| 【発明の名称】 |
施肥播種機 |
| 【発明者】 |
【氏名】大石 廣昭 【住所又は居所】兵庫県姫路市土山6丁目5番12号 アグリテクノ矢崎株式会社内
【氏名】島本 講平 【住所又は居所】兵庫県姫路市土山6丁目5番12号 アグリテクノ矢崎株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】播種装置と施肥装置の下方に播種溝と施肥溝を形成する作溝器を設け、耕耘した後に設定深さに播種した上で、複数条の播種と施肥を連続的に行う側条施肥方式による播種が知られているが、圃場の水分が多い場合には、各ディスクへの土の付着が著しくなり、ディスクの作溝能力が低下するばかりか、極端な場合には、溝に土が大きな塊状となって溜まり、溝が形成できなくなる、という問題があった。
【解決手段】両ディスク対29・31のうち少なくとも一方のディスク対の内部空間に、ディスクの横側面に押圧して土等を機械的に掻き落とすディスク間スクレーパ89・94を配設し、更に、ディスク対29・31の間に設けた保護部材28により、施肥ディスク間スクレーパ94を支持可能な構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 播種装置と施肥装置を設け、該播種装置と施肥装置の下方に、播種溝と施肥溝を形成する作溝器として、前端を閉じたV字状の播種用のディスク対と施肥用のディスク対とを並設した施肥播種機において、両ディスク対のうち少なくとも一方のディスク対の内部空間に、ディスクの横側面に押圧して土、株、藁等を機械的に掻き落とすディスク間スクレーパを配設したことを特徴とする施肥播種機。 【請求項2】 前記ディスク対の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材を設け、該保護部材により、前記ディスク間スクレーパを支持可能な構成とすることを特徴とする請求項1記載の施肥播種機。 【請求項3】 前記ディスク対の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材と共にセンタースクレーパを設け、該保護部材により、センタースクレーパを支持可能な構成とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の施肥播種機。 【請求項4】 前記各スクレーパがディスク側面に接する接触辺は、該接触辺を通るディスク半径に対し、後ろ斜め上方に傾斜する構成とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一つに記載の施肥播種機。 【請求項5】 前記施肥溝には、肥料の代わりに種子を投入可能な構成とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一つに記載の施肥播種機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、穀物、大豆、野菜等の収穫を行った圃場を耕耘した後に、種子を直接に播種すると同時に施肥する技術に関し、特に、側条施肥播種や密条播種を行うための種子あるいは肥料を投入する溝を掘削する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】 トラクタ等の走行車両の後部にロータリ耕耘装置や施肥播種機を取り付け、土に肥料を混ぜながら種子を覆土する覆土施肥方式では、種子と肥料の位置を制御できないために肥料障害の問題があった。そこで、播種装置と施肥装置の下方に播種溝と施肥溝を形成する作溝器を設け、耕耘した後に設定深さに播種した上で、複数条の播種と施肥を連続的に行う側条施肥方式による播種が知られている。 【0003】 特に、前端を閉じた2枚のディスクからなるV字状のディスク対を播種溝用と施肥溝用で設け、各溝への土の流入や、種子と施肥との混合を確実に防止しながら、掘削を行う作溝器が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。 【0004】 【特許文献1】 特開2000−354403号公報 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、圃場の水分が多い場合には、各ディスクへの土の付着が著しくなり、ディスクの作溝能力が低下するばかりか、極端な場合には、溝に土が大きな塊状となって溜まり、溝が形成できなくなる、という問題があった。 