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【発明の名称】 移植機における連結苗群搬送装置
【発明者】 【氏名】谷 重幸
【住所又は居所】北海道滝川市幸町3丁目3番12号 株式会社サークル鉄工内

【氏名】玉尾 隆仁
【住所又は居所】北海道滝川市幸町3丁目3番12号 株式会社サークル鉄工内

【要約】 【課題】従来の移植機における連結苗群搬送装置が備えていた板状苗案内体、回転ベルトからなる苗案内体または苗偏倚受け止め回転体の設置を不要にし、これらから生じる諸々の不都合をなくし、連結苗群を苗分離機構に正確に搬送する。

【解決手段】連結苗群Pを苗分離機構eに向け搬送するベルトコンベアc,dの無端ベルト7,11の搬送方向の左右両側に、その無端ベルト7,11の水平走行区間における縁部を盛り上げるベルトガイド15,15,15′,15′を設置してなる移植機における連結苗群搬送装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結苗群を苗分離機構に向け搬送するベルトコンベアの無端ベルトの搬送方向の左右両側に、その無端ベルトの水平走行区間における縁部を盛り上げるベルトガイドを設置してなることを特徴とする移植機における連結苗群搬送装置。
【請求項2】
上記ベルトガイドが、傾斜板部体をなし、無端ベルトと該無端ベルトの水平走行区間を支持する底板との間に、上記傾斜板部体を、その斜面により上記無端ベルの縁部が盛り上がる状態にして挿入位置させてなることを特徴とする請求項1記載の移植機における連結苗群搬送装置。
【請求項3】
上記ベルトガイドが、上記ベルトコンベアを架設した機台の側板の上縁板に対し、内外方向への摺動を自在にして重合緊締した主板の内端に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の移植機における連結苗群搬送装置。
【請求項4】
連結苗群を所定の苗箱に収容したまま受入ローラコンベアに搭載し、その受入ローラコンベアの回転ローラの回転により、連結苗群だけを転載ベルトコンベアに送出移載し、それを、さらに送出ベルトコンベアにより苗分離機構に向けて搬送するようにしたことを特徴とする請求項1,2または3記載の移植機における連結苗群搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は移植機における連結苗群搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移植機における連結苗群搬送装置として、(1)特開平4−210508号公報に記載されているものは、紙筒苗等の苗を縦横に多数列設してなる連結苗群(整列苗)から個々の苗を分離するのに、その連結苗群を一対のローラからなる個別苗分離機構(分離部)に向けて搬送するベルトの搬送方向左右両側に、一対の板状苗案内体を、連結苗群の幅よりやや広い間隔で固定設置している。
【0003】
(2)特許第2652476号公報に記載されているものは、同じく、紙筒苗等の苗を縦横に多数列設してなる連結苗群(整列苗)から個々の苗を分離するのに、その連結苗群を一対のローラからなる個別苗分離機構(分離部)に向けて搬送するベルトの搬送方向左右両側に、一対の回転ベルトからなる苗案内体(苗案内回転体)を、連結苗群の側面に接する間隔で設けている。
【0004】
(3)特許第2853021号公報に記載されているものは、紙筒苗等の苗を縦横に多数列設してなる連結苗群から苗を列状にすなわち列苗の状態で分離するために、その連結苗群を列苗分離機構(苗列分離部)に向けて搬送するベルトの搬送方向左右両側に、対をなすガイドベルトからなる苗偏倚受け止め回転体を、連結苗群の幅よりやや広い間隔で設けている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−210508号公報
【特許文献2】
特許第2652476号公報
【特許文献3】
特許第2853021号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記(1)の板状苗案内体を連結苗群の幅よりやや広い間隔で固定設置している場合には、その間隔が広すぎると、連結苗群の個別苗分離機構に対する位置がずれたり、端の苗が倒れたりすることがあり、また、上記間隔を連結苗群の幅に合わせると、その板状苗案内体に連結苗群の側面が接するために、摩擦で苗が分離されるとかすり切れたりする。
【0007】
上記(2)の回転ベルトからなる苗案内体を設けている場合には、幅を異にする連結苗群すなわち幅広の連結苗群と幅狭の連結苗群が相前後したとき、その回転ベルトに接して案内されながら搬送される連結苗群と同回転ベルトに接せず、したがって案内されることなく搬送される連結苗群とが発生し、連結苗群の個別苗分離機構に対する位置がずれたり、端の苗が倒れたりするということがある。
