| 【発明の名称】 |
さとうきび植付け作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 英男 【住所又は居所】鹿児島県日置郡伊集院町麦生田681−8 文明農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】さとうきび植付け畦の間隔を一定に、かつ平行にし、エンジン馬力を上げることなしに、植付けを深くすることができ、また、植付けを終えた圃場にトラクタのわだちが残らないように、さとうきび植付け作業機の全体機構を工夫すること。
【解決手段】砕土ロータと、リッジャー及び当該リッジャーの後方の種きび分配手段さらにその後方の覆土板さらにその後方の鎮圧ローラからなる種きび植付け装置とを備え、トラクタに直装してPTO軸によって駆動される、1条植え方式のさとうきび植付け作業機について、トラクタの左方の走行輪の後方に補助リッジャーを配置し、右側の走行輪の後方に上記種きび植付け装置を配置し、上記補助リッジャーの作溝深さを種きび植付け装置のリッジャーの作溝深さよりも浅くし、補助リッジャーによる溝をマーカーとして、右側車輪で当該溝を追跡走行させて、種きび植付け装置のリッジャーで再作溝するようにしたこと。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 砕土ロータと、リッジャー及び当該リッジャーの後方の種きび分配手段さらにその後方の覆土板さらにその後方の鎮圧ローラからなる種きび植付け装置とを備え、トラクタに直装してPTO軸によって駆動される、1条植え方式のさとうきび植付け作業機において、 トラクタの左方の走行輪の後方に補助リッジャーを配置し、右側の走行輪の後方に上記種きび植付け装置を配置し、 上記補助リッジャーの作溝深さを種きび植付け装置のリッジャーの作溝深さよりも浅くし、 補助リッジャーによる溝をマーカーとして、右側車輪でこれを追跡走行させて、種きび植付け装置のリッジャーで再作溝するようにしたさとうきび植付け作業機。 【請求項2】 上記補助リッジャー、植付け装置のリッジャー間の左右方向間隔を多段に調整可能にした請求項1のさとうきび植付け作業機。 【請求項3】 機体フレームの前部の左方にきび置き枠を設け、右方に裁断装置を備えた種きび供給装置を設け、 機体フレームの後部中央にデッキを設け、 上記デッキ上に立って種きび供給装置へのさとうきび投入作業を行うようにした請求項1のさとうきび植付け作業機。 【請求項4】 裁断装置を備えた種きび供給装置を植付け装置のリッジャーの上に配置し、上記リッジャーの左右の排土板後部の空間に横材を渡して種きび整列装置を構成し、 植付け装置のリッジャーの上記空間に、供給装置の裁断装置で裁断された種きびを自然落下させるようにした請求項1のさとうきび植付け作業機。 【請求項5】 上記種きび整列装置の横材が横棒である請求項4のさとうきび植付け作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】 この発明は農耕用トラクタ(以下「トラクタ」という)に直装される、1条植え方式のさとうきび植付け作業機に関するものであり、エンジン馬力を大きくすることなしに、植込み深さを深くすることができ、植付け畦の間隔を一定に、かつ平行にすることができ、さらに植付けられたさとうきび畑(圃場)にトラクタのわだちを残さないようにすることができるものである。 【0002】 【従来の技術】 鋤やロータリーによって深耕し、古株を破砕して均されたさとうきび畑(圃場)に、筋状のV溝をリッジャーで形成し、当該V溝の底に長さ20〜30cmに裁断されたきび桿(以下、「種きび」という)を所定の間隔で、前後方向に横倒しにして並べ、これに覆土し、覆土を鎮圧するという手順で、さとうきびの植付け作業はなされる。さとうきび植付け作業機は、この一連の作業を一貫して行うものであり、このときに施肥も同時に行うのが一般的である。 また、種きびの供給形態については、所定長さに切断した種きびをホッパーに投入し、当該ホッパーからコンベアで一本づつ取り出し、横倒しにして搬送し、植付け溝に分配するもの(特開平11−9号公報)や、さとうきびを種きび供給装置の裁断装置に投入することで、所定の長さに裁断して、シュートで横倒しにして搬送し、植付け溝に分配するもの(実用新案登録第3040360号公報)など様々である。しかし、現在では、さとうきびを長いままで種きび供給装置に挿入して、供給装置で裁断して種きびにするのが一般的である。 