| 【発明の名称】 |
散布材容器、散布機及び散布材投入方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】武田 浩一 【住所又は居所】東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式会社共立内
【氏名】石井 敬介 【住所又は居所】東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式会社共立内
【氏名】井上 雅人 【住所又は居所】東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式会社共立内
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| 【要約】 |
【課題】散布材の投入作業を、省力的且つ確実に行うことができる、散布材容器を提供する。
【解決手段】散布材Sを貯留するための容器本体20と、該容器本体20への散布材投入時に投入用散布材の容器23を載置するための散布材載置棚24と、を備えている。散布材投入時には、持ち上げた前記投入用散布材容器23を、一旦前記散布材載置棚24に載せることができる。このため、前記投入用散布材容器23を保持し続ける必要がないので、投入作業の労力が軽減されるほか、投入作業を確実に行うことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 散布材(S)を貯留するための容器本体(20)と、該容器本体(20)への散布材投入時に投入用散布材の容器(23)を載置するための散布材載置棚(24)と、を備えている、散布材容器。 【請求項2】 散布材容器(8)と、該散布材容器(8)内の散布材(S)を散布するための散布機構(10,11)と、を有する散布機(1)であって、前記散布材容器(8)が、前記散布材(S)を貯留するための容器本体(20)と、該容器本体(20)への散布材投入時に投入用散布材の容器(23)を載置するための散布材載置棚(24)と、を備えている、散布機。 【請求項3】 前記散布材載置棚(24)が、前記容器本体(20)の散布材投入口(21a)と実質的に同一の高さ(HL)に配置されている、請求項1に記載の散布材容器又は請求項2に記載の散布機。 【請求項4】 前記散布材載置棚(24)が、前記容器本体(20)の散布材貯留空間(25)の一部を覆う位置に配置されている、請求項3に記載の散布材容器又は散布機。 【請求項5】 前記散布材載置棚(24)が、前記容器本体(20)に対して着脱自在とされている、請求項4に記載の散布材容器又は散布機。 【請求項6】 前記容器本体(20)に上下揺動自在に枢支されて前記散布材載置棚(24)及び前記散布材投入口(21a)を覆う蓋体(22)を備え、前記散布材載置棚(24)が、前記蓋体(22)の揺動端部(22b)側に配設されている、請求項4又は5に記載の散布材容器又は散布機。 【請求項7】 請求項6に記載の散布材容器(8)に散布材(S)を投入する方法であって、前記蓋体(22)を、前記揺動端部(22b)が上から見て前記散布材載置棚(24)の上面の輪郭内に位置する所定の角度範囲(θ)内で上方へ開き、前記投入用散布材の容器(23)を前記散布材載置棚(24)上に載置して投入動作を行うことを特徴とする、散布材投入方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、散布材容器及び散布機並びに散布材投入方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 例えば、粒状の農薬や肥料等の散布材を田畑等の圃場に散布するための農用散布機において、前記散布材容器に前記散布材を投入するに当たっては、前記散布材容器の上蓋を開け、作業者が、投入用散布材の袋(容器)を持ち上げた状態で、口が下向きになるように前記袋を傾けて、前記散布材を前記散布材容器に投入するのが通常である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、前記従来の方法では、前記投入用散布材の袋を保持したままでこれを傾ける必要があるので、散布材投入作業に多大な労力が必要となるほか、誤って投入用散布材を周囲にこぼしてしまう場合もある等の問題があった。 