| 【発明の名称】 |
トラクタの自動旋回制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】常川 松彦 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】名畑 悟 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】渡辺 勉 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】八束 政治 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】重松 文雄 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】トラクタに複数の旋回制御装置を搭載する場合に、各制御を的確に作動して、圃場に適した旋回を行う。
【解決手段】トラクタには、旋回時に該ソレノイドバルブ30へ通電を行なって前記リフトアーム5を上動させるオートリフト制御装置と、同じく旋回時に旋回内側の後車輪12にブレーキをかけるオートブレーキ制御装置を設ける。また車体の操向角を検出するセンサ18を設け、このセンサ18による検出角が設定角以上となると、旋回操作と判定し、前記各ソレノイドバルブ30、33L,33Rへ通電を行なうコントローラ28を備え、更に前記センサ18では、オートリフト制御装置の作動と同時又はその後にオートブレーキ制御装置を作動させる設定とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リフトアーム5を油圧により昇降させるソレノイドバルブ30と、旋回時に該ソレノイドバルブ30へ通電を行なって前記リフトアーム5を上動させるオートリフト制御装置と、左右夫れ夫れの後車輪12を油圧により制動するソレノイドバルブ33L,33Rと、旋回時に該ソレノイドバルブ33L(33R)に通電を行なって前記旋回内側の後車輪12にブレーキをかけるオートブレーキ制御装置を設けると共に、車体の操向角を検出するセンサ18を設け、このセンサ18による検出角が設定角以上となると、旋回操作と判定し、前記各ソレノイドバルブ30、33L,33Rへ通電を行なうコントローラ28を備え、更に前記センサ18では、オートリフト制御装置とオートブレーキ制御装置の作動角を同一に設定したことを特徴とするトラクタの自動旋回制御装置。 【請求項2】 リフトアーム5を油圧により昇降させるソレノイドバルブ30と、旋回時に該ソレノイドバルブ30へ通電を行なって前記リフトアーム5を上動させるオートリフト制御装置と、左右夫れ夫れの後車輪12を油圧により制動するソレノイドバルブ33L,33Rと、旋回時に該ソレノイドバルブ33L(33R)に通電を行なって前記旋回内側の後車輪12にブレーキをかけるオートブレーキ制御装置を設けると共に、車体の操向角を検出するセンサ18を設け、このセンサ18による検出角が設定角以上となると、旋回操作と判定し、前記各ソレノイドバルブ30、33L,33Rへ通電を行なうコントローラ28を備え、更に前記センサ18では、オートリフト制御装置が作動する設定角とオートブレーキ制御装置が作動する設定角に間隔を設定し、前記オートリフト制御装置の作動の後にオートブレーキ制御装置を作動させる構成としたことを特徴とするトラクタの自動旋回制御装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、トラクタの自動旋回制御装置の構成に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、トラクタ作業の旋回時に、ステアリングハンドルの操向角が一定以上になることによって、リフトアームを上昇させて作業装置を地面から上げる旋回制御が知られている。 【特許文献1】特開平1-141505号 【特許文献2】特開平5-162654号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、前記トラクタに複数の旋回制御装置を搭載する場合は、作業効率を損なわない様、各旋回制御装置を的確に作動させる構成が望まれる。 【課題を解決するための手段】 【0004】 この発明は、前記課題に鑑みてトラクタの自動旋回制御装置を以下のように構成した。