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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】小山 智弘
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】残間 茂雄
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】中川 渉
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】梶岡 律子
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】林 晃良
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】大西 満輝
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】水倉 泰治
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】主クラッチペダルの操作時に作業装置を停止させ、作業性及び安全性の向上を図ること。

【解決手段】主クラッチペダル作動検出手段119から検出信号を受信すると、作業クラッチ制御手段139・140に向けて作業クラッチ機構をクラッチ切状態に制御するコントローラ手段128を備える。作業中に主クラッチペダル149を操作することで、主変速レバーが中立復帰すると共に、作業装置も停止する。また、表示手段144を備えてその旨のメッセージを表示させることもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンからの出力を走行装置及び作業装置に分配入力して作動するコンバインであって、該走行装置のクラッチ・変速動作を司る主変速機構及び主変速レバーと、該主変速機構を連動させて走行装置を停止させると共に該主変速レバーを中立復帰させる主クラッチペダルと、該作業装置の少なくともクラッチ動作を司る作業クラッチ機構及び作業クラッチレバーとを備える構成において、
該作業クラッチ機構を電気的に制御可能な作業クラッチ制御手段と、該主クラッチペダル操作を検出する主クラッチペダル作動検出手段と、前記作業クラッチレバーの状態を検出する作業クラッチレバー検出手段とを備えると共に、
該主クラッチペダル作動検出手段から検出信号を受信すると、該作業クラッチ制御手段に向けて作業クラッチ機構をクラッチ切状態に制御する制御信号を送信するコントローラ手段を備えたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記コンバインが、作業者に向けてメッセージを表示可能な表示手段を備え、前記コントローラ手段が、前記主クラッチペダル作動検出手段から検出信号を受信すると、前記作業クラッチ制御手段に向けて作業クラッチ機構をクラッチ切状態に制御する制御信号を送信すると同時に、前記表示手段に少なくとも該作業クラッチが切状態になったことを通知するメッセージを表示させる表示指令信号を送信する請求項1に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンバインに関し、特に主クラッチペダル操作時の主変速機構及び作業クラッチ機構の動作に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特許文献1に開示されるように、走行速度と変速操作する主変速レバーと、走行出力を停止させる主クラッチペダルとを備えたコンバインの操作装置において、主変速レバーに一体連結させる規制要素と、主クラッチペダルに連結して前記規制要素を拘束する規制拘束部材とを備え、主クラッチペダル操作でもって主変速レバーを中立復帰させるものがある。
【0003】
【特許文献1】特開平9−252631号公報
【0004】
該発明によると、主クラッチペダルの操作に連動した主変速レバーの中立復帰を可能とさせて、この作業における作業性を向上させることができるものである。特に緊急停止を該主クラッチペダルにより行わせることで、安全性の向上が図られる利点がある。
【0005】
