| 【発明の名称】 |
走行車輌 |
| 【発明者】 |
【氏名】神谷 寿 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】浅野 士郎 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】藤岡 公明 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】文田 博史 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】従来の走行車輌においては、フロントカバ−の前側部分を機体正面視で原動機と重複しない位置まで移動しても、原動機支持台を前記フレ−ムに沿って前側へ移動することはできないので、原動機の修理や交換等のメンテナンスを行うとき、原動機の取り扱いあるいは走行車輌からの取り外しの作業が困難である。
【解決手段】走行車輌において、前後方向に延びるフレ−ム134に原動機支持台135を搭載して原動機4を支持し、前記フレ−ム134を原動機支持台135の搭載部分より前側へ延設すると共に、フロントカバ−81の前側部分81aを含む原動機4の前方のカバ−部分を機体正面視で原動機4と重複しない位置まで移動可能に構成し、原動機支持台135を前記フレ−ム134に移動しないように固定する固定部材136の固定を解除して原動機支持台135を前記フレ−ム134に沿って前側へ移動可能に構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ステップフロア75b,82b,126bの上側で且つ座席35の前方に設けたステアリングハンドル36の操作で作動するステアリング軸125をステアリングハンドル36から下側へ延設し、ステアリング軸125を収容するフロントカバ−81を機体の前部でステップフロア75b,82b,126bより上側へ隆起させて設け、該フロントカバ−81を前後に分割可能な構成としてフロントカバ−81内に収容する原動機4からの動力により走行推進体16,20,100を駆動して走行する走行車輌において、前後方向に延びるフレ−ム134に原動機支持台135を搭載して原動機4を支持し、前記フレ−ム134を原動機支持台135の搭載部分より前側へ延設すると共に、フロントカバ−81の前側部分81aを含む原動機4の前方のカバ−部分を機体正面視で原動機4と重複しない位置まで移動可能に構成し、原動機支持台135を前記フレ−ム134に移動しないように固定する固定部材136の固定を解除して原動機支持台135を前記フレ−ム134に沿って前側へ移動可能に構成したことを特徴とする走行車輌。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 この発明は、機体前部に設けたフロントカバ−内に原動機を収容する走行車輌、例えば乗用型の田植機やトラクタ−等の農作業機の走行車輌の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】 従来、特開平9−98613号公報に示されるように、ステップフロアの上側で且つ座席の前方に設けたステアリングハンドルの操作で作動するステアリング軸をステアリングハンドルから下側へ延設し、ステアリング軸を収容するフロントカバ−を機体の前部でステップフロアより上側へ隆起させて設け、該フロントカバ−を前後に分割可能な構成としてフロントカバ−の前側部分を取り外すことにより機体正面視で移動可能に構成し、フロントカバ−内に収容するエンジンすなわち原動機からの動力により走行推進体を駆動して走行する走行車輌において、前後方向に延びるフレ−ムに原動機支持台を搭載して原動機を支持し、前記フレ−ムを原動機支持台の搭載部分より前側へ延設し、フロントカバ−の前側部分を取り外すことにより機体正面視で原動機と重複しない位置まで移動可能に構成したものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上記従来技術の走行車輌においては、前後方向に延びるフレ−ムに一体固定した架台を介して原動機支持台を搭載している上、フロントカバ−とは別のステップフロアを構成するカバ−が機体正面視で原動機と重複する該原動機の前方に配置されているので、フロントカバ−の前側部分を機体正面視で原動機と重複しない位置まで移動しても、原動機支持台を前記フレ−ムに沿って前側へ移動することはできない。従って、原動機の修理や交換等のメンテナンスを行うとき、フロントカバ−の前側部分を移動しても、フロントカバ−の後側部分、他のカバーあるいは原動機の周辺の部材が邪魔になって、原動機の取り扱いあるいは走行車輌からの取り外しの作業が困難である。 【0004】 【課題を解決するための手段】 この発明は、上記課題を解決するべく次の技術的手段を講じた。 すなわち、ステップフロア75b,82b,126bの上側で且つ座席35の前方に設けたステアリングハンドル36の操作で作動するステアリング軸125をステアリングハンドル36から下側へ延設し、ステアリング軸125を収容するフロントカバ−81を機体の前部でステップフロア75b,82b,126bより上側へ隆起させて設け、該フロントカバ−81を前後に分割可能な構成としてフロントカバ−81内に収容する原動機4からの動力により走行推進体16,20,100を駆動して走行する走行車輌において、前後方向に延びるフレ−ム134に原動機支持台135を搭載して原動機4を支持し、前記フレ−ム134を原動機支持台135の搭載部分より前側へ延設すると共に、フロントカバ−81の前側部分81aを含む原動機4の前方のカバ−部分を機体正面視で原動機4と重複しない位置まで移動可能に構成し、原動機支持台135を前記フレ−ム134に移動しないように固定する固定部材136の固定を解除して原動機支持台135を前記フレ−ム134に沿って前側へ移動可能に構成したことを特徴とする走行車輌とした。 【0005】 従って、本発明の走行車輌は、原動機4からの動力により走行推進体16,20,100を駆動して走行し、ステアリングハンドル36の操作でステアリング軸125を作動させて機体を操向させる。