| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】布野 隆 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】苗載台における苗重量の左右偏差に基づいて移植部が傾く不都合を解消する。
【解決手段】走行機体1に左右傾斜自在に連結され、苗載台8に載置された苗を圃場に移植する移植部3と、該移植部3を左右一対のスプリング13(14)を介して弾性的に支持する中間部材12と、該中間部材12の姿勢制御を行うモータ16と、前記中間部材12の姿勢を検出する姿勢センサ19と、該姿勢センサ19の検出値が中立値を保つようにモータ16を自動制御する制御部20とを備える乗用田植機において、苗載台8に載置される苗量の左右偏差を検出すると共に、この左右偏差に基づいて、姿勢センサ19の中立値を補正する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に左右傾斜自在に連結され、苗載台に載置された苗を圃場に移植する移植部と、該移植部を左右一対のスプリングを介して弾性的に支持する中間部材と、該中間部材の姿勢制御を行うアクチュエータと、前記中間部材の姿勢を検出する姿勢センサと、該姿勢センサの検出値が中立値を保つように前記アクチュエータを自動制御する制御部とを備える移植機であって、該移植機は、前記苗載台に載置される苗量の左右偏差を検出すると共に、この左右偏差に基づいて、前記姿勢センサの中立値を補正することを特徴とする移植機。 【請求項2】 請求項1において、前記苗載台を、移植部に立設される左右一対の苗載台ステーで支持すると共に、各苗載台ステーに、苗載台の左右重量を検出する左右一対の重量センサを設け、該左右の重量センサが検出した苗載台の左右重量に基づいて、前記苗載台における苗量の左右偏差を判断することを特徴とする移植機。 【請求項3】 請求項1において、前記苗載台に、左右方向に並列する複数の苗載部を形成すると共に、各苗載部に、苗残量を検出する苗残量センサを設け、これらの苗残量センサが検出した各苗載部の苗残量に基づいて、前記苗載台における苗量の左右偏差を判断することを特徴とする移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、乗用田植機等の移植機の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】 近年、乗用田植機等の移植機においては、走行機体に左右傾斜自在に連結され、苗載台に載置された苗を圃場に移植する移植部と、該移植部を左右一対のスプリングを介して弾性的に支持する中間部材と、該中間部材の姿勢制御を行うアクチュエータと、前記中間部材の姿勢を検出する姿勢センサと、該姿勢センサの検出値が中立値を保つように前記アクチュエータを自動制御する制御部とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。 このように構成された移植機では、走行機体の左右傾斜に拘わらず中間部材が中立姿勢を維持するため、中間部材が走行機体と一体的に傾斜した場合の如く、スプリングの付勢力が偏って移植部が傾斜してしまうという不都合を回避できる。 【0003】 【特許文献1】 特開2001−286205公報(図2) 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、上記中間部材の中立値は、中間部材の垂直姿勢を基準として予め設定されるが、苗載台における苗の消費量が左右均等でない場合には、中立値を目標として中間部材を姿勢制御しても、苗重量の左右偏差によって移植部が傾斜してしまう可能性がある。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、走行機体に左右傾斜自在に連結され、苗載台に載置された苗を圃場に移植する移植部と、該移植部を左右一対のスプリングを介して弾性的に支持する中間部材と、該中間部材の姿勢制御を行うアクチュエータと、前記中間部材の姿勢を検出する姿勢センサと、該姿勢センサの検出値が中立値を保つように前記アクチュエータを自動制御する制御部とを備える移植機であって、該移植機は、前記苗載台に載置される苗量の左右偏差を検出すると共に、この左右偏差に基づいて、前記姿勢センサの中立値を補正することを特徴とする。