【0006】 【課題を解決するための手段】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 すなわち、請求項1においては、播種装置と施肥装置を設け、該播種装置と施肥装置の下方に、播種溝と施肥溝を形成する作溝器として、前端を閉じたV字状の播種用のディスク対と施肥用のディスク対とを並設した施肥播種機において、両ディスク対のうち少なくとも一方のディスク対の内部空間に、ディスクの横側面に押圧して土、株、藁等を機械的に掻き落とすディスク間スクレーパを配設したものである。 請求項2においては、前記ディスク対の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材を設け、該保護部材により、前記ディスク間スクレーパを支持可能な構成とするものである。 請求項3においては、前記ディスク対の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材と共にセンタースクレーパを設け、該保護部材により、センタースクレーパを支持可能な構成とするものである。 請求項4においては、前記各種スクレーパがディスク側面に接する接触辺は、該接触辺を通るディスク半径に対し、後ろ斜め上方に傾斜する構成とするものである。 請求項5においては、前記施肥溝には、肥料の代わりに種子を投入可能な構成とするものである。 【0007】 【発明の実施の形態】 次に、本発明の実施例について説明する。 図1は本発明の施肥播種機をトラクタの後部に装着した状態の斜視図、図2は薬剤散布装置の側面図、図3は施肥播種装置の側面一部断面図、図4は接地輪の側面一部断面図、図5は各ディスク対の支持構成を示す平面図、図6は各ディスク対の配置構成を示す平面図、図7は播種ディスク対の内側のスクレーパの配置状況を示す側面図、図8はディスク対の間におけるスクレーパの配置状況を示す側面図、図9は施肥ディスク対の内側のスクレーパの配置状況を示す側面図、図10は保護部材への各種スクレーパの支持構成を示す側面図、図11はディスク対と各種スクレーパの配置関係を示す平面図、図12は各種スクレーパの平面図、図13は同じく背面図、図14は播種側センタースクレーパの接触辺の傾斜姿勢を示す側面図、図15は施肥側センタースクレーパの接触辺の傾斜姿勢を示す側面図、図16は施肥ディスク間スクレーパの接触辺の傾斜姿勢を示す側面図、図17は肥料のガイド部分の構成を示し、図17(a)は該ガイド部分の側面図、図17(b)は同じく背面図、図18は前後に施肥装置と播種装置を配設した配置構成を示す平面模式図、図19は前後とも播種装置を配設した配置構成を示す平面模式図、図20は播種装置の種子の搬送経路を分岐した場合の経路構成を示す平面模式図である。 【0008】 まず、トラクタの後部に、本発明に係わる施肥播種機を装着した場合の全体構成について、図1により説明する。 トラクタ1の後部に設けた作業機装着装置に、ロータリ耕耘装置2を昇降自在に装着する。該ロータリ耕耘装置2のデプスフレーム4後部に施肥播種機3を装着するのである。該施肥播種機3はロータリ耕耘装置2と共に、トラクタ1の油圧装置により昇降自在とされている。 【0009】 ロータリ耕耘装置2は、トラクタ1のPTO軸よりユニバーサルジョイント等を介して動力がギヤボックスに入力され、該ギヤボックスより伝動軸、チェーンケースを介して、ロータリ耕耘装置2下部に横架した爪軸6に動力が伝達されて回動駆動される。該爪軸6には、直刀、なた爪又は溝掘爪等の爪7が目的に応じて複数装着されている。 【0010】 このうちの直刀の回転により、予め播種溝や施肥溝を形成する部分を掘削し、また、なた爪の回転により、耕耘幅内の表土近くを砕いて耕耘して耕耘砕土層を形成し、さらに必要に応じて、溝掘爪の回転により、深く掘り起こして排水溝を掘削して水はけを良くし、播種溝、施肥溝等への水たまりの発生を防止し、種子が発芽する前に腐敗するのを防ぐようにしている。 【0011】 施肥播種機3の前部上方には、前記デプスフレーム4に支持された施肥装置8と薬剤散布装置9が配設され、該施肥装置8と薬剤散布装置9よりも下方には、播種装置10、及び作溝器11、覆土ディスク12が上下揺動可能に配設されており、該作溝器11の側部には除草剤や防虫剤等の薬剤を、各ディスクの間には肥料や種子を、前記施肥装置8、薬剤散布装置9、及び播種装置10からそれそれ供給可能な構成としている。更に、前記覆土ディスク12の後方には転動可能に鎮圧ローラ13が横設されている。 【0012】 なお、前記薬剤散布装置9、施肥装置8、播種装置10並びに作溝器11、覆土ディスク12等(以下、「施肥播種ユニット14」とする)は、いずれも1条ずつの単位で構成されており、それぞれを取外し可能にすると共に、隣接する施肥播種ユニット14の間には、前記施肥装置8、薬剤散布装置9を駆動するための接地輪5が介設されている。 