| 【発明の名称】 |
芝面穿孔用タイン、及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】長崎 隆司 【住所又は居所】愛知県刈谷市泉田町大久屋152番地2 有限会社長崎工業所内
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| 【要約】 |
【課題】曲げ力等に対する強度の高い芝面穿孔用タイン、及びその製造方法の提供である。
【解決手段】円筒状をした突刺部10と、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部20と、ホルダーKに対して取付けられる被取付部30との3つの部分が下端から上端に向けて上記順序で一体に設けられ、芝面3に対してほぼ垂直の昇降運動を行わせて、前記突刺部10を芝面3に突刺させることにより、その中空部であるコア通路11を通ったコアSを上方に押し上げて前記コア排出部20から排出させる構成の芝面穿孔用タインT1 であって、前記コア排出部20における排出開口21と対向する底部22の肉厚を、突刺部10から被取付部30に向けて漸次厚くする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒状をした突刺部と、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部と、ホルダーに対して取付けられる被取付部との3つの部分が下端から上端に向けて上記順序で一体に設けられ、 芝面に対してほぼ垂直の昇降運動を行わせて、前記突刺部を芝面に突刺させることにより、その中空部であるコア通路を通ったコアを上方に押し上げて前記コア排出部から排出させる構成の芝面穿孔用タインであって、 前記コア排出部における排出開口と対向する底部の肉厚は、突刺部から被取付部に向けて漸次厚くなっていることを特徴とする芝面穿孔用タイン。 【請求項2】 前記コア排出部の底部の肉厚の変化は、長さ50mmに対して1.5〜2mmであることを特徴とする請求項1に記載の芝面穿孔用タイン。 【請求項3】 素材である中実丸棒の一端部をドリル加工により円筒状に加工して突刺部を形成する工程と、この工程の後に、前記突刺部に接続させてフライス加工によって、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部を形成する工程とを含む請求項1に記載の芝面穿孔用タインを製造する方法であって、 前記中実丸棒の突刺部の側が高くなるようにセットして前記フライス加工を行うことにより、コア排出部の底部の肉厚を突刺部から被取付部に向けて漸次厚くすることを特徴とする芝面穿孔用タインの製造方法。 【請求項4】 フライス加工によって、素材であるパイプ状の中空丸棒の先端の突刺部に接続させて、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部を形成する工程を含む請求項1に記載の芝面穿孔用タインを製造する方法であって、 前記中空丸棒の突刺部の側が高くなるようにセットして前記フライス加工を行うことにより、コア排出部の底部の肉厚を突刺部から被取付部に向けて漸次厚くすることを特徴とする芝面穿孔用タインの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、芝面穿孔機に装着されて、芝面に通気孔を穿孔するためのタイン、及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 ゴルフ場等の芝生の管理の一つとして、芝面に対してほぼ垂直に通気孔を穿孔(当業界では、「エアレーション」とも称されている)して、芝生に対する通気性を高めて土壌改良を行って、その生育を良好にするものがある。この管理作業を行う機械として、「タイン」と称される多数本の穿孔具を装着した芝面穿孔機を走行させて、芝面に対する前記タインの昇降運動により芝面に通気孔を穿孔している。 【0003】 ここで、従来のタインT’の基本構造は、図10に示されるように、円筒状をした突刺部10と、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部20と、ホルダーKに対して取付けられる被取付部30との三つの部分が下端から上端に向けて上記順序で一体に設けられた構成であって、芝面穿孔機の後部にホルダーKを介して装着される。