【0004】 本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、散布材の投入作業を、省力的且つ確実に行うことができる、散布材容器及び散布機を提供しようとするものである。 【0005】 本発明はまた、前記散布材容器への散布材の投入方法を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】 前記課題を解決するため、本発明に係る散布材容器は、散布材を貯留するための容器本体と、該容器本体への散布材投入時に投入用散布材の容器を載置するための散布材載置棚と、を備えたものである(請求項1)。 【0007】 また、本発明に係る散布機は、散布材容器と、該散布材容器内の散布材を散布するための散布機構と、を有する散布機であって、前記散布材容器が、前記散布材を貯留するための容器本体と、該容器本体への散布材投入時に投入用散布材の容器を載置するための散布材載置棚と、を備えたものである(請求項2)。 【0008】 前記散布材容器及び前記散布機によれば、散布材投入時に、持ち上げた投入用散布材の容器を、一旦前記散布材載置棚に載せることができる。このため、前記投入用散布材の容器を保持し続ける必要がないので、投入作業の労力が軽減されるほか、投入作業を確実に行うことができる。 【0009】 好適な実施の一形態として、前記散布材載置棚が、前記容器本体の散布材投入口と実質的に同一の高さに配置されたものとすることもできる(請求項3)。この場合、前記散布材載置棚に載置した状態で前記投入用散布材の容器を傾けることにより、前記容器本体へと散布材を投入することができるので、投入作業を一層省力的且つ確実に行うことができる。 【0010】 好適な実施の一形態として、前記散布材載置棚が、前記容器本体の散布材貯留空間の一部を覆う位置に配置されたものとすることもできる(請求項4)。このようにすれば、前記散布材容器の外部へ余計な張り出しが生じないので、前記散布材載置棚が散布作業等の邪魔になることがなく、好適である。 【0011】 好適な実施の一形態として、前記散布材載置棚が、前記容器本体に対して着脱自在とされたものとすることもできる(請求項5)。このようにすれば、必要に応じて前記散布材載置棚を取り外すことにより、前記散布材貯留空間の上方の全体を開放することができるので、前記容器本体内の清掃時等に便利である。 【0012】 好適な実施の一形態として、前記容器本体に上下揺動自在に枢支されて前記散布材載置棚及び前記散布材投入口を覆う蓋体を備え、前記散布材載置棚が、前記蓋体の揺動端部側に配設されたものとすることもできる(請求項6)。 【0013】 本発明に係る散布材投入方法は、前記散布材容器に散布材を投入する方法であって、前記蓋体を、前記揺動端部が上から見て前記散布材載置棚の上面の輪郭内に位置する所定の角度範囲内で上方へ開き、前記投入用散布材の容器を前記散布材載置棚上に載置して投入動作を行うことを特徴としている(請求項7)。このようにすれば、降雨時でも、前記容器本体内に雨を入り込ませることなく、散布材の投入作業を行うことができる。 【0014】 【発明の実施の形態】 以下、添付図面を参照して、本発明の好適な一実施の形態について説明する。 【0015】 図1は、本発明の一実施の形態に係る散布機1を搭載した田植機2の概略左側面図、図2は、前記散布機1を左斜め後方から示した斜視図、図3は、前記田植機2と前記散布機1の配置関係を示す平面図である。 【0016】 図1において、乗用式とされた前記田植機1の走行機体3の後部には、平行リンケージ式等の昇降機構4を介して、それ自体周知の構成の施肥装置5付苗植付装置6が連結されている。そして、本発明の一実施の形態に係る前記散布機1は、前記施肥装置5の後方に配設されている。前記散布機1は、前記走行機体3に搭載されたバッテリー7に電気的に接続されて、前記田植機2の植付け動作に連動して作動し、該田植機2の植付幅に亙って、粒状の農薬等の散布材Sを、間欠的に田面に散布する。 【0017】 図1及び図2に示すように、前記散布機1は、前記散布材Sを貯留するための散布材容器8と、該散布材容器8内の散布材Sを繰り出すための散布材繰り出し機構9を内蔵した散布材繰り出し部10と、該散布材繰り出し部10から繰り出された散布材Sを拡散させて圃場へ放出する拡散放出部11と、を備えている。該拡散放出部11を構成する下向き開口横長の散布カバー12の前縁には、ビニールシート等からなる泥除け13が、横長に垂下せしめて配設されている。