【0013】 次に、施肥播種機3の詳細構成について、図1乃至図4、図7、図9、図17により説明する。 図1、図3に示すように、前記デプスフレーム4後部の左右略中央部には、高さ及び角度を調節可能とするヒッチユニット70が取り付けられ、該ヒッチユニット70の後部にツールバー18が横設され、該ツールバー18に前記施肥播種ユニット14と接地輪5とが並設され施肥播種機3を構成している。 【0014】 このうちの施肥播種ユニット14について説明する。 図1乃至図3に示すように、前記ツールバー18に第一係止具47と第二係止具48が左右に着脱可能に並設され、そのうちの第一係止具47の背面には、薬剤散布装置9の薬剤繰出装置9bが固定されている。該薬剤繰出装置9bの上部には薬剤ホッパー9aを設けると共に、薬剤繰出装置9bの下部には、伸縮自在な連結パイプ9cを連通している。そして、該連結パイプ9cの下端部は、前記第1係止具47から播種ディスク対29の側方まで前斜め下方に延出された支持フレーム71の取付リング71aに内挿され支持されており、前記薬剤繰出装置9bから送出される薬剤を、播種ディスク対29の側方に散布できるようにしている。 【0015】 図3、図9、図17に示すように、第二係止具48の背面には、施肥装置8の施肥繰出装置8bの前面が締結固定され、該施肥繰出装置8bの上部には肥料ホッパー8aが設けられ、施肥繰出装置8bの下部は、蛇腹等で伸縮自在な中間パイプ8cを介し、施肥ディスク対31の内側に設けられたロート状の施肥パイプ8d上部に連通されており、前記施肥繰出装置8bから送出される肥料を、作溝器11のうちの施肥ディスク対31によって形成された施肥溝の中に、落下するようにしている。なお、施肥パイプ8dは、肥料が付着しにくい軟質部材等から構成されている。 【0016】 図3、図7に示すように、第二係止具48の下面には、平面視コ字状の固定具49が外嵌固定され、該固定具49の両側面には、上下に並設された連結アーム50・51の前部が、前高後低に回動可能に軸支され、該連結アーム50・51の後部には前取付フレーム23が枢結されている。該前取付フレーム23の後部には後取付フレーム24が固設され、該後取付フレーム24の上部には播種装置10の種子繰出装置10bが固設され、該種子繰出装置10bの上部には種子ホッパ10aが設けられている。種子繰出装置10bの下部は、播種パイプ10c上部に連通されており、前記種子繰出装置10bから送出される種子を、作溝器11のうちの播種ディスク対29により形成された播種溝の中に落下するようにしている。 【0017】 なお、前記連結アーム50・51の前後の支軸51aと支軸50aとの間にはバネ43が介装されており、該バネ43によって、前取付フレーム23を介して作溝器11や覆土ディスク12を一定圧力で圃場面に押しつけ、施肥深さや播種深さの設定精度を高めるようにしている。 【0018】 図1、図3に示すように、前記後取付フレーム24の後部には、平面視A字状のローラ支持フレーム72の前部が固設され、該ローラ支持フレーム72の後部は左右に分岐してローラ軸13bを回動自在に支持すると共に、該ローラ軸13bにはローラ13aが外嵌固定されている。そして、該ローラ13aの側部と前記後取付フレーム24の側部との間には伝動ケース73が配設されている。 【0019】 また、接地輪5について説明する。 図3、図4に示すように、前記ツールバー18上で前記第2係止具48の側方には、第3係止具74が配設され、該第3係止具74の背面からは、支持フレーム75が後方に延出されている。該支持フレーム75の後部には、緩衝ピン76の上部が上下摺動可能に挿通され、該緩衝ピン76の下端は、前記支持フレーム75の前後途中部から後ろ斜め下方に延設された伝動ケース78の途中部に前後回動可能に軸支されている。 【0020】 該伝動ケース78の下部には車輪軸79aが回動可能に支持され、該車輪軸79aには、圃場表面を前方に回転する車輪79が外嵌固定されている。そして、前記緩衝ピン76の下端近傍にはストッパー76aが固定され、該ストッパー76aと前記支持フレーム75後部との間に介設された前記緩衝ピン76には、クッションバネ77が外嵌されており、車輪79を一定圧力で圃場面に押しつけ、たとえ圃場面に凹凸があっても確実に車輪79が接地されて回転できるようにしている。 【0021】 このような構成において、図1乃至図4に示すように、前記種子繰出装置10bの駆動力は鎮圧ローラ13から、前記施肥繰出装置8bと薬剤繰出装置9bの駆動力は接地輪5から伝達される。