なお、図10において、タインT’の上端部の被取付部30は、ホルダーKの下面に開口した取付孔1に挿入されて、ホルダーKの側面から水平に螺合されている固定ボルト2の先端部が当接することにより、ホルダーKに固定される。 【0004】 そして、前記芝面穿孔機の一つとして、図11及び図12に示されるように、横方向(機体70の進行方向Pと直交する方向)に沿って所定間隔をおき、しかも進行方向Pに沿って回転軸心がずれた状態で一対の回転円盤71,72が配置され、各回転円盤71,72の周方向に沿って同一位相の部分に、横方向に配置された複数本のホルダーKの両端部が連結具73及び軸受74を介して連結され、各ホルダーKに複数本のタインT’が垂直姿勢で取付けられたものがある。そして、機体70が矢印P方向に進行すると、一対の回転円盤71,72は、これに取付けられた一部のタインT’が芝面3に突刺しているために、機体70の車輪(図示せず)と同方向に従動回転させられて、タインT’は、機体に対して相対的に後退して、その下端の突刺部10は、図12で一点鎖線で示される円形の軌跡を描いて回転させられる。よって、タインT’は、ほぼ静止状態となって、芝面3に対して所定深さだけ突刺された後に、抜け出るために、芝面3に対して突刺可能となる。なお、図11及び図12において、75は、機体70のフレーム76に支持された各回転円盤71,72の回転軸を示す。 【0005】 また、タインT’そのものの穿孔作用は、以下の通りである。即ち、図10において、下端部の円筒状をした突刺部10が芝面3を突刺することにより、その内部のコア通路11内に土壌が、周辺の土壌と分離されて入り込み、コア通路11内の短円柱状の分離土壌であるコアSは、突刺圧によってタインT’に対して上方に押し上げられて、タインT’の大部分を占める略半円筒状をしたコア排出部20の排出開口21から機体後方に向けて排出される。 【0006】 このように、タインT’の大部分は、略半円筒状をしたコア排出部20であって、ホルダーKにタインT’が装着された状態で、前記コア排出部20の上端部は、ホルダーKに近接している。そして、タインT’には、その突刺時に、圧縮力、曲げ力、座屈力等が同時に作用する。このため、例えば、最も影響の大きな曲げ力に関しては、支持部であるホルダーKに近づくに従って大きくなり、コア排出部20の上端の部分は、その直上の中実部に比較して断面係数が著しく小さいにもかかわらず、大きな曲げ力が作用する。このように、タインT’は、その形状からして曲げ力に対して弱い構造である。特に、従来のタインT’は、コア排出部20の排出開口21と対向する底部22の肉厚は、同図で2点鎖線で示されるように、全長に亘って突刺部10のそれと同一であったので、曲げ力に対しては、一層弱い構造であった。なお、図10において、4は、芝生を示す。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 本発明の課題は、曲げ力等に対する強度の高い芝面穿孔用タイン、及びその製造方法の提供である。 【0008】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するための請求項1の発明は、円筒状をした突刺部と、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部と、ホルダーに対して取付けられる被取付部との3つの部分が下端から上端に向けて上記順序で一体に設けられ、芝面に対してほぼ垂直の昇降運動を行わせて、前記突刺部を芝面に突刺させることにより、その中空部であるコア通路を通ったコアを上方に押し上げて前記コア排出部から排出させる構成の芝面穿孔用タインであって、前記コア排出部における排出開口と対向する底部の肉厚は、突刺部から被取付部に向けて漸次厚くなっていることを特徴としている。 【0009】 請求項1の発明によれば、コア排出部における排出開口と対向する底部の肉厚は、突刺部から被取付部に向けて漸次厚くなっているために、コア排出部、特に大きな曲げ力の作用するコア排出部の上端部の強度が高まる。このため、タインの折損が防止されると共に、先端部(下端部)の突刺部の内径を大きくできて、排出コア量を増加させられる。また、ホルダーにタインが装着された状態で、排出開口が後方を向いたコア排出部の底部は、僅かに後方に傾斜しているので、コアは、前記傾斜に沿って排出されるため、コアが排出され易くなる(抜け易くなる)。 【0010】 請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記コア排出部の底部の肉厚の変化は、長さ50mmに対して1.5〜2mmであることを特徴としている。