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【発明の名称】 植栽装置
【発明者】 【氏名】能代 泰範

【要約】 【課題】植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘削し、穴壁の崩れを防止してこの穴に植物を植込み、散水を行うという一連の植栽作業を能率よく、且つ安全に行えるようにする。

【解決手段】植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘削するさく孔装置1と、植栽用の植物の苗木12を収納し、植込み穴に苗木12を植込む収納植込み装置2と、植込み穴に植込まれた植物に散水する散水装置とを一体とした植栽装置を構成する。さく孔装置1には穴壁保護パイプ8を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘削するさく孔装置と、植栽用の植物を収納し、植込み穴に植物を植込む収納植込み装置と、植込み穴に植込まれた植物に散水する散水装置とを備えた植栽装置。
【請求項2】
さく孔装置が、ガイドシェル上に交換可能に装着されるさく孔機を備えたことを特徴とする請求項1記載の植栽装置。
【請求項3】
さく孔装置が、植込み穴の掘削時に植込み穴に挿入され、植物の植込み後に抜出される穴壁保護パイプを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の植栽装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植栽用地に植物の苗木等を植栽するための植栽装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
荒地や法面等の植栽用地に植物を植栽する場合、植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘り、この植込み穴に植物の苗木を植込み、散水を行う。このような植栽作業は従来人手によって行われることが多かった。
しかし、人手による植栽作業は、植栽用地が平坦で地盤が軟らかい場合であっても能率が悪く、植栽用地に固い地盤があるような場合には、さらに能率が悪くなる。
【0003】
また、植栽用地が法面などの高所である場合は、安全上の問題があり、能率的に植栽作業を行うことが極めて難しい。
そこで、各種の機械装置を用いて作業能率を向上させることが考えられるが、植栽用地の地質や施工環境に合わせて種々の機械装置を準備するには多額の経費を要する。特に、植込み穴を機械で掘削するためには、数種の駆動動力源を持ったさく孔装置を準備する必要があり経済的でない。
【0004】
また、砂地などで植栽する場合には、植込み穴を掘削中に穴壁が崩れやすく作業効率が悪い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、植栽作業における上記問題を解決するものであって、植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘削し、穴壁の崩れを防止してこの穴に植物を植込み、散水を行うという一連の植栽作業を能率よく、且つ安全に行うことのできる経済的な植栽装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の植栽装置は、植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘削するさく孔装置と、植栽用の植物を収納し、植込み穴に植物を植込む収納植込み装置と、植込み穴に植込まれた植物に散水する散水装置とを備えることにより上記課題を解決している。
【0007】
この植栽装置は、植込み穴を掘削し、この植込み穴に植物を植込み、散水を行うという一連の植栽作業を一台で効率よく行うことができる。従って多種の機械装置を準備する必要はなく、経費が節減でき経済的である。
植栽用地が法面などの高所である場合でも、直接人手で植込みを行う必要がないため、安全で能率的に植栽作業を行うことができる。
【0008】
また、さく孔装置が、ガイドシェル上に交換可能に装着されるさく孔機を備えることで、植栽用地の地質に合わせて最適なさく孔機を選択して使用でき、植込み穴の掘削能率が向上する。
さく孔装置が、植込み穴の掘削時に植込み穴に挿入され、植物の植込み後に抜出される穴壁保護パイプを備えていると、植込み穴の穴壁が崩れやすいところでも、確実に植込み穴を形成して効率よく植込み作業を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態を示す植栽装置の正面図、図2はさく孔装置の側面図、図3は植栽装置の要部の平面図、図4は植栽装置による植栽作業の説明図である。
この植栽装置は、さく孔装置1と、収納植込み装置2と、散水装置3とを備えている。
【0010】
さく孔装置1は、ガイドシェル4と、ガイドシェル4上に摺動可能に装着されたキャリッジ5と、キャリッジ5に固定されたオーガ式のさく孔機6とを備えている。キャリッジ5はガイドシェル4に設けられた送り機構(図示略)によってガイドシェルに沿って上下方向への送りが与えられる。さく孔機6はさく孔用のツールとしてオーガ7が挿着されており、オーガ7に回転と送りを与えることでさく孔を行うものである。
【0011】
また、ガイドシェル4の先端部には、穴壁保護パイプ8がパイプスライド9で上下摺動可能に設けられている。
ガイドシェル4はガイドマウンチング10にガイドスライド11で上下摺動可能に支持されており、このガイドマウンチング10を介して作業用の台車のブーム22等に搭載される。台車としては、例えば、クレーン車両、各種建設機械、トラクタ、トラック、バギー車等が施工環境、条件に応じて選択される。
【0012】
収納植込み装置2は、複数本の植物の苗木12を収納するマガジン13と、マガジン13を回転させる回転機構14と、クランプシリンダ19により開閉し苗木12のポット15を把持するクランプ20が先端に設けられているクランプアーム16と、クランプアーム16を旋回させるスイング機構17と、クランプアーム16を上下方向へ移動させるアームスライド18とを備えている。
【0013】
この収納植込み装置2は、支持ブラケット21によってガイドシェル4の側方に支持されている。
散水装置3は、ガイドシェル14の先端に設置されている。
