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【発明の名称】 MPEG2TS多重装置
【発明者】 【氏名】堀江 力
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内

【要約】 【課題】符号化遅延が異なっていても、簡易な回路構成でMPEG ENCODER 及び変調器で発生するより細かい遅延調整を可能とする。

【解決手段】多重分離部5はTS信号1を入力して分離出力47〜49を出力する。PIDNo.1用遅延バッファ6は分離出力47を遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力41を出力する。PIDNo.2用遅延バッファ7は分離出力48を遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力42を出力する。PIDNo.M用遅延バッファ8は分離出力49を遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力43を出力する。遅延バッファ制御部46は遅延制御信号45を出力する。多重化部50は遅延バッファ出力41〜43及び遅延バッファ出力41n〜43nを入力して多重化し、多重装置出力44として出力する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 デジタル放送におけるMPEG2(Moving Picture Experts Group2) TS(Transport Stream)多重装置であって、符号化ストリームデータであるTS信号を入力し、遅延制御信号の制御により各々がm(mは2以上の整数)本の遅延バッファ出力を出力するn(nは2以上の整数)個のTS信号用回路と;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;総数m×n本の前記遅延バッファ出力を入力し、これらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備え、前記TS信号用回路が、前記TS信号を入力し、m本の分離出力を出力する多重分離部と;前記m本の分離出力の各々を前記遅延制御信号により遅延し、前記m本の遅延バッファ出力を各々出力するm個のPID用遅延バッファと;を有したことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項2】 デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;前記第1の分離出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する第1のPIDNo.1用遅延バッファと;前記第2の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する第2のPIDNo.2用遅延バッファと;前記第3の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する第3のPIDNo.M用遅延バッファと;を有した第1のTS信号用回路と、第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第4の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第4の遅延バッファ出力を出力する第4のPIDNo.1用遅延バッファと;前記第5の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第5の遅延バッファ出力を出力する第5のPIDNo.2用遅延バッファと;前記第6の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第6の遅延バッファ出力を出力する第6のPIDNo.M用遅延バッファと;を有した第2のTS信号用回路と、前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と、前記第1〜第3の遅延バッファ出力及び前記第4〜第6の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部とを備えたことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項3】 デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータであるTS信号を入力し、遅延制御信号の制御によりL(Lは2以上の整数)本の遅延バッファ出力を出力するn(nは2以上の整数)個のTS信号用回路と;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;総数L×n本の前記遅延バッファ出力を入力し、これらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備え、前記TS信号用回路が、前記TS信号を入力し、L本の分離出力を出力する多重分離部と;前記L本の分離出力の各々を前記遅延制御信号により遅延し、前記L本の遅延バッファ出力を各々出力するL個のプログラム用遅延バッファと;を有したことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項4】 デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;前記第1の分離出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する第1のプログラム1用遅延バッファと;前記第2の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する第2のプログラム2用遅延バッファと;前記第3の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する第3のプログラムL用遅延バッファと;を有した第1のTS信号用回路と、第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第4の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第4の遅延バッファ出力を出力する第4のプログラム1用遅延バッファと;前記第5の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第5の遅延バッファ出力を出力する第5のプログラム2用遅延バッファと;前記第6の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第6の遅延バッファ出力を出力する第6のプログラムL用遅延バッファと;を有した第2のTS信号用回路と、前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と、前記第1〜第3の遅延バッファ出力及び前記第4〜第6の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部とを備えたことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項5】 デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータであるTS信号を入力し、遅延制御信号の制御によりk(kは2以上の整数)本の遅延バッファ出力を出力するn(nは2以上の整数)個のTS信号用回路と;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;総数k×n本の前記遅延バッファ出力を入力し、これらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備え、前記TS信号用回路が、前記TS信号を入力し、k本の分離出力を出力する多重分離部と;前記k本の分離出力の各々を前記遅延制御信号により遅延し、前記k本の遅延バッファ出力を各々出力するk個の階層用遅延バッファと;を有したことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項6】 デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;前記第1の分離出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する第1の階層A用遅延バッファと;前記第2の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する第2の階層B用遅延バッファと;前記第3の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する第3の階層C用遅延バッファと;を有した第1のTS信号用回路と、第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第4の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第4の遅延バッファ出力を出力する第4の階層A用遅延バッファと;前記第5の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第5の遅延バッファ出力を出力する第5の階層B用遅延バッファと;前記第6の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第6の遅延バッファ出力を出力する第6の階層C用遅延バッファと;を有した第2のTS信号用回路と、前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と、前記第1〜第3の遅延バッファ出力及び前記第4〜第6の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部とを備えたことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項7】 デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第1の分離出力及び前記第4の分離出力を多重化し、第1の多重化出力を出力する階層A多重化部と;前記第2の分離出力及び前記第5の分離出力を多重化し、第2の多重化出力を出力する階層B多重化部と;前記第3の分離出力及び前記第6の分離出力を多重化し、第3の多重化出力を出力する階層C多重化部と;前記第1の多重化出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する階層A用遅延バッファと;前記第2の多重化出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する階層B用遅延バッファと;前記第3の多重化出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する階層C用遅延バッファと;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;前記第1〜第3の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備えたことを特徴とするMPEG2 TS多重装置。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項記載のMPEG2 TS多重装置を、複数の映像音声信号を複数のMPEG ENCODERにより圧縮符号化し、多重化して伝送するデジタル放送に適用したことを特徴とするデジタル放送システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMPEG2(Moving Picture Experts Group2) TS(Transport Stream)多重装置に関し、特に遅延補償機能を有するMPEG2 TS多重装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年CSデジタルテレビジョン放送、BSデジタルテレビジョン放送および地上デジタルテレビジョン放送等によって、放送のデジタル化が進展している。
【0003】図8は従来のMPEG2 TS多重装置を用いたデジタル放送の一例を示す系統図である。
【0004】一般にデジタル放送では、映像音声信号31、映像音声信号32、映像音声信号33がMPEG ENCODER20、MPEG ENCODER21、MPEG ENCODER22により各々圧縮符号化され、これらの圧縮符号化出力信号34,35,36がMPEG2 TS多重装置23で多重化される。MPEG2 TS多重装置23が出力する多重化信号37は変調器24によって変調され変調信号38として送出される。
【0005】MPEG ENCODERにおける映像符号化方式では、MPEG2の480i、480p、720p、1080iフォーマット等の他に、MPEG1やMPEG4も使用されている。
【0006】なお、MPEG2 TS多重装置は、MPEG2 TS MUX(Multiplexer)とも呼ばれている。
【0007】これらのMPEG ENCODER20,21,22では圧縮符号化のための処理時間が発生するので、符号化遅延が生じる。符号化遅延は一般に約0.1秒から1秒程度であるが、映像符号化方式やMPEG ENCODERの機種によって異なっている。
【0008】従って、MPEG ENCODER20,21,22を使用して変調信号38の送出を行うと、同じ映像音声信号31,32,33を入力しても、使用するMPEG ENCODERによって符号化遅延が異なるため送出タイミングが異なり、ひいては受信機(図示せず)で復調した映像音声信号のタイミングが異なると云う現象が発生することになる。
【0009】一方、変調器24は階層伝送等が可能となっており、各階層毎に異なった送出パラメータを使用することができる。特に、地上デジタルテレビジョン方式であるISDB−T方式では、最大でA、B、Cの3階層による伝送が可能で、各階層毎に異なったパラメータ設定が可能となっている。それらのパラメータ設定の1つとして時間インターリーブの長さの設定があり、階層間の遅延量の差が設定によっては最大約0.5秒程度発生することになる。
【0010】すなわち、変調器24に同時に入力された映像音声信号31,32,33に対して受信機の復調器(図示せず)から出力されるタイミングが、伝送に使用した階層によっては最大約0.5秒異なってしまうと云う現象が発生する。