この程度の肉厚の変化によっても、タインの強度の増加を図るには、十分であり、かつコアが抜け易くなる程度のコア排出部の底面の傾斜も確保できる。 【0011】 また、請求項3の発明は、素材である中実丸棒の一端部をドリル加工により円筒状に加工して突刺部を形成する工程と、この工程の後に、前記突刺部に接続させてフライス加工によって、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部を形成する工程とを含む請求項1に記載の芝面穿孔用タインを製造する方法であって、前記中実丸棒の突刺部の側が高くなるようにセットして前記フライス加工を行うことにより、コア排出部の底部の肉厚を突刺部から被取付部に向けて漸次厚くすることを特徴としている。 【0012】 請求項3の発明によれば、素材である中実丸棒を僅かに傾斜させてセットするのみで、請求項1に係る芝面穿孔用タインのコア排出部の加工が可能となる。また、コア排出部の底部の肉厚が一定の場合に比較して、フライス加工による切削量が少なくなって、加工能率も高まる。 【0013】 また、請求項4の発明は、フライス加工によって、素材であるパイプ状の中空丸棒の先端の突刺部に接続させて、円筒体の周方向の一部が開口されて略半円筒状をしたコア排出部を形成する工程を含む請求項1に記載の芝面穿孔用タインを製造する方法であって、前記中空丸棒の突刺部の側が高くなるようにセットして前記フライス加工を行うことにより、コア排出部の底部の肉厚を突刺部から被取付部に向けて漸次厚くすることを特徴としている。 【0014】 請求項4の発明によれば、素材であるパイプ状の中空丸棒を僅かに傾斜させてセットするのみで、請求項1に係る芝面穿孔用タインのコア排出部の加工が可能となる。また、素材が中実丸棒の場合に比較して、フライス加工による切削量が大幅に少なくなって、加工能率が高まる。 【0015】 【発明の実施の形態】 以下、実施形態を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。なお、「従来の技術」の項目で説明した部分と同一部分には、同一符号を付し、重複説明を避けて、本発明独自の部分についてのみ説明する。図1は、本発明の第1実施形態のタインT1 の斜視図であり、図2は、同じく部分縦断面図であり、図3(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ図2のA1 −A1 線、A2 −A2 線及びA3 −A3 線拡大断面図である。 【0016】 本発明の第1実施形態のタインT1 は、そのコア排出部20の底部22の肉厚(t)が、突刺部10から被取付部30に向けて漸次大きくなっている。このコア排出部20は、後述の方法によってフライス加工により形成され、フライスカッターFCの水平直線移動の開始点と終了点〔図6で、それぞれフライスカッターFCの中心(C11) が位置するX軸方向(水平方向)の(X1)と(X2)の各点〕の間の距離を(L1)として、同図で、それぞれフライスカッターFCの中心(C11)が位置するX軸方向の(X1)と(X2)の各点におけるコア排出部20の底部22の肉厚をそれぞれ(t1),(t3)とした場合において、前記底部22における排出開口21と対向する底面22aは、タインT1 の軸心(C0)に対して(θ)だけ傾斜している(図6参照)。ここで、〔tanθ=(t3 −t1)/L1 〕であると共に、図6のコア排出部20の加工状態を示す図面において、コア排出部20における排出開口21と対向する底面22aは、水平となっている。 【0017】 また、図2及び図3において、C1,C3,C2 は、それぞれフライスカッターFCの水平直線移動の開始点、終了点及びその中点におけるタインT1 のコア排出部20の断面円弧状をした内周面の中心を示し、(t2)は、フライスカッターFCの水平直線移動の開始点と終了点との中点におけるタインT1 のコア排出部20の底部22の肉厚であって、コア排出部20の底部22の肉厚(t)は、突刺部10から被取付部30に向けて漸次大きくなっていることがわかる。また、図2に示されるように、タインT1 の先端部(下端部)の突刺部10の先端(下端)から長さ(L2)の部分は、芝面3に対する突刺を容易にするために、先端側が僅かに小径となるように絞られて緩テーパー部12となっており、更に、前記緩テーパー部12の先端部の外側は、面取りされて先鋭部13となっている。 