しかしながら、作業中に主クラッチペダルを操作することで、主変速レバーが中立復帰しても、エンジン回転及び作業クラッチは操作前と変わらないため、作業クラッチが入った状態であると、作業装置は駆動を続けることになる。
特に緊急停止時に主クラッチペダルが踏まれた場合には、作業装置も停止させることが望ましく、改善すべき課題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、主クラッチペダルの操作時に作業装置を停止させ、作業性及び安全性の向上を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような手段を創出した。
すなわち、請求項1に記載の発明によると、エンジンからの出力を走行装置及び作業装置に分配入力して作動するコンバインであって、該走行装置のクラッチ・変速動作を司る主変速機構及び主変速レバーと、該主変速機構を連動させて走行装置を停止させると共に該主変速レバーを中立復帰させる主クラッチペダルと、該作業装置の少なくともクラッチ動作を司る作業クラッチ機構及び作業クラッチレバーとを備えるコンバインの構成に関するものである。
そして、該作業クラッチ機構を電気的に制御可能な作業クラッチ制御手段と、該主クラッチペダル操作を検出する主クラッチペダル作動検出手段と、前記作業クラッチレバーの状態を検出する作業クラッチレバー検出手段とを備えると共に、該主クラッチペダル作動検出手段から検出信号を受信すると、該作業クラッチ制御手段に向けて作業クラッチ機構をクラッチ切状態に制御する制御信号を送信するコントローラ手段を備えたことを特徴とするコンバインを提供する。
【0008】
また、請求項2に記載の発明によると、前記コンバインが、作業者に向けてメッセージを表示可能な表示手段を備え、前記コントローラ手段が、前記主クラッチペダル作動検出手段から検出信号を受信すると、前記作業クラッチ制御手段に向けて作業クラッチ機構をクラッチ切状態に制御する制御信号を送信すると同時に、前記表示手段に少なくとも該作業クラッチが切状態になったことを通知するメッセージを表示させる表示指令信号を送信するコンバインを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示しながら説明する。なお、本発明の実施形態は請求項記載の範囲内で任意に変更することができる。図1は本発明に係るコンバインの全体左側面図、図2は同平面図である。
トラックフレーム(1)は走行クローラ(2)を装設し、さらに該トラックフレーム(1)上に機台(3)が架設されている。機台(3)には脱穀部(4)を備え、該脱穀部(4)はフィードチェーン(5)を左側に張架すると共に扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵した脱穀機である。
さらに本発明のコンバインは、刈取前処理装置が、刈取刃(9)及び穀稈搬送機構(10)を備えて刈取部(8)を形成し、さらに該刈取部(8)を昇降させる油圧シリンダ(11)を刈取フレーム(12)を介して装備する。
【0010】
また、機体後方には、排藁処理部(13)を備え、排藁チェーン(14)の終端を臨ませている。また、機体右方には穀物タンク(15)を配置し、脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入している。さらに、穀物タンク(15)からは穀粒を機外に搬出する排出オーガ(17)を上部に有する。
機体前方には運転操作ハンドル(19)及び運転席(20)を備える運転キャビン(18)と、その下方にエンジン(21)を設けている。
【0011】
図3にはコンバイン各部の正面配置図を、図4には同左側面図、図5は同平面図をそれぞれ示す。
エンジン(21)をエンジンルームカバー(22)に内設させ、エンジン(21)の前後及び左右の各側面並びに上面をエンジンルームカバー(22)によって覆っている。
エンジン(21)の前方で該カバー(22)の外側に、ミッションケース(23)及びラジエータ(24)を設け、エンジン(21)とミッションケース(23)間に自在継手軸(25)を設ける。
