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【発明の名称】 物入れ装置
【発明者】 【氏名】森田 善己

【要約】 【課題】台風の影響等によって落下した果実を受けたときに果実の移動を止めて保持し、保持した後で風で揺れても果実同士が衝突して傷付くことがないようにする。

【解決手段】果実落下防止装置Aは、二枚の物入れ装置N1と、物入れ装置N1を果樹の着果部の下に張設するための四本の支柱3を備えている。物入れ装置N1は、支持基体1と受けネット2を備えている。受けネット2は、果実を開口部10から吊り下げて保持できるだけの弛みを持たせた状態で支持基体1の上に載せて広げ重ねられている。受けネット2は、支持基体1に紐21で括って取り付けてある。各物入れ装置N1の外側二箇所の角部は、支柱3に取り付けてあり、内側の端辺部は、紐11によって適当な箇所で括られて接合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本質的に剛性または準剛性を有する支持基体(1)と、該支持基体(1)の上に展げ設けられている柔軟性を有するシート状物またはネット状物(2)とが協働して、該シート状物またはネット状物(2)の一部で物を入れるポケット要素(P)を形成する物入れ装置であって、
上記支持基体(1)は、所要の広がりを有する上面に、区画してまたは所要の間隔で形成されている複数の開口部(10)を有しており、
上記シート状物またはネット状物(2)は、規則的または不規則的な皺や襞などの弛み部分を形成して上記開口部(10)を含む支持基体(1)の上に展げ設けられており、
上記開口部(10)にシート状物またはネット状物(2)の上側から物が入るに際して、シート状物またはネット状物(2)のうち物を保持する部分は、弛み部分を延ばすようにして物と共に下方に下がり、これによって支持基体(1)の開口部(10)の下方に、シート状物またはネット状物(2)の一部が懸垂されたポケット要素(P)を形成するようにしたことを特徴とする、
物入れ装置。
【請求項2】
果樹の着果部の下に張設するための手段(3)を有し、果実落下防止装置として用いるようにしたことを特徴とする、
請求項1記載の物入れ装置。
【請求項3】
包装容器(5)の内部に収容し固定するための手段(61)を有し、包装用保持装置として用いるようにしたことを特徴とする、
請求項1記載の物入れ装置。
【請求項4】
運搬手段に取り付けるための手段(9)を有し、運搬用保持装置として用いるようにしたことを特徴とする、
請求項1記載の物入れ装置。
【請求項5】
保持された物品をポケット要素(P)を通して見ることができるようにしてあり、ディスプレイ用保持装置として用いるようにしたことを特徴とする、
請求項1記載の物入れ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は物入れ装置に関するものである。更に詳しくは、物品をポケット要素で独立して保持することができ、保持後に装置が動いても各物品が衝突しにくい物入れ装置であって、果実が地面に落下して傷付くことがないように保持できる果実落下防止装置、物品を包装するための包装用保持装置、物品を運搬する際に使用する運搬用保持装置あるいは店舗等で商品を飾るためのディスプレイ用保持装置等として用いることができるものに関する。
【0002】
【従来技術】
リンゴ等の果実が実り、収穫(摘果)がされる秋には、このような果物の産地においても、しばしば台風の影響を受ける。台風の風は、実って熟した果実を地面に落とし、傷付けてしまうので、果実は出荷できなくなってしまう。特に、台風が果物の収穫が始まる前に通過すると、その被害は甚大かつ深刻である。
また、リンゴ等の果実は、台風の影響がなくても、完熟して一定の時間が過ぎれば、ひとりでに地面に落ちてしまうものであり、収穫の時期を外して落としてしまうことによる損失も少なからずある。
【0003】
上記したような問題に対処するために、台風の風の影響や、完熟することによって落下したリンゴ等の果実を傷が付かないようにして受け取ることができるようにし、落下した果実の出荷を可能にしたものが、従来より提案されている。
