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【発明の名称】 テーブルカバー又はワークベンチカバー
【発明者】 【氏名】ハンス−ミヒャエル・ケール

【氏名】ゲルハルト・グラープ

【要約】 【課題】絶縁抵抗が約10Ωであり、表面抵抗が約5×10Ωであるとともに、抽出可能な硫酸濃度が工作物を腐食させることがない範囲にまで低減されているテーブルカバー又はワークベンチカバーを提供する。

【解決手段】本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーは、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第1導電層と、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第2導電層とからなるテーブルカバー又はワークベンチカバーであって、各導電層がゴム混合物からなり、帯電防止剤及び/又は導電性粒子を含有し、一緒にカレンダー加工され、加硫によって結合されているものにおいて、テーブルカバー又はワークベンチカバーの脱イオン水によって抽出可能な硫酸濃度が100 μg/cm未満であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第1導電層と、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第2導電層とからなるテーブルカバー又はワークベンチカバーであって、前記各導電層がゴム混合物からなり、帯電防止剤及び/又は導電性粒子を含有し、一緒にカレンダー加工され、加硫によって結合されているものにおいて、前記テーブルカバー又はワークベンチカバーの脱イオン水によって抽出可能な硫酸濃度が100 μg/cm未満であることを特徴とするテーブルカバー又はワークベンチカバー。
【請求項2】 前記第1導電層が、明色であり、かつ導電性をもたらすために5〜12重量%の帯電防止剤を含有する請求項1記載のテーブルカバー又はワークベンチカバー。
【請求項3】 前記第2導電層が、導電性を発生するために、5〜10重量%の導電性粒子及び/又は導電性繊維を含有する請求項1記載のテーブルカバー又はワークベンチカバー。
【請求項4】 前記ゴム混合物が、スチレン−ブタジエン−ゴム(SBR)及び/又はアクリロニトリル−ブタジエン−ゴム(NBR)の種類のポリマーを基材とし、0〜50重量%の無機充填剤、0〜10重量%の顔料及び0.2〜10重量%の過酸化物架橋剤を含有するポリマー類から選択される請求項1〜3のいずれか1項記載のテーブルカバー又はワークベンチカバー。
【請求項5】 処理助剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載のテーブルカバー又はワークベンチカバー。
【請求項6】 前記各導電層が2〜7重量%の有機過酸化物を架橋剤として含有する請求項1〜5のいずれか1項記載のテーブルカバー又はワークベンチカバー。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のテーブルカバー又はワークベンチカバーを製造する方法であって、a)第1ゴム混合物を、0〜50重量%の無機充填剤、0〜10重量%の顔料、5〜12重量%の帯電防止剤及び0.2〜10重量%の過酸化物架橋剤の存在下に製造するステップ、b)第2ゴム混合物を、0〜50重量%の無機充填剤、5〜10重量%の導電性粒子及び0.2〜10重量%の過酸化物架橋剤の存在下に製造するステップ、c)カレンダー加工により、前記第1及び第2ゴム混合物から厚み0.2〜5mmの層を形成するステップ、d)前記層を、0.2MPa〜5MPaの圧力及び120℃〜250℃の温度の一回の圧縮工程で圧縮及び加硫するステップからなる方法。
【請求項8】 連続的な層を製造し、連続的に同時に加硫する請求項7記載の方法。
【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のテーブルカバー又はワークベンチカバーを電子機器の製造分野において使用する方法。
【請求項10】 ハードディスクの製造分野において実施される請求項9記載の方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テーブルカバー又はワークベンチカバーに関する。より詳細には、本発明は、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲内の抵抗率を有する第1導電層と、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲内の抵抗率を有する第2導電層とからなり、前記導電層がそれぞれゴム混合物から製造され、帯電防止剤及び/又は導電性粒子を含有し、カレンダー加工及び加硫によって結合されているテーブルカバー又はワークベンチカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子工業で使用されるテーブルカバーは、2つの重要な機能を有する。一つには、テーブルカバーが、その抵抗率に基づく電気的誘導特性によって、工作物の静電荷を排除することであり、他方では、テーブルカバーの表面が、その上で加工される電子部品の機械的損傷を防止することである。2層に構成され、典型的には10Ω〜10Ωのリーク抵抗を有するテーブルカバーが公知である(例えば非特許文献1)。ハードディスクのメモリ密度を増大させるという要求事項によって、汚染物のない生産に関してますます高い要求事項が課せられてきている。特にこのような要求事項は、湿気と関連してハードディスクを腐食させることがあるイオン性の汚染物に関連する。それらの汚染物の中でも特に硫酸イオンが有害な腐食性物質として実証されている。従来のゴムテーブルカバーは、脱イオン水による抽出と、イオンクロマトグラフィーを組み合わせた既定の測定により、そのカバー表面の硫酸値が200〜800 μg/cmのオーダーにあることが示されている。
【0003】