該自在継手軸(25)によって、エンジン(21)の駆動力を油圧式無段変速機構(油圧ポンプ、油圧モータ式)のミッションケース(23)に伝える。ミッションケース(23)両側に車軸ケース(26)を介して左右走行クローラ(2)の駆動スプロケット(27)を軸支させる。
【0012】
また、エンジン(21)の出力軸(30)をエンジンルームカバー(22)の前側及び後側に突設し、ギヤケース(67)取付け側の出力軸(30)の前側から自在継手軸(25)を介してミッションケース(23)にドライブシャフト駆動出力させる。該出力軸(30)の後側突出部にフライホイール(66)を取付け、その後側に設けられた作業出力プーリ(31)からベルト(38)を介して駆動出力させる。
【0013】
エンジン(21)の左側で脱穀部(4)の前側の機台(3)上面に、カウンタケース(32)を設ける。カウンタケース(32)には、後向きに突出する第1入力軸(62)(扱胴入力軸(62a)と一体)と、機内方向に突出する第2入力軸としての同調入力軸(68)と、前向きに突出する前記第1入力軸(62)と一体的な扱胴入力軸(62a)と、機体外側方に突出する刈取入力軸(83)と、車速同調軸(71)と、フィードチェーン入力軸(50)とを備える。
出力軸(30)の後側に設けた作業出力プーリ(31)、と前記第1入力軸(62)に設けたケース(32)後側の入力プーリ(33)とにベルト(38)を巻回し、テンションローラ形の脱穀クラッチ(63)を介してベルト(38)を緊張させてエンジン(21)の駆動力(一定回転動力)をカウンタケース(32)内に伝える。
【0014】
後述する油圧式無段変速機構(油圧ポンプ、油圧モータ式)のミッションケース(23)の出力軸(117)に設けた刈取駆動プーリ(39)と上記カウンタケース(32)右側に突出した同調入力軸(68)に設けた車速同調プーリ(34)とにベルト(40)を巻回する。そして、テンションローラ形の刈取クラッチ(69)を介してベルト(40)を緊張させ、ミッションケース(23)からカウンタケース(32)に車速同調動力を入力させる。
機台(3)の前側上面に支持台(41)を立設し、支持台(41)に刈取1軸ケース(42)を回転自在に軸支する。さらに、刈取1軸ケース(42)に刈取フレーム(12)を連結し、刈取1軸ケース(42)の回りに刈取部(8)を回転させて昇降させる。
【0015】
前記刈取1軸ケース(42)の左側に刈取1軸(43)を介して刈取入力プーリ(44)を軸支させ、前記カウンタケース(32)左側の刈取プーリ(36)と刈取入力プーリ(44)とをベルト(45)で巻回し、刈取部(8)の各部に駆動力を伝える。
【0016】
カウンタケース(32)前側に突出する扱胴入力軸(62a)に設けた脱穀プーリ(35)と前記扱胴(6)及び処理胴(7)の各駆動入力プーリ(46)(47)とをベルト(48)で巻回する。
上述の車速同調軸(71)に取付けられた選別プーリ(37)からベルト(61)等を介して扱胴(6)下側の選別唐箕(49)及び揺動選別機構に駆動力を伝え、脱穀部(4)の各部を駆動すると共に、上記カウンタケース(32)の左側面のフィードチェーン入力軸(50)から、外側に移動可能なフィードチェーン(5)の駆動スプロケット(51)に動力を伝える。
【0017】
また、前記穀物タンク(15)の前側に排出駆動プーリ(52)を設け、該プーリ(52)を前記作業出力プーリ(31)に排出クラッチを介してベルト巻掛け連結させ、排出オーガ(17)にエンジン(21)出力を伝えてタンク(15)の穀粒を排出させている。
【0018】
次に、カウンタケース32内の構成を詳述すると、図6〜図9に示すように、上記扱胴入力軸(第1入力軸)(62)と、その右側に直交するように配置された選別入力軸である一定回転軸(71)と、該軸(71)の前側に略平行に設けられた車速同調軸(72)と、第2入力軸としての同調入力軸(68)とを、カウンタケース32に軸支させる。
扱胴入力軸(第1入力軸)(62)から一定回転軸(71)にベベルギヤ(70)を介して動力伝達される。
【0019】
前記同調入力軸(68)には、ギヤ(74a)(75a)を備えた筒軸がボール軸受(78)を介して回転自在に支持され、さらに、この筒軸と同調入力軸(68)との間に一方向クラッチ(77)を設け、同調入力軸(68)が正回転(走行クローラ(2)を前進させるときに対応)するときには同調入力軸(68)と前記筒軸とが一体的に回転するように係合し、同調入力軸(68)が逆回転(走行クローラ(2)を後退させるときに対応)するときには、一方向クラッチ(77)が係合解除され、同調入力軸(68)と筒軸とは無関係(回転力を非伝達状態)にするように構成されている。
