| 【発明の名称】 |
移動農機の傾斜検出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山崎 弘章 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体もしくは作業部の傾斜角検出に基づいて作業部の傾斜姿勢制御を行う移動農機であって、該移動農機に、走行機体もしくは作業部の絶対傾斜角を検出する重力式傾斜センサと、走行機体もしくは作業部の相対傾斜角を検出するジャイロと、ジャイロが検出した角速度が略「0」の状態では、重力式傾斜センサの検出データに基づいて演算される傾斜角を最終的な傾斜角とし、かつ、重力式傾斜センサの傾斜角を基準値として格納する安定時検出手段と、ジャイロが検出した角速度が略「0」でない状態では、ジャイロの検出データに基づいて傾斜角を演算すると共に、演算した傾斜角に基準値を加算して最終的な傾斜角とする変動時検出手段とを設けたことを特徴とする移動農機の傾斜検出装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、トラクタ、移植機、管理機、収穫機等の移動農機の傾斜検出装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 一般に、この種移動農機のなかには、走行機体もしくは作業部の傾斜角検出に基づいて傾斜姿勢制御を行うものがあるが、従来、傾斜角検出用センサとしては振子センサ等の重力式傾斜センサが用いられていた。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、重力式傾斜センサにおいては、振子等の検出体に慣性力が作用するため、急激な傾斜変動に追随することができず、応答性に劣るのが実状であった。そこで、高速応答性を具備するジャイロを用いて傾斜角検出を行うことが提案されるが、ジャイロにおいては、アンプ等を構成する電子部品の温度変化等に伴って特性変化が生じる許りか、ジャイロ出力から検出角を演算する際にも誤差が生じるため、長時間に亘って傾斜角検出を継続した場合には、誤差が累積されて検出精度が低下するという不都合がある。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる移動農機の傾斜検出装置を提供することを目的として創案されたものであって、走行機体もしくは作業部の傾斜角検出に基づいて作業部の傾斜姿勢制御を行う移動農機であって、該移動農機に、走行機体もしくは作業部の絶対傾斜角を検出する重力式傾斜センサと、走行機体もしくは作業部の相対傾斜角を検出するジャイロと、ジャイロが検出した角速度が略「0」の状態では、重力式傾斜センサの検出データに基づいて演算される傾斜角を最終的な傾斜角とし、かつ、重力式傾斜センサの傾斜角を基準値として格納する安定時検出手段と、ジャイロが検出した角速度が略「0」でない状態では、ジャイロの検出データに基づいて傾斜角を演算すると共に、演算した傾斜角に基準値を加算して最終的な傾斜角とする変動時検出手段とを設けたことを特徴とするものである。そして本発明は、この構成によって、傾斜角検出の応答性および検出精度を向上させることができるようにしたものである。 【発明の効果】 【0005】 本発明は叙述の如く構成されたものであるから、走行機体もしくは作業部の傾斜角検出に基づいて傾斜姿勢制御を行うものでありながら、重力式傾斜センサおよびジャイロを備えており、そして、ジャイロの検出角が安定状態である場合には、重力式傾斜センサの検出角を最終的な検出角とする一方、ジャイロの検出角が変動状態である場合には、ジャイロ安定時に格納した重力式傾斜センサの検出角(基準値)にジャイロの検出角を加算して最終的な検出角とするため、それぞれの長所を生かした傾斜角検出が可能になる。即ち、ジャイロ安定時には、誤差の少ない絶対傾斜角を検出できる一方、ジャイロ変動時には、応答性に優れた傾斜角検出を行うことができ、しかも、ジャイロの基準値は、ジャイロの検出角が安定する毎に更新されるため、特性変化による誤差や演算による誤差が累積される不都合も解消することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0006】 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1はトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介してロータリ等の作業部3が昇降自在に連結されている。そして作業部3は、リフトシリンダ4の伸縮に伴うリフトアーム5の上下揺動に連動して昇降する一方、リフトロッドシリンダ6の伸縮に基づいて左右傾斜するが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0007】 7は前記走行機体1に設けられる重力式傾斜センサであって、該重力式傾斜センサ7は、機体左右方向(ローリング方向)の絶対傾斜角を検出すべく取付けられているが、さらに走行機体1には、重力式傾斜センサ7と同一方向の相対傾斜角を検出するジャイロ8(角速度出力タイプ)が併設されている。 