【0008】
また、上記(3)のガイドベルトからなる苗偏倚受け止め回転体を連結苗群の幅よりやや広い間隔で設けている場合には、当該移植機が傾斜地を走行するとき、連結苗群を片側のガイドベルトにだけ接触させながら搬送することになり、その分、連結苗群が偏倚した状態で列苗分離機構に搬送されることになる。
【0009】
本発明は、上記板状苗案内体、回転ベルトからなる苗案内体または苗偏倚受け止め回転体の設置そのものを不要にして上記諸々の不都合の発生をなくし、連結苗群を個別苗分離機構または列苗分離機構に正確に搬送しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明移植機における連結苗群搬送装置は、連結苗群Pを苗分離機構eに向け搬送するベルトコンベアc,dの無端ベルト7,11の搬送方向の左右両側に、その無端ベルト7,11の水平走行区間における縁部を盛り上げるベルトガイド15,15,15′,15′を設置してなるものである。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記ベルトガイド15,15,15′,15′が、傾斜板部体をなし、無端ベルト7,11と該無端ベルト7,11の水平走行区間を支持する底板8,12との間に、上記傾斜板部体を、その斜面により上記無端ベルト7,11の縁部が盛り上がる状態にして挿入位置させてなる請求項1記載の移植機における連結苗群搬送装置である。
【0012】
請求項3記載の本発明は、上記ベルトガイド15,15,15′,15′が、上記ベルトコンベアc,dを架設した機台aの側板1,1′ の上縁板13,13′に対し、内外方向への摺動を自在にして重合緊締した主板14,14′の内端に形成されている請求項1または2記載の移植機における連結苗群搬送装置である。
【0013】
請求項4記載の本発明は、連結苗群Pを所定の苗箱に収容したまま受入ローラコンベアbに搭載し、その受入ローラコンベアbの回転ローラ3の回転により、連結苗群Pだけを転載ベルトコンベアdに送出移載し、それを、さらに送出ベルトコンベアcにより苗分離機構eに向けて搬送するようにした請求項1,2または3記載の移植機における連結苗群搬送装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の実施形態について説明する。
【0015】
aは左右の側板1,1′からなる機台、bはその機台aの受入端側2に複数本の回転ローラ3を列設して形成した受入ローラコンベア、cは同機台aの送出端側4に架設した送出ベルトコンベア、dはその送出ベルトコンベアcと上記受入ローラコンベアbとの間に架設した転載ベルトコンベア、eは、上記送出ベルトコンベアcの送出端前側上方に架設した列苗分離機構たる苗分離機構である。
【0016】
紙筒苗等の苗を縦横に多数列設してなる連結苗群Pは、所定の苗箱に収容されていて、その苗箱のまま受入ローラコンベアbに搭載され、列設している上記回転ローラ3の回転によりその連結苗群Pだけが転載ベルトコンベアdに送出移載され、さらに、送出ベルトコンベアcへと搬送されることにより、上記苗分離機構eに送給され、該苗分離機構eにおいて列苗に分離される。
列苗は、その後、図示していない個別苗分離機構で個々の苗に分離されるとともに選別機構において良苗と不良苗に選別され、不良苗は系外に排出され、良苗だけが植付け器に送給されて圃場に移植される。
【0017】
上記送出ベルトコンベアcは、機台aの上記側板1,1′間に横架した 前側ローラ5と後側ローラ5′およびテンションローラ6に無端ベルト7を回動自在に張架するとともに、その無端ベルト7の前,後側ローラ5,5′の間の水平走行区間を支える底板8を上記側板1,1′間に張架してなる。
【0018】
また、上記転載ベルトコンベアdは、送出ベルトコンベアcの場合と同じように、機台aの上記側板1,1′間に横架した前側ローラ9と後側ローラ9′およびテンションローラ10に無端ベルト11を回動自在に張架するとともに、 その無端ベルト11の前,後側ローラ9,9′の間の水平走行区間を支える底板12を上記側板1,1′間に張架してなる。
【0019】
f,f′は、送出ベルトコンベアcおよび転載ベルトコンベアdの搬送方向の左右両側において、機台aの側板1,1′に対し内外方向に摺動自在に設置したベルト縁盛り上げ部材である。
【0020】
このベルト縁盛り上げ部材f,f′は、機台aの上記側板1,1′ の上縁板13,13′に重合した細長な主板14,14′の内端であって、送出ベルトコンベアcおよび転載ベルトコンベアdに対向する部位に、該内端所要幅員を折曲して傾斜板部体としてなるベルトガイド15,15,15′,15′を備え、かつ、そのベルトガイド15,15,15′,15′を、送出ベルトコンベアcの無端ベルト7と底板8との間、および転載ベルトコンベアdの無端ベルト11と底板12との間に、上記傾斜板部体の斜面により、上記水平走行区間における各無端ベルト7,11の縁部が盛り上がる状態にして挿入位置させている。