そして、フロントカバ−81の前側部分81aを含む原動機4の前方のカバ−部分を機体正面視で原動機4と重複しない位置まで移動させると共に、固定部材136の固定を解除して原動機支持台135を前後方向に延びるフレ−ム134に沿って前側へ移動させることにより、フロントカバ−81の後側部分81b、他のカバーあるいは原動機4の周辺の部材から離れた位置へ原動機4を移動させることができる。 【0006】 【発明の効果】 よって、フロントカバ−81の後側部分81a、他のカバーあるいは原動機4の周辺の部材から離れた位置へ原動機4を移動させることにより、これらの部材が邪魔にならずに原動機4の取り扱いあるいは走行車輌からの取り外しの作業を行うことができ、原動機4の修理や交換等のメンテナンスを容易に行える。 【0007】 【発明の実施の形態】 この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。 図1及び図2は、乗用型の田植機1を示すものであり、この乗用型の田植機1は、走行車輌2と8条植えの苗植付部3とを備えて構成される。 【0008】 走行車輌2の前部の左右略中央には原動機となるエンジン4を備えており、このエンジン4の後側に設けたエンジン出力プ−リ5から伝動ベルト6を介して主ミッション入力プ−リ7と一体回転する主ミッション入力軸8が駆動される。尚、伝動ベルト6に張力を与えるテンションプ−リ11が、エンジン4側に設けたテンションア−ム11aに取り付けられている。また、前記エンジン出力プ−リ5の後側には該プ−リ5の動力により作動する油圧ポンプ9を設けており、従って、この油圧ポンプ9はエンジン4の駆動に伴って駆動されるようになっている。主ミッション入力軸8から、伝動を断つことができる主クラッチ(図示せず)を備える主ミッションケ−ス12内へ伝動される。そして、前記主ミッションケ−ス12からの動力により、該主ミッションケ−ス12の左右両端部に突出した前輪駆動軸15の駆動で左右一対の前輪16がそれぞれ駆動回転されると共に、主ミッションケ−ス12から左右それぞれの後輪伝動軸17を介して左右の後輪伝動ケ−ス18内に伝動され、該後輪伝動ケ−ス18に設けられた後輪駆動軸19の駆動で左右一対の主後輪20がそれぞれ駆動されるようになっている。尚、主後輪20の左右外側には左右それぞれの補助後輪100を設けており、該補助後輪100は、後輪駆動軸19に取り付けられて主後輪20と一体回転する。尚、これらの後輪20、100は、前記主ミッションケ−ス12の後端部に固着した主フレ−ム21に対して前後方向の回動軸22回りに回動自在の後輪ロ−リングフレ−ム23の左右両端に左右それぞれの後輪伝動ケ−ス18を固着して支持され、主フレ−ム21に対して左右方向にロ−リング自在に設けられ、圃場の耕盤の凹凸に追従するようになっている。従って、この走行車輌2は、走行推進体である前輪16及び後輪20,100が駆動して走行する構成となっている。 【0009】 走行車輌2の前後左右略中央には操縦席35を設け、該操縦席35の前側にはステアリングハンドル36を設けている。このステアリングハンドル36の操作により、ステアリング軸125、左右のタイロッド102等を介して左右の前輪16を操向するようになっている。この走行車輌2の後部には昇降リンク機構37を設け、該昇降リンク機構37を介して前記苗植付部3を装着し、油圧ポンプ9からの油圧により油圧切替バルブ38を介して作動する油圧昇降シリンダ39の伸縮により前記苗植付部3が昇降するように構成している。また、該苗植付部3は、前記主ミッションケ−ス12内からの動力がエンジン4の右側方を通過するように設けられた植付伝動軸40により伝動されて作動する構成となっている。尚、前記植付伝動軸40の中途部には植付クラッチケ−ス41を設けており、該植付クラッチケ−ス41内で苗植付部3の駆動の入切を行えるようになっている。 【0010】 苗植付部3は、苗載置台42、植付伝動部43及び各条の苗植付装置44を備えて構成され、前記植付伝動軸40の動力が入力される前記植付伝動部43を介して伝動され作動する構成となっている。苗植付部3の下部には中央部に2枚のセンタ−フロ−ト46及び両側部にサイドフロ−ト47を設けており、これらの4枚のフロ−ト46,47が圃場面を滑走するようになっている。前記フロ−ト46,47は、それぞれ左右方向の枢支軸48回りに回動自在に取り付けられ、圃場面の凹凸により該フロ−ト46,47の上下方向の傾斜角度が変更されるようになっている。また、前記2枚のセンタ−フロ−ト46の前部上方にはフロ−ト迎い角検出リンク46aを介してフロ−ト迎い角センサ46bを設けており、このフロ−ト迎い角センサ46bにより前記センタ−フロ−ト46の上下方向の傾斜角度が検出されるようになっている。尚、2枚のセンタ−フロ−ト46は、前部で互いに連結されて枢支軸48回りに一体回動するようになっている。そして、前記フロ−ト迎い角センサ46bの検出に基づいて油圧切替バルブ38を作動させ、苗植付部3を下降させた状態で前記センタ−フロ−ト46の迎い角が所定値となるように苗植付部3を昇降制御し、苗植付部3が圃場面から所定の高さに維持されるようにしている。 【0011】 また、苗植付部3は、前後方向のロ−リング軸50回りに走行車輌2に対して左右ロ−リング可能に設けられ、走行車輌2側に設けた機体左右傾斜角速度センサ51及び苗植付部3側に設けた左右傾斜角センサ52の検出値に基づいて左右水平となるように基部を走行車輌2側に設けたロ−リング用油圧シリンダ53へ出力して左右傾斜姿勢が制御されるようになっている。 【0012】 前記苗載置台42は、上部を苗載置台支持ロ−ラ54、下部を左右移動ガイド板55により左右移動可能に支持されている。そして、苗植付部3は、苗植付装置44の作動に伴って、苗載置台42が固着された苗載置台左右移動棒56を左右移動させて苗載置台42を左右移動させ、マット状の苗を苗植付装置44により一株づつ掻き取る構成となっている。尚、前記左右移動ガイド板55には、苗植付装置44の苗掻き取り口55aを設けている。従って、苗載置台42は、左右移動により苗植付装置44が苗を取り出す苗取出位置55aに一株分づつ苗を供給する苗供給装置となっている。尚、苗植付装置44が苗を取り出すときに苗載置台42の左右移動速度が遅くなるように植付伝動部43に備える苗供給変速部(図示せず)により苗載置台左右移動棒56を不等速に左右移動させる構成となっており、苗植付装置44の苗取出周期と同じ周期で苗載置台42の左右移動速度が不等速に変速されるようになっている。 【0013】 苗載置台42には、各条に苗送りベルト57を設けている。