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【発明の名称】 コンバインの穀稈移送制御装置
【発明者】 【氏名】澤村 亮
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【要約】 【課題】穀稈を刈取る刈取機を上下移動調節したり、又は穀稈をこの刈取機から補助移送チェン装置を経て脱穀機の脱穀フィードチェンへ供給するときに、穀稈のこぼれが発生することがあったが、これを防止しようとするものである。

【解決手段】刈取り穀稈を移送する刈取機4の穀稈供給移送装置と、穀稈を脱穀する脱穀機5の脱穀フィードチェン6との間に設けた補助移送チェン装置17の回転速度の制御は、走行装置の走行車速により、脱穀フィードチェン6、又は刈取機4の回転速度と同回転速度に制御装置で制御する構成である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置3と、穀稈を刈取り移送する刈取機4と、穀稈を脱穀する脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、刈取機4の移送終端部の穀稈供給移送装置10dと、脱穀機5の脱穀フィードチェン6との間には、補助移送チェン装置17等とを設けたコンバインにおいて、前記補助移送チェン装置17の回転速度は、走行装置3の走行車速が所定値以下の低車速時には、脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、同回転速度に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とするコンバインの穀稈移送制御装置。
【請求項2】
前記走行装置3の走行車速が所定値以上の高車速になると、補助移送チェン装置17の回転速度は、刈取機4の回転速度に同調して、同回転速度に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈移送制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、刈取り穀稈を移送する刈取機の移送終端の穀稈供給移送装置と、穀稈を脱穀する脱穀機の脱穀フィードチェンとの間に設けた補助移送チェン装置の回転速度の制御は、走行装置の走行車速が所定値以下の低車速時は、脱穀フィードチェンの回転速度に同調して、同回転速度に、又、走行車速が所定値以上の高車速になると、刈取機の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置で制御する技術であり、コンバインの穀稈移送制御装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、このコンバインを穀稈の植付圃場を走行させて、走行車台の前方部に設けた刈取機で穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈は、この刈取機で後方上部へ移送され、走行車台の上側へ載置した脱穀機の脱穀フィードチェンと、挟持杆とにより、引継ぎされて、脱穀機内を挟持移送中に脱穀されて、脱穀済み穀粒は、横側へ設けた穀粒貯留タンク内へこの脱穀機から供給されて、一時貯留される。
【0003】
上述の刈取り収穫作業中の走行装置の走行車速と、脱穀機の脱穀用フィードチェンの搬送速度は、下述の如く制御する構成である。
特に、特許公報第2554200号の如く穀稈の収穫作業中は、走行装置の走行車速を、車速検出手段S1で検出し、この車速検出手段S1の検出情報により、検出車速が大きくなるに伴なって、脱穀機のフィードチェン1の搬送速度が大きくなるように、このフィードチェン1を変速する変速装置20の操作用アクチュエータM3の作動を制御手段36で制御して、走行車速に応じたフィードチェン1の搬送速度で脱穀作業が行われる。又、このフィードチェン1の搬送速度は、設定速度以下には、変速しない状態で脱穀作業は行われる。
【0004】
【特許文献1】
特許公報第2554200号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
刈取機から脱穀機のフィードチェンへ直接供給して、引継ぎ移送することにより、刈取機は、穀稈の倒伏状態、及び圃場の乾・湿田状態等により、上下移動調節することにより、穀稈のこぼれが発生することがあったり、又、この刈取機と、脱穀機のフィードチェンとの間には、補助移送チェン装置を設けた構成においては、走行装置の走行速度に連動して、補助移送チェン装置の回転速度を、脱穀機の脱穀フィードチェンと同調させて、この脱穀フィードチェンの回転速度と同回転速度としたり、又は、刈取機と同調させて、この刈取機の回転速度と同回転速度に制御して、穀稈のこぼれを防止したり、又は、刈取機を上下調節操作したときに、発生する穀稈のこぼれを、この問題点を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行装置3と、穀稈を刈取り移送する刈取機4と、穀稈を脱穀する脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、刈取機4の移送終端部の穀稈供給移送装置10dと、脱穀機5の脱穀フィードチェン6との間には、補助移送チェン装置17等とを設けたコンバインにおいて、前記補助移送チェン装置17の回転速度は、走行装置3の走行車速が所定値以下の低車速時には、脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、同回転速度に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とするコンバインの穀稈移送制御装置としたものである。
