| 【発明の名称】 |
超音波探触子 |
| 【発明者】 |
【氏名】長谷川 重好 【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 松下通信工業株式会社内
【氏名】入岡 一吉 【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 松下通信工業株式会社内
【氏名】小泉 順 【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 松下通信工業株式会社内
【氏名】平山 道代 【住所又は居所】神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 松下通信工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】音響ウインドウと超音波振動子間に介在する音響伝播液のウインドウ材料内への浸潤とウインドウ外部への透過を防止し、ウインドウ内部の音響伝播液の圧力を維持することのできる超音波探触子を提供する。
【解決手段】被検体に接触し超音波が通過する音響ウインドウ4の内面に気体及び液体の浸潤と透過を防止するポリパラキシレン層3と、超音波送受信する振動子2と、振動子2よりの超音波を伝播する音響伝播液5とを備え、音響伝播液5が音響ウインドウ4に包囲される密封状態を形成し、音響伝播液5の圧力変化を小さくする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波を送受波する圧電体からなる素子と、前記素子を包囲する音響ウインドウ内に超音波伝播液が充填されている超音波探触子であって、前記音響ウインドウには、液体及び気体透過を遮断するバリア層が形成されていることを特徴とする超音波探触子。 【請求項2】 前記バリア層が前記音響ウインドウの内面に形成されている請求項1に記載の超音波探触子。 【請求項3】 バリア層がポリパラキシリレンにより形成されている請求項1または2に記載の超音波探触子。 【請求項4】 バリア層が金属薄膜である請求項1〜3のいずれかに記載の超音波探触子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は音響ウインドウを有した超音波探触子の気体および液体透過阻止構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】超音波探触子は、魚群探知器や生体を対象とした超音波診断装置などに用いられている。従来、この種の超音波探触子は特開平02―98341号公報に記載されたものが知られている。図4に示す従来の超音波探触子は、超音波を送受波する振動子11と、音響ウインドウ19と超音波媒体としての音響伝播液27で構成されており、音響ウインドウ19を被検体に接触させ、音響伝播液の密封状態を維持しつつ振動子11を機械的に走査して超音波送受波を行なっていた。また、振動子11はハウジング12内に格納され、両端には回転軸12a,12bが設けられ、下側には傘歯車18が固着されている。回転軸12a,12bは中空軸で信号ケーブル用のリール15が固着されている。回転軸12a,12bは、円環状の支持体24に装着される2個の軸受23によって支承され、支持体24は筒体25の上部に固定されている。モータの出力軸13の先端には傘歯車17が固着され、軸部にはシール14が装着されている。支持体24の外周面にはU字溝が形成され、ここにOリング20が挿入されている。音響ウインドウ19の下部の外側には連続したリング状のバンド21が嵌められその締め付け力によってOリング20がとの接触個所がシールされる。そして、全体は外部ハウジング26に収納されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の超音波探触子においては、音響伝播液の気密性を必要としながらも音響ウインドウ19への浸透、さらに音響ウインドウ19外側への透過があり、暖期外気温環境にて数ヶ月程度で内部圧力下限値を基準とすると負圧となり、初期状態を維持するために随時音響伝播液27を補充しなければならないという問題があった。 【0004】本発明は、従来の問題を解決するため、液体及びガス遮断性の高いバリア層により音響ウインドウからの音響伝播液の透過を防止し、液量の減少を抑止して補充を回避することのできる超音波探触子を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため本発明の超音波探触子は、超音波を送受波する圧電体からなる素子と、前記素子を包囲する音響ウインドウ内に超音波伝播液が充填されている超音波探触子であって、前記音響ウインドウには、液体及び気体透過を遮断するバリア層が形成されていることを特徴とする。 【0006】前記バリア層は、前記音響ウインドウの内面または外側に形成されていても良いが、好ましくは内側である。また、前記バリア層はポリパラキシリレンまたは金属薄膜により形成されていることが好ましい。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明において、音響ウインドウは、例えばポリ(メチルペンテン−1)の厚さ1〜3mm程度のものを用いる。体表への押し当てに対して変形が少なくて抽出画像が歪まず、超音波減衰が許容できる程度の厚さだからである。これは従来例のものを用いることができる。この音響ウインドウの内面には、液体及び気体透過を遮断するバリア層を形成する。バリア層としては、ポリパラキシレリン層の場合は、液体透過阻止性および製造方法から厚さ0.1μm〜500μmが可能だが、膜の取り扱い性や生産性面から1μm〜100μmが好適である。 【0008】金属層の場合は、例えば厚さ0.1〜30μm程度のアルミニウムを用いることが好ましい。蒸着膜厚形成容易な厚さでバリア効果は0.1μmでも十分に発揮できる。 【0009】ポリパラキシリレン層を用いる場合は、音響ウインドウの内面とポリパラキシリレン層を堆積密着させて形成するのが好ましい。 【0010】ポリパラキシレリン層はジパラキシレリンを化学蒸着してポリパラキシレリン樹脂層として形成することができ、スリーボンド社製商品名”パリレン”などが適用できる。前記ポリパラキシレリン樹脂についてさらに詳しく説明する。この樹脂は、ます下記式(化1)に示すように、パラキシレンを約900℃、水存在下で熱分解してラジカル化し、ベンゼン又はトルエン中で50〜250℃に急冷する。これにより、ジパラキシレンが得られる。 【0011】 【化1】
