| 【発明の名称】 |
歩行型農作業車 |
| 【発明者】 |
【氏名】金尾 洋平 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株式会社内
【氏名】山崎 栄二 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】歩行型農作業車を作業機連設部周りの構造が簡潔コンパクトで纏まりのよいものに構成する。
【解決手段】作業機側の伝動ケ−スの上部と基体側の走行ミッションケ−スの上部とを単一枠状の連結体によって分離可能に結合した歩行型農作業車に構成した。また、連結体に変速ガイド板を設け、この変速ガイド板を貫通して走行変速レバ−を延出させるようにした。さらに、連結体に操縦ハンドルを取付けるように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業機(6)側の伝動ケ−ス(19)の上部と基体側の走行ミッションケ−ス(2)の上部とを単一枠状の連結体(17)によって分離可能に結合して構成したことを特徴とする歩行型農作業車。 【請求項2】 作業機(6)側の伝動ケ−ス(19)と基体側の走行ミッションケ−ス(2)とを結合する連結体(17)に変速ガイド板(21)を設け、走行ミッションケ−ス(2)内の変速伝動装置を変速作動させる変速レバ−(22)を、連結体(17)に設けた変速ガイド板(21)を貫通して延出させたことを特徴とする歩行型農作業車。 【請求項3】 作業機(6)側の伝動ケ−ス(19)と基体側の走行ミッションケ−ス(2)とを結合する連結体(17)に変速ガイド板(21)を設け、走行ミッションケ−ス(2)内の変速伝動装置を変速作動させる変速レバ−(22)を、連結体(17)に設けた変速ガイド板(21)を貫通して延出させるとともに、前記連結体(17)に操縦ハンドル(5)を取付けるようにしたことを特徴とする歩行型農作業車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、機体に搭載したエンジンから走行ミッションケ−ス内の変速伝動装置を経て車軸に伝動される動力で走行車輪を回転駆動して走行しながら、機体に連設した作業機(例えば、ロ−タリ耕耘装置)を前記エンジンの動力で駆動して各種の農作業(耕耘作業など)を行う歩行型農作業車に関する。 【0002】 【従来の技術】 耕耘機などの歩行型農作業車は、オペレ−タが歩行追従運転する走行車にロ−タリ耕耘装置などの作業機を連設して構成されるが、従来から知られている一般的な農作業車は、走行車側の走行ミッションケ−ス上部に固設するハンドル支持台に変速ガイド板を設けて、走行ミッションケ−ス内の変速伝動装置をシフト操作する変速レバ−を前記変速ガイド板に開設した変速ガイド溝を貫通して伸延させ、また、ロ−タリ耕耘装置等の作業機は前記走行ミッションケ−ス又は同ケ−スに連設される部材に設けた受側ヒッチに作業機側の被連結部を合致結合して取付けるように構成されている(例えば、実開平6−64402号公報参照)。 【0003】 また、従来技術の中には、走行ミッションケ−スと作業機側の伝動ケ−スとを一体不可分に形成し、走行ミッションケ−ス部分の上方に変速ガイドプレ−トを設けて、ケ−ス内部に収容された変速伝動装置をシフト操作するシフトレバ−を変速ガイドプレ−トに貫通させて伸延させたものがみられる(例えば、特開平6−197603号公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 従来の技術に述べたものの前者は、ロ−タリ耕耘装置等の作業機が走行車の車体にヒッチにより着脱自在に結合されるから、作業機の付替えによる仕様変更や作業態様の変更が可能で汎用性はあるけれども、反面では相対応するヒッチ部材を走行車と農作業機の双方に設けねばならず、また、これ等とは別個他個所に変速レバ−をシフトガイドする変速ガイド板を設けるので、全体として部品点数が増して作業機連設部周りの構造が複雑化し、コンパクトに纏まり難いという問題がある。 