各条の前記苗送りベルト57は、下側の駆動ロ−ラ58と上側の従動ロ−ラ59とに巻回されている。苗載置台42の左右移動終端において、植付伝動部43からの動力により、前記駆動ロ−ラ58が所定量回転して苗送りベルト57がマット状の苗を苗植付装置44側に所定量づつ順次移送する構成となっている。 【0014】 ところで、この苗載置台42は、中央6条の部分42−2〜7は一体に設けられているが、最外端条部分42−1,42−8はこれとは別体に設けられ、該最外端条部分が内側に折りたたみ可能に構成されている。その折りたたみ部の構造は次のようになっている。 【0015】 最外端条とその内側の条を仕切る仕切壁103は、内側の部位103aと外側の部位103bに分割されており、内側の部位103aは苗載置台42の中央部分42−2〜7に一体形成され、外側の部位103bは苗載置台42の最外端条部分42−1、42−8に一体形成されている。また、この仕切壁103は苗載置台42の中央部分42−2〜7にある他の仕切壁よりも高く形成されている。そして、前記内側の部位103aと外側の部位103bとを回動軸104で連結し、この回転軸104を中心として苗載置台42の最外端条部分42−1,42−8を内側に反転させ、当該部分をその内側条部分42−2,42−7の上に重ね合せた状態に折りたたむ。外から3番目の仕切壁105に設けた支柱106の頂部には凹状の支柱受け106aを固着しており、折りたたみ状態では最外部の仕切壁107に設けた支柱108の頂部がこの支柱受け106aに係合するようになっている。 【0016】 苗載置台42の展開時には、最外端条部分42−1,42−8を上下2箇所で中央部分42−2〜7に固定する。図6に示すように、その固定する機構は、先端部にねじが切られた最外端条部分42−1,42−8側の固定棒109が外側から固定部材110の丸孔110aに挿入されており、その先端ねじ部を中央部分42−2〜7側の取付部材111のねじ孔111aに螺合させることにより、最外端条部分80−1、42−8を中央部分42−2〜7に固定する構成となっている。 【0017】 図4及び図5におけるSW1は展開スイッチで、該展開スイッチは、最外端条とその内側の条を仕切る仕切壁103のそれぞれの内側部位103aに取り付けられており、苗載置台42の最外端条部分42−1,42−8を展開させると上記仕切壁103の外側部位103bに押されてスイッチがオンになり、最外端条部分42−1,42−8が展開されていない時はオフになる。 【0018】 上記の展開スイッチSW1を設ける代わりに、苗載置台42の最外端条部分42−1,42−8が折りたたまれているか否かを検出する折りたたみスイッチSW2を設けてもよい。 苗載置台42を折りたたんだ後、左右移動ガイド板55も端部を折り曲げて全幅を短縮させられるようになっている。また、左右移動ガイド板55の左右端部の前方を防御するガード部材112も左右内側へスライドさせて移動するようになっている。 【0019】 苗植付装置44は、植付伝動部43の植付伝動フレ−ム43aの後端部から出力され機体の走行速度に比例して一定速度で回動する苗植付装置駆動軸60の駆動により回転駆動する回転ケ−ス61と該回転ケ−ス61の両端部にそれぞれ装着された苗植付具62とを備えて構成され、該苗植付具62が前記苗掻き取り口55a上の苗を掻き取り、掻き取った苗を圃場に植え付けていくようになっている。 【0020】 ところで、走行車輌2の操縦席35前側のステップ部75bには有段操作される株間変速レバ−63を設けており、この株間変速レバ−63により走行車輌2の走行速度に対する苗植付部3の作動速度を変速できるようになっている。この株間変速レバ−63により、植付作業者が圃場に移植する苗の植付株間を設定できるようになっている。従って、前記株間変速レバ−63を操作しない限り、走行速度に比例した速度で前記苗植付部3が作動するようになっている。尚、主ミッションケース12内にはギヤの噛み合いを変更して変速する株間変速部(図示せず)を設けており、前記株間変速レバー63を操作することにより前記株間変速部の変速操作を行う構成となっている。 【0021】 走行車輌2の後部で苗植付部3の苗載置台42の前方には、予備苗補給装置支持フレ−ム113に支持される予備苗補給装置114を設けている。予備苗補給装置114には苗載置台42の各条部分に対応して苗供給コンベア115を設けており、作業者が該コンベア115上に予備苗を載せておき、苗載置台42の各条の苗減少センサの苗が少なくなったことの検出に基づいて畦際での旋回時等に苗供給モータ116の駆動により自動的に苗載置台42へ苗を補給するようになっている。尚、苗供給モータ116から苗供給コンベア115へ各条の苗供給クラッチ117を介して伝動される構成となっており、苗補給が必要な条のみ苗供給クラッチ117により苗供給コンベア115を駆動するようになっている。苗供給コンベア115の近くには該コンベア115上に苗が載置されていることを検出する予備苗検出センサ118を設けており、該センサ118が苗を検出しないときは苗供給コンベア115を駆動せず警報を発するようになっている。予備苗補給装置114は、苗供給コンベア115部分の左右外側にまで延設され、苗供給コンベア115へ載置するための予備の苗を載置できるようになっている。この予備苗補給装置114も、苗植付部3の苗載置台42と同様に中央6条部分より左右外側を上側へ向けて折りたたみでき、左右幅を縮小することができる。 【0022】 苗植付部3の苗載置台42の展開スイッチSW1又は折りたたみスイッチSW2により苗載置台42の最外端条部分42−1,42−8が折りたたまれていることを検出すると、予備苗補給装置114の苗供給モータ116が駆動しないように前記展開スイッチSW1又は折りたたみスイッチSW2と苗供給モータ116とを電気回路で直列に接続している。これにより、苗載置台42の折りたたみ状態で強制的に苗が供給されることによる苗載置台42又は苗供給モータ116の破損や苗を損傷させて無駄にすることを防止している。尚、展開スイッチSW1又は折りたたみスイッチSW2により苗載置台42の最外端条部分42−1,42−8が折りたたまれていることを検出したとき、予備苗検出センサ118で苗供給コンベア115上に苗があることを検出すると警報を発するようにしておけば、同様に苗載置台42の折りたたみ状態で苗供給コンベア115により強制的に苗が供給されることを防止することができる。 