| 【発明の名称】 |
乗用田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】中尾 敏夫 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】畦際でも効率良く植付作業を行うことができるようにすること。
【解決手段】走行部の後方に植付部を昇降可能に連結し、同走行部の前端部にアーム体を設け、同アーム体を介して走行部の前部の浮き上がりを防止するようにした乗用田植機において、アーム体に、植付部への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部を昇降操作する操作部材とを操作するための操作具を設けた。このようにして、畦越え作業をする際には、アーム体を下方へ押圧して機体前部の浮き上がりを防止すると共に、同アーム体に設けた操作具を適宜操作することにより、畦際まで植付作業を行うことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行部の後方に植付部を昇降可能に連結し、同走行部の前端部にアーム体を設け、同アーム体を介して走行部の前部の浮き上がりを防止するようにした乗用田植機において、 アーム体に、植付部への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部を昇降操作する操作部材とを操作するための操作具を設けたことを特徴とする乗用田植機。 【請求項2】 アーム体は、少なくとも前後方向に伸延する左右側アーム形成片を具備し、両アーム形成片の内方位置に操作具を配置したことを特徴とする請求項1記載の乗用田植機。 【請求項3】 アーム体は、前方へ突出状に配置した使用位置と、上方へ立ち上げ状に配置した不使用位置との間で回動自在とすると共に、同アーム体の不使用位置から使用位置への回動動作に、走行部に設けたデフロック機構のデフロック作動を連動させたことを特徴とする請求項1又は2記載の乗用田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、乗田植機に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、乗用田植機の一形態として、走行部の後方位置に植付部を昇降可能に連結したものがあり、同走行部の前端部にはアーム体を取り付けたものがある。 【0003】 そして、アーム体は、前方へ突出状に配置した使用位置と、上方へ立ち上げ状に配置した不使用位置との間で回動自在として、例えば、機体を圃場から脱出させるべく畦越えさせる際には、オペレータは機体から降りて畦上に移動すると共に、アーム体を使用位置に回動させて、同アーム体を下方へ押圧させることにより、機体の前部が浮き上がるのを防止することができるようにしている(例えば、特許文献1,2参照)。 【0004】 【特許文献1】 特開2000−37119号公報 【0005】 【特許文献2】 特開2000−135009号公報 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 ところが、前記した乗用田植機では、機体を圃場から脱出させるべく畦越えさせる際には、オペレータが機体から降りて畦上に移動しているために、畦際まで植付作業を行おうとしても、植付部の操作、すなわち、植付クラッチや植付部の昇降操作を行うことができないという不具合がある。 【0007】 そのために、畦際は手植え作業(手作業による植付作業)を行わなければならず、植付作業能率が悪いという不具合がある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 そこで、本発明では、走行部の後方に植付部を昇降可能に連結し、同走行部の前端部にアーム体を設け、同アーム体を介して走行部の前部の浮き上がりを防止するようにした乗用田植機において、アーム体に、植付部への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部を昇降操作する操作部材とを操作するための操作具を設けたことを特徴とする乗用田植機を提供するものである。 【0009】 また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。 