【0005】 その点、従来の技術に述べたものの後者においては、走行ミッションケ−スと作業機側の伝動ケ−スとが一体不可分に形成され、相対応するヒッチ部材を走行車と作業機の双方に設けることが省かれるから、作業機連設部周りの構造はやや簡潔化されるけれども、作業機の付替えが出来ない専用機になるので汎用性に欠ける問題がある。 【0006】 【課題を解決するための手段】 本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑み、その問題点を払拭することを目的としてなされたものであり、目的達成のために、請求項1に係る発明は、作業機側の伝動ケ−スの上部と基体側の走行ミッションケ−ス(2)の上部とを単一枠状の連結体によって分離可能に結合して構成した歩行型農作業車にしている。 【0007】 また、請求項2に係る発明は、作業機側の伝動ケ−スと基体側の走行ミッションケ−スとを結合する連結体に変速ガイド板を設け、走行ミッションケ−ス内の変速伝動装置を変速作動させる変速レバ−を、連結体に設けた変速ガイド板を貫通して延出させた歩行型農作業車にしている。 【0008】 さらに、請求項3に係る発明は、作業機側の伝動ケ−スと基体側の走行ミッションケ−スとを結合する連結体に変速ガイド板を設け、走行ミッションケ−ス内の変速伝動装置を変速作動させる変速レバ−を、連結体に設けた変速ガイド板を貫通して延出させるとともに、前記連結体に操縦ハンドルを取付けるようにした歩行型農作業車にしている。 【0009】 【発明の実施の形態】 次に、歩行型農作業車が耕耘機である場合、つまり、作業車に連設される作業機がロ−タリ耕耘装置である場合を示した実施例について図面を参照して説明するが、図1は耕耘機の全体側面図、図2は同じく全体平面図である。 【0010】 図1及び図2において、耕耘機は、左右一対の走行車輪(1)(1)を支持する走行ミッションケ−ス(2)と、走行ミッションケ−ス(2)から前延するエンジンフレ−ム(3)とを基体とし、この基体のエンジンフレ−ム(3)上に搭載するエンジン(4)と、基体から後方に延設する操縦ハンドル(5)と、基体の後部に連設するロ−タリ耕耘装置(6)とを備える。 【0011】 前記エンジン(4)の出力軸(7)は基体の左側部に延出されて、ベルトテンションクラッチ機構を備えたベルト伝動装置(8)によって前記走行ミッションケ−ス(2)の入力軸(9)に動力断続自在に連動連結され、ベルト伝動装置(8)はベルトカバ−(10)で被包されている。 【0012】 なお、エンジン周りに附している符号(11)はマフラ−、(12)はリコイルスタ−タ、(13)はエアクリ−ナ、(14)は燃料タンク及び上部カバ−であり、また、(15)はエンジン等の前部を保護するプロテクタを兼ねたフロントウェイトである。 【0013】 基体の走行ミッションケ−ス(2)は、上方の変速機構収容部と下方の最終伝動機構収容部とを左右幅の狭い中間部によって連絡させて形成され、ケ−ス全体は左右二つ割りした左右のケ−ス半体を合接するものとなっている。そして、ケ−ス上方の変速機構収容部に前記入力軸(9)と変速切換機構が収容され、また、これに連動する最終伝動機構及び左右車軸(16)(16)がケ−ス下方の最終伝動機構収容部に収容支架されて、入力軸(9)から左右車軸(16)(16)に各別に伝動する変速伝動装置(図示省略)がケ−ス内に構成されている。 【0014】 左右車軸(16)(16)は走行ミッションケ−ス(2)の最終伝動機構収容部から左右横側方に延出され、各々の延出部分に走行車輪(1)(1)が止着される。 そして、走行車輪(1)(1)は、左右車軸(16)(16)の軸心B−B(図2参照)に沿って取付位置を変じ、任意の轍間距離位置で固定できるようになっている。 