| 【発明の名称】 |
乗用形田植機の予備苗載台支持構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】東郷 学 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】片川 眞 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】園田 義昭 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】松村 哲也 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】予備苗載台を、構造の簡素化や製造コストの削減及び操作性の向上を図りながら、強度の高い安定性に優れたものにするとともに、その各載置台に対する畦からの予備苗補給や各載置台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行い易くする。
【解決手段】支柱21に複数の載置台23を上下方向に所定間隔を隔てる状態に装備して構成された予備苗載台20を走行機体1の左右両側部に立設装備するとともに、それら左右の予備苗載台20の上部側同士を連結する連結部材49を設けてある乗用形田植機の予備苗載台支持構造において、左右の予備苗載台20を走行機体1に対して前後変位可能に装備するとともに、連結部材49が、左右の各予備苗載台20の独立した前後方向への人為変位操作を許容するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支柱に複数の載置台を上下方向に所定間隔を隔てる状態に装備して構成された予備苗載台を走行機体の左右両側部に立設装備するとともに、それら左右の前記予備苗載台の上部側同士を連結する連結部材を設けてある乗用形田植機の予備苗載台支持構造であって、 左右の前記予備苗載台を前記走行機体に対して前後変位可能に装備するとともに、前記連結部材が、左右の各予備苗載台の独立した前後方向への人為変位操作を許容するように構成してある乗用形田植機の予備苗載台支持構造。 【請求項2】 前記連結部材としてダンパを採用してある請求項1に記載の乗用形田植機の予備苗載台支持構造。 【請求項3】 前記予備苗載台の上部側と前記ダンパとを融通部を介して連結してある請求項2に記載の乗用形田植機の予備苗載台支持構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、支柱に複数の載置台を上下方向に所定間隔を隔てる状態に装備して構成された予備苗載台を走行機体の左右両側部に立設装備するとともに、それら左右の前記予備苗載台の上部側同士を連結する連結部材を設けてある乗用形田植機の予備苗載台支持構造に関する。 【0002】 【従来の技術】 上記のような乗用形田植機の予備苗載台支持構造を有するものとしては、従来、機体フレームの左右に立設されるとともに複数の予備苗載せ台が上下複数段に取り付けられた左右の支柱の上端部同士を支柱連結杆で連結して予備苗貯留装置を構成したものがあり、この従来技術のものにおいては、左右の各操作レバーを操作することで、左右の各上下複数段の予備苗載せ台を、対応する支柱周りに一体回動させることができ、又、予備苗貯留装置の姿勢を、自走機体に対して起立する使用姿勢と、機体後端側に倒伏した格納姿勢とに、支柱基端側部分の機体横向き軸心周りに切り換えられるように構成されていた(例えば特許文献1参照。)。 【0003】 【特許文献1】 特開平8−37843号公報(段落番号0011,0015−0016,0018−0019、図1−7) 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 上記の従来技術によると、複数の予備苗載せ台が上下複数段に取り付けられた左右の支柱の上端部同士を支柱連結杆で連結することによって、予備苗貯留装置を門形のフレームを有する強度の高い安定性に優れたものにすることができ、又、左右の各上下複数段の予備苗載せ台を対応する支柱周りに一体回動させて各予備苗載せ台の向きを変更することで、各予備苗載せ台に対する予備苗の出し入れを行い易くすることができ、更に、予備苗貯留装置を使用姿勢から格納姿勢に切り換えることで、予備苗貯留装置を機体から取り外す手間なく、田植機全体としての全高を低くすることができて、輸送や格納などの面において有利にすることができるようになる。 【0005】 しかしながら上記の従来技術では、それらの利点を得るために、予備苗貯留装置の機体横向き軸心周りでの姿勢切り換えを可能にするための枢支構造、予備苗貯留装置の各姿勢での固定保持を可能にするための固定構造、左右の各予備苗載せ台群の支柱周りでの一体回動を可能にするための枢支構造、及び、左右の各予備苗載せ台群の所望回動位置での固定保持を可能にするための固定構造、などを要することから、構造の複雑化や製造コストの高騰を招くようになっていた。 