【0010】 (1)アーム体は、少なくとも前後方向に伸延する左右側アーム形成片を具備し、両アーム形成片の内方位置に操作具を配置したこと。 【0011】 (2)アーム体は、前方へ突出状に配置した使用位置と、上方へ立ち上げ状に配置した不使用位置との間で回動自在とすると共に、同アーム体の不使用位置から使用位置への回動動作に、走行部に設けたデフロック機構のデフロック作動を連動させたこと。 【0012】 【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態について説明する。 【0013】 すなわち、本発明に係る乗用田植機は、基本的構造として、走行部の後方に植付部を昇降可能に連結し、同走行部の前端部にアーム体を設け、同アーム体を介して走行部の前部の浮き上がりを防止するようにしている。 【0014】 そして、特徴的構造として、アーム体に、植付部への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部を昇降操作する操作部材とを操作するための操作具を設けている。 【0015】 しかも、アーム体は、少なくとも前後方向に伸延する左右側アーム形成片を具備し、両アーム形成片の内方位置に操作具を配置している。 【0016】 さらには、アーム体は、前方へ突出状に配置した使用位置と、上方へ立ち上げ状に配置した不使用位置との間で回動自在とすると共に、同アーム体の不使用位置から使用位置への回動動作に、走行部に設けたデフロック機構のデフロック作動を連動させている。 【0017】 【実施例】 以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。 【0018】 図1に示すAは、本発明に係る乗用田植機であり、同乗用田植機Aは、走行部1の後方位置に昇降機構3を介して植付部2を昇降可能に連結している。 【0019】 走行部1は、図1に示すように、機体フレーム4上において、前部に原動機部5を設け、同原動機部5の後方位置に運転部6を設ける一方、機体フレーム4の下方位置に前後方向に伸延して原動機部5のエンジン(図示せず)と連動連結したミッションケース7を配置し、同ミッションケース7の前部に左右一対の前車輪8,8を連動連結すると共に、同ミッションケース7の後部に左右一対の後車輪9,9を連動連結している。 【0020】 機体フレーム4は、図2に示すように、前後方向に伸延する左右一対の前後伸延フレーム形成片10,10と、各前後伸延フレーム形成片10,10の後端部よりミッションケース7の左右側後部へ向けて傾斜状に伸延する傾斜フレーム形成片11,11と、両傾斜フレーム形成片11,11の上端部間に横架した左右伸延フレーム形成片12とを具備しており、前後伸延フレーム形成片10,10の後部10a,10aは、後上方へ向けて伸延させて傾斜状となしている。 【0021】 運転部6は、図1に示すように、原動機部5の直後方位置にハンドルコラム13を設け、同ハンドルコラム13よりハンドル支軸14を立設し、同ハンドル支軸14の上端部にハンドル15を取り付け、同ハンドル15の後方位置に座席16を配置している。 【0022】 そして、ハンドルコラム13の左側方位置に、走行部1の変速操作を行うための変速レバー17と、機体の外部からもクラッチ操作及びブレーキ操作が行えるようにしたクラッチ・ブレーキレバー18とをそれぞれ前後方向に揺動操作可能に設ける一方、座席16の右側方位置に、植付部2の昇降操作を行うための植付昇降レバー19とデフロックレバー54とをそれぞれ前後方向に揺動操作可能に設けている。 【0023】 しかも、変速レバー17と植付昇降レバー19は、図2に示すように、バック連動機構20を介して連動連結して、走行部1を後進させるべく変速レバー17を後進操作すると、バック連動機構20を介して植付昇降レバー19が植付クラッチを切断させると共に、植付部2を上昇させる操作姿勢に変更されて、同植付部2が自動的に上昇するようにしている。 【0024】 すなわち、バック連動機構20は、図2及び図3に示すように、ハンドルコラム13の基端部に左右幅方向に向けて伸延させた変速軸21を回動自在に設け、同変速軸21に変速レバー17の基端部を取り付けて、変速レバー17を、前方から後方に向けて傾倒することによって、順次、走行部1を前進させるための前進姿勢、走行部1を停止させるための中立姿勢、植付作業を行うための植付姿勢、走行部1を後進させるための後進姿勢とに姿勢変更できるように構成している。 