【0021】
16,16′は、ベルト縁盛り上げ部材f,f′の主板14,14′を、機台aの上縁板13,13′に緊締固定するボルト,ナットからなる係止具で、この係止具16,16′により、主板14,14′に設けた長孔17,17′の範囲内において、該ベルト縁盛り上げ部材f,f′を側板1,1′に対し内外方向に適宜摺動した位置に緊締固定でき、かつ、それによって、上記ベルトガイド15,15,15′,15′の位置を一斉に調整確定できるものである。
【0022】
上記構成の本装置によれば、連結苗群Pを収容した所定の苗箱を受入ローラコンベアbに搭載すると、連結苗群Pは、回転ローラ3の回転により苗箱から転載ベルトコンベアdに、さらに、送出ベルトコンベアcへと搬送されるものであるが、転載ベルトコンベアdおよび送出ベルトコンベアcは、その無端ベルト7,11の縁部を、ベルトガイド15,15,15′,15′により盛り上げているので、当該移植機が傾斜地を走行するときに、連結苗群Pが片側に偏倚するようなことがあっても、その盛り上がりに接するところまでに留まる(図5)。
【0023】
なお、上記苗分離機構eとしては、列苗分離機構を採用した形態について示したが、これに限らず、連結苗群から直接個々苗を分離する個別苗分離機構であってもよいこと明らかである。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明によれば次の効果を奏する。
【0025】
すなわち、連結苗群を苗分離機構に向け搬送するベルトコンベアの無端ベルトの搬送方向の左右両側に、その無端ベルトの水平走行区間における縁部を盛り上げるベルトガイドを設置してなるから、当該移植機が傾斜地を走行するときにおいて、連結苗群が片側に偏倚するようなことがあっても、その縁部の盛り上がりに接するところで留まり、連結苗群の搬送に支障を来すことがないとともに上記苗分離機構に向け正確に搬送供給できる。
【0026】
したがって、従来のように、連結苗群を搬送するベルトとは別に、板状苗案内体、回転ベルトからなる苗案内体または苗偏倚受け止め回転体等を設置して、連結苗群が搬送中に偏倚するのを阻止する場合における前記のごとき諸々の不都合がない。
【0027】
また、請求項2のように、ベルトガイドが傾斜板部体からなり、その斜面により無端ベルの縁部が盛り上がる状態にして、そのベルトガイドを、該無端ベルトとそれの水平走行区間を支持する底板との間に挿入位置させたもの、さらに、請求項3のように、上記ベルトガイドを、ベルトコンベアを架設した機台の側板の上縁板に対し、内外方向への摺動を自在にして重合緊締した主板の内端に形成したものは、構成が簡単で、製造コストが安く、故障のおそれもなく、実施上きわめて好ましいものである。
【0028】
請求項4のものは、連結苗群を所定の苗箱に収容したまま受入ローラコンベアに搭載することにより、その後は、連結苗群だけを転載ベルトコンベアおよび送出ベルトコンベアにより所定の位置を保持しながら苗分離機構に向けて正確に搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係る連結苗群搬送装置の平面図である。
【図2】同上の縦断面図である。
【図3】図1のI−I線一部省略断面図である。
【図4】図1のII−II線一部省略断面図である。
【図5】図1のIII−III線一部省略断面図である。
【符号の説明】
P 連結苗群
a 機台
b 受入ローラコンベア
c 送出ベルトコンベア
d 転載ベルトコンベア
e 列苗分離機構たる苗分離機構
f,f′ ベルト縁盛り上げ部材
1,1′ 側板
2 受入端側
3 回転ローラ
4 送出端側
5 前側ローラ
5′ 後側ローラ
6 テンションローラ
7 無端ベルト
8 底板
9 前側ローラ
9′ 後側ローラ
10 テンションローラ
11 無端ベルト
12 底板
13,13′ 上縁板
14,14′ 主板
15,15′ ベルトガイド
16,16′ 係止具
17,17′ 長孔
【出願人】 【識別番号】000130455
【氏名又は名称】株式会社サークル鉄工
【住所又は居所】北海道滝川市幸町3丁目3番12号
【出願日】 平成14年12月25日(2002.12.25)
【代理人】 【識別番号】100062476
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 信市

【公開番号】 特開2004−201596(P2004−201596A)
【公開日】 平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願番号】 特願2002−375473(P2002−375473)