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【発明の名称】 結束装置の放出ガイド構造
【発明者】 【氏名】山本 康教
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】持田 幹夫
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】小松原  浩
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【要約】 【課題】結束束の放出をスムーズに行なうとともに、放出ガイド12の寿命を延長できる結束装置の放出ガイド構造を提供する。

【解決手段】刈取られた穀稈を集束部11に送り、株元側と茎葉部側を結束ドア20と放出ガイド12で支持した状態で結束し、結束された結束束を結束ドア20と放出ガイド12を側方に開放させて放出アーム14で放出する結束装置において、前記放出ガイド12の基部側に反放出方向面に接当規制するプレート22を設け、このプレート22を放出ガイド12の放出時の曲がり位置より伸ばした状態でブラケット4aに支持したことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈取られた穀稈を集束部11に送り、株元側と茎葉部側を結束ドア20と放出ガイド12で支持した状態で結束し、結束された結束束を結束ドア20と放出ガイド12を側方に開放させて放出アーム14で放出する結束装置において、前記放出ガイド12の基部側に反放出方向面に接当規制するプレート22を設け、このプレート22を放出ガイド12の放出時の曲がり位置より伸ばした状態でブラケット4aに支持したことを特徴とする結束装置の放出ガイド構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バインダ等の結束装置の放出ガイド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バインダの結束通路の終端部に設けられ穀稈を受止めて支持するとともに、その自由端側を側方に開放させて結束束を放出する放出ガイドは、特開2002−84853号公報に記載された放出ガイド構造のものが既に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報で示される放出ガイドは、集束部で穀稈の茎葉部を支持する保持力を調節可能にしながら、結束束を放出する際に側方に向けて開放するが、この放出ガイドは放出終了に伴い元の支持位置に復帰するとき、弾性反力によって放出ガイドの基部側の反放出方向面(裏側)がボルトで固定されているブラケットの端部(エッジ部)との接当を激しく繰り返すので、この裏側の接当面に応力集中が発生して疲労破損を生じ易い欠点がある。
【0004】
また上記接当破損防止のために、ブラケットの支持を基部側に向けて短くすると、放出ガイドの復帰時における集束部側への揺れ曲げ(振巾)を大きくしながら振動するので、放出ガイドの先端側で集束部に送り込まれる穀稈を乱してしまい結束に支障を生じさせる等の課題がある。
【0005】
【発明を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の結束装置の放出ガイド構造は、刈取られた穀稈を集束部11に送り、株元側と茎葉部側を結束ドア20と放出ガイド12で支持した状態で結束し、結束された結束束を結束ドア20と放出ガイド12を側方に開放させて放出アーム14で放出する結束装置において、前記放出ガイド12の基部側に反放出方向面に接当規制するプレート22を設け、このプレート22を放出ガイド12の放出時の曲がり位置より伸ばした状態でブラケット4aに支持したことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0007】
図1は、本発明を実施したバインダBの全体斜視図であって、1は機体前部に設けた刈取装置、2はその最先端に設けた左右一対のディバイダ、3は引起しケース、4はこの引起しケース3に対設した案内板であって、上記引起しケース3から起立する多数の引起し爪5・・により穀稈が梳起こされると共に、穀稈が図2で示すように、掻込回転する掻込輪5aと挟持杆5bにより挟持送りされている間に、下方に設けた刈刃6によって刈取られるようになっている。また、7は隣接する穀稈条と刈取条の穀稈とが明確に区分けされるためのナローガイドである。
【0008】
