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【発明の名称】 電子部品搭載装置
【発明者】 【氏名】平野 龍一
【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジューキ株式会社内

【要約】 【課題】電子部品搭載装置をより小型化する。

【解決手段】電子部品搭載機はヘッド、移送装置、線状部材、ケーブルベア(登録商標)を備える。ヘッドは電子部品を保持可能である。移送装置はヘッドをほぼ水平な平面に沿うXY方向に移送する。電子部品搭載機はヘッドを移送装置によりXY方向に移送して、プリント基板上に電子部品を搬送して装着する。線状部材は柔軟性を有し、所定位置とヘッドとの間を接続する。ケーブルベアは、ヘッドのXY方向への移送に合わせて線状部材を支持する。ケーブルベアは複数のブロックBが連結されて構成され、各ブロックBの連結位置においてほぼ水平な平面に沿う方向だけに屈曲可能である。ブロックBの一端部aには突部a2が、他端部bには穴部c1を有するブッシュcが設けられる。穴部c1に突部a2が回転可能に嵌合することによって、ブロックBどうしが互いに回転可能に連結されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品を保持可能な保持手段を備える保持ユニットと、この保持ユニットをほぼ水平な平面に沿うXY方向に移送する移送手段と、を備え、前記保持手段によって前記電子部品が保持された状態の前記保持ユニットを、前記移送手段によってXY方向に移送することにより、電子回路基板上に前記電子部品を搬送して装着する電子部品搭載装置であって、所定位置と前記保持ユニットとの間を接続する、柔軟性を有するケーブル等の線状部材と、前記移送手段による前記保持ユニットのXY方向への移送に合わせて、前記所定位置と前記保持ユニットとの間で前記線状部材を支持する支持部材と、を備え、この支持部材は、前記線状部材をそれぞれ支持する複数の単位ユニットが連結されて構成され、各単位ユニットの連結位置において、ほぼ水平な平面に沿う方向だけに屈曲可能であり、前記単位ユニットの一端部には突部が、他端部には穴部がそれぞれ設けられ、この穴部に前記突部が回転可能に係合することによって、前記単位ユニットどうしが互いに回転可能に連結されており、前記単位ユニットの少なくとも一方の端部に、前記単位ユニットとは別の部材であり、前記突部または前記穴部を有する別摺動部材を設けることによって、前記突部と前記穴部の少なくとも一方が設けられていることを特徴とする電子部品搭載装置。
【請求項2】 別摺動部材が、支持部材に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子部品搭載装置。
【請求項3】 別摺動部材は、軸心に穴部を有する滑り軸受または転がり軸受、または、端部が突部となる軸部材であることを特徴とする請求項1または2記載の電子部品搭載装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路基板上に電子部品を搬送して装着する電子部品搭載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリント基板(電子回路基板)へ電子部品を搬送して装着する電子部品搭載機が知られている。例えば、図5に示すように、従来の電子部品搭載機10は、ヘッドユニット(以下、ヘッドと略称する)2と、ヘッド2をX軸方向に沿って移動させるX軸駆動部3X、およびY軸方向に沿って移動させるY軸駆動部3Yと、を備えて構成されている。
【0003】ヘッド2は、X軸駆動部3XによるX軸方向の移動制御と、Y軸駆動部3YによるY軸方向の移動制御とによって、所定範囲内における所定位置へ、ほぼ水平な平面に沿ってXY移動できるようになっている。また、ヘッド2には、電子部品を吸着するためのノズルを装着可能なシャフト21が、上下方向に移動自在に設けられている。また、ヘッド2には、レーザを用いた部品認識装置22などが設けられており、ノズルによって吸着された電子部品の吸着位置等を認識できるようになっている。