【0015】 なお、走行車輪(1)(1)の取付位置を変更するにあたっては、前述のように走行ミッションケ−ス(2)の中間部が左右幅狭く形成されていることと、図1にみられる如く側面視で走行車輪(1)(1)が周辺の他部材に干渉しないようになっていることとから、図2に仮想線で示しているように、両走行車輪(1)(1)を、エンジンを含む基体の横幅よりも狭い轍間距離にして取付けることができ、そのような狭い轍間距離に設定することで、畦間や作物条間作業等を行う場合にも支障なく走行することができる。 【0016】 一方、走行ミッションケ−ス(2)の上部、即ち、変速機構収容部の後面側部分には、図3及び図4に拡大して示している連結体(17)が連設される。 図3及び図4にみられるように、連結体(17)は、プレス成型によって剛性を高めた左右側板(17a)(17b)を所定の間隔で左右に並置して、両側板(17a)(17b)をそれらに直交する方向の補強板(17c)で一体に結合した単一の枠状体に形成されている。 【0017】 また、この連結体(17)は、側面視(図3参照)で略々「く」字状を呈するように成形され、側面視で後高に傾斜する前上方縁辺部(17d)の下方寄り部位において左右側板(17a)(17b)に複数個の脚筒(17e)(17e)・・が左右相対向するように横内向きに突設固定されている。 【0018】 そして、左右の脚筒(17e)(17e)・・の間に走行ミッションケ−ス(2)の上部後側の所定部位が入り込み重合するようにして(図4参照)、連結体(17)を走行ミッションケ−ス(2)に合せ前記左右側板(17a)(17b)の外側から各脚筒(17e)(17e)・・に挿通するボルト(18)(18)・・を走行ミッションケ−ス(2)側のネジ部にそれぞれ螺合させて締付固定することによって走行ミッションケ−ス(2)に結合される。 【0019】 また、連結体(17)の後側縁辺部(17f)は側面視(図3参照)においてロ−タリ耕耘装置(6)側の伝動ケ−ス(19)上部の前縁から上面縁にかけての部分の形状に略沿う彎曲形状に形成されている。そして、連結体(17)の後側縁辺部(17f)において左右側板(17a)(17b)間にロ−タリ耕耘装置(6)の伝動ケ−ス(19)上部の前縁から上縁にかけての部分を入り込み重合させ、連結体(17)の後側縁辺部(17f)に所定ピッチで開設されている複数個の孔に左右側板(17a)(17b)の外側から挿通するボルト(20)・・を伝動ケ−ス(19)側のネジ部にそれぞれ螺合させて締付固定することによって連結体(17)とロ−タリ耕耘装置(6)の伝動ケ−ス(19)とが結合される。 【0020】 つまり、上記のような構成によって走行ミッションケ−ス(2)とロ−タリ耕耘装置(6)の伝動ケ−ス(19)が、単一枠状の連結体(17)を介して分離可能に一体的に結合されるものとなっている。 【0021】 なお、連結体(17)において左右側板(17a)(17b)を連絡結合する補強板(17c)は、前記左右側板(17a)(17b)間の空間下端部を塞ぐように両側板(17a)(17b)の下縁部分に渡架されている。 また、連結体(17)の後側上方の後向き面部(17h)には、連結体(17)の左右側板(17a)(17b)の後端部間を連絡結合する部材としての役目をも果す変速ガイド板(21)が設けられている。 【0022】 前記変速ガイド板(21)には、図4にみられるように、変速ガイド溝(21a)が開設されている。そして、前記走行ミッションケ−ス(2)の変速機構収容部から後方斜め上方に延出される変速レバ−(22)が変速ガイド溝(21a)を貫通して更に後方に伸延され、変速レバ−(22)を変速ガイド溝(21a)に沿って動かして任意の掛止位置に移動させることにより、走行ミッションケ−ス(2)内の変速伝動装置を変速及び前後進切り換えるようになっている。 