次に、9は上記刈取装置1の後部に設けた凭れ案内板であって、前述の刈取装置1で刈取られた穀稈が凭れ案内板9で受止められる。また、受止められた穀稈は、結束装置10の図示しないパッカーにより結束装置10の集束部11に案内・搬送されて、一束分の穀稈量に達すると株元部が結束装置10の図示しないニードル、ビル、ホルダ等の機構によって結束される。
【0009】
なお、この場合、穀稈の茎葉部分は案内板4の裏面に設けたブラケット4a(図3)に装着された放出ガイド12で支持されるが、これは結束通路の終端部に臨んで配置されている。また、13は上記放出ガイド12を、ブラケット4aに対し保護と放出性能の向上を図りながら取付けるための取付構造である。
【0010】
より詳述すると、集束部11に搬送されてきた穀稈は、株元側を結束装置10の結束ドア20で受止められ、また、前述の放出ガイド12で穀稈の茎葉部分が受止められて支持されている。結束ドア20部分の穀稈が一束分の穀稈量に達すると結束装置10の図示しないニードル、ビル、ホルダが結束作動を行なった後、この結束装置10に設けた放出アーム14が結束された穀稈を機体の側方へ強制的に放出作動し、結束穀稈は圃場に放出される。
【0011】
更に、この時の穀稈の株元側は株元払いガイド15に接当するため結束穀稈は株元側が機体側に、穂先側が機体から離れた側になる姿勢で放出される。なお、図中の16は機体下部に設けた車輪であり、機体後部にはエンジン17、ハンドル18、運転操作部19等が設けられている。
【0012】
次に、前述の放出ガイド12及びその取付構造13について、図2〜図4を参照して説明する。
【0013】
放出ガイド12は、その基部を複数のボルト(取付具)21,21で案内板4の裏面に設けたブラケット4aに固定され、その放出ガイド12とブラケット4aとの間に後述する形状のプレート22を介装し、且つ結束束の放出方向側にはガイドプレート23を対面させてボルト21で三者を一体的に締着して結束装置の放出ガイド構造を構成している。
【0014】
この放出ガイド構造を図3及び図4を参照して説明すると、図示例の放出ガイド12と緩衝プレート22及びガイドプレート23はいずれも高弾性係数を有するスプリング鋼板で構成し、三者の取付部を略同巾とし同位置に2ケのボルト挿通孔を貫通開口している。
【0015】
そして上記三者をブラケット4aにボルト21で締着した状態で、プレート22はブラケット4aより長く張り出した先端側を結束束の放出方向と反対側にに向けて滑らかな円弧面に曲げた接当部22aを形成している。
【0016】
また結束穀稈の放出側に設けたガイドプレート23は、その先端側をボルト21による固定位置から、前記緩衝プレート22の先端部に略至る長さ部分を放出方向に向けて屈曲形成し、放出ガイド12が放出時に自由に動くことができる作動空間Hを形成している。
【0017】
この構成により板バネ状の放出ガイド12は結束束の放出時に作動空間Hを自由に変曲した後に、その基部側がガイドプレート23と弾性的に接当し、このガイドプレート23を撓ませながら放出ガイド12の先端部側を円弧状に大きく撓ませて集束部11を開放して結束束をスムーズに放出するようにしている。
【0018】
そして放出終了時には放出ガイド12は自身の弾性復帰力に合わせ基部側からガイドプレート23による戻し方向の弾性付勢力が加えられるから、放出後の復帰動作を速やかに行なうことができる。
【0019】
この動作を行わせるために、放出ガイド12は図3で示すように側面視の形状を下縁側を先細に向けて縮小させてしなり易くして結束束放出時のしなり抵抗を低減できるように形成している。
【0020】
以上のように構成した結束装置の放出ガイド構造を備えたバインダBは、放出アーム14で結束束が放出ガイド12を大きくしならせ集束部11を開放し、放出した後は、速やかに復帰するが、このとき弾性反力によって集束部11側(図4の点線矢印方向)に向けて大きく揺れ振動するが、放出ガイド12の反放出方向面を緩衝プレート22の曲がり部22a(図4)に弾性力を作用させながら接当規制されるので、従来の装置のように放出ガイド12の基部にブラケット4aとの激しく衝突して大きな騒音を発生したり、応力集中を伴って寿命を短縮させることなく放出ガイド12の破損を防止することができる。
【0021】
また先端部に円弧面の曲がり部22aを形成したプレート22は、戻し方向の弾性付勢力を放出ガイド12の反放出方向面に付与することになるから、放出ガイド12を元の姿勢に速やかに復帰させて次の結束作業をスムーズに行なうことができる。
【0022】
