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【発明の名称】 アスパラガス収穫機
【発明者】 【氏名】斉藤 裕
【住所又は居所】北海道旭川市永山10条8丁目2番8号 有限会社斉藤物産内

【要約】 【課題】アスパラガスの収穫効率の向上とおよび確実な刈取りの実現。

【解決手段】電動回転する回転カッタ23を備えた刈取り部2が操作部6の操作によりアスパラガスBを刈取り、刈取り部2の刈取り動作に連動する送り部5が、刈取り部2の刈取り動作時においてアスパラガスBを抑えるとともに、刈取りされたアスパラガスBを複数のアスパラガスが収納保持される収納筒部3に送り込み、収納筒部3に収納された複数のアスパラガスBを、収納筒部3の下端に備えられた開閉蓋4を開閉操作部7の開蓋操作により開いて収納筒部3から取り出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動回転する回転カッタを備えた刈取り部が操作部の操作によりアスパラガスを刈取り、
刈取り部の刈取り動作に連動する送り部が、刈取り部の刈取り動作時においてアスパラガスを抑えるとともに、刈取りされたアスパラガスを複数のアスパラガスが収納保持される収納筒部に送り込み、
収納筒部に収納された複数のアスパラガスを、収納筒部の下端に備えられた開閉蓋を開閉操作部の開蓋操作により開いて収納筒部から取り出すようにしてなることを特徴とするアスパラガス収穫機。
【請求項2】
支持杆と、アスパラガスを刈取る刈取り部と、刈取られたアスパラガスを複数収納保持する収納筒部と、収納筒部の下端部を開閉する開閉蓋と、刈取り部の刈取り動作に連動してアスパラガスを収納筒部に送り込む送り部と、前記刈取り部の操作を行う操作部と、前記開閉蓋の開閉操作を行う開閉操作部とを備えてなり、
刈取り部は、電動モータと、モータ軸と、モータ軸の先端に取り付けられた回転カッタとを備えて、前記操作部の操作によって前後揺動可能に軸支するとともに、操作前において回転カッタが常にアスパラガスから離間した位置に保持されるように付勢して装着されて前方揺動時にアスパラガスを刈取り、
収納筒部は、前記刈取り部の揺動方向に正対するその周面にアスパラガスを収納筒部内に挿通するための挿通空間が形成され、
送り部は、刈取り部と収納筒部との間に前記モータ軸と正対して前後揺動可能、かつ常時モータ軸と近接する方向に付勢して装備されて、刈取り部の前方揺動時にモータ軸の接触によって前方揺動して、アスパラガスを抑えるとともに、刈取られたアスパラガスを挿通空間から収納筒部内へ送り込み、
収納筒部に収納された複数のアスパラガスを、収納筒部の下端に備えられた開閉蓋を開閉操作部の開蓋操作により開いて収納筒部から取り出すようにしてなることを特徴とするアスパラガス収穫機。
【請求項3】
前記収納筒部は透明であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアスパラガス収穫機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスパラガスの収穫作業における作業者への負担を軽減するアスパラガス収穫機に関する。
【0002】
【従来技術】
本発明のアスパラガスの収穫作業における作業者への負担を軽減するためのアスパラガス収穫機に関連する先行技術文献情報としては、例えば下記のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−54310号(〔0010〕および〔0011〕図1ないし図3)
【特許文献2】
実開平5−29332号(〔0004〕、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例示した特許文献1および特許文献2の構成により、腰をかがめながらはさみや鎌を使用してアスパラガスを一本々刈取るような作業を行うことなく、楽な姿勢で刈取り作業が可能となった。
【0005】