【0023】 さらに、連結体(17)の左右側板(17a)(17b)の外側面には菊座状のハンドル取付座(23)(23)が設けられ、そのハンドル取付座(23)(23)に前記操縦ハンドル(5)の左右の基部に形成した相手方の菊座体を各々合接して、操縦ハンドル(5)の左右基部にそれぞれ外側から挿通しハンドル取付座(23)(23)側の受ネジに螺合させる固定ボルト(24)(24)で締付けることにより、操縦ハンドル(5)を角度調節自在に取付固定できるようになっている。 【0024】 操縦ハンドル(5)は、前記ハンドル取付座(23)(23)に基部を止着した左右一対のハンドル杆を側面視で斜め後上方に向けて延出させ、各々の延出端にグリップ(5a)(5a)を設けるとともに、グリップ(5a)(5a)よりもやや前方部位において両ハンドル杆にア−チ状の横杆(5b)を渡架して形成されている。 【0025】 そして、操縦ハンドル(5)の左方ハンドル杆に設置する掛金部(25)に、前出ベルト伝動装置(8)のベルトテンションクラッチ機構を断接するメインクラッチレバ−(26)と、走行ミッションケ−ス(2)の変速伝動装置に組み込まれている駐車ブレ−キを制動或いは制動解除するブレ−キレバ−(27)が配設される。 また、左右のグリップ(5a)(5a)部の下方側には、前記変速伝動装置の最終伝動機構に仕組まれているサイドクラッチ機構を断接するサイドクラッチレバ−(28)(28)が設けられ、さらに、操縦ハンドル(5)の右方ハンドル杆における右グリップ(5a)の近傍部には、エンジン停止スイッチ及びアクセルレバ−(29)が配設されている。 【0026】 なお、(30)は緊急停止レバ−であり、この緊急停止レバ−(30)は、ル−プ状に形成されていて、耕耘機が後進する際にオペレ−タが機体と他物との間に挟まれるような事態になるとその事態を接触により検知して自動的にクラッチを切断或いはエンジンを停止し、オペレ−タが機体と他物との間に挟圧されるのを未然に回避する。 【0027】 また、(31)は外装カバ−であり、該カバ−(31)は前述した連結部材(17)の変速ガイド板(21)の外側から前記燃料タンク及び上部カバ−(14)の後端部にかけての部分を覆って外観性を向上する。そして、変速ガイド板(21)の外側を覆う部分には前記変速ガイド板(21)の変速ガイド溝(21a)に合致するガイド溝が開設されて、前記変速レバ−(22)は変速ガイド板(21)の変速ガイド溝(21a)と外装カバ−(31)に開設されているガイド溝の双方を貫通して後方に伸延される。 【0028】 つぎに、ロ−タリ耕耘装置(6)について図1〜2と図5〜図7を参照して説明する。図示されているロ−タリ耕耘装置(6)は、走行ミッションケ−ス(2)に前述のように結合される伝動ケ−ス(19)と、その伝動ケ−ス(19)に取付けられる耕耘部カバ−(32)と、耕耘部カバ−(32)の後方部位に配置されるホルダ−に上下位置調節自在に装着する耕深設定装置(33)等によって構成され、図示の耕深設定装置(33)はキャスタ輪(33a)を備えるものになっている。 【0029】 ロ−タリ耕耘装置(6)の伝動ケ−ス(19)は、図5にみられるように、上方の切換機構収容部(19a)と下方の出力軸支承部(19b)を、それら両部(19a)(19b)よりも著しく左右幅が狭い中間部(19c)によって一体に連絡して形成され、そのケ−ス全体は前記走行ミッションケ−ス(2)と同様に左右二つ割りした左右のケ−ス半体を合接するものとなっている。 【0030】 しかして、上方の切換機構収容部(19a)には、伝動ケ−ス(19)に収容される耕耘伝動機構の入力軸である受動軸(34)が左右横向きに軸受支承される。 そして、その受動軸(34)が基体の右方側に延出されて、該軸(34)と前記走行ミッションケ−ス(2)から右方側に延出されているPTO軸(35)との間がPTOケ−ス(36)に収容された伝動機構(37)によって連動連結される。 