本発明の実施の形態によれば、放出ガイド12を反放出側にプレート22を、放出側にガイドプレート23をそれぞれ配置して反放出側には放出ガイド12の腰を強く、且つ滑らかに支持し、放出側にはガイドプレート23で柔らかく支持するので、放出ガイド12は大きく撓んで結束束を速やかに放出しながら、この放出ガイド12に局部的は応力を発生させることがない。そして放出が完了して跳ね返った放出ガイド12はプレート22で腰部が支持されて応力が分散されるので、この放出ガイド12は折損することがない。
【0023】
放出ガイド12の反放出側に積層配置したプレート22は放出ガイド12と共に曲がるが、放出ガイド12の根元部を広く支持しており、放出ガイド12が大きく曲げられた時は先端の曲がり部22aの部分に大きな応力が発生する。
【0024】
一方、放出ガイド12の放出側に配置したガイドプレート23は放出側に曲げられて作動空間Hが形成されているので、放出ガイド12の根元部がガイドプレート23に支持されてこれを曲げる状態では、放出ガイド12はボルト21に近い部分において応力が最も大きくなるように動作する。
【0025】
このようにプレート22を放出ガイド12の放出時に曲がる位置より伸ばしたので、放出ガイド12が揺動する際に、支持部における応力が最大となる位置が異なるので、この放出ガイド12の支疲労強度を向上させ、耐久性を高めることができる。
【0026】
また、図3のように先端が下に向いている放出ガイド12の下側の縁部を先細になるように切除して全体として長いナイフの形状に形成することで、基部を強くし、先端に向かって次第に強度を低下させて柔軟性を増しているので、結束束を放出する際は、この束に押圧されて綺麗な円弧を描きながら撓むことができることから、局部的に応力を増加させることがなく、寿命を延長させることができる。
【0027】
尚、この結束装置の放出ガイド構造はバインダに限定することなく、例えばコンバインに設置される排稈結束用の結束装置でも使用される。
【0028】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明の結束装置の放出ガイド構造によれば、刈取られた穀稈を集束部11に送り、株元側と茎葉部側を結束ドア20と放出ガイド12で支持した状態で結束し、結束された結束束を結束ドア20と放出ガイド12を側方に開放させて放出アーム14で放出する結束装置において、前記放出ガイド12の基部側に反放出方向面に接当規制するプレート22を設け、このプレート22を放出ガイド12の放出時の曲がり位置より伸ばした状態でブラケット4aに支持したことを特徴としている。
【0029】
従って放出アーム14による結束束の放出を放出ガイド12をしならせてスムーズに行い、その反放出方向面に放出ガイド12が跳ね返った時には、プレート22の弾性力によって結束束放出終了後の放出ガイド12の復帰を速やかに行なうことができる。また、放出側と反放出側とで放出ガイド12の支持位置を異ならせているので、応力集中を緩和することができ、耐久性を向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】結束装置の放出ガイド構造を備えたバインダの斜視図である。
【図2】結束装置の要部の構成を示す平面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】放出ガイド構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1  刈取装置    4a  ブラケット     6  刈刃
9  凭れ案内板   10  結束装置     11  集束部
12  放出ガイド   14  放出アーム    20  結束ドア
21  ボルト     22  緩衝プレート
23  ガイドプレート
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
【出願日】 平成14年8月8日(2002.8.8)
【代理人】 【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一

【識別番号】100066854
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 賢照

【識別番号】100068685
【弁理士】
【氏名又は名称】斎下 和彦

【公開番号】 特開2004−65161(P2004−65161A)
【公開日】 平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願番号】 特願2002−231478(P2002−231478)