【0004】ヘッド2の下方には、ヘッド2のXY移動範囲内において、オートノズルチェンジャ4と、部品供給装置固定部(以下、固定部と略称する)5と、基板搬送ユニット6と、がそれぞれ設けられている。オートノズルチェンジャ4は、多数のノズルを保持しており、シャフト21にノズルを装着したり、不要となったノズルをシャフト21から脱着したりして、ノズル交換を自動的に行うものである。固定部5には、電子部品を供給するための電子部品供給装置を装着固定できるようになっている。基板搬送ユニット6は、電子部品を搭載するプリント基板を、所定の搭載位置に搬送するものである。
【0005】上述のヘッド2には、ヘッド2へ電力を供給したり、所定の信号を送受信するための電気束線(図示略)が接続されている。電気束線は、鉛直平面に沿ってU字状に湾曲可能なケーブルベア7によって保護されている。ヘッド2のXY方向の移動に対応するため、二つのケーブルベア7が、X軸方向と、Y軸方向と、のそれぞれに沿うよう配置されている。なお、図5においては、X軸方向に沿って配置されるケーブルベア7のみを図示している。
【0006】ケーブルベア7は、複数のブロック71が互いに回転可能に連結されて構成されており、ヘッド2のXY移動に追従して、鉛直平面内において湾曲しながら移動するようになっている。ケーブルベア7の軽量化や、湾曲時の騒音低減のため、ブロック71には樹脂製のものが用いられることが多い。
【0007】以上の構成の電子部品搭載機10においては、シャフト21にノズルを装着した状態のヘッド2をXY方向に移動して、電子部品供給装置が装着固定された固定部5上で停止させ、電子部品供給装置から供給される電子部品をノズルによって吸着する。その後、再びヘッド2をXY方向に移動して、基板搬送ユニット6により搭載位置に搬送されたプリント基板上で停止させ、シャフト21を下降してプリント基板上に電子部品を装着する。これを繰り返して、プリント基板上への電子部品の搭載を順次行うようになっている。また、電子部品の搭載時においては、ヘッド2のXY移動に追従して、ケーブルベア7が鉛直平面内において湾曲しながら移動する。これにより、ケーブルベア7内部の電気束線が、鉛直平面内の所定位置に配置されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の電子部品搭載機では、ケーブルベアが鉛直平面に沿って湾曲するように配置されているため、装置の高さ寸法が大きくなってしまい、工場内にこの装置を何台も並べると、工場内で周囲を見渡せなくなってしまう、という問題が生じていた。本発明の課題は、電子部品搭載装置をより小型化することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば、図1および図2に示すように、電子部品を保持可能な保持手段を備える保持ユニット(ヘッドユニット2)と、この保持ユニットをほぼ水平な平面に沿うXY方向に移送する移送手段(移送装置3)と、を備え、前記保持手段によって前記電子部品が保持された状態の前記保持ユニットを、前記移送手段によってXY方向に移送することにより、電子回路基板上に前記電子部品を搬送して装着する電子部品搭載装置(電子部品搭載機1)であって、所定位置と前記保持ユニットとの間を接続する、柔軟性を有するケーブル等の線状部材と、前記移送手段による前記保持ユニットのXY方向への移送に合わせて、前記所定位置と前記保持ユニットとの間で前記線状部材を支持する支持部材(ケーブルベアC)と、を備え、この支持部材は、前記線状部材をそれぞれ支持する複数の単位ユニット(ブロックB)が連結されて構成され、各単位ユニットの連結位置において、ほぼ水平な平面に沿う方向だけに屈曲可能であり、前記単位ユニットの一端部(a)には突部(a2)が、他端部(b)には穴部(c1)がそれぞれ設けられ、この穴部に前記突部が回転可能に係合することによって、前記単位ユニットどうしが互いに回転可能に連結されており、前記単位ユニットの少なくとも一方の端部(他端部b)に、前記単位ユニットとは別の部材であり、前記突部または前記穴部を有する別摺動部材(ブッシュc)を設けることによって、前記突部と前記穴部の少なくとも一方が設けられていることを特徴とする。
【0010】ここで、上述の「別摺動部材を設けることによって、…穴部が設けられている」構成では、穴部を有する別摺動部材が、単位ユニットの他端部に設けられている。また、「別摺動部材を設けることによって、…突部が設けられている」構成では、突部を有する別摺動部材が、単位ユニットの一端部に設けられている。また、別摺動部材は、単位ユニットの端部に対して固定されて設けられていても良いし、係合や嵌合によって設けられていても良く、別摺動部材の設置形態は特に限定されるものではない。