【0011】これらの現象に対して、従来のMPEG2 TS多重装置では、次の様な対策が行われている。
【0012】まず、MPEG ENCODERで発生する遅延については、MPEG ENCODERの入力もしくは出力に遅延バッファを挿入し、遅延時間を調整するという方法がとられている。しかしながら、MPEG ENCODERの機種や製造者が異なる場合には調整範囲を逸脱することになる。
【0013】また、遅延時間の調整は常に最大遅延に合わせるため、遅延量が大きくなるということになる。
【0014】さらにまた、変調器で発生する遅延補償技術の一例として、特開2000−115149号公報記載の「遅延補償機能を有する送信装置」が知られており、この公報で記載されているように、地上波デジタル放送システムの階層化伝送を行う場合、変調器で各階層の遅延補償を行うという提案もあるが、変調器の回路量が増大すること、階層伝送切替時の遅延補償の要否により変調器に対する制御が複雑になる。
【0015】図9は従来のMPEG2 TS多重装置を示すブロック図である。
【0016】図9を参照すると、従来のMPEG2 TS多重装置は、MPEG ENCODER等から出力されるTS信号1をTS信号用回路25が有する遅延バッファ4に入力し、この遅延バッファ4が出力する遅延バッファ出力26を多重化部2に出力する。
【0017】同様に、MPEG ENCODER等から出力されるTS信号1nを、TS信号用回路25nが有する遅延バッファ4nに入力し、この遅延バッファ4nが出力する遅延バッファ出力26nを多重化部2に出力する。
【0018】多重化部2は遅延バッファ出力26,26nを多重化し、多重装置出力27として出力する。遅延バッファ制御部3が出力する遅延制御信号28は遅延バッファ4,遅延バッファ4nに出力され、遅延時間の制御を行う。
【0019】なお、遅延バッファは入力されるTS信号の数だけ設けるものとする。例えば、MPEG ENCODER等からのTS信号が、TS信号1からTS信号1nのn本ある場合には、遅延バッファはn個が設けられるものとする。
【0020】MPEG ENOCDER等からのTS信号1からTS信号1nを除く他のTS信号についてはTS信号用回路25,25nと同様な構成である。
【0021】次に動作を説明すると、MPEG ENCODER等からのTS信号1はTSP(Transport Stream Packet)により構成されている。このTS信号1からのTSPは遅延バッファ4に入力され、遅延バッファ制御部3で指定された時間だけ遅延制御信号28により遅延された後、遅延バッファ4から遅延バッファ出力26として多重化部2へ出力される。多重化部2の多重装置出力27が遅延補償機能をもつMPEG2 TS多重装置の出力となる。同様に、TS信号1nから入力されるTSPも遅延バッファ4nに入力され、遅延バッファ制御部3で指定された時間だけ遅延制御信号28により遅延された後、遅延バッファ4nから多重化部2へ出力される。
【0022】図10は図9の動作を示すタイムチャートである。
【0023】これらの動作を図9および図10を参照してより詳細に説明する。
【0024】TS信号1が、図10の(a)に示すように、TSP1、TSP2、TSP3、TSP4、TSP5、TSP6のフォーマット構成であるとする。その場合、遅延バッファ4から出力される遅延バッファ出力26は、図10の(b)に示すように、D1(=TS信号1の遅延バッファ4の遅延時間)なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0025】一方、TS信号1nは、図10の(c)に示すように、TSP0、TSP1、TSP2、TSP3、TSP4、TSP5のように、TS信号1の信号と異なったタイミングで入力されている。その場合、遅延バッファ4nから出力される遅延バッファ出力26nは、図10の(d)に示すように、DNなる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0026】以上の動作により、TS信号1から入力されたTS1TSP1と、TSNTSP1は、それぞれの遅延バッファから同一のタイミングで出力されている。これらのTSPを多重化部2で多重することにより、図10の(e)に示すように、遅延補償された多重装置出力27が得られる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のMPEG2 TS多重装置は、同じ映像音声信号を入力しても使用するMPEG ENCODERによって符号化遅延が異なるので、送出タイミングが異なりひいては受信機における映像音声信号のタイミングが異なるという欠点を有している。
【0028】また、変調器は階層伝送等が可能で各階層毎に異なった送出パラメータを設定することができ、それらのパラメータ設定の1つとして時間インターリーブの長さの設定があるが、階層間の遅延量の差がこれらの設定により発生するので、変調器に同時に入力された信号に対して受信機の復調器から出力されるタイミングが、伝送に使用した階層によって異なるという欠点を有している。
【0029】さらにまた、MPEG ENCODERの入力もしくは出力に遅延バッファを挿入し遅延時間を調整する場合、MPEG ENCODERの機種や製造者が異なる場合には遅延時間の調整は常に最大遅延に合わせるので遅延量が大きくなりかつ変調器の回路量が増大すること、階層伝送切替時の遅延補償の要否により変調器に対する制御が複雑になるという欠点を有している。
【0030】本発明の目的は、符号化遅延が異なっていても受信機での映像音声のタイミング同期が取れ、かつ受信機の復調器から出力されるタイミングが伝送に使用した階層に依存せず、簡易な回路構成でMPEG ENCODER及び変調器で発生する遅延を総合的に管理し、より細かい遅延調整を可能とするMPEG2 TS多重装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明のMPEG2 TS多重装置は、デジタル放送におけるMPEG2(Moving Picture Experts Group2) TS(Transport Stream)多重装置であって、符号化ストリームデータであるTS信号を入力し、遅延制御信号の制御により各々がm(mは2以上の整数)本の遅延バッファ出力を出力するn(nは2以上の整数)個のTS信号用回路と;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;総数m×n本の前記遅延バッファ出力を入力し、これらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備え、前記TS信号用回路が、前記TS信号を入力し、m本の分離出力を出力する多重分離部と;前記m本の分離出力の各々を前記遅延制御信号により遅延し、前記m本の遅延バッファ出力を各々出力するm個のPID用遅延バッファと;を有したことを特徴としている。
