| 【発明の名称】 |
電子部品搭載機 |
| 【発明者】 |
【氏名】平野 龍一 【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジューキ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】本発明の課題は、ベルト駆動される電子部品搭載機において、タイミングベルトを挟持して固定する際の締め付け過ぎを防止することである。
【解決手段】電子部品を基板に搭載するヘッドユニットを移動させるXY駆動装置を有する。XY駆動装置において、ヘッドユニットは、ベルト駆動によりY軸方向に移動するX軸フレームに、ベルト駆動によりX軸方向に移動するように配置されている。ヘッドユニットや、X軸フレームにタイミングベルト1を接続する固定手段80は、ネジ4に締結されてタイミングベルト1を挟み込む一対の挟持部材2、30を有する。一方の挟持部材30は、ネジ4を貫通する貫通孔30aの周囲を囲む円筒状の突出部31を有する。一対の挟持部材2,30の間にタイミングベルト1を挟んだ状態で挟持部材2,3をネジ4で締結した際に、挟持部材30の突出部31が挟持部材2に当接し、締め付け過ぎを防止できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品等の搭載部品を着脱自在に保持して基板上に搬送して、前記搭載部品を前記基板に搭載するヘッドユニットと、前記搭載部品を前記基板上に搭載する際に前記ヘッドユニットを移動させるXY移動手段とを備えた電子部品搭載機であって、前記XY移動手段は、前記ヘッドユニットをX軸方向に移動自在に支持するX軸部と、該X軸部をX軸方向と直交する方向に移動自在に支持するY軸部と、前記ヘッドユニットをX軸方向に駆動するヘッド駆動手段と、前記X軸部をY軸方向に駆動するX軸部駆動手段とを備え、これらヘッド駆動手段及びX軸部駆動手段のうちの少なくとも一方の駆動手段は、前記ヘッドユニットもしくは前記X軸部である移動体に接続されるとともに、駆動力を伝動することにより前記移動体を移動させるベルトと、該ベルトに固定されるとともに移動体に固定されて、前記ベルトを前記移動体に接続する固定手段とを備え、前記固定手段が、前記ベルトを挟む一対の挟持部材と、前記ベルトを挟んだ状態の前記挟持部材を互いに締付けて該挟持部材に前記ベルトを固定する締結部材とを備え、一対の前記挟持部材のうちの少なくとも一方の前記挟持部材には、前記ベルトと重ならない位置において、一方の前記挟持部材に前記ベルトを介して対向する他方の前記挟持部材に向かって突出する突出部が設けられ、該突出部により前記締結部材により互いに締付けられる一対の前記挟持部材間の最短距離が規制されていることを特徴とする電子部品搭載機。 【請求項2】 請求項1記載の電子部品搭載機において、前記挟持部材には、前記ベルトと重ならない位置に前記締結部材が貫通もしくは挿入される孔が形成され、前記突出部は、前記孔を囲む筒状に形成されていることを特徴とする電子部品搭載機。 【請求項3】 請求項1記載の電子部品搭載機において、一対の前記挟持部材は、前記ベルトの長さ方向に直交する幅より広い幅を有し、一対の前記挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材には、前記ベルトを挟んだ状態で該ベルトの両側縁部より外側となる位置にそれぞれ前記突出部が形成されるとともに、前記突出部がそれぞれ前記ベルトの長さ方向に沿って延在することを特徴とする電子部品搭載機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等の搭載部品を基板上に搬送して搭載するヘッドユニットを有するとともに、該ヘッドユニットの移動にベルト駆動を用いる電子部品搭載機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より電子部品搭載機は、電子部品を吸着するノズル、該ノズルを装着するシャフト、該シャフトを複数装備しZ軸(上下)方向・θ軸回転方向の位置決めをするヘッドユニット、該ヘッドユニットをXY座標方向に移動・位置決めするXY駆動装置、電子部品を供給する部品供給装置、回路基板を搬入・搬出するとともに、所定の位置に固定する基板搬送ユニット、及びこれらを制御する制御部により概略構成されている。 