【0020】
刈取変速機構(73)を形成する低速ギヤ(74b)及び高速ギヤ(75b)は、上記一定回転軸(71)に設けられており、前記ギヤ(74a)(75a)と噛合している。
そして、低速及び中立及び高速の各刈取変速を行う刈取変速スライダ(76)によって前記各ギヤ(74b)または(75b)を車速同調軸(72)に択一的に係合させ、刈取変速を行う。
【0021】
さらに、一定回転機構(79)を形成する流し込みギヤ(80)と高速カットギヤ(81)を上記一定回転軸(71)と車速同調軸(72)との間に設け、刈取部(8)を流し込み駆動または高速カット駆動させる切換スライダ(82)によって前記各軸(71)(72)に前記各ギヤ(80)(81)を択一的に係合させる。これにより、刈取部(8)を流し込み駆動して走行状態に関係なく刈取部(8)の穀桿をフィードチェーン(5)側に搬送させる作業を実行するか、又は刈取部(8)を高速カット駆動して車速同調の最高速よりも早い一定回転速度で刈取部(8)を駆動して倒伏穀桿を刈取る作業を実行することを選択できる。
【0022】
また、前記カウンタケース(32)の左側で下部後側に一定回転軸(71)の左側端を突出させ、該一定回転軸(71)の左側端部に選別プーリ(37)を軸支させる。さらに、カウンタケース(32)の左側で下部前側に刈取入力軸(83)を軸支させ、該軸(83)右側を車速同調軸(72)にギヤ(84)連結させ、カウンタケース(32)左側に突出させた上記刈取入力軸(83)の左側端部に刈取プーリ(36)を軸支させる。
【0023】
他方、前記支持台(41)に支点軸(87)を介してギヤケース(88)を縦軸回りに回転自在に設け、刈取1軸ケース(42)の左側をギヤケース(88)に着脱可能に固定させ、刈取1軸(43)に刈取駆動軸(85)をギヤ(86)連結させ、刈取駆動軸(85)に刈取入力プーリ(44)を軸支させてあり、各ケース(42)(88)に前記ギヤ(86)を内設させる。
刈取1軸(43)の左端側から刈取り動力を入力させ、前記ケース(42)右端側の刈取フレーム(12)に内挿させる刈取2軸(89)を介して刈取部(8)の駆動を行わせる。
【0024】
さらに、図8に示すように、前記カウンタケース(32)の左側上部に上記フィードチェーン入力軸(50)を軸支させ、フィードチェーンクラッチ(90)を設けるフィードチェーン駆動軸(91)には、上記入力軸(50)をチェーン(92)を介して連結させる。
また、一定回転軸(71)の回転を車速同調軸(72)の回転数変化によって変速して伝えるフィードチェーン変速機構(93)を設ける。カウンタケース(32)に設けたサンギヤ(94)とプラネタリギヤ(95)とリングギヤ(96)を備える遊星ギヤ機構(97)によって無段変速可能に前記フィードチェーン変速機構(93)を構成するもので、一定回転軸(71)にサンギヤ(94)を係合軸支させる。
【0025】
一定回転軸(71)に遊転支持させるリングギヤ(96)を車速同調軸(72)にギヤ(98)で噛み合わせると共に、プラネタリギヤ(95)を遊転支持させる軸受体(99)を一定回転軸(71)に遊転支持させ、上記フィードチェーンクラッチ(90)を介して上記フィードチェーン駆動軸(91)に軸受体(99)をギヤ(100)に噛み合わせ連結させ、穀桿の搬送に必要な最低回転を確保しながら、低い一定回転から高回転にフィードチェーン(5)の速度を車速と同調させて変更可能となるように構成されている。
【0026】
また、図8に示すように、刈取変速スライダ(76)を作動させる油圧刈取変速シリンダ(101)と、切換スライダ(82)を作動させる油圧一定回転シリンダ(103)と、フィードチェーンクラッチ90を「入り」「切り」にする油圧フィードチェーンシリンダ104を、前記カウンタケース32の上面及び前面に固定させる。
【0027】