【0031】 なお、図1〜2及び図5〜図7に図示されている伝動機構(37)は、前記受動軸(34)とPTO軸(35)の軸間距離に合致する軸間距離にしてPTOケ−ス(36)内に軸受支承する二つのスプロケットにチエンを掛回して構成され、両スプロケットのうちの一方を受動軸(34)に、他方をPTO軸(35)に嵌装することにより受動軸(34)とPTO軸(35)とを連動連結するものとなっている。 【0032】 図5にみられるように、切換機構収容部(19a)には前記受動軸(34)が設けられるとともに、該受動軸(34)に平行する回転軸(38)が軸受支承されて、受動軸(34)と回転軸(38)にわたって伝動切換機構が組成される。 【0033】 図5の伝動切換機構は、受動軸(34)に遊転状態に嵌着される駆動スプロケット(39)から伝動ケ−ス下部の出力軸支承部(19b)に収容される正逆転伝動機構(詳細構造は後述する)に直接的に動力伝達する伝動列と、受動軸(34)に遊転嵌着されるギヤ(40)から回転軸(38)の遊転ギヤ(41)(42)を経て前記駆動スプロケット(39)と一体的なギヤ(43)に伝動してその動力を駆動スプロケット(39)から前記正逆転伝動機構に動力伝達する伝動列とを備える。 【0034】 そして、駆動スプロケット(39)とギヤ(40)との間において受動軸(34)にスライド自在にスプライン装着された切換クラッチ体(44)を軸心方向に摺動移動して、駆動スプロケット(39)とギヤ(40)のいずれか一方に択一に切換クラッチ体(44)をクラッチ結合することにより、正逆転伝動機構に伝達する動力を二様に変速設定でき、また、切換クラッチ体(44)を駆動スプロケット(39)とギヤ(40)のいずれにもクラッチ結合しない中立位置に保持することで正逆転伝動機構への伝動を遮断できるようになっている。 【0035】 切換クラッチ体(44)は、図6にみられるように、シフタ−(45)によってスライド移動されるようになっており、シフタ−(45)は前記受動軸(34)及び回転軸(38)と平行にして切換機構収容部(19a)に摺動移動可能に支承されるスライドピン(46)に支持されている。 そして、切換機構収容部(19a)から横側方に延出する部分に設けたスライドピン(46)の操作部(47)を握持し軸心方向に押し引き操作することによって、前記切換クラッチ体(44)を駆動スプロケット(39)とギヤ(40)のいずれかに結合する位置、或いは両者のいずれにも結合しない中立位置に選択的に切換保持できるようになっている。 【0036】 なお、スライドピン(46)は、前記切換機構収容部(19a)の外側方に配設される牽制機構(48)によって前出の変速レバ−(22)に連繋されて、変速レバ−(22)が後進位置にある時は、切換クラッチ体(44)を駆動スプロケット(39)或いはギヤ(40)のいずれにも結合することができず、また逆に、切換クラッチ体(44)が中立位置にあるとき以外は、変速レバ−(22)を後進位置に動かすことができないようにしてある。 【0037】 つぎに、伝動ケ−ス(19)下部の出力軸支承部(19b)に収容される正逆転伝動機構は、図5の下半部にみられるように構成されている。 図5において、伝動ケ−ス(19)の出力軸支承部(19b)には左右一対の第一出力軸(49)(49)と、それらの第一出力軸(49)(49)を相対回転自在に貫通して左右に延出する第二出力軸(50)とが二重軸状に軸受支承されると共に、第一出力軸(49)(49)及び第二出力軸(50)に平行する中間回転軸(51)が回転自在に軸受支承される。 