しかしながら、特許文献1のものは、刈取られるアスパラガスの収納は一本ずつであり、一本毎に作物収納部に収納したアスパラガスを集積部へ移動させる作業を要しており、しかも、アスパラガスを刈取るカッタと、刈取られたアスパラガスを収納する作物収納部を塞ぐシャッタ部材が一体であるため、刈取り操作状態を保持した状態で集積部へ移動させ、集積部において刈取り操作状態を解除するので、収穫の作業性に関して非効率的なものである。
また、アスパラガスの刈取り時において、アスパラガスを抑える構成が無いため、カッタの刈取り動作時に生じるアスパラガスへの接触圧力によって、アスパラガスが切断される前に曲がってしまい、正確な刈取りができない可能性が有る。
そして、特許文献2のものにおいては、アスパラガスを刈り取る機能のみであって、刈り取ったアスパラガスは、一本々拾う作業を要しているため、このものについても収穫の作業性に関して非効率的なものである。
【0006】
そこで、本発明は、アスパラガスの収穫効率の向上とおよび確実な刈取りの実現を課題とし、この課題を解決したアスパラガス収穫機の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために本発明は下記の技術的手段を採用した。
その技術的手段は、電動回転する回転カッタを備えた刈取り部が操作部の操作によりアスパラガスを刈取り、刈取り部の刈取り動作に連動する送り部が、刈取り部の刈取り動作時においてアスパラガスを抑えるとともに、刈取りされたアスパラガスを複数のアスパラガスが収納保持される収納筒部に送り込み、収納筒部に収納された複数のアスパラガスを、収納筒部の下端に備えられた開閉蓋を開閉操作部の開蓋操作により開いて収納筒部から取り出すようにしてなることを特徴とするアスパラガス収穫機にしたことである。(請求項1)
【0008】
【発明の実施の形態】
具体的な構成として、支持杆と、アスパラガスを刈取る刈取り部と、刈取られたアスパラガスを複数収納保持する収納筒部と、収納筒部の下端部を開閉する開閉蓋と、刈取り部の刈取り動作に連動してアスパラガスを収納筒部に送り込む送り部と、前記刈取り部の操作を行う操作部と、前記開閉蓋の開閉操作を行う開閉操作部とを備えてなる。
刈取り部は、電動モータと、モータ軸と、モータ軸の先端に取り付けられた回転カッタとを備えて、前記操作部の操作によって前後揺動可能に軸支するとともに、操作前において回転カッタが常にアスパラガスから離間した位置に保持されるように付勢して装着されて前方揺動時にアスパラガスを刈取る。
収納筒部は、前記刈取り部の揺動方向に正対するその周面にアスパラガスを収納筒部内に挿通するための挿通空間が形成されている。
送り部は、刈取り部と収納筒部との間に前記モータ軸と正対して前後揺動可能、かつ常時モータ軸と近接する方向に付勢して装備されて、刈取り部の前方揺動時にモータ軸の接触によって前方揺動して、アスパラガスを抑えるとともに、刈取られたアスパラガスを挿通空間から収納筒部内へ送り込む。
収納筒部に収納された複数のアスパラガスを、収納筒部の下端に備えられた開閉蓋を開閉操作部の開蓋操作により開いて収納筒部から取り出すようにしている。
このような構成とすることを特徴とするアスパラガス収穫機にしたことである。(請求項2)
【0009】
ここでいう前方揺動とは、アスパラガスを収納筒部に送り込む方向への揺動をである。
前記収納筒部は透明である(請求項3)ことが好ましく、収納筒部が透明であることによって、アスパラガスの収納本数や収納状況を視認しながら収穫作業を行うことができる。
【0010】
本発明によれば、刈取り部と収納筒部を開閉する開閉蓋がそれぞれ別体により備えられ、しかも、それぞれ異なる操作によって作動する。
そして、アスパラガスを電動回転する回転カッタにより刈取り、しかも、刈取り状態では送り部により抑える構造であるので、アスパラガスに悪影響を与えることなく確実に刈取ることができる。
また、送り部が刈取り部の刈取り動作に連動して、刈取り終了と同時に収納筒部に送り込む。
収納筒部は複数のアスパラガスを収納でき、刈取り作業中においては、開閉蓋が閉じられているため、刈取り作業を連続して行うことができる。
そして、収納筒部にアスパラガスが複数貯まった状態で開閉操作部の操作により開閉蓋を開いて、収納筒部内の複数のアスパラガスをまとめて取り出す。