この植栽装置を用いて植栽作業を行う場合には、まず図4(a)に示すように、さく孔装置1を植栽用地Gの所定の植込み位置に合わせる。
【0014】
次に、図4(b)に示すように、さく孔機6でオーガ7を回転させ、ガイドシェル4の送り装置でキャリッジ5に下方への送りを与えて植栽用地Gに所定の深さの植込み穴を掘削すると同時に、穴壁保護パイプ8をパイプスライド9で植込み穴内に押し込む。
植込み穴の掘削が終了したら、図4(c)に示すように、キャリッジ5に上方への送りを与えてオーガ7を引上げる。このとき、穴壁保護パイプ8は植込み穴内に残しておく。
【0015】
それから、図4(d)に示すように、マガジン13に収納されている苗木12のポット15をクランプ20で把持し、スイング機構17でクランプアーム16を旋回させて、植込み穴の真上まで移動させる。
苗木12のポット15が植込み穴の真上に位置決めされると、図4(e)に示すように、アームスライド18を下方へ伸ばして苗木12を穴壁保護パイプ8内に挿入し、クランプ20を開いて苗木12を植込み穴に落とし込み、図4(f)に示すように、クランプアーム16を旋回させて植込み穴上の位置から離脱させる。
【0016】
もし、クランプ20を開いても苗木12が円滑に植込み穴の底まで落下しないときには、図4(g)に示すように、さく孔機6のオーガ7を回転させないで下方への送りを与え、苗木12を植込み穴の底まで押し込む。
苗木12が植込み穴に押し込まれたら、図4(h)に示すように、穴壁保護パイプ8を引上げる。
【0017】
最後に、図4(i)に示すように、クランプアーム16を旋回機構17とアームスライド18で作動させて苗木12に土等をかぶせ、散水装置3によって散水を行う。なお、散水装置3は、植込み穴の掘削時に粉塵抑制のために使用することもできる。
上記の植込み工程が終了したら、苗木12を取り出したあとのマガジン13を回転機構14で次の苗木12が取り出せる位置まで回転させ、さく孔装置1を次の植込み位置に移動させる。
【0018】
この植栽装置は、植栽用地Gに植込み穴を掘削し、この植込み穴に苗木12を植込み、散水を行うという一連の植栽作業を一台で効率よく行うことができる。従って多種の機械装置を準備する必要はなく、経費が節減でき経済的である。
また、穴壁保護パイプ8を備えているので、植込み穴の穴壁が崩れやすいところでも、確実に植込み穴を形成して効率よく植込み作業を行うことができる。
【0019】
植栽用地Gが法面である場合には、図5に示すように、植栽装置を法面作業用の台車50に搭載して使用する。
この台車50は、先端部に支持脚51を有し、起伏シリンダ52によって起伏する基端ブーム53と、ブームスライドシリンダ54によって基端ブーム53に沿って摺動する先端ブーム55とを備えており、この先端ブーム55に、さく孔装置1のガイドシェル4がガイドマウンチング10を介して搭載されている。
【0020】
さく孔装置1を植込み位置に合わせるときには、台車50を法面に沿って走行させ、基端ブーム3を起伏させて傾斜を合わせ、先端ブームを摺動させる。
位置決め後の植栽工程は、傾斜が異なる他は、図4の場合と同様である。
これにより、植栽用地Gが法面などの高所である場合でも、直接人手で植込みを行う必要がないため、安全で能率的に植栽作業を行うことができる。
【0021】
植栽用地Gの地盤が硬く、オーガ式のさく孔機6では植込み穴の掘削が困難な場合には、図6、図7に示すような、ドリフタ式のさく孔機66、あるいはブレーカ式のさく孔機76をガイドシェル4に装着して使用する。
ドリフタ式さく孔機66は、ツールとしてロッド67が挿着されており、このロッド67に打撃と回転と送りを与えてさく孔を行うものである。
【0022】
ブレーカ式さく孔機76は、ツールとしてチゼル77が挿着されており、このチゼル77に打撃と送りを与えてさく孔を行うものである。
これらのさく孔機6、66、76は、ガイドシェル4上に容易に装着でき交換可能になっているので、植栽用地Gの地質や施工環境に合わせてこれらのさく孔機6、66、76を交換すれば植込み穴の掘削能率が向上する。多種の駆動動力源を持ったさく孔装置を準備する必要はなく経済的である。
【0023】
【発明の効果】
本発明の植栽装置は、植栽用地に植物を植込むための植込み穴を掘削し、穴壁の崩れを防止してこの穴に植物を植込み、散水を行うという一連の植栽作業を能率よく、且つ安全に行うことができ、経済的にも有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す植栽装置の正面図である。
【図2】さく孔装置の側面図である。
【図3】植栽装置の要部の平面図である。
【図4】植栽装置による植栽作業の説明図である。
【図5】法面作業用の台車に搭載した植栽装置の側面図である。
【図6】ドリフタ式のさく孔機を装着した状態を示すさく孔装置の側面図
【図7】ブレーカ式のさく孔機を装着した状態を示すさく孔装置の側面図
【符号の説明】
1   さく孔装置
2   収納植込み装置
3   散水装置
4   ガイドシェル
5   キャリッジ
6   さく孔機
7   オーガ
8   穴壁保護パイプ
9   パイプスライド
10  ガイドマウンチング
11  ガイドスライド
12  苗木
13  マガジン
14  回転機構
15  ポット
16  クランプアーム
17  スイング機構
18  アームスライド
19  クランプシリンダ
20  クランプ
21  支持ブラケット
50  台車
53  基端ブーム
55  先端ブーム
66  さく孔機
76  さく孔機
G   植栽用地
【出願人】 【識別番号】000165974
【氏名又は名称】古河機械金属株式会社
【出願日】 平成14年7月5日(2002.7.5)
【代理人】 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也

【識別番号】100075579
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 嘉昭

【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 秀▲てつ▼

【識別番号】100106714
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 忠之

【公開番号】 特開2004−33152(P2004−33152A)
【公開日】 平成16年2月5日(2004.2.5)
【出願番号】 特願2002−197373(P2002−197373)