【0025】 一方、図2に示すように、右側の前後伸延フレーム形成片10の後部10aに、左右幅方向に伸延させた植付昇降レバー支軸22を取り付け、同植付昇降レバー支軸22に植付昇降レバー19の基端部を前後揺動自在に取り付けて、植付昇降レバー19を、前方から後方に向けて傾倒することによって、順次、図5に示すように、走行部1を前進走行させながら植付作業を行うための植付姿勢(a)、エンジンから植付部2への動力の伝達を遮断すると共に、植付部2を降下させる降下姿勢(b)、中立姿勢(c)、植付部2を上昇させる上昇姿勢(d)とに姿勢変更できるように構成し、変速レバー17と植付昇降レバー19とをレバー連動機構23を介して連動連結している。 【0026】 変速レバー17は、図2及び図3に示すように、変速軸21に嵌入したボス24に側面視略コ字状の変速レバー支持体25を取り付け、同変速レバー支持体25に変速レバー本体26の基端部を左右幅方向に揺動自在に取り付け、同変速レバー本体26の基端部と変速レバー支持体25との間に変速レバー本体26を右方向に付勢する付勢スプリング(図示せず)を介設し、さらには、ボス24の左端部に側面視略く字状の変速アーム28の基端部を取り付け、同変速アーム28の中途部をミッションケース7に変速連動機構29を介して連動連結している。図中、30は、変速レバー本体26の先端部に取り付けたグリップ、49は変速レバーガイド体、49aはガイド孔、49bはレバー保持部材、49cは支持体、49dは固定用ボルトである。 【0027】 植付昇降レバー19は、図2に示すように、植付昇降レバー支軸22にボス31を遊嵌し、同ボス31に植付昇降レバー支持体32の下部を取り付け、同植付昇降レバー支持体32の上部に植付昇降レバー本体33を取り付けている。図中、34は、植付昇降レバー本体33の先端部に取り付けたグリップである。 【0028】 レバー連動機構23は、右側の前後伸延フレーム形成片10の後部10aであって、かつ、植付昇降レバー支軸22よりも前方に左右幅方向に向けて伸延させたディテントアーム支軸35を取り付け、同ディテントアーム支軸35に前高後低の傾斜状に伸延させたディテントアーム36の基端部を取り付け、同ディテントアーム36の先端部にディテントローラ37を回動自在に取り付けると共に、ディテントアーム36の先端部とロアリンク3bの回動軸38との間に付勢スプリング39を介設して変速レバー17を前方に向けて付勢し、さらには、ディテントアーム支軸35にディテントアーム36と一体的に回動する連動アーム40の基端部を取り付け、同連動アーム40の先端部と変速アーム28の先端部との間に連動ワイヤ41を介設している。 【0029】 一方、植付昇降レバー19のボス31の左端部に側面視略扇状のディテント板42を取り付けると共に、植付昇降レバー19の植付昇降レバー本体33の基端部とロアリンク3bの回動軸38との間に付勢スプリング43を介設して、同付勢スプリング43により植付昇降レバー19を後方に向けて付勢している。 【0030】 そして、変速レバー17が前進姿勢、中立姿勢、植付姿勢にある場合には、連動ワイヤ41が弛緩した状態となっており、付勢スプリング39の付勢力によってディテントアーム36の先端部のディテントローラ37がディテント板42の周縁部に形成した凹凸状の係合部44に係合しており(図5参照)、変速レバー17を後方に向けて傾倒して後進姿勢に姿勢変更した場合には、付勢スプリング39の付勢力に抗して連動ワイヤ41が前方に向けて緊張した状態となり、ディテントアーム36が前方に向けて回動し、それによってディテントアーム36とディテント板42との係合が解除され、付勢スプリング43の付勢力によって植付昇降レバー19が後方に向けて傾倒し(図5参照)、それに連動して、植付昇降レバー19の基端部に取り付けたスプール操作板45が昇降機構3に設けた油圧シリンダーを昇降操作するための油圧バルブ46のスプール47を操作して、昇降機構3によって植付部2が上昇するようにしている。 