このような手段の一般的なものとして、例えば特開平11−168948号公報に記載された「樹木用落下物受け集めネット」がある。
このネット(網)は、中央部に設けた穴に果樹を通して取り付け、全体を弛ませるようにし、四隅部を支柱に取り付けて使用するものである。これによれば、果樹から落下した果実を受けて、果実をネットの低くなったところに集めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した公報記載の果実落下防止のために使用する従来のネットには、次のような課題があった。
すなわち、果実がネットの傾斜した部分に落ちると、転がりながらより低い方へ勢いよく移動する。このため、すでにネットの低いところに止まっている果実に衝突して互いに傷が付いてしまうことがあった。更に、果実が保持された状態で風に吹かれて揺れると、果実が動いて互いに衝突してしまう等、落下した果実を傷を付けないで収穫するという十分な効果が得にくかった。
【0005】
(本発明の目的)
本発明の目的は、物品をポケット要素で独立して保持することができ、保持後に装置が動いても各物品が衝突しにくい物入れ装置を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、落下した果実を受けたときに果実の移動を止めて保持し、更に保持した後で風に吹かれて揺れても果実同士が衝突しないようにして互いに傷付くことがないようにした、果実落下防止装置として用いることができる物入れ装置を提供することである。
更に、物品をポケット要素で独立して保持することができ、保持後に装置が動いても各物品が衝突しにくいものであって、物品を包装するための包装用保持装置、物品を運搬する際に使用する運搬用保持装置あるいは店舗等で商品を飾るためのディスプレイ用保持装置等として用いることができる物入れ装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
本質的に剛性または準剛性を有する支持基体と、該支持基体の上に展げ設けられている柔軟性を有するシート状物またはネット状物とが協働して、該シート状物またはネット状物の一部で物を入れるポケット要素を形成する物入れ装置であって、
上記支持基体は、所要の広がりを有する上面に、区画してまたは所要の間隔で形成されている複数の開口部を有しており、
上記シート状物またはネット状物は、規則的または不規則的な皺や襞などの弛み部分を形成して上記開口部を含む支持基体の上に展げ設けられており、
上記開口部にシート状物またはネット状物の上側から物が入るに際して、シート状物またはネット状物のうち物を保持する部分は、弛み部分を延ばすようにして物と共に下方に下がり、これによって支持基体の開口部の下方に、シート状物またはネット状物の一部が懸垂されたポケット要素を形成するようにしたことを特徴とする、
物入れ装置である。
【0008】
第2の発明にあっては、
果樹の着果部の下に張設するための手段を有し、果実落下防止装置として用いるようにしたことを特徴とする、
第1の発明に係る物入れ装置である。
【0009】
第3の発明にあっては、
包装容器の内部に収容し固定するための手段を有し、包装用保持装置として用いるようにしたことを特徴とする、
第1の発明に係る物入れ装置である。
【0010】
第4の発明にあっては、
運搬手段に取り付けるための手段を有し、運搬用保持装置として用いるようにしたことを特徴とする、
第1の発明に係る物入れ装置である。
【0011】
第5の発明にあっては、
保持された物品をポケット要素を通して見ることができるようにしてあり、ディスプレイ用保持装置として用いるようにしたことを特徴とする、
第1の発明に係る物入れ装置である。
【0012】
支持基体は、本質的に剛性または準剛性を有するが、使用時にこの性状を有すれば、収納時には柔軟性を有していてもよい。
また、支持基体は、物品を傷付けにくいようにするために、柔軟性や弾性あるいは変形性を有するもの、または材料(素材)を採用してもよい。なお、支持基体を取り付ける部分にゴム紐等の弾性体やバネ等の弾性体を介在させて支えるようにすれば、傷付けにくいようにする効果を更に向上させることが期待できる。
【0013】