【0008】 さらに、前記走行機体1には、マイクロコンピュータ等を用いて構成される制御部9が設けられるが、該制御部9は、前述した重力式傾斜センサ7およびジャイロ8に加え、傾斜自動制御をON−OFFするための傾斜自動スイッチ10、傾斜自動制御の目標傾斜を設定するための傾斜設定ボリューム11、リフトロッドシリンダ6の作動長を検出するためのロッド長センサ12、走行状態を検出するための車軸回転センサ13(走行クラッチの断続検出スイッチでも可)等から信号を入力する一方、リフトロッドシリンダ6を作動させる電磁バルブの伸長用ソレノイド14、縮小用ソレノイド15等に対して作動指令を出力すべく構成されている。即ち、制御部9は、前記重力式傾斜センサ7およびジャイロ8の出力に基づいて走行機体1の左右傾斜角を検出する傾斜角検出制御、前記検出角と目標傾斜角との比較に基づいて作業部3を自動的に傾斜制御する傾斜自動制御等の各種制御を行うが、以下、本発明が要旨とする傾斜角検出制御をフローチャートに基づいて詳述する。 【0009】 さて、傾斜角検出制御においては、まず、所定時間毎にサンプリングされる重力式傾斜センサ7の検出データに基づいて傾斜角(絶対傾斜角)Sを演算した後、走行状態を判断するが、走行停止中である場合には、ジャイロ8の中立値(角速度が「0」のときのジャイロデータ)を格納すると共に、最終的な検出傾斜角(傾斜自動制御の参照データ)を格納する「傾斜角」変数に前記傾斜角Sを格納するようになっている。 【0010】 一方、機体が走行中である場合には、ジャイロ8が出力した角速度が略「0」であるか否かを判断し、該判断がYESの場合には、所定のタイマ時間(重力式傾斜センサ7の応答時間に略対応)が経過したか否かを判断する。つまり、角速度が略「0」である状態が所定時間継続したか否かを判断するが、該判断がYESの場合には、前記傾斜角Sを「基準値」変数および「傾斜角」変数に格納するようになっている。 【0011】 また、角速度が略「0」の状態でない場合、もしくは略「0」の状態が所定時間未満である場合には、ジャイロ8の検出データに基づいて傾斜角(相対傾斜角)Gを演算する。即ち、ジャイロ8の検出データから前記中立値を減算すると共に、その差分データをサンプリング時間毎に積算して前記傾斜角Gを得るが、傾斜角Gを演算した後は、傾斜角Gに前記基準値を加算して「傾斜角」変数に格納するようになっている。 【0012】 叙述の如く構成された本発明の実施例において、走行機体1の傾斜角を重力式傾斜センサ7およびジャイロ8を用いて検出し、検出した傾斜角に基づいて作業部3を自動的に傾斜制御することになるが、ジャイロ8が検出した角速度が略「0」の状態では、重力式傾斜センサ7の検出データに基づいて演算される傾斜角Sを適用するため、誤差の小さい絶対傾斜角が得られることになる。一方、前記角速度が略「0」でない状態では、ジャイロ8の検出データに基づいて傾斜角Gを演算すると共に、演算した傾斜角Gに基準値を加算して傾斜角を得るため、応答性に優れた傾斜角検出を行うことが可能になり、しかも、前記基準値は、角速度が略「0」になる毎に格納される絶対傾斜角(傾斜角S)であるため、特性変化による誤差や演算による誤差が累積される不都合も解消することができる。従って、重力式傾斜センサ7およびジャイロ8の長所を有効利用することが可能になり、その結果、傾斜角検出の応答性および検出精度を同時に向上させることができる。 【0013】 尚、本発明は、前記実施例に限定されないものであることは勿論であって、例えば前記実施例では、角速度出力タイプのジャイロを用い、角速度が略「0」である状態を基準として検出角の演算方式を切換えているが、角加速度出力タイプのジャイロを用い、角加速度が略「0」である状態を基準として検出角の演算方式を切換えることも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0014】 【図1】トラクタの側面図である。 【図2】制御部の入出力を示すブロック図である。 【図3】傾斜角検出制御のフローチャートである。 【符号の説明】 【0015】 1 走行機体 3 作業部 7 重力式傾斜センサ 8 ジャイロ 9 制御部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成16年3月31日(2004.3.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2004−222732(P2004−222732A) |
| 【公開日】 |
平成16年8月12日(2004.8.12) |
| 【出願番号】 |
特願2004−102749(P2004−102749) |
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