【0038】 そして、出力軸支承部(19b)の内部における前記第二出力軸(50)の軸心方向中央部に受動スプロケット(52)がスプライン嵌着され、この受動スプロケット(52)と前述した伝動切換機構の駆動スプロケット(39)とにチエン(53)を巻き掛け、伝動ケ−ス(19)の中間部(19c)に支承して前記チエン(53)に掛回外側から噛合させるアイドルスプロケット(54)でチエン張りして第二出力軸(50)を前記伝動切換機構に連動連結し、これによって第二出力軸(50)を図1及び図7において反時計回りに回転するように成されている。 【0039】 また、中間回転軸(51)の軸心方向中央部には、前記チエン(53)に掛回内側から噛合する別の受動スプロケット(55)がスプライン嵌着され、チエン(53)の回動に連れて中間回転軸(51)を第二出力軸(50)と同じく反時計回りに回転させるようになっている。 【0040】 しかして、中間回転軸(51)において受動スプロケット(55)の左右両脇部には逆転駆動ギヤ(56)(56)が各々スプライン取付けされ、各々の逆転駆動ギヤ(56)(56)が、前記左右の第一出力軸(49)(49)の内端部に設けられている逆転被動ギヤ(57)(57)にそれぞれ噛合され、左右の第一出力軸(49)(49)を前記第二出力軸(50)とは反対の方向(時計回り方向)に回転させるようになっている。 【0041】 なお、左右の第一出力軸(49)(49)には、それぞれの外方軸端部から外嵌して第一出力軸(49)(49)にスプライン結合する第一爪筒(58)(58)が設けられ、それぞれの第一爪筒(58)(58)の軸心方向内端寄り部分を前記出力軸支承部(19b)に形成されている左右の支承部に差込んで各々を軸受(59)(59)で支持させている。言い換えると、前述した第一爪筒(58)(58)の支持によって出力軸支承部(19b)への第一出力軸(49)(49)の支持が行われ、また、第一出力軸(49)(49)に貫通された第二出力軸(50)の出力軸支承部(19b)に対する支持もが果されるようになっている。 【0042】 出力軸支承部(19b)から左右に突出する第一出力軸(49)(49)と共に回転する第一爪筒(58)(58)には、それぞれ必要数の爪座(60)(60)が設けられて、それぞれの爪座(60)(60)に、図7において反時計回りに回転して土壌を耕起する逆転耕耘爪(61)(61)が取付けられている。 【0043】 また、左右の第一出力軸(49)(49)の軸心方向外端部よりも更に外方に突出する第二出力軸(50)には、その左右の軸端側から外嵌して第二出力軸(50)にそれぞれスプライン結合させる第二爪筒(62)(62)が取付けられ、各々の第二爪筒(62)の外端側から内挿して第二出力軸(50)に穿設されている雌ネジに螺合する固定ボルト(63)(63)で締付固装している。 【0044】 そして、左右各々の第二爪筒(62)(62)にも必要数の爪座(64)(64)が設けられて、それぞれの爪座(64)(64)に、図7において時計回りに回転して土壌を耕起する正転耕耘爪(65)(65)が取付けられており、図2に示しているように、左右の第二爪筒(62)(62)の正転耕耘爪(65)(65)群が耕起する左右それぞれの耕耘幅(e2)(e2)のほうが、左右の第一爪筒(58)(58)の逆転耕耘爪(61)(61)群が耕起する耕耘幅の総和幅(e1)よりも広くなるように設定されている。 【0045】 なお、図1〜図7に示した実施例においては、伝動ケ−ス(19)上部の切換機構収容部(19a)に収容されている伝動切換機構を、既に説明したように切換操作することによって、第一出力軸(49)(49)並びに第二出力軸(50)の回転を共に変速して耕耘作業することができるが、これに加えて、走行ミッションケ−ス(2)のPTO軸(35)と伝動ケ−ス(19)側の受動軸(34)間を連動連結するPTOケ−ス(36)内の伝動機構(37)を、図8に示すように構成することによって、前記とは反対に第二出力軸(50)を時計回りに回転させるとともに第一出力軸(49)(49)を反時計回りに回転させるように変換することもできる。 