| 【発明の名称】 |
水田作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷 和典 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】小池 康三 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】小谷 伸介 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】三本 松夫 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】永田 康弘 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】上昇位置に作動する昇降レバーが運転者に強く当たることを防止する。
【解決手段】水田作業装置を自動昇降するようにセンサの検出結果に基づいて昇降用のアクチュエータを自動作動させる自動位置とセンサの検出結果に優先してアクチュエータを上昇状態に切り換える上昇位置とに切り換え自在な昇降レバー30を設け、昇降レバー30を上昇位置側に作動付勢する付勢バネ76を設け、前後進切り換え自在な変速装置17を操作するための変速操作具45の後進側への切り換え作動に伴い昇降レバー30を自動位置に付勢に抗して保持するロック位置から昇降レバー30の上昇位置側への作動を許容するロック解除位置に切り換わるロック部材52を設け、昇降レバー30の上昇位置側への作動を緩衝する緩衝装置77を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記水田作業装置を昇降するためのアクチュエータを設け、前記水田作業装置を自動昇降するようにセンサの検出結果に基づいてアクチュエータを自動作動させる自動位置と前記センサの検出結果に優先してアクチュエータを上昇状態に切り換える上昇位置とに切り換え自在な昇降レバーを設け、この昇降レバーを上昇位置側に作動付勢する付勢バネを設け、前後進切り換え自在な変速装置を操作するための変速操作具の後進側への切り換え作動に伴い前記昇降レバーを自動位置に付勢に抗して保持するロック位置から昇降レバーの上昇位置側への作動を許容するロック解除位置に切り換わるロック部材を設け、前記昇降レバーの付勢力による上昇位置側への作動を緩衝する緩衝装置を設けてある水田作業機。 【請求項2】 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記自走機体の変速装置を操作するための変速レバーの基端部に、弾性係合部に弾性係合することにより変速レバーの操作に伴う作動は許容する状態で変速レバーを複数の操作位置のそれぞれで保持するデテント板を固着し、このデテント板の近くには、前記自走機体のエンジンの回転数を調整する調速器に連動するレバーを配置し、前記デテント板とレバーとの間には、デテント板の中立位置からの増速作動に伴いレバーをアイドリング位置から可逆的に増速作動させるカム機構を設けてある水田作業機。 【請求項3】 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記自走機体の変速装置を操作するための変速レバーの中立位置からの増速作動に伴って、自走機体のエンジンの回転数を調整する調速器をアイドリング状態から可逆的に増速作動させる連動機構を設け、前記調速器をアイドリング状態に復帰させる復帰バネを調速器に直接に作用する状態に設けてある水田作業機。 【請求項4】 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記自走機体の変速装置を操作するための変速レバーの中立位置からの増速作動に伴って、自走機体のエンジンの回転数を調整する調速器をアイドリング状態から可逆的に増速作動させる連動機構を設け、前記変速レバーが中立位置にある状態で連動機構に優先して調速器を増速作動させる人為操作手段を設けてある水田作業機。 