さらに、図6、図9に示すように、油圧ポンプ(105)及び油圧モータ(106)を備える無段油圧変速機構(107)と、油圧ポンプ(108)及び油圧モータ(109)を備える油圧操舵機構(110)をミッションケース(23)に設ける。そして、自在継手軸(25)を介して伝えるエンジン(21)動力によって各油圧ポンプ(105)(108)を駆動し、変速用の油圧ポンプ(105)の出力可変斜板(111)に主変速レバー(112)を連結させ、副変速用の油圧モータ(106)の出力可変斜板(117a)に副変速切替えスイッチ(127)に連結させる。
【0028】
一方、操舵用の油圧ポンプ(108)の出力可変斜板(115)に操向ハンドル(19)を連結させ、各油圧モータ(106)(109)の出力を遊星ギヤ機構(116)から強制差動出力させ、左右の走行クローラ(2)を駆動し、前後進及び左右旋回の各操舵動作を行わせると共に、副変速用の油圧モータ(106)の無段変速用出力軸(117)に前記刈取駆動プーリ(39)を軸支させ、無段変速機構(107)の主変速出力を前記プーリ(39)からカウンタケース(32)に伝える。
【0029】
また、図10に示すように、本発明のコンバインは前記油圧式無段変速機構のミッションケース(23)に連結する主変速レバー(112)と、主クラッチペダル(149)とを主変速中立復帰機構(151)を介し連動連結させるもので、主変速レバー(112)は基端ボス(152)に変速操作板(153)を固設させ、該操作板(153)を、レバー軸(154)を中心に回動自在に設けると共に、該操作板(153)に固定する2本の前進及び後進用ワイヤ(154)(155)を無段変速機構(25)に連動連結させている。
【0030】
そして図11に示すように、前記操作板(153)にL形状の規制ピン(156)を固設させ、該規制ピン(156)の先端部を前記中立復帰機構(151)を構成する二枚一組の上下拘束板(157a)(157b)によって拘束するもので、上下拘束板(157a)(157b)は基端を枢支軸(158)に回動自在に支持して、上下拘束板(157a)(157b)の対向内側面間に一定の開ぎ角(α)を有するとき、主変速レバー(112)の前進高速操作時から後進高速操作時におけるピン(156)の上下移動を許容するように構成している。
【0031】
また上下拘束板(157a)(157b)の対向内側面には半円状の中立位置決め用切欠き(159)と前記ピン(156)に係合する切欠き長溝(160)を形成し、上下拘束板(157a)(157b)の開き角(α)を略0°に閉動作させるとき、前記ピン(156)を中央位置に戻して主変速レバー(112)を中立復帰させるように構成している。
【0032】
さらに、前記主クラッチペダル(112)を駐車ブレーキ機構(161)にワイヤ代(161a)を介し連動連結させ、該主クラッチペダル(149)のクラッチアーム(162)と上拘束板(157a)間を中立復帰ワイヤ(163)で連結させるもので、上拘束板(157a)にワイヤ(163)の一端側を連結させ、ワイヤ(163)の他端側をバネ(164)を介してクラッチアーム(162)に連結させると共に、前記ワイヤ(163)のアウタチューブ(163a)一端のアウタ受け(164)を下拘束板(157b)に、またアウタチューブ(163a)他端のアウタ受け(165)を、ペダル(149)のペダル受け台(166)に取付けて、ペダル(149)の踏み込み操作時(主クラッチの切時)に上下拘束板(157a)(157b)の開き角(α)を略0°とするように構成している。
【0033】
なおこのような上下拘束板(157a)(157b)の閉じ動作時にあっては、本機側フレームに連結する中立位置決めピンと、前記切欠き(159)との係合によって、上下拘束板(157a)(157b)の間で閉じ動作や閉じ量に差があっても確実に中立位置に戻すことを可能とさせるものである。また(166)は自動走行制御用の変速モータである。
【0034】
次に、図12は運転キャビン(18)内の操縦部を示し、運転席(20)の左側方の前後に長いサイドコラム(141)の前寄りには主変速レバー(112)と副変速用スイッチ(127)と、刈取変速レバー(112)とが配置され、サイドコラム(141)の後寄りには、作業クラッチレバー(118)が配置されている。
【0035】
作業クラッチレバー(118)は平面視逆L字状のガイド溝(142)に沿って移動可能であり、ガイド溝(142)の後端左寄り位置(142a)に位置するときには、刈取クラッチ「切リ」かつ脱穀クラッチ「切り」の状態である。