【0011】請求項1記載の発明によれば、前記支持部材は、ほぼ水平な平面に沿う方向だけに屈曲可能であるので、ほぼ水平な平面に沿うXY方向への保持ユニットの移送に際して、支持部材は鉛直平面に沿う方向には屈曲せず、高さ方向の空間内に移動軌跡を描かない。したがって、鉛直平面に沿って湾曲するケーブルベアを用いていた従来に比べて、電子部品搭載装置の高さ寸法をより小さく抑えることができ、よって、電子部品搭載装置の小型化を図ることができる。
【0012】ところで、請求項1記載の支持部材は、各単位ユニットの連結位置における屈曲可能な方向が、ほぼ水平な平面に沿うように配置されているため、線状部材の荷重や、支持部材の自重によって、単位ユニットの連結部分に下方への負荷が常にかかることになる。このため、鉛直平面に沿って湾曲するようケーブルベアが配置されている場合に比べ、単位ユニットに設けられる突部や穴部が、摩擦等によってより早く劣化してしまうことが予測される。
【0013】これに対し、請求項1記載の発明では、単位ユニットの少なくとも一方の端部に前記別摺動部材を設けることによって、前記突部と前記穴部の少なくとも一方が設けられているので、劣化するのは別摺動部材の突部や穴部であり、別摺動部材が設けられる単位ユニットそのものはほとんど劣化しない。したがって、単位ユニットそのものの寿命を比較的長くすることができる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子部品搭載装置において、別摺動部材が、支持部材に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明によれば、別摺動部材は、支持部材に対して着脱可能に設けられているので、各単位ユニットの連結位置で支持部材が屈曲することによって、摩擦等により別摺動部材が劣化した場合には、劣化した別摺動部材を支持部材から取り外し、新たな別摺動部材を支持部材に装着できる。したがって、劣化した別摺動部材だけを交換して支持部材を修繕できる。また、別摺動部材が劣化したとしても支持部材全体を交換する必要はない。よって、修繕を含む電子部品搭載装置の維持管理費用を低減することができる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の電子部品搭載装置において、例えば、図2〜図4に示すように、別摺動部材は、軸心に穴部を有する滑り軸受(ブッシュc)または転がり軸受(ベアリングe)、または、端部(他端部d2)が突部となる軸部材(d)であることを特徴とする。
【0017】請求項3記載の発明によれば、別摺動部材は、滑り軸受または転がり軸受、または軸部材であるので、市販されている軸受や、簡易な構成の軸部材を用いて、単位ユニットの劣化を防止することができる。よって、電子部品搭載装置にかかるコストを低く抑えることができる。
【0018】また、別摺動部材が滑り軸受や転がり軸受である場合には、単位ユニットの他端部に前記軸受を設けることによって穴部が設けられ、この穴部に、単位ユニットの一端部に設けられる突部が回転可能に係合する。すなわち、軸受を介して単位ユニットどうしが回転可能に連結されるので、軸受と突部との間にはほとんど摺接摩擦が生じない。よって、突部の摩耗を確実に低減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕図1に示すように、本発明の電子部品搭載装置の第1の実施の形態例としての電子部品搭載機1は、ヘッドユニット(以下、ヘッドと略称する)2と、ヘッド2をほぼ水平な平面に沿うXY方向に移送する移送装置(移送手段)3と、を備えて構成されている。ヘッド2は、図5に示す従来の電子部品搭載機10のヘッド2とほぼ同様の構成であるので、その詳細な説明を省略する。
【0020】移送装置3は、ヘッド2をX軸方向に沿って移動させるX軸駆動部3Xと、ヘッド2をY軸方向に沿って移動させるY軸駆動部3Yを備えて構成されている。X軸駆動部3Xは、ヘッド2が取付固定されるX軸可動部31と、X軸可動部31をX軸方向に沿って移動自在にガイドするX軸ガイド部32と、X軸可動部31をX軸ガイド部32に沿って移動させる駆動源となる図示しないモータとを備えて構成されている。Y軸駆動部3Yは、上述のX軸ガイド部32と、X軸ガイド部32をY軸方向に沿って移動自在にガイドするY軸ガイド部33と、X軸ガイド部32をY軸ガイド部33に沿って移動させる駆動源となる図示しないモータとを備えて構成されている。