【請求項5】 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記水田作業装置への伝動を断続する作業クラッチを入り切り操作するための作業レバーを設け、この作業レバーに、入り切りの複数位置それぞれで弾性係合具に弾性係合することにより操作に伴う作動は許容する状態で作業レバーを保持するデテント板を固着し、前記水田作業装置が作業状態にあるときデテント板から作用を受けて水田作業装置が作業状態にあることを検出するセンサを設けてある水田作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、自走機体の後部に苗植付け装置などの水田作業装置を昇降自在に連結してある田植機などの水田作業機に関する。 【0002】 【従来の技術】 (1)この種の水田作業機では、一般に、水田作業装置を昇降するためのアクチュエータを設け、前記水田作業装置を自動昇降するようにセンサの検出結果に基づいてアクチュエータを自動作動させる自動位置と前記センサの検出結果に優先してアクチュエータを上昇状態に切り換える上昇位置とに切り換え自在な昇降レバーを設ける構成が採用される。そのような場合、従来では、昇降レバーを上昇位置側に作動付勢する付勢バネを設け、前後進切り換え自在な変速装置を操作するための変速操作具の後進側への切り換え作動に伴い前記昇降レバーを自動位置に付勢に抗して保持するロック位置から昇降レバーの上昇位置側への作動を許容するロック解除位置に切り換わるロック部材を設け、もって、後進時には、水田作業装置を自動的に上昇させる構成が採用されていた(例えば、特許文献1参照。)。 【0003】 (2)この種の水田作業機では、変速装置の増速作動に連動してエンジン回転数を可逆的に増速させる形態が操作を簡便化する上で採用されることがある。そのような水田作業機として従来では、変速レバーにフックを連設して変速レバーの増速作動によりフックを介してスロットルレバーを増速側に可逆的に押圧作動させる移動農機が知られている(例えば、特許文献2参照。)。 【0004】 (3)また、変速装置の変速に連動してエンジン回転数を変更する従来の水田作業機として従来では、スロットルレバーの操作で変速レバーが作動してしまう移動農機が知られている(例えば、特許文献2参照。)。 【0005】 (4)更に、変速装置の変速に連動してエンジン回転数を変更する従来の水田作業機の一例として示される特許文献2の移動農機では、調速機を減速方向に作動付勢する手段が不明である。 【0006】 (5)この種の水田作業機では、作業走行時に作業クラッチを入れ忘れて水田作業装置を作動させないまま走行してしまうことを防止する上で、水田作業装置が作業状態にあることを検出センサを設ける構成が一般的に採用される。そのような場合、従来では、作業レバーに接当することで水田作業装置が作業状態にあることを検出するセンサを設けていた(例えば、特許文献3参照。)。 【0007】 【特許文献1】 特開2001ー275413号公報 【特許文献2】 特開平3−194264号公報 【特許文献3】 特開平7ー59418号公報 【0008】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、上記従来の技術によるときは次のような欠点があった。 従来の技術(1)によるときは、変速操作具の後進側への切り換え作動に伴いロック部材がロック解除位置に切り換わったとき、昇降レバーが付勢バネの付勢力で勢い良く上昇位置に作動し、運転者に強く当たるおそれがあった。 【0009】 この種の水田作業機では、一般に、変速案内溝は、変速レバーの変速中立位置を操作感で知ることができるようにするために、前進案内溝部と後進案内溝部とを中立位置でそれらに直交する連絡溝を介して連通させるように構成される。そのため、変速レバーは、中立位置での前後進の選択動作と変速動作とを行えるように2方向に操作できるように構成され、その結果、変速レバーは比較的ガタツキやすいものとなる。従って、上記従来の技術(2)よるときは、前記の操作形態を採用すると、位置不安定な変速レバーでスロットルレバーを操作してしまうから、変速装置の変速に連動してエンジン回転数を変更することが精度良く行うことが困難である。 