【0046】 すなわち、図8に示したPTOケ−ス(36)内の伝動機構(37)は、前記受動軸(34)とPTO軸(35)の軸間距離に合致する軸間距離でPTOケ−ス(36)に軸受支承した二つのスプロケット(70)(71)にチエン(72)を掛回した伝動列と、前記両スプロケット(70)(71)の軸間距離に合致する軸間距離でPTOケ−ス(36)に支承するギヤ(73)(74)の間を中間ギヤ(75)(76)によって連動させた伝動列とを内外に並列させて設け、スプロケット(70)(71)とチエン(72)から成る伝動列が受動軸(34)とPTO軸(35)に結合される状態(図8に図示された状態)からPTOケ−ス(36)を180°内外に反転させて、他方の伝動列のギヤ(73)(74)が受動軸(34)とPTO軸(35)に結合される状態に変換することによって、PTO軸(35)から受動軸(34)に伝達される動力の回転方向を逆向きに変えることができるように構成されている。 【0047】 したがって、この変換により、第二出力軸(50)が図1及び図7において時計回りに回転し、第一出力軸(49)(49)が反時計回りに回転するようになる。 なお、この回転状態の時には、第一出力軸(49)(49)と共に回転する第一爪筒(58)(58)に正転耕耘爪(65)(65)を取付け、第二出力軸(50)と共に回転する第二爪筒(62)(62)に逆転耕耘爪(61)(61)を取付ける。 【0048】 逆転耕耘爪(61)(61)と正転耕耘爪(65)(65)は、図7にみられるように略同じ回転径になっていて、両耕耘爪(61)(65)が耕起する全耕幅(e2+e1+e2)を略均一耕深に耕すようになっている。 そして、逆転耕耘爪(61)並びに正転耕耘爪(65)群の回転圏の上方及び左右両側方が前記耕耘部カバ−(32)によって覆われるのであるが、該耕耘部カバ−(32)は、天板部とその左右端から垂下する左右側板とで形成されている。 【0049】 また、耕耘部カバ−(32)の天板部は、前記伝動ケ−ス(19)に固装するフロントカバ−(32a)と、フロントカバ−(32a)の後縁部にヒンジを介して前端縁を取付けて上下方向に回動自在としたリヤ−カバ−(32b)とで構成され、ヒンジの回動軸心(D−D)は、平面視(図2参照)において前記耕耘爪(61)(65)群の回動軸心(C−C)の近傍部に平行に位置させてある。 そして、ヒンジの回動軸心(D−D)を支点にして上下回動可能なリヤ−カバ−(32b)を、畑作業の時には前記耕耘爪(61)(65)の回転圏に近付く方向に降下保持して作業を行い、又、水田作業の際には前記耕耘爪(61)(65)の回転圏から遠ざかる方向に上昇保持して作業する。 【0050】 また、耕耘部カバ−(32)の後方部位に配置するホルダ−(77)は、フロントカバ−(32a)又は伝動ケ−ス(19)等の固定部材に取付けられる。そして、ホルダ−(77)に支持される耕深設定装置(33)のキャスタ輪(33a)が、図2にみられるように、機体中心線(A−A)の後方延長線上に位置して、前記第一爪筒(58)(58)に付設された耕耘爪が耕起した耕幅域(e1)内の後方部位を移行するようになっている。 【0051】 なお、図5及び図6に示された実施例では、ロ−タリ耕耘装置(6)の伝動ケ−ス(19)上部の切換機構収容部(19a)に収容する伝動切換機構を、伝動速度が二様に変換される変速装置に構成しているが、この伝動切換機構は、図9に示しているように、正逆転切換機構に構成してもよい。 【0052】 すなわち、切換機構収容部(19a)に支承された受動軸(34)に遊転スプロケット(78)と遊転ギヤ(79)と両者の間に在って受動軸(34)にスライド自在にスプライン嵌着される正逆転切換体(80)とを設ける一方で、回転軸(38)に前記遊転スプロケット(78)に対応する受動スプロケット(81)と遊転ギヤ(79)に常時噛合する逆転ギヤ(82)と駆動スプロケット(39)とが一体になった伝動体を遊転状態に嵌着し、また、前記遊転スプロケット(78)と受動スプロケット(81)にチエン(82)を掛回して正逆転切換機構を構成する。 