該泥除け13は、前記苗植付装置6を構成する植付け爪14等によって、前記苗植付装置6の後方へと跳ね上げられた泥が、前記散布カバー12内へ入り込んで付着することを防止する。 【0018】 図3に示すように、前記散布機1は、前記散布カバー12の長さ方向が、前記田植機2の進行方向Fに対して直角な水平方向と一致するように配置され、前記散布カバー12の長さ方向の中央部Cが、前記田植機2の植付幅Wの中央部に位置するように、前記田植機2に対して搭載されている。 【0019】 図1及び図3に示すように、前記散布機1は、前記走行機体3の進行方向Fへと延びる左右一対の取付腕15,15を備えている。前記苗植付装置6の適宜の固定部、例えば、植付伝動ケース16(図3参照)には、ねじ止め等の適宜の方法で散布機支持フレーム17が取着されていて、前記左右一対の取付腕15,15は、前記散布機支持フレーム17を構成する水平フレーム18に対して、手締めねじ19等の適宜の固定手段で固定されている。 【0020】 図2及び図4を参照して、前記散布材容器8について説明する。図4は、前記散布材容器8の左側面図である。 【0021】 前記散布材容器8は、散布材Sを貯留する容器本体としての、上部が正四角筒状で下部が倒立正四角錐状のホッパー20と、該ホッパー20の上向きの開口部21を開閉する蓋体22と、を備えている。該蓋体22は、前端部22aを、前記ホッパー20の上部の前縁に枢支されている。このため、作業者は、前記走行機体3の左右方向に延びる枢支軸線Xを中心として、前記蓋体22の後部側を上下に揺動させることにより、前記上向き開口部21を開閉することができる。よって、前記ホッパー20への散布材Sの投入作業を、前記田植機2に搭載された状態の前記散布機1の後方から容易に行うことができる。 【0022】 また、前記散布材容器8は、散布材投入時に、投入用の散布材Sの袋(容器)23を載せることができる棚24を備えている。該散布材載置棚24は、前記ホッパー20の外側部に配設することもできる。しかし、本実施の形態では、前記散布材載置棚24を、前記ホッパー20の散布材貯留空間25の一部を覆う位置に、且つ、前記ホッパー20の散布材投入口21aと実質的に同一の高さHLに配置している。したがって、前記蓋体22を閉じると、前記散布材載置棚24も、前記蓋体22で覆われる。該蓋体22を開くと、前記散布材載置棚24が現れ、前記ホッパー20の前記上向き開口部21の内、前記散布材載置棚24で閉じられていない部分が、前記散布材投入口21aとなる。 【0023】 具体的には、前記散布材載置棚24は、前記ホッパー20の前記上向き開口部21の一部、すなわち、前記ホッパー20における前記蓋体22の反枢支側(後部側)を塞ぐように、前記ホッパー20上に載置されている。したがって、散布材Sの投入作業(補給作業)は、図4に実線で示すように、前記蓋体22を上方へ開いて、前記散布材載置棚24に新しい散布材の袋23を載せ、該袋23の開いた口23aが下向きとなるように、前記散布材載置棚24上で前記散布材袋23を倒すだけでだけでよい。よって、作業者は、散布材Sの補給作業を、省力的且つ確実に行うことができる。また、前記散布材載置棚24は、前記ホッパー20の輪郭内に収まっているので、前記散布材載置棚24が散布作業等の邪魔になることもなく、好適である。 【0024】 前記散布材載置棚24は、前記ホッパー20に対してねじ止め等の適宜の方法で固定しておいてもよいが、本実施の形態では、必要に応じて簡単に取り外すことができるように、簡易着脱式とされている。すなわち、板状の前記散布材載置棚24は、その左右両縁及び後縁に、前記ホッパーの上縁の外面に係合する下向きに屈曲した弾性変形自在の係止部26を備えていて、これにより、前記ホッパー20への取付状態が維持されるようになっている。前記散布材載置棚24は、前記係止部26の前記ホッパー20への係合状態を解除するだけで、容易に前記ホッパー20から取り外すことができる。よって、該ホッパー20内の清掃を行う場合等に便利である。 【0025】 図2に示すように、前記散布材載置棚24の左右幅w1は、前記ホッパー20の左右幅に対応する大きさとされている。これに対し、前記散布材載置棚24の前後幅w2は、前記散布材袋23の載置安定性と、前記散布材投入口21aの大きさと、を勘案して、適宜の大きさに設定することができる。図4に示すように、図面の実施の形態では、前記散布材載置棚24の前後幅w2を、前記ホッパー20の前記上向き開口部21の前後幅の1/3程度としている。 