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【発明の名称】 長ネギ用管理機
【発明者】 【氏名】細田 通良
【住所又は居所】埼玉県桶川市西2丁目9番37号 マメトラ農機株式会社内

【要約】 【課題】機体の高さを高くした乗用の長ネギ管理機であって、成長した長ネギを支障なく跨いで作業できるようにすると共に、機体全体の重心を低く設計して転倒の危険をなくすこと

【解決手段】三角形に走行ベルトを掛け渡した三角クローラにより機体を高く形成し、機体の正面前方には2組のロータリー部を左右に並べて配備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後の転輪とその上方の駆動軸を三角形の頂点に配置しこれらに走行ベルトを掛け渡して三角クローラを形成し、
この三角クローラを機体の左右両側に固定した支脚フレームに一対設置し、機体には運転席とエンジンを載せ、エンジンには三角クローラの前記駆動軸を連結し、
そして機体の正面前方に2組のロータリー部を左右に並べて配し、これらのロータリー部を機体に軸着した昇降ロッドの先端に取り付けてロータリー部の高さを昇降自在にすると共に、前記エンジンの動力を昇降ロッドを経由してロータリー部に伝動するようにし、
しかして前記左右の支脚フレームにそれぞれ重錘を取り付け、これらの重錘を三角クローラの内側で且つ走行ベルトの幅内に位置させてなる長ネギ用管理機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長ネギの管理作業に適した農業機械の発明である。
【0002】
【従来の技術】
長ネギは溝に苗を植え付けて、背丈が伸びたら株元に土寄せを行う。土寄せは収穫するまでに通常3〜5回行う。
このような煩雑な管理作業を、従来は歩行型の管理機で行っていたため、労力を要し能率も悪かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の歩行型の管理機を乗用型に改良したものである。
ところが乗用型の場合、必然、長ネギの上を跨ぐような形態となるため、跨いだ機体が長ネギに触れないように機底を高く設計する必要がある。その結果、乗用型は重心が高く不安定になり勝ちで、転倒の危険が大きいという問題がある。
そこで本発明は機体が高くとも重心の位置を低く設計し、みだりに転倒しないように工夫して安全性を向上することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の長ネギ用管理機では、前後の転輪とその上方の駆動軸を三角形の頂点に配置し、これらに走行ベルトを掛け渡して三角クローラを形成し、この三角クローラを機体の左右両側に固定した支脚フレームに一対設ける。
機体には運転席とエンジンを載せ、エンジンには三角クローラの前記駆動軸を連結する。
そして機体の正面前方に、2組のロータリー部を左右に並べて配し、これらのロータリー部を機体に軸着した昇降ロッドの先端に取り付けてロータリー部の高さを昇降自在にすると共に、前記エンジンの動力を昇降ロッドを経由してロータリー部に伝動するようにする。
そして前記左右の支脚フレームにそれぞれ重錘を取り付け、これらの重錘を三角クローラの内側で且つ走行ベルトの幅内に位置させる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を添付図面により説明する。
図1は本発明の実施形態の全体側面図、図2はその平面図、図3は背面図、図4は正面図、図5は図1のA−A線に沿う要部の拡大断面図である。
1はエンジン2と運転席3を載せた管理機の機体で、その左右両側に支脚フレーム4を固定する。
支脚フレーム4の前後方向に渡した底辺4aの前後に転輪5、6を取り付け、またそれらの上方に駆動輪7を取り付ける。そして三角形の頂点に配置した転輪5、6及び駆動輪7に走行ベルト8を掛け渡して、三角クローラ9、9を支脚フレーム4に左右1対形成する。走行ベルト8は周知の構造で、周面に滑り止めのラグを有し、中央には駆動輪7等の爪が嵌る孔が一列に形成されている。10は動力伝動部で、これを介し駆動輪7をエンジン2に連結する。
11はロータリー部で、横軸12に耕耘爪13を放射状に固定し、その上方を薄い金属板製のカバー14で覆った構成で、機体1の正面で且つ三角クローラ9、9の前方に、左右並べて2組設ける。15はタイヤを巻いた支持輪で、各ロータリー部11の前方中央に軸位置を調節自在に取り付け、その重量を支持する。16はくさび状の溝切り体で、各ロータリー部11の後方中央に固定する。