つまり、前記伝動ケース73内の上部に設けたスプロケットには種子繰出装置10bの入力軸80が固設され、該入力軸80は、チェーン81を介して前記ローラ軸13bに連結されている。これにより、施肥播種機3の進行に伴い鎮圧ローラ13のローラ13aが回動すると、ローラ軸13bに固設されたスプロケットが回動され、伝動ケース73内のチェーン81を介して前記入力軸80が回転駆動される。 【0022】 また、前記伝動ケース78内の上部に設けたスプロケットには、施肥繰出装置8bと薬剤繰出装置9bに共通の入力軸83が固設され、該入力軸83は、チェーン82を介して前記車輪軸79aに連結されている。これにより、施肥播種機3の進行に伴い接地輪5の車輪79が回動すると、車輪軸79aに固設されたスプロケットが回動され、伝動ケース78内の変速装置84やチェーン82を介して前記入力軸83が駆動されるため、施肥繰出装置8bと薬剤繰出装置9bには一斉に同じ動力が伝達される構成となっている。なお、本実施例では、各繰出装置の駆動力を前記ローラ13aや車輪79によって得るようにしているが、モーター等による駆動でもよく、特に限定されるものではない。 【0023】 次に、播種ディスク対29と施肥ディスク対31の配置構成について、図3、図5、図6、図8により説明する。 図3、図5、図8に示すように、前記前取付フレーム23の前面には、後方に開いた平面視コ字状の取付ステー25を固設し、該取付ステー25内には作溝器支持アーム26を上下摺動可能に内挿する。さらに、該取付ステー25には、ボルト44を螺挿し、作溝器支持アーム26を上下に摺動させた後にボルト44を締め付け、所定高さに固定できるようにしている。 【0024】 図6、図8に示すように、該作溝器支持アーム26の下端には支持板27を固設し、該支持板27には施肥用のガイド軸85と播種用のガイド軸86とが左右両側に突出して軸支され、該施肥用ガイド軸85により前記施肥ディスク対31が、播種用ガイド軸86により前記播種ディスク対29が軸支される。 【0025】 これら施肥ディスク対31、播種ディスク対29は、いずれも内側にガイドディスク31b・29bを有し、該ガイドディスク31b・29bは走行方向に対して平行又は後方に若干開いて配設され、両ディスク対の間には同一幅の通路が形成されるようにすると共に、前記ガイド軸85・86を中心に前方に回動可能としており、作溝時に発生した土が他方の溝に押し戻されずにそのまま後方へ誘導されるようにしている。更に、施肥ディスク対31、播種ディスク対29の外側には、それぞれ掘削を主に行う施肥作溝ディスク31aと播種作溝ディスク29aとが配設され、該施肥作溝ディスク31aと播種作溝ディスク29aは、施肥軸87と播種軸88により前方に回動可能としている。 【0026】 なお、図5、図6、図8に示すように、前記前取付フレーム23の下部からは、ロッド54が側方に突出され、該ロッド54端部からは覆土ディスク支持アーム41が後方に突設され、該覆土ディスク支持アーム41には覆土ディスク12・12が配設されており、施肥や播種が完了した直後に覆土できる構成となっている。 【0027】 次に、このようなディスク対29・31の各ディスクの側面に固着する土、株、藁等を機械的に掻き落とすための各種スクレーパの構成について、図3、図7乃至16により詳細に説明する。 図3、図8に示すように、前記取付ステー25の下部より左右外方に、フレーム55が突設され、該フレーム55の左右側端からは、アウタースクレーパ45・45が、前記施肥作溝ディスク31aと播種作溝ディスク29aに沿って後斜め下方に向かって延出されている。そして、該アウタースクレーパ45・45の下辺は、各ディスクの外側面にアウタースクレーパ45・45自身の弾性によって押圧されており、施肥作溝ディスク31aと播種作溝ディスク29aの作溝作業中の回転を利用して、各ディスク31a・29aの外側面に固着した土、薬剤等を、アウタースクレーパ45・45下辺により掻き落すようにしている。 【0028】 ディスク対29・31の内側や、ディスク対29・31の間に配設する、本発明に係わるスクレーパは、以下のように構成している。 図7、図11に示すように、前記播種パイプ10cの下部は、断面視で前後に長径を有する楕円形状を呈して、前記播種ディスク対29の内側に沿って下方に延出されている。そして、該楕円部の背面には、後方が開いた平面視コ字状の播種ディスク間スクレーパ89がボルト90により締結固定され、該播種ディスク間スクレーパ89の左右のへら部89a・89bの各接触辺89c・89dが、播種作溝ディスク29aの内側面とガイドディスク29bの内側面にそれぞれ当接されている。 