【0026】 作業者は、前記蓋体22の揺動端部22bが、上から見て前記散布材載置棚24の上面の輪郭内に位置する所定の角度範囲θ内で、前記蓋体22を上方へ開いて、前記散布材載置棚24を利用して、散布材Sの投入作業を行うことが望ましい。このようにすれば、上から見て、前記蓋体22と、前記散布材載置棚24と、の双方により、前記ホッパー20の前記上向き開口部21の全てが覆われた状態が確保されるので、散布材投入時に雨が降っていても、前記ホッパー20内に雨が入り込み難いからである。このため、図示してはいないが、前記ホッパー20と前記蓋体22との間には、該蓋体22から手を離しても、該蓋体22を、前記所定の角度範囲θの最大角度まで開いた状態に保持するための、折り畳みつっぱり棒式又は相互圧接式等の、蓋体開放姿勢保持手段を設けておくと好適である。 【0027】 前記蓋体22の左右の側部27,27は、前記ホッパー20の左右の外側面28,28に沿って、下向きに延び出している。この下向き延び出し側部27,27は、前記蓋体22を前記所定の角度範囲θの最大角度まで開いた状態でも、前記ホッパー20の前記左右の外側面28,28に届く長さとされていて、雨中での散布材投入時に、前記ホッパー20内に左右側方から雨が入り込むのを防止する。 【0028】 なお、変形例として、前記散布材載置棚24は、図4に想像線で示したように、前記ホッパー20に対して開閉揺動自在に枢支し、必要に応じて、後方へ斜めに開いて保持した状態で、散布材投入用シュートとして使用できるようにせしめることもできる。 【0029】 次に、図5乃至図8を参照して、散布機構を構成する前記散布材繰り出し部10について説明する。図5は、前記散布機1の縦断後面図、図6は、前記散布材繰り出し部10の一部切欠斜視図、図7及び図8は、散布材繰り出し量調整機構の要部拡大斜視図である。 【0030】 図5及び図6に示すように、前記散布材繰り出し部10は、縦長の直方体状のケース29と、該ケース29に内蔵された前記散布材繰り出し機構9と、を備えている。該散布材繰り出し機構9は、散布材Sが重力によって前記ホッパー20から自然に繰り出される自然落下式のものとされていて、散布材繰り出しノズル30と、該散布材繰り出しノズル30の斜め下向きの散布材繰り出し口31を開閉する開閉弁32と、該開閉弁32の駆動源としてのソレノイド33と、を備えている。 【0031】 具体的には、前記ケース29の上部開口部34には、前記ホッパー20の中心に下向きに開口した下端部35が挿入され、前記ケース29に対して前記ホッパー20が、ねじ止め等の取り外し自在な適宜の方法で、連結固定されている。前記ホッパー20の前記下端部35には、透明ビニール管等よりなる下向きに延びるホース36が接続され、該ホース36の下端部には、前記ホース36とともに散布材落下通路を構成する前記散布材繰り出しノズル30の上端部が連結されている。前記散布材繰り出しノズル30の前記散布材繰り出し口31の下方には、下端部に散布材落下口37を有する漏斗38が垂直に配置されている。 【0032】 なお、前記ケース29の前記ホース36に対応する位置の周壁に窓部29aを形成せしめておけば、散布材Sの吐出状況が視認でき、好適である。特に、前記ケース29の前面に前記窓部29aを形成せしめれば、散布作業中に、前記田植機2の運転席からでも確認できる。 【0033】 図面の実施の形態では、前記散布材繰り出しノズル30の下部を屈曲させて、斜め下向きの前記散布材繰り出し口31を形成しているが、前記散布材繰り出しノズル30を上下方向に真っ直ぐに形成し、その下部を斜めに切除して、前記散布材繰り出し口31を形成してもよい。 【0034】 前記開閉弁32は、横から見てく字状の揺動部材39の揺動下端部39aに、スポンジ状のシール材40を貼着して形成されている。前記揺動部材39は、前記ケース29の内面に固定されたブラケット41によって揺動自在に枢支されている。前記揺動部材39が、水平な枢支軸42を中心として揺動することにより、前記開閉弁32が、前記散布材繰り出し口31を開閉する。 【0035】 図6に示す如く、前記散布材繰り出しノズル30と前記漏斗38との間を囲う散布材こぼれ防止カバー80を付設せしめると、好適である。 【0036】 本実施の形態によれば、前記散布材繰り出し機構9が自然落下式とされ、前記ケース29内で前記揺動部材39が揺動することにより、前記開閉弁32によって斜め下向きの前記散布材繰り出し口31が開閉制御されるので、前記散布材繰り出し機構9の外形をコンパクト又はスリムにすることができて、好適である。 