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【発明の名称】 耕うん機における均平装置
【発明者】 【氏名】山崎 栄二
【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【氏名】貝原 裕昭
【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【氏名】金尾 洋平
【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内

【要約】 【課題】左右の車輪間隔が狭い歩行形の耕うん機において、耕起表土の中央に生じる耕深調節装置による溝条や、機体が左右に傾くことによって生じる進行方向に対する耕起表土の傾き等の問題を解消する均平装置を提供する。

【解決手段】機体の進行方向に対し左右に延設配置するロータリ部47の後方に、左右に延設しその中央部に進行方向に沿った方向の回動部を有する均平体65を、耕深調節体52に上下移動可能に装着した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耕うん機・管理機等、ロータリ方式により耕起砕土作業を行なう歩行形小形トラクタにおいて、進行方向に対し左右に延設配置するロータリ部47の後方に、左右に延設しその中央部に進行方向に沿った方向の回動部を有する均平体65を配置し、且つ、ロータリ部47に対し上下方向へ移動可能に構成した事を特徴とする均平装置。
【請求項2】
均平体65を、上下方向のみ移動可能な耕深調節体52に装着した事を特徴とする請求項1記載の均平装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリ方式により耕起砕土作業を行なう歩行形小形トラクタにおける耕起表土の均平装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
耕起砕土した表土を均平に仕上げることは、後に行なう植付け作業等の能率や精度向上の重要な要素であり、ロータリ方式により耕起砕土作業を行なう歩行形小形トラクタ(以下、耕うん機という)においては、特に耕深調節装置により生じる溝条が、それを防げる要因の一つとなっている。
【0003】
従来、これ等を解決する技術として
1)側面視において、ロータリ部の上面を覆うロータリカバーの後部にロータリ部と平行配置したヒンジにより上下揺動可能に取り付けたリアカバーに均平体部を設け且つ、耕深に合わせてロータリカバーをロータリ部中心付近を基準にして前後に回動させる(例えば、特許文献1参照)。
2)側面視において、ロータリ部の上面を覆う固定ロータリカバーの後部にロータリ部と平行配置したヒンジにより上下揺動可能に取り付けたリアカバーに均平体を設ける(例えば、特許文献2参照)。
3)平面視において、ロータリ部の上部を覆うロータリカバーの前部左右側面にロータリ部と平行配置した支点により上下揺動可能に取り付けたコ字状のリアカバーの後面下部に均平体を設ける(例えば、特許文献3参照)。
等が公知技術としてある。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−6725号公報
【特許文献2】
特開平6−70603号公報
【特許文献3】
特開平8−191601号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記の公知技術1)では、ロータリカバーを回動支持する構造を織り込むことは、軽量簡便さを求める耕うん機には複雑化・重量増等の問題が有り、また、公知技術2)では、ロータリカバー後部より後方に延設するリアカバー後端に均平体を設けたので、機体の全長が長くなり、更に、回向時にはハンドルを高く持ち上げなければ均平体が地表より離れない等の問題があり、また、公知技術3)では、ロータリカバー前側部より後方に延設するコ字状のリアカバー後端に均平体を設けたので、大きな形状で左右方向に充分な強度を持たせた重量の重いリアカバーとなる問題がある。
【0006】
しかも、上記いずれの場合も、接地する均平体がロータリ部と常に平行に揺動する構造のため、左右の車輪間隔が狭い耕うん機においては耕起砕土作業中に機体が左右に大きく傾くことが起こりやすく、均平体もこれと連動して左右に大きく傾くので進行方向に対する耕起表土の左右の均平が保てない問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための技術的手段を説明する。
即ち、請求項1においては、ロータリ方式により耕起砕土作業を行なう耕うん機において、進行方向に対し左右に延設配置するロータリ部47の後方に、左右に延設しその中央部に進行方向に沿った方向の回動部を有する均平体65を配置し、且つ、ロータリ部47に対し上下方向へ移動可能に構成した事を手段として用いた。
【0008】
また、請求項2においては、中央部に進行方向に沿った方向の回動部を有する均平体65を、上下方向のみ移動可能な耕深調節体52に装着する事を手段として用いた。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。
図1は本発明を織り込んだ耕うん機の全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は要部側面図、図4はA矢視図、図5は別の実施例の全体側面図、図6はB矢視図である。
【0010】
まず、本発明を織り込んだ耕うん機の全体構成を図1、図2、図3、図4を用いて説明する。
耕うん機の全体は、走行車体2・耕うん装置4・耕深調節装置5及び均平装置6で構成しており、走行車体2は、ミッションケース12の下部に設けた左右に突出する車軸17L・17Rに、回転方向では係合状態とし左右方向ではピン17b・17bで位置決めして車輪18L・18Rを装着しこれ等を機体中央に配置し、前部には伝動具を介しミッションケース12と連動連結するエンジン10を上面に搭載した前フレーム11を前方延出状態に、上部には水平方向に回動可能なハンドル台21とハンドル22で構成する操縦部20を後方延出状態に、後部中央付近には耕うん装置4を装着する作業機取付体14を夫々固着配置して走行車体2を構成している。
【0011】