【0032】デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;前記第1の分離出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する第1のPIDNo.1用遅延バッファと;前記第2の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する第2のPIDNo.2用遅延バッファと;前記第3の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する第3のPIDNo.M用遅延バッファと;を有した第1のTS信号用回路と、第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第4の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第4の遅延バッファ出力を出力する第4のPIDNo.1用遅延バッファと;前記第5の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第5の遅延バッファ出力を出力する第5のPIDNo.2用遅延バッファと;前記第6の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第6の遅延バッファ出力を出力する第6のPIDNo.M用遅延バッファと;を有した第2のTS信号用回路と、前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と、前記第1〜第3の遅延バッファ出力及び前記第4〜第6の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部とを備えたことを特徴としている。
【0033】デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータであるTS信号を入力し、遅延制御信号の制御によりL(Lは2以上の整数)本の遅延バッファ出力を出力するn(nは2以上の整数)個のTS信号用回路と;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;総数L×n本の前記遅延バッファ出力を入力し、これらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備え、前記TS信号用回路が、前記TS信号を入力し、L本の分離出力を出力する多重分離部と;前記L本の分離出力の各々を前記遅延制御信号により遅延し、前記L本の遅延バッファ出力を各々出力するL個のプログラム用遅延バッファと;を有したことを特徴としている。
【0034】デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;前記第1の分離出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する第1のプログラム1用遅延バッファと;前記第2の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する第2のプログラム2用遅延バッファと;前記第3の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する第3のプログラムL用遅延バッファと;を有した第1のTS信号用回路と、第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第4の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第4の遅延バッファ出力を出力する第4のプログラム1用遅延バッファと;前記第5の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第5の遅延バッファ出力を出力する第5のプログラム2用遅延バッファと;前記第6の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第6の遅延バッファ出力を出力する第6のプログラムL用遅延バッファと;を有した第2のTS信号用回路と、前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と、前記第1〜第3の遅延バッファ出力及び前記第4〜第6の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部とを備えたことを特徴としている。
【0035】デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータであるTS信号を入力し、遅延制御信号の制御によりk(kは2以上の整数)本の遅延バッファ出力を出力するn(nは2以上の整数)個のTS信号用回路と;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;総数k×n本の前記遅延バッファ出力を入力し、これらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備え、前記TS信号用回路が、前記TS信号を入力し、k本の分離出力を出力する多重分離部と;前記k本の分離出力の各々を前記遅延制御信号により遅延し、前記k本の遅延バッファ出力を各々出力するk個の階層用遅延バッファと;を有したことを特徴としている。
【0036】デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;前記第1の分離出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する第1の階層A用遅延バッファと;前記第2の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する第2の階層B用遅延バッファと;前記第3の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する第3の階層C用遅延バッファと;を有した第1のTS信号用回路と、第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第4の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第4の遅延バッファ出力を出力する第4の階層A用遅延バッファと;前記第5の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第5の遅延バッファ出力を出力する第5の階層B用遅延バッファと;前記第6の分離出力を前記遅延制御信号により遅延し、第6の遅延バッファ出力を出力する第6の階層C用遅延バッファと;を有した第2のTS信号用回路と、前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と、前記第1〜第3の遅延バッファ出力及び前記第4〜第6の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部とを備えたことを特徴としている。
【0037】デジタル放送におけるMPEG2 TS多重装置であって、符号化ストリームデータである第1のTS信号を入力し、第1の分離出力、第2の分離出力、第3の分離出力を出力する第1の多重分離部と;第2のTS信号を入力し、第4の分離出力、第5の分離出力、第6の分離出力を出力する第2の多重分離部と;前記第1の分離出力及び前記第4の分離出力を多重化し、第1の多重化出力を出力する階層A多重化部と;前記第2の分離出力及び前記第5の分離出力を多重化し、第2の多重化出力を出力する階層B多重化部と;前記第3の分離出力及び前記第6の分離出力を多重化し、第3の多重化出力を出力する階層C多重化部と;前記第1の多重化出力を遅延制御信号により遅延し、第1の遅延バッファ出力を出力する階層A用遅延バッファと;前記第2の多重化出力を前記遅延制御信号により遅延し、第2の遅延バッファ出力を出力する階層B用遅延バッファと;前記第3の多重化出力を前記遅延制御信号により遅延し、第3の遅延バッファ出力を出力する階層C用遅延バッファと;前記遅延制御信号を出力する遅延バッファ制御部と;前記第1〜第3の遅延バッファ出力を入力してこれらを多重化し多重装置出力として出力する多重化部と;を備えたことを特徴としている。