つまり、苗載台における苗の消費量が左右均等でない場合であっても、苗載台における苗重量の左右偏差に基づいて姿勢センサの中立値が補正されるので、各スプリングの付勢力を適正状態に保ち、移植部を水平に維持することができる。 また、前記苗載台を、移植部に立設される左右一対の苗載台ステーで支持すると共に、各苗載台ステーに、苗載台の左右重量を検出する左右一対の重量センサを設け、該左右の重量センサが検出した苗載台の左右重量に基づいて、前記苗載台における苗量の左右偏差を判断することを特徴とする。この場合においては、苗載台ステーに重量センサを設ける程度の簡単な構成で本発明を実施することができる。 また、前記苗載台に、左右方向に並列する複数の苗載部を形成すると共に、各苗載部に、苗残量を検出する苗残量センサを設け、これらの苗残量センサが検出した各苗載部の苗残量に基づいて、前記苗載台における苗量の左右偏差を判断することを特徴とする。この場合においては、苗載台に苗残量センサを設ける程度の簡単な構成で本発明を実施することができる。 【0006】 【発明の実施の形態】 次に、本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。図面において、1は乗用田植機の走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介して移植部3が連結されている。移植部3は、左右両側に苗載台ステー4aが立設される移植部フレーム4と、該移植部フレーム4に一体的に組付けられるドライブケース5と、該ドライブケース5から後方に突出する複数の植付伝動ケース6と、該植付伝動ケース6の後端部に組付けられる植付爪支持ケース7と、前記移植部フレーム4によって左右移動自在に支持され、かつ植付爪支持ケース7の苗掻取タイミングに合わせて強制的に横送りされる苗載台8と、前記植付伝動ケース6の下方に上下揺動自在に設けられるフロート9とを備えて構成される。 【0007】 昇降リンク機構2は、その後端部に移植部ホルダ10を備える。移植部ホルダ10は、ローリング支軸11を介して移植部フレーム4を支持することにより、走行機体1に対する移植部3の左右揺動が許容される。つまり、移植部ホルダ10の下端部には、前後方向を向くボス部10aが一体的に設けられ、このボス部10aが、移植部フレーム4から前方に突出するローリング支軸11を回動自在に支持している。 【0008】 移植部ホルダ10と移植部3との間には、中間部材12が介設されている。中間部材12の下端部には、前後方向を向くボス部12aが一体的に形成され、このボス部12aが、移植部ホルダ10のボス部10aに回動自在に外嵌することにより、中間部材12の左右揺動が許容される。 【0009】 中間部材12と移植部3との間には、左右一対の第1スプリング13と、左右一対の第2スプリング14とが介設されている。これにより、移植部3が中間部材12によって弾持されると共に、中間部材12の左右揺動に応じて、移植部3の左右傾斜を制御することが可能になる。 【0010】 因みに、一方の第1スプリング13は、中間部材12の上端部と、苗載台8の左右両端部との間に介設され、苗載台8の横送りに伴う苗載台荷重の左右偏差をバランスし、他方の第2スプリング14は、中間部材12の中間部と、移植部フレーム4との間に介設され、移植部3の全体荷重をバランスするようになっている。 【0011】 移植部ホルダ10の一側部には、モータブラケット15を介して、減速機構付のモータ(アクチュエータ)16が取り付けられている。モータ16の駆動力を出力するピニオンギヤ16aは、中間部材12に一体的に設けられる円弧状のラック17に、中間ギヤ18を介して噛合される。これにより、モータ16の駆動に基づいて、中間部材12の左右傾斜姿勢を強制的に制御することが可能になる。 【0012】 中間部材12の背面部には、中間部材12の左右傾斜姿勢を検出する姿勢センサ19が取り付けられており、その検出信号が制御部20に入力される。そして、制御部20は、姿勢センサ19の検出値が予め設定される中立値(水平値)を保つようにモータ16を正逆駆動制御(傾斜自動制御)することにより、走行機体1の左右傾斜に拘わらず中間部材12を一定姿勢に維持する。