なお、これらのさとうきび植付け作業機は、トラクタに直装して使用されるアタッチメントであり、運転者がトラクタを運転し、作業者が供給装置へのさとうきびの投入を行うことによって、植付け作業を行うものである。 【0003】 このようなさとうきび植付け作業機の機構は、種きびの供給形態の違い、施肥装置の有無、消毒装置の有無などの違いによって様々であるが、植付け作業機の基本機構の概要は図1に示すようなものである。すなわち、植付け作業機Aは、トップマスト1、ロアリンク連結部2によってトラクタに連結される。そのフレームの上部にトラクタのPTO軸で駆動される入力軸4aを備えた変速機4、作業者用のシートなどがあり、フレームの下部にチェン伝動ケース7、砕土ロータ8、縦軸9aで取り付けられたリッジャー(作条鋤、あるいは作溝鋤)9があり、後部に種きび供給装置10、覆土板11、鎮圧ローラ12が設けられている。図1の種きび供給装置10は、ホッパー10aに投入された種きびを横倒しにした状態でコンベア10bで上方に引き上げ、シュータに投入し、シューター下端から覆土板11の前に、落下させるものである。因みに、種きびが垂直の姿勢でV溝の底に落ちると、圃場が予め深耕されているためリッジャーで形成された溝の底は柔らかいので、種きびが溝底に突き刺さって立ってしまうことがあり、そのために種きびが溝底に横倒しにはならない場合が少なくない。 【0004】 また、圃場は予め深耕されているので、リッジャーだけで作溝することができないではないが、リッジャーによる作溝の抵抗を低減する等のために、砕土ロータ8で砕土してこれをリッジャー9で受けて、このリッジャー9によってV溝を形成(作溝)するのが一般的である。 上記特開平11−9号公報に記載されている従来例は2条植え方式のものであり、上記実用新案登録第3040360号公報の従来技術は1条植え方式のものである。1条植え方式のものも、また、2条植え方式のものも、さとうきび植付け作業機に加わる牽引抵抗の左右のバランスを確保するために、植付け装置(作溝用のリッジャー、種きび分配手段、覆土板、鎮圧ローラ等からなるもの)がフレームの左右対象の位置に配置されている。 【0005】 1条植え方式のものでは、植付け装置がトラクタの左右走行輪のわだちの中央を通過することになるので、トラクタのわだちが作付け後に残ってしまうことになる。また、当該作業機は小型、軽量であり、エンジン馬力が比較的小さい小型トラクタで牽引させるものであることから、リッジャー9で作溝するV溝を十分に深くすることはできないのが実情である。 他方、さとうきびの倒伏を防止し、また増収を図るために、株出し位置が低くなるように、植付けを深くすることが望まれる。その理由は次のとおりである。すなわち、さとうきびは、種きびの植付けによる1年目、古株からの芽出しによる2年目、さらにその古株からの芽出しによる3年目の計3回収穫がなされ、その後の4年目で古株が掘り起こされて再び種きびの植付けがなされる。上記の1年目、2年目、3年目の刈り取り状況は図7の(a)(b)(c)に示す如くであり、芽出し位置hが2年目、3年目と上方に上がって畦の表面に近くなる (図7(b)(c))。このことが2年目、3年目の収量が低下する原因の一つになっている。 図7から明らかなように、植付け深さを深くするほど、2年目、3年目の芽出し位置hが深くなるので、2年目、3年目の増収が図られる。 【0006】 植付けを深くすることが上記のとおり望ましいのであるが、しかし、小型トラクタで牽引させる小型のさとうきび植付け作業機では、上記のとおり植付けを余り深くすることはできない。また、植付けが終わった圃場にトラクタのわだちが残ると、この部分は車輪で踏み固められたままであるから、排水性、通気性が悪い。 また、さとうきびの手入れ作業は各種作業機で行われることから、植付け畦の間隔は常に一定で、かつ平行であること(当該間隔がばらつかないこと)が望ましい。他方、さとうきび畑は、水田と違って、水平ではなく、斜面のところがすくなくないので、トラクタの運転者の技量で作溝間の間隔を一定、かつ平行にするのは容易でなく、このために畦の間隔が必ずしも一定にならず、また、必ずしも平行にはならない。 【0007】 さらに、種きびを植付けてから2年目、3年目の収量低下を回避するために種きびの植付けを深くすることが望ましいので、小型軽量のさとうきび植付け作業機についても、牽引抵抗を増大させることなしにできるだけ作溝深さを深くしつつ、簡便に使用することができ、さらにこれを軽量化し、コンパクト化することが望まれる。 