【0010】 従来の技術(3)において、例えば、スロットルレバーに付勢スプリングを作用させて付勢する手段を採用すると、スロットルレバーと調速器とを連動させるワイヤが経年により弛んだとき、スロットルレバーをアイドリングの位置に戻し操作しても調速器をアイドリングの状態に戻せなくなる。 【0011】 従来の技術(4)によるときは、スロットルレバーを操作することで変速レバーが操作されてしまうから、変速装置を変速中立状態にさせてエンジンを安全に始動する場合、調速器がアイドリングの状態となってエンジン始動が非常に困難なものとなっていた。 【0012】 従来の技術(5)によるときは、例えば、作業レバーを左右の線引きマーカの選択レバーに兼用させる構成が採用されることがあり、そのような場合、作業レバーは、クラッチ入り切り方向に揺動操作されるのみならずクラッチ入り切り方向に直交する方向で選択用の揺動操作されることがある。つまり、作業レバーは二次元方向に操作動するものになる。その結果、作業レバーが比較的位置不安定なものになり、作業レバーをもってセンサによる作業検出を行うことが不確実なものになるおそれがあった。 【0013】 本発明の目的は、上記従来の欠点を解消する点にある。 【0014】 【課題を解決するための手段】 請求項1に係る本発明による水田作業機の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0015】 〔特徴〕 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記水田作業装置を昇降するためのアクチュエータを設け、前記水田作業装置を自動昇降するようにセンサの検出結果に基づいてアクチュエータを自動作動させる自動位置と前記センサの検出結果に優先してアクチュエータを上昇状態に切り換える上昇位置とに切り換え自在な昇降レバーを設け、この昇降レバーを上昇位置側に作動付勢する付勢バネを設け、前後進切り換え自在な変速装置を操作するための変速操作具の後進側への切り換え作動に伴い前記昇降レバーを自動位置に付勢に抗して保持するロック位置から昇降レバーの上昇位置側への作動を許容するロック解除位置に切り換わるロック部材を設け、前記昇降レバーの付勢力による上昇位置側への作動を緩衝する緩衝装置を設けてある点にある。 【0016】 〔作用〕 緩衝装置を設けて昇降レバーの付勢力による上昇位置側への作動を緩衝するようにしてあるから、変速操作具の後進側への切り換え作動に伴いロック部材がロック解除位置に切り換わったとき、昇降レバーが付勢バネの付勢力で上昇位置に作動するも、その作動をゆっくりと行わせることができる。 【0017】 〔効果〕 従って、上昇位置に作動する昇降レバーが運転者に強く当たることを防止することができる。 【0018】 請求項2に係る本発明による水田作業機の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0019】 〔特徴〕 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記自走機体の変速装置を操作するための変速レバーの基端部に、弾性係合部に弾性係合することにより変速レバーの操作に伴う作動は許容する状態で変速レバーを複数の操作位置のそれぞれで保持するデテント板を固着し、このデテント板の近くには、前記自走機体のエンジンの回転数を調整する調速器に連動するレバーを配置し、前記デテント板とレバーとの間には、デテント板の中立位置からの増速作動に伴いレバーをアイドリング位置から可逆的に増速作動させるカム機構を設けてある点にある。 【0020】 〔作用〕 変速レバーに固着したデテント板とエンジンの回転数を調整する調速器に連動するレバーとの間に設けたカム機構により変速レバーの中立位置からの増速作動に伴い調速器を可逆的に増速作動させるようにしてあるから、変速装置の増速操作と、それに伴う調速器の増速操作とを変速レバーを増速操作するだけで行うことができる。 【0021】 しかも、変速レバーでレバーを直接に操作するのではなく、変速レバーの基端部に固着されて一軸周りに揺動するように構成されることで変速レバーよりも位置・姿勢が安定しているデテント板でレバーを操作するようにしてあるから、レバーを確実に操作することができる。 