【非特許文献1】ヴァルムビール社(Firma Warmbier)のパンフレット【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、IEC61340-4-1の規格に準じて測定した絶縁抵抗が約10Ωであり、表面抵抗が約5×10Ωであり、抽出可能の硫酸濃度が工作物を腐食する危険のない範囲にまで低減されている冒頭に述べた形式のテーブルカバー又はワークベンチカバーの提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にしたがい、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第1導電層と、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第2導電層とからなるテーブルカバー又はワークベンチカバーであって、前記各導電層が、各々一種のゴム混合物からなり、帯電防止剤及び/又は導電性粒子を含有し、ともにカレンダー加工され、ならびに加硫によって結合され、脱イオン水を使用して抽出可能な硫酸濃度が100 μg/cm未満であるテーブルカバー又はワークベンチカバーによって解決される。このようなテーブルカバー又はワークベンチカバーは、抽出可能な硫酸イオンの腐食作用が抽出可能な硫酸イオンの量に依存し、本願発明によるテーブルカバー又はワークベンチカバーの硫酸イオンが、公知のものと比較して、少なくとも約50%低減されているため、非常に高いメモリ密度を有するコンピュータハードディスクの製造を可能とする。
【0006】好ましくは、本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーの第1導電層は明色であり、導電性を発生させるために、5〜12重量%の帯電防止剤を含有する。帯電防止剤として、たとえばグリコールエステル及び/又は第四アンモニウム化合物が使用される。
【0007】好ましくは、本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーの第2導電層は、導電性をもたらすために、5〜10重量%の導電性粒子及び/又は導電性繊維を含有する。
【0008】本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーは、スチレン−ブタジエン−ゴム(SBR)及び/又はアクリロニトリル−ブタジエン−ゴム(NBR)の種類から選ばれたゴム混合物からなり、0〜50重量%の無機充填剤、0〜10重量%の顔料及び0.2〜10重量%の過酸化架橋剤を含有する。
【0009】本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーは、処理を容易にするために、ステアリン酸又はステアリン酸亜鉛のような処理助剤が添加されていることが好ましい。
【0010】テーブルカバー又はワークベンチカバーの層が2〜7重量%の有機過酸化物を架橋剤として含有していることが特に有利である。
【0011】本発明は、さらにテーブルカバー又はワークベンチカバーの製造方法であって、a)第1ゴム混合物を、0〜50重量%の無機充填剤、0〜10重量%の顔料、5〜12重量%の帯電防止剤及び0.2〜10重量%の過酸化架橋剤の存在下で製造するステップ、b)第2ゴム混合物を、0〜50重量%の無機充填剤、5〜10重量%の導電性粒子及び0.2〜10重量%の過酸化架橋剤の存在下で製造するステップ、c)カレンダー加工により、前記第1及び第2ゴム混合物から厚み0.2〜5mmの層を形成するステップ、d)前記層を、0.2MPa〜5MPa(2〜50 bar)の比圧力又は圧力、及び120〜250℃の温度の一回の圧縮工程で圧縮及び加硫するステップからなる方法に関する。
【0012】連続的な層を製造し、それらの層を一緒に連続的にカレンダー加工及び加硫することが好ましい。
【0013】本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーは、好ましくは電子機器の製造分野、特にコンピュータハードディスクの製造分野に使用される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例を利用してより詳しく説明する。
【0015】実施例本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーは、制限された導電性を有する明色の第1層と、良好な導電性を有する黒色の第2層とを互いに一体に結合することにより形成されている。第1層は、ケイ酸塩のような無機充填剤、導電性をもたらせるための帯電防止剤、着色用の顔料及び架橋剤として有機過酸化物が混合されているアクリロニトリル−ブタジエン−ゴム(NBR)の種類のポリマーを基材とするゴム混合物からなる。第2層は、顔料の代わりにカーボンブラックが導電性充填剤として添加される点を除いて、第1層と同じポリマー類及び第1層と同じ添加物からなる。第1層及び第2層を形成する混合物は、それぞれ密閉式混合機で混合され、さらに得られた粗混合物は、カレンダー加工により、それぞれ約1.2mmの仕上げ厚みの層に形成される。第1層及び第2層の経路が重ね合わされ、連続加硫機の中で100〜190℃で0.5MPa〜3MPa(5〜30 bar)の比圧力下で加硫され、互いに一体に結合される。本発明のテーブルカバー又はワークベンチカバーの小切断材料から脱イオン水によって抽出可能な硫酸イオンの濃度を分析したところ、65μg/cmであった。個々の層の組成は、表1に示す通りである。
【0016】
【表1】

【0017】
【発明の効果】本発明は、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第1導電層と、5×10Ωcm〜5×10Ωcmの範囲の抵抗率を有する第2導電層とからなるテーブルカバー又はワークベンチカバーであって、各導電層がゴム混合物からなり、帯電防止剤及び/又は導電性粒子を含有し、一緒にカレンダー加工され、加硫によって結合されているものにおいて、テーブルカバー又はワークベンチカバーの脱イオン水によって抽出可能な硫酸濃度が100 μg/cm未満であることを特徴とするテーブルカバー又はワークベンチカバーに関する。この構成により、絶縁抵抗が高く、抽出可能な硫酸濃度が腐食の危険のない範囲にまで低減されているテーブルカバー又はワークベンチカバーが提供される。
【出願人】 【識別番号】501479868
【氏名又は名称】カール・フロイデンベルク・カーゲー
【出願日】 平成14年11月18日(2002.11.18)
【代理人】 【識別番号】100063897
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 馨 (外3名)
【公開番号】 特開2003−178898(P2003−178898A)
【公開日】 平成15年6月27日(2003.6.27)
【出願番号】 特願2002−333304(P2002−333304)