区画部または開口部を有する支持基体としては、網体(ネット)の他、例えば本質的に剛性または準剛性を有する材料(例えば段ボール、プラスチック等)で形成された板体に複数または多数の孔または凹部を設けたものがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
シートの用語は厳密なものではなく、フィルムや不織布、織布、網布、紙等、シート状のもの等も含む概念として使用している。
シート状物またはネット状物に持たせてある弛みの量は、保持対象となる物品の種類や使用環境、使用用途によって適宜設定され、限定されるものではない。例えば、物品を吊り下げて保持できれば、物品が孔、凹部、網目等の開口部にその全体が落とし込まれる弛み量であってもよいし、物品の一部が落とし込まれる弛み量であってもよい。
【0015】
(作用)
本発明に係る物入れ装置は次のように作用する。
物入れ装置は、支持基体の上部に弛みをもって設けられ、保持対象となる物品を支持基体の開口部からシート状物またはネット状物によって懸垂してポケット要素(ポケット状になったところ)で保持できるようにしてあるので、物品を固定するのではなく揺れ動く状態で保持できる。
【0016】
これによると、ある程度の衝撃等は物品が揺れ動くことによって吸収できるので、物入れ装置に緩衝部材や特別な緩衝装置を設ける必要はなく、物入れ装置を嵩張らず簡単な構造にすることが可能になる。また、物品を保持した状態で装置が揺れたり衝撃で動いたりしても、物品はそれぞれ独立して保持されており、しかも吊り下げられた物品はおおむね同じ方向に揺れ動き、揺れ動く量もシート状物やネット状物によって引っ張られて制約されるので、衝突によって互いに傷付くことを防止できる。
【0017】
本発明に係る果実落下防止装置として用いられる物入れ装置は、次のように作用する。
物入れ装置は、果樹のうち果実が着果している部分の下方に位置させて支柱等により取り付けておく。台風の風の影響や果実が完熟したことにより果実が着果部から落下すると、果実はシート状物やネット状物を間に介在させて支持基体に当たり、支持基体の開口部以外の部分に誘導されて、何れかの開口部に落ちる。このとき、果実は、その重さによって開口部にシート状物やネット状物を押し込むようにして自身も落ちる。なお、果実は支持基体に当たらずに直接開口部に入ることもある。
【0018】
これにより、果実は何れかの開口部の下方に形成されたポケット要素で吊り下げられた状態で収まって移動が止まるので、他の果実に衝突して傷が付いてしまうことを防止できる。
また、果実を保持した後で物入れ装置が風や衝撃で揺れても、果実はそれぞれ独立して保持されており、しかも吊り下げられた果実はおおむね同じ方向に揺れ動き、揺れ動く量もシート状物やネット状物によって引っ張られて制約されるので、衝突によって互いに傷付くことを防止できる。
【0019】
本発明に係る物入れ装置は、果実落下防止装置以外にも、例えば物品を包装するための包装用保持装置、物品を運搬する際に使用する運搬用保持装置あるいは店舗等で商品を飾るためのディスプレイ用保持装置等として使用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る果実落下防止装置の実施の形態を示す斜視説明図、
図2は図1に示す果実落下防止装置を構成している支持基体と網状体の斜視説明図、
図3は図1に示す果実落下防止装置の網状体で形成されているポケット部に果実が収まっている状態を示す側面視説明図である。
【0021】
物入れ装置である果実落下防止装置Aは、二枚の物入れ装置N1と、物入れ装置N1を果樹の着果部の下に張設するための四本の支柱3を備えている。
物入れ装置N1は、ネット(網)である支持基体1と受けネット2を備えている。支持基体1と受けネット2は、耐候性にすぐれた合成繊維でつくられている。
【0022】
支持基体1の全体を広げた外形の形状は長方形状であり、多数設けられている開口部10の大きさは一辺が約20cmであり、例えばリンゴ等、保持対象となる果実が通り抜けることができる大きさである。
なお、支持基体1の外形の形状や大きさ、網目である開口部10の大きさ等は特に限定されるものではなく、果実の種類や果樹園の大きさ等によって適宜設定されるものである。また、支持基体1は、後述するように、果樹の下に張設した状態では張力によって剛性または準剛性を有するが、通常状態では柔軟性がある。