【0031】 その際に、ディテントアーム36のディテントローラ37がディテント板42の係合部44の下方に形成した円弧状の当接部48に近接しており、その状態で、変速レバー17を前方に傾倒させて後進姿勢から植付姿勢や中立姿勢や前進姿勢に姿勢変更しようとしても、ディテントローラ37がディテント板42の当接部48に当接して、変速レバー17の前方への傾倒が阻止され、これによって、変速レバー17の姿勢を後進姿勢に保持するようにしている。 【0032】 このように、ディテント板42に円弧状の当接部48を形成すると共に、、変速レバー17を後進姿勢に姿勢変更した際に、ディテントアーム36のディテントローラ37がディテント板42の当接部48に近接するように構成することによって、ディテント板42の当接部48が変速レバー17を後進姿勢に保持するための後進姿勢保持手段として機能するようにしている。 【0033】 ミッションケース7は、図4に示すように、前部に左右方向に軸線を向けた左右一対の前車輪駆動軸50,50を設け、両前車輪駆動軸50,50の内側端部間にデフ機構51を介設し、同デフ機構51の近傍位置にデフロック機構52を配置して、同デフロック機構52に設けた操作軸53の下端部53aをミッションケース7より下方へ突出させ、同下端部53aに運転部6に設けたデフロックレバー54を連動連結している。 【0034】 すなわち、デフロックレバー54は、左右方向に軸線を向けたデフロックレバー支軸55にボス56を介して基端部を枢支し、同ボス56に作動アーム57を突設して、同作動アーム57の先端部とデフロック機構52の操作軸53の下端部53aに連設した連動アーム58との間に、デフロック操作ワイヤ59を介設している。 【0035】 このようにして、デフロックレバー54を後方へ回動操作すると、回動操作力がボス56→作動アーム57→デフロック操作ワイヤ59→連動アーム58→操作軸53に伝達されて、デフロック機構52がデフ機構51をロックすべく作動するようにしている。 【0036】 また、ミッションケース7の前上部には前後方向に軸線を向けたPTO軸60を配置しており、同PTO軸60の後端部60aをミッションケース7より後方へ突出させて、同PTO軸60から植付部2に動力を伝達するようにしている。62は後車輪駆動軸である。 【0037】 そして、PTO軸60の中途部にPTOクラッチ61を設けて、同PTOクラッチ61を接続・切断操作することにより、植付部2への動力伝達の入切が行えるようにして、同PTOクラッチ61を植付クラッチとしており、同植付クラッチは、前記した植付昇降レバー19に連動連結して、同植付昇降レバー19を前記した下降姿勢に操作することにより、植付クラッチを切断させることができるようにしている。 【0038】 植付部2は、図1に示すように、植付ミッションケース65上に苗載台66を配置し、同苗載台66上に苗マット(図示せず)を載置して、同苗マットを植付ミッションケース65に連動連結した植付爪67により苗ブロックに切削して、同苗ブロックを圃場に植え付けるようにしている。68はフロートである。 【0039】 そして、植付ミッションケース65より前方へ入力軸69を突設し、同入力軸69と前記したミッションケース7に設けたPTO軸60とを伝動シャフト70を介して連動連結している。 【0040】 昇降機構3は、図1に示すように、トップリンク3aと左右一対のロアリンク3b,3bと、これらのリンク3a,3b,3bを昇降回動作動させる昇降シリンダ(図示せず)とを具備して、昇降シリンダを伸縮作動させることにより植付部2を走行部1の後方位置にて昇降させることができるようにしている。 【0041】 上記のような構成において、本発明の要旨は、走行部1の前端部にアーム体75を設け、同アーム体75を介して走行部1の前部の浮き上がりを防止するようにすると共に、同アーム体75に、植付部2への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部2を昇降操作する操作部材とを操作するための操作具を設けたことにある。 【0042】 すなわち、アーム体75は、図1、図4及び図5に示すように、前後方向に伸延する左・右側アーム形成片75a,75aと、両アーム形成片75a,75aの先端部間に横架した先端部アーム形成片75bとにより平面視門型に形成しており、左右一対の前後伸延フレーム形成片10,10の前端部間に横架した支持フレーム76の左右側部76a,76bに、枢支ブラケット77,77を介して左右側アーム形成片75a,75aの基端部をそれぞれ左右方向に軸線を向けた枢支ピン78,78により枢支している。 