【0023】 図9及び図10は、苗植付部3の別例として10条植えのものを示している。苗載置台42は、上述の8条植えのものと同様の機構で最外側の左右各2条部分42−1,2、9、10を左右内側へ折りたたむ。また、植付伝動部43の左右両外側部分の植付伝動フレーム43bを左右内側へ折りたたんで、最外側の左右各2条部分の苗植付装置44を内側へ移動させることができる。植付伝動部43には各2条毎に苗植付装置44への伝動を断つことができる畦クラッチ119,119aを設け、この畦クラッチ119,119aは走行車輌2側の畦クラッチレバー(図示せず)で操作される。尚、最外側の左右各2条部分の苗植付装置44に対応する畦クラッチ119aは、左右両外側部分の植付伝動フレーム43bを左右内側へ折りたたむときに植付伝動部43の左右中央部分からの伝動機構を分離するための伝動クラッチと兼用している。左右両外側部分の植付伝動フレーム43bは折りたたみモータ120の動力により折りたたむ構成となっており、作業者が手動で苗載置台42を折りたたんだ後、最外側の左右各2条部分の苗植付装置44への伝動を断つべく畦クラッチレバーを操作すると、当該苗植付装置44へ伝動する植付伝動フレーム43bが自動的に折りたたまれる。 【0024】 従って、畦クラッチレバーを植付伝動フレーム43bを折りたたみ操作する操作具と兼用することができ、操作具の低減を図ることができて操作性がよくなる。また、折りたたみモータ120により植付伝動フレーム43bを自動的に折りたたむ構成としたので、重量物である植付伝動フレーム43bの折りたたみ作業の容易化が図れる。尚、展開スイッチSW1又は折りたたみスイッチSW2により苗載置台42の最外端条部分42−1,42−8が折りたたまれていることを検出したときのみ折りたたみモータ120を作動可能に構成すると、苗載置台42を折りたたまずに植付伝動フレーム43bを折りたたむことがなく、折りたたみ手順を誤って苗載置台42と植付伝動フレーム43bあるいは最外側の左右各2条部分の苗植付装置44とを干渉させて破損させることがなく、また折りたたみ作業も安全に行える。 【0025】 また、走行車輌2において、ステアリングハンドル36の左側には有段変速可能な主変速レバ−64を設けており、該レバ−64の操作により主ミッションケ−ス12内のギヤの噛み合いを変更して前進で高速となる「路上走行速」位置、通常植付作業時に使用する前進で低速となる「植付作業速」位置、走行車輌2を後進させる「後進」位置及び前輪16、後輪20,100並びに苗植付部3への伝動を断つ「中立」位置に切り替えるようになっている。また、操縦席35の右側には、苗植付部3の昇降及び駆動の入切を操作可能な植付・昇降レバ−66を設けている。また、該植付・昇降レバ−66の後側には、該植付・昇降レバ−66の操作に拘らず苗植付部3の下降動作を規制可能な下降規制レバ−67を設けている。 【0026】 また、ステアリングハンドル36の右側には前記エンジン4の回転数を調節できるスロットルレバ−76を設け、該レバ−76を前後方向に操作してエンジン4の設定回転数を調節できるようになっている。 また、前記ステアリングハンドル36の下方の左側には主クラッチペダル77を設け、この主クラッチペダル77の踏み込み操作により主ミッションケ−ス12内の主クラッチ(図示せず)を操作し走行車輪16,20、100及び苗植付部3への動力を断つようになっている。また、ステアリングハンドル36の下方の右側には、左右の後輪20をそれぞれ制動するためのブレ−キペダル78を設けている。また、操縦席35前側のステップ部75bには前輪デフロックペダル79を設けており、この前輪デフロックペダル79の踏み込み操作により主ミッションケ−ス12内のデフロック爪(図示せず)を操作して左右の前輪16を等速で駆動させるようになっている。尚、この前輪デフロックペダル79は、前記デフロック爪を操作するデフロックシフタ80に上方から当接して前記デフロックシフタ80を操作するものであって、前記デフロックシフタ80と連結されておらずそのまま上方に引き抜くことができる構成となっている。 【0027】 この田植機には、走行車輌2の前輪16、主後輪20並びに補助後輪100を洗浄するための各々の車輪洗浄ノズル121及び苗植付部3の苗掻き取り口55a並びに苗植付装置44を洗浄するための各2条毎の植付洗浄ノズル122を設けている。車輪洗浄ノズル121は、その車輪径にわたって設けられ、車輪の左右内側から左右外側へ向けて水等の洗浄液を吐出して車輪に付着する泥土を分離するようになっている。これにより、分離される泥土が機体の左右外側へ吐出されるので、例えば上方から洗浄液を供給した場合などのように走行車輌2の内部に泥土が供給されるのを防止でき、走行車輌2の内部の構造物に泥土が付着してその構造物の作動不良を発生させるようなことを防止している。また、植付洗浄ノズル122により苗掻き取り口55aを洗浄できるので、植付性能への影響の大きい苗植付装置44の苗掻き取りの掻き取り量又は掻き取り姿勢等の適正化が図れ、植付苗量又は植付姿勢等の植付状態を安定させ適正に植付できる。尚、植付洗浄ノズル122は、植付伝動フレーム43aの上側に沿って設けられているので、畦等と干渉して破損するようなことが防止される。 【0028】 これらの車輪洗浄ノズル121及び植付洗浄ノズル122は走行車輌2の左右中央に設けた連結管123を介して連結され、洗浄液供給口124を該連結管123に連結している。この洗浄液供給口124に水道等のホースを連結して洗浄液を供給することにより、前記車輪洗浄ノズル121及び植付洗浄ノズル122へ同時に洗浄液を供給することができ、これらの複数箇所にわたる洗浄を容易に行うことができる。尚、通常作業時に洗浄できるように、走行車輌2に洗浄液を貯留する液タンクを設け、液タンクから洗浄液供給口124へ洗浄液が供給されるようにしてもよい。尚、走行車輌2に苗植付部3とは異なる作業装置を装着した場合は、植付洗浄ノズル122に代えて該作業装置を洗浄するための洗浄ノズルを取り付ければよい。 【0029】 また、走行車輌2は、前部のステアリング軸125を収容してステアリングハンドル36のポストを構成するフロントカバ−81、車輌2の左右にそれぞれ前端部から後端部にかけて設けた主サイドカバ−82並びに副サイドカバ−126及び前記フロントカバ−81の後側で前記左右の主サイドカバ−82の左右間に設けたセンタ−カバ−75を設け、これらにより走行車体を上方から覆った構成となっている。 