さらに、請求項3の発明によれば、アスパラガスの収納本数や収納状況を視認しながら収穫作業を行うことができるため、過剰収納によるアスパラガスへの悪影響や送り込み不能による収納失敗、さらには収穫機各部への悪影響等を防止することができる。
したがって、アスパラガスの収穫効率の向上とおよび確実な刈取りを実現したアスパラガス収穫機を提供することができる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例のアスパラガス収穫機A(以下、「収穫機A」と略称する)は、支持杆1と、アスパラガスBを刈取る刈取り部2と、刈取られたアスパラガスBを複数収納保持する収納筒部3と、収納筒部3の下端開口部31を開閉する開閉蓋4と、刈取り部3の刈取り動作に連動してアスパラガスBを収納筒部3に送り込む送り部5と、前記刈取り部3の操作を行う操作部6と、前記開閉蓋4の開閉操作を行う開閉操作部7とを備えてなる。(図1,図2参照)
図中、符号11は第1操作ハンドルであり、前記操作部6を装着してある。
また、符号12は第2操作ハンドルであり、前記開閉操作部7を装着してある。
操作部6と開閉操作部7は、例えば自転車のブレーキレバーと同様の構造であり、これにワイヤ61,71の一端が連結される。
そして、ワイヤ61の他端を刈取り部3に連結し、ワイヤ71の他端を開閉蓋4に連結することによって、操作部6の操作力を刈取り部3に伝え、開閉操作部7の操作力を開閉蓋4に伝えるようにしてある。
【0012】
支持杆1は、図3に示すように、抜差し可能に挿し込み連結された2本の中空パイプ13,14からなり、両中空パイプ13,14はボルト・ナット15の貫通締付によって固定され、ボルト・ナット15を緩めて抜き取ることによって分割されるようにしてある。
また、両中空パイプ13,14には、ボルト・ナット15用の貫通孔16が軸方向に複数開孔されており、ボルト・ナット15の貫通締付位置を変更することによって支持杆1の長さを長短調節可能としてある。
【0013】
刈取り部2は、電動モータ21と、モータ軸22と、モータ軸22の先端に取り付けられた回転カッタ23と備えており、これらは、収納筒部3と一体的とするカバー31内で覆われている。(図1ないし図4参照)
電動モータ21は、外部バッテリ(図示せず)に配線する電気コード24で配線されている。
電気コード24は、第1操作ハンドル11から支持杆1内に挿通されてスイッチ部25を介して電動モータ21に配線してある。(図示せず)
モータ軸22は、カバー32に前後揺動可能に支持された支持板26に貫通固定されており、これにより、刈取り部2が前後揺動可能に支持される。
支持板26と操作部6とはワイヤ61で連結されており、操作部6の操作でワイヤ61を引っ張り、この引張り力(操作力)によって支持板26が前方揺動し、この支持板26の前方揺動に伴って刈取り部2が前方揺動する。
また、支持板26は、カバー32とに亘って装着された引っ張りばね27によって常に後方側へ付勢されており、前記操作部6の操作を解除すると引っ張りばね27の付勢力によって後方に揺動して定位置に復帰し、その位置が保持されるようにしてある。
【0014】
収納筒部3は透明材からなり、前記刈取り部2の揺動方向に正対するその周面にアスパラガスBを収納筒部3内に挿通するための挿通空間33が形成されている。
挿通空間33は下端開口部31の縁から上方に切欠いて形成したスリット状のものであり、その高さが少なくとも刈取るアスパラガスの高さと同等程度としている。
符号34は、挿通空間33の左右両側に設けられた支え板であり、収納筒部3に収納されたアスパラガスBの抜け落ちを防止するものである。
支え板34は、変形かつ復帰可能な弾性を有している。
また、左右の支え板34の間隔は、アスパラガスBの径よりもやや狭くしている。
つまり、アスパラガスBの通過時には、そのアスパラガスBの接触によって左右の支え板34が変形してアスパラガスBを通過させ、通過後には変形から復帰して収納されたアスパラガスBを支えて抜け落ちを防止している。
【0015】
開閉蓋4は、図5ないし図7に示すように、収納筒部3の下端開口部31を塞ぐ大きさのものであり、収納筒部3の外周に取り付けられた支持軸41に平面方向回転可能に支持されている。
また、開閉蓋4は、その縁と収納筒部3に固着されたアーム42とに亘って装着された引っ張りばね43によって、常に下端開口部の閉状態を保持するように付勢されている。