【0022】 〔効果〕 従って、変速操作とそれに伴うエンジン調速操作とを操作性良く行え、しかも、変速とエンジン調速とを確実に連動させて行わせることができるようになった。 【0023】 請求項3に係る本発明による水田作業機の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0024】 〔特徴〕 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記自走機体の変速装置を操作するための変速レバーの中立位置からの増速作動に伴って、自走機体のエンジンの回転数を調整する調速器をアイドリング状態から可逆的に増速作動させる連動機構を設け、前記調速器をアイドリング状態に復帰させる復帰バネを調速器に直接に作用する状態に設けてある点にある。 【0025】 〔作用〕 連動機構を設けて、変速レバーの中立位置からの増速作動に伴ってエンジンの回転数をアイドリング状態から増速させるようにしてあるから、変速装置の増速操作と、それに伴う調速器の増速操作とを変速レバーを増速操作するだけで行うことができる。 しかも、復帰バネを調速器に直接に作用する状態に設けることにより、調速器をアイドリング状態に復帰させるようにしてあるから、調速器を確実にアイドリング状態に復帰させることができる。 【0026】 〔効果〕 従って、変速操作とそれに伴うエンジン調速操作とを操作性良く行え、しかも、変速とエンジン調速とを確実に連動させて行わせることができるようになった。 【0027】 請求項4に係る本発明による水田作業機の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0028】 〔特徴〕 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記自走機体の変速装置を操作するための変速レバーの中立位置からの増速作動に伴って、自走機体のエンジンの回転数を調整する調速器をアイドリング状態から可逆的に増速作動させる連動機構を設け、前記変速レバーが中立位置にある状態で連動機構に優先して調速器を増速作動させる人為操作手段を設けてある点にある。 【0029】 〔作用〕 連動機構を設けて、変速レバーの中立位置からの増速作動に伴ってエンジンの回転数をアイドリング状態から増速させるようにしてあるから、変速装置の増速操作と、それに伴う調速器の増速操作とを変速レバーを増速操作するだけで行うことができる。 しかも、人為操作手段を設けて、変速レバーが中立位置にある状態で連動機構に優先して調速器を増速作動させるようにしてあるから、変速レバーを中立位置に操作した状態でのエンジン始動時、調速装置を意識的に増速状態に作動させてそのエンジン始動を確実に行うことができる。 【0030】 〔効果〕 従って、変速操作とそれに伴うエンジン調速操作とを操作性良く行え、しかも、そのように連動させながらもエンジンの始動性を良好に維持できるようになった。 【0031】 請求項5に係る本発明による水田作業機の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0032】 〔特徴〕 自走機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機であって、前記水田作業装置への伝動を断続する作業クラッチを入り切り操作するための作業レバーを設け、この作業レバーに、入り切りの複数位置それぞれで弾性係合具に弾性係合することにより操作に伴う作動は許容する状態で作業レバーを保持するデテント板を固着し、前記水田作業装置が作業状態にあるときデテント板から作用を受けて水田作業装置が作業状態にあることを検出するセンサを設けてある点にある。 【0033】 〔作用〕 弾性係合具に弾性係合することにより作業レバーを各操作位置に保持するように、作業レバーに固着したデテント板を介してセンサを作動させるようにしてあるから、作業レバーが既述したように二次元方向に作動する不安定なものであっても、センサにより水田作業装置が作業状態にあることを確実に検出することができる。 【0034】 〔効果〕 従って、水田作業装置が作業状態にあるか否かを確実に知ることができて、水田作業装置を作動させない状態での作業走行の防止性能を向上できるようになった。 