【0007】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、このコンバインを穀稈の植付圃場を走行させて、走行車台の前方部に設けた刈取機4で穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈は根元・穂先移送装置、及び移送終端部の穀稈供給移送装置10dから、この穀稈供給移送装置10dと、脱穀機5の脱穀フィードチェン6との間に設けた補助移送チェン装置17へ供給され、この補助移送チェン装置17で引継ぎ移送され、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆とへ供給されて引継ぎされ、脱穀機5内を挟持移送中に脱穀されて、脱穀済み穀粒は、横側へ設けた穀粒貯留タンク内へこの脱穀機5から供給されて、一時貯留される。
【0008】
上述の収穫作業中は、穀稈の倒伏状態、及び圃場の乾・湿田状態等により、刈取機4を上下調節したり、又、走行装置3の走行車速を変速操作するが、この走行装置3の走行速度が設定した所定値以下の低車速に変更されて、低車速で走行の時には、補助移送チェン装置17の回転速度は、脱穀機5の脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aで変更制御されて、穀稈は脱穀フィードチェン6と同回転速度の補助移送チェン装置17から脱穀フィードチェン6と、挟持杆とへ供給され、引継ぎ移送されて、脱穀される。
【0009】
請求項2に記載の発明においては、前記走行装置3の走行車速が所定値以上の高車速になると、補助移送チェン装置17の回転速度は、刈取機4の回転速度に同調して、同回転速度に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈移送制御装置としたものである。
【0010】
前記走行装置3の走行車速が設定した所定値以上の高車速に変更されて、高車速で走行の時には、補助移送チェン装置17の回転速度は、刈取機4の回転速度に同調して、同回転速度に制御する制御装置13aで変速制御されて、穀稈は刈取機4と同回転速度の補助移送チェン装置17から脱穀フィードチェン6と、挟持杆とへ供給され、引継ぎ移送されて、脱穀される。
【0011】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明においては、刈取り穀稈を移送する刈取機4の移送終端部の穀稈供給移送装置10dと、脱穀機5の脱穀フィードチェン6との間には、補助移送チェン装置17を設け、この補助移送チェン装置17の回転速度は、走行装置3の走行車速が所定値以下の低車速時には、脱穀機5の脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aにより、変更制御されることにより、刈取機4の穀稈供給移送装置10dから、補助移送チェン装置17を経て脱穀機5の脱穀フィードチェン6への穀稈を引継ぎのときに、穀稈のこぼれを防止することができる。又、各部で穀稈の引継ぎをスムーズに行うことができる。
【0012】
請求項2に記載の発明においては、前記走行装置3の走行車速が所定値以上の高車速になると、補助移送チェン装置17の回転速度は、刈取機4の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aにより、変更制御されることにより、刈取機4の穀稈供給移送装置10dから、補助移送チェン装置17を経て脱穀機5の脱穀フィードチェン6への穀稈引継ぎがスムーズ行われる。又、引継ぎ時の穀稈のこぼれを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の前方部に設けた刈取機4で刈取りした刈取り穀稈は、この刈取機4で後方上部へ移送され、移送終端部の穀稈供給移送装置10dから、この穀稈供給移送装置10dと、脱穀機5の脱穀フィードチェン6との間に設けた補助移送チェン装置17へ供給されて、引継ぎ移送されて、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとヘ供給されて引継ぎされ、脱穀機5内を挟持移送中に脱穀される。この脱穀作業中に、補助移送チェン装置17の回転速度は、走行装置3の走行車速が設定した所定値以下の低車速時は、脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aで制御される構成である。又、走行装置3の走行車速が設定した所定値以上の高車速時は、刈取機4の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aで制御される構成である。補助移送チェン装置17と、回転制御を主に図示して説明する。