【0038】前記MPEG2 TS多重装置を、複数の映像音声信号を複数のMPEG ENCODERにより圧縮符号化し、多重化して伝送するデジタル放送に適用したことを特徴としている。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0040】図1は本発明のMPEG2 TS多重装置の一つの実施の形態を示すブロック図である。
【0041】図1に示す本実施の形態は、符号化ストリームデータであるTS(Transport Stream)信号1を入力し、分離出力47、分離出力48、分離出力49を出力する多重分離部5と、分離出力47を遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力41を出力するPIDNo.1用遅延バッファ6と、分離出力48を遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力42を出力するPIDNo.2用遅延バッファ7と、分離出力49を遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力43を出力するPIDNo.M用遅延バッファ8とを有するTS信号用回路40と、TS信号1nを入力し、分離出力47n、分離出力48n、分離出力49nを出力する多重分離部5nと、分離出力47nを遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力41nを出力するPIDNo.1用遅延バッファ6nと、分離出力48nを遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力42nを出力するPIDNo.2用遅延バッファ7nと、分離出力49nを遅延制御信号45により遅延し遅延バッファ出力43nを出力するPIDNo.M用遅延バッファ8nとを有するTS信号用回路40nと、遅延制御信号45を出力する遅延バッファ制御部46と、遅延バッファ出力41〜43および遅延バッファ出力41n〜43nを入力してこれらを多重化し、多重装置出力44として出力する多重化部50とから構成されている。
【0042】なお、MPEG2−TS信号の詳細については、ISO(International Organization for Standardization、国際標準化機構)/IEC(International Electrotechnical Commission、国際電気標準会議) 13818−1(1994年版)の例えばp.22〜p.23に規定されている。
【0043】図1を参照すると、MPEG2 TS多重装置は、MPEG ENCODER(図示せず)等からのTS信号1をTS信号用回路40の多重分離部5に入力し、多重分離部5は分離した分離出力47,48,49を各々PIDNo.1用遅延バッファ6、PIDNo.2用遅延バッファ7、PIDNo.M用遅延バッファ8に出力し、さらに遅延制御信号45により遅延された遅延バッファ出力41,42,43は多重化部50で多重化され、多重装置出力44として出力される。
【0044】なお、TS信号用回路40nの動作はTS信号用回路40と同じなので説明を省略する。
【0045】遅延バッファ制御部46が出力する遅延制御信号45は、PIDNo.1用遅延バッファ6、PIDNo.2用遅延バッファ7、PIDNo.M用遅延バッファ8に出力され遅延量の制御を行う。
【0046】なお、多重分離部5、PIDNo.1用遅延バッファ6、PIDNo.2用遅延バッファ7、PIDNo.M用遅延バッファ8を有するTS信号用回路40と同じ構成の回路が、入力されるTS信号の数TS信号1〜TS信号1nに対応してTS信号用回路40〜TS信号用回路40nとして設けられている。
【0047】ここで「PID(Packet ID)」とは、高ビットレートチャンネルと低ビットレートチャンネル、或いは独立音声チャンネル等を識別する情報を示す。例えば、放送局側では同一の番組コンテンツをいくつかのビットレートで符号化し、それぞれ異なるPIDを付与して放送する。すなわち、あるPIDでは高ビットレートで放送し、別のPIDを付与したコンテンツは低ビットレートで放送すると云うことである。受信機側では、受信条件によって受信可能なPIDを選択するように動作させる。これは、特にBSデジタル放送などでは、衛星からの電波が弱く降雨減衰等の影響により、常に高ビットレートのコンテンツを受信できるとは限らないからである。同じコンテンツを受信しながら条件によってPIDを切替える場合、映像や音声のタイミングが違っていてはスムーズな切替えは望めないので、図1に示すように異なるPIDのコンテンツ間でタイミングがずれないように調整を行う。
【0048】PIDの詳細については、「ARIB STD−B10デジタル放送に使用する番組配列情報1.2版平成11年5月27日(社団法人 電波産業会)」のP32,P42に規定されている。
【0049】図2は図1の動作を示すタイムチャートである。
【0050】次に、図1および図2を参照して本実施の形態の動作をより詳細に説明する。
【0051】TS信号1が図2の(a)に示すように、TSP1、TSP2、TSP3、TSP4、TSP5、TSP6、TSP7のフォーマット構成であるとする。
【0052】また、TSPの各々には、PID(Packet ID)が2種類あり、PID=0x100(16進数の100)と、PID=0x200(16進数の200)の値を示す。
【0053】このTS信号1が多重分離部5に入力された場合、PIDNo.1用遅延バッファ6にはPIDが0x100のTSPが出力され、PIDNo.2用遅延バッファ7にはPIDが0x200のTSPが出力されると云うように、多重分離部5は異なるPIDのTSPの分離出力47,48,49を、異なるPIDNo.1用遅延バッファ6、PIDNo.2用遅延バッファ7、PIDNo.M用遅延バッファ8へ出力するように動作する。
【0054】PIDNo.1用遅延バッファ6に入力される信号は図2の(b)に示すようになり、PIDNo.1用遅延バッファ6から出力される信号は図2の(c)に示すようにD1なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0055】一方、PIDNo.2用遅延バッファ7に入力される信号は図2の(d)に示すようになり、PIDNo.2用遅延バッファ7から出力される信号は図2の(e)に示すようにD2なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0056】以上の動作により、TS信号1から、PID=0x100のNo.1のTSPと、PID=0x200のNo.1のTSPが異なるタイミングで入力されていても、PIDNo.1用遅延バッファ6およびPIDNo.2用遅延バッファ7から同一のタイミングで出力される。これらのTSPを多重化部50で多重することにより、図2の(f)に示すように、遅延補償された多重化部出力が多重装置出力44として得られる。