【0030】 図14及び図15に示すように、前記フロントカバ−81の下側でステアリング軸125の前方には、エンジン4を配置している。尚、エンジン4から主ミッションケ−ス12への伝動ベルト6は、フロントカバ−81の下方に配置されている。フロントカバ−81は、前側部分81aと後側部分81bとで構成され、前後に分割可能な構成となっている。前記前側部分81a及び後側部分81bは、その左右側面で機体側面視において両者81a,81bが重複しており、その重複部でカバ−固定用ノブ127により側方から両者81a,81bを締め付けて本機に固定する構成となっている。図15に示すように、機体側面視において、エンジン4は前記前側部分81aと後側部分81bとに跨った位置に配置されている。フロントカバ−81の前側部分81aは、その前部で後述する主サイドカバ−82並びに副サイドカバ−126及びセンタ−カバ−75のステップフロア面75b,82b,126bより低位まで延設され、その下端が後述するエンジンベース128と略同じ高さになっている。 【0031】 センタ−カバ−75の後部には上方に立ち上がった立上り部75aを構成しており、該立上り部75aの上側に操縦席35を設けた構成となっている。尚、前記立上り部75aの前側となるセンタ−カバ−75の前部は、略水平面のステップフロア部75bとなっている。また、前記立上り部75aの後側となるセンタ−カバ−の後端部は、略水平面のリヤステップフロア部75cとなっている。尚、前記センタ−カバ−75の立上り部75aの上部は、基部に対して着脱できるように構成されている。 【0032】 左右の主サイドカバ−82は、後輪20,100付近で該後輪20の外周に沿うように前後に傾斜した傾斜部82aを備えており、該傾斜部82aの前側のステップフロア部82bと後側のリヤステップフロア部82cとを備えて構成されている。尚、前記ステップフロア部82b及びリヤステップフロア部82cは、略水平面に構成されている。左右の副サイドカバ−126は、それぞれ主サイドカバ−82の左右外側に設けられ、主サイドカバ−82と同様に傾斜部126aの前側のステップフロア部126bと後側のリヤステップフロア部126cとを備えて構成されている。また、左右のサイドカバ−82,126のステップフロア部82b,126bとセンタ−カバ−75のステップフロア部75bとは、面一に構成され、両者のステップフロア部75b,82b,126bを自由に行き来できるようになっている。また、左右のサイドカバ−82,126cのリヤステップフロア部82cとセンタ−カバ−75のリヤステップフロア部75cとは、面一に構成され、両者のリヤステップフロア部75c,82c,126cを自由に行き来できるようになっている。 【0033】 次に、走行車輌2のフレ−ム構造について説明する。 主ミッションケ−ス12の後端部に固着した主フレ−ム21は、前後に延びる左右2本の前後延設部21aと該左右の前後延設部の後端部をつなぐように左右に延びる左右延設部21bとを備え、左右の前後延設部21a及び左右延設部21bにより機体平面視で略二等辺三角形状に構成されている。前記左右延設部21bの後側に、後輪ロ−リングフレ−ム23の前後方向の回動軸22を固着している。左右延設部21bの上側には、昇降リンク機構37を支持する左右2本の昇降リンク支持フレ−ム129を上方へ向けて延設している。昇降リンク支持フレ−ム129の上端部には、予備苗補給装置114の左右2本の予備苗補給装置支持フレ−ム113の下端が挿入され、予備苗補給装置114を走行車輌2の後部上側に装着する構成となっている。一方、昇降リンク支持フレ−ム129の若干前側には、主フレ−ム21の左右の前後延設部21aからそれぞれカバ−支持用上下フレ−ム130を上方へ向けて延設している。この左右のカバ−支持用上下フレ−ム130と左右の前記昇降リンク支持フレ−ム129とを互いの上部で左右それぞれ接続する接続フレ−ム131を前後方向に設け、主フレ−ム21、カバ−支持用上下フレ−ム130、前記昇降リンク支持フレ−ム129及び接続フレ−ム131により機体側面視で枠状(ル−プ状)に構成され、重量物である苗植付部3及び予備苗補給装置114を支持する昇降リンク支持フレ−ム129の強度向上を図っている。更に、左右それぞれのカバ−支持用上下フレ−ム130の上部から前側へ向けて補強フレーム132を設け、該補強フレーム132は前部で下側へ向けて屈曲しその下端が主フレ−ム21の左右の前後延設部21aにそれぞれ固着されている。 【0034】 左右のカバ−支持用上下フレ−ム130の上端をつなぐ左右方向のリヤステップ支持フレーム133を設け、該フレーム133にセンタ−カバ−75のリヤステップフロア部75cが載置されて支持される。リヤステップ支持フレーム133の左右両端からから前方へ延びる左右それぞれのカバー支持フレーム134を設け、該フレーム134は機体側面視でサイドカバ−82,126に沿うように屈曲している。このカバー支持フレーム134にセンタ−カバ−75及び左右のサイドカバ−82が載置されて支持される。カバー支持フレーム134は、前部で主ミッションケ−ス12の前輪16への伝動部に支持され、機体前端まで延びている。 【0035】 左右のカバー支持フレーム134の主ミッションケ−ス12の前輪への伝動部より前側には該左右のカバー支持フレーム134を跨ぐようにエンジン支持台135を搭載しており、エンジン支持台135は左右のカバー支持フレーム134に上側から締め付ける締付ボルト136により固着されている。尚、エンジン支持台135の左右両端部のカバー支持フレーム134への載置部分135aはエンジン支持台135の中央に対して後寄りに配置され、該載置部分135aより前側にまで左右のカバー支持フレーム134が延びた構成となっている。エンジン支持台135は、前記載置部分135aが上位でその間の左右中間部のエンジン載置部分135bが低位に配置されている。該エンジン載置部分135bにはエンジンマウント137を介してエンジンベース128を載置し、エンジン4を搭載し支持している。 