【0014】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図12で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3aを張設した走行装置3を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機5を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機4で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機4で後方上部へ移送され、この刈取機4の移送終端部の穀稈供給移送装置10dと、脱穀機5との間に設けた補助移送チェン装置17を経て脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機5の右横側に配設した穀粒貯留タンク7内へ一時貯留される。
【0015】
前記走行車台2の前方部には、図11、及び図12で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド8a、及び各分草体8bと、立毛穀稈を引起す各引起装置8cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置9の各掻込装置9aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置8dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、補助移送チェン装置17を経て脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとへ受渡しする穀稈掻込移送装置9の根元・穂先移送装置10a,10b、扱深調節移送装置10c、及び移送終端部の穀稈供給移送装置10d等からなる刈取機4を設けている。該刈取機4は、油圧駆動による伸縮シリンダ11により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0016】
前記刈取機4の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆12aの上端部には、左右方向の支持パイプ杆12bを設け、この支持パイプ杆12bを走行車台2の上側面に設けた支持装置12cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ11の作動により、刈取機4は支持パイプ杆12bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0017】
前記穀粒貯留タンク7側の前部には、図12で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置13と、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席14とを設けると共に、操作装置13内には、CPU13bを有する制御装置13a等を設けた構成である。この操縦席14の下側で、走行車台2の上側面には、エンジン15を載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク7を配設する。これら走行装置3と、刈取機4と、脱穀機5と、エンジン15等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
【0018】
前記操作装置13には、図12で示す如く走行装置3の走行車速を変更する主変速レバー13cを設けた構成である。
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース16内には、図10で示す如く伝動機構16aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ16bを設けた構成である。
【0019】
前記刈取機4の移送終端部に設けた穀稈供給移送装置10dの移送終端部と、脱穀機5の脱穀フィードチェン6の移送終端部との間には、図1〜図10で示す如く補助移送チェン装置17を設けた構成である。
前記補助移送チェン装置17は、内補助移送チェン装置18と、外補助移送チェン装置19と、伝動ケース20と、この伝動ケース20を装着する脱穀機5の前側板5aと、刈取機4の支持パイプ杆12bとの間に設けた取付板21等よりなる構成である。
【0020】
前記補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19は、図1、図3、及び図10で示す如く刈取機4の支持パイプ杆12bへ内装した伝動機構12dの伝動軸12eの軸端部へ軸支した出力プーリ12fと、伝動ケース20へ内装した伝動機構20aの入力軸20bの軸端部へ軸支した入力プーリ20cとには、刈用ベルト22aを掛け渡して、刈取機4側より、駆動する構成である。又、伝動ケース20の伝動機構20aの出力軸20dの軸端部へ軸支した脱用入力プーリ20eと、脱穀フィードチェン6の移送始端部のチェン軸6bへ軸支した出力プーリ6cとには、脱用ベルト22bを掛け渡して、脱穀機5側より、駆動する構成である。
