| 【発明の名称】 |
肥料散布機 |
| 【発明者】 |
【氏名】甲地 重春 【住所又は居所】青森県十和田市大字三本木字里ノ沢1番地259 株式会社ササキコーポレーション内
|
| 【要約】 |
【課題】トラクタに装着した肥料散布機の散布をリモートコントロールするものにおいて、ホッパ内が空状態に気付かずに走行して、末散布部分を発生させていた。
【解決手段】トラクタに装着される肥料散布機と、この肥料散布機はホッパと散布調整設定装置と散布部を備え、この散布調整設定装置に連結したコントロールボックスをトラクタ運転席近傍に配置して肥料の吐出量を遠隔操作可能にした肥料散布機である。この肥料散布機の前記ホッパには残量感知センサーを具備させ、運転者がホッパ内の肥料残量を感知する手段を前記コントロールボックスに設けたので、事前にホッパの残量が感知できて散布忘れがなくなった。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタに装着される肥料散布機と、この肥料散布機はホッパと散布調整設定装置と散布部を備え、この散布調整設定装置に連結したコントロールボックスをトラクタ運転席近傍に配置して肥料の吐出量を遠隔操作可能に構成するとともに、前記ホッパには残量感知センサーを具備させ、運転者がホッパ内の肥料残量を感知する手段を前記コントロールボックスに設けたことを特徴とした肥料散布機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、肥料散布機の散布調整設定装置を運転席からリモートコントロールする構成の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、農業栽培者は予め圃場の土壌状態を把握し、面積当りの投入肥料を設計して走行車の速度とシャッタ開度を設定している。そこで、オペレータはトラクタに座乗して肥料散布作業にあたり、コントロールボックスのシャッタ開度設定ダイヤルを回動させて、シャッタの開度を調整して所望の位置に設定していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 前記した公知技術においては、シャッタ開度をトラクタの運転席から遠隔操作できるので便利であるが、ホッパ内の肥料が空になったのに気付かずにトラクタを走行すると、未散布部分を発生させることになる。水田や畑において、一旦未散布部分が発生させると、散布済み部分と境が不明になり追加散布の重ね合わせ作業に手間取る問題があった。また、この重ね合わせ散布部分がバラツクと作物の成育もバラツクという問題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】 前記した問題を解決するために、トラクタに装着される肥料散布機と、この肥料散布機はホッパと散布調整設定装置と散布部を備え、この散布調整設定装置に連結したコントロールボックスをトラクタ運転席近傍に配置して肥料の吐出量を遠隔操作可能に構成するとともに、前記ホッパには残量感知センサーを具備させ、運転者がホッパ内の肥料残量を感知する手段を前記コントロールボックスに設けたことを特徴とした肥料散布機を提供したものである。 【0005】 【作用】 本発明の肥料散布機をトラクタに装着して肥料の散布作業を開始して、トラクタ運転席からコントロールボックスによって圃場が必要となる所定の散布量を調整設定して肥料散布をする。そして、ホッパ内の肥料が排出されて少なくなって残量センサを通過すると、残量感知センサが感知してコントロールボックスの残量警告ランプに表示される。直ちに運転者は圃場形状の都合の良い位置で散布作業を止めて肥料の補充を行って、散布済みの区域に続いて正確な継続散布作業ができて効率が良い。 【0006】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施した肥料散布機の一部断面をした斜視図、図2は同肥料散布機に備えたシャッタ開度制御装置の回路図、図3は同肥料散布機に備えたシャッタ開度制御装置のフロー図、図4は同肥料散布機の作業形態図である。 【0007】 図1において、Aは肥料散布機を示し1は機枠で側面視後方に開口した形状で前方にはトップブラケット11とロアリンクブラケット12L,12Rを備え、図示されていないがトラクタ3点リンク機構に装着される。 【0008】 2はホッパで円錐を逆さにし、上方に開口した形状で機枠1の上部に配置され、このホッパ2と機枠1の間には底板21が設けられ、ホッパ2内部に肥料を搭載可能としてある。3はアジテータで、ホッパ2内部に回転自在に設けられている。 