これにより、中間部材12が走行機体1と一体的に左右傾斜した場合の如く、スプリング13、14の付勢力が左右何れかに偏ることを回避し、移植部3を水平姿勢に保つことが可能になる。 【0013】 ところで、前記苗載台8には、マット状苗を下方に傾斜ガイドする苗載部8aが、左右方向に並列するように複数形成されている。移植部3は、各苗載部8aの下端部から苗を掻取って圃場に移植するように構成されるが、各苗載部8aの苗残量は、必ずしも均等とはならず、掻取量や補給量のバラツキ、条止め(植付け条数制限)などによってバラツキが生じることがある。この状態では、苗載台8に載置される苗量の左右偏差に基づいて、苗載台8の荷重に左右偏差が生じ、移植部3が左右に傾く可能性がある。本発明は、このような問題を解決するための構成を備えており、以下、その構成について説明する。 【0014】 前述した左右一対の苗載台ステー4aは、移植部フレーム4の左右両側に立設され、その上端部で苗載台8を左右スライド自在に支持するにあたり、左右一対の重量センサ21L、21Rを介して苗載台8を支持している。そして、制御部20は、重量センサ21L、21Rの検出信号を入力することにより、その重量偏差に基づいて、苗載台8に載置される苗量の左右偏差を認識することが可能になる。 【0015】 制御部20は、マイコン(CPU、ROM、RAMなどを含む。)を用いて構成されるもので、その入力側には、前述した姿勢センサ19、重量センサ21L、21Rの他、中立値自動補正機能をON/OFFする中立値自動補正スイッチ22、中立値手動補正機能の補正値を設定する中立値手動補正ボリューム23などが接続される一方、出力側には、前述したモータ16などが接続されている。即ち、制御部20は、姿勢センサ値が中立値Mを保つようにモータ16を正逆駆動制御する傾斜自動制御機能、前記中立値Mを自動的に補正する中立値自動補正機能、前記中立値Mを中立値手動補正ボリューム値に基づいて補正する中立値手動補正機能などを実現するための制御プログラムを備えており、以下、本発明の要部である中立値自動補正機能と、それに関連する中立値手動補正機能の制御手順をフローチャートに沿って説明する。 【0016】 中立値自動補正プログラムは、まず、中立値自動補正スイッチ22のON/OFFを判断し、該判断結果がOFFの場合は、直ちにメインルーチンに復帰する。一方、判断結果がONである場合には、所定の記憶領域に記憶している過去所定回数分(今回分を含む)の苗載台重量左右偏差(左右の重量センサ値の差)を平均した後、該平均値Aの絶対値が不感値αを越えている否かを判断する。ここで、平均値Aが不感値αを越えている場合には、平均値Aが左右何れの方向に偏っているかを判断すると共に、その偏り方向に対応するタイマをセットして偏り状態が所定時間継続するか否かを判断する。そして、タイマ終了時間まで偏り状態が継続した場合には、平均値Aに基づいて補正値hを演算すると共に、姿勢センサ19の中立値Mを背反方向にオフセットすべく、中立値Mに補正値hを加算する加算補正処理、もしくは中立値Mから補正値hを減算する減算補正処理を実行する。これにより、苗載台8の苗量に左右偏差が生じても、偏差に応じた角度だけ中間部材12が背反方向に傾き、移植部3を水平姿勢に保つことになる。尚、中立値自動補正スイッチ22のON直後は、正確な平均値Aを得ることができないため、中立値Mに初期中立値mがセットされる。 【0017】 中立値手動補正プログラムは、まず、中立値自動補正スイッチ22のON/OFFを判断し、該判断結果がONの場合は、直ちにメインルーチンに復帰する。一方、判断結果がOFFである場合には、中立値手動補正ボリューム23の設定値に基づいて補正方向および補正値hを演算し、該演算結果に基づいて姿勢センサ19の中立値Mを補正する。つまり、中立値自動補正機能を解除して中立値Mを任意に手動補正することにより、畦際等の傾斜地であっても移植部3を田面に沿わせることが可能になる。 