【0003】そして、ヘッドユニットのノズルで部品供給装置から電子部品を吸着し、XY駆動装置でヘッドユニットを移動し、基板搬送ユニットに固定された回路基板上の所定位置に搬送する。その後、ノズルを降下させ吸着を解除して電子部品を回路基板上に装着する動作を繰り返すことで、電子部品を自動的に搭載する。 【0004】また、XY駆動装置は、前記ヘッドユニットをX軸方向に移動自在に支持するX軸フレーム(X軸部)と、該X軸フレームの両端部をそれぞれY軸方向に移動自在に支持する一対のY軸フレーム(Y軸部)と、ヘッドユニットをX軸方向に駆動するヘッド駆動手段と、X軸フレームをY軸方向に駆動するX軸部駆動手段とを備えている。そして、ヘッド駆動手段及びX軸部駆動手段は、例えば、タイミングベルト(歯付ベルト)を用いたもの、ボールネジを用いたもの、リニアモータを用いたものなどが知られている。 【0005】そして、タイミングベルト用いたヘッド駆動手段及びX軸部駆動手段は、X軸部駆動手段を例として説明すると、前記Y軸フレームの両端部に設けられた一対のプーリと、これらプーリ間に掛け渡された環状のタイミングベルトと、少なくとも一つのプーリを回転駆動する駆動手段と、タイミングベルトに固定されるとともに、ヘッドユニットもしくはX軸フレームである移動体に固定されて、該移動体とタイミングベルトを接合する固定手段とを備えている。 【0006】そして、固定手段は、例えば図5に示すように、タイミングベルト1を挟むことによりタイミングベルト1に固定される一対の挟持部材2,3と、タイミングベルト1を挟み込んだ状態で挟持部材2,3同士を締め付ける複数のネジ4(一本だけ図示)と、一方の挟持部材2を、例えば、移動体であるX軸フレームに締結するための複数のネジ5(一本だけ図示)とを備えている。前記挟持部材2,3のうちの一方の挟持部材2は、後述するように環状にされるタイミングベルト1の歯が設けられていない外側に配置される。そして、一方の挟持部材2は、他方の挟持部材3との間にタイミングベルト1を挟む矩形板状の挟持板21と、該挟持板21の上側縁部から直角に延出するとともに、例えば、X軸フレームに接続される接続板22とを備え、逆L字状に形成されている。 【0007】そして、挟持板21は、タイミングベルト1より広い幅となるように形成され、タイミングベルト1を挟んだ場合に、上下側縁部がタイミングベルトの両側縁部より外側にでるようになっている。そして、挟持板21の上下側縁部にタイミングベルト1の長さ方向に沿って間隔を開けて並んだ状態で、ネジ4を螺合するための複数のネジ孔21aが形成されている(図5において上側縁部のネジ孔21aは接続板22により隠れている)。接続板22には、接続板22をX軸フレームに締結するネジ5を貫通させる貫通孔22aが二つ形成されている。 【0008】他方の挟持部材3は、環状にされたタイミングベルト1の歯が設けられた内側に配置される。そして、他方の挟持部材3は、一方の挟持部材2の挟持板21とほぼ同サイズで同形状の矩形板状に形成されるとともに、タイミングベルト1を挟み込む際にタイミングベルト1に接するとともに、一方の挟持部材2と対向する側面に、タイミングベルト1の歯に対応する歯が設けられている。また、他方の挟持部材3を一方の挟持部材2の挟持板21と重ね合わせた際に、挟持板21のネジ孔21aと重なる位置、すなわち、挟持部材3の上下側縁部にネジ4を貫通する貫通孔3aが形成されている。 【0009】そして、このような固定手段によれば、タイミングベルト1を挟み込んだ状態で、一方の挟持部材2の挟持板21と、他方の挟持部材3とを重ね合わせて、他方の挟持部材3の貫通孔3aからネジ4を貫通して挟持板21のネジ孔21aに螺合することで、他方の挟持部材3と挟持板21とを締結するとともに、これら挟持部材3と挟持板21とによりタイミングベルト1を締め付けることで、固定手段とタイミングベルト1とが固定される。なお、タイミングベルト1は、実際には、環状ではなく、開いた状態の帯状に形成されており、タイミングベルト1の両端部を挟持部材2,3間に挟み込んで固定することにより、環状とされている。そして、一方の挟持部材2の接続板22がネジ5によりX軸フレームに締結されることで、固定手段がタイミングベルト1とともに移動体であるX軸フレームに固定され、X軸フレームとタイミングベルト1とを接合する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】ところで、タイミングベルトは、合成ゴム等の弾性体で形成されており、上述のように二つの挟持部材に挟み込んで、挟持部材同士をネジ等の締結部材で締結して締め付けた場合に、挟持部材同士の間の距離がタイミングベルトの厚みより狭くなっても、タイミングベルトが弾性変形することにより、さらにネジを締め付けることが可能となる。 