尚、耕起表土の上に足跡を付けないよう操縦者が機体側方を歩行する時は、ハンドル22の片側を握って操縦することになるが、ハンドル回動レバー29を操作してハンドル台21を所定の角度回動固定すれば、ハンドル22の両方を握って操縦することができる。
【0012】
耕うん装置4は、前部に作業機取付体14と係合する取付座41cを有し、上部に変速機能を持った伝動具を内蔵し下部にはそれと連動連結するロータリ部47を左右に延出支持した耕うんケース41に、耕うんフレーム49bL・49bRに固着した調節体支え51を有する耕うんカバー49を締結固定し、更に、その耕うんカバー49の両サイドにサイドカバー48L・48Rを前部を支点に回動的に調節可能に装着して構成している。
尚、耕うんケース41への動力伝達は、ミッションケース12を貫通し右側方に突出した入力軸13と耕うん入力軸42をサイドケース46で連動連結して行なう構造であり、G線は耕起作業時の地表を示す。
【0013】
耕深調節装置5は、上端に調節握り52cを着脱可能に固着し下端に処理爪52bを固着する耕深調節体52aを、側面に螺合する押しボルト51cを有する調節体支え51に上下スライド可能に挿入し、押しボルト51cにより所定の位置に固定する構造で、耕うん深さを設定し、耕うんケース41下方に生じる残耕を処理し、ダウンカット方式のロータリにより生じる機体を前方に押し出す力を吸収する機能を持つものである。
【0014】
本発明を織り込んだ均平装置6は、側面に螺合する押しボルト61cを有し、後面には後方に突出する取付軸62を固着する均平体取付具61を耕深調節体52aにスライド可能に挿入し、押しボルト61cにより所定の位置に固定すると共に、中央部に取付軸62と係合する支点金具66と回動角を所定範囲に規制する一対のストッパー67L・67Rを所定位置に固着配置し、進行方向に横設し接地部が波形状でしかも、所定の対地接触角を有する均平体65を取付軸62に回動可能に装着した構造である。
【0015】
また、本発明を織り込んだ別の実施例を図5、図6を用いて説明する。
前述の走行車体2の車輪18L・18Rに代えて、ドラム外周に耕起爪を配した車軸ロータリ37L・37Rを車軸17L・17Rに装着し、更に、作業機取付体14には、前部にこれと係合固定する座を有し、後方に延設する後端部に耕深調節体52aを上下方向にスライド可能に挿入する長方形の穴と、側面に螺合する押しボルト31cを有する調節体支え31を装着して車軸耕起車体3を構成している。
【0016】
この車軸耕起車体3に、前述の均平装置6を挿入した耕深調節装置5の耕深調節体52aを調節体支え31の後部に挿入し、押しボルト31cにより所定の位置に固定すると共に、均平装置6を耕深に合わせた位置に押しボルト61cにより固定する事により、本発明を織り込んだ均平装置6を装着した車軸耕起方式の耕うん機を構成したものである。
尚、均平体65の接地部を、均平板65aに接地体65bを櫛状に固着して構成し、耕起表土に接地体65bを深めに挿入し表土を梳く作用により均平にする均平体65を例として示す。
【0017】
この耕起砕土作業は、耕深調節装置5の下端を支点としてハンドル22を押し下げる力具合で車軸ロータリ部30への対地圧を加減して耕深を決め、処理爪52bによりミッションケース12の下方に生じる残耕を処理し、且つ、車軸ロータリ部30により生じる機体を前方に引く力を吸収して行なうものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成にしたので、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1記載のように、ロータリ方式により耕起砕土作業を行なう耕うん機において、進行方向に対し左右に延設配置するロータリ部の後方に、左右に延設しその中央部に進行方向に沿った方向の回動部を有する均平体を配置し、且つ、ロータリ部に対し上下方向へ移動可能に構成した事により、耕起砕土作業時に発生する本機の左右の傾き即ち、ロータリ部の左右の傾きに関わらず均平体の全幅で耕起表土との重なりを均一に維持し、適当量の土を前方に押しながら溝条等の凹部を埋めて均平にすると共に、耕うん深さへの適応性を計り、ダウンカット方式のロータリにより生じる機体の飛び出しを吸収する効果が得られる。
【0019】
また、請求項2記載のように、均平体を、上下方向のみ移動可能な耕深調節体に装着した事により、単純で小形軽量な均平体となり、耕深調節体と同様、取付位置を調節することで均平体の接地部が表土より受ける力により所定の耕うん深さに維持され、更に、機体の飛びだしを防ぐ抵抗にもなり、又、回向時にハンドルを高く持ち上げることなく均平体が耕起表土より離れる等の効果が得られる。
【0020】
これ等の効果を織り込むことにより、小形で軽量な耕うん機においても、溝条がなく水平で均平な表土が得られる耕起砕土作業が行なえ、後で行なう植付け作業等の能率や精度向上が計れ、又、全面耕起構造のロータリ部を有する耕うん機においては、本発明の均平体自体が耕深調節体を兼ねる事が可能となり、溝条が全く生じない耕うん機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を織り込んだ耕うん機の全体側面図である。
【図2】同じく全体平面図である。
【図3】同じく要部側面図である。
【図4】同じくA矢視図である。
【図5】別の実施例の全体側面図である。
【図6】同じく要部B矢視図である。
【符号の説明】
2 走行車体
3 車軸耕起車体
4 耕うん装置
5 耕深調節装置
6 均平装置
20 操縦部
22 ハンドル左右
30 車軸ロータリ部
37 車軸ロータリ
47 ロータリ部
49 耕うんカバー
52 耕深調節体
A→ A矢視
B→ B矢視
G 作業時グランドライン
弧矢印 回転方向
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
【出願日】 平成15年1月24日(2003.1.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2004−222635(P2004−222635A)
【公開日】 平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願番号】 特願2003−16186(P2003−16186)