【0006】 又、上記の従来技術においては、予備苗貯留装置の機体横向き軸心周りでの姿勢切り換え操作を利用して、予備苗貯留装置の各予備苗載せ台を畦や苗植付装置の苗載台に近づけることで、各予備苗載せ台に対する畦からの予備苗補給や各予備苗載せ台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行い易くすることも考えられるが、この場合、上記の従来技術では、予備苗貯留装置を強度の高い安定性に優れたものにするために左右の支柱の上端部同士を支柱連結杆で連結したことで、予備苗貯留装置の姿勢切り換え操作の際には、複数の予備苗載せ台が上下複数段に取り付けられた重量の大きい左右の支柱がそれらの基端側部分の機体横向き軸心周りに一体揺動することから、各予備苗載せ台に対する畦からの予備苗補給や各予備苗載せ台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行い易くするための操作が、大掛かりで大きい操作力を要する操作性の悪いものになる。 【0007】 本発明の目的は、予備苗載台を、構造の簡素化や製造コストの削減及び操作性の向上を図りながら、強度の高い安定性に優れたものにするとともに、その各載置台に対する畦からの予備苗補給や各載置台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行い易くすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 〔構成〕 上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、支柱に複数の載置台を上下方向に所定間隔を隔てる状態に装備して構成された予備苗載台を走行機体の左右両側部に立設装備するとともに、それら左右の前記予備苗載台の上部側同士を連結する連結部材を設けてある乗用形田植機の予備苗載台支持構造において、左右の前記予備苗載台を前記走行機体に対して前後変位可能に装備するとともに、前記連結部材が、左右の各予備苗載台の独立した前後方向への人為変位操作を許容するように構成した。 【0009】 〔作用〕 上記請求項1に記載の発明によると、走行機体の左右両側部に立設装備された予備苗載台の上部側同士を連結部材で連結することから、左右の予備苗載台を、それら左右の予備苗載台と連結部材とから門形のフレームを有する強度の高い安定性に優れたものにすることができるようになる。 【0010】 又、左右の予備苗載台の上部側同士を連結部材で連結しながらも、各載置台に対する畦からの予備苗補給や各載置台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行う際には、人為操作によって、左右の各予備苗載台を単独で前後方向に変位させて畦や苗載台に近づけることができるので、左右の予備苗載台が一体で前後変位するもののようにその操作が大掛かりで大きい操作力を要するものになる不都合を招くことなく、各載置台に対する畦からの予備苗補給や各載置台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行い易くすることができるとともに、各載置台の対応する支柱周りでの一体回動を可能にする枢支構造などを要することなく、各載置台に対する予備苗の出し入れを容易にすることができるようになる。 【0011】 しかも、左右の各予備苗載台の走行機体に対する前後変位を揺動で行うようにすれば、左右の各予備苗載台を前後方向に倒伏揺動させることで、左右の各予備苗載台を機体から取り外す手間なく、田植機全体としての全高を低くすることができて、輸送や格納などの面において有利にすることができるようになる。 【0012】 〔効果〕 従って、予備苗載台を、構造の簡素化や製造コストの削減及び操作性の向上を図りながら、強度の高い安定性に優れたものにするとともに、その各載置台に対する畦からの予備苗補給や各載置台から苗植付装置の苗載台への予備苗供給を行い易くすることができる上に、輸送や格納などの面において有利にすることも可能になった。 【0013】 〔構成〕 本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、前記連結部材としてダンパを採用した。 【0014】 〔作用〕 上記請求項2に記載の発明によると、ダンパの特性によって、機体の振動などに起因した左右の予備苗載台の急激な相対変位は阻止され、人為操作によるゆっくりとした左右の予備苗載台の相対変位は許容されるようになる。 【0015】 つまり、左右の予備苗載台の上部側同士をダンパを介して連結するだけの簡素な構成でありながら、左右の予備苗載台を、それらの機体の振動などに起因した急激な相対変位を阻止できる強度の高い安定性に優れたものにすることができる上に、それらの独立した前後変位操作を容易に行える操作性の良いものにすることができるようになる。 【0016】 〔効果〕 従って、構造の簡素化や製造コストの削減を更に図りながら、予備苗載台の高い強度や優れた安定性を確保できる上に、左右の各予備苗載台を独立変位操作する際の操作性の向上を更に図れるようになった。 