【0011】そこで、挟持部材同士の間の距離がタイミングベルトの厚みより僅かに狭くなって、強固にタイミングベルトが挟持部材に挟まれたところ、すなわち、適切なネジの締め付け量まで、ネジを締め付けたところで、ネジの締め付けをやめる必要がある。しかし、適切な締め付け量までネジを締め付けた状態でも、タイミングベルトが弾性変形することで、さらにネジの締め付けが可能な状態となっており、適切なネジの締め付け量を判断するのが困難であった。すなわち、ネジの締め付けに必要な力等から、適切な締め付け量を判断するのが難しく、締め付け量が少ないために、ネジに緩みが生じる場合があった。逆に、締め付け量が少なくて、固定手段にタイミングベルトが確実に固定されていない状態となるのを恐れて、適切な締め付け量より、ネジを強く締め付け過ぎてしまう場合があった。 【0012】そして、ネジを強く締め付け過ぎてしまうと、タイミングベルトに必要以上の負荷がかかり、タイミングベルトに張力をかけた際に、タイミングベルトの固定手段に挟まれた部分と挟まれていない部分との境界部分当たりでタイミングベルトに亀裂が生じてしまう可能性があった。 【0013】本発明の課題は、ベルト駆動方式を用いた電子部品搭載機において、ベルトの取り付け(交換を含む)に際し、締結部材により締め付けられる二つの挟持部材にベルトを挟んでヘッドユニットやX軸部等の移動体にベルトを接続する場合に、締結部材により挟持部材がベルトを締め付けすぎた状態もしくは締め付けが緩い状態となるのを防止することである。 【0014】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、例えば、図1及び図2に示すように、電子部品等の搭載部品を着脱自在に保持して前記基板上に搬送して、前記搭載部品を前記基板に搭載するヘッドユニット63と、前記搭載部品を前記基板上に搭載する際に前記ヘッドユニット63を移動させるXY移動手段(XY駆動装置70)とを備えた電子部品搭載機61であって、前記XY移動手段は、前記ヘッドユニットをX軸方向に移動自在に支持するX軸部(X軸フレーム72)と、該X軸部をX軸方向と直交する方向に移動自在に支持するY軸部(Y軸フレーム71)と、前記ヘッドユニットをX軸方向に駆動するヘッド駆動手段74と、前記X軸部をY軸方向に駆動するX軸部駆動手段73とを備え、これらヘッド駆動手段及びX軸部駆動手段のうちの少なくとも一方の駆動手段は、前記ヘッドユニットもしくは前記X軸部である移動体に接続されるとともに、駆動力を伝動することにより前記移動体を移動させるベルト(タイミングベルト1)と、該ベルトに固定されるとともに移動体に固定されて、前記ベルトを前記移動体に接続する固定手段80とを備え、前記固定手段が、前記ベルトを挟む一対の挟持部材2,30と、前記ベルトを挟んだ状態の前記挟持部材を互いに締付けて該挟持部材に前記ベルトを固定する締結部材(ネジ4)とを備え、一対の前記挟持部材のうちの少なくとも一方の前記挟持部材には、前記ベルトと重ならない位置において、一方の前記挟持部材に前記ベルトを介して対向する他方の前記挟持部材に向かって突出する突出部31が設けられ、該突出部により前記締結部材により互いに締付けられる一対の前記挟持部材間の最短距離が規制されていることを特徴とする電子部品搭載機である。 【0015】請求項1記載の発明によれば、ベルトを挟む一対の挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材には、ベルトと重ならない位置に他方の挟持部材に突出する突出部が設けられているので、ベルトを挟んだ一対の挟持部材をネジ等の締結部材で締結する際に、ネジを締めていくと、挟持部材同士の間に突出部が挟まれて、それ以上ネジを締め付けられない状態となる。すなわち、突出部により挟持部材同士の間の最短距離が規制されるので、それ以上ベルトが強く挟まれることがなく、ネジを締め付けすぎることにより、ベルトが損傷するのを防止することができる。また、逆に、挟持部材同士の間に突出部が挟まれて、それ以上ネジを締め付けられない状態となるまで、ネジを締め付けることにより、締め付けが緩い状態となるのを防止できるので、適切な締め付け量でベルトを固定することができる。