また、位置(142b)では刈取クラッチ「切り」かつ脱穀クラッチ「入り」の状態となり、位置(142c)では刈取クラッチ「入り」かつ脱穀クラッチ「入り」の状態となるように構成されている。
【0036】
また、運転席(20)の前方に立設するハンドルコラム(143)のカバー体の上端には表示手段としての液晶表示装置(144)が平面視で操向丸ハンドル(19)の略半円形のハンドルホイール(19a)の内径側に配置されている。液晶表示装置(144)は、前記ハンドルコラム(143)のカバー体にのみ固定されていて、操向丸ハンドル(19)と連結されていないので、操向丸ハンドル(19)を回動操伸しても液晶表示装置(144)の向きは変化しない。また、液晶表示装置(144)はハンドルホイール(19a)よりも下方に位置するのでハンドルホイール(19a)を回動させても、液晶表示装置(144)と干渉しないようになっている。
【0037】
図13は本発明に係るコントローラ手段の機能ブロック図である。本図に示すように、上述した1本の作業クラッチレバー(118)の操作により連動して脱穀クラッチ(63)の「入り」かつ刈取クラッチ(69)の「入り」と、脱穀クラッチ(63)の「入り」かつ刈取クラッチ(69)の「切り」と、脱穀クラッチ(63)の「切り」かつ刈取クラッチ(69)の「切り」との3つ状態を検出する作業クラッチレバー検出センサ(119)を有する。
また、主クラッチペダル(149)を操作すると、それを検出する主クラッチペダル作動センサ(126)を備え、それぞれ、コントローラ手段である作業コントローラ(128)に入力している。
【0038】
そして、左右の走行クローラ(2)の速度を検出する左右車速センサ(130)(131)と、刈取部(8)の搬送穀稈の有無を検出する穀稈センサ(132)、刈取部(8)に車速同調の駆動力を入力する同調入力軸(68)の入力回転数を低速ギヤを介して検出する刈取入力センサ(133)などが作業コントローラ(128)に接続されている。
【0039】
さらに、刈取変速シリンダ(101)を低速又は高速に切り換える刈取低速・高速ソレノイド(134)(135)と、フィードチェーンクラッチ(90)を「切り」にするようにフィードチェーンクラッチシリンダを作動させるフィードチェーンソレノイド(136)、一定回転シリンダ(103)により切換スライダ(82)を流し込みギヤ(80)に係合動作させる流し込みソレノイド(137)、一定回転シリンダにより切換スライダ(82)を高速カットギヤ(81)係合動作させる高速カットソレノイド(138)などの電気的制御が可能な各ソレノイドを備えている。
【0040】
また、作業クラッチレバー(118)の操作により脱穀クラッチソレノイド(139)が「入り」となり、脱穀部(4)及びフィードチェーン(5)を駆動したり、刈取クラッチソレノイド(140)が「入り」となり、刈取部(8)が駆動したりするように構成している。
【0041】
そして、本発明において、前記主クラッチペダル(149)の操作時に主クラッチペダル作動センサ(126)からの検出信号が作業コントローラ(128)に入力すると、該作業コントローラは図14に示すフローチャートに従って制御動作を行う。
すなわち、操作が検出されると、作業クラッチレバー検出センサ(119)からの信号に基づいて作業クラッチレバーが脱穀クラッチ「入り」のレバー位置にあるか否かを判定し、「入り」の場合には、脱穀クラッチソレノイド(139)「切り」制御する。上記作業クラッチレバー(118)の構成では脱穀クラッチが「切り」の時には、刈取クラッチも「切り」であるから、制御は終了する。
【0042】
一方、脱穀クラッチを「切り」制御した場合は、続いて作業クラッチレバー検出センサ(119)からの信号に基づいて作業クラッチレバーが刈取クラッチ「入り」のレバー位置にあるか否かを判定し、「入り」の場合には、刈取クラッチソレノイド(140)「切り」制御する。
【0043】
従来主クラッチペダルの操作によって主変速クラッチを切るだけで作業クラッチが入った状態であったが、本発明は以上の動作によって、これを改良し主クラッチペダルの操作に伴って、刈取クラッチ及び脱穀クラッチをも切り状態に制御することを可能にした。これによって、作業性・安全性の高いコンバインに寄与することができる。