【0017】 〔構成〕 本発明のうちの請求項3に記載の発明では、上記請求項2に記載の発明において、前記予備苗載台の上部側と前記ダンパとを融通部を介して連結した。 【0018】 〔作用〕 上記請求項3に記載の発明によると、左右の予備苗載台を、それらの上部側同士をダンパで連結して強度の高い安定性に優れたものとしながらも、融通部によって、ダンパの伸縮作動による左右の各予備苗載台の独立した前後変位操作を無理なく円滑に行えるようになる。 【0019】 〔効果〕 従って、左右の各予備苗載台を独立変位操作する際の操作性の向上をより一層図れるようになった。 【0020】 【発明の実施の形態】 図1には乗用形田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用形に形成された走行機体1の後部に、油圧式のリフトシリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して、苗植付装置4を駆動昇降可能に連結することによって構成されている。 【0021】 走行機体1は、その前部フレーム5にて支持されたエンジン6からの動力を、静油圧式無段変速装置7やギヤ式変速装置8などを介して、左右の前輪9及び後輪10に伝達する四輪駆動形式に構成され、その中央部には、左右の前輪9を操向するステアリングホイール11や運転座席12などを備えた搭乗運転部13が形成されている。 【0022】 苗植付装置4は、機体の走行に伴って複数の整地フロート14が苗植え付け箇所を前もって整地する一方で、ギヤ式変速装置8からの作業用動力が動力分配機構15に伝達され、その動力分配機構15からの動力で、苗載台16が左右方向に一定ストロークで往復駆動され、かつ、複数のロータリ式の植付機構17が、苗載台16の下端から苗を所定量ずつ取り出して圃場に植え付ける苗植え付け作動を行うように構成されている。 【0023】 図1〜4に示すように、走行機体1におけるエンジン6の左右両側部には、搭乗運転部13に対する機体前方からの乗降を可能にする乗降ステップ18が敷設され、これらの乗降ステップ18は、前部フレーム5から左右外方に向けて延設された支持フレーム19などによって支持されている。 【0024】 左右の乗降ステップ18の左右外側方には、走行機体1に対して前後変位可能な予備苗載台20が立設装備されており、左右の各予備苗載台20は、左右の対応する支持フレーム19に起立位置と所定の前傾位置とにわたって前後揺動可能に立設された支柱21、この支柱21の上部に前後揺動可能に吊り下げ支持された揺動枠22、及び、この揺動枠22に上下方向に所定間隔を隔てるとともに垂直方向に整列する状態に装備された複数の載置台23などから、支柱の21の前後揺動操作によって、各載置台23が垂直方向に整列した状態で走行機体1の前端よりも後方に位置する第1状態と、各載置台23が垂直方向に整列した状態で走行機体1の前端から前方に張り出す第2状態とに切り換え可能に、又、支柱21を前傾位置に位置させた第2状態では、支柱21を起立位置に位置させた第1状態よりも各載置台23の高さ位置が低くなるように構成されている。 【0025】 左右の各支柱21は、前後方向に所定間隔を隔てた状態で支持フレーム19に前後揺動可能に支持された前後一対のリンク部材24,25によって構成され、前側のリンク部材24と支持フレーム19とを連結する支軸26が、後側のリンク部材25と支持フレーム19とを連結する支軸27よりも低い位置に設定されている。揺動枠22は、その中間枠部28が前後の各リンク部材24,25の上端に装備されたボス29,30にわたって架設され、中間枠部28を前側のボス29に連結する支軸31と後側のボス30に連結する支軸32とが同じ高さ位置に設定されている。 【0026】 つまり、支持フレーム19と前後のリンク部材24,25と揺動枠22の中間枠部28とから、第1状態では各載置台23を水平姿勢に、第2状態では各載置台23を後下がり傾斜姿勢に切り換える不等辺リンクが構成されている。 【0027】 以上の構成から、各支柱21を前傾位置に揺動変位させて左右の予備苗載台20を第1状態から第2状態に切り換えれば、各載置台23が、後下がり傾斜姿勢で垂直方向に整列し、かつ、それぞれの高さ位置が低くなった状態で、走行機体1の前端から前方に張り出すようになることから、畦から左右の予備苗載台20に予備苗を補給する際の各載置台23に対する予備苗の差し入れを一律に行い易くすることができるようになっている。 【0028】 又、予備苗載台20の各載置台23に対する予備苗の補給後は、各支柱21を走行機体1の後方側に揺動変位させて予備苗載台20を第2状態から第1状態に切り換えれば、各載置台23が、水平姿勢で垂直方向に整列し、かつ、それぞれの高さ位置が高くなった状態で、走行機体1の前端よりも後方に位置するようになることから、下部側の載置台23から苗植付装置4の苗載台16に予備苗を供給する際の予備苗の持ち上げ距離を短くすることができて、下部側の載置台23から苗植付装置4の苗載台16への予備苗供給が行い易くなる上に、走行時には予備苗を安定した水平姿勢で予備苗載台20の各載置台23に載置させておくことができるようになっている。 