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【発明の名称】 草刈り機
【発明者】 【氏名】石森 正三
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】刈跡に刈り草を放出させることなく、刈り草搬送経路での刈り草詰まりを防止する。

【解決手段】乗用型の自走機体7の前輪1と駆動後輪2との間に、後方に刈り草を放出する草刈装置8を配置し、前記駆動後輪2の後方に刈り草回収容器9を配置し、草刈装置8から刈り草回収容器9への刈り草搬送経路Aを左右の駆動後輪2間に配置し、前記刈り草搬送経路Aの底部には、刈り草を載置して刈り草回収容器9に搬送するためのベルトコンベヤ11を配置し、このベルトコンベヤ11を走行系の駆動力で駆動するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗用型の自走機体の前輪と駆動後輪との間に、後方に刈り草を放出する草刈装置を配置し、前記駆動後輪の後方に刈り草回収容器を配置し、草刈装置から刈り草回収容器への刈り草搬送経路を左右の駆動後輪間に配置してある草刈り機であって、前記刈り草搬送経路の底部には、刈り草を載置して刈り草回収容器に搬送するためのベルトコンベヤを配置し、このベルトコンベヤを走行系の駆動力で駆動するようにしてある草刈り機。
【請求項2】
前記走行系からベルトコンベヤへの伝動部には、前進回転のみをベルトコンベヤに伝達する一方向クラッチを介装してある請求項1記載の草刈り機。
【請求項3】
前記左右の駆動後輪に対する差動装置の入力をベルトコンベヤに伝達するように構成してある請求項1又は2記載の草刈り機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用型の自走機体の前輪と駆動後輪との間に、後方に刈り草を放出する草刈装置を配置し、前記駆動後輪の後方に刈り草回収容器を配置し、草刈装置から刈り草回収容器への刈り草搬送経路を左右の駆動後輪間に配置してある草刈り機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の草刈り機では、草刈装置による後方への排出力のみによって刈り草を刈り草搬送経路に沿って刈り草回収容器にまで搬送するようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002ー262635号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術によるときは、刈り草が湿っているなど重い場合、草刈装置の放出力だけでは刈り草回収容器にまで刈り草を搬送することができず、そのため、刈り草搬送経路の底部を排出口として開放させて、その排出口から刈り草を下方に排出することで刈り草搬送経路での刈り草詰まりを防止するようにしていた。
その結果、刈跡に刈り草を放出することになっていた。
【0005】
本発明の目的は、刈跡に刈り草を放出させることなく、刈り草搬送経路での刈り草詰まりを防止する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明による草刈り機の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0007】
〔特徴〕
乗用型の自走機体の前輪と駆動後輪との間に、後方に刈り草を放出する草刈装置を配置し、前記駆動後輪の後方に刈り草回収容器を配置し、草刈装置から刈り草回収容器への刈り草搬送経路を左右の駆動後輪間に配置してある草刈り機であって、前記刈り草搬送経路の底部には、刈り草を載置して刈り草回収容器に搬送するためのベルトコンベヤを配置し、このベルトコンベヤを走行系の駆動力で駆動するようにしてある点にある。
【0008】
〔作用〕
走行速度が速くなればなるほど草刈装置による刈り草量は多くなる。
上記の点に着目して、刈り草搬送経路の底部にベルトコンベヤを配置して刈り草を刈り草回収容器に強制搬送する際、そのベルトコンベヤを走行系の駆動力で駆動して、走行速度が速くなるほどベルトコンベヤによる搬送速度を早くするようにベルトコンベヤによる搬送速度を走行速度に関連付けてあるから、湿った重い刈り草を対象とする場合など草刈装置による放出力だけでは刈り草を後部の刈り草回収容器に確実に送ることができない場合であっても、かつ、走行速度が速くて多量の刈り草が発生する場合であっても、その刈り草量に応じた搬送速度で作動するベルトコンベヤにより刈り草搬送経路での刈り草詰まりを招来することがなく、刈り草の全量を刈り草回収容器に搬送することができる。
【0009】
〔効果〕
従って、刈り草搬送経路での刈り草詰まりを防止しながらも、刈跡に刈り草を不要に放出させることなく確実に刈り草を回収できるようになった。
【0010】