【0023】
受けネット2は、果実を開口部10から吊り下げて保持できるだけの弛み(規則的または不規則な皺や襞)を持たせた状態で支持基体1の上に載せて広げ(展げ)重ねられている。受けネット2は、支持基体1に適当な箇所(例えば図3で示す程度の長さで物品を吊り下げて保持できる弛みを持たせることができる箇所)で紐21で括りその部分で固定して取り付けてある。なお、この取付(固定)構造は特に限定するものではなく、公知各手段が採用できる。
受けネット2の全体を広げた外形の形状は長方形状であり、弛ませた状態で支持基体1全体をカバーできるように、支持基体1よりやや大きく形成されている。
また、受けネット2の網目20はきめ細かく、保持対象となる果実が通り抜けることができない。
【0024】
支持基体1と受けネット2を備えている二枚の物入れ装置N1は、図1に示すように、果樹T(例えばリンゴの木)を挟むように、かつ着果部の下側に位置するように張設される。
各物入れ装置N1の外側二箇所の角部は、支柱3の上部に取り付けてあり、内側の端辺部は、紐11によって適当な箇所で括られて接合されている。
【0025】
(作用)
本実施の形態に係る果実落下防止装置Aの作用を説明する。
物入れ装置N1は、図1に示すように果樹Tのうち果実4が着果している部分の下方に位置させて取り付けておく。
そして、台風の風の影響や果実4が完熟したことにより着果部から落下すると、果実4は受けネット2を介在させて支持基体1に当たり、支持基体1の開口部10以外の部分に誘導されて、何れかの開口部10に落ちる。
このとき、果実4は、その重さによって開口部10に受けネット2の一部を押し込むようにして自身も開口部10に落ち、受けネット2は弛みをつくっている皺や襞をのばすようにして開口部10の下方に吊り下げられ、ポケット要素であるポケット部Pが形成される。
【0026】
これにより、果実4は図3に示すように、何れかの開口部10の下方に受けネット2で形成されたポケット部Pに吊られた状態で収まり、移動が止まる。また、受けネット2は支持基体1に紐21により固定されているので、開口部10からポケット部Pが必要以上に長く垂れ下がったり地面に届くように落ちてしまうことはない。
このように、落下して受けられた果実4はポケット部Pに収まってすぐに移動が止まるので、他の果実に衝突して傷が付いてしまうことを防止できる。
【0027】
なお、果実4を保持した後で果実落下防止装置Aが風で揺れても、果実4はそれぞれポケット部Pで独立して保持され、しかも吊り下げられた果実4はおおむね同じ方向に揺れ動き、揺れ動く量も受けネット2によって引っ張られて制約されるので、衝突して互いに傷付くことを防止できる。
また、物入れ装置N1は、物品を吊り下げて保持し、物品を固定するのではなく揺れ動く状態で保持できるので緩衝効果があり、緩衝部材や特別な緩衝装置を設ける必要はない。従って、物入れ装置N1は、嵩張らず簡単な構造にすることが可能である。
この段落記載の作用については、保持する物品が異なる場合はあるが、後述する包装用保持装置B、運搬用保持装置C、ディスプレイ用保持装置Dについても同様である。
【0028】
図4は本発明に係る包装用保持装置の実施の形態を示す斜視説明図、
図5は図4に示す包装用保持装置の使用状態を示す断面説明図である。
物入れ装置である包装用保持装置Bは、物品を保持する内容器であり、包装容器(外箱)5の内部に収容され固定される。
包装用保持装置Bは、剛性または準剛性を有する支持基体6と柔軟性を有する受けシート7を備えている。
支持基体6は段ボールでつくられており、平面視の外形が長方形状の水平な基板60を備えている。基板60の外周縁部(四辺部)には、下方へ向け包装容器5の内部に収容し固定するための及び補強のための側壁部61が設けてある。側壁部61の高さは、図5に示すように、包装容器5の内底部に下端部が当たったときに、基板60が包装容器5の内部空間部のほぼ中間の高さに位置するようにしてある。
【0029】
支持基体6の基板60には、六箇所に貫通した円形の開口部62が設けてある。開口部62の大きさは直径約20cmに設定してあり、例えば標準的な大きさのリンゴが通過できる大きさである。