【0029】 尚、左右の各予備苗載台20は、各支柱21における後側のリンク部材25の下端部が対応する支持フレーム19の受止部33に接当することで、各支柱21の前傾位置から前方への倒伏が阻止されている。又、各載置台23は、予備苗の載置が可能な載置姿勢と揺動枠22側に起立した格納姿勢とに姿勢切り換え可能な状態で揺動枠22に装備されている。 【0030】 図1〜5に示すように、左右の各予備苗載台20には、それらを第1状態及び第2状態にて固定するロック機構34が装備され、各ロック機構34は、後側のリンク部材25に左右方向への摺動が可能な状態に装備された係止ピン35が、バネ36の付勢で支持フレーム19に形成した第1係止孔37に挿通されることによって、対応する予備苗載台20を第1状態で固定保持し、又、支持フレーム19に形成した第2係止孔38に挿通されることによって、対応する予備苗載台20を第2状態で固定保持するように構成されている。 【0031】 つまり、各支柱21を前後に揺動変位させて左右の予備苗載台20を第1状態又は第2状態に切り換えると、対応するロック機構34が、そのバネ36の付勢によって、左右の予備苗載台20を自動的に第1状態又は第2状態にて固定保持するようになっており、もって、予備苗載台20の第1状態又は第2状態での固定保持を容易に行えるとともに、各予備苗載台20を第1状態に切り換えた走行時や予備苗載台20からの予備苗取り出し時、及び、予備苗載台20を第2状態に切り換えた予備苗載台20への予備苗補給時に、予備苗載台20が不測に変位して予備苗が落下するなどの不都合の発生を未然に回避できるようになっている。 【0032】 左右の各予備苗載台20には、その後部の上下中間位置に位置するボス30から後方に向けて延出する把手39が装備されており、この把手39を把持することで、搭乗運転部13側からの各予備苗載台20の第1状態と第2状態との切り換えを、支柱21と揺動枠22との間に手が挟まれる虞などを招くことなく容易に行えるようになっている。 【0033】 各把手39には、対応するロック機構34の係止ピン35に、前後向きの支軸40周りに揺動可能な揺動部材41とロッド42とを介して連係された操作レバー43が、把手39との共握りが可能な状態に装備されており、この操作レバー43と把手39とを共握りして操作レバー43を把手39側に操作することで、対応する係止ピン35を、バネ36の付勢に抗して第1係止孔37又は第2係止孔38から抜き出せるようになっている。 【0034】 つまり、手動操作の行い易い高さ位置に配置された把手39と操作レバー43とを搭乗運転部13側から共握りすることで、対応するロック機構34による予備苗載台20の第1状態又は第2状態での固定保持を解除することができ、もって、ロック機構34による予備苗載台20の固定保持を解除して予備苗載台20を第1状態又は第2状態に切り換えた後に、再びロック機構34によって予備苗載台20を固定保持する、といった一連の操作を搭乗運転部13側から容易に行えるようになっている。 【0035】 又、ロック機構34による予備苗載台20の固定解除を手動操作で行うことから、ペダル操作で行う場合のように、運転者の片足をペダルに預けることで、予備苗載台20の固定解除後に行われる予備苗載台20の切り換え操作の際に運転者の姿勢が不安定になる不都合や、予備苗載台20の切り換え操作あるいは予備苗載台20から苗植付装置4の苗載台16への予備苗供給などを行う際にペダルが邪魔になる不都合を回避できるようになっている。 【0036】 図1、図3及び図4に示すように、左右の各予備苗載台20には、予備苗載台20を第2状態から第1状態に向けて起立付勢する一対のガススプリング44が装備されており、予備苗が補給されたことで操作荷重が大きくなる予備苗載台20の第2状態から第1状態への切り換えを軽い操作で行えるようになっている。 【0037】 図1〜4、図6及び図7に示すように、左右の各予備苗載台20の上部側である左右の各揺動枠22の上枠部45には、機体内方に向けて延出する延出部46が設けられ、これら左右の各延出部46が、L字状に屈曲形成されたロッド47を介してダンパ48の対応する端部に連結されるようになっている。つまり、ダンパ48が、左右の各予備苗載台20の上部側同士を連結する連結部材49として機能するように構成されている。尚、ダンパ48は、その特性から、機体の振動などに起因した左右の予備苗載台20の急激な相対変位は阻止し、又、人為操作によるゆっくりとした左右の予備苗載台の相対変位は許容するようになっている。 【0038】 左右のロッド47は、その横向きの第1軸心50周りに回動自在に対応する延出部46に支持されるとともに、その第1軸心50と直交する第2軸心51周りでのダンパ48の揺動を許容する状態でダンパ48を支持するようになっている。つまり、左右のロッド47は、左右の各予備苗載台20の上部側とダンパ48とを相対変位可能に連結する融通部52として機能するようになっている。 