【0029】 ここで、図8、図10に示すように、前記支持板27の前面には、側面視で略L字状の保護部材28の前部がボルト91・91により締結固定されると共に、該保護部材28の後部は、播種ディスク対29と施肥ディスク対31との間を、後ろ斜め上方に延出されている。これにより、作溝作業中にディスク対29・31の間を流れる土塊や根株等は、保護部材28に沿って作溝器11よりも後方に誘導されて排出されるようにしている。 【0030】 このような保護部材28には、図8乃至図13に示すように、各種スクレーパが支持固定されている。 前記保護部材28の後部には取付孔28aが前後に開口され、該取付孔28a位置の下方には、背面視逆L字状の播種側センタースクレーパ92と背面視略V字状の施肥側センタースクレーパ93とが配設される。 【0031】 センタースクレーパ92・93の保護部材28への取付部には、左右方向に長径を有する長孔92a・93aが前後に開口され、ボルト95が該長孔92a・93aと前記取付孔28aを通ってナット97に螺挿され、センタースクレーパ92・93を保護部材28に締結固定可能にすると共に、センタースクレーパ92・93の左右位置を適正位置にて固定できるようにしている。 【0032】 このうちの播種側センタースクレーパ92では、その左側部92cの下辺が、接触辺92bとして前記ガイドディスク29bの右側面に当接されている。一方、施肥側センタースクレーパ93では、左側部93dと右側部93eとの間の屈曲部には前方に開いたスリット93fが形成され、該スリット93fには前記ガイドディスク31b後部が内挿されると共に、スリット93fの左右の接触辺93b・93cがガイドディスク31bの左右両側面に当接されている。 【0033】 これにより、たとえ、圃場の水分が多いために、ディスク対29・31の間を流れる土塊や根株等がガイドディスク29b・31bの外側面に多く付着した場合でも、センタースクレーパ92・93の接触辺92b・93bにより、回転するガイドディスク29b・31bとともに上昇する土塊や根株等を機械的に掻き落とすことができるのである。 【0034】 更に、施肥側センタースクレーパ93の右側部93eには、背面視逆V字状の施肥ディスク間スクレーパ94の左側部94bが固定されると共に、該施肥ディスク間スクレーパ94の右側部94c下端の接触辺94aは、施肥作溝ディスク31aの左側面に当接されている。 【0035】 そして、これらの接触辺89c、89d、92b、93b、93c、94aは、前述の如くディスク側面に当接されると共に、前記アウタースクレーパ45と同様に、各スクレーパ自身の弾性等によってディスク側面側に押圧可能としている。 【0036】 このような構成においては、たとえ圃場の水分が多くてディスクへの土の付着が著しい場合でも、ディスク側面に押圧された播種ディスク間スクレーパ89の接触辺89c、89dにより、回転するディスク29a・29bとともに上昇する土等を機械的に掻き落とすことができる。施肥ディスク対31においても同様であり、一部がディスク間スクレーパとして機能する施肥側センタースクレーパ93の接触辺93cと、施肥ディスク間スクレーパ94の接触辺94aとによって、回転するディスク31a・31bに付着して一緒に上昇する土等を機械的に掻き落とすことができるのである。 【0037】 すなわち、播種装置8と施肥装置10を設け、該播種装置8と施肥装置10の下方に、播種溝と施肥溝を形成する作溝器11として、前端を閉じたV字状の播種用のディスク対29と施肥用のディスク対31とを並設した施肥播種機3において、両ディスク対29・31のうち少なくとも一方のディスク対の内部空間に、ディスク側面に押圧して土、株、藁等を機械的に掻き落とすディスク間スクレーパ89・94を配設したので、ディスク側面へ付着した土等をディスクの回転を利用して確実に除去することができ、ディスクの作溝能力の低下や土の塊状化を防止し、掘削中に排除される土の流れを円滑にして作溝能力の向上を図ることができる。 【0038】 また、これらのディスク間スクレーパ89・94のうち、播種ディスク間スクレーパ89は播種パイプ10cにより支持され、施肥ディスク間スクレーパ94は、施肥側センタースクレーパ93を介して前記保護部材28に連結支持されており、いずれのディスク間スクレーパ89・94も、新たな支持部材を別途設ける必要がなく、簡単な構成でディスク間に配設することができるのである。 【0039】 すなわち、ディスク対29・31の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材28を設け、該保護部材28により、施肥ディスク間スクレーパ94を支持可能な構成とするので、ディスク間スクレーパを簡単な構成で支持することができ、部材コストの低減、機体サイズのコンパクト化を図ることができる。 