即ち、リフトアーム5を油圧により昇降させるソレノイドバルブ30と、旋回時に該ソレノイドバルブ30へ通電を行なって前記リフトアーム5を上動させるオートリフト制御装置と、左右夫れ夫れの後車輪12を油圧により制動するソレノイドバルブ33L,33Rと、旋回時に該ソレノイドバルブ33L(33R)に通電を行なって前記旋回内側の後車輪12にブレーキをかけるオートブレーキ制御装置を設けると共に、車体の操向角を検出するセンサ18を設け、このセンサ18による検出角が設定角以上となると、旋回操作と判定し、前記各ソレノイドバルブ30、33L,33Rへ通電を行なうコントローラ28を備え、更に前記センサ18では、オートリフト制御装置とオートブレーキ制御装置の作動角を同一に設定したことを特徴とするトラクタの自動旋回制御装置とした。 【0005】 また請求項2の発明では、リフトアーム5を油圧により昇降させるソレノイドバルブ30と、旋回時に該ソレノイドバルブ30へ通電を行なって前記リフトアーム5を上動させるオートリフト制御装置と、左右夫れ夫れの後車輪12を油圧により制動するソレノイドバルブ33L,33Rと、旋回時に該ソレノイドバルブ33L(33R)に通電を行なって前記旋回内側の後車輪12にブレーキをかけるオートブレーキ制御装置を設けると共に、車体の操向角を検出するセンサ18を設け、このセンサ18による検出角が設定角以上となると、旋回操作と判定し、前記各ソレノイドバルブ30、33L,33Rへ通電を行なうコントローラ28を備え、更に前記センサ18では、オートリフト制御装置が作動する設定角とオートブレーキ制御装置が作動する設定角に間隔を設定し、前記オートリフト制御装置の作動の後にオートブレーキ制御装置を作動させる構成としたことを特徴とするトラクタの自動旋回制御装置とした。 【発明の効果】 【0006】 請求項1のトラクタの自動旋回制御装置では、車体の操向角を検出するセンサ18による検出角が設定角以上となると、リフトアーム5が上動され、旋回内側の後車輪12が制動される。この際、オートリフト制御装置とオートブレーキ制御装置の作動角は同一に設定されているので、後車輪が制動されると共に作業装置が地面から上がり、即ち作業装置が地中のままトラクタが旋回となることが無くなり、圃場に適した旋回となり作業効率を高めることができる。 【0007】 また請求項2のトラクタの自動旋回制御装置では、車体の操向角を検出するセンサ18による検出角が設定角以上となると、リフトアーム5が上動され、旋回内側の後車輪12が制動される。この際、オートリフト制御装置が作動する設定角とオートブレーキ制御装置が作動する設定角には間隔が設定されているので、後車輪が制動される前に作業装置が請求項1の構成に増して確実に地面から上がり、即ち作業装置が地中のままトラクタが旋回となることが無くなり、圃場に適した旋回となり作業効率を高めることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 図1〜図5において、トラクタ車体は、前部からエンジンボディ7、クラッチハウジング8、及びミッションケース9等を連結して一体構成とし、前車輪11、及び後車輪12を伝動して走行しうる構成としている。13はステアリングポスト14上に位置するステアリングハンドル、15は操縦席、10はミッションケース9上のリフトアーム5を昇降するための油圧シリンダ等を収容する油圧ケース、16はミッションケース9の左右両側に位置して一体的に連結するリヤアクスルハウジングであり、ミッションケース9の差動装置から連動される後車軸17を軸装し、外側端の後車輪12へ伝動するように構成している。 【0009】 ステアリング軸1を支持するステアリングポスト14に、このステアリングハンドル13の操作角を検出するステアリングセンサー群18を設ける。このステアリングセンサー群18は、リミットスイッチからなり、ステアリングハンドル13の中立位置を示す中立位置スイッチ(図面省略)、左右後輪ブレーキ(以下、操向ブレーキ3)を自動的に制動するためのオートブレーキスイッチ4、リフトアーム5を自動的に上昇するためのオートリフトスイッチ6、及び、前車輪11への伝動を自動的に増速変速する自動増速四WDスイッチ19等からなる。 【0010】 ステアリング軸1には、ねじ部20が形成され、このねじ部20にスイッチカム2を形成したねじ筒21が螺合されて、ステアリング軸1の左回転、右回転によって、スイッチカム2が下動、上動するように構成される。このスイッチカム2はステアリングポスト14の軸方に沿って形成されるカム溝22に嵌合されていて、ねじ筒21の回転を止めて上下移動を案内する。 