【0057】また、TS信号用回路40でのこれらの動作は、TS信号毎に設けられたTS信号用回路40nでも同様に行われる。
【0058】TS信号用回路40nのTSPで遅延時間が補償されることはTS信号用回路40のTSPと同様である。よって、TS信号1からTS信号1nまでのTSPについて遅延時間が補償されることになる。
【0059】つまり、入力されるTS信号1〜TS信号1nの各々について、PID単位で遅延時間が補償される。
【0060】図3は本発明のMPEG2 TS多重装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【0061】なお、図3において図1に示す構成要素に対応するものは同一の参照数字または符号を付し、その説明を省略する。
【0062】図3に示す本実施の形態は、TS信号1を入力し、分離出力53、分離出力54、分離出力55を出力する多重分離部9と、分離出力53を遅延制御信号59により遅延し遅延バッファ出力56を出力するプログラム1用遅延バッファ10と、分離出力54を遅延制御信号59により遅延し遅延バッファ出力57を出力するプログラム2用遅延バッファ11と、分離出力55を遅延制御信号59により遅延し遅延バッファ出力58を出力するプログラムL用遅延バッファ12とを有するTS信号用回路60と、TS信号1nを入力し、分離出力53n、分離出力54n、分離出力55nを出力する多重分離部9nと、分離出力53nを遅延制御信号59により遅延し遅延バッファ出力56nを出力するプログラム1用遅延バッファ10nと、分離出力54nを遅延制御信号59により遅延し遅延バッファ出力57nを出力するプログラム2用遅延バッファ11nと、分離出力55nを遅延制御信号59により遅延し遅延バッファ出力58nを出力するプログラムL用遅延バッファ12nとを有するTS信号用回路60nと、遅延制御信号59を出力する遅延バッファ制御部61と、遅延バッファ出力56〜58および遅延バッファ出力56n〜58nを入力して多重化し、多重装置出力51として出力する多重化部52とから構成されている。
【0063】図3を参照すると、MPEG2 TS多重装置は、MPEG ENCODER(図示せず)等からのTS信号1をTS信号用回路60の多重分離部9に入力し、多重分離部9は分離した分離出力53,54,55を各々プログラム1用遅延バッファ10、プログラム2用遅延バッファ11、プログラムL用遅延バッファ12に出力し、さらに遅延制御信号59により遅延された遅延バッファ出力56,57,58は多重化部52で多重化され、多重装置出力51として出力される。
【0064】なお、TS信号用回路60nの動作はTS信号用回路60と同じなので説明を省略する。
【0065】遅延バッファ制御部61が出力する遅延制御信号59は、プログラム1用遅延バッファ10、プログラム2用遅延バッファ11、プログラムL用遅延バッファ12に出力され遅延量の制御を行う。
【0066】なお、多重分離部9、プログラム1用遅延バッファ10、プログラム2用遅延バッファ11、プログラムL用遅延バッファ12を有するTS信号用回路60と同じ構成の回路が、入力されるTS信号1〜TS信号1nの数に対応してTS信号用回路60〜TS信号用回路60nとして設けられている。
【0067】ここで「プログラム」とは、テレビ受像機で云うチャンネル(テレビ局を識別)に相当する情報を示す。一見すると、プログラムの番号に基づいてTS信号を分離し相互のタイミングを調整するという機能は、別々の放送局の放送コンテンツについて相互のタイミングをとるもので無意味なものと考えられるが、この機能は次のような場面で効果を奏することを意図している。
【0068】すなわち現在、放送局(以下、単に「局」と記す)によっては、テレビとラジオの両方の放送を行っている。このような局は、普段はテレビとラジオで別々の番組を放送しているが、例えば野球中継番組では同一試合をテレビとラジオの両方で、同時に生中継で放送することがある。高校野球の甲子園大会などはその代表例と云える。このような番組の視聴者の中には、中継の映像はテレビを見ながら音声はラジオで聴くという人がいる。このような視聴者に対しては、図3に示す構成を適用して番組間の送出タイミングを調整しないと、視聴している映像と音声が乖離すると云う不都合を生じることになる。
【0069】今後開始される地上波デジタル放送(BSデジタル放送を含む)では、テレビ放送とラジオ放送とでは、変調方式やデータ伝送レートが同じとは限らない(一般には、異なるデータ伝送レートで放送される)ので、データ伝送レートの違いによってMPEG2エンコーダや変調器での信号の処理が異なり、処理の違いによりエンコーダや変調器での信号遅延時間が違ってくる。これにより、テレビとラジオで同じ野球場の同じ音声(例えば、あるバッターの打球音)を生中継したとしても、視聴者宅にあるテレビの出力する映像/音声とラジオの出力する音声とは時間的にズレを生じる。このズレは、テレビを観ながらラジオを聴いている視聴者にとって、例えば「音に対して映像が遅れて見える」などの現象として知覚される。この現象に違和感を覚える視聴者は局に苦情を寄せることになるので、局ではこのような苦情に対処するため視聴者サイドでの音声出力タイミングが揃うように調整を行うことになる。
【0070】図3に示す実施の形態では、同じ放送局から放送されるコンテンツTS信号であっても、テレビとラジオとではプログラム番号が異なることを利用してこれらを分離し、それぞれの送出タイミングが所定の関係となるように調整される。この「所定の関係」は、各MPEGエンコーダの制御状態、各階層の変調方式によって特定可能な相互のズレの量から求められる。このとき、変調方式、データ伝送レート等により受信機側での信号処理遅延が異なる場合は、この差異についても考慮することになる。但し、現状では受信機側での信号処理遅延時間は、変調方式やデータ伝送レートごとに一定のものとみなしている。
【0071】従って上記のような視聴者に対しても、テレビとラジオの番組のタイミングが揃うよう調整した上で、放送することができる。
【0072】なお、プログラム番号の詳細については、「ARIB STD−B10デジタル放送に使用する番組配列情報1.2版平成11年5月27日(社団法人 電波産業会)」のP32,P88に規定されている。
【0073】図4は図3の動作を示すタイムチャートである。
【0074】次に、図3および図4を参照して本実施の形態の動作をより詳細に説明する。
【0075】TS信号1が、図4の(a)に示すように、TSP1、TSP2、TSP3、TSP4、TSP5、TSP6、TSP7のフォーマット構成であるとする。
【0076】また、それらのTSPはプログラム1またはプログラム2の何れかに属しているものとする。
【0077】なお、MPEGにおいては、プログラム番号とそれらを構成するプログラム要素間のマッピングは、PMT(Program Map Table)において定義されている。通常、1つのプログラムに対してプログラム要素は複数が使用され、それぞれのプログラム要素はPIDを1つ使用する。
【0078】このTS信号1が多重分離部9に入力された場合、プログラム1用遅延バッファ10にはプログラム1に属するTSPが出力され、プログラム2用遅延バッファ11にはプログラム2に属するTSPが出力されると云うように、多重分離部9は異なるプログラムに属するTSPの分離出力53,54,55を異なるプログラム1用遅延バッファ10〜プログラムL用遅延バッファ12へ出力するように動作する。