【0008】 【解決しようとする課題】 【課題1】 この発明は、作付け畦の間隔を一定に、かつ平行にし、エンジン馬力を上げることなしに、植付けを深くすることができ、また、植付けを終えた圃場にトラクタのわだちが残らないように、さとうきび植付け作業機の全体機構を工夫することをその課題1とするものである。 【0009】 【課題2】 また、さとうきび植付け作業機の一層のコンパクト化、軽量化を図れるように、種きび供給装置の配置、種きび分配装置を工夫することを課題2とするものである。 【0010】 【課題解決のために講じた手段】 【解決手段1】 上記課題1を解決するために講じた手段1は、砕土ロータと、リッジャー及び当該リッジャーの後方の種きび分配手段さらにその後方の覆土板さらにその後方の鎮圧ローラからなる種きび植付け装置とを備え、トラクタに直装してPTO軸によって駆動される、1条植え方式のさとうきび植付け作業機について、次の(イ)乃至(ハ)によって構成されるものである。 (イ)トラクタの左方の走行輪の後方に補助リッジャーを配置し、右側の走行輪の後方に上記種きび植付け装置を配置したこと、 (ロ)上記補助リッジャーの作溝深さを種きび植付け装置のリッジャーの作溝深さよりも浅くしたこと、 (ハ)補助リッジャーによる溝をマーカーとして、右側車輪で当該溝を追跡走行させて、種きび植付け装置のリッジャーで再作溝するようにしたこと。 なお、上記の「作溝深さ」は、リッジャーによって形成される溝の深さを意味する。 【0011】 【作用】 トラクタに直装して牽引させることによって、砕土ロータで耕耘しながら左右のリッジャーで互いに平行な2条のV溝が形成される。このとき、補助リッジャーによる溝深さは、比較的浅く(例えば、最終溝深さの1/2)、この溝に沿ってトラクタの車輪を走行させることによって、種きび植付け装置のリッジャーは、補助リッジャーによって先に形成された浅いV溝を追跡しながら(補助リッジャーによるV溝をマーカーとして右側車輪がこれを追跡走行する)、当該V溝をさらに掘り下げて深いV溝を形成することになる。そして、この深く掘られたV溝に種きびが植付けられるのであるから、植付けが完了した畦の間隔は、常に左右のリッジャーの間隔に等しく、かつ平行である。また、このようにして深く掘り下げられたV溝に種きびが分配され、植付けられるのであるから、その植付け深さは深い。 【0012】 ところで、補助リッジャーによって先に形成された浅いV溝に沿って右方の車輪が走行し、その結果、種きび植付け装置のリッジャーが上記V溝をさらに掘り下げて深い植付けV溝を形成する、という作業が1条の畦の植付け毎に繰り返される。植付け装置のリッジャーによる作溝は、いわば2度掘りの2回目であるから、当該リッジャーで実際に掘り下げられる深さはそれほど深くなく(例えば、最終溝深さの1/2)、また、左右のリッジャーにかかる負荷を調整してバランスさせることができる。また、左右のリッジャーによる作溝の深さは、所要深さのV溝を一つのリッジャーで形成する従来技術の場合に比して著しく小さく(例えば、1/2)、したがって、これらにかかる牽引抵抗は格段に小さい(例えば、深さが1/2であれば、抵抗は1/2よりも小さい)。したがって、左右のリッジャーにかかる全抵抗は、従来の1条植えのさとうきび植付け作業機のそれ(一度の作溝によって所定深さの溝を形成するもの)に比して小さい。したがって、エンジン馬力を大きくすることなしにより深いV溝を形成することができる。 【0013】 また、右側の車輪のわだちを植付け装置が通過してこれを消すので、当該わだちが圃場に残ることはない。 なお、上記の補助リッジャー、植付け装置の配置は、植付け作業を圃場の右側から左側に順次進行させる植付け作業を想定したものであるから、植付け作業を圃場の左側から右側に順次進行させることを想定するときは、補助リッジャー、植付け装置の配置関係は左右位置は上記の場合と反対になる。 【0014】 【実施態様1】 実施態様1は、上記補助リッジャー、植付け装置のリッジャー間の左右方向間隔を多段に調整可能にしたことである。 【0015】 【作用】 トラクタの走行輪間の幅調整に合わせて、補助リッジャー、植付け装置のリッジャー間の間隔を調整することによって、上記左右の走行輪と左右のリッジャーとの前後方向位置を常に一致させることができ、また、この間隔調整によって植付け畦の間隔が調整される。 【0016】 【実施態様2】 実施態様2は、機体フレームの前部の左方にきび置き枠を設け、右方に裁断装置を備えた種きび供給装置を設け、 機体フレームの後部中央にデッキを設け、 上記デッキ上に立って種きび供給装置へのさとうきび投入作業を行うようにしたことである。 