【0018】 次に、図4ないし図7を参照して、本発明の第1実施形態のタインT1 の製造方法について説明する。図4(イ)〜(ホ)は、タインT1 の製造工程の順序を示す図であり、図5及び図6は、フライス加工によりコア排出部20を成形する開始及び終了の各時点における正面部分断面図であり、図7は、図5のB−B線断面図である。図4(イ)に示される素材である中実丸棒M1 の長手方向の一端部に、旋盤加工によって段差部を設けることにより被取付部30を形成した後に、前記中実丸棒M1 の長手方向の他端部の突刺部10に、ドリル加工によってコア通路11を形成する〔図4(ロ)〕。次に、コア通路11が開けられた中実丸棒M1 の長手方向の他端部の突刺部10となる部分であって、前記他端部の端面(使用状態で下端面)から長さ(L2)の部分に、絞り加工によって端面側が僅かに細くなるように絞って緩テーパー部12を形成する〔図4(ハ)〕。次に、前記緩テーパー部12における端面から僅かの距離(L3)の部分に、旋盤加工によって面取りを施して、突刺部10の先端部に先鋭部13を形成する〔図4(ニ)〕。最後に、突刺部10と被取付部30との間に、フライス加工によって排出開口21を設けて、コア排出部20を形成する〔図4(ホ)〕。 【0019】 次に、フライス加工によって、コア排出部20を形成する工程について、更に詳細に説明する。コア排出部20のみが未加工の中実丸棒M1 を、バイス40の固定台41と可動台42との間で強固に挟んで固定する。ここで、バイス40の固定台41には、中実丸棒M1 を載置して支持する載置支持面43が形成されていて、該載置支持面43は、その横断方向に沿っては、水平であると共に、その長手方向に沿っては、タインT1 を構成するコア排出部20の底部22における排出開口21と対向する底面22aが、タインT1 の軸心(C0)に対して傾斜する角度(θ)だけ傾斜している。そして、図5に示されるように、加工済の突刺部10の側が高くなるようにして、コア排出部20のみが未加工の中実丸棒M1 を、バイス40を構成する固定台41の載置支持面43に載置支持させて、図7に示されるように、その両側部を固定台41と可動台42とで強固に挟んで固定する。この状態では、図5及び図6に示されるように、コア排出部20のみが未加工の中実丸棒M1 の軸心(C0)は、水平線Hに対して前記角度(θ)だけ傾斜している。 【0020】 そして、図5に示されるように、直径(D)のフライスカッターFCを、その水平直線移動の開始位置〔図5において、フライスカッターFCの中心(C11) のX軸方向(水平方向)に沿った座標が(X1)の位置〕の直上から下降させて、中実丸棒M1 の中実部を切削する。フライスカッターFCの外周の刃部が、ドリル加工によって突刺部10に形成されたコア通路11の内周面に到達した時点〔この時点におけるフライスカッターFCの中心(C11) のZ軸方向(垂直方向)に沿った座標は(Z0)である〕で、フライスカッターFCの下降を停止させて、以後は、前記距離(L1)だけフライスカッターFCを水平直線移動させて、中実丸棒M1 の中実部を切削加工して、コア排出部20を形成し、前記距離(L1)だけ水平直線移動した後に、直上に上昇させて、中実丸棒M1 から退避させる。なお、図示の例では、フライスカッターFCは、アッパーカットである。 【0021】 このように、軸心(C0)が前記角度(θ)だけ傾斜して配置された中実丸棒M1 に対してフライスカッターFCを水平直線移動させて、コア排出部20を形成するために、排出開口21と対向する底部22の肉厚は、図2及び図3に示されるように、突刺部10から被取付部30に向かうに従って漸次厚肉となると共に、コア排出部20の底部22における突刺部10と接続する部分は、連続面となる。具体的実施例においては、突刺部10の緩テーパー部12を除く部分の外径及び内径が、それぞれ16mm,13mmの場合において、即ち、突刺部10の上記部分の肉厚が1.5mmの場合において、前記(L1)が55mmに対して(t3 −t1)は、1.5ないし2mmであった。また、コア排出部20の底部22の単位長さ当たりの肉厚の変化の割合は、バイス40の載置支持面43の長手方向に沿った傾斜を変更することにより、即ち、セット状態における素材である中実丸棒M1 の軸心(C0)の傾斜状態を変えることにより、自在に変更できる。なお、図3において、2点鎖線は、原材料である中実丸棒M1 の加工前の外形線を示す。 