並列に配備されたガイドローラ76によって案内される予備の索条77としての予備チェーンが配備され、この予備チェーン77における受止具57側の端部には、受止具57における第1貫通孔57aの左側方箇所に穿設した第2貫通孔57bに挿通される螺軸78と、この螺軸78との螺合で第2貫通孔57bからの螺軸78の抜け止めを行うナット79とから、ナット79の螺軸78に対する螺合位置の変更で受止具57と支持枠53とにわたる予備チェーン77の長さを調節するように構成された第2長さ調節機構80が装備され、この第2長さ調節機構80によって、予備チェーン77の長さが予備チェーン77に引張力が殆ど掛からない少し弛んだ長さに設定されている。 【0041】 この構成から、万が一にもチェーン55が切断する不都合が生じた場合には、予備チェーン77によって穀粒タンク6の落下を阻止することができるとともに、穀粒タンク6を、油圧シリンダ56の伸縮作動による予備チェーン77を介した引張力で昇降させることができるようになっている。そして、この予備チェーン77は、油圧シリンダ56の伸縮作動によるチェーン55を介した引張力で穀粒タンク6を昇降させる通常の昇降操作時には、引張力が殆ど掛からない状態で従動するだけで、通常の昇降操作に起因した疲労が効果的に抑制されていることから、チェーン55が切断した際には、予備チェーン77を落下防止具として有効に機能させることができるようになっている。 【0042】 図3、図5及び図6に示すように、走行機体2と穀粒タンク6とにわたって、穀粒タンク6の昇降に伴って屈伸する腰折れリンク機構81が架設され、この腰折れリンク機構81に、穀粒タンク6に装備した各電動モータ34,40への電力供給などを行うために走行機体2と穀粒タンク6とにわたって配線されるワイヤーハーネス82が、腰折れリンク機構81に沿う状態で支持されるようになっている。つまり、穀粒タンク6の昇降に伴って屈伸する腰折れリンク機構81に沿ってワイヤーハーネス82を配線したことで、穀粒タンク6の昇降操作の際に、そのワイヤーハーネス82が他物に引っ掛かって損傷する、あるいは、穀粒タンク6の昇降操作に支障をきたす、などの不都合を招く虞を未然に回避できるようになっている。 【0043】 〔別実施形態〕 以下、本発明の別実施形態を列記する。 (1)図23及び図24に示すように、予備の索条77などを装備するのに代えて、例えば、走行機体2に、穀粒タンク6が排出位置に到達する腰折れリンク機構81の最大伸長作動時に、腰折れリンク機構81の固定支点側に装備された操作ピン83によって押圧操作されることで、穀粒タンク6の排出位置への到達を検出するリミットスイッチからなる検出手段84を装備し、昇降手段30の支持枠53に、フック状の先端部が油圧シリンダ56に装備したスプロケット58の支軸85の直上方から退避して穀粒タンク6の昇降を許容する退避姿勢と、フック状の先端部が支軸85の直上方まで延出して支軸85との係合による穀粒タンク6の落下阻止が可能な作用姿勢とに姿勢切り換え可能な落下防止部材86、及び、この落下防止部材86を姿勢切り換え操作する電磁シリンダ87を配備し、制御装置69を、検出手段84により穀粒タンク6の排出位置への到達が検出されると、電磁シリンダ87の作動を制御して落下防止部材86を作用姿勢に切り換え、かつ、穀粒排出操作部62の第1スイッチ63又はコントローラ66の第1スイッチ67からの下降指令に基づいて、電磁シリンダ87の作動を制御して落下防止部材86を退避姿勢に切り換えるように構成して、穀粒タンク6が所定の上昇位置である排出位置まで上昇した段階で万が一にもチェーン55が切断した場合には、落下防止部材86の先端部が支軸85に係合して穀粒タンク6の落下を阻止するようにしてもよい。 【0044】 この構成では、落下防止部材86の先端部をフック状に形成したことによって、落下防止部材86の先端部が支軸85に係合した落下阻止状態においては、電磁シリンダ87の作動による落下防止部材86の退避姿勢への切り換えが阻止されるようになっており、もって、落下阻止状態における穀粒排出操作部62の第1スイッチ63又はコントローラ66の第1スイッチ67の誤操作によって、不測に落下防止部材86が退避姿勢に切り換えられて穀粒タンク6が落下する不都合の発生を未然に回避できるようになっている。 【0045】 尚、この別実施形態は種々の変更が可能なものであり、例えば、検出手段84として近接スイッチやポテンショメータなどを採用するようにしてもよく、又、電磁シリンダ87に代えて電動モータや油圧シリンダなどを採用するようにしてもよく、更に、落下防止部材86が、制御装置69の制御作動ではなく昇降手段30などとの機械的な連係で姿勢が切り換わるように構成してもよい。ちなみに、所定の上昇位置は排出位置に限定されるものではない。 