なお、突出部の突出量、すなわち、挟持部材間の最短距離は、ベルトの厚みより僅かに狭い距離であり、ベルトを強固に固定できて、かつ、ベルトに損傷を与えない距離である。そして、前記最短距離は、例えば、ベルトの材質、厚み、ベルトの挟まれる部分の面積等を考慮して決められる。 【0016】また、突出部は、一対の挟持部材の片方だけに設けられても良いし、両方の挟持部材に設けられても良い。また、両方の挟持部材に設ける場合には、挟持部材同士を重ねた際に、各挟持部材の突出部が重なるものとしても、重ならないものとしても良い。 【0017】請求項2記載の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1記載の電子部品搭載機において、前記挟持部材には、前記ベルトと重ならない位置に前記締結部材が貫通もしくは挿入される孔(貫通孔30a)が形成され、前記突出部は、前記孔を囲む筒状に形成されていることを特徴とする電子部品搭載機である。 【0018】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の作用効果に加えて、締結部材が貫通する孔を囲む筒状に突出部が形成されているので、締結部材を締め付けた際に、孔の周囲に均等に力がかかり、挟持部材に余計なトルクがかかるのを防止することができる。なお、前記孔は、ネジやボルト等の締結部材がその頭部以外の軸部を貫通させる貫通孔か、もしくは、締結部材が螺合されるネジ孔である。 【0019】請求項3記載の発明は、例えば、図3に示すように、請求項1記載の電子部品搭載機において、一対の前記挟持部材は、前記ベルトの長さ方向に直交する幅より広い幅を有し、一対の前記挟持部材のうちの少なくとも一方の挟持部材には、前記ベルトを挟んだ状態で該ベルトの両側縁部より外側となる位置にそれぞれ前記突出部36が形成されるとともに、前記突出部がそれぞれ前記ベルトの長さ方向に沿って延在することを特徴とする電子部品搭載機である。 【0020】請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用効果に加えて、突出部が挟持部材のベルトの両側縁部より外側となる挟持部材の二つの側縁部に、ベルトの長さ方向に沿って形成されるので、突出部がリブ状となるとともに、二つの挟持部材にベルトを挟んで締結した場合に、挟持部材と突出部とがベルトを囲む筒状となる。したがって、突出部が挟持部材の補強部材となって強固な構造となるので、挟持部材の薄型化を図ることができる。また、突出部がベルトの側縁部に沿って延在するので、挟持部材にベルトを固定する際に、突出部がベルトの位置決めを案内する部材となり、挟持部材に対してベルトを容易に位置決めできるとともに、挟持部材に対してベルトが斜めに取り付けられたりするのを防止することができる。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の電子部品搭載機について図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、本発明の電子部品搭載機61は、基本的に周知の電子部品搭載機と同様に、電子部品を吸着する図示しないノズル、該ノズルが取り付けられるシャフト62、該シャフト62を複数装備しZ軸(上下)方向・θ軸回転方向の位置決めをするヘッドユニット63、該ヘッドユニット63をXY軸座標方向に移動・位置決めをするXY駆動装置70、電子部品を供給する部品供給装置(図示略)、回路基板を搬入・搬出するとともに回路基板を所定位置に固定する基板搬送ユニット66、多種のノズルが交換可能に複数保持されるノズルチェンジャ67及びこれらを制御する制御部から概略構成されている。 【0022】そして、本発明に係わるXY駆動装置70(XY移動手段)は、互いに平行に配置された二本のY軸フレーム71(Y軸部)と、これらY軸フレーム71に両端部をY軸方向に沿って移動自在に支持されたX軸フレーム72(X軸部)とを備えている。そして、X軸フレーム72は、ヘッドユニット63をX軸方向に移動自在に支持している。また、Y軸フレーム71には、X軸フレーム72をY軸方向に移動させるX軸部駆動手段73が設けられている。 