【0022】 この点に関して、従来のタインT’においては、そのコア排出部20’を形成する際に、中実丸棒M1 を水平に配置して、フライスカッターFCを水平直線移動させていたので、排出開口21と対向する底部22’の肉厚は、全長に亘って一定となる。このため、本発明の第1実施形態のタインの製造方法では、コア排出部20における排出開口21と対向する底部22の肉厚を漸次変化させる加工が簡単に行えると共に、そのコア排出部20を形成する際の切削量が少なくなる結果、加工能率も高まる利点もある。 【0023】 なお、フライス加工によりコア排出部20の加工を終えた後に、サンダー類を使用して、排出開口21の周縁部の修正加工、及びバリ取り加工を行うと共に、タインT1 の全体の熱処理を行う。 【0024】 このように、本発明の第1実施形態のタインT1 は、コア排出部20における排出開口21と対向する底部22の肉厚は、突刺部10から被取付部30に向けて漸次厚くなっているために、一面(使用状態において背面)が排出開口21となって開口しているために、断面が半リング状をしたコア排出部20、特に大きな曲げ力の作用するコア排出部20の上端部の強度が大幅に高められる。このため、使用中において石類に直接に当たることによりタインT1 が衝撃力を受けた場合でも、折損されにくくなって、その寿命が長くなる。また、タインT1 を構成するコア排出部20の上端部の強度の増大により、先端部(下端部)の突刺部10の内径を大きくできて、排出コア量を増加させられる。即ち、大型のタインに対して、極めて有効な構造となる。また、図10で実線で示されるように、ホルダーKにタインが装着された状態で、排出開口21が後方を向いたコア排出部20の底部22は、僅かに後方に傾斜しているので、コアSは、前記傾斜面に沿って排出されるため、コアSが排出され易くなる(抜け易くなる)。 【0025】 次に、本発明の第2実施形態のタインT2 と、その製造方法について説明する。図8(イ)〜(ホ)は、タインT2 の製造工程を示す図であり、図9は、タインT2 の縦断面図である。このタインT2 は、パイプ状の中空丸棒を素材として成形されている点が、前記タインT1 と大きく異なるが、前記タインT1 と同一又は同等の部分には、同一符号を付す。なお、本発明は、タインを構成するコア排出部20の底部が、突刺部10から被取付部30の側に向けて、その肉厚が厚くなっている構成に特徴を有するので、第2実施形態のタインT2 に関しては、被取付部の図示、及びその詳細な説明は行わない。 【0026】 図8(イ)に示される素材であるパイプ状の中空丸棒M2 の肉厚(t11) は、本中空丸棒M2 を加工して得られたタインT2 を構成するコア排出部20の底部22の最大肉厚(t3)と同一となっている。まず、図8(ロ)に示されるように、旋盤加工によって、中空丸棒M2 の長手方向の一端部の突刺部10となる部分の肉厚が(t1)となるまで、その内周面を切削する。次に、長手方向の一端部の肉厚が(t1)となった部分を、その端面(使用状態で下端面)から起算して長さ(L2)の部分に、絞り加工によって端面側が僅かに細くなるように絞って緩テーパー部12を形成する〔図8(ハ)〕。次に、前記緩テーパー部12における端面から僅かの距離(L3)の部分に、旋盤加工によって面取りを施して、先端部を先鋭にすると、加工途中の中空丸棒M2 の長手方向の一端部に、中空部がコア通路11となった突刺部10が形成される〔図8(ニ)〕。最後に、突刺部10と被取付部加工予定部30’との間に、フライス加工によって排出開口21を設けて、コア排出部20を形成する〔図8(ホ)〕。 【0027】 加工途中の中空丸棒M2 の突刺部10と被取付部加工予定部30’との間にコア排出部20を形成する加工方法は、上述したタインT1 の場合と同様である。即ち、突刺部10の側が高くなるようにして、加工途中の中空丸棒M2 の軸心C0 が水平線Hに対して設定角度(θ)だけ傾斜させて、バイス40で強固に挟み、この状態で、前述と同様にして、突刺部10の側から被取付部加工予定部30’に向けて、中空丸棒M2 のフライス加工を行う。これにより、図9に示されるように、成形されたコア排出部20の底部22の肉厚は、突刺部10と接続する部分は、(t1)であるが、被取付部加工予定部30’と接続する部分は、未加工のままの(t11=t3)となって、突刺部10から被取付部加工予定部30’の側に向けて漸次厚肉となる。 【0028】 また、素材がパイプ状の中空丸棒M2 の場合には、突刺部10の内径を大きくする旋盤加工、及びコア排出部20を形成するためのフライス加工の際の切削量が少なくて済む利点がある。