【0043】 このようにして、アーム体75は、枢支ピン78,78を中心にして、前方へ突出状に配置した使用位置と、上方へ立ち上げ状に配置した不使用位置との間で回動自在としている。 【0044】 ここで、アーム体75は、左・右側アーム形成片75a,75aを、図1に示すように、不使用位置において、原動機部5の外形状に沿うように側面視にて「く」の字状に屈曲させて形成して、コンパクトに配置すると共に、座席16に着座して操向操作を行うオペレータの前方視界の目障りにならないようにしている。 【0045】 そして、アーム体75は、使用位置において、左・右側アーム形成片75a,75aの基端部が支持フレーム76に下方から当接するようにして、同アーム体75の下方への回動を規制すると共に、同アーム体75を下方へ押圧する(押し下げる)ことにより、走行部1の前部の浮き上がりを防止することができるようにしている。 【0046】 また、アーム体75には、図1及び図5に示すように、植付部2への動力伝達を接続・切断操作する操作部材であり、かつ、植付部2を昇降操作する操作部材である植付昇降レバー19を操作するための操作具である左・右側操作レバー80,81を取り付けている。 【0047】 そして、左側操作レバー80は、左側アーム形成体75aの内側部に左右方向に軸線を向けたレバー支軸82を介して基端部を枢支すると共に、先端部をアーム体75の先端部アーム形成片75bの内方に沿わせて配置して、左側レバー把持片80aとなしている。 【0048】 一方、右側操作レバー81は、右側アーム形成体75aの内側部に左右方向に軸線を向けたレバー支軸83を介して基端部を枢支すると共に、先端部をアーム体75の先端部アーム形成片75bの内方に沿わせて配置して、右側レバー把持片81aとなしている。 【0049】 このようにして、左・右側レバー把持片80a,81aは、アーム体75の先端部アーム形成片75bを下方へ押圧しながら、ないしは、押圧した状態でも、各操作レバー80,81を楽にレバー操作(各レバー支軸82,83を中心とする回動操作)することができるようにしている。 【0050】 しかも、左・右側操作レバー80,81は、左・右側アーム形成片75a,75aの内方位置に配置しているため、両左・右側操作レバー80,81が障害物等の他物に当たるのを防止することができて、両左・右側操作レバー80,81が誤作動するのを回避することができる。 【0051】 また、左・右側操作レバー80,81の基端部80b,81bと、前記した連動ワイヤ41の中途部との間には、植付昇降操作機構84を介設して、同植付昇降操作機構84を介して左・右側操作レバー80,81により植付部2への動力伝達の接続・切断操作と植付部2を昇降操作とが行えるようにしている。 【0052】 すなわち、植付昇降操作機構84は、左側操作レバー側ワイヤ85と右側操作レバー側ワイヤ86とレバー体87と共用ワイヤ88とを具備しており、左側操作レバー80の基端部80bとレバー体87との間に左側操作レバー側ワイヤ85を介設すると共に、右側操作レバー81の基端部81bとレバー体87との間に右側操作レバー側ワイヤ86を介設し、同レバー体87と連動ワイヤ41の中途部との間に共用ワイヤ88を介設している。 【0053】 ここで、レバー体87は、平面視三角形状に形成して、左側前部の頂部に左側レバー側ワイヤ85の先端部を連結する一方、右側前部の頂部に右側レバー側ワイヤ86の先端部を連結し、後部の頂部に共用ワイヤ88の基端部を連結している。 【0054】 このようにして、左側操作レバー80をレバー操作した際には、左側レバー側ワイヤ85→レバー体87→共用ワイヤ88→連動ワイヤ41→連動アーム40→ディテントアーム36に操作力が伝達されて、同ディテントアーム36がディテントアーム支軸35を中心に所定の回動角だけ時計廻りに回動される。 【0055】 この際、ディテントアーム36の回動角を所定の回動角に設定することにより、同ディテントアーム36の先端部に取り付けたディテントローラ37は、図5に示すように、係合部44に形成した植付クラッチ入り位置凹部44aに係合した状態から離脱されて、植付クラッチ切り位置凹部44bに係合されるようにしている。 