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【発明の名称】 通信装置、通信システム、および通信中継装置
【発明者】 【氏名】金山 憲司
【住所又は居所】京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 オムロン株式会社内

【氏名】鈴木 俊宏
【住所又は居所】京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 オムロン株式会社内

【氏名】栃原 誠
【住所又は居所】京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 オムロン株式会社内

【要約】 【課題】通信処理能力を落とすことなく、通信装置における全体的な消費電力を大幅に低減することが可能な通信装置を提供する。

【解決手段】通信子機2aは、RF信号による通信処理を行う無線通信部9a、赤外線を通信媒体として通信起動信号を送信する通信起動信号送信部10a、および通信起動信号を受信する通信起動信号受信部11aを備える。待機状態においては、通信起動信号受信部11aにのみ電力が供給される。そして、通信起動信号受信部11aにおいて通信起動信号が受信されると、無線通信部9aに電力供給が開始され、以降無線通信部によって通信処理が行われる。通信処理が終了すると、無線通信部9aに対する電力供給が停止される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】無線による通信処理を行う無線通信部を備えた通信装置であって、無線の伝送媒体によって外部の通信装置から通信起動信号を受信する通信起動信号受信部と、上記無線通信部および上記通信起動信号受信部に対して電力を供給する電源部とを備え、上記通信起動信号受信部における待機消費電力が、上記無線通信部における待機消費電力よりも低いものであり、上記電源部が、待機状態においては、上記通信起動信号受信部に対してのみ電力を供給し、該通信起動信号受信部において通信起動信号が受信された場合に、上記無線通信部に対して電力を供給し、該無線通信部による通信処理が終了した後に、該無線通信部に対する電力供給を停止することを特徴とする通信システム。
【請求項2】無線の通信媒体によって外部の通信装置に対して上記通信起動信号を送信する通信起動信号送信部をさらに備え、外部の通信装置に対して通信処理を開始する際には、まず上記通信起動信号送信部から通信起動信号を送信し、上記無線通信部に対して上記電源部から電力供給を開始した後に、該無線通信部による通信処理を行うことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】上記無線通信部がRF(Radio Frequency)信号による通信を行い、上記通信起動信号の伝送媒体が光であることを特徴とする請求項1または2記載の通信装置。
【請求項4】当該通信装置によって通信動作を行う外部装置からトリガー信号を受信する外部トリガー受信部をさらに備え、上記外部トリガー受信部が上記外部装置から上記トリガー信号を受信した場合に、上記通信起動信号送信部および上記無線通信部に対して上記電源部から電力が供給され、上記通信起動信号送信部から起動信号が送信された後に、上記無線通信部によって上記外部装置からの通信動作が行われることを特徴とする請求項2記載の通信装置。
【請求項5】上記電源部が電池であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】上記外部装置が、任意の現象を検知し、その検知結果を電気信号に変換して検知信号を出力するセンサ部であることを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項7】請求項1ないし6のいずれか一項に記載の通信装置を複数備え、上記通信装置同士の間で、通信起動信号の送受信および無線通信部による通信処理が行われることを特徴とする通信システム。
【請求項8】上記複数の通信装置のうちの少なくとも1つが通信親機として機能し、それ以外の通信装置が通信子機として機能するとともに、上記通信親機における上記通信起動信号送信部から上記通信起動信号が送信されると、上記通信子機における上記通信起動信号受信部において該通信起動信号が受信されることを特徴とする請求項7記載の通信システム【請求項9】任意の現象を検知し、その検知結果を電気信号に変換して検知信号を出力するセンサ部と、上記センサ部による検知結果を管理する管理サーバとをさらに備え、少なくとも1つの上記通信装置に、該通信装置によって通信動作を行う上記センサ部が接続されるとともに、少なくとも1つの上記通信装置に、該通信装置によって通信動作を行う上記管理サーバが接続されることを特徴とする請求項7または8記載の通信システム。
【請求項10】請求項7、8、または9記載の通信システムにおいて、通信起動信号の中継処理を行うことを特徴とする信号中継装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複数のセンサが通信ネットワークによって接続されたセンサ通信システム、およびこのシステムにおいて用いられる通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、我々の生活空間等には、車両盗難監視、屋内侵入監視、火災監視等の目的に応じた多種、多様なセンサが数多く設置されている。これらのセンサは、それぞれの目的に応じて様々な箇所に設置されることになる。そして、各センサからの検知結果は、通信ネットワークを介して管理サーバに伝送され、管理サーバにおいて警報の発令指示などが行われる。また、この管理サーバが、さらに広域の通信ネットワークを介して、例えば警備会社に設置された中央管理サーバに接続されたシステムも存在している。このようなシステムの場合、各管理サーバから送信されてくる情報によって、警備会社において各センサによるセンシング状況を把握することが可能となっている。
【0003】ここで、従来のセンサ通信システムの構成について、図7を参照しながら以下に説明する。同図に示すように、従来のセンサ通信システム51は、複数のセンサ部55…が、通信ネットワーク54を介して管理サーバ56に接続された構成となっている。そして、各センサ部55は、通信子機52を介して通信ネットワーク54に接続されているとともに、管理サーバ56は、通信親機53を介して通信ネットワーク54に接続されている。