【0012】得られたジパラキシレンを下記式(化2)に示すように、低圧下において約600℃に昇温し、熱分解させ、パラキシリレンラジカルガス中間体にする。このガスは非常に反応性に富んでおり、これを音響ウインドウ内面表面に導くと、凝縮して重合し、分子量約50万の高分子量のポリパラキシリレンが得られる。したがって、蒸着法により被膜を形成できる。なお、(化2)において、nはくり返し単位を示す。 【0013】 【化2】
【0014】本発明によれば、極めて薄い層が形成でき、音響伝播液の透過流出を防止することができる。 【0015】さらに、本発明の超音波探触子は、音響ウインドウ内面のバリア層として、金属性薄膜を貼り付けてもよい。これにより、一層薄膜の層が形成でき、音響伝播液の透過による流出を防止することができる。 【0016】本発明の予備タンクは、伝播液の圧力保持および体積変化のバッファ作用を有する。この構成により、音響ウインドウ内の音響伝播液は音響ウインドウ材料への浸潤および外部への透過が防止される。 【0017】(第1の実施の形態)以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における超音波探触子の断面図である。 【0018】図1において、モータ1は、超音波を送受波する素子2の回転駆動源に接続されている。音響ウインドウ4は内面に厚さ5μmのポリパラキシリレン層3が密着して形成されている。音響ウインドウ4の内部には音響伝播液5が充満している。そして図示しない音響伝播液予備タンクが設けられている。この予備タンクは液体の温度変化等による圧力変動吸収および作動圧力を維持する。 【0019】薄膜層形成にはスリーボンド社製商品名”パリレン”のように真空蒸着法のように堆積方法を採用し、膜厚層や単純形状には貼り付け方法を採用することで効率良く施工することができる。このようにして形成されたポリパラキシリレン層3は通常の室内環境においての使用の場合、液体の透過による液量の減少が極めて少なく、これにより内圧の降下もほとんどないので、安定した音響ウインドウ4の形状が確保できる。 【0020】以上のように構成された超音波探触子について、図2を用いてその動作を説明する。まず、モータ1は自己回転型で素子2を搭載し回転による機械走査を行う。素子2より発振された音波は音響ウインドウ4内の音響伝播液5を介し音響ウインドウ4を透過し被検体にあたり反射し、戻って来る超音波を素子2にて受信する。受信された超音波は電気信号に変換され、図示しない電線にて同図示しない処理回路に送られる。 【0021】前記第1の実施の形態によれば音響ウインドウ4の内面にポリパラキシリレン層3を設けることにより音響伝播液5の音響ウインドウ4材料への浸潤あるいは透過を防止することができ、音響ウインドウ4の形状が維持され音響伝播液5が充満されていることにより忠実な超音波の伝播を行うことができる。 【0022】本発明の第1の実施の形態においては、ポリパラキシリレン層3を音響ウインドウ4の内面に設けることとしたが、音響ウインドウの外面に設けても良い。あるいは、複数層で形成した音響ウインドウの層間に挟まれた間の面に設けても同様の効果が得られる。 【0023】以上のとおり、本実施形態によれば、被検体に接触し超音波が通過する音響ウインドウ4の内面に気体及び液体の浸潤と透過を防止するポリパラキシレン層3と、超音波送受信する振動子2と、振動子2よりの超音波を伝播する音響伝播液5とを備え、音響伝播液5が音響ウインドウ4に包囲される密封状態を形成し、音響伝播液5の圧力変化を小さくする。これにより、音響ウインドウと超音波振動子間に介在する音響伝播液のウインドウ材料内への浸潤とウインドウ外部への透過を防止し、ウインドウ内部の音響伝播液の圧力を維持することのできる超音波探触子を提供できる。 【0024】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2の実施の形態の超音波探触子を図3に示す。図3において、音響ウインドウ4の内面の金属膜層6はアルミニウム、金等の蒸着膜または貼り付け膜で構成されている。金属薄膜の好ましい厚さは0.1〜30μmが好適である。 【0025】以上のように構成された超音波探触子について、図3を用いてその動作を説明する。まず、モータ1は自己回転型で素子2を搭載し回転による機械走査を行う。素子2より発振された音波は音響ウインドウ4内の音響伝播液5を介し音響ウインドウ4、金属膜層6を通過し被検体にあたり、反射して戻って来る超音波を素子2にて受信する。受信された超音波は電気信号に変換され、図示しない電線にて処理回路に送られる。 【0026】以上のように本発明の、第2の実施の形態によれば音響ウインドウ4の内面に金属膜層を設けることにより音響伝搬液5の音響ウインドウ材料への浸潤あるいは透過を防止することができ、音響ウインドウ4の形状が維持され、音響伝播液5が充満されていることにより忠実な超音波の伝播を行うことができる。また、音響ウインドウ内面は金属膜層を露出させることなくウインドウ材質と同材質の同厚被覆を設けても良く、成形における密着性を上げるため金属膜の一部に貫通部を設けることも良い。また、素子2をモータ1で回転させる機械走査式の構成した例について説明したが、短冊状に配列して成るアレイ素子による電子走査式の構成でも同様に実施可能である。 【0027】なお、以上の説明では、バリヤ層をポリパラキシリレンまたは金属蒸着膜で構成した例について説明したが、バリヤ層をポリパラキシリレン及び金属蒸着膜の2層で構成してもよい。また、これに限らず音響伝播液に対応した物性を有する膜を設けることについても同様に実施可能である。 【0028】 【発明の効果】以上のように本発明は、音響ウインドウ内面にガスリキッドバリアの層を設けることにより音響伝搬液の音響ウインドウ材料への浸潤および透過を阻止できる超音波探触子を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
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| 【出願日】 |
平成14年4月17日(2002.4.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000040 【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
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| 【公開番号】 |
特開2003−309890(P2003−309890A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【出願番号】 |
特願2002−115355(P2002−115355) |
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