【0056】 そして、右側操作レバー81をレバー操作した際には、右側レバー側ワイヤ86→レバー体87→共用ワイヤ88→連動ワイヤ41→連動アーム40→ディテントアーム36に操作力が伝達されて、同ディテントアーム36がディテントアーム支軸35を中心に所定の回動角だけ時計廻りに回動される。 【0057】 この際、ディテントアーム36の回動角を所定の回動角に設定することにより、同ディテントアーム36の先端部に取り付けたディテントローラ37は、図5に示すように、係合部44に形成した植付クラッチ切り位置凹部44bに係合した状態から離脱されて、係合部に形成した中立位置凹部44c、さらには、植付部上昇位置凹部44dに係合されるようにしている。 【0058】 このようにして、オペレータは、機体から降りて、アーム体75の先端部アーム形成片75bを下方へ押圧しながら、ないしは、押圧した状態でも、各操作レバー80,81をレバー操作(各レバー支軸82,83を中心とする回動操作)することができ、各操作レバー80,81をレバー操作することにより、植付クラッチの接続状態から植付クラッチの切断(植付部2の下降)操作→中立操作→植付部2の上昇操作が順次行えるようにしている。 【0059】 従って、畦越え作業をする際には、アーム体75を下方へ押圧して走行部1の前部の浮き上がりを防止すると共に、同アーム体75に設けた左・右側操作レバー80,81を適宜操作することにより、畦際まで植付作業を行うことができる。 【0060】 なお、本実施例では、共用ワイヤ88の先端部を連動ワイヤ41の中途部に連結しているが、これに代えて連動アーム40に直接連結することもできる。 【0061】 また、アーム体75の右側アーム形成片75aの基端部を枢支している枢支ブラケット77にはワイヤ連結片89を連設し、同ワイヤ連結片89と前記した連動アーム58との間には、アーム体連動ワイヤ90を介設して、同アーム体連動ワイヤ90を介してアーム体75の回動操作によりデフロック操作が行えるようにしている。 【0062】 すなわち、アーム体75を不使用位置から使用位置に回動操作すると、その回動操作力がアーム体連動ワイヤ90→連動アーム58→操作軸53に伝達されて、デフロック機構52がデフ機構51をロックすべく作動するようにしている。 【0063】 従って、機体を圃場から脱出させるべく畦越えさせる際には、機体から降りて畦上に移動したオペレータが、アーム体75を不使用位置から使用位置に回動させて、同使用位置にてアーム体75を下方へ押圧して走行部1の前部の浮き上がりを防止するが、この浮き上がり防止操作に伴う必然的な操作として、アーム体75を不使用位置から使用位置に回動させる動作に、走行部1に設けたデフロック機構52のデフロック作動を連動させているため、オペレータは、逐一デフロック機構52をデフロック作動させるデフロック操作を意識することなく、無意識にかつ確実に行うことができて、機体をスムーズに畦越えさせて圃場から脱出させることができる。 【0064】 なお、本実施例では、アーム体連動ワイヤ90の先端部を連動アーム58に連結しているが、これに代えてデフロック操作ワイヤ59の中途部に連結することもできる。 【0065】 図1中、91はセンターマーカーであり、同センターマーカー91は軸線方向に伸縮自在に形成して、アーム体75の先端部アーム形成片75bの中央部に取付片92を介して基端部を取り付けると共に、先端部アーム形成片75bの外周面の廻りに回動自在となしている。 【0066】 このようにして、アーム体75を不使用位置に配置した状態では、センターマーカー91を略垂直上方に起立させた状態となすと共に、上方へ伸長させて、座席16に着座したオペレータがセンターマーカー91を介して中心位置を視認することができるようにしている。 【0067】 また、アーム体75を使用位置に配置した状態では、センターマーカー91を収縮させると共に、先端部アーム形成片75bの外周面の廻りに回動させて、左右側アーム形成片75a,75aに沿わせた状態となすことにより、アーム体75を使用して作業を行うオペレータの支障とならないようにすることができる。 【0068】 図6は、第2実施例としての操作具を示しており、同第2実施例では、アーム体75に、植付部2への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部2を昇降操作する操作部材とを操作するための一つの操作レバー93を設けている。 