【0053】 そして、このように構成した場合には、正逆転切換体(80)を軸心方向に摺動移動して、遊転スプロケット(78)と遊転ギヤ(79)のいずれか一方にクラッチ結合させることによって、駆動スプロケット(39)から伝動ケ−ス(19)下部の正逆転伝動機構に伝達する動力を正逆転切換することができ、また、正逆転切換体(80)を遊転スプロケット(78)と遊転ギヤ(79)のいずれにもクラッチ結合しない中立位置に保持することで前記正逆転伝動機構への伝動を遮断できる。 【0054】 なお、この場合にも、正逆転切換体(80)の軸心方向摺動移動は、図6に示したものと同様のシフト操作構造によって行えばよく、この構成によれば、第一出力軸(49)(49)が時計回り方向に回転すると共に第二出力軸(50)が反時計回り方向に回転する状態と、第一出力軸(49)(49)が反時計回り方向に回転すると共に第二出力軸(50)が時計回り方向に回転する状態との切換が、正逆転切換体(80)を軸心方向に摺動移動する操作のみによって行われる。 【0055】 【発明の効果】 本発明の請求項1に係る発明は、作業機(6)側の伝動ケ−ス(19)の上部と基体側の走行ミッションケ−ス(2)の上部とを単一枠状の連結体(17)によって分離可能に結合した歩行型農作業車に構成し、また、請求項2に係る発明においては、前記連結体(17)に変速ガイド板(21)を設け、走行ミッションケ−ス(2)内の変速伝動装置を変速作動させる変速レバ−(22)を、連結体(17)に設けた変速ガイド板(21)を貫通して延出させた歩行型農作業車とし、また、請求項3に係る発明においては、走行ミッションケ−ス(2)内の変速伝動装置を変速作動させる変速レバ−(22)を、連結体(17)に設けた変速ガイド板(21)を貫通して延出させるとともに、前記連結体(17)に操縦ハンドル(5)を取付けるようにした歩行型農作業車にしているので、作業機の付替えによる仕様変更や作業態様の変更が可能で汎用性が確保されながら、作業機連設部周りの構造が簡素化され、また、変速レバ−の変速ガイド部及び操縦ハンドル取付部も集約簡潔化されるので、コンパクトに纏まるものとなった。 【図面の簡単な説明】 【図1】耕耘機の全体側面図。 【図2】同じく全体平面図。 【図3】連結体を拡大して示した側面図。 【図4】同じく連結体の平面図。 【図5】ロ−タリ耕耘装置の伝動機構を示した断面図。 【図6】走行ミッションケ−ス伝動機構の切換操作部を示した断面部分図。 【図7】ロ−タリ耕耘装置の耕耘爪配列を示した側面図。 【図8】PTOケ−スの別実施例を示した断面図。 【図9】ロ−タリ耕耘装置の伝動機構の別実施例を示した断面図。 【符号の説明】 2 走行ミッションケ−ス 5 操縦ハンドル 6 作業機(ロ−タリ耕耘装置) 17 連結体 19 伝動ケ−ス 21 変速ガイド板 22 変速レバ−
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
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| 【出願日】 |
平成14年7月22日(2002.7.22) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2004−49126(P2004−49126A) |
| 【公開日】 |
平成16年2月19日(2004.2.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−211918(P2002−211918) |
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