【0035】 【発明の実施の形態】 水田作業機の一例である乗用型田植機は、図1〜図3に示すように、自走機体1の後部に水田作業装置の一例である複数条植え式の苗植付け装置2をリンク機構3を介して昇降自在に連結し、この苗植付け装置2を昇降させるアクチュエータ4を設けて構成されている。 【0036】 前記自走機体1は、左右一対の操向用の駆動前輪5と左右一対の駆動後輪6とを備えた機体フレーム7の前部にボンネット8で覆われたエンジン9と前記駆動前輪5に対する操作用のステアリングハンドル10とを配設し、機体フレーム7の後部に運転座席11と施肥ホッパー12とこのホッパー12から繰り出された肥料を圧送するための気流を発生させる電動式のブロワー13とを配設して構成されている。また、自走機体1は、前輪フェンダーを兼用する搭乗ステップ14と後輪フェンダー15とを備えている。 【0037】 前記苗植付け装置2は、植付け走行に伴い圃場面を滑走して圃場面を整地する接地フロート24と、複数枚のマット苗を左右方向に並べる状態で載置可能で左右方向に設定ストロークで往復駆動移動させられる苗のせ台25と、この苗のせ台25の移動に連動して苗のせ台25下端の苗取り出し口と前記接地フロート24による整地圃場面との間で循環作動することにより苗のせ台25上のマット苗を植付け単位量づつ取り出して整地圃場面に植え付ける植付け機構26とを有する。そして、植付け走行に伴い圃場面に施肥用の溝を形成するとともに自走機体1からホース27を介して圧送されてくる肥料を溝に供給する作溝器28を備えている。 【0038】 そして、前記施肥ホッパー12、ブロワー13、ホース27、作溝器28から施肥装置が構成されている。 【0039】 また、前記苗植付け装置2は、左右横外方に突出して植付け走行に伴い次回植付け走行用の指標溝を圃場面に形成する左右一対の線引きマーカ46を備えており、これら線引きマーカ46のそれぞれは、苗植付け装置2の上昇に伴い左右横外方に突出した線引き作用姿勢から起立引退した格納姿勢に引き上げ切り換えされて格納姿勢に自動ロックされるものである。 【0040】 前記機体フレーム7は、図4にも示すように、前記エンジン9によりベルト伝動装置16を介して駆動される前後進切り換え自在な静油圧式の無段変速装置17の出力を走行部(駆動前輪5と駆動後輪6)と前記苗植付け装置2とに分配するミッションケース18と、これの前部に固定連結したエンジン搭載フレーム19と、前記ミッションケース18の後部に固定連結されて運転座席11や前記後輪フェンダー15などを支持する左右一対の後部フレーム20とから構成されている。 【0041】 前記駆動前輪5のそれぞれは、図4にも示すように、それらへの軸伝動機構21aを内装した左右の前車軸ケース21それぞれを介して前記ミッションケース18に支持されている。 【0042】 前記駆動後輪6のそれぞれは、それらへのチェーン伝動機構22aを内装する状態で前部支点r周りに上下揺動自在な左右のスイングケース22それぞれを介して前記ミッションケース18に格別に上下動自在に支持されている。なお、各スイングケース22と前記後部フレーム20との間には、スイングケース22を下方に揺動付勢するサスペンションスプリング23が介装されている。 【0043】 前記アクチュエータ4は、圧油供給に伴い前記苗植付け装置2を上昇させかつ排油に伴い自重で下降させる油圧シリンダ利用のリフトシリンダ4であって、このリフトシリンダ4に対する圧油の給排を制御する昇降バルブ29は、前記運転座席11の前方位置に配置した昇降レバー30と前記接地フロート24の接地圧をパラメータとして植え付け深さを検出するセンサ31とによって操作されるものである。前記センサ31は、接地圧の変動に伴って苗のせ台25に対して上下に動く接地フロート24の一つをもって構成されている。 【0044】 前記昇降レバー30は、図5〜図8に示すように、第1左右向き軸芯x1周りでの前後揺動により上昇位置と自動昇降域Aとに切り換え操作自在で、自動昇降域Aのうち上昇位置に近い側の端部がクラッチ切り位置であり、反対側の端部がクラッチ入り位置である。つまり、昇降レバー30は、後述する植付けクラッチ40を入り切り操作するための作業レバー48を兼用構成している。