【0017】 【作用】 機体フレームの前部左方にきび置き枠を設け、右方に種きび供給装置を設け、後部中央にデッキを設け、機体フレームの前部左方にきび置き枠にさとうきびを搭載しておいて、上記デッキに立って、種きび供給作業を行うものであるから、さとうきび植付け作業機のフレームの前後方向長さが短かく、当該作業機全体が極めてコンパクトになる。したがって、当該作業機の軽量化、小形化が図られる。 【0018】 【解決手段2】 上記課題2を解決するために講じた手段2は、解決手段1を前提として、 裁断装置を備えた種きび供給装置を植付け装置のリッジャーの上に配置し、 上記リッジャーの左右の排土板の後部空間に横材を渡して種きび整列装置を構成し、 植付け装置のリッジャーの左右の排土板間の空間に、供給装置の裁断装置で裁断された種きびを自然落下させるようにしたことである。 【0019】 【作用】 裁断装置を備えた種きび供給装置を植付け装置のリッジャーの上に配置したことで、種きび供給装置が、上下方向、前後左右方向において植付け装置に近接して配置される。したがって、さとうきび植付け作業機のフレームの前後方向幅が短くなり、そのコンパクト化、軽量化が図られる。また、裁断装置を備えた種きび供給装置を植付け装置の上に配置したことで、種きび供給装置の高さが下げられるので、きび置き枠の位置を下げることができ、また、長いさとうきびを供給装置の裁断装置に投入する作業をデッキ上に立ったままで行うことができる。そしてまた、作業者の当該作業機への乗り降りが極めて簡便であり、当該作業機の使い勝手が著しく向上する。 【0020】 また、裁断された種きびが供給装置から植付け装置のリッジャーの上端開口部23wに直接投入されて、リッジャーの左右の排土板間の空間内で、当該リッジャーで形成されたV溝の底に自然落下するので、リッジャー後端が通過したときの戻り土(落ちてV溝の底に戻った土)の上に種きびが分配されることはない。また、種きびが供給装置から、直接リッジャーの左右の排土板間の空間に落とし込まれるが、種きびは必ず上記種きび整列装置によってV溝の底に横倒しにされるので、V溝の底に突き立ったままで覆土されてしまうことはない。 【0021】 【実施態様1】 実施態様1は、上記種きび整列装置の横材が横棒であることである。 【作用】 種きびが垂直の姿勢で自然落下してV溝の底に突き立っても、横棒の前進動作でその種きびの上端を前方に押して倒すので、V溝の底に突き立ったままで覆土されてしまうことはない。 【0022】 【実施例】 次いで、図面を参照して実施例を説明する。 この実施例のさとうきび植付け作業機は、さとうきびを長いままで供給装置の裁断装置に供給するタイプのものであり、また、施肥装置を備えている。 さとうきび植付け作業機のフレームFは図4に示すように、全体としてT型をしており、トラクタのPTO軸によって駆動される変速機、砕土ロータ21等を備えたロータアセンブリXがその前方に組み付けられている。また、フレームFの前方左部F1にきび置き枠22があり、前方右部F2の下に植付け機装置のリッジャー23が配置され、その後方に、覆土板24、鎮圧ローラ25等を備えた覆土アセンブリYのフレームfの先端が連結されている。そして、覆土アセンブリYのフレームfの上方に施肥装置26が配置されており、施肥装置26から下方に延びたプラスチックホースの下端が覆土板24よりも前方に突き出されている。 【0023】 次に、植付け用溝、畦の形成について説明する。 フレームFの前方左部の後端に補助リッジャー30が配置され、前方右部の下に植付け装置のリッジャー23が配置されている。両リッジャー23,30は、その縦軸をフレームFのソケットに挿入して装着されており、このソケットは左右方向にその位置を調整でき、また、両リッジャー23,30の鋤込み深さを調整できるようになっている。 補助リッジャー30、及び上記リッジャー23は、トラクタの左右の走行輪の真後ろにあって、これらのわだちをそれぞれ追跡する。 さとうきび植付け作業機が走行するとき、砕土ロータ21で圃場(畑)の表土が掘り起こされ(耕耘深さは例えば25cm)、左右のリッジャー23,30によって2つの溝V1,V2(図4参照)が平行に形成される。そして、一つ前の畦の植付け作業で補助リッジャー30によって既に形成されている溝V1をマーカーとして右側の走行輪がこれを追跡走行し、その後をリッジャー23が追跡して溝V2を形成する。