【0079】プログラム1用遅延バッファ10に入力される信号は図4の(b)に示すようになり、プログラム1用遅延バッファ10から出力される信号は図4の(c)に示すようにD1(=TS信号1のプログラム1用遅延バッファ10の遅延時間)なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0080】一方、プログラム2用遅延バッファ11に入力される信号は図4の(d)に示すようになり、プログラム2用遅延バッファ11から出力される信号は図4の(e)に示すようにD2(=TS信号1のプログラム2用遅延バッファ11の遅延時間)なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0081】以上の動作により、TS信号1からプログラム1に属するTSPと、プログラム2に属するTSPが異なるタイミングで入力されていても、プログラム1用遅延バッファ10およびプログラム2用遅延バッファ11から同一のタイミングで出力されることになる。これらのTSPを多重化部52で多重することにより、図4の(f)に示すように、遅延補償された多重化部52の出力が多重装置出力51として得られる。
【0082】TS信号用回路60でのこれらの動作は、TS信号1nに設けられたTS信号用回路60nでも同様に行われる。
【0083】TS信号用回路60nのTSPで遅延時間が補償されることはTS信号用回路60のTSPと同様である。よって、TS信号1からTS信号1nまでのTSPについて遅延時間が補償されることになる。
【0084】つまり、入力されるTS信号の各々について、プログラム単位で遅延時間が補償されることになる。
【0085】図5は本発明のMPEG2 TS多重装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。
【0086】なお、図5において図1に示す構成要素に対応するものは同一の参照数字または符号を付し、その説明を省略する。
【0087】図5に示す本実施の形態は、TS信号1を入力し、分離出力63、分離出力64、分離出力65を出力する多重分離部13と、分離出力63を遅延制御信号69により遅延し遅延バッファ出力66を出力する階層A用遅延バッファ14と、分離出力64を遅延制御信号69により遅延し遅延バッファ出力67を出力する階層B用遅延バッファ15と、分離出力65を遅延制御信号69により遅延し遅延バッファ出力68を出力する階層C用遅延バッファ16とを有するTS信号用回路70と、TS信号1nを入力し、分離出力63n、分離出力64n、分離出力65nを出力する多重分離部13nと、分離出力63nを遅延制御信号69により遅延し遅延バッファ出力66nを出力する階層A用遅延バッファ14nと、分離出力64nを遅延制御信号69により遅延し遅延バッファ出力67nを出力する階層B用遅延バッファ15nと、分離出力65nを遅延制御信号69により遅延し遅延バッファ出力68nを出力する階層C用遅延バッファ16nとを有するTS信号用回路70nと、遅延制御信号69を出力する遅延バッファ制御部71と、遅延バッファ出力66〜68および遅延バッファ出力66n〜68nを入力して多重化し、多重装置出力72として出力する多重化部62とから構成されている。
【0088】図5を参照すると、MPEG2 TS多重装置は、MPEG ENCODER(図示せず)等からのTS信号1をTS信号用回路70の多重分離部13に入力し、多重分離部13は分離した分離出力63,64,65を各々階層A用遅延バッファ14、階層B用遅延バッファ15、階層C用遅延バッファ16に出力し、さらに遅延制御信号69により遅延された遅延バッファ出力66,67,68は多重化部62で多重化され、多重装置出力72として出力される。
【0089】なお、TS信号用回路70nの動作はTS信号用回路70と同じなので省略する。
【0090】遅延バッファ制御部71が出力する遅延制御信号69は、階層A用遅延バッファ14、階層B用遅延バッファ15、階層C用遅延バッファ16に出力され遅延量の制御を行う。
【0091】なお、多重分離部13、階層A用遅延バッファ14、階層B用遅延バッファ15、階層C用遅延バッファ16を有するTS信号用回路70と同じ構成の回路が、入力されるTS信号1〜TS信号1nの数に対応してTS信号用回路70〜TS信号用回路70nとして設けられている。
【0092】ここで「階層」とは変調器の変調動作に関する情報で、例えば各階層毎に64QAM、16QAM、QPSK、BPSKなどの変調方式で変調する情報のことを示す。具体的には、データ伝送レートの高いHDTV番組を伝送する階層では64QAM変調を行い、それほど高いデータ伝送レートが必要ないSDTV伝送階層では16QAM変調を行い、またある階層では降雨減衰などの受信障害要因対策としてデータ伝送レートは低くても、最も受信可能性の高いBPSK変調で送信すると云うように運用する。
【0093】放送コンテンツ素材(スタジオなどでの生放送番組やVTR送出する番組素材など)によるタイミングの調整が必要無い場合(素材送出側で予め調整が取られている等の場合)には、階層の違いによる変調器での信号処理遅延時間の違いに対応して受信側でのタイミングが揃うよう各階層単位で遅延調整すれば良いことになる。
【0094】図5に示す実施の形態では、TS信号の入力回路に各階層単位での遅延バッファを設けている。この方式のメリットは、TS信号入力毎に独立に階層による遅延時間の差を補償できるばかりでなく、入力するTS信号相互間にタイミングの差がある場合についても補正することが可能な点である(TS信号入力1とTS信号入力2の間でタイミング関係の調整を要する場合には、補償することができる)。
【0095】一方、この方式のデメリットはバッファの数が多くなることである。図5によれば、TS信号入力毎に階層単位での遅延バッファを3箇有しているので、例えば10本の入力TS信号がある場合には遅延バッファの数は30個必要となる。
【0096】ちなみに、遅延バッファの容量は、伝送ビットレート×遅延時間で求められるので、例えば伝送ビットレートが24Mbpsの場合に2秒分のバッファ容量を確保するには、24Mbps×2秒=48Mbit≒6Mbyteものメモリを必要とする。
【0097】図6は図5の動作を示すタイムチャートである。
【0098】次に、図5および図6を参照して本実施の形態の動作をより詳細に説明する。
【0099】TS信号1が、図6の(a)に示すように、TSP1、TSP2、TSP3、TSP4、TSP5、TSP6、TSP7、TSP8、TSP9、TSP10のフォーマット構成であるとする。
【0100】各々のTSPは、階層A、階層B、階層Cの何れかに属しているものとする。
【0101】なお、日本における地上デジタルテレビジョン放送方式(ISDB−T方式)では、A階層、B階層、C階層を使用した最大3階層による階層伝送が可能であり、伝送されるTSPは何れかの階層に属している。
【0102】この信号が多重分離部13に入力された場合、階層A用遅延バッファ14には階層Aに属するTSPが出力され、階層B用遅延バッファ15には階層Bに属するTSPが出力され、階層C用遅延バッファ16には階層Cに属するTSPが出力されるように、多重分離部13が動作する。
