トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 草刈機
【発明者】 【氏名】山中 直人
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】ロータリブレードで刈取った草をモアデッキの側方或いは後方の何れか一方より容易に排出可能とさせるもので、モアデッキにおける側方或いは後方の排出の切換えを容易とさせて作業性を向上させる。

【解決手段】複数のロータリブレード19をモアデッキ12に装備させると共に、モアデッキ12の排出口を形成する排出口カバー39をモアデッキ12の側方或いは後方に組換え自在に設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロータリブレードをモアデッキに装備させると共に、モアデッキの排出口を形成する排出口カバーをモアデッキの側方或いは後方に組換え自在に設けたことを特徴とする草刈機。
【請求項2】
ロータリブレードの回転を正或いは逆方向とさせる2つの正逆ギヤを単一のギヤ軸に配備させ、ギヤ軸のスライド操作で正逆ギヤを択一的に入力ギヤに結合連結させて、ロータリブレードの正逆回転を行うように設けたことを特徴とする請求項1記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は芝生或いは圃場の雑草などを刈取る乗用型の草刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のロータリブレードをモアデッキに装備させると共に、ロータリブレードの回転をベルト駆動で行うようにした技術がある。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特開平11−346533号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のモアデッキにあっては、モアデッキの側方或いは後方の排出方向で各ロータリブレードの回転方向も一方向に定まったものとなって、側方或いは後方の排出方向で専用のモアデッキを必要とし、両方を必要とする場合極めて不経済なばかりでなくメンテナンスの面でも悪いものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、複数のロータリブレードをモアデッキに装備させると共に、モアデッキの排出口を形成する排出口カバーをモアデッキの側方或いは後方に組換え自在に設けて、1つのモアデッキを排出方向が側方或いは後方の何れにも活用して経済性やメンテナンス性を向上させるばかりでなく、排出方向の側方或いは後方の切換えを容易とさせて作業性を向上させるものである。
【0006】
また、ロータリブレードの回転を正或いは逆方向とさせる2つの正逆ギヤを単一のギヤ軸に配備させ、ギヤ軸のスライド操作で正逆ギヤを択一的に入力ギヤに結合連結させて、ロータリブレードの正逆回転を行って、ギヤ軸を例えば上下方向にスライドさせるだけの簡単な操作で必要とするロータリブレードの回転を正確に正逆させて、作業能率の向上化を図るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は草刈機全体の側面図、図2は同平面図、図3は同背面図を示し、図中1は乗用型草刈機であり、2は前後輪3・4を有する車台フレーム、5は前記フレーム2後部に搭載するエンジン、6は前記エンジン5を覆うボンネット、7は前記ボンネット6前側に備える操向ハンドル、8は前ステップ、9は前車体カバー、10は前記カバー9上に設ける運転席、11は前ステップ8の下方にモアデッキ12を配備するローンモア装置、13は前記モアデッキ12の右側に配備する刈草搬送スロワ、14は前記ボンネット6上方に配設してスロワ13からの刈草を貯留する集草タンクである。
【0008】
図4、図5に示す如く、前記モア装置11は機体前方に突出させる左右ヒッチリンク15にモア支持フレーム16、前後の左右ゲージ輪17・18を介してモアデッキ12を上下高さ調節自在に支持させ、該デッキ12内に3枚のロータリブレード19を横方向に配置させ、デッキ12内で刈取った草をデッキ12右側に集めてスロワー13によって後方の集草タンク14に送り込むように構成している。
【0009】
前記集草タンク14は運転席10の後部に配設する門形ガードフレーム20のホルダー21に固定ピン22をタンクステー13を取外し自在に取付けると共に、ガードフレーム20の基端をブラケット24を介し車台フレーム2に固定させて、ボンネット6上方の空きスペースにタンク14を配備させるもので、ボンネット6上方にタンク台を配設してタンク台上にタンク14を搭載する構成や、リフト及びダンプ用リンクを介して車台フレーム2にタンク14を支持させてリンクのリフト及びダンプ作用でタンク14内の草の放出を行う構成でも良い。
【0010】
図4に示す如く、前記モア装置11は中央位置のブレード19aをブレード軸25aを介し入力ケース26に回転自在に支持させ、左右位置のブレード19b・19cを各ブレード軸25b・26cを介して左右伝動ケース27・28に回転自在に支持させるもので、エンジン5からの駆動力を自在継手軸などを介し入力ケース26の入力軸29に伝え、前記ブレード軸25aにベベルギヤ30を介し入力軸29を連結させると共に、左右のブレード軸25b・25cにベベルギヤ31,左右伝達軸32・33,左右伝動ケース27・28内のベベルギヤ34・35を介して中央のブレード軸25aを連結させて、図5に示す如く、3枚のブレード19a・19b・19cを同一時計方向に回転させ、デッキ12右側位置に形成する側方排出口36よりスロワー13に刈取った草を排出させるように構成している。
【0011】
図6に示す如く、前記モアデッキ12は後方にも排出口37を形成し、側方排出口36にノブ付ボルト38を介し側面視門形状の排出口カバー39を取外し自在に固定可能とさせると共に、図5に示す如く後方排出口37の左右両側のデッキ12後面内側にノブ付ボルト40を介し密閉用のエンクロージャ41を取外し自在に固定させて、側方排出時には後方排出口37をエンクロージャ41で覆うように構成している。
【0012】