【0021】移送装置3においては、図示しない制御装置により、上述のモータを駆動制御することによって、X軸可動部31をX軸方向に沿って移動させるとともに、X軸ガイド部32をY軸方向に沿って移動させることで、X軸可動部31に取り付けられたヘッド2をXY方向に移動して、所定の移動範囲内の任意の位置へ移送できるようになっている。
【0022】図1には図示しないが、電子部品搭載機1には、ノズルを交換するためのオートノズルチェンジャや、電子部品供給装置を固定装着するための固定部、基板搬送ユニットなどがそれぞれ設けられている。これらの構成は、図5に示す従来のオートノズルチェンジャ4、固定部5、基板搬送ユニット6の構成とほぼ同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0023】電子部品搭載機1による電子部品の搭載においては、ヘッド2に設けられるシャフトに予めノズルを装着した状態で、移送装置3によりヘッド2をXY方向に移動し、電子部品供給装置が装着固定された固定部上で停止させて、電子部品をノズルによって吸着する。すなわち、ノズルは、電子部品を吸着保持可能な保持手段であり、ノズルを装着可能なシャフトを備えるヘッド2は、保持手段を備える保持ユニットである。その後、再びヘッド2をXY方向に移動して、基板搬送ユニットにより搭載位置に搬送されたプリント基板上で停止させ、プリント基板上に電子部品を装着する。これを繰り返して、プリント基板上への電子部品の搭載を順次行うようになっている。
【0024】ヘッド2には、ヘッド2に設けられる各種センサ等へ電力を供給したり、信号を送受信したりするための電気束線や、吸着保持のためにノズルに負圧を発生させるためのエア配管などの線状部材(図示略)が、図示しない制御装置等との間に接続されている。これらの線状部材は、ヘッド2のXY移動に追従できるよう、従来より周知の柔軟性を有する素材で構成されている。また、これらの線状部材は、ケーブルベアC内に収納されて、ほぼ水平な平面に沿って支持されるとともに、外部から保護されている。すなわち、ケーブルベアCは、線状部材を支持する支持部材である。
【0025】ケーブルベアCは、二つのケーブルベアC1・C2を備えて構成されている。ケーブルベアC1・C2は、単位ユニットとなるブロックBが複数連結されて構成されている。図2(a)に示すように、ブロックBは、対向する二枚の面部11と、二枚の面部11を連結する連結片12と、により断面略四角枠状に構成されている。ブロックBには、例えば、プラスチックなどの樹脂製のものが用いられている。
【0026】図2(a)、(b)に示すように、二枚の面部11それぞれには、一方の開口部13側の一端部aに、外側がほぼ同じ厚さ分だけ切り欠かれた略円形状の切欠部a1が設けられている。切欠部a1の略中央には、外側へ突出する断面略円形状の突部a2が設けられている。突部a2は、面部11に一体成形されている。
【0027】他方の開口部14側の他端部bの内側には、一端部aの厚さとほぼ同じ厚さ分だけ切り欠かれた略円形状の切欠部b1が設けられている。切欠部b1の略中央には、略円形状の凹部b2が設けられている。凹部b2の内径は、後述するブッシュcの外径とほぼ同じ大きさであり、凹部b2の深さは、ブッシュcの長さとほぼ同じ大きさである。凹部b2の略中央には、面部11を貫通する孔b3が設けられている。孔b3の内径は、突部a2の外径とほぼ同じ大きさである。
【0028】ケーブルベアCにおいては、図2に示す薄肉円筒形状のブッシュcが、他端部bに設けられる凹部b2の内部に配置されている。ブッシュcは、軸心に穴部c1を有する滑り軸受であり、本発明の別摺動部材に相当するものである。穴部c1の内径は、前記突部a2の外径とほぼ同じ大きさである。また、突部a2が、ブッシュcの穴部c1、およびこれに隣接する孔b3に対して、回転可能に嵌合されている。これにより、ブロックBどうしが、開口部13・14を互いに向き合わせた状態で、互いのブロックBを含む平面に沿って回転可能に連結されている。また、切欠部a1の外面a3と、切欠部b1の内面b4が、互いにほぼ当接されている。これにより、ブッシュcがケーブルベアCから簡単に外れないようになっている。
【0029】ブロックBどうしを連結してケーブルベアCを作るには、ブロックBの凹部b2内にブッシュcを配置するとともに、他のブロックBの一端部aを内側へ弾性変形させて、この一端部aに設けられる突部a2を、凹部b2内に配置したブッシュcの穴部c1、およびこれに隣接する孔b3へ、ブロックBの内側から嵌合する。なお、これに限らず、ブッシュcの穴部c1に突部a2を嵌合させた状態で、突部a2の先端を凹部b2へ挿入して孔b3へ嵌合することによって、ブロックBどうしを連結することもできる。