なお、被取付部加工予定部30’には、その内径と同一の外径を有する中実棒を挿入一体化する等して、被取付部が形成される。 【0029】 また、タインT1,T2 のコア排出部20の成形に関して、上記フライスカッターFCは、円盤状であって、その外周部に刃部が形成されて、回転軸心を水平にして、その外周部の刃部で切削加工を行うものである。しかし、円筒体の外周と端面とにそれぞれ刃部が設けられた「エンドミル」と称される「底フライスカッター」によって、前記コア排出部20を加工することも可能である。この場合には、「底フライスカッター」の外径は、コア排出部20の排出開口21の幅よりも小さいので、突刺部10から被取付部30の側に向けて漸次肉厚が厚くなるように変化しているコア排出部20の底部の縦断面形状を曲線状に加工して、突刺部10から被取付部30の側に向けて漸次厚肉となる底部22の肉厚の変化の割合を大きくして、タインのコア排出部20の上端部(被取付部と接続する部分)の強度を一層高めることが可能となる。 【0030】 【発明の効果】 本発明に係る芝面穿孔用タインは、これを構成するコア排出部における排出開口と対向する底部の肉厚が、突刺部から被取付部に向けて漸次厚くなっているために、穿孔時において大きな曲げ力の作用するコア排出部の上端部の強度が高まる。よって、タインの折損が防止されると共に、突刺部の内径を大きくできて排出コア量が増加する。また、ホルダーにタインが装着された状態で、排出開口が後方を向いたコア排出部の底部は、僅かに後方に傾斜しているので、コアは、前記傾斜に沿って排出されるため、コアが排出され易くなる。 【0031】 また、本発明に係る芝面穿孔用タインの製造方法は、素材である中実丸棒又は中空丸棒の突刺部の側が高くなるようにセットしてフライス加工を行うという極めて簡単な方法によって、タインを構成するコア排出部の底部の肉厚を突刺部から被取付部に向けて漸次厚くできる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るタインT1 の斜視図である。 【図2】同じく部分縦断面図である。 【図3】(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ図2のA1 −A1 線、A2 −A2 線及びA3 −A3 線拡大断面図である。 【図4】(イ)〜(ホ)は、本発明に係るタインT1 の製造工程の順序を示す図である。 【図5】フライス加工によりコア排出部20を成形する開始時点における正面部分断面図である。 【図6】同じく終了時点における正面部分断面図である。 【図7】図5のB−B線断面図である。 【図8】(イ)〜(ホ)は、本発明に係るタインT2 の製造工程の順序を示す図である。 【図9】本発明に係るタインT2 の縦断面図である。 【図10】本発明に係るタインT1 の作用説明図(使用状態を示す図)である。 【図11】芝面穿孔機を構成する一対の回転円盤71,72の部分平面断面図である。 【図12】同じく側面図である。 【符号の説明】 t1 :コア排出部の底部の薄肉側の肉厚 t3 :コア排出部の底部の厚肉側の肉厚 M1 :中実丸棒(素材) M2 :中空丸棒(素材) T1,T2 :タイン 3:芝面 10:突刺部 20:コア排出部 22:コア排出部の底部 30:被取付部
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| 【出願人】 |
【識別番号】595179767 【氏名又は名称】有限会社長崎工業所 【住所又は居所】愛知県刈谷市泉田町大久屋152番地2
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| 【出願日】 |
平成14年8月7日(2002.8.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083655 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 哲寛
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| 【公開番号】 |
特開2004−65117(P2004−65117A) |
| 【公開日】 |
平成16年3月4日(2004.3.4) |
| 【出願番号】 |
特願2002−229545(P2002−229545) |
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