【0018】 叙述の如く構成された本実施形態の乗用田植機は、走行機体1に左右傾斜自在に連結され、苗載台8に載置された苗を圃場に移植する移植部3と、該移植部3を左右一対のスプリング13(14)を介して弾性的に支持する中間部材12と、該中間部材12の姿勢制御を行うモータ16と、前記中間部材12の姿勢を検出する姿勢センサ19と、該姿勢センサ19の検出値が中立値を保つようにモータ16を自動制御する制御部20とを備えて構成されるが、更に、苗載台8に載置される苗量の左右偏差を検出すると共に、この左右偏差に基づいて、姿勢センサ19の中立値を補正するため、苗載台8における苗の消費量が左右均等でない場合であっても、左右偏差に応じて中間部材12の中立姿勢が変化することにより、各スプリング13(14)の付勢力を適正状態に保ち、移植部3を水平に維持することが可能になる。 【0019】 また、苗載台8を、移植部3に立設される左右一対の苗載台ステー4aで支持すると共に、各苗載台ステー4aに、苗載台8の左右重量を検出する左右一対の重量センサ21L、21Rを設け、該左右の重量センサ21L、21Rが検出した苗載台8の左右重量に基づいて、苗載台8における苗量の左右偏差を判断するため、苗載台ステー4aに重量センサ21L、21Rを設ける程度の簡単な構成で本発明を実施することが可能になる。 【0020】 次に、本発明の第二〜第四実施形態を図8〜図10に沿って説明する。但し、第一実施形態と共通する構成については、第一実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略するものとする。 【0021】 図8に示すように、第二実施形態は、第一実施形態と同様に、左右一対の重量センサ24L、24Rで苗載台8の左右重量を検出するが、重量センサ24L、24Rの取付位置が第一実施形態と相違している。つまり、第二実施形態では、左右の苗載台ステー4aでスライド自在に支持される苗載台8側のスライドレール25を、苗載台8の背面に近接自在に設けると共に、スライドレール25と苗載台8との間に重量センサ24L、24Rを介設しており、この場合であっても、第一実施形態と同様の作用効果が得られる。 【0022】 また、第三実施形態は、図9に示すように、苗載台8の各苗載部8aで苗重量(苗残量)を検出するように構成される。つまり、各苗載部8aに可動式の底板26を設けると共に、この底板26と苗載部8aの底面との間に重量センサ(苗残量センサ)27を介設している。そして、この場合には、苗載台8における苗量の左右偏差を、各苗載部8aの苗重量に基づいて判断することが可能になる。 【0023】 また、第四実施形態は、図10に示すように、苗載台8の各苗載部8aで残り苗の上端位置(苗残量)を検出するように構成される。つまり、各苗載部8aには、上下方向に所定間隔を存して複数の苗位置検出センサ(苗残量センサ)28が設けられ、これら苗位置検出センサ28によって残り苗の上端位置が検出される。そして、この場合には、苗載台8における苗量の左右偏差を、各苗載部8aの苗残量に基づいて判断することが可能になる。 【図面の簡単な説明】 【図1】乗用田植機の側面図である。 【図2】同上平面図である。 【図3】移植部の側面図である。 【図4】同上要部正面図である。 【図5】制御部の入出力を示すブロック図である。 【図6】中立値自動補正プログラムのフローチャートである。 【図7】中立値手動補正プログラムのフローチャートである。 【図8】(A)は第二実施形態を示す苗載台の要部側面図、(B)は要部平面図である。 【図9】第三実施形態を示す苗載台の要部平面図である。 【図10】第四実施形態を示す苗載台の要部正面図である。 【符号の説明】 1 走行機体 3 移植部 4 移植部フレーム 4a 苗載台ステー 8 苗載台 8a 苗載部 10 移植部ホルダ 12 中間部材 13 スプリング 14 スプリング 16 モータ 19 姿勢センサ 20 制御部 21 重量センサ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成14年9月20日(2002.9.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2004−105137(P2004−105137A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月8日(2004.4.8) |
| 【出願番号】 |
特願2002−275075(P2002−275075) |
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