したがって、車輪幅及び左右のリッジャー23,30間の間隔を調節することによって、作付け畦の間隔が調整される。 【0024】 また、補助リッジャー30による作溝深さ(鋤込み深さ)、すなわち溝V1の深さは、10〜15cmの範囲で調整され、植付け装置のリッジャー23の作溝深さ、すなわち溝V2の深さは25〜30cmの範囲で調整される。リッジャー23は補助リッジャー30による溝V1(深さ10〜15cm)の底を再度鋤込むものであるから、その作溝深さ(25〜30cm)の約1/2が当該リッジャー23による実際の鋤込み深さである。そして、両リッジャーの作溝深さを調整することによって、リッジャー23にかかる負荷と補助リッジャー30にかかる負荷とをほぼバランスさせることができる。 【0025】 上記のようにして植付け装置のリッジャー23による、深さ25〜30cmの溝V2の底に、種きびが整列されて分配される。そして、施肥装置26から下方に延びたプラスチックホースを介して施肥され、覆土板24で覆土され、鎮圧ローラ25で鎮圧される。このときの植込み深さは、植付け装置のリッジャーの1回の鋤込みで植付け溝を形成する場合に比して、数センチ深くすることができ、したがって、種きびはそれだけ深く植付けられる。 【0026】 補助リッジャー30で予め浅い溝V1を形成し、これをトラクタの右側車輪を誘導するマーカー(誘導目印)として利用するとともに、植付け装置のリッジャー23で上記溝V1を再度鋤いて深い溝V2を形成することの意義は、エンジン馬力を増大させることなしに、深い植付け溝を形成できることである(種きびを深植えすることの意義については、従来技術の項の記載を参照されたい)。 【0027】 補助リッジャー30で作溝された溝V1をマーカーとしてトラクタを運転者が運転する場合は、これを右側後輪で追跡するように、溝V1を目印にしてハンドル操作を行えばよい。なお、さとうきび植付け作業では、前輪を後輪で追従させて前輪のわだちが残らないように、前輪間幅を後輪間幅と等しくするのが一般的であるから、後輪で溝V1を追跡させるには、前輪で溝V1を追跡させればよく、したがって、この追跡走行操作は極めて簡単である。 【0028】 自動操縦でトラクタを走行させる場合は、CCDカメラで溝V1を真上から撮影し、その撮像を画像処理し、溝V1の中心線を前輪が追跡するように走行制御すればよい。この場合も、前輪間幅と後輪間幅とが等しいので、前輪で溝V1を追跡させればよい。また、自動操縦制御による場合は、この溝V1の終端を上記CCDカメラの画像で検出して、終端に達したとき自動走行停止させることもできるので、運転の安全は十分確保される。したがって、補助リッジャーで作溝された溝V1をマーカーとして利用することによって、トラクタを自動操縦することも可能である。 【0029】 次に種きびの供給、分配、整列について説明する。 フレームFの前方右部F2の上に、裁断装置27bを備えた種きび供給装置27が配置されており、この種きび供給装置27の排出口28の真下にリッジャー23が配置されている。このリッジャー23の後部に種きび整列装置があり、この種きび整列装置はリッジャー23の左右の排土板41,41の後部に横棒42が固定して(排土板下端から215mmの高さ位置)構成されているものである(図5参照)。リッジャー23の排土板41,41の上方に幅広の開口部23wがあり(図2、図5参照)、種きび供給装置27の排出口28が上記開口部23wの上に重なっている。 【0030】 作業者がフレームF3のデッキに立って、きび置き枠22内のさとうきびを種きび供給装置27の裁断装置27bの投入口27aに挿入すると、これが裁断装置27bで裁断されて種きびとなり、この種きびが供給装置27の排出口28から排土板の上記開口部23wに投入される。開口部23wに投入された種きびは、上記横棒42の前方において上記開口部の下方の空間S(幅151mm、前後方向長さ330mm)に自然落下し、その大方は上記空間S内で横倒しになっ て、リッジャー23による溝V2の底に分配される(図8参照)。しかし、その一部は溝底に突き刺さって立つが、このように突き立っても、リッジャー23の前進によって横棒42で前方に押し倒されるので、突き立った種きびは上記空間S内で溝底に確実に横倒しにされる。排土板41,41が通過したときの溝への戻り土の上に種きびが落下すると、植込み深さが浅くなってしまうが、上記のとおり、種きびは左右の排土板間の空間S内で確実に横倒しになるので、上記のような事態にはならない。 