【0040】 更に、ディスク対29・31の間には、保護部材28と共にセンタースクレーパ92・93も配設して作溝能力の一層の向上を図るようにしているが、該センタースクレーパ92・93も、施肥ディスク間スクレーパ94と同様に、保護部材28により支持されているため、新たな支持構成を別途設ける必要がなく、簡単な構成で左右のディスク対29・31の間に配設することができる。 【0041】 すなわち、ディスク対29・31の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材28と共にセンタースクレーパ92・93を設け、該保護部材28により、センタースクレーパ92・93を支持可能な構成とするので、ディスク間スクレーパに加え、左右のディスク対29・31の間のセンタースクレーパ92・93も、簡単な構成で支持することができ、部材コストの増加や機体サイズの拡大を招くことなく、作溝能力の一層の向上を図ることができるのである。 【0042】 また、前記各接触辺は、ディスクの回転方向に対し、次のような姿勢に保持するようにしている。 例えば、図14に示すように、播種側センタースクレーパ92の接触辺92bは、ガイドディスク29bのディスク半径98に対し、所定の傾斜角98aで後ろ斜め上方に傾斜した姿勢に保持固定されている。 【0043】 このような構成において、施肥播種機3が進行すると、ガイドディスク29bは播種用ガイド軸86を中心に矢印方向に回転し、該ガイドディスク29b側面に付着した土等も、一緒に上昇して一旦接触辺92b下面に衝突し、その後、該土等は、接触辺92bに沿いながら後方(図中右側)に移動して迅速に排出される。 【0044】 図15、図16に示すように、施肥側センタースクレーパ93、施肥ディスク間スクレーパ94においても、各接触辺93c、94aは、ガイドディスク31bのディスク半径99と施肥作溝ディスク31aのディスク半径100に対し、それぞれ所定の傾斜角99a、100aで後ろ斜め上方に傾斜した姿勢に保持固定されている。なお、他の接触辺についても、同様な構成により土等を円滑に後方排除することができる。 【0045】 すなわち、各種スクレーパ89・92・93・94がディスク側面に接する接触辺89c、89d、92b、93b、93c、94aは、該接触辺89c、89d、92b、93b、93c、94aを通るディスク半径98・99・100に対し、後ろ斜め上方に傾斜するので、ディスクの回転を利用してスクレーパに掻き取られた土等を、接触部の下面に沿って後方に移動させて滞留させることなく迅速に排出することができ、作溝能力の一層の向上を図ることができるのである。 【0046】 なお、以上の構成においては、種子は播種ディスク対29により形成された播種溝のみに落下するようにしているが、条間が狭い場合には、図18に示すように、前後に施肥装置8と播種装置10を配置した上で施肥装置8の肥料ホッパー8a内に肥料の代わりに種子を入れて、施肥ディスク対31内の施肥パイプ8dから種子を施肥溝に落下させたり、図19に示すように、前方の施肥装置8の位置に別途新たに播種装置15を配設し、施肥ディスク対31内に設けた播種パイプ15aから種子を施肥溝に落下させたり、図20に示すように、播種装置10からの種子搬送経路を分岐シュート等で分岐させて、一方を前記播種パイプ10cに他方を施肥ディスク対31内に設けた第2播種パイプ10dに連通して、種子を施肥溝にも落下させるようにすることができる。なお、この場合は、施肥パイプ8dはディスク対29・31の間に配置して、肥料を散布するようにしている。これにより、隣接した施肥溝と播種溝の双方に種子を投入することができるのである。 【0047】 すなわち、前記施肥溝には、肥料の代わりに種子を投入可能な構成とするので、近接した溝内への播種が可能となり、密条播種に対応して採取効率の大幅な向上を図ることができるのである。 【0048】 【発明の効果】 本発明は、以上のように構成したので、以下に示す効果を奏する。 すなわち、請求項1においては、播種装置と施肥装置を設け、該播種装置と施肥装置の下方に、播種溝と施肥溝を形成する作溝器として、前端を閉じたV字状の播種用のディスク対と施肥用のディスク対とを並設した施肥播種機において、両ディスク対のうち少なくとも一方のディスク対の内部空間に、ディスク側面に押圧して土、株、藁等を機械的に掻き落とすディスク間スクレーパを配設したので、ディスク側面へ付着した土等をディスクの回転を利用して確実に除去することができ、ディスクの作溝能力の低下や土の塊状化を防止し、掘削中に排除される土の流れを円滑にして作溝能力の向上を図ることができる。 