【0039】 要するに、左右の予備苗載台20の上部側同士をダンパ48などを介して連結するだけの簡素な構成でありながら、左右の予備苗載台20を対応するロック機構34によって第1状態又は第2状態で固定保持した場合には、左右の予備苗載台20を、それら左右の予備苗載台20とダンパ48などによって、機体の振動などに起因した左右の予備苗載台20の急激な相対変位を阻止できる門形のフレームを有する強度の高い安定性に優れたものにすることができ、又、左右いずれか一方の予備苗載台20のロック機構34による第1状態又は第2状態での固定保持を解除した場合には、人為操作による左右の予備苗載台20の独立した前後揺動操作を容易かつ円滑に行える操作性に優れたものにすることができるようになっている。 【0040】 そして、左右の予備苗載台20の各載置台23に対して畦から予備苗を補給する際には、人為操作によって、左右の各予備苗載台20を単独で前後方向に変位させて畦に近づけることができるので、左右の予備苗載台20が一体で前後変位するもののようにその操作が大掛かりで大きい操作力を要するものになる不都合を招くことなく、各載置台23に対する畦からの予備苗補給を行い易くすることができるようになっている。 【0041】 しかも、左右の両予備苗載台20を第2状態に切り換えれば、左右の両予備苗載台20を機体から取り外す手間を要することなく、田植機全体としての全高を低くすることができるので、輸送や格納などの面において有利にすることができるようになっている。 【0042】 図8〜10に示すように、走行機体1における左右一対の主フレーム53には、それらの後部側同士にわたる状態でシートフレーム54がボルト連結されており、このシートフレーム54には、運転座席12がその前端部に配備された左右向きの支軸55周りに揺動可能に装備されるとともに、運転座席12の後部を受け止め支持する左右一対のクッションゴム56が装備されている。 【0043】 つまり、運転座席12及び左右のクッションゴム56が前もって組み付けられたシートフレーム54にて左右の主フレーム53をボルト連結することで、機体フレーム全体としての剛性を高めるようにしながらも、組み付け時や分解整備時における作業性の向上及び組み付け精度の向上を図れるようになっている。 【0044】 〔別実施形態〕 以下、本発明の別実施形態を列記する。 〔1〕左右の各予備苗載台20が走行機体1に対する前後摺動で第1状態と第2状態とに切り換えられるように構成してもよい。 【0045】 〔2〕左右の各予備苗載台20を、第1状態よりも苗植付装置4側に変位可能に構成して、左右の予備苗載台20の各載置台23から苗植付装置4の苗載台16への予備苗供給の容易化を図れるようにしてもよい。又、この構成においては、左右の両予備苗載台20を第1状態よりも苗植付装置4側に変位させることで、田植機の全長が長くなる不都合を招くことなく、田植機全体としての全高を低くすることができるので、輸送や格納などの面において更に有利にすることができるようになる。 【0046】 〔3〕走行機体1に門形の固定フレームを立設装備し、かつ、固定フレームに、左右の対応する揺動枠22の後上部との係合で、左右の各予備苗載台20を第1状態で係合保持するクランプなどを装備して、この固定フレームを連結部材49として機能させるようにしてもよい。又、上記のクランプをロック機構34に兼用するようにしてもよい。 【0047】 〔4〕図11及び図12に示すように、融通部52を、左右の各予備苗載台20の上部側に設けた延出部46に装着されるピン57と、これらのピン57の径よりも大径で対応するピン57が挿通されるようにダンパ48の両端部に形成した貫通孔58とから構成するようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【図1】乗用形田植機の全体側面図 【図2】予備苗載台の正面図 【図3】予備苗載台の第1状態を示す要部の側面図 【図4】予備苗載台の第2状態を示す要部の側面図 【図5】ロック機構の構成を示す図 【図6】融通部の構成を示す要部の縦断正面図 【図7】融通部の構成を示す要部の横断平面図 【図8】運転座席周りのフレーム構造を示す要部の側面図 【図9】運転座席周りのフレーム構造を示す要部の平面図 【図10】運転座席周りのフレーム構造を示す要部の縦断正面図 【図11】別実施形態での融通部の構成を示す要部の縦断正面図 【図12】別実施形態での融通部の構成を示す要部の横断平面図 【符号の説明】 1 走行機体 20 予備苗載台 21 支柱 23 載置台 48 ダンパ 49 連結部材 52 融通部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成14年12月27日(2002.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−208569(P2004−208569A) |
| 【公開日】 |
平成16年7月29日(2004.7.29) |
| 【出願番号】 |
特願2002−381065(P2002−381065) |
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