【0023】X軸部駆動手段73は、Y軸フレーム71の両端部に互いに離れて配置された図示しない駆動プーリ及び従動プーリと、これらプーリに掛け渡されたタイミングベルト1と、該タイミングベルト1をX軸フレーム72に接続する固定手段80と、駆動プーリを回転駆動するためのモータ73aと、モータ73aの回転軸に設けられた図示しないモータプーリと、前記駆動プーリと一体に回転自在に設けられた変速プーリ73bと、モータプーリから変速プーリ73bにモータ73aの駆動力を変速して伝動する伝動ベルト73cとを備えている。 【0024】また、X軸フレーム72は、ヘッドユニット63をX軸方向に移動させるヘッド駆動手段74が設けられている。ヘッド駆動手段74は、X軸フレーム72の両端部に互いに離れて配置された図示しない二つの駆動プーリと、これら駆動プーリに掛け渡されたタイミングベルト1と、該タイミングベルト1をヘッドユニット63に接続する固定手段80と、駆動プーリをそれぞれ回転駆動するための二つのモータ74aと、モータ74aの回転軸に設けられた図示しないモータプーリと、前記駆動プーリと一体に回転自在に設けられた変速プーリ74bと、モータプーリから変速プーリ73bにモータ74aの駆動力を変速して伝動する図示しない伝動ベルトとを備えている。 【0025】ここで、本発明に係る固定手段80とタイミングベルト1との固定構造について説明する。なお、ここでは、X軸部駆動手段73に設けられた固定手段80を例に取って説明する。固定手段80は、図3に示すように、タイミングベルト1を挟むことによりタイミングベルト1に固定される一対の挟持部材2,30と、タイミングベルト1を挟み込んだ状態で挟持部材2,30同士を締め付ける複数のネジ4(一本だけ図示)と、一方の挟持部材2を、移動体であるX軸フレーム71に締結するための複数のネジ(図示略)とを備えている。前記挟持部材2,30のうちの一方の挟持部材2は、環状にされるタイミングベルト1の歯が設けられていない外側に配置される。また、一方の挟持部材2は、例えば、従来例と同じ構成を有するもので、複数のネジ孔21aを備える矩形板状の挟持板21と、複数の貫通孔22aを備えるとともにX軸フレーム71に接続される接続板22とを備えている。 【0026】他方の挟持部材30は、環状にされたタイミングベルト1の歯が設けられた内側に配置される。そして、他方の挟持部材30は、図2及び図3に示すように、タイミングベルト1より広い幅となるように形成されるとともに、一方の挟持部材2の挟持板21とほぼ同サイズでほぼ同形状の矩形板状に形成される。また、挟持部材30は、タイミングベルト1を挟み込む際にタイミングベルト1に接するとともに、一方の挟持部材2と対向する側面に、タイミングベルト1の歯に対応する歯が設けられている。なお、図3に示すように、一方の挟持部材2の挟持板21の方が他方の挟持部材30に対して少し上下幅が広くされている。また、他方の挟持部材30を一方の挟持部材2の挟持板21と重ね合わせた際(挟持板21の下側縁と挟持部材30の下側縁の高さを合わせて重ねた際)に、挟持板21のネジ孔21aと重なる位置、すなわち、挟持部材3の上下側縁部にネジ4を貫通する貫通孔30aが形成されている。 【0027】また、挟持部材30の各貫通孔30aの位置には、貫通孔30aの径より大きな径を有する円柱状で、挟持部材30のタイミングベルト1に接触する側面から対向する挟持板21に向かって突出する突出部31が設けられている。また、突出部31の中心が貫通孔30aの中心とほぼ一致するように配置されるとともに、貫通孔30aが突出部31を貫いた状態とされることにより、突出部31は、貫通孔30aの周囲を囲む円筒状となっている。すなわち、貫通孔30aは、挟持部材30と突出部31との両方を貫いた状態とされる。そして、貫通孔30aの内径は、ネジ4の外形より僅かに大きなものとされている。 【0028】また、突出部31は、図3に示すように、タイミングベルト1を挟持板21と挟持部材30との間に挟んだ場合に、挟持部材30のタイミングベルト1の両側縁部より外側の上下側縁部に配置される。また、突出部31は、挟持板21の上下側縁部にタイミングベルト1の長さ方向に沿って間隔を開けて並んだ状態で設けられるとともに、突出部31の外周面がタイミングベルト1と近接もしくは当接した状態となるように配置されている。すなわち、挟持部材30の上側の突出部31と、下側の突出部31との間の距離が、タイミングベルト1の幅と同じにされるか僅かに広いものとされている。 【0029】そして、挟持部材30と挟持部材2の挟持板21との間にタイミングベルト1を挟み込んで、挟持部材30側からネジ4を貫通孔30aに挿入するとともに、ネジ4の先端部を挟持部材30に対向する挟持板21のネジ孔21aに螺合することで、挟持部材30と挟持板21との間にタイミングベルト1が挟持された状態に固定されている。