【0030】ケーブルベアCにおいては、ブロックBどうしの連結位置において、一端部aを内側に、他端部bを外側にそれぞれ弾性変形させて、突部a2を孔b3および穴部c1から引き抜くことにより、ブロックBの連結を解除できるようになっている。これにより、ケーブルベアCから、凹部b2内に配置されるブッシュcを取り外すことができる。すなわち、ブッシュcは、ケーブルベアCに対して、着脱可能に設けられている。
【0031】図1に示すように、ケーブルベアC1の一端側のブロックB1は、ヘッド2に固定されており、他端側のブロックB2は、X軸ガイド部32に固定されている。また、ケーブルベアC2の一端側のブロックB3は、X軸ガイド部32に固定されており、他端側のブロックB4は、図示しない機枠に固定されている。ここで、ケーブルベアC1・C2は、各ブロックBの連結位置における屈曲可能な方向が、ほぼ水平な平面に沿うように配置されている。すなわち、ブロックBの面部11が上方または下方に向くよう、ケーブルベアC1・C2が配置されている。
【0032】上述の線状部材は、図示しない制御装置等から、ケーブルベアC2を構成する各ブロックBの内部をブロックB4側からブロックB3側へ貫通して、X軸ガイド部32付近を経由し、ケーブルベアC1を構成する各ブロックBの内部をブロックB2側からブロックB1側へ貫通して、ヘッド2に対して接続されている。また、ケーブルベアC1・C2は、電子部品を搭載する際のヘッド2のXY移動に追従して、各ブロックBの連結位置で屈曲し、線状部材を、ほぼ水平な平面に沿う所定の経路上に配置するようになっている。
【0033】以上のように、第1の実施の形態の電子部品搭載機1によれば、ケーブルベアCは、各ブロックBの連結位置における屈曲可能な方向が、ほぼ水平な平面に沿うように配置されて、それぞれの端部のブロックBが固定されているので、例えば、図5に示す従来の電子部品搭載機10と異なり、ヘッド2のXY移動に際してケーブルベアCは鉛直平面に沿う方向には屈曲せず、高さ方向の空間内に移動軌跡を描かない。したがって、従来に比べて、電子部品搭載機1の高さ寸法をより小さく抑えることができ、よって、電子部品搭載機1の小型化を図ることができる。
【0034】ところで、ケーブルベアCは、各ブロックBの連結位置における屈曲可能な方向が、ほぼ水平な平面に沿うように配置されているため、ケーブルベアC内の線状部材の荷重や、ケーブルベアCの自重により、ブロックBどうしのリンク部(連結部分)に、下方への負荷が常にかかることになる。このため、ケーブルベアが鉛直平面に沿って湾曲するよう配置されている場合に比べ、ブロックBどうしのリンク部の摩耗がより早く進行してしまうと予測される。
【0035】これに対し、第1の実施の形態の電子部品搭載機1においては、ブッシュcが凹部b2内に配置されることによって、穴部c1がブロックBの他端部bに設けられ、この穴部c1に突部a2が嵌合しているので、摩耗するのはブッシュcの穴部c1であり、ブッシュcが設けられるブロックBそのものはほとんど摩耗しない。したがって、ブロックBそのものの寿命を比較的長くすることができる。
【0036】また、ブッシュcが摩耗した場合には、摩耗したブッシュcを上述のようにしてケーブルベアCから取り外し、新しいブッシュcに交換することができる。したがって、摩耗したブッシュcだけを交換してケーブルベアCを修繕できる。また、ブッシュcが摩耗したとしてもケーブルベアC全体を交換する必要はない。よって、修繕を含む電子部品搭載機1の維持管理費用を低減できる。
【0037】また、一端部aの突部a2が、ブッシュcを介して他端部bの凹部b2に嵌合することによって、ブロックBどうしが回転可能に連結されているので、ブッシュcと突部a2との間にはほとんど摺接摩擦が生じない。よって、突部a2の摩耗を確実に低減できる。また、ブッシュcには市販のものを用いることができるので、電子部品搭載機1にかかるコストを低く抑えることができる。
【0038】また、凹部b2の略中央に設けられる孔b3の径は凹部b2内径よりも小さく、また、ブロックBどうしが連結された状態では切欠部a1の外面a3と切欠部b1の内面b4が互いにほぼ当接されている。したがって、ブッシュcを安定して凹部b2内に収納しておくことができ、ブロックBの連結位置でケーブルベアCが屈曲する際に、ブッシュcが外側へ飛び出してしまうようなことはない。