そして、クラッチ入り位置でマーカ選択板46aに係合する状態で左右に揺動することにより作用姿勢にさせる線引きマーカ46を選択して解除ワイヤ46bを引っ張ってロックを解除することで苗植付け装置2の下降に伴い選択した線引きマーカ46を格納姿勢から作用姿勢に揺動切り換えさせるようになっている。 【0045】 また、前記昇降レバー30は、前記ステアリングハンドル10を支持するハンドルポスト44に取り付けられており、その取り付け手段は、ハンドルポスト44に第1左右向き軸芯x1周りに揺動自在に第1デテント板47を取り付け、この第1デテント板47に昇降レバー30を第1左右向き軸芯x1に直交する第1軸芯y1周りに左右揺動自在に取り付ける手段である。 【0046】 そして、前記昇降バルブ29は、前記昇降レバー30が上昇位置に操作されたとき、圧油供給して前記苗植付け装置2を上昇させる上昇状態に切り換わり、昇降レバー30が昇降停止位置に操作されたとき、昇降停止の中立状態に切り換わり、昇降レバー30が自動昇降域A(つまり、下降位置、植付け位置)に操作されたとき、前記センサ31の検出結果に基づいて接地圧が設定範囲に入るように苗植付け装置2が昇降するように前記リフトシリンダ4に対して圧油を給排する自動状態に切り換わるものである。つまり、昇降レバー30を上昇位置に切り換えることによりセンサ31の検出結果に優先して苗植付け装置2を上昇させるように構成されている。 【0047】 また、前記昇降レバー30は、それに連動する第1ロッド100とこの第1ロッド100に第1ベルクランク101を介して連動する第2ロッド102とこの第2ロッド102に連動して植付けクラッチ40のクラッチシフト軸103をシフトさせる第2ベルクランク104とを介して植付けクラッチ40に連動しており、前記第2ベルクランク104は、第3ロッド105を介して後述するクラッチ43に連動している(図12も参照)。かつ、昇降レバー30は、ワイヤ106を介して前記昇降バルブ29に連動している。 【0048】 前記ミッションケース18内には、図9に示すように、前記無段変速装置17からの入力を高低二段に切り換えるギヤシフト式の副変速装置32と、この副変速装置32の出力を前記左右の軸伝動機構21aに振り分け伝達するデフロック機能付きの前輪デフ33と、前記副変速装置32の出力を前記左右のチェーン伝動機構22aに振り分け伝達するカウンター軸34に伝達するチェーン式伝動機構35と、このチェーン式伝動機構35を制動することで駆動後輪6を制動する多板式の走行ブレーキ36と、前記カウンター軸34に介装されて左右のチェーン伝動機構22aそれぞれへの伝動を格別に断続する多板式の左右のサイドクラッチ37と、軸芯に沿って並置する複数の伝動ギヤ対から伝動に使用する一つの伝動ギヤ対を選択することにより前記副変速装置32の出力を変速する株間変速機構38と、この株間変速機構38の出力の苗植付け装置2への動力取り出し軸39への伝動を断続する植付けクラッチ40と、苗植付け装置2に設定以上の負荷が作用したとき苗植付け装置2への伝動を断つトルクリミッター41とが設けられている。42は、前記チェーン式伝動機構35にクラッチ43を介して連動する前記施肥ホッパー12の肥料繰り出し装置を駆動する施肥用の動力取り出し軸である。 【0049】 前記無段変速装置17は、前記ステアリングハンドル10よりも左右外方に突出する状態でハンドルポスト44に取り付けた変速レバー45の第2左右向き軸芯x2周りでの前後揺動で操作されるものである。 【0050】 この変速レバー45は、変速中立位置Nにおいて、前進域Fと後進域Rとで行き来自在なものであって、この変速レバー45のハンドルポスト44への取り付け手段は、図10、図11に示すように、ハンドルポスト44に第2左右向き軸芯x2周りに揺動自在に第2デテント板49を取り付け、この第2デテント板49に第2左右向き軸芯x2に直交する第2軸芯y2周りに揺動自在に変速レバー45を取り付ける手段であって、変速レバー45の第2左右向き軸芯x2周りでの揺動により無段変速装置17を操作し、第2軸芯y2周りでの揺動により前進操作状態と後進操作状態とに切り換わるものである。 