【0036】 以上により、この走行車輌2は、ステップフロア75b,82b,126bの上側で且つ座席35の前方に設けたステアリングハンドル36の操作で作動するステアリング軸125をステアリングハンドル36から下側へ延設し、ステアリング軸125を収容するフロントカバ−81を機体の前部でステップフロア75b,82b,126bより上側へ隆起させて設け、該フロントカバ−81を前後に分割可能な構成としてフロントカバ−81内に収容する原動機となるエンジン4からの動力により走行推進体となる前輪16、主後輪20及び補助後輪100を駆動して走行し、前後方向に延びる左右のカバー支持フレ−ム134に原動機支持台となるエンジン支持台135を搭載してエンジン4を支持し、前記フレ−ム134をエンジン支持台135の搭載部分より前側へ延設すると共に、フロントカバ−81の前側部分81aを含むエンジン4の前方のカバ−部分を機体正面視でエンジン4、エンジンベース128及びエンジン支持台135と重複しない位置まで移動可能に構成し、エンジン支持台135を前記フレ−ム134に移動しないように固定する固定部材となる締付ボルト136の固定を解除してエンジン支持台135を前記フレ−ム134に沿って前側へ移動可能に構成している。 【0037】 従って、この走行車輌2は、エンジン4からの動力により前輪16、主後輪20及び補助後輪100を駆動して走行し、ステアリングハンドル36の操作でステアリング軸125を作動させて前輪16を操向させ機体を操向させる。そして、カバ−固定用ノブ127をゆるめて外し、フロントカバ−81の前側部分81aを機体から取り外すことにより、該前側部分81aを含むエンジン4の前方のカバ−部分を機体正面視でエンジン4と重複しない位置まで移動させると共に、締付ボルト136を外して該締付ボルト136の固定を解除してエンジン支持台135を左右のカバー支持フレ−ム134に沿って前側へ移動させることにより、フロントカバ−81の後側部分81b、左右の主サイドカバ−82等の他のカバーあるいは前輪16や主ミッションケ−ス12やステアリング軸125等のエンジン4の周辺の部材から離れた前方へエンジン4を移動させることができる。 【0038】 尚、前方へエンジン4を移動させる際には、テンションプ−リ11のテンション力をゆるめて伝動ベルト6をエンジン出力プ−リ5又は主ミッション入力プ−リ7から外して行う。また、この走行車輌2においては、エンジン4、エンジンベース128及びエンジン支持台135の前方のカバ−部分がフロントカバ−81の前側部分81aのみであるので、該前側部分81aを移動させるのみでよい。また、該前側部分81aを機体から取り外す構成としたが、該前側部分81aを回動させる等して移動する構成としてもよい。 【0039】 よって、フロントカバ−81の後側部分81b、左右の主サイドカバ−82等の他のカバーあるいは前輪16や主ミッションケ−ス12やステアリング軸125等のエンジン4の周辺の部材から離れた位置へエンジン4を移動させることにより、これらの部材が邪魔にならずにエンジン4の取り扱いあるいは走行車輌2からの取り外しの作業を行うことができ、エンジン4の各部の調整、修理又は交換等のメンテナンスを容易に行える。尚、フロントカバ−81の前側部分81aを取り外すことでエンジン4の上方が開放されるので、エンジン4を前方へ移動させた後、クレーン等でエンジン4を吊り上げて走行車輌2から取り外すことができる。 【0040】 尚、この走行車輌2は、上述の苗植付部に代えて、縦横に育苗ポットを備える苗箱で育苗した苗を移植する苗植付部を装着することもできる。以下に、その苗植付部について説明する。 8条植えの苗植付部3は、苗箱搬送装置230、第一苗取出装置231、第一苗搬送装置232、第二苗取出装置233、横送装置234、苗植付装置235を備えている。各2条毎の苗箱搬送装置230に複数枚の苗箱が充填され、該苗箱搬送装置230により第一苗取出位置に搬送された苗箱の横一列のポットから、第一苗取出装置231により苗が一斉に押し出される。押し出された苗は第一苗搬送装置232の苗ホルダ−232aに保持されて弧を画くような軌跡で搬送され、第二苗取出装置233で横送装置上に抜き落される。抜き落された苗は、横送装置234によりその左右両端の苗植付装置235に左右半分ずつに分かれて横送りされ、一株ずつ苗植付装置235により苗を圃場に植え付けていく構成である。また、苗植付部3の下部には、フロ−トを設けており、圃場面を整地しながら滑走する構成である。 【0041】 苗箱搬送装置230は、各2条毎に設けられ、後下がりに傾斜した上下2段の苗箱供給部230a,230a(苗供給部)と、その2段の苗箱供給部230a,230aから苗箱搬送路を合流して搬送し、更に前側上方へ苗箱を搬送する苗箱搬送部230b(主供給部)と、それに続いて前記苗箱供給部230a(苗供給部)の下方へ空箱を搬送する苗箱搬送部230cとからなる構成である。また、前記苗箱搬送部230cの出口には、そこから排出される空箱を複数枚重ねた状態で収容できる空箱収容枠230dを設けている。 【0042】 苗箱搬送装置230の苗箱搬送部230bには、第一苗取出位置で苗箱を係止しながら間歇的に苗箱をポット横一列分ずつ搬送する苗箱縦送り装置240を設けている。該苗箱縦送り装置240は、苗箱端縁の前記苗箱送り用の角孔に作用すべく、苗箱搬送路に沿って往復作動する送り爪240a,240aと、それに連動して係脱する係止爪240b,240bを備えている。この苗箱縦送り装置240の作動は、各2条毎の副植付伝動ケ−ス216の各左側部に突出する苗箱縦送り駆動軸240cと連動連結して作動する構成である。 【0043】 前記第一苗取出装置231は、前記苗箱搬送装置230により搬送されてくる苗箱から、その第一苗取出位置のポット内の苗をスライド作動する苗押出しピン231aで苗箱の横一列分ずつ押し出す構成である。該第一苗取出装置231は、副植付伝動ケ−ス216の各左側部に突出する苗取出及び搬送の駆動軸231bに連動連結している。すなわち、該駆動軸231bに一体回転する駆動ア−ム231cが、伸縮ロッド231dを介して左伝動ケ−ス301に内蔵する押出し作動部301aの押出し作動軸231fに一体回転するよう取り付けられている作動ア−ム231gと連結し、押出し作動軸231fと押出し作動部301a内で一体回転するように設けられている扇形のピニオンギアが苗押出しピン231aと一体的に設ける押出し軸231iのラックにかみあっている。尚、右伝動ケ−ス302にも押出し作動部302aを内蔵し、フレ−ム303に内蔵する押出し作動軸231fの回転により作動する。