【0037】 前記ソレノイド33は、前記ケース29の内部に固定されている。前記ソレノイド33の伸縮ロッド43は、前記揺動部材39の上部に形成されている上下方向の長孔44に遊挿されたピン45に連結され、前記揺動部材39と、前記ソレノイド33と、の間には、前記開閉弁32が前記散布材繰り出し口31を閉じる方向、すなわち、図5で見て反時計回り方向へと前記揺動部材39を常時付勢する付勢手段として、圧縮コイルばね46が介装されている。そして、前記ソレノイド33は、前記バッテリー7(図1参照)を電源とする電気回路のスイッチ47(図3参照)が接続されて通電することにより、前記圧縮コイルばね46の付勢力に抗して、前記伸縮ロッド43を収縮作動させる。これにより、前記揺動部材39が、図5で見て時計周り方向へと揺動駆動されて、前記散布材繰り出し口31が開かれ、前記ホッパー20内の散布材Sが前記漏斗38内へと自然落下する。 【0038】 前記散布材繰り出し部10には、散布材繰り出し量調整機構、すなわち、散布量調整機構48も具備されている。該散布量調整機構48は、前記揺動部材39に当接して前記開閉弁32の開作動量を規制する作動量規制部材49を備え、該作動量規制部材49は、回動操作軸を中心とする螺旋状のカム50を備えている。 【0039】 前記作動量規制部材49は、前記ケース29内において、前記揺動部材39の上部に隣接して配設されている。前記作動量規制部材49には、前記回動操作軸として、前記ケース29を貫通する調量操作軸51が取着され、該調量操作軸51の外端部には、調量操作部材としての調量ダイヤル52が取着されている。該調量ダイヤル52は、前記ケース29の外部に露出している。 【0040】 前記揺動部材39の揺動上端部39bは、前記圧縮コイルばね46の付勢力により、前記ソレノイド33から離れる方向へと常時付勢されており、該ソレノイド33に通電されることにより、前記伸縮ロッド43が収縮して、前記ソレノイド33へ近づく方向へと揺動する。そして、前記揺動部材39の前記揺動上端部39bが、前記作動量規制部材49の前記螺旋状カム50に当接することにより、前記揺動部材39の揺動動作、すなわち、前記開閉弁32の開作動が規制される。 【0041】 図7及び図8に示すように、前記作動量規制部材49は、その外周面に前記螺旋状カム50を備えているので、前記調量ダイヤル52を回して前記調量操作軸51を回動操作すると、前記揺動部材39の前記揺動上端部39bと、前記螺旋状カム50と、の相互当接位置が、前記調量操作軸51の軸線方向に沿って変化する。これにより、前記ソレノイド33に通電された時の前記揺動部材39の揺動可能量、すなわち、前記開閉弁32の開作動量を調整することができ、前記散布材繰り出しノズル30からの前記散布材Sの繰り出し量を調整することができる。 【0042】 次に、図3及び図9を参照して、前記散布機1の散布材繰り出し制御機構について説明する。図9は、図3の最も右側の植付け爪部付近の拡大斜視図である。 【0043】 本実施の形態では、前記田植機2の植付速度に応じた均一散布を行うため、前記散布材繰り出し部10の前記開閉弁32の開閉動作を、前記田植機2の前記植付け爪14の植付動作に基づいて制御するようにしている。すなわち、図3に示すように、前記散布機1は、前記植付け爪14の通過を検知するセンサ53と、該センサ53からの信号に基づいて前記散布機1による散布タイミングを制御する、マイクロコンピュータ等からなる制御装置54と、を備えている。前記センサ53としては、非接触式のセンサ、特に、前記植付け爪14が金属製であること、及び、該植付け爪14の通過以外の要因で作動することを防止するため、金属に反応する金属センサを用いることができる。 【0044】 前記制御装置54は、例えば、前記走行機体3に搭載された前記バッテリー7を電源として作動し、前記センサ53からの信号を受けて、所定のプログラムに従って、前記ソレノイド33の電気回路を開閉する前記スイッチ47をオンオフ作動させる。例えば、前記センサ53からの信号により、前記植付け爪14が、三回等の所定回数の植付動作を行った時に、前記制御装置54からの制御信号が発せられて、前記スイッチ47が瞬間的にオンにされ、前記開閉弁32の一回の開閉動作が行われるようにする。