支持基体6の基板60の上面側には、受けシート7が果実4を開口部62から吊り下げて保持できるだけの弛み(規則的または不規則な皺や襞)を持たせた状態で、一部を接着して取り付けてある。受けシート7は粗目の不織布でつくられており、十分な通気性を有している。
【0030】
(作用)
本実施の形態に係る包装用保持装置Bは、果実の包装容器5の内容器として使用される。
図5に示すように、包装用保持装置Bを段ボール製の包装容器5に収容して基板60の高さを上記高さに設定し、基板60の各開口部62に果実4を受けシート7ごと落とし込むようにして収容する。なお、包装用保持装置Bの上部には、発泡プラスチック等のクッション材8が詰められる。
このように、果実4は受けシート7で形成されるポケット部2で吊り下げられ、上部側はクッション材8で保護されているので、多少の衝撃では傷が付きにくい状態で包装できる。
【0031】
図6は本発明に係る運搬用保持装置の使用状態を示す一部を断面した側面視説明図である。
物入れ装置である運搬用保持装置Cは、運搬手段(例えばトラック自動車の荷室の収容棚等)に取り付けるための手段であるプラスチック製等で四角形状の枠体9と物入れ装置N2を有している。物入れ装置N2は、支持基体6aと柔軟性を有する受けシート7を備えている。支持基体6aはプラスチック製で平板状であり、複数の貫通した開口部62を有している。
支持基体6aの上面側には、受けシート7が保持対象となる物品を開口部62から吊り下げて保持できるだけの弛みを持たせた状態で、一部を接着して取り付けてある。受けシート7は粗目の不織布でつくられており、十分な通気性を有している。
【0032】
(作用)
本実施の形態に係る運搬用保持装置Cの支持基体6aの各孔開口部に物品4a(例えば果実等の傷みやすいもの、その他、ガラス製品、陶器製品等の壊れやすいもの)を受けシート7ごと落とし込むようにしてポケット部Pを形成して収容し、図6のように吊り下げた状態で保持する。
そして、運搬用保持装置Cは、例えばトラック自動車の荷室に設けられている収容棚91に多段に掛けられて運搬される。本実施の形態では、運搬用保持装置Cは水平に設けてあるが、傾斜させて設けることもできる。
このように、物品4aは受けシート7で形成されるポケット部Pで揺れ動くように吊り下げられて保持されているので、多少の衝撃では傷が付きにくい状態で運搬できる。
【0033】
図7は本発明に係るディスプレイ用保持装置の使用状態を示す斜視説明図である。
物入れ装置であるディスプレイ用保持装置Dは、木製等の四角形の枠体9aと、その内側に張設されている物入れ装置N3を有している。なお、枠体9aの形状は特に限定するものではなく、円形、楕円形、多角形等でもよい。
物入れ装置N3は、ネットである支持基体1と柔軟性を有する受けネット2を備えている。物入れ装置N3の構造は、大きさが異なるだけで、その構造は上記物入れ装置N1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0034】
(作用)
ディスプレイ用保持装置Dは、図7に示すように、店舗の天井部と側壁部に斜めに架け渡すようにして取り付けられるが、取り付け方法はこれに限定されるものではなく、例えば天井から水平な状態で吊り下げるようにしてもよい。
そして、ディスプレイ用保持装置Dの支持基体1の任意の開口部10に物品4bを受けネット2ごと落とし込むようにしてポケット部Pを形成して収容し、開口部10から吊り下げた状態で保持する。
これによれば、底部側(外部側)から受けネット2を通して各物品4bを見ることができ、今までにない独創的なディスプレイ用保持装置として有用である。
また、物品4bは受けネット2のポケット部Pで揺れ動くように吊り下げられて保持されているので、多少の衝撃では傷が付きにくい状態で陳列できる。
【0035】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係る物入れ装置は、支持基体の上部に弛みをもって設けられ、保持対象となる物品を支持基体の開口部からシート状物またはネット状物によって懸垂してポケット要素(ポケット状になったところ)で保持できるようにしてあるので、物品を固定するのではなく揺れ動く状態で保持できる。