【0044】
さらに、本発明では次のような液晶表示装置(144)からの表示が可能である。すなわち、上記によって各クラッチソレノイド(139)(140)が制御された後、実際の作業クラッチレバー(118)の位置と、各クラッチ(63)(69)の状態とに乖離が生じており、これを作業者にメッセージ表示することができる。
【0045】
フローチャートに基づいて説述すると、作業クラッチレバー検出センサ(119)からの信号において、作業クラッチレバー(118)が全て「切り」の位置にあるか否かを判定し、該位置にない場合、液晶表示装置(144)に図14のように「主クラッチペダル操作により作業クラッチを切りました:作業クラッチレバーをオフにしてください」などと表示する。
また、ブザー(150)から同時に警告音を発する、警告音声を同時に発生させてもよい。
【0046】
これにより、作業者が主クラッチペダルを操作して自動的に作業クラッチが切り制御された場合にも、作業クラッチレバーをオフの位置に戻してレバー位置とクラッチの状態を一致するまで警告が表示されるので、作業者が混乱することなく、作業性の向上が図られる。
【0047】
その他、刈取変速レバー(122)の刈取変速スライダ(76)の低速・中立・高速の切換を検出する刈取変速センサ(123)や、主変速レバー(112)の前進・中立・後進の切換を検出する主変速センサ(124)、低速(標準)と高速(走行)との切換を実行するための副変速スイッチ(127)などがマイクロコンピュータで構成する該作業コントローラ(128)に接続されており、本発明のコンバインが構成されている。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、請求項1において、作業クラッチ機構を電気的に制御可能な作業クラッチ制御手段と、主クラッチペダル操作を検出する主クラッチペダル作動検出手段と、作業クラッチレバーの状態を検出する作業クラッチレバー検出手段とを備えると共に、主クラッチペダル作動検出手段から検出信号を受信すると、作業クラッチ制御手段に向けて作業クラッチ機構をクラッチ切状態に制御する制御信号を送信するコントローラ手段を備えるので、作業中に主クラッチペダルを操作することで、主変速レバーが中立復帰すると共に、作業装置も停止する。これによって、作業性及び安全性の高いコンバインを提供することができる。
【0049】
また、請求項2に係る発明によれば、コンバインが、作業者に向けてメッセージを表示可能な表示手段を備えて少なくとも作業クラッチが切状態になったことを通知するメッセージを表示させることができるので、作業者にとってコンバインの状態が明瞭に通知され、作業性及び安全性の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】脱穀部及びエンジン取付け部の正面図である。
【図4】脱穀部及びエンジン取付け部の側面図である。
【図5】脱穀部及びエンジン取付け部の平面図である。
【図6】エンジン出力系統の要部拡大図である。
【図7】カウンタケースの動力伝達系の図面である。
【図8】カウンタケースの平面図である。
【図9】油圧可変側型副変速機構のブロック図である。
【図10】主変速レバー部の説明図である。
【図11】主変速復帰機構部の説明図である。
【図12】運転キャビン内の平面図である。
【図13】制御手段の機能ブロック図である。
【図14】本発明に係るコントローラ手段の制御フローチャートである。
【図15】液晶表示装置の表示例である。
【符号の説明】
118 作業クラッチレバー
119 作業クラッチレバー検出センサ
139 脱穀クラッチソレノイド
140 刈取クラッチソレノイド
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【代理人】 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏

【公開番号】 特開2004−283055(P2004−283055A)
【公開日】 平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願番号】 特願2003−77794(P2003−77794)