また図7に示す如く、前記エンクロージャ41は3つ折り可能な3枚の円弧状側板42a・42b・42cを有し、中央側板42aの左右両側にヒンジ43を介し左右側板42b・42cを回動自在に連結させて、図5に示す如く、側方排出時には3枚の側板42a・42b・42cを平板状に拡張させて後方排出口37を覆っている。
【0013】
また図6に示す如く、左側ブレード19cを反時計方向に回転させ、側方排出口36を閉とし後方排出口37を開とさせるとき刈取った草を排出口37より後方に排出可能とさせるもので、後方排出口37より内側のデッキ12に排出口カバー39をノブ付ボルト40で取付固定すると共に、半円形状に折曲げたエンクロージャ41をノブ付ボルト38で側方排出口36のデッキ12外側に取付固定して3枚のブレード19a・19b・19cで刈取った草を排出口37よりデッキ12後方に排出可能とさせるように構成している。
【0014】
図8、図9は右側のブレード19cを正逆転させる正逆転機構44を示すもので、前記入力軸29の入力ベベルギヤ30aに対し上下位置で結合させる正逆ギヤ30b・30cをスライド軸45に一定間隔で固設させ、右側のブレード軸25cのスプライン係合部46にスライド軸45の下端スプライン軸部45aをスライド自在に嵌合させ、スライド軸45のスライド操作で入力ベベルギヤ30aに正逆ギヤ30b・30cを択一的に結合させて、ブレード19cを容易に正転或いは逆転させ側方排出口36或いは後方排出口37より刈取った草の排出を行うように構成している。
【0015】
上記からも明らかなように、複数のロータリブレード19をモアデッキ12に装備させると共に、モアデッキ12の排出口を形成する排出口カバー39をモアデッキ12の側方或いは後方に組換え自在に設けたことによって、1つのモアデッキ12を排出方向が側方或いは後方の何れにも活用して経済性やメンテナンス性を向上させるばかりでなく、排出方向の側方或いは後方の切換えを容易とさせて作業性を向上させることができる。
【0016】
また、ロータリブレード19の回転を正或いは逆方向とさせる2つの正逆ギヤ30b・30cを単一のギヤ軸であるスライド軸45に配備させ、スライド軸45のスライド操作で正逆ギヤ30b・30cを択一的に入力ギヤ30aに結合連結させて、ロータリブレード19の正逆回転を行うことによって、スライド軸45を例えば上下方向にスライドさせるだけの簡単な操作で必要とするロータリブレード19の回転を正確に正逆させて、作業能率の向上化を図ることができる。
【0017】
図10、図11に示すものは、正逆ギヤ30b・30cのみをスライド操作して入力ベベルギヤ30aに択一的に結合させる構成を示すもので、正逆ギヤ30b・30cの外側係合溝46に上下折曲係合片47a・47bを係合させるスライドアーム47を設け、スライドアーム47に固設する操作ロッド48上端を右伝動ケース28より上方にスライド操作自在に突出させ、操作ロッド48のスライド操作で正逆ギヤ30b・30cのみを上下動させてブレード19cの正逆転の切換えを可能とさせるように構成している。この場合、ブレード軸25cを右伝動ケース28の軸受部に一定保持させて支持強度を良好とさせることができる。
【0018】
図12(1)(2)に示す如く、前記デッキ12を昇降させる本機リフトアーム49に対しデッキ12側の昇降フレーム50とをフック51により係脱自在に連結させるもので、リフトアーム49先端にフック51を形成し、フック51に常時は閉保持させる捩りバネ式の開閉板52を設け、昇降フレーム50に設置する取付ヒッチ53のヒッチ軸54を上方よりフック51に係合させてデッキ12を本機側に装着させるように構成している。そして、フック51とヒッチ軸54の係合時には開閉板52を押し込んで開とさせ、係合完了時には開閉板52をバネ戻り力で閉とさせて、デッキ12の容易な取付けと取付け後の確実な保持を行うように構成している。
【0019】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、複数のロータリブレード19をモアデッキ12に装備させると共に、モアデッキ12の排出口を形成する排出口カバー39をモアデッキ12の側方或いは後方に組換え自在に設けたものであるから、1つのモアデッキ12を排出方向が側方或いは後方の何れにも活用して経済性やメンテナンス性を向上させるばかりでなく、排出方向の側方或いは後方の切換えを容易とさせて作業性を向上させることができるものである。
【0020】
また、ロータリブレード19の回転を正或いは逆方向とさせる2つの正逆ギヤ30b・30cを単一のギヤ軸45に配備させ、ギヤ軸45のスライド操作で正逆ギヤ30b・30cを択一的に入力ギヤ30aに結合連結させて、ロータリブレード19の正逆回転を行うものであるから、ギヤ軸45を例えば上下方向にスライドさせるだけの簡単な操作で必要とするロータリブレード19の回転を正確に正逆させて、作業能率の向上化を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】草刈機の全体側面図。
【図2】草刈機の全体平面図。
【図3】草刈機の全体背面図。
【図4】ロータリブレードの駆動説明図。
【図5】側方排出の説明図。
【図6】後方排出の説明図。
【図7】デッキの斜視説明図。
【図8】正逆ギヤ部の説明図。
【図9】正逆ギヤ部の切換説明図。
【図10】スライドアームによる切換説明図。
【図11】スライドアームによる斜視説明図。
【図12】デッキ取付部の説明図。
【符号の説明】
12 モアデッキ
19 ロータリブレード
30b・30c 正逆ギヤ
39 排出口カバー
45 スライド軸(ギヤ軸)
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成14年12月5日(2002.12.5)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治

【公開番号】 特開2004−180622(P2004−180622A)
【公開日】 平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願番号】 特願2002−353658(P2002−353658)