【0021】
前記補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の伝動は、図1、図3〜図10で示す如く刈取機4側と、脱穀機5側との両者への切換によって、いずれか一方側の刈取機4側、又は脱穀機5側から回転駆動する構成である。刈取機4側の刈用ベルト22aには、刈用テンションクラッチ装置23bを設け、この刈用テンションクラッチ装置23aを「入」―「切」作動させる刈用クラッチモータ23bを設けた構成である。又、脱穀機5側のベルト22bには、脱用テンションクラッチ装置24aを設け、この脱用テンションクラッチ装置24aを「入」―「切」作動させる脱用クラッチモータ24bを設けた構成である。
【0022】
前記内補助移送チェン装置18は、図1、図3〜図6、及び図8〜図10で示す如く伝動ケース20の出力軸20dへ軸支した駆動スプロケット18aと、取付板21に設けた補助板20aには、内前軸25aを軸支して設け、この内前軸25a軸支した内前スプロケット18bと、補助板20aの移送終端部に設けた内後軸26へ軸支した後従動プーリ26aと、チェン摺し26bとには、内補助移送チェン18cを掛け渡した構成である。26cはチェン張りである。
【0023】
前記外補助移送チェン装置19は、図1、図3〜図5、図7、図9、及び図10で示す如く内前スプロケット18bの外側端部には、外前右スプロケット19aを一体に形成して設け、この外前右スプロケット19aと、この外前右スプロケット19aの外側に設けた外前左スプロケット19bとは、チェン摺し27で支持して設けた外前軸25bで軸支した構成である。これら外前左・右スプロケット19a,19bと、チェン摺し27で支持して設けた外後軸19cで軸支した左右両側の外後スプロケット19d,19dと、チェン摺し27とには、外補助移送チェン19eを掛け渡した構成である。27aはチェン張りである。
【0024】
前記補助移送チェン装置19の外補助移送チェン19eの上側で、略中央部には、図4で示す如く刈取機4の刈取フレーム4aに設けた取付板4bに、回動自在に外挟持杆28bを設けた構成である。又、内補助移送チェン装置18の上側で、略中央部には、刈取機4の刈取フレーム4aに設けた弾発材よりなる内取付板4cには、内挟持杆28aを設けた構成である。
【0025】
前記刈取機4の移送終端部に設けた穀稈供給移送装置10dで移送された穀稈の根元側は、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の内・外補助移送チェン18c,19eと、内・外挟持杆28a,28bとヘ供給され、引継ぎされて挟持移送され、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとヘ供給され、引継ぎされて脱穀機5内を挟持移送中に脱穀される構成である。
【0026】
前記補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の回転駆動の制御は、図10で示す伝動機構を下記の如く行われる構成である。又、作用は図2で示す如く行われる構成である。
前記操作装置13に設けた主変速レバー13cを所定位置へ操作し、走行装置3の走行速度を設定して、走行を開始すると、この走行装置3の走行車速は、走行用のミッションケース16の伝動機構16aに設けた車速センサ16bで検出され、この検出した走行車速は操作装置13内へ設けた制御装置13aのCPU13bへ入力され、このCPU13bへ設定して記憶させた走行車速と比較され、入力された走行車速が、このCPU13bへ設定して記憶させた所定値以下の低車速であると判定されると、この判定に基づいて、脱穀機5側の脱用ベルト22bへ設けた脱用テンションクラッチ装置24aを、「入」―「切」する脱用クラッチモータ24bは、CPU13bにより、始動制御される。この脱用クラッチモータ24bの始動により、脱用テンションクラッチ装置24aは「入」作動制御され、脱穀機5の脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、この脱穀フィードチェン6と同じ回転速度が、脱用ベルト22bで脱用入力プーリ20eを経て、伝動ケース20の出力軸20dへ入力される。これにより、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の内・外補助移送チェン18c,19eは、脱穀フィードチェン6と同回転速度に回転駆動制御される構成である。
【0027】
前記脱穀機5と同じ回転速度の内・外補助移送チェン18c,19eと、内・外挟持杆28a,28bとにより、穀稈は挟持移送されて、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとへ供給され、これら脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとにより、脱穀機5内を挟持移送され、この挟持移送中に脱穀される構成である。
【0028】