【0046】 (2)図25及び図26に示すように、予備の索条77などを装備するのに代えて、腰折れリンク機構81を、例えば、穀粒タンク6が所定の上昇位置である排出位置に到達した際の伸長姿勢が、その上部リンク81Aと下部リンク81Bとが一直線状に伸びた状態となるように構成し、上部リンク81Aにおける下部リンク81Bとの連結支点部に、上部リンク81Aの下部リンク81B側への変位を許容する長孔81aを形成し、上部リンク81Aの下端に、伸長姿勢での上部リンク81Aの下部リンク81B側への変位に伴って、下部リンク81Bの上端部に装備した係止ピン81bに係合して腰折れリンク機構81の伸長姿勢からの屈曲を阻止する係合凹部81cを形成し、穀粒排出操作部62の第1スイッチ63又はコントローラ66の第1スイッチ67からの下降指令に基づく制御装置69の制御作動で、腰折れリンク機構81の連結支点部を屈曲方向に押し出す電磁シリンダ88を装備して、穀粒タンク6が排出位置に到達した際には、腰折れリンク機構81が伸長姿勢に切り換わって穀粒タンク6の受け止め支持が可能な状態となり、通常の下降操作時には、電磁シリンダ88の作動で腰折れリンク機構81の屈曲が許容されて穀粒タンク6が下降し、かつ、穀粒タンク6が排出位置に到達した段階で万が一にもチェーン55が切断した場合には、上部リンク81Aの係合凹部81cが下部リンク81Bの係止ピン81bに係合して屈曲が阻止された腰折れリンク機構81によって穀粒タンク6の落下を阻止できるように構成してもよい。 【0047】 この構成では、腰折れリンク機構81による落下阻止状態においては、上部リンク81Aの係合凹部81cが下部リンク81Bの係止ピン81bに係合して腰折れリンク機構81の屈曲を阻止することから、落下阻止状態における穀粒排出操作部62の第1スイッチ63又はコントローラ66の第1スイッチ67の誤操作によって、不測に腰折れリンク機構81が屈曲して穀粒タンク6が落下する不都合の発生を未然に回避できるようになる。又、ワイヤーハーネス82を支持する腰折れリンク機構81を有効利用して穀粒タンク6の落下を阻止することから、構成の簡素化やコストの削減を図れるようになる。 【0048】 尚、この別実施形態は種々の変更が可能なものであり、例えば、穀粒タンク6の下降操作時に、腰折れリンク機構81の連結支点部が、制御装置69の制御作動ではなく昇降手段30などとの機械的な連係で屈曲方向に押し出されるように構成してもよい。 【0049】 (3)作業機としては、稲や麦などを収穫するように構成された普通形コンバインや自脱形コンバイン、あるいは、昇降物6,53として作業台を昇降させる高所作業車などであってもよい。 【0050】 (4)索条55又は予備の索条77としてワイヤーロープなどを採用するようにしてもよい。 【0051】 (5)昇降手段30としては、油圧シリンダ56に代えてウィンチなどを採用して構成されたものであってもよい。 【図面の簡単な説明】 【図1】普通形コンバインの一部を破断した全体左側面図 【図2】穀粒タンクを貯留位置に位置させた状態を示す要部の右側面図 【図3】穀粒タンクを排出位置に位置させた状態を示す要部の右側面図 【図4】普通形コンバインの背面図 【図5】穀粒タンクを貯留位置に位置させた状態を示す普通形コンバインの背面図 【図6】穀粒タンクを排出位置に位置させた状態を示す普通形コンバインの背面図 【図7】普通形コンバインの要部の平面図 【図8】穀粒タンクの支持構造を示す要部の側面図 【図9】穀粒タンクを貯留位置に位置させた状態を示す要部の縦断側面図 【図10】穀粒タンクを排出位置に位置させた状態を示す要部の縦断側面図 【図11】開閉手段により排出口を開放した状態を示す要部の縦断背面図 【図12】開閉手段により排出口を閉塞した状態を示す要部の横断平面図 【図13】開閉手段により排出口を開放した状態を示す要部の横断平面図 【図14】シュートの格納状態を示す要部の横断平面図 【図15】シュートの排出案内状態を示す要部の横断平面図 【図16】シュートの格納状態を示す要部の側面図 【図17】シュートの排出案内状態を示す要部の背面図 【図18】開閉手段及びシュートの構成を示す要部の分解斜視図 【図19】(イ)支柱の連結状態を示す要部の縦断側面図 (ロ)支柱の分割状態を示す要部の縦断側面図 【図20】穀粒排出操作部を示す搭乗運転部の正面図 【図21】穀粒排出用の制御構成を示すブロック図 【図22】落下防止構造を示す要部の背面図 【図23】落下防止部材にて昇降物の落下を阻止する別実施形態の構成を示す図 【図24】落下防止部材にて昇降物の落下を阻止する別実施形態での落下阻止状態を示す図 【図25】腰折れリンク機構にて昇降物の落下を阻止する別実施形態の構成を示す図 【図26】腰折れリンク機構にて昇降物の落下を阻止する別実施形態での落下阻止状態を示す図 【符号の説明】 2 走行機体 6 昇降物 30 昇降手段 53 昇降物 55 索条 77 予備の索条 81 腰折れリンク機構 86 落下防止部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成14年7月17日(2002.7.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−49055(P2004−49055A) |
| 【公開日】 |
平成16年2月19日(2004.2.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−208745(P2002−208745) |
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