よって、駆動軸231bの回転駆動により、押出し軸231iがスライド作動する構成である。また、苗押出しピン231aは、苗箱の横方向のポットに対して同数同ピッチで設けられていて、押出しピンガイド231jの押出し孔231k及び苗箱の横一列分のポットの底部の切れ目を突き抜けて作動し、横一列分の苗を押し出す。尚、苗を押し出した後、苗箱縦送り装置240が作動する前に該押出しピン231aを引き戻す構成である。 【0044】 第一苗搬送装置232は、前記第一苗取出装置231により押し出された横一列分の苗を苗ホルダ−232aが苗受取り位置P3で受け取って、第二苗取出装置233の苗取出位置P1〜P2に搬送する装置である。この第一苗搬送装置232は、副植付伝動ケ−ス216の各右側部に突出する前記苗取出及び搬送の駆動軸231bに一体回転する駆動ア−ム232cが伸縮ロッド232eを介して右伝動ケ−ス302に内蔵する苗ホルダ−作動部302bへ動力を伝達し、該苗ホルダ−作動部302bから伝動ケ−ス301,302の各左右両外側部に設けられるスイングア−ム232dに一体回転するスイング軸232hに連動連結する。このスイングア−ム232dの先端は苗ホルダ−232aの左右側端に固着する支持プレ−ト232f・232fに枢着し、スイング軸232h・232hを回動軸としてスイング作動するスイングア−ム232d・232dと支持プレ−ト232fとにより平行リンクを構成する。よって、駆動ア−ム232cが駆動回転すると苗ホルダ−232aは、苗受取り位置P3と苗取出位置P1〜P2との間を弧を描くような軌跡で往復移動する。また、苗ホルダ−232aは、位置P3から位置P4の間は苗箱から離間するよう若干後方に移動しながら且つ下方に移動し、位置P4から苗取出位置P1〜P2の間は前方且つ下方に移動するような軌跡になっている。尚、駆動ア−ム232cの駆動回転によりスイングア−ム232dが上動し、苗ホルダ−232aが苗押出し位置P3に至るとスイングア−ム232dがストッパ−体232gに当たって止まる。駆動ア−ム232cは尚も回転してスイングア−ム232dを上動させようとするが、伸縮ロッド232eが伸長して(伸縮ロッド232eのスプリングケ−ス232e’の内のスプリング232e”が縮んで)スイングア−ム232dがストッパ−体232gによって停止されたままとなる。よって、スイングア−ム232dがストッパ−体232gに当たって停止された状態にある間は、苗ホルダ−232aは苗受取り位置P3に位置し、第一苗取出装置231により押し出された苗を受け取る。 【0045】 この第一苗搬送装置232は、第一苗取出装置の苗押出しピン231aの突出作動(苗押出し作動)が開始する前に苗ホルダ−232aが苗受取り位置P3に位置して停止し、苗押出しピン231aの引っ込み作動が完了すると下動し始める。そして、横送装置234が前回受けた苗を左右の苗取り位置にちょうど搬送し終えたときに第一苗搬送装置232が搬送する苗が第二苗取出装置233により横送装置上に受け渡されるように作動する。その後、再び苗ホルダ−232aが上動して苗受取り位置P3に戻る。尚、第一苗取出装置231により押し出された苗をそれぞれ受け取る苗ホルダ−232aの凹状の苗ホ−ルド部232iを、苗箱搬送装置230により搬送される苗箱のポットの左右方向の位置に合わせて形成している。 【0046】 第二苗取出装置233は、第一苗搬送装置232が苗抜取り位置P1〜P2に移動してきたとき、苗ホルダ−232aの各苗ホ−ルド部232iに保持される苗を苗抜取り具233aで抜き出して、横送装置233の苗送りベルト234a・234a上に落とす装置である。苗抜取り具233aは櫛状に形成されていて、苗抜取り位置P1〜P2に移動してきた苗ホルダ−232aの各苗ホ−ルド部232i内に保持される苗を受け止め苗ホルダ−232aのみを通過させて苗を抜き出すように設けられている。また、苗抜取り具233aは、植付伝動ケ−ス216の左側部に突出する第一苗取出装置231の駆動軸231bに一体回転するように取り付けたカムディスク233bにより上下動するように設けられている。即ち、苗抜取り具233aの基部は連結部材を介して回動ア−ム233cに一体的に取付け、その回動ア−ムは回動軸233dに回動自在に取り付ける。回動ア−ム233cにピン233eを固着し、更にピン233eが前記カムディスク233bのカム面に接当するよう付勢するスプリング233fを回動ア−ム233cに取り付ける。これにより、苗抜取り具233aは苗ホルダ−232aから苗を抜き出すと直ちに、上記カム機構により下動して横送装置233の苗送りベルト234a・234a上に強制的に落とすよう作動する。 【0047】 横送装置234は、第二苗取出装置233により抜き落とされた横一列分の苗を苗送りベルト234a・234a上に受けて左右半分づつ左右の苗植付装置235・235の苗取り位置S・Sに搬送する装置である。この横送装置234は、左右伝動フレ−ム240の後側に突出し互いに逆方向に回転する駆動軸234b・234bに駆動ロ−ラ−を一体回転するよう連結し、該駆動ロ−ラ−とその左右内側に回転自在に支持された従動ロ−ラ−233d・233dとに苗送りベルト234a・234aを巻き掛けて、左右の苗送りベルト232a・232aの上面がそれぞれ左右両外側に移動するように作動するようになっている。また、苗送りベルト232aの外周面には、回動軸方向に沿って並ぶ複数の突起234a’が設けられ、苗がこの突起232a’の左右間に挟まれた状態で第二苗取出装置233により抜き落とされ搬送される。苗送りベルト234a・234aの回転作動は、苗植付装置235・235が苗取り位置S・Sから苗を一株づつ取っていくタイミングに合わせて苗を苗取り位置に搬送する。尚、左右の苗送りベルト間には、断面山形状の部材234eが設けられて隙間を覆っている。 【0048】 苗植付装置235は、横送装置234により苗取り位置Sに搬送された苗を一株づつ取って圃場に植付ていく装置である。この苗植付装置235は、左右伝動フレ−ム242から後方に延びる植付伝動フレ−ム243・243の後側左右側部に取り付け、内側に回転不能に固定したカム体を装備しケ−ス側が植付駆動軸235aと一体回転する回転ケ−ス235bに2体の苗植込杆235c・235cを備えた構成となっている。