また、挟持部材30の突出部31は、挟持部材2の挟持板21のタイミングベルト1に接する側面に当接した状態とされている。また、突出部31の突出量、すなわち、挟持部材30と挟持板21との突出部31以外の部分での距離は、タイミングベルト1の厚みより僅かに狭い長さに対応するものとされている。また、突出量は、挟持部材30と挟持板21とでタイミングベルト1を挟んだ際に、タイミングベルト1が外れることのない強度となるとともに、タイミングベルト1に損傷が生じるような負荷を与えないように、設計されている。 【0030】次ぎに、固定手段80へのタイミングベルト1の固定方法を説明する。タイミングベルト1の端部同士を近接させた状態で、タイミングベルト1の端部同士に跨るように、タイミングベルト1の内側に、歯が設けられた側面をタイミングベルト1に向けて挟持部材30を配置する。また、挟持部材30に対向する位置に挟持部材2の挟持板21を配置する。なお、挟持部材2を配置する際には、その接続板22がタイミングベルト1の反対側を向くようにする。 【0031】そして、タイミングベルト1の端部同士を近接させた部分を挟持部材30と挟持板21とで挟んだ状態とする。この際に、挟持部材30には、タイミングベルトの両側縁にそれぞれ沿って、突出部31が設けられるとともに、タイミングベルト1を挟む位置に配置された突出部31同士の距離がタイミングベルト1の幅とほぼ等しくなっているので、タイミングベルト1を挟むように配置された突出部31同士の間にタイミングベルト1が配置されるようにすることで、挟持部材2,30に対して容易にタイミングベルト1の位置を決めることができる。これにより、タイミングベルト1が挟持部材2、30に対して斜めになったり、位置が上下にずれたりするのを防止することができる。 【0032】次ぎに、挟持部材30と挟持板21との間に、タイミングベルト1が挟まれた状態で、挟持部材30と挟持板21とをネジ4により締結する。この際には、ネジ4を締め付けていくと、挟持部材30の突出部31が挟持板21に当接する。そして、この状態では、それ以上ネジ4の締め付けができなくなる。この状態で、上述のように、固定手段80にタイミングベルト1を強固に接合した状態となるとともに、タイミングベルト1に損傷を与えない程度の圧がタイミングベルト1にかかた状態となる。 【0033】したがって、ネジ4の締め付けができなくなるまで、ネジ4を締め付ければ、適切な圧で固定手段80にタイミングベルト1が挟まれた状態となる。すなわち、適切な締め付け量が極めて容易に分かるとともに、適切な締め付け量以上にネジを締め付けてタイミングベルトに損傷を与えるようなことを防止できる。 【0034】また、突出部31は、ネジ4が貫通する貫通孔30aと同じ位置に中心が配置された円筒状に形成されていることと、ネジ4の外径と、貫通孔30aの内径がほぼ等しいことにより、貫通孔30aに貫通するネジ4と突出部31とが近接し、かつ、突出部31がネジ4の周囲を囲んでいるので、ネジ4を締め付けた際に挟持部材2、30に余計なトルクがかかることがない。なお、上述のように固定手段80にタイミングベルト1を固定した後に、固定手段80は、従来と同様にX軸フレーム72に固定されることで、タイミングベルト1は、X軸フレーム72に接続される。 【0035】また、ヘッド駆動手段74における固定手段80は、タイミングベルト1を固定する構成が、X軸部駆動手段73と同じにされているが、挟持部材2が接続板22がない挟持板21だけの構成とされ、挟持板21に、該挟持板21をヘッドユニット63に締結するための締結部材を貫通させる貫通孔もしくは締結部材を螺合するネジ孔が形成されている。 【0036】本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、突出部31を挟持部材30ではなく挟持板21に設けるものとしても良いし、挟持部材30と挟持板21との両方に突出部31を設けるものとしても良い。また、突出部31は、ネジ4が挿通されるように円筒状に形成されるものに限られるものではなく、ネジ4に近接する位置や、ネジ4から離れた位置に設けても良い。なお、この際には、突出部31は、タイミングベルト1と重ならない位置に設けられる必要があるとともに、挟持部材30と挟持板21との間隔を安定して保てるように複数箇所、できれば、タイミングベルト1を挟む二つの領域にそれぞれ二カ所以上設けられていることが好ましい。 