【0049】 請求項2においては、請求項1記載のディスク対の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材を設け、該保護部材により、前記ディスク間スクレーパを支持可能な構成とするので、ディスク間スクレーパを簡単な構成で支持することができ、部材コストの低減、機体サイズのコンパクト化を図ることができる。 【0050】 請求項3においては、請求項1又は請求項2記載のディスク対の間には、土塊や根株等を外に誘導する保護部材と共にセンタースクレーパを設け、該保護部材により、センタースクレーパを支持可能な構成とするので、ディスク間スクレーパに加え、左右のディスク対の間のセンタースクレーパも、簡単な構成で支持することができ、部材コストの増加や機体サイズの拡大を招くことなく、作溝能力の一層の向上を図ることができるのである。 【0051】 請求項4においては、請求項1乃至請求項3のうちいずれか一つに記載の各種スクレーパがディスク側面に接する接触辺は、該接触辺を通るディスク半径に対し、後ろ斜め上方に傾斜する構成とするので、ディスクの回転を利用してスクレーパに掻き取られた土等を、接触部の下面に沿って後方に移動させて滞留させることなく迅速に排出することができ、作溝能力の一層の向上を図ることができる。 【0052】 請求項5においては、請求項1乃至請求項4のうちいずれか一つに記載の施肥溝には、肥料の代わりに種子を投入可能な構成とするので、近接した溝内への播種が可能となり、密条播種に対応して採取効率の大幅な向上を図ることができるのである。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の施肥播種機をトラクタの後部に装着した状態の斜視図である。 【図2】薬剤散布装置の側面図である。 【図3】施肥播種装置の側面一部断面図である。 【図4】接地輪の側面一部断面図である。 【図5】各ディスク対の支持構成を示す平面図である。 【図6】各ディスク対の配置構成を示す平面図である。 【図7】播種ディスク対の内側のスクレーパの配置状況を示す側面図である。 【図8】ディスク対の間におけるスクレーパの配置状況を示す側面図である。 【図9】施肥ディスク対の内側のスクレーパの配置状況を示す側面図である。 【図10】保護部材への各種スクレーパの支持構成を示す側面図である。 【図11】ディスク対と各種スクレーパの配置関係を示す平面図である。 【図12】各種スクレーパの平面図である。 【図13】同じく背面図である。 【図14】播種側センタースクレーパの接触辺の傾斜姿勢を示す側面図である。 【図15】施肥側センタースクレーパの接触辺の傾斜姿勢を示す側面図である。 【図16】施肥ディスク間スクレーパの接触辺の傾斜姿勢を示す側面図である。 【図17】肥料のガイド部分の構成を示し、図17(a)は該ガイド部分の側面図、図17(b)は同じく背面図である。 【図18】前後に施肥装置と播種装置を配設した配置構成を示す平面模式図である。 【図19】前後とも播種装置を配設した配置構成を示す平面模式図である。 【図20】播種装置の種子の搬送経路を分岐した場合の経路構成を示す平面模式図である。 【符号の説明】 3 施肥播種機 8 播種装置8 10 施肥装置 11 作溝器 28 保護部材 29 播種用のディスク対 31 施肥用のディスク対 89・94 ディスク間スクレーパ 89c・89d・92b・93b・93c・94a 接触辺 92・93 センタースクレーパ 98・99・100 ディスク半径
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| 【出願人】 |
【識別番号】597041747 【氏名又は名称】アグリテクノ矢崎株式会社 【住所又は居所】兵庫県姫路市土山6丁目5番12号
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| 【出願日】 |
平成15年3月28日(2003.3.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−298028(P2004−298028A) |
| 【公開日】 |
平成16年10月28日(2004.10.28) |
| 【出願番号】 |
特願2003−92964(P2003−92964) |
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