【0051】 前記副変速装置32は、図5〜図9に示すように、前記ハンドルポスト44に第3左右向き軸芯x3周りに揺動操作自在に取り付けた副変速レバー50によりロッド107及びベルクランク108を介してそのシフト軸109を操作されるものである。 【0052】 前記走行ブレーキ36は、搭乗ステップ14のうち足元部に配置したブレーキペダル54が踏み込み操作されることで制動作動するようにブレーキペダル54に連動しており、図13に示すように、前記ブレーキペダル54の支軸54aは、前記ミッションケース18の上面に一体形成した左右一対のブラケット部55に揺動自在に取り付けられている。前記ミッションケース18の上面のうち前記ブラケット部55の近傍には、前記搭乗ステップ14を支持するための左右一対の取り付け座56が一体形成されている。この取り付け座56の一方には、エンジン始動牽制用のスイッチ57を取り付けるためのブラケット58がボルト止めされている。前記スイッチ57は、スタータスイッチをオン操作してもブレーキペダル54が踏み込まれてブレーキペダル54に連設のアーム54bでスイッチ57が操作されていないとスタータモータの作動を牽制するものである。54cは、前記アーム54bに作用して前記ブレーキペダル54を踏み込み開始位置に揺動付勢する巻きバネである。 【0053】 そして、前記第1デテント板47のうち昇降レバー30が上昇位置、停止位置、下降位置、植付け位置に位置するときに固定部の特定箇所に対応する各部分のそれぞれには、昇降レバー30が前記の各位置に位置するとき、操作に伴う昇降レバー30の第1左右向き軸芯x1周りでの前後揺動を許容する状態でバネ51で移動付勢されたローラ52を弾性係合させることで昇降レバー30を位置保持するデテント用の第1凹部53が形成されている。 【0054】 前記第2デテント板49のうち変速レバー45が中立位置N及び複数の各変速位置に位置するときに固定部の特定箇所に対応する各部分のそれぞれには、変速レバー45が前記の各位置に位置するとき、操作に伴う変速レバー45の第2左右向き軸芯x2周りでの前後揺動を許容する状態で板バネ59で移動付勢された係合部60を弾性係合させることで変速レバー45を位置保持するデテント用の第2凹部61が形成されている。前記係合部60は、板バネ59の端部を巻き変形させることで形成されている。 【0055】 前記変速レバー45と前記無段変速装置17とを連動させる手段は、図4、図5に示すように、中継リンク62を設け、この中継リンク62と前記第2デテント板49とを連動させる長さ調整自在な第1ロッド63を設け、前記中継リンク62と無段変速装置17のトラニオン軸17aに一体揺動状態に装着した操作レバー64とを連動させる長さ調整自在な第2ロッド65を設けて構成されている。 【0056】 かつ、この田植機には、第1連動機構と第2連動機構と第3連動機構と作業報知手段とが設けられている。 【0057】 前記第1連動機構は、図10、図11に示すように、前記ブレーキペダル54が踏み込み操作されたとき前記無段変速装置17を変速レバー45ごと中立状態に切り換える手段であって、ブレーキペダル54が踏み込み操作されたとき前記アーム54bに連動連結の連動ロッド66を介して一方向に揺動操作されて、無段変速装置17が前進域Fにあるときは前記中継リンク62に固着した第1係合部67を押圧することにより無段変速装置17を中立状態に作動させる、つまり、変速レバー45を中立位置Nに戻す方向に中継リンク62を揺動させかつ無段変速装置17が後進域Rにあるときは中継リンク62に固着した第2係合部68を押圧することにより変速レバー45を中立位置に戻す方向に中継リンク62を揺動させる中立復帰操作レバー69をを設けて構成されている。 【0058】 前記第2連動機構は、図10、図11に示すように、前記変速レバー45の中立位置Nからの増速作動に伴ってエンジン9の回転数を調整する調速器70を可逆的にアイドリング状態から増速作動させる機構であって、一方向に揺動することにより前記調速器70の作動レバー70aをそれに作用する復帰バネ70bによる付勢に抗してワイヤ71aで引っ張って増速作動させる操作レバー71を設け、前記変速レバー45の中立位置Nからの前進増速作動に伴い前記第2デテント板49に形成の第1カム72に押圧されて操作レバー71を増速側に揺動させかつ変速レバー45の中立位置からの後進増速作動に伴い前記第2デテント板49に形成の第2カム73に押圧されて操作レバー71を増速側に揺動させる受動ピン74を操作レバー71に装着して構成されている。