また、開閉蓋4の縁には、前記ワイヤ71の他端が連結されており、前記開閉操作部7の操作でワイヤ71を引っ張り、この引張り力(操作力)によって開閉蓋4が開方向に回転して下端開口部31が開放される。
そして、前記開閉操作部7の操作を解除すると引っ張りばね43の付勢力によって、開閉蓋4が閉方向に回転して下端開口部31を塞ぐ状態に復帰してその状態が保持される。
符号44は前記ワイヤ71の引っ張り方向を平面方向に切替えるためのアームであり、このアーム44にワイヤ71を掛通すことで、縦方向の引っ張り力を平面方向に切替えられる。
【0016】
送り部5は、常に後方へ付勢力が作用する板ばね状のものであり、一端を前記挿通空間33の直上に固着することによって、刈取り部2と正対状に位置させている。
また、送り部5は、前記一端から他端に向かって刈取り部2に近接するように傾斜状にしてある。
符号51は、刈取り部2が前方揺動したときに、モータ軸22が接触して送り部5を前方へ揺動させるための突起であり、符号52は、送り部5が前方揺動したときにアスパラガスBを収納筒部3に送り込むための突起である。
【0017】
以下、本実施例によるアスパラガスの収穫作業を説明する。
まず、電動モータ21のスイッチ25をONして回転カッタ23を回転させ、第1ハンドル11と第2ハンドル12を持って、アスパラガスBが送り部5の後方に位置するように、アスパラガスBにカバー31を被せる。
この状態から、操作部6を操作すると、刈取り部2が前方揺動し、この揺動に伴ってモータ軸22が送り部5の突起1に接触して送り部5を前方揺動させる。このとき、アスパラガスBは送り部5によって抑えられながら回転カッタ23によって刈取られる。
また、刈取られたアスパラガスBは、刈取られると同時に送り部5によって、挿通空間33から収納筒部3に収納される。
【0018】
収納筒部3にアスパラガスBが一杯になったことを確認したら、電動モータ21のスイッチ25をOFFして回転カッタ23の回転を停止し、その状態で、収穫機Aを持ち上げて収納筒部3の下端開口部31を収穫籠(図示せず)に向け、開閉操作部7を操作すると、開閉蓋4が開いて下端開口部31が開放されて、収納されたアスパラガスBが収納筒部3から前記収納籠内に落下する。
そして、収納筒部からすべてのアスパラガスBが落下したことを確認した後に、開閉操作部7の操作を解除して、前記した収穫作業を再開する。
【0019】
なお、本発明は、例示した実施例に限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内で他の構造のものが実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る収穫機の斜視図。
【図2】刈取り部付近の拡大斜視図。
【図3】図1の(3)−(3)線断面図。
【図4】図3における作動状態を示す断面図。
【図5】開閉蓋付近の底面図。
【図6】図6における開蓋状態を示す底面図。
【図7】開閉蓋付近の拡大斜視図。
【符号の説明】
A:アスパラガス収穫機
B:アスパラガス
1:支持杆
2:刈取り部
21:電動モータ
22:モータ軸
23:回転カッタ
3:収納筒部
31:下端開口部
33:挿通空間
4:開閉蓋
5:送り部
6:操作部
7:開閉操作部
【出願人】 【識別番号】502394232
【氏名又は名称】有限会社斉藤物産
【住所又は居所】北海道旭川市永山10条8丁目2番8号
【出願日】 平成14年10月30日(2002.10.30)
【代理人】 【識別番号】100109955
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 貞行

【識別番号】100090619
【弁理士】
【氏名又は名称】長南 満輝男

【識別番号】100111785
【弁理士】
【氏名又は名称】石渡 英房

【公開番号】 特開2004−147558(P2004−147558A)
【公開日】 平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願番号】 特願2002−316194(P2002−316194)