トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 コンバインのキャビン
【発明者】 【氏名】仲佐 陽一
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】山崎 達也
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】福田 禎彦
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【要約】 【課題】キャビン内の運転者の頭上空間をできるだけ大きく取り、且つキャビンの高さをできる限り低くするコンバインのキャビンを提供することを課題としている。

【解決手段】機体前部のキャビン1の天井12における座席2の上方を、天井12の前後部分より窪んだ窪部16とし、上記天井12の前方側に運転及び作業操作に使用する作業操作部を、後方側に、エアコン及びオーディオ装置19の操作パネル28,29等の運転及び作業操作に無関係、又は一旦設定した後、運転中や作業中に変更することが少ないユーティリティ操作部を集中配置した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体前部にキャビン(1)を設け、該キャビン(1)内に座席(2)と各操作部を備えた運転席(3)を構成したコンバインにおいて、上記キャビン(1)内の天井(12)における座席(2)の上方を、天井(12)の前後部分より窪んだ窪部(16)とし、運転及び作業操作に使用する作業操作部を上記天井(12)の前方側に、運転及び作業操作に無関係、又は一旦設定した後、運転中や作業中に変更することが少ないユーティリティ操作部を上記天井(12)の後方側にそれぞれ集中して設けたコンバインのキャビン。
【請求項2】
ユーティリティ操作部がエアコン及びオーディオ装置(19)の操作パネル(28),(29)である請求項1のコンバインのキャビン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバインのキャビンに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】実開平05−085224号 公報
上記特許文献1にスライドドアのキャビンを備えたコンバインが記載されていおり、該キャビンには上部にクーラの本体が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記キャビン付きのコンバインは、キャビンの上方側に排出オーガ等を設ける場合があり、キャビンの高さをできる限り低くすることが望ましい。一方キャビン内は居住空間をできる限り大きく取ることが望ましく、特に運転者の閉塞感をなくすためや、キャビン内での立ち作業等のために、運転者の頭上空間をできるだけ大きくとる必要がある。このため本発明はキャビン内の運転者の頭上空間をできるだけ大きく取り、且つキャビンの高さをできる限り低くするキャビン構成を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明のコンバインのキャビンは、機体前部にキャビン1を設け、該キャビン1内に座席2と各操作部を備えた運転席3を構成したコンバインにおいて、上記天井12における座席2の上方を、天井12の前後部分より窪んだ窪部16とし、運転及び作業操作に使用する作業操作部をキャビン1内の天井12の前方側に、運転及び作業操作に無関係、又は一旦設定した後、運転中や作業中に変更することが少ないユーティリティ操作部を上記天井12の後方側にそれぞれ集中して設けたことを第1の特徴としている。
【0005】
またユーティリティ操作部がエアコン及びオーディオ装置19の操作パネル28,29であることを第2の特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は、本発明のコンバインのキャビンの斜視図,正面図, 側面図,側断面図であり、キャビン1内に座席2を備えた運転席3が設けられており、座席2の前方及び側方に操作パネル4が配置されている。そして運転者等のオペレータは、図3に示されるようにキャビン1の側方に設けられたドア6を後方にスライドさせて、ドア6を開くことによって乗降を行うことができる。
【0007】
一方図2に示されるように、上記座席2の下方にはエンジン7とラジエータ8が搭載されたエンジンルーム9が設けられており、ラジエータ8がエンジン7の側方(キャビン1のドア6側)に配置されている。そしてラジエータ8の外側方(キャビン1のドア6側)は、図2,図3に示されるようにエンジンカバー11によって覆われている。
【0008】
一方キャビン1の天井12は、図4,図5に示されるように、キャビン1の前方側の左右のピラー(支柱)13の前方側、及び座席2に座った運転者の頭上位置より後方側が下方に突出し、すなわち座席2の上方が窪んだ形状となっている。つまり上記ピラー13を境に、ピラー13の前方側に上記前方側の突出部14が設けられ、ピラー13の後方に座席2の上方の上記窪みによる窪部16の始端部分が位置し、該窪部16によって運転者等の頭上空間が確保されている。
【0009】
また天井12における前方側の突出部14内にエアコンユニット17が、後方側の突出部18内にオーディオ装置19がそれぞれ収容されており、図5に示されるように、後方側の突出部18の下面(天井面)18aに、オーディオ装置19のスピーカ21が、前方側の突出部14の下面(天井面)14aにエアコンの吹出口22がそれぞれ設けられている。
【0010】
一方前方側の突出部14の後面(窪部16の前面)23には、フロントガラスのウォッシャスイッチを兼用したワイパースイッチ24とシガーライタ26が、後方側の突出部18の前面(窪部16の後面)27には、オーディオ装置19のコントロールパネル28とエアコンのコントロールパネル29がそれぞれ設けらている。