【0011】 ステアリングポスト14にはブラケット23を介して前記各オートブレーキスイッチ4、オートリフトスイッチ6等が長孔24及びこれに挿通する締付ボルト25によって、上下移動調節可能に取付けられる。このうち、オートリフトスイッチ6は、自動増速四WDスイッチ19を兼ねる。 【0012】 オートブレーキスイッチ4は、左ブレーキスイッチ4L(以下左右一対に設けられる構成事項については、左側をLとし右側をRとして各符号を付けて記載する。)が、該オートリフトスイッチ6よりも下位にあり、右ブレーキスイッチ4Rがこれと対称に上方位置にあって、前記スイッチカム2の凸部にスイッチローラ27が位置するとスイッチONとなり、凹部ではOFFとなる。このうちスイッチカム2途中の凹部26では、ステアリングセンサー群18のスイッチローラ27との間に適宜の間隔が形成されていて、このカム間隔部Kがステアリング軸1の旋回操向の遊びとなり、このカム間隔部Kにおける操向操作では、旋回操作域にまで至らない。 【0013】 これら各スイッチ4L,4R,6は、同一軸方向線上に配置するもよいが、軸回り方向に位相をずらせて配置し各スイッチ毎のスイッチカム2を形成するもよい。各スイッチ4L,4R,6はボルト25を緩めてブラケット23に対して長孔24の範囲内で上下に移動することにより、スイッチのONする位置や、各スイッチ間のON間隔等を調節することができる。 【0014】 これにより、前記操向ブレーキの作動角、及び操向ブレーキ角とオートリフト作動角との間隔を調整することができる。 このような各オートブレーキスイッチ4L,4R、オートリフトスイッチ6は、コントローラ28を経て油圧回路のソレノイドバルブ29L,29R,30,31等を作動する。油圧回路のソレノイドバルブ29L,29Rは、スプールバルブを切替えて左側のブレーキシリンダ32Lの油圧を立てて左側の操向ブレーキ3Lを制動したり、右側のブレーキシリンダ32Rの油圧を立てて右側の操向ブレーキ3Rを制動することができる。33L,33Rは、これらのブレーキシリンダ32L,32Rを足操作するペタルである。34はブレーキシリンダ32L,32Rと各対向する操向ブレーキ3L,3Rとの間を連動するブレーキロッドである。 【0015】 前記ソレノイドバルブ30は、油圧ケース10内のリフトシリンダ35の伸縮制御を行うもので、これによって作業機を連結するリフトアーム5が昇降される。 ソレノイドバルブ31は、ミッションケース9からクラッチハウジング8を経て前車輪11の差動装置36へ連動する伝動軸の途中に設けられた四WD切替クラッチ37の切替えを行うもので、前車輪11の回転を後車輪12とほぼ同速に伝動する等速四WDと、前車輪11の回転を後車輪12のほぼ二倍に増速する増速四WDとに切替えることができる。 【0016】 前記オートリフトスイッチ6のONによって、これらソレノイドバルブ30,31をほぼ同時に切替えることによって、リフトアーム5を上昇すると共に、等速四WDを増速四WDに切替えて前車輪11の伝動を高速にする。このオートリフトスイッチ6のONと同時又はその後にオートブレーキスイッチ4L又は4RがONされて、操向側の後車輪12に操向ブレーキ3L,3Rが制動される。 【0017】 38は感度調節ダイヤルで、スイッチ4,6の検出感度を調節する。39はステアリング切り速度センサーで、ステアリングハンドル13によるステアリング軸1の回転速度を検出する。 【0018】 このステアリング切り速度センサ39は、ポテンショメータ、その他の回転速度計等からなりステアリング軸1からパワステ油圧回路46によるパワステアリングに至る間のステアリング連動軸の回転速度を検出する位置であれば何所に構成してもよい。 【0019】 図5は、前記リフトシリンダ35、四WD切替クラッチ37のクラッチシリンダー40、ブレーキシリンダ32L,32R、及びローリングシリンダー41等の制御のための油圧回路を示す。従来、前記のようなステアリングハンドル13の旋回操作により、これをステアリングセンサー群18の各スイッチが検出して、作業機を上昇させ、前車輪11を増速し、操向ブレーキ3L,又は3Rを制動させる構成においては、四WD切替クラッチ37が油圧力低下によって切れたり、又、油圧力上昇によって操向ブレーキ3L,3Rと四WD切替クラッチとが同時に働くような誤作動が生じる。よってここでは、メインポンプP1の油排出口側に減圧弁42を設け、該四WD切替クラッチ37のソレノイドバルブ31を切替作動した時には、この圧力補償された二次圧を、操向ブレーキシリンダ32L,32R及びソレノイドバルブ29L,29Rに働かせる構成としている。 