【0009】 4はスピンナで水平面をもつ円盤で、上面には散布羽根41を複数個設けて肥料を水平方向に広巾に散布する散布部を構成し、前記ホッパ2の下方で前記機枠1に回転自在に配置される。 【0010】 5はミッションで前方に突設した入力軸51を有し、図示されていないがトラクタPTO軸とユニバーサルジョイントで連結され回転動力をミッション5へ伝達し、この回転動力はミッション5内に備えられるベベルギヤを介し垂直方向に突設した出力軸へ伝達し、この出力軸はミッション5の上方に配置される前記スピンナ4及び前記アジテータ3が連結され回転駆動する。 【0011】 6はシャッタで前記底板21の下部に前後方向摺動自在に設け、スライドすることより底板21に形成した開口部aに対して開閉作用を有する。ホッパ2からの肥料の落下吐出量は開口部aの面積に略比例する。そして、ホッパ2内に搭載した肥料が回転するアジテータ3の作用により前記開口部aより落下し、下方で回転する散布部の前記スピンナ4により後方に向け広域に散布される。85は残量センサを示し、ホッパ2の内壁面の下部に設けられる。残量センサ85はホッパ2内の肥料自体の重量を感知して動作するもので、肥料が散布されて排出肥料が残量センサ85を通過すると肥料の重量圧がなくなるので信号を発するものである。 【0012】 7は散布調整設定装置で前記機枠1の前方上部に配置される。これは図示されていないが、従来公知の手動シャッタ開閉レバーの取付位置に兼用して取り付けることが可能である。散布調整設定装置7は前記シャッタ6の開閉作用を電気的に行うもので、モータギヤ71を備えた電動モータMとモータギヤ71と噛合し、水平方向に軸支されたシャッタギヤプレート72を有し、このシャッタギヤプレート72はシャッタロット73を介し、前記シャッタ6と連結され水平回動するシャッタリンク74と連結される。モータギヤ71を備えた電動モータMが回動することより、噛合するシャッタギヤプレート72を前後方向に回動させ、シャッタロット73にて連結されるシャッタリンク74を水平回動させ連結するシャッタ6をスライドさせる。 【0013】 8はシャッタ開度制御装置で電気回路を備えており、主電源をON,OFFするメインスイッチ81a、散布調整設定装置を構成しているシャッタ開度設定ダイヤル81b、シャッタの開閉動作を指示するシャッタ開閉スイッチ81c、シャッタ全閉時点灯するシャッタ全閉ランプ81d、シャッタ開度確認ランプ81e及び残量警報ランプ81fを備えたコントロールボックス81からの電気信号指示により制御されて、前記コントロールボックス81は図示されていないがトラクタ座席運転者近傍に配置される。 【0014】 動作の概略フローを説明すると、前記コントロールボックス81に設けられたシャッタ開度設定ダイヤル81bを回動させることにより前記シャッタ6のスライド量、つまりシャッタ開度を任意に設定することができる。このシャッタ開度設定ダイヤル81bを回動させ所望のシャッタ開度に設定すると、シャッタ開度指示抵抗値xをシャッタ開度制御装置8へ出力し、前記電動モータMが回動を開始し前記シャッタギヤプレート72を回動させる。 【0015】 このシャッタギヤプレート72の軸支部にはポテンショメータ82が設けてあり、シャッタギヤプレート72の回動にともない電気抵抗値yの変位をシャッタ開度制御装置8へ出力し、前記シャッタ開度設定ダイヤル81bにより設定されたシャッタ開度指示抵抗値xと同じ値になるまで電動モータMを回動させ、設定開度までシャッタ6がスライドするようになっている。そして、シャッタ開度指示抵抗値xと同じ値に電動モータMが回動してシャッタ6が設定開度に達すると、シャッタ開度確認ランプ81eが緑色に点灯する。 【0016】 又、前記コントロールボックス81に設けられたシャッタ開閉スイッチ81cをOFFにするとシャッタ6が開状態となっている場合でも、シャッタ開度「0」にすることができる。この時全閉となったことが分かるようシャッタ全閉ランプ81dが点灯するよう設けてある。 【0017】 このシャッタ開閉スイッチ81cを設けることにより、枕地旋回時や肥料の補給時など散布作業を一時中断する場合に、シャッタ開度設定ダイヤル81bを「0」に戻すことなく散布作業を停止することが可能となる。 【0018】 図2,図3において前記シャッタ開度制御装置8の作用をさらに説明すると、コントロールボックス81に設けられるメインスイッチ81aをONするとシャッタ開度制御装置8が作動可能となり、シャッタ開閉スイッチ81cをONにしシャッタ開度設定ダイヤル81bを回動させることによりシャッタ開度を設定することが可能となる。 【0019】 コントロールボックス81には開度設定目盛が設けてあり、前記シャッタ開度設定ダイヤル81bを所望のシャッタ開度となるよう開度設定目盛まで回動させることにより、シャッタ開度指示抵抗値xをシャッタ開度制御装置8へ出力し電動モータMを回動させる。 