これによると、ある程度の衝撃等は物品が揺れ動くことによって吸収できるので、物入れ装置に緩衝部材や特別な緩衝装置を設ける必要はなく、物入れ装置を嵩張らず簡単な構造にすることが可能になる。また、物品を保持した状態で装置が揺れたり衝撃で動いたりしても、物品はそれぞれ独立して保持されており、しかも吊り下げられた物品はおおむね同じ方向に揺れ動き、揺れ動く量もシート状物やネット状物によって引っ張られて制約されるので、衝突によって互いに傷付くことを防止できる。
【0037】
(b)果実落下防止装置として用いられる物入れ装置は、台風の風の影響や果実が完熟したことにより果実が着果部から落下すると、果実はシート状物やネット状物を間に介在させて支持基体に当たり、支持基体の開口部以外の部分に誘導されて、何れかの開口部に落ちる。このとき、果実は、その重さによって開口部にシート状物やネット状物を押し込むようにして自身も落ちる。なお、果実は支持基体に当たらずに直接開口部に入ることもある。
これにより、果実は何れかの開口部の下方に形成されたポケット要素で吊り下げられた状態で収まって移動が止まるので、他の果実に衝突して傷が付いてしまうことを防止できる。
また、果実を保持した後で物入れ装置が風や衝撃で揺れても、果実はそれぞれ独立して保持されており、しかも吊り下げられた果実はおおむね同じ方向に揺れ動き、揺れ動く量もシート状物やネット状物によって引っ張られて制約されるので、衝突によって互いに傷付くことを防止できる。
【0038】
(c)包装用保持装置として用いられる物入れ装置は、物品をシート状物またはネット状物で形成されるポケット要素で吊り下げて揺れ動く状態で保持できるので、多少の衝撃では傷が付きにくい状態で物品を包装できる。
【0039】
(d)運搬用保持装置として用いられる物入れ装置は、物品をシート状物またはネット状物で形成されるポケット要素で吊り下げて揺れ動く状態で保持できるので、多少の衝撃では傷が付きにくい状態で物品を運搬できる。
【0040】
(e)ディスプレイ用保持装置として用いられる物入れ装置は、底部側(外部側)からシート状物やネット状物を通して各物品を見ることができ、今までにない独創的なディスプレイ用保持装置として有用である。
また、物品はシート状物やネット状物で形成されるポケット部で揺れ動くように吊り下げられて揺れ動く状態で保持できるので、多少の衝撃では傷が付きにくい状態で陳列できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る果実落下防止装置の実施の形態を示す斜視説明図。
【図2】図1に示す果実落下防止装置を構成している支持基体と網状体の斜視説明図。
【図3】図1に示す果実落下防止装置の網状体で形成されているポケット部に果実が収まっている状態を示す側面視説明図。
【図4】本発明に係る包装用保持装置の実施の形態を示す斜視説明図。
【図5】図4に示す包装用保持装置の使用状態を示す断面説明図。
【図6】本発明に係る運搬用保持装置の使用状態を示す一部を断面した側面視説明図。
【図7】本発明に係るディスプレイ用保持装置の使用状態を示す斜視説明図。
【符号の説明】
1 支持基体
10 開口部
11 紐
2 受けネット
20 網目
21 紐
P ポケット部
3 支柱
4 果実
4a 物品
4b 物品
5 包装容器
6 支持基体
60 基板
61 側壁部
62 開口部
6a 支持基体
7 受けシート
8 クッション材
9 枠体
91 収容棚
9a 枠体
A 果実落下防止装置
B 包装用保持装置
C 運搬用保持装置
D ディスプレイ用保持装置
N1、N2、N3 物入れ装置
T 果樹
【出願人】 【識別番号】502281921
【氏名又は名称】森田 善己
【出願日】 平成14年8月2日(2002.8.2)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦

【公開番号】 特開2004−65055(P2004−65055A)
【公開日】 平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願番号】 特願2002−226745(P2002−226745)