【0020】 なお、前記油圧回路において、P2はサブポンプ、Tはタンクポートである。43はリリーフバルブ、44は分流弁、45は作業機のローリング制御を行うローリングシリンダ41用のローリング制御弁である。46はパワステ油圧回路で、ステアリング軸1から作動される回動力を油圧力により増力して前車輪11の操向連動を行うものである。 【0021】 以上のように構成したトラクタでは、前記ステアリング操作角の他、切速度によっても自動制御装置を作動させることもできる。 前記ステアリング切り速度センサ39は、常時ステアリング軸1の回転速度を検出していて、このステアリング切り速度センサ39の切り速度が設定値よりも小さいときは、前記コントローラ28から各ソレノイドバルブ29L,29R,30,31等への出力はなく、従って、リフトアーム5は下降したままの姿勢で作業状態を維持し、操向ブレーキ3も制動されず、四WD切替クラッチ37の切替による前輪増速伝動も行われずに、ステアリングハンドル13の操向による曲進走行を行うものである。 【0022】 このステアリング切り速度センサ39の検出値が設定値以上のときは、ソレノイドバルブ29L,29R,30,31等が出力されて、リフトアーム5の上昇によって作業装置を地面から上げて非作業姿勢とし、操向側の操向ブレーキ3が制動され、四WD切替クラッチ37により前車輪伝動が増速伝動されて、旋回走行となる。 【0023】 従って、曲進走行時は、ステアリングハンドル13の切り角度が大きくても、切り速度が緩速であるため、出力が牽制されて、リフトアーム5が上昇されたり、操向ブレーキ3の制動で急旋回が行われたり、又前輪走行速が増速されることがない。このため曲進しながら作業を行うことができる。又、逆に、旋回走行時は、ステアリングハンドル13の切り角度が小さくても、切り速度が早いため、リフトアーム5の上昇や操向ブレーキ3の制動等を速かに出力して、旋回態勢へ速かに移行することができる。 【0024】 このようにして、旋回後のリフトアーム5の下げ出力は、前記中立位置スイッチのONによって、一定距離の走行、又は、一定の車輪回転数のカウントによって行わせる構成としている。 【0025】 このような旋回走行の制御は、前述のように前記ステアリング切り速度センサ39の検出によってのみ行わせるもよいが、前記ステアリングセンサ群18の各種センサの検出との組合せによって出力するもよい。例えば、ステアリング切り速度センサ39が、設定値よりも大きい値を検出したときは、このまま直ちに旋回走行に入るのではなく、前記条件に加えてステアリングセンサ群18の各スイッチのONによって旋回走行を制御出力するように構成するもよい。 【0026】 また、モード切替スイッチなる設定器を設け、この切替えによって、ステアリング切り速度センサ39の検出のみによる旋回制御を行わせたり、ステアリング切り速度センサ39の検出には関係なく、ステアリングセンサ群18の各スイッチによる旋回制御を行わせるように構成しても良い。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】ステアリングセンサ部の側面図。 【図2】その制御ブロック図。 【図3】トラクタの一部の平面図。 【図4】その側面図。 【図5】油圧回路図。 【図6】一部別実施例を示す油圧回路図。 【図7】一部別実施例を示すブロック図。 【図8】一部別実施例を示すブロック図。 【図9】その作動を示すブロック図。 【図10】一部別実施例を示す油圧回路図。 【図11】一部別実施例を示す作業状態を示す作業平面図。 【図12】その制御フローチャート。 【符号の説明】 【0028】 4L オートブレーキスイッチ 4R オートブレーキスイッチ 6 オートリフトスイッチ 18 ステアリングセンサー群 19 増速4WDスイッチ 28 コントローラ 30 ソレノイドバルブ 31 ソレノイドバルブ 33 ソレノイドバルブ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成15年11月10日(2003.11.10) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2004−135674(P2004−135674A) |
| 【公開日】 |
平成16年5月13日(2004.5.13) |
| 【出願番号】 |
特願2003−380284(P2003−380284) |
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