請求項2に係る本発明による草刈り機の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0011】
〔特徴〕
上記請求項1に係る本発明による草刈り機において、前記走行系からベルトコンベヤへの伝動部には、前進回転のみをベルトコンベヤに伝達する一方向クラッチを介装してある点にある。
【0012】
〔作用〕
走行系からベルトコンベヤへの伝動部に一方向クラッチを介装して、前進回転のみをベルトコンベヤに伝達するようにしてあるから、後進時、ベルトコンベヤを逆転作動させて搬送途中の刈り草を草刈装置側に戻してしまうことを防止することができる。
【0013】
〔効果〕
従って、ベルトコンベヤを走行系に連動させながらも、後進にかかわらず刈り草を確実に回収できるようになった。
【0014】
請求項3に係る本発明による草刈り機の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0015】
〔特徴〕
上記請求項1や2に係る本発明による草刈り機において、前記左右の駆動後輪に対する差動装置の入力をベルトコンベヤに伝達するように構成してある点にある。
【0016】
〔作用〕
左右の駆動後輪に対する差動装置の入力でベルトコンベヤを駆動するようにしてあるから、ベルトコンベヤが差動装置の近くに位置することでベルトコンベヤへの伝動経路を短いものにして伝動構造の簡素化及びコストダウンを図ることはもちろん、差動装置の入力でベルトコンベヤを駆動することで安定した速度でベルトコンベヤを駆動することができる。
【0017】
〔効果〕
従って、ベルトコンベヤを設けながらも可及的にベルトコンベヤ駆動構造の簡素化及び低コスト化を図ることはもちろん、ベルトコンベヤを走行系に同期させながらもベルトコンベヤによる刈り草搬送を安定させて刈り草を円滑・確実に回収できるようになった。
【0018】
【発明の実施の形態】
草刈り機は、図1、図2に示すように、操向用の左右一対の前輪1と左右一対の駆動後輪2とを備えた機体フレーム3にエンジン4と運転座席5とを搭載するとともに、機体フレーム3に前記前輪1を操向操作するためのステアリングハンドル6を組み付けてある自走機体7に、刈り草を後方に放出する3枚ブレードタイプの草刈装置(モーア)8を前記前輪1と駆動後輪2との間に配置する状態で昇降自在に支持させ、自走機体7の後部に刈り草回収容器9を連結し、前記草刈装置8から前記刈り草回収容器9への刈り草搬送経路Aを前記左右の駆動後輪2間に配置して構成されている。
【0019】
図3にも示すように、前記刈り草搬送経路Aのうち、天井部と左右の側壁部とは、下向き開放の経路形成ガイド部材10から構成され、底部は、刈り草を載置して前記刈り草回収容器9に搬送するためのベルトコンベヤ11から構成されている。
【0020】
前記ベルトコンベヤ11は、走行系の駆動力で駆動されるようになっており、具体的には、走行系の駆動力で駆動される搬送始端側の駆動ローラ12と搬送終端側の遊転ローラ13との間にわたって搬送ベルト14を巻き掛けて構成されている。
前記駆動ローラ12を走行系の駆動力で駆動する手段は、図4にも示すように、前記左右の駆動後輪2に対する差動装置15の入力ギヤ16に連動する筒軸17を設け、この筒軸17にアイドルギヤ18を介して連動する中間軸19を差動装置15のケース15Aに取り付け、この中間軸19から前記駆動ローラ12へのベルト伝動装置20を設けて構成されており、前記アイドルギヤ18と中間軸19との間、具体的には、中間軸19に回転自在に遊嵌させた受動ギヤ19Aと中間軸19との間には、前進回転のみを伝達する一方向クラッチ21が設けられている。つまり、前進走行時にのみ、ベルトコンベヤ11が搬送作動するようになっている。
【0021】
上記の構成によれば、湿るなどして重くなることで刈り草搬送経路Aの途中で失速して落下した刈り草は、ベルトコンベヤ11で受けられ、刈跡に不用意に放出されることなく刈り草回収容器9に搬送される。
【図面の簡単な説明】
【図1】側面図
【図2】概略平面図
【図3】要部の切り欠き側面図
【図4】伝動機構の展開図
【符号の説明】
7 自走機体
1 前輪
2 駆動後輪
8 草刈装置
9 刈り草回収容器
A 刈り草搬送経路
11 ベルトコンベヤ
21 一方向クラッチ
15 差動装置
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成15年3月31日(2003.3.31)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【公開番号】 特開2004−298039(P2004−298039A)
【公開日】 平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願番号】 特願2003−93549(P2003−93549)