【0103】その場合、階層A用遅延バッファ14に入力される信号は図6の(b)に示すようになり、階層A用遅延バッファ14から出力される信号は図6の(c)に示すようにD1(=TS信号1の階層A用遅延バッファ14の遅延時間)なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0104】一方、階層B用遅延バッファ15に入力される信号は図6の(d)に示すようになり、階層B用遅延バッファ15から出力される信号は図6の(e)に示すようにD2なる遅延時間だけ遅れて出力される。
【0105】なお、階層C用の遅延バッファ16の入出力も同様である。
【0106】以上の動作により、TS信号1から階層Aに属するTSPと階層Bに属するTSPとが異なるタイミングで入力されていても、階層A用遅延バッファ14および階層B用遅延バッファ15から同一のタイミングで出力されることになる。これらのTSPを多重化部62で多重することにより、図6の(f)に示すように遅延補償された多重化部62の出力が多重装置出力72として得られる。
【0107】TS信号用回路70でのこれらの動作は、TS信号1nに設けられたTS信号用回路70nでも同様に行われる。
【0108】TS信号用回路60nのTSPで遅延時間が補償されることはTS信号用回路60のTSPと同様である。よって、TS信号1からTS信号1nまでのTSPについて遅延時間が補償されることになる。
【0109】つまり、入力されるTS信号の各々について、階層単位で遅延時間が補償されることになる。
【0110】図7は本発明のMPEG2 TS多重装置の第4の実施の形態を示すブロック図である。
【0111】なお、図7において図1に示す構成要素に対応するものは同一の参照数字または符号を付し、その説明を省略する。
【0112】図7に示す本実施の形態は、TS信号1を入力し、分離出力91,92,93を出力する多重分離部81を有するTS信号用回路80と、TS信号1nを入力し、分離出力91n,92n,93nを出力する多重分離部81nを有するTS信号用回路80nと、分離出力91〜分離出力91nを多重化し多重化出力94を出力する階層A多重化部82と、分離出力92〜分離出力92nを多重化し多重化出力95を出力する階層B多重化部83と、分離出力93〜分離出力93nを多重化し多重化出力96を出力する階層C多重化部84と、多重化出力94を遅延制御信号100により遅延し遅延バッファ出力97を出力する階層A用遅延バッファ85と、多重化出力95を遅延制御信号100により遅延し遅延バッファ出力98を出力する階層B用遅延バッファ86と、多重化出力96を遅延制御信号100により遅延し遅延バッファ出力99を出力する階層C用遅延バッファ87と、遅延制御信号100を出力する遅延バッファ制御部89と、遅延バッファ出力97〜99を入力して多重化し、多重装置出力90として出力する多重化部88とから構成されている。
【0113】図7を参照すると、MPEG2 TS多重装置は、MPEG ENCODER(図示せず)等からのTS信号1をTS信号用回路80の多重分離部81に入力し、多重分離部81は分離した分離出力91,92,93を各々階層A多重化部82、階層B多重化部83、階層C多重化部84に出力する。階層A多重化部82の多重化出力94は階層A用遅延バッファ85に出力され、その遅延バッファ出力97は多重化部88に出力される。階層B多重化部83の多重化出力95は階層B用遅延バッファ86に出力され、その遅延バッファ出力98は多重化部88に出力される。階層C多重化部84の多重化出力96は階層C用遅延バッファ87に出力され、その遅延バッファ出力99は多重化部88に出力される。
【0114】多重化部88の出力は多重装置出力90として出力される。
【0115】また、遅延バッファ制御部89が出力する遅延制御信号100は、階層A用遅延バッファ85、階層B用遅延バッファ86、階層C用遅延バッファ87に出力され遅延量の制御を行う。
【0116】なお、多重分離部81を有するTS信号用回路80と同じ構成の回路を、入力されるTS信号1〜TS信号1nの数に対応してTS信号用回路80〜TS信号用回路80nとして設けている。
【0117】図7に示す第4の実施の形態は、図5の第3の実施の形態に対してバッファの個数を削減したものである。図5では、入力されたTS信号を伝送に使用する階層毎に一旦分離して多重し、階層ごとに遅延バッファを設けてタイミングを調整する。この方式では遅延バッファの数が最低限に押さえられるが、遅延時間の調整は階層単位に限られる。
【0118】放送システムに必要とされるタイミング調整要件に応じて、図7と図5とを選択して実施することができる。従って、入力されるTS信号について階層単位で遅延時間が補償されると同時に、階層遅延バッファ数が削減できることになる。
【0119】なお以上の説明では、各TS信号入力から異なったタイミング動作で入力されたTSPを同一のタイミングで出力する場合の動作について記したが、次のようなタイミング動作も同様に可能である。
【0120】すなわち、第1に異なったタイミングで入力されたTSPをある一定のタイミング差で出力する動作、第2に同じタイミングで入力されたTSPをある一定のタイミング差で出力する動作、第3に同じタイミングで入力されたTSPを同一のタイミングで出力する動作が可能である。
【0121】なお本発明では、遅延補償機能を有するMPEG2 TS多重装置としているが、多重装置としてではなく単なる遅延補償装置として使用することもできる。
【0122】上述の通り、MPEG2 TS多重装置において遅延バッファを使用することにより遅延補償機能をもたせることができる。
【0123】デジタル放送においては、MPEG ENCODER、MPEG2 TS多重装置、変調器等が使用されるが、複数種類のMPEG ENCODERを使用する場合には、MPEG ENCODERごとに符号化遅延が異なる場合があり、遅延補償が必要となる場合がある。
【0124】また、MPEG2 TS多重装置や変調器を使用して階層伝送を行う場合には、階層間で遅延量の差があり遅延補償が必要となる場合がある。
【0125】従って遅延報償機能をもつMPEG2 TS多重装置の各TS信号に遅延バッファを設け、遅延バッファ制御部で遅延量を制御した後に多重化部で多重を行う構成とすることにより、遅延補償を可能としている。
【0126】なお、上述のMPEG2 TS多重装置は、複数の映像音声信号を複数のMPEG ENCODERにより圧縮符号化し、多重化して伝送するデジタル放送システムに適用される。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のMPEG2 TS多重装置は、MPEG ENCODER等からのTS信号を遅延バッファに入力し、その出力を多重化部で多重化した出力としているので、各TS信号入力から異なったタイミングで入力されたTSPを同一のタイミングで出力するためのより細かい遅延補償を簡易な回路構成で行うことが可能であるという効果を有している。
【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号
【出願日】 平成13年9月4日(2001.9.4)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦 (外2名)
【公開番号】 特開2003−78913(P2003−78913A)
【公開日】 平成15年3月14日(2003.3.14)
【出願番号】 特願2001−267861(P2001−267861)