これにより、前記植付け爪14の植付動作速度に比例して、前記散布機1による散布量が制御されるので、所定の植付面積への散布材Sの散布量が、前記田植機2の植付速度にかかわらず一定となる。 【0045】 本実施の形態では、図9に示すように、前記センサ53が、前記植付け爪14の作動軌跡T上の適宜の位置へ向けて、前記田植機2の苗載台55の支持フレーム56に、ブラケット57で支持されている。この場合、前記植付け爪14のどの部分の通過を前記センサ53で検知するかは任意であり、例えば、前記植付け爪14の先端部14aであってもよいし、前記植付け爪14を保持するアーム部14bであってもよいが、泥汚れしにくい前記アーム部14bへ向けて配設するのが望ましい。 【0046】 本実施の形態では、前記センサ53を、前記植付け爪14の近傍に配置するだけでよいので、前記田植機2への取付作業も容易となり、好適である。特に、前記センサ53を、前記苗載台55の前記支持フレーム56に支持せしめているので、前記センサ53の取付安定性が良いほか、前記田植機2への取付作業も一層容易となり、好適である。 【0047】 また、本実施の形態では、図3に示すように、前記田植機2の進行方向Fに向かって左右いずれか最も外方(右方)の前記植付け爪14に隣接させて、その外方に前記センサ53を配置している。これにより、前記田植機2への前記センサ53の取付作業が一層容易となる。 【0048】 次に、図5及び図10を参照して、前記散布材繰り出し部10とともに散布機構を構成する前記拡散放出部11について説明する。図10は、前記散布カバー12内における散布材Sの飛散状態を上から見た平面図である。 【0049】 前記拡散放出部11は、前記散布カバー12と、該散布カバー12内で縦方向に延びる回転軸58を中心として回転する飛散翼車59と、を備えている。 【0050】 図5に示すように、前記散布カバー12は、長方形状の天板60と、裾部が左右対称に大きく広がった台形状の前側板61及び後側板62(図2参照)と、長方形状の左右の傾斜側板63,64と、を備えている。前記散布カバー12の長さは、前記田植機2の植付幅Wより短く形成されている(図3参照)。しかし、前記散布材Sは、前記飛散翼車59で飛散せしめられるとともに、前記左右の傾斜側板12の内面に案内されて、前記田植機2の植付条数に応じた左右幅(植付幅W)に拡散されて均一に散布される。 【0051】 図5に示すように、前記飛散翼車59は、前記散布カバー12内の上方位置、すなわち、前記天板60の近くに、水平面内で回転自在に配置されている。前記飛散翼車59は、前記バッテリー7(図1参照)を電源として作動する直流電動モータ65を駆動源として、散布作業中は継続的に一定速度で回転駆動される。前記電動モータ65は、前記散布材繰り出し部10の前記ケース29内に、その出力軸である前記回転軸58を下向きにして配設されている。該回転軸58は、前記ケース29と前記散布カバー12とを貫通し、その下端部に、前記飛散翼車59が取着されている。該飛散翼車59は、一例として、その上面に、均等な角度間隔で配設された六枚の羽根66を備えている、 図5に示すように、前記飛散翼車59の上方には、前記散布材落下口37が開口している。該散布材落下口37から前記飛散翼車59上に自由落下供給された散布材Sは、前記飛散翼車59の回転によって前記散布カバー12内で飛散させられ、該散布カバー12の内側面に衝突等して案内されながら、前記散布カバー12内の全域へと行き渡り、圃場へと拡散されて散布される。 【0052】 本実施の形態に係る前記散布機1は、前記散布カバー12の全域から均一に拡散されて散布が行われるように、前記飛散翼車59と前記散布材落下口37の配設位置に特徴を有している。すなわち、従来は、前記飛散翼車59は、前記散布カバー12の左右幅方向の中央部Cに配置され、これにより、前記散布カバー12から前記散布材Sが均一に飛散されて散布されるものと考えられていた。 【0053】 しかし、前記飛散翼車59は、その回転面Pの中央部に前記回転軸58を有するので、前記飛散翼車59上へ前記散布材Sを供給するための前記散布材落下口37は、どうしても前記飛散翼車59の前記回転面Pの中央部から側方へずれた位置に配設せざるを得ない。しかも、前記飛散翼車59は、一方向にのみ回転するので、該飛散翼車59の回りに均等に散布材Sが放射されることはなく、したがって、前記散布カバー12から前記散布材Sが均等に飛散されて散布されるとは言えないのが実情であった。 