【0031】 上記横棒42の代わりに斜板43を設け(図6)、垂直な姿勢で落下する種きびをこの斜板43に当てて斜めにし、斜板43上を前方に滑り落とさせることによって、溝V2の底に突き刺さることを防止するようにしてもよい。 【0032】 なお、この実施例では、種きび供給装置27をリッジャー23の上記開口部23wの真上に配置しているが、種きび供給装置27のリッジャー23に対する前後方向、左右方向の位置関係は、必ずしも厳密に真上でなければないらないものではなく、機器の配置の都合で、多少前後左右にずらすこともできる。その場合は、種きび供給装置27の排出口28とリッジャー23の開口部23wとの間を斜板などでつないで、種きびを上記開口部23wに導くようにすればよい。 【0033】 【発明の効果】 1.請求項1乃至請求項3に係る発明の効果 以上説明したとおり、この発明は、上記解決手段の構成(イ)(ロ)及び(ハ)によって、補助リッジャーによって比較的浅いV溝を形成し、これをマーカーとして、トラクタの右方の後輪で追跡させ、該溝を種きび植付け装置のリッジャーで再度作溝して、種きび植付け装置のリッジャーによる溝に種きびが植付けられる。種きび植付け装置のリッジャーによる作溝はいわば2度掘りであるから、植付け溝が深い割りには、当該リッジャーにかかる負荷は小さい。したがって、小型軽量のさとうきび植付け作業機で、一段と深い溝を形成して種きびを植付けることができる。 【0034】 2.請求項4に係る発明の効果 裁断装置を備えた種きび供給装置を植付け装置のリッジャーの真上に配置し、植付け装置のリッジャーの左右の排土板の後部空間に横材を配置して種きび整列装置を構成し、裁断された種きびを供給装置27から上記リッジャーの左右の排土板間の空間に自然落下させるようにしたことによって、小型のさとうきび植付け作業機を著しく簡略化し、コンパクトにすることができる。 また、上記種きび整列装置で種きびが確実に横倒しにされるから、種きびは確実に横倒しにされ、その状態で植付けられる。さらに、種きびがリッジャーの左右の排土板間の空間において、横倒しされた状態で溝底に分配されるので、排土板が通過したときの溝への戻り土(滑り落ちで溝の底に戻った土)の上に種きびが分配され、その結果、浅植えになってしまうことが確実に回避される。 したがって、全ての種きびが確実に深いV溝の底に植付けられる。 【図面の簡単な説明】 【図1】は、従来例の側面図である。 【図2】は、実施例の側面図である。 【図3】は、機体フレームの概略の背面図である。 【図4】は、機体フレームの概略の平面図である。 【図5】は、実施例における整列装置の要部斜視図である。 【図6】は、整列装置の他の例の断面図である。 【図7】は、さとうきびの芽出しの状態を示す模式図である。 【図8】は、植付け作業を模式的に示す側断面図である。 【符号の説明】 21:砕土ロータ 22:きび置き枠 23:リッジャー 23w:開口部 24:覆土板(鎮圧ディスク) 25:鎮圧ローラ 26:施肥装置 27:種きび供給装置 27a:投入口 27b:裁断装置 28:排出口 30:補助リッジャー F:フレーム F1:フレームFの前方左部 F2:フレームFの前方右部 F3:フレームFの後方中央部 V1:補助リッジャー30よる溝 V2:リッジャー23による溝 X:ロータアセンブリ Y:覆土アセンブリ f:覆土アセンブリYのフレーム
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| 【出願人】 |
【識別番号】000239725 【氏名又は名称】文明農機株式会社 【住所又は居所】鹿児島県日置郡伊集院町麦生田681−8
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| 【出願日】 |
平成14年6月11日(2002.6.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100110386 【弁理士】 【氏名又は名称】園田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2004−8175(P2004−8175A) |
| 【公開日】 |
平成16年1月15日(2004.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2002−169844(P2002−169844) |
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