前記補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の回転速度は、走行装置3の走行車速が所定値以下の低車速のときには、脱穀フィードチェン6の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aのCPU13bで変更制御されることにより、刈取機4の穀稈供給移送装置10dから、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19を経て、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとへ穀稈を引継ぎのときに、穀稈のこぼれを防止することができる。又、各部での穀稈の引継ぎをスムーズに行うことができる。
【0029】
又、前記制御装置13aのCPU13bへ入力さた走行車速が、このCPU13bへ設定して記憶させた所定値以上の高車速であると判定されると、この判定に基づいて、刈取機4側の刈用ベルト22aへ設けた刈用テンションクラッチ装置23aを、「入」―「切」する刈用クラッチモータ23bは、CPU13bにより、始動制御される。この刈用クラッチモータ23bの始動により、刈用テンションクラッチ装置23aは「入」作動制御され、刈取機4の支持パイプ杆12bの伝動機構12dの回転速度に同調して、この刈取機4の支持パイプ杆12bの伝動機構12dと同じ回転速度が、刈用ベルト22aで伝動ケース20の入力プーリ20cを経て、入力軸20bへ入力される。これにより、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の内・外補助移送チェン18c,19eは、刈取機4と同回転速度に回転駆動制御される構成である。
【0030】
前記刈取機4と同じ回転速度の内・外補助移送チェン18c,19eと、内・外挟持杆28a,28bとにより、穀稈は挟持移送されて、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとへ供給され、これら脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとにより、脱穀機5内を挟持移送され、この挟持移送中に脱穀される構成である。
【0031】
前記補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の回転速度は、走行装置3の走行車速が所定値以上の高車速のときには、刈取機4の回転速度に同調して、同回転速度に制御装置13aのCPU13bで変更制御されることにより、刈取機4の穀稈供給移送装置10dから、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19を経て、脱穀機5の脱穀フィードチェン6と、挟持杆6aとへ穀稈を引継ぎのときに、穀稈の引継ぎがスムーズに行われる。又、引継ぎ時の穀稈のこぼれを防止することができる。
【0032】
前記走行装置3の走行車速により、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の回転速度を、刈取機4、又は脱穀機5の回転速度と同回転速度に変更制御される構成において、図8で示す如く脱穀機5の脱穀フィードチェン6の移送始端部側の回転外周軌跡(イ)の上側部より、内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cの移送終端部側の回転外周軌跡(ロ)の上側部を所定位置下位(H)に位置させて設けた構成である。
【0033】
これにより、前記補助移送チェン装置17の内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cの移送終端部側の回転外周軌跡(ロ)の上側部は、脱穀フィードチェン6の移送始端部側の回転外周軌跡(イ)の上側部より、所定位置下位(H)に位置させて設けたことにより、内補助移送チェン装置18から脱穀フィードチェン6へ穀稈の引継ぎのときに、低車速時の引継ぎであっても、穀稈は停滞することなく、確実に引継ぎすることができて、引継ぎ性能が安定する。
【0034】
前記走行装置3の走行車速により、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の回転速度を、刈取機4、又は脱穀機5の回転速度と同回転速度に変更制御する構成において、図8、及び図9で示す如く脱穀機5の脱穀フィードチェン6の移送始端部と、内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cの移送終端部とは、側面視において、所定距離(L)重合させて設けた構成である。
【0035】
これにより、前記脱穀フィードチェン6の移送始端部と、内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cの移送終端部とは、所定距離(L)重合させて設けたことにより、低車速時の穀稈の引継ぎの作業性を向上させることができる。又、穀稈の供給口部が広くなり、これによって、枕扱ぎ作業が容易である。
【0036】