【0039】なお、第1の実施の形態の電子部品搭載機1においては、凹部b2の略中央に面部11を貫通する孔b3が設けられているものとしたが、これに限らず、孔b3に代えて、突部a2の外径とほぼ同じ径の略円形状の凹部を設けるものとしてもよい。この場合には、この凹部に、突部a2の先端が回転可能に嵌合する。また、電子部品搭載機1は、特に上述の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更可能であることは勿論である。
【0040】〔第2の実施の形態〕第2の実施の形態例の電子部品搭載装置は、第1の実施の形態の電子部品搭載機1において、ブロックBの構成のみが異なる電子部品搭載機である。ブロックB以外の構成については、第1の実施の形態の電子部品搭載機1とほぼ同様の構成であるので、その詳細な説明を省略する。
【0041】図3(a)に示すように、ブロックBは、図2に示す上述のブロックBと同様に、二枚の面部11と、連結片12により、断面略四角枠状に構成されている。図3(a)、(b)に示すように、面部11の一端部aには、図2に示す上述の切欠部a1と同様の構成の切欠部a1が設けられ、切欠部a1の略中央には、略円形状の凹部a4が設けられている。面部11の他端部bには、図2に示す上述の切欠部b1と同様の構成の切欠部b1が設けられ、切欠部b1の略中央には、略円形状の凹部b5が設けられている。
【0042】一端部aに設けられる凹部a4の深さと、他端部bに設けられる凹部b5の深さの和は、後述する軸部材dの長さとほぼ同じである。また、凹部a4の内径は、切欠部a1の外面a3付近においては、軸部材dの外径とほぼ同じ大きさであり、底部a5付近においては、軸部材dの外径よりも少し小さい。また、凹部b5の内径は、軸部材dの外径とほぼ同じ大きさである。
【0043】ケーブルベアCにおいては、ブロックBの連結位置において、一方のブロックBの切欠部a1の外面a3と、他方のブロックBの切欠部b1の内面b4が互いにほぼ当接された状態で、断面略円形状の軸部材dの一端部d1が、凹部a4の内部に配置されるとともに、軸部材dの他端部d2が、凹部b5の内部に配置されている。これにより、ブロックBどうしが回転可能に連結されている。ここで、上述の軸部材dは、本発明の別摺動部材に相当するものである。
【0044】ブロックBどうしを連結してケーブルベアCを作るには、まず、軸部材dの一端部d1を凹部a4に嵌合して取り付ける。この状態では、軸部材dの他端部d2が一端部aから外側へ向けて突出している。すなわち、他端部d2は、ブロックBの一端部aに設けられる突部である。次に、軸部材dを取り付けた一端部aを内側へ弾性変形させて、軸部材dの他端部d2を、他のブロックBの凹部b5へ内側から嵌合する。すなわち、凹部b5は、突部が係合する穴部である。
【0045】ケーブルベアCにおいては、第1の実施の形態のケーブルベアCと同様にして、ブロックBどうしの連結を解除できるようになっている。これにより、ケーブルベアCから、凹部a4に取り付けられた軸部材dを引き抜いて取り外すことができる。すなわち、軸部材dは、ケーブルベアCに対して、着脱可能に設けられている。
【0046】以上のように、第2の実施の形態の電子部品搭載機によれば、軸部材dの一端部d1が凹部a4に取り付けられることによって、突部(他端部d2)がブロックBの一端部aに設けられ、この突部が凹部b5に嵌合しているので、摩耗するのは軸部材dの他端部d2であり、軸部材dが取り付けられるブロックBそのものはほとんど摩耗しない。したがって、ブロックBそのものの寿命を長くすることができる。
【0047】また、軸部材dは簡易な構成であるので、電子部品搭載機1にかかるコストを低く抑えることができる。また、軸部材dの他端部d2が摩耗した場合には、摩耗した軸部材dだけを交換してケーブルベアCを修繕できる。また、軸部材dが摩耗したとしてもケーブルベアC全体を交換する必要はないので、電子部品搭載機の維持管理費用を低減できる。
【0048】なお、第2の実施の形態においては、一端部aの凹部a4の内径が、底部a5付近において、軸部材dの外径よりも少し小さい構成としたが、これに限らず、底部a5側付近においても、凹部a4の内径が軸部材dの外径とほぼ同じ大きさである構成としてもよい。また、ブロックBの他端部bには凹部b5が設けられているものとしたが、これに限らず、ブロックBの他端部bを図2に示す他端部bと同様の構成とし、この他端部bの凹部b2内にブッシュcを配置する構成としてもよい。この場合には、突部である軸部材dの他端部d2が、ブッシュcの穴部c1に回転可能に嵌合するので、他端部d2の摩耗を低減することができる。