つまり、復帰バネ70bは、調速器70に直接に作用するものであって、前記第1カム72、第2カム73、受動ピン74からカム機構が構成されている。 【0059】 前記第3連動機構は、図5〜図8、図12に示すように、前記変速レバー45の後進域Rへの操作に伴い前記昇降レバー30を上昇位置に自動的に切り換える手段であって、変速レバー45の後進域Rへの操作に伴いこの変速レバー45に押圧されて揺動する検知レバー75を設け、前記第1デテント板47に作用することで前記昇降レバー30を上昇位置側に作動付勢する付勢バネ76を設け、この付勢バネ76をガススプリングとすることにより付勢バネ76の付勢力による昇降レバー30の上昇位置側への移動を緩衝する緩衝装置としてのダンパ77を第1デテント板47に作用する状態に設け、前記検知レバー75の検知揺動に伴い引っ張り操作されて前記ローラ52をバネ51の弾性力に抗して第1凹部53から離脱させるデテント解除用のワイヤ78を設けて構成されている。なお、前記付勢バネ76がダンパ77を兼用するのであるが、その基端部は、前記副変速レバー50の支軸50aに枢支連結されている。 【0060】 前記作業報知手段は、図5〜図8に示すように、前記第1デテント板47近くの固定部に、前記苗植付け装置2が作業状態にある、つまり、植付けクラッチ40が入り作動しているときこの第1デテント板47から押圧作用を受けて苗植付け装置2が作業状態にあることを検出するセンサ79を設け、前記ステアリングハンドル10近くのパネル80にセンサ79が検出作動したときそれを点灯表示する表示部81を設けて構成されている。 また、110は、前記第2ベルクランク104に作用して前記植付けクラッチ40及びクラッチ43を切り作動付勢するスプリングである。 【0061】 〔別実施形態〕 上記実施の形態において、前記変速レバー45が中立位置Nにある状態で前記第2連動機構に優先して前記調速器70を増速作動させる人為操作手段を設けたものである。前記人為操作手段としては、図14の(イ)に示すように、揺動することにより操作レバー71に固着の受動ピン74を押圧して操作レバー71を増速側に揺動させる増速用操作レバー82を設けたり、或いは、図14の(ロ)に示すように、操作レバー71にこれを増速側に操作するための増速操作レバー部83を一体形成したりする手段を挙げることができる。 【0062】 上記実施の形態では、付勢バネ76をガススプリングとすることで付勢バネ76をダンパ(緩衝装置)77に兼用させたが、両者を別々に設置して実施しても良い。 【図面の簡単な説明】 【図1】田植機の側面図 【図2】田植機の平面図 【図3】田植機の正面図 【図4】要部の側面図 【図5】要部の正面図 【図6】要部の側面図 【図7】要部の側面図 【図8】要部の側面図 【図9】伝動系統図 【図10】要部の側面図 【図11】要部の側面図 【図12】要部の平面図 【図13】要部の縦断側面図 【図14】それぞれ別実施形態を示す要部の側面図 【符号の説明】 1 自走機体 2 水田作業装置 4 アクチュエータ 31 センサ 30 昇降レバー 76 付勢バネ 17 変速装置 45 変速操作具(変速レバー) 52 ロック部材 77 緩衝装置 60 弾性係合部 49 デテント板 70 調速器 71 レバー N 中立位置 9 エンジン 70b 復帰バネ 40 作業クラッチ 48 作業レバー 52 弾性係合具 47 デテント板 79 センサ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成14年9月13日(2002.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2004−105022(P2004−105022A) |
| 【公開日】 |
平成16年4月8日(2004.4.8) |
| 【出願番号】 |
特願2002−268809(P2002−268809) |
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