【0054】 そこで、本実施の形態では、図10に示すように、前記飛散翼車59と前記散布材落下口37とが、前記散布カバー12の左右幅方向の中央部Cより左右いずれか一方(図10の例では、右方)へ偏倚して配設されている。また、前記飛散翼車59の回転方向が、上から見て前記散布カバー12内における左右の偏倚配設方向とは逆方向(図10の例では、左回転)とされている。さらに、前記散布材落下口37が、上から見て前記飛散翼車59の回転面Pにおける前記飛散翼車59の回転方向と同一の左右の半面(図10の例では、左半面)且つ前記飛散翼車59の回転方向の後半面の上方に配設されている。 【0055】 実験によれば、前記の如き構成にすると、下向き開口横長の前記散布カバー12から、前記散布材Sが前記植付幅Wに亙って均一に飛散されて散布されることが確認された。 【0056】 なお、前記飛散翼車59の回転速度は、例えば、2,000rpm程度である。 【0057】 また、本実施の形態では、前記散布カバー12内において、上から見て前記飛散翼車59と前記散布材落下口37の左右の偏倚配設位置とは左右逆側(図10の例では、前記飛散翼車59と前記散布材落下口37の左側)に、前記飛散翼車59から飛び出す前記散布材Sを前記飛散翼車59の偏倚配設位置とは左右逆方向(図10の例では、左方)へと反射せしめる反射面67を有する反射板68が配設されている。前記反射面67は、前記散布カバー12内において、前記飛散翼車59から遠い左方空間へも、十分な量の散布材Sを反射して供給する。このため、前記散布カバー12からの均一飛散散布性が一層良好となる。 【0058】 実験によれば、前記反射面67は、前記散布カバー12の長さ方向の中央部Cに配置すると、均一散布上尚一層有効である。 【0059】 図5に示すように、本実施の形態では、前記散布材容器8も、前記飛散翼車59と前記散布材落下口37の左右の偏倚配設位置に対応して、前記散布カバー12の長さ方向の中央部Cより左右いずれか同方向(図5の例では、右方)へ偏倚して配設されている。このようにすれば、前記散布材容器8から前記散布材落下口37へと至る前記散布材Sの自然落下通路、すなわち、前記ホース36と、前記散布材繰り出しノズル30と、を、可及的に上下方向真っ直ぐに近い状態で配設することが可能となるので、前記ホッパー20の前記散布材貯留空間25は完全な対称形であり、その中心に前記下端部35が設けられていることもあって、詰まりや片寄りを生ずることなく前記散布材Sの繰り出しが円滑に行われるほか、前記散布材繰り出し部10の前記ケース29の外形をスリムにすることができて、好適である。 【0060】 また、本実施の形態では、前記飛散翼車59を駆動する前記電動モータ65を、前記ケース29内に配置し、前記飛散翼車59の偏倚配設位置に対応して、前記ケース29を前記散布カバー12の左右幅方向の中央部Cより左右いずれか同方向(図5の例では、右方)へ偏倚して配設していることによっても、前記散布材繰り出し部10の前記ケース29の外形のスリム化に貢献することができる。 【0061】 次に、図5に加え、図11及び図12を参照して、前記散布カバー12の散布幅調整機構について説明する。図11及び図12は、前記散布幅調整機構による散布幅調整方法を示す斜視図である。 【0062】 前記散布幅調整機構は、単一の前記散布カバー12をそのまま用いることにより、植付条数の異なる複数種の田植機に対応できるように創案されたものである。 【0063】 図5に示すように、前記散布機1は、前記散布カバー12の内部に配置されて該散布カバー12の左右方向における散布幅を制御する、着脱自在な散布幅制御板69を備えている。このため、該散布幅制御板69を、前記散布カバー12内に取り付けることにより、該散布カバー12の左右方向におけるによる散布幅を縮小せしめることができ、前記散布幅制御板69を取り外すことにより、前記散布カバー12本来の最大散布幅に戻すことができる。 【0064】 図11に示すように、本実施の形態では、前記散布カバー12の前記左右の傾斜側板63,64の内側に、前記散布幅制御板69がそれぞれ配設可能とされている。該各散布幅制御板69は、前記散布カバー12の内部空間の前後幅に対応する幅w3と、前記散布カバー12の前記左右の傾斜側板63,64とほぼ同一の長さLと、を有し、且つ、表裏両面に、散布幅制御面70を備えている。 