前記脱穀機5の脱穀フィードチェン6の回転速度より、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン装置18,19の内・外補助移送チェン18c,19eの回転速度を、所定回転高速度回転にした構成である。
これにより、前記脱穀フィードチェン6の回転速度より、補助移送チェン装置17の内・外補助移送チェン18c,19eの回転速度を高回転速度にしたことにより、これら内・外補助移送チェン18c,19e部で、穀稈の上下層の乱れを修正して、脱穀フィードチェン6へ引継ぎされることにより、穀稈の脱穀時の姿勢が良好になる。又、良好な姿勢で脱穀されることにより、藁屑の発生が減少して、選別性能が向上する。
【0037】
前記補助移送チェン装置17は、図13で示す如くこの補助移送チェン装置17の内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cは、伝動ケース20の出力軸20dの先端部へ軸支した駆動スプロケット18aと、取付板21の補助板21aに支持メタル29を設け、この支持メタル29へ軸支した支持軸29aの基部には、内前スプロケット18bを軸支して設け、この内前スプロケット18bとには、内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cを掛け渡した構成である。
【0038】
前記支持軸29の先端部には、外後スプロケット30を軸支すると共に、外前軸31には、外前スプロケット31aを軸支して設け、これら外前・後スプロケット31a,30には、外補助移送チェン装置19の外補助移送チェン19eを掛け渡した構成である。
【0039】
又、前記支持軸29には、図13で示す如く摺動移動自在にクラッチ爪32aを有するクラッチ32を軸して設け、このクラッチ32をシフター33の操作により、「入」―「切」する構成である。
前記シフター33を「入」操作すると、(通常の収穫作業時)クラッチ32のクラッチ爪32a部と、外後スプロケット30の爪部30a部とが噛合して、外後スプロケット30は回転駆動し、外補助移送チェン装置19の外補助移送チェン19eは回転駆動され、内・外補助移送チェン装置18,19の内・外補助移送チェン18c,19eで穀稈は移送されて、脱穀機5の脱穀フィードチェン6へ自動供給される構成である。
【0040】
枕刈取りした穀稈を脱穀作業するときは、前記シフター33を「切」操作すると、クラッチ32のクラッチ爪32a部と、外後スプロケット30の爪部30aとの噛合がはずれ、外後スプロケット30の回転駆動は停止されて、外補助移送チェン装置19の外補助移送チェン19eの回転駆動が停止される。回転駆動する内補助移送チェン装置18の内補助移送チェン18cの上側へ枕刈り穀稈を乗せると、この内補助移送チェン18cのみで枕刈り穀稈は移送され、脱穀機5の脱穀フィードチェン6へ自動供給される構成である。
【0041】
これにより、枕刈りした穀稈を脱穀作業するときは、シフター33を操作して、外補助移送チェン装置19の外補助移送チェン19eを停止操作して、枕刈り穀稈を脱穀作業することにより、安全な脱穀作業ができる。又、穀稈をすばやく供給することができる。
【0042】
前記穀粒貯留タンク7内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク7の後側には、縦移送螺旋34aを内装した排出支持筒34を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒34の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋35aを伸縮自在に内装した排出オーガ35を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】補助移送チェン装置部の拡大平面図
【図2】ブロック図
【図3】補助移送チェン装置部と、刈取部との拡大平面図
【図4】補助移送チェン装置部と、刈取部との拡大平面図
【図5】補助移送チェン装置部の拡大側面図
【図6】補助移送チェン装置部の内補助移送チェン装置部の拡大側面図
【図7】補助移送チェン装置部の外補助移送チェン装置部の拡大側面図
【図8】脱穀フィードチェンと、内補助移送チェン装置部との拡大側面図
【図9】脱穀フィードチェンと、内補助移送チェン装置部との拡大平面図
【図10】コンバインの伝動機構図
【図11】刈取機の拡大平面図
【図12】コンバインの左側部の側面図
【図13】他の実施例で示す図で、補助移送チェン装置部の拡大平面図
【符号の説明】
3 走行装置
4 刈取機
5 脱穀機
6 脱穀フィードチェン
10d 穀稈供給移送装置
13a 制御装置
17 補助移送チェン装置
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
【出願日】 平成14年11月18日(2002.11.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−166525(P2004−166525A)
【公開日】 平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願番号】 特願2002−333542(P2002−333542)