【0020】 電動モータMの回動とともにモータギヤ71が回動し、このモータギヤと噛合するシャッタギヤプレート72を回動させ、このシャッタギヤプレート72の軸支部に設けられたポテンショメータ82がシャッタギヤプレート72の回動にともない、電気抵抗値yを変位させながらシャッタ開度制御装置8へ出力する。 【0021】 シャッタ開度設定ダイヤル81bから出力されるシャッタ開度指示抵抗値xおよびポテンショメータ82から出力される電気抵抗値yをシャッタ開度制御装置8内に設けられるCPU84により抵抗値比較を行い、電動モータMの回動制御を行う。x=0でy=0の場合は、シャッタ開度は「0」となりシャッタ全閉ランプ81dが点灯する。x>yの場合はシャッタ開側リレー83aが作動し、電動モータMを開方向へx=yとなるまで回転させ、シャッタ6を開方向へ移動させる。x<yの場合はシャッタ閉側リレー83bが作動し、電動モータMを閉方向へx=yとなるまで回転させシャッタ6を閉方向へ移動させる。x=yに達するとシャッタ開度確認ランプ81eが点灯する。 【0022】 又、シャッタ開閉スイッチ81cを「OFF」とした場合、シャッタ開度設定ダイヤル81bによるシャッタ開度指示抵抗値xの値に関係なく、ポテンショメータ82の電気抵抗値yを「0」となるようにシャッタ閉側リレー83bを作動させ、電動モータMを閉方向へy=0となるまで回転させシャッタ6を全閉とする。このように制御することにより、シャッタ開度の設定値を変えることなく独立してシャッタ開閉を行うことができる。 【0023】 図4は肥料散布作業の形態を示す図で、肥料散布機Aを後部に装着したトラクタTが肥料Hを散布しながら前進し、枕地Bまできたら前記コントロールボックス81に設けたシャッタ開閉スイッチ81cを「OFF」にすると、前記シャッタ6を全閉とし、散布作業を一時中断することができる。 【0024】 そして、トラクタTを旋回させ散布開始位置まできたらシャッタ開閉スイッチ81cを「ON」すると、シャッタ開度設定ダイヤル81bにて設定されたシャッタ開度までシャッタ6をスライドさせ、シャッタ開度確認ランプ点灯を目視した後に散布作業を開始することが可能である。又、ホッパ2内の肥料が散布作業の進行とともに排出され、残量センサ85の表面を通過すると信号を発してCPUを経過して残量警報ランプ81fを点滅させる。この時、オペレータは直ちに圃場形状の区切りの良い位置で散布作業を止めてホッパ2に肥料の補充を行って、散布済の区域に続いて散布作業を続ける。尚、本実施例では、残量センサ85の点滅動作と同時に警報音を発してオペレータに伝える。 【0025】 【発明の効果】 以上のように構成したことにより、オペレータは予め設定した圃場に応じた散布量を施肥する散布作業において、ホッパ内の肥料残量が事前に感知できるから散布忘れがなくなって、追加散布の継ぎ目も正確になるから効率的である。 【図面の簡単な説明】 【図1】肥料散布機の一部断面をした斜視図 【図2】同肥料散布機に備えたシャッタ開度制御装置の回路図 【図3】同肥料散布機に備えたシャッタ開度制御装置のフロー図 【図4】同肥料散布機の作業形態図 【符号の説明】 1 機枠 11 トップブラケット 12L,12R ロアリンクブラケット 2 ホッパ 21 底板 3 アジテータ 4 スピンナ 41 散布羽根 5 ミッション 51 入力軸 6 シャッタ 7 散布調整設定装置 71 モータギヤ 72 シャッタギヤプレート 73 シャッタロット 74 シャッタリンク 8 シャッタ開度制御装置 81 コントロールボックス 81a メインスイッチ 81b シャッタ開度設定ダイヤル 81c シャッタ開閉スイッチ 81d シャッタ全閉ランプ 81e シャッタ開度確認ランプ 81f 残量警報ランプ 82 ポテンショメータ 83a シャッタ開側リレー 83b シャッタ閉側リレー 84 CPU 85 残量センサ A 肥料散布機 B 枕地 H 肥料 M 電動モータ T トラクタ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000171746 【氏名又は名称】株式会社ササキコーポレーション 【住所又は居所】青森県十和田市大字三本木字里ノ沢1番地259
|
| 【出願日】 |
平成15年4月23日(2003.4.23) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2004−321154(P2004−321154A) |
| 【公開日】 |
平成16年11月18日(2004.11.18) |
| 【出願番号】 |
特願2003−155954(P2003−155954) |
|