【0065】 前記各散布幅制御板69の互いに対向する前後二辺には、前記散布カバー12の前記前側板61及び後側板62へ取り付けるための一対の取付ブラケット71,71が、前記各散布幅制御面70から立ち上がるように形成されている。前記取付ブラケット71,71の先端部には、固定具挿通孔72が形成されている。一方、前記散布カバー12の前記前側板61及び後側板62には、前記取付ブラケット71,71の取付受部として、一対の固定具挿通孔73,73が形成されている。また、前記散布カバー12の前記天板60の下面の左右両端部付近には、前記各散布幅制御板69の上端部69aを係止させるための係止部74が突出形成されている。 【0066】 前記各散布幅制御板69は、図12(a),(b)に示すように、その表裏を自在に変更して、前記取付ブラケット71,71の前記固定具挿通孔72と、前記散布カバー12の前記固定具挿通孔73と、を互いに一致させて、ねじやピン等の固定具75で、前記散布カバー12の内側に対して固定することができる。前記散布幅制御板69によれば、前記取付ブラケット71,71が、前記散布幅制御面70から立ち上がるように形成されているので、その表裏のいずれの面を前記散布カバー12の内方へ向けて配設するかにより、前記散布カバー12の散布材飛散空間の下部の左右幅が変更される。よって、前記散布幅制御板69を左右各一枚準備しておくことにより、散布幅を二段階に縮小することができるので、部品点数が低減されるとともに、コスト上も有利となり、好適である。 【0067】 なお、前記散布幅調整機構の他の実施の形態として、前記散布カバー12の前記左右の傾斜側板63,64を、前記天板60、前記前側板61及び前記後側板62から分離させ、その上端部において前記天板60に対して揺動自在に枢支し、前記前側板61及び前記後側板62に対して傾斜角度を変更して固定できるようにすることもできる。 【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、本発明の一実施の形態に係る散布機を搭載した田植機の概略左側面図である。 【図2】図1の散布機を左斜め後方から示した斜視図である。 【図3】図1における田植機と散布機の配置関係を示す平面図である。 【図4】図2の散布機の散布材収容部の左側面図である。 【図5】図2の散布機の縦断後面図である。 【図6】図2の散布機の散布材繰り出し部の一部切欠斜視図である。 【図7】図5における散布材繰り出し量調整機構の最少調量時要部拡大斜視図である。 【図8】図5における散布材繰り出し量調整機構の最多調量時要部拡大斜視図である。 【図9】図3の最も右側の植付け爪部付近の拡大斜視図である。 【図10】図5の散布カバー内における散布材の飛散状態を上から見た平面図である。 【図11】散布幅調整機構を示す散布カバーの下方からの斜視図である。 【図12】散布幅調整機構による散布幅調整方法を示す斜視図である。 【符号の説明】 1 散布機 8 散布材容器 10 散布機構(散布材繰り出し部) 11 散布機構(拡散放出部) 20 容器本体 21a 散布材投入口 22 蓋体 22b 揺動端部 23 投入用散布材容器 24 散布材載置棚 25 散布材貯留空間 HL 高さ S 散布材 θ 所定の角度範囲
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| 【出願人】 |
【識別番号】000141990 【氏名又は名称】株式会社共立 【住所又は居所】東京都青梅市末広町1丁目7番地2
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| 【出願日】 |
平成14年12月25日(2002.12.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067677 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 彰司
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| 【公開番号】 |
特開2004−201561(P2004−201561A) |
| 【公開日】 |
平成16年7月22日(2004.7.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−373901(P2002−373901) |
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