【0049】〔第3の実施の形態〕第3の実施の形態例の電子部品搭載装置は、第1の実施の形態の電子部品搭載機1において、ブロックBの構成のみが異なる電子部品搭載機である。図4に示すように、ブロックBは、図2に示す上述のブロックBと同様に、二枚の面部11と、連結片12により、断面略四角枠状に構成されている。
【0050】二枚の面部11の一端部aには、図2に示す上述の切欠部a1、突部a2と同様の構成の切欠部a1、突部a2が、それぞれ設けられている。面部11の他端部bには、図2に示す切欠部b1、凹部b2、孔b3とほぼ同様の構成の切欠部b1、凹部b2、孔b3が、それぞれ設けられている。第3の実施の形態においては、凹部b2の内径は、後述するベアリングeの外径とほぼ同じ大きさである。
【0051】ケーブルベアCにおいては、従来より周知のボールベアリングや、ニードルベアリング等のベアリングeが、他端部bに設けられる凹部b2の内部に配置されている。ベアリングeは、軸心に穴部e1を有する転がり軸受であり、本発明の別摺動部材に相当するものである。穴部e1の内径は、突部a2の外径とほぼ同じ大きさである。また、突部a2が、ベアリングeの穴部e1、およびこれに隣接する孔b3に対して、回転可能に嵌合されている。これにより、ブロックBどうしが回転可能に連結されている。また、切欠部a1の外面a3と、切欠部b1の内面b4が、互いにほぼ当接されている。これにより、ベアリングeがケーブルベアCから簡単に外れないようになっている。
【0052】以上のように、第3の実施の形態の電子部品搭載機によれば、突部a2が、ベアリングeを介して他端部bの凹部b2に嵌合することによって、ブロックBどうしが回転可能に連結されているので、ベアリングeと突部a2との間にはほとんど摺接摩擦が生じない。よって、突部a2の摩耗を確実に低減でき、ブロックBそのものの寿命を長くすることができる。
【0053】また、ベアリングeには市販のものを用いることができるので、電子部品搭載機にかかるコストを低く抑えることができる。また、ベアリングeが摩耗した場合には、摩耗したベアリングeだけを交換してケーブルベアCを修繕できる。また、ベアリングeが摩耗したとしてもケーブルベアC全体を交換する必要はないので、電子部品搭載機の維持管理費用を低減できる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ほぼ水平な平面に沿うXY方向への保持ユニットの移送に際して、支持部材は鉛直平面に沿う方向には屈曲せず、高さ方向の空間内に移動軌跡を描かない。したがって、鉛直平面に沿って湾曲するケーブルベアを用いていた従来に比べ、電子部品搭載装置の高さ寸法をより小さく抑えることができ、よって、電子部品搭載装置の小型化を図れる。また、単位ユニットに別摺動部材を設けることによって、突部と穴部の少なくとも一方が設けられているので、劣化するのは別摺動部材の突部や穴部であり、別摺動部材が設けられる単位ユニットそのものはほとんど劣化しない。よって、単位ユニットそのものの寿命を比較的長くすることができる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、別摺動部材が劣化した場合には、劣化した別摺動部材だけを交換して支持部材を修繕できる。また、別摺動部材が劣化したとしても支持部材全体を交換する必要はない。よって、修繕を含む電子部品搭載装置の維持管理費用を低減できる。請求項3記載の発明によれば、市販されている軸受や、簡易な構成の軸部材を用いて、単位ユニットの劣化を防止できるので、電子部品搭載装置にかかるコストを低く抑えることができる。
【出願人】 【識別番号】000003399
【氏名又は名称】ジューキ株式会社
【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1
【出願日】 平成13年12月4日(2001.12.4)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【公開番号】 特開2003−174298(P2003−174298A)
【公開日】 平成15年6月20日(2003.6.20)
【出願番号】 特願2001−370296(P2001−370296)