2体の苗植付杆235c・235cの先端は閉ル−プ軌跡Tを描いて移動し交互に苗を圃場へ植込んでいく。尚、横送装置234の苗送りベルト上の苗はベルト終端で苗取り位置Sに設けた苗受け部235d・235dに落とし込まれる。苗受け部235d・235dは、左右に配した板状の植付ガイド235e・235eの上部に形成されていて、植付ガイドのガイド板間隔を左右に広げて苗を受け止めるようになっている。苗受け部235d・235dに受けられた苗は、上方から移動してくる苗植付杆235b・235bの先端部に受け取られて植付ガイド235e・235e間を移動する。尚、苗の床部の左右幅より植付ガイド235e・235eの左右間は若干狭く設けている。そして、苗植付杆235cが植付ガイド235e・235e間を出ても苗植付杆235cの先端部はそのまま床を保持した状態で圃場泥土中まで移送する。苗が泥土中に直立した状態になると、苗植付杆235cはその先端軌跡が若干上側にくぼむようにして上昇移動して(これにより苗植付杆235c・235cは苗を後側に倒さないで圃場に植付られる)、苗が圃場に植付けられていく。 【0049】 苗植付部3の伝動機構について、以下に説明する。 走行車輌2側から植付伝動軸40を介して植付伝動ケ−ス242の入力部に設けられた入力軸242’に動力が入力される。尚、この入力軸242’は、左右中央右側の副植付伝動ケ−ス216の近くに配置される。入力軸242’からベベルギヤ242’a・242a’を介して植付伝動軸242aに伝動し、各2条毎の副植付伝動ケ−ス216及び植付伝動フレ−ム243,243内の伝動機構に伝動する。副植付伝動ケ−ス内には、植付伝動軸242aからギヤ242bとカウンタ−軸244上のギヤ244a、及びギヤ245a、そして、クラッチ245bを介して苗取出及び搬送の駆動軸231bに伝動する。該駆動軸231bには一体回転するよう苗箱送りカム245cが組み付けられ、そのカムに縦送り駆動軸240cに一体回動するよう組まれたア−ム246のロ−ラ−246aが接当し、縦送り駆動軸240cを回動作動する。また、植付伝動軸242aからベベルギヤ242c・248を介して横送装置234の駆動軸234b・234bに伝動する。更に、植付伝動軸243からスプロケット242d、チェン242e、そして植付装置側のスプロケットを介して植付駆動軸235aに伝動し植付装置235を駆動している。245b’は、前記クラッチ245bを入り切り操作するクラッチ作動ピンである。 【0050】 図23に示すように、入力軸242’は、左右中央右側の横送装置234の駆動軸234bに対向する位置に配置され、苗箱搬送装置230の苗箱搬送路と左右位置が重複するように配置されている。従って、入力軸242’へ伝動する植付伝動軸40を、平面視で植付クラッチケ−ス41の位置から機体の左右中央の昇降リンク機構37に干渉しない位置に配置でき、且つ入力軸242’との角度差が大きくならないように前後真直な方向に配置できる。 【0051】 この苗植付部3における植付条間は田植用であるため33cmであるが、いぐさ用の苗植付部では植付条間が21cmと狭くなるため、左右に並ぶ苗箱搬送装置230の間隔が狭くなり、特に入力軸242’の配置が困難となる。ところが、副植付伝動ケ−ス216の近くで苗箱搬送装置230の苗箱搬送路と左右位置が重複する位置に入力軸242’の位置を設定すると、いぐさ用の苗植付部でも、植付伝動軸40を、平面視で植付クラッチケ−ス41の位置から機体の左右中央の昇降リンク機構37に干渉しない位置に配置でき、且つ入力軸242’との角度差が大きくならないように前後真直に配置することができる。 【0052】 尚、この発明の実施の形態は走行車輌の一例として乗用型の田植機1の走行車輌2について記述したが、本発明は乗用型の田植機のものに限定されるものではない。野菜移植機等の他の苗移植機あるいは農作業機においても利用できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】乗用型の田植機の側面図 【図2】乗用型の田植機の平面図 【図3】走行車輌の要部を示す平面図 【図4】折りたたんだ状態の苗載置台を示す側面図 【図5】折りたたんだ状態の苗載置台を示す断面図 【図6】苗載置台の最外端条部分の固定構造を示す断面図 【図7】折りたたんだ状態の乗用型の田植機を示す平面図 【図8】折りたたんだ状態の乗用型の田植機を示す側面図 【図9】10条植えの苗植付部の要部を示す平面図 【図10】10条植えの苗植付部の要部を示す背面図 【図11】折りたたんだ状態の10条植えの苗植付部を示す平面図 【図12】折りたたんだ状態の10条植えの苗植付部を示す側面図 【図13】洗浄ノズルを判りやすく示す乗用型の田植機の一部の平面図 【図14】走行車輌の前部の一部を示す正面図 【図15】走行車輌の前部の一部を示す側面図 【図16】異なる苗植付部を示す側面図 【図17】異なる苗植付部を示す平面図 【図18】異なる苗植付部の2条分の一部破断する背面図 【図19】異なる苗植付部2条分の左側面図 【図20】異なる苗植付部2条分の右側面図 【図21】第二苗取出装置及び苗植付装置を示す側面図 【図22】第一苗搬送装置の搬送工程を判り易く示した図 【図23】苗植付部2条分(左右中央寄りの右側)の伝動構成を示す展開平面断面図 【符号の説明】 2…走行車輌、4…エンジン、16…前輪、20…主後輪、35…操縦席、36…ステアリングハンドル、75…センタ−カバ−、75b…センタ−カバ−のステップフロア部、81…フロントカバ−、82…主サイドカバ−、82b…主サイドカバ−のステップフロア部、100…補助後輪、125…ステアリング軸、126…副サイドカバ−、126b…副サイドカバ−のステップフロア部、134…カバー支持フレ−ム、135…エンジン支持台、136…締付ボルト
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成14年6月28日(2002.6.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2004−33012(P2004−33012A) |
| 【公開日】 |
平成16年2月5日(2004.2.5) |
| 【出願番号】 |
特願2002−190403(P2002−190403) |
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