【0011】
なおシガーライタ26は、タバコ用のライタであるが、通常の乗用車等と同様に、シガーライタ26のソケットを使用して電源を取り出すことが可能となっており、バッテリー駆動タイプの電動装置等の電源として使用することができる。またエアコンの吹出口22は、窪部16の側面16sにも設けられている。
【0012】
すなわちキャビン1の天井12における座席2の上方に窪部16を、該窪部16の前後に下方に凸となる突出部14,18を設け、前方側の突出部14内にエアコンユニット17を、後方側の突出部18内にオーディオ装置19をそれぞれ内装し、且つワイパースイッチ24や電源(シガーライタ26)等の運転及び作業操作に使用する又は使用する可能性のある作業操作部を上記天井12の前方側(窪部16の前面23)に、オーディオ装置19やエアコンのコントロールパネル28,29等の運転及び作業操作に無関係、又は一旦設定した後、運転中や作業中に変更することが少ないユーティリティ操作部を上記天井12の後方側(窪部16の後面27)にそれぞれ集中して配置してある。
【0013】
これによりエアコンユニット17やオーディオ装置19等の比較的大型の装置の収容スペースを前後の突出部14,18によって確保することができるとともに、窪部16によってキャビン1の高さを必要以上に高くすることなく、キャビン1内の運転者の頭上高を大きく確保することができ、例えばキャビン1内における作業者(運転者)の立ち作業も容易に行うことができる。また上記のように作業操作部が天井12における作業者の前方側に設けられているため、作業操作部の操作性は高い。
【0014】
さらに前述のように上記ユーティリティ操作部を天井12における作業者の後方側に設けたため、天井12の前方側の作業操作部の配置スペースが大きくなり、作業操作部の配置の自由度が向上し、作業操作部を容易に配置することができる他、ユーティリティ操作部の誤操作が減少し、作業操作部の操作性はより高くなっている。
【0015】
また上記作業操作部及びユーティリティ操作部はともに、作業者に対して前後方向を向いて設けられているため、両操作部の操作は容易である。なおシガーライタ26は、電源の取り出しを許容しない等の場合、ユーティリティ操作部として扱ってもよく、この場合天井12における作業者の後方側(窪部16の後面27)に配置することができる。
【0016】
そして前述のように、窪部16と前方側の突出部14との境界部分の近傍に、前方側のピラー13が位置し、前方側の突出部14は、ほぼ前方側のピラー13より前方位置にあるため、前方側の突出部14がキャビン1内の作業者の前方視界、特に前処理部の先端側の視界を妨げることが無く、特に立ち作業時における視認性が高い。またドア6を開いた場合に、開口部分に突出部14が大きく突出することがないため、作業者の運転席3に対する乗降性も高い。
【0017】
なお作業操作部(ワイパースイッチ24,シガーライタ26)は、突出部14における右側のピラー13より後方側に突出し、運転者側(キャビン1の左右の中心側)を向いて傾斜する操作部配置部23aに配置されており、特に操作が容易である。そして上記操作部配置部23aのピラー13より後方への突出量は、上記作業者の前方視界や乗降を妨げない程度のものとなっている。
【0018】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明の構造によると、キャビンの天井における座席の上方を窪部とし、運転及び作業操作に使用する作業操作部を天井の前方側に、運転及び作業操作に無関係、又は一旦設定した後、運転中や作業中に変更することが少ないエアコン及びオーディオ装置の操作パネル等のユーティリティ操作部を天井の後方側にそれぞれ集中して配置することにより、エアコンユニットやオーディオ装置等の比較的大型の装置の収容スペースを天井の前後の突出部分内に確保することができるとともに、窪部によってキャビンの高さを必要以上に高くすることなく、キャビン内の運転者の頭上高を大きく確保することができ、例えばキャビン内における作業者(運転者)の立ち作業や乗降を容易に行うことができるという効果がある。
【0019】
また作業操作部が天井における作業者の前方側に設けられているため、操作性が悪化することはなく、特にユーティリティ操作部を作業者の後方側に設けたため、運転者の前方側に配置する必要がある操作部が減少し、天井前方側の作業操作部の配置スペースが大きくなり、作業操作部の配置の自由度と操作性が向上する他、ユーティリティ操作部の誤操作が減少するという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャビンの正面斜視図である。
【図2】エンジンとラジエータの配置を示したキャビンの正面図である。
【図3】キャビンの側面図である。
【図4】キャビンの側断面図である。
【図5】キャビン内から見た天井面図である。
【符号の説明】
1 キャビン
2 座席
3 運転席
12 天井
16 窪部
19 オーディオ装置
28 コントロールパネル(操作パネル)
29 コントロールパネル(操作パネル)
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
【出願日】 平成14年12月5日(2002.12.5)
【代理人】 【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠

【公開番号】 特開2004−180618(P2004−180618A)
【公開日】 平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願番号】 特願2002−353571(P2002−353571)