各ロータリー部11は昇降ロッド17の先端に取り付け、昇降ロッド17の基部は機体1の側面に軸着し、基部を支点に上下に回動自在とする。昇降ロッド17は中空構造で内部に伝動軸を有し、エンジン2の動力をこの伝動軸を経てロータリー部11の横軸12に伝動する。作業せずに路上などを走行するときは、図示しない昇降機により左右の昇降ロッド17を同時に上方に回動し、ロータリー部11を地表面より高く浮上するが、作業中は昇降ロッド17はフリーになる。従ってロータリー部11は支持輪15により地表面の凹凸に応じ左右独立して自由に昇降する。
【0006】
18は鉛のような重い金属板製の重錘で、三角クローラ9の内側の支脚フレーム4に左右同じ重さになるように取り付ける。重錘18は適当枚数の金属板mから構成され、図5に示すように、支脚フレーム4に溶接した断面コ字形の支持体19に2枚の金属板mを連結ピン20を挿通して取り付け、その上にさらに金属板mを重ね、全体をボルト21で締めて固定する。重錘18の重さは金属板mの枚数を増減して調節する。重量が足りない場合は、重ねた金属板mを前後に2組以上設ける。
左右の重錘18は三角クローラ9の内側で且つ走行ベルト8の幅内に収まるように取り付ける。図1には、重錘18が三角クローラ9の内側に位置していることが、また図2、3及び図5には、重錘18が走行ベルト8の幅内に位置しているが、それぞれ示されている。
【0007】
しかしてロータリー部11を地上に降ろし、支持輪15の位置を上げてロータリー部11を地表面より沈め、この状態でロータリー部11を回転しながら三角クローラ9を駆動して前進し、植付け用の溝を2条同時に掘り続ける。
こうして掘った溝の中に長ネギの苗を移植したら、溝ピッチの半分だけ機体1を横に平行移動して1対の三角クローラ9を溝の左右に位置させ、機体1が溝の上を跨ぐような体勢で溝に沿い前進し、ロータリー部11により溝の左右から土を掛ける。
苗が次第に生長し地上部の背丈が伸びたら、時期をみて再度畝を跨ぐように機体1を走行して、ロータリー部11により左右から長ネギの周りに土寄せを行う。土寄せ作業は作物の成長に合わせて収穫まで3〜5回行う。適宜に土寄せすることで茎の白い長ネギが収穫できる。
【0008】
作業中、作業者は運転席3から正面の作付けした畝を見ながら機体を操縦できるので、作業しやすい。また三角クローラ9は踏圧が車輪の場合より小さく、しかもロータリー部11が形成した溝底を走行するので、クローラの踏み跡が目立たない。乗用型のため、歩行型に比べて労力が格別に軽減するのはいうまでもない。また2機のロータリー部11で左右から土寄せできるので能率が良い。
また機体1が高く左右の三角クローラ9の間も広く空いているため、長ネギの背丈が伸びても余裕をもって跨ぐことができ、長ネギの先を折ったりせずに作業ができる。
機体1が高くとも重錘18を有するため、全体の重心は低く、転倒の危険が非常に少ない。
そのうえ三角クローラ9は内側の空間の高さが充分なため、嵩張る重錘18も支障なく設置でき、大きな重量を確保できる。
また重錘18は走行ベルト8の幅内に収まっているため、作業の邪魔にならない。
【0009】
【発明の効果】
これを要するに本発明によれば、三角形に走行ベルトを掛け渡した三角クローラにより機体を高くでき、そのため背丈の高い長ネギも支障なく跨いで作業できると同時に、三角クローラは内側に広い空間が確保できるため、そこに重錘を設置して機体全体の重心を低くして転倒の危険を少なくできるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の実施形態の全体側面図である。
【図2】はその平面図である。
【図3】は背面図である。
【図4】は正面図である。
【図5】は図1のA−A線に沿う要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 機体
2 エンジン
3 運転席
4 支脚フレーム
8 走行ベルト
9 三角クローラ
11 ロータリー部
17 昇降ロッド
18 重錘
m 金属板
【出願人】 【識別番号】000113816
【氏名又は名称】マメトラ農機株式会社
【住所又は居所】埼玉県桶川市西2丁目9番37号
【出願日】 平成14年10月2日(2002.10.2)
【代理人】 【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎

【識別番号】100078260
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 レイ子

【識別番号】100086450
【弁理士】
【氏名又は名称】菊谷 公男

【公開番号】 特開2004−121081(P2004−121081A)
【公開日】 平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願番号】 特願2002−289390(P2002−289390)