【0037】また、図4に示す、実施の形態の変形例のように、突出部36を挟持部材30のタイミングベルト1の両側縁部の外側となる位置(挟持部材30の上下側縁部)に、それぞれ、タイミングベルト1の側縁に沿って延在するように設けても良い。なお、この変形例では、挟持部材30の突出部36の部分を貫通するように貫通孔30aを形成しているとともに、上下の二つの突出部36同士の間隔が、タイミングベルト1の幅とほぼ等しくされている。 【0038】したがって、この変形例においても、上述の実施の形態と同様に、適切な締め付け量で固定手段によりタイミングベルト1を挟んでタイミングベルト1を固定できるとともに、締め付け過ぎてタイミングベルト1を損傷させてしまうのを防止することができる。また、二つの突出部36,36の間に、タイミングベルト1を配置するようにすることで、タイミングベルト1を挟持部材2、30に対して容易に位置決めすることができる。また、突出部36、36の部分に貫通孔30aが形成されるとともに、突出部36,36がタイミングベルト1の両サイドに長く設けられているのでネジ4を締め付けた際に挟持部材2,30に余計なトルクが係るのを防止することができる。 【0039】また、突出部36,36がリブ状となっているとともに、タイミングベルト1を挟持部材2,30で挟んだ際に、挟持部材2.30と突出部36,36とを合わせた形状が、タイミングベルト1を囲む筒状となるので、挟持部材2,30が補強部材となるとともに、構造的に強いものとなり、例えば、挟持部材2,30の薄型化を図ることができ、これにより、突出部36,36を設けるものとしても、固定手段80が重くなったり、材料を多く必要とするようになったりするのを防止できる。なお、突出部36,36は、挟持部材30はなく、挟持部材2に設けるものとしても良いし、両方の挟持部材2、30に設けるものとしても良い。 【0040】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、突出部により挟持部材同士の間の最短距離が規制されるので、それ以上ベルトが強く挟まれることがなく、ネジを締め付けすぎることにより、ベルトが損傷するのを防止することができる。 【0041】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の作用効果に加えて、締結部材が貫通する孔を囲む筒状に突出部が形成されているので、締結部材を締め付けた際に、孔の周囲に均等に力がかかり、挟持部材に余計なトルクがかかるのを防止することができる。 【0042】請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用効果に加えて、突出部が挟持部材の補強部材となって強固な構造となるので、挟持部材の薄型化を図ることができる。また、突出部がベルトの側縁部に沿って延在するので、挟持部材にベルトを固定する際に、突出部がベルトの位置決めを案内する部材となり、挟持部材に対してベルトを容易に位置決めできるとともに、挟持部材に対してベルトが斜めに取り付けられたりするのを防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003399 【氏名又は名称】ジューキ株式会社 【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1
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| 【出願日】 |
平成13年12月6日(2001.12.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090033 【弁理士】 【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−174288(P2003−174288A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月20日(2003.6.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−372725(P2001−372725) |
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