【0069】 そして、操作レバー93は、左側アーム形成体75aの内側部に左右方向に軸線を向けたレバー支軸94を介して基端部93bを枢支すると共に、先端部をアーム体75の先端部アーム形成片75bの内方さらには右側アーム形成片75aの先端部の内方に沿わせて配置して、レバー把持片93aとなしている。 【0070】 このようにして、アーム体75の先端部アーム形成片75bに両手をかけた状態において、左右いずれの手でもレバー把持片93aを迅速かつ確実に把持して、レバー操作を行うことができるようにしている。 【0071】 【発明の効果】 (1)請求項1記載の本発明では、走行部の後方に植付部を昇降可能に連結し、同走行部の前端部にアーム体を設け、同アーム体を介して走行部の前部の浮き上がりを防止するようにした乗用田植機において、アーム体に、植付部への動力伝達を接続・切断操作する操作部材と、植付部を昇降操作する操作部材とを操作するための操作具を設けている。 【0072】 このようにして、畦越え作業をする際には、アーム体を下方へ押圧して機体前部の浮き上がりを防止すると共に、同アーム体に設けた操作具を適宜操作することにより、畦際まで植付作業を行うことができる。 【0073】 従って、畦際での手植え作業を行う必要性がなくなり、効率良く植付作業を行うことができる。 【0074】 (2)請求項2記載の本発明では、アーム体は、少なくとも前後方向に伸延する左右側アーム形成片を具備し、両アーム形成片の内方位置に操作具を配置している。 【0075】 このようにして、左右側アーム形成片の内方位置に操作具を配置しているため、操作具が障害物等の他物に当たるのを防止することができて、同操作具が誤作動するのを回避することができる。 【0076】 (3)請求項3記載の本発明では、アーム体は、前方へ突出状に配置した使用位置と、上方へ立ち上げ状に配置した不使用位置との間で回動自在とすると共に、同アーム体の不使用位置から使用位置への回動動作に、走行部に設けたデフロック機構のデフロック作動を連動させている。 【0077】 従って、機体を圃場から脱出させるべく畦越えさせる際には、機体から降りて畦上に移動したオペレータが、アーム体を不使用位置から使用位置に回動させて、同使用位置にてアーム体を下方へ押圧して機体前部の浮き上がりを防止するが、この浮き上がり防止操作に伴う必然的な操作として、アーム体を不使用位置から使用位置に回動させる動作に、走行部に設けたデフロック機構のデフロック作動を連動させているため、オペレータは、逐一デフロック機構をデフロック作動させるデフロック操作を意識することなく、無意識にかつ確実に行うことができて、機体をスムーズに畦越えさせて圃場から脱出させることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る乗用田植機の側面説明図。 【図2】バック連動機構の側面図。 【図3】変速レバーの側面図。 【図4】ミッションケースの側面説明図。 【図5】左・右側操作レバーの説明図。 【図6】第2実施例としての操作レバーの平面図。 【符号の説明】 A 乗用田植機 1 走行部 2 植付部 3 昇降機構 4 機体フレーム 5 原動機部 6 運転部 7 ミッションケース 8 前車輪 9 後車輪
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
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| 【出願日】 |
平成14年10月3日(2002.10.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080160 【弁理士】 【氏名又は名称】松尾 憲一郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−121125(P2004−121125A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月22日(2004.4.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−291613(P2002−291613) |
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