【0004】通信ネットワーク54としては、たとえば無線LANやBluetooth(登録商標)などの無線通信ネットワークを想定している。これは、上記のように、各センサ部55は、センシング対象に応じて様々な箇所に設置されるものであるので、有線配線を設けることが困難である場合も多いからである。また、同様の理由により、センサ部55および通信子機52は、AC電源による電力供給ではなく、電池による電力供給となっている。
【0005】以上より、通信子機52は、電池57と、RF通信を行う無線通信部58とを備えた構成となっている。また、通信親機53は、RF通信を行う無線通信部59と、AC電源60とを備えた構成となっている。この通信親機53および管理サーバ56は、基本的には設置箇所は自由であるので、AC電源からの電力供給が可能な位置に配置すればよい。
【0006】以上のような構成のセンサ通信システム51における動作は次のようになる。センサ部55が何らかの異常を検知すると、この検知内容が通信子機52を介して検知信号として通信親機53に向けて送信される。そして、この検知信号が通信ネットワーク54を介して通信親機53における無線通信部59において受信され、検知内容が管理サーバ56に通知される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、通信子機52は、電池57によって駆動される構成となっている。したがって、電池57の寿命を長くするためには、通信子機52における低消費電力化を考慮する必要がある。しかしながら、RF通信を行う無線通信部58は、比較的消費電力が大きい部材であり、これを常時駆動状態とさせておくと、電池57の寿命を短くする大きな要因となる。
【0008】そこで、センサ部55が何らかの異常を検知し、この検知信号が通信子機52に入力された時にのみ、無線通信部58に電源を投入して通信動作を行う構成が考えられる。すなわち、通信子機52では、センサ部55からの検知信号を受信する検知信号受信部(図示せず)にのみ電力を供給しておき、検知信号を受信し、これを管理サーバ56に対して送信する必要がある時にのみ無線通信部58に電力供給を開始するようにしておく。これにより、通信子機52における消費電力を大幅に低減することができる。
【0009】しかしながら、通信子機52を上記のような構成とした場合、通信子機52から通信親機53への通信動作は可能であるが、逆方向の通信動作、すなわち、通信親機53が通信子機52へ通信を行いたい場合に、これに対応することができないという問題がある。このような場合としては、管理サーバ56が、センサ部55に対して通信を行いたい場合、例えば管理サーバ56が、センサ部55における動作に関する各種パラメータの変更を行いたい場合などが考えられる。この場合、通信親機53から通信子機52に対して通信を行おうとしても、通信子機52における無線通信部58は、センサ部55からの検知信号を受信している時以外には電源が入っていない状態であるので、通信親機53からの通信要求を認識することができないことになる。
【0010】また、同様の理由により、通信子機52間の通信も行えないという問題がある。これは、例えばあるセンサ部55が赤外線などによる侵入検出センサであり、他のセンサ部55が監視カメラであるような場合に、侵入検出センサで異常を検出した際に、この検出信号を監視カメラに送信することによって、監視カメラの撮影動作を開始させるような処理を行うシステムを構築することができないことになる。
【0011】さらに、上記の構成では、通信親機53はAC電源による電力供給が行われる構成としているが、通信親機53も電池による電力供給が行われる構成とした方が、通信親機53の設置可能箇所の自由度を増大させることが可能である。しかしながら、通信親機53を電池駆動にすると、やはり電池の寿命の問題が生じることになり、必要な時にのみ無線通信部59に電力供給するような構成とすることが好ましいが、通信親機53は、通信子機52からの通信要求を常に受け付けることが可能となっている必要がある。したがって、現実的にはAC電源によって電力供給を行う構成とせざるを得ず、通信親機53の設置箇所は制限されることになる。
【0012】本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、通信処理能力を落とすことなく、通信装置における全体的な消費電力を大幅に低減することが可能な通信装置および通信システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明に係る通信装置は、無線による通信処理を行う無線通信部を備えた通信装置であって、無線の伝送媒体によって外部の通信装置から通信起動信号を受信する通信起動信号受信部と、上記無線通信部および上記通信起動信号受信部に対して電力を供給する電源部とを備え、上記通信起動信号受信部における待機消費電力が、上記無線通信部における待機消費電力よりも低いものであり、上記電源部が、待機状態においては、上記通信起動信号受信部に対してのみ電力を供給し、該通信起動信号受信部において通信起動信号が受信された場合に、上記無線通信部に対して電力を供給し、該無線通信部による通信処理が終了した後に、該無線通信部に対する電力供給を停止することを特徴としている。
【0014】上記の構成では、実際の通信処理を行う無線通信部と、通信起動信号の受信処理を行う通信起動信号受信部とが備えられている。ここで、通信起動信号受信部は、無線通信部と比較して、その待機消費電力が低いものとなっている。そして、待機状態においては、通信起動信号受信部にのみ電源部から電力供給されるようになっている。したがって、待機状態においても無線通信部に電力を供給する構成と比較して、待機消費電力を低減することができる。
【0015】また、外部から無線の伝送媒体によって通信起動信号が受信された場合には、無線通信部に対する電力供給が開始され、無線通信部による通信処理を行うことが可能となっている。すなわち、消費電力は比較的高いが、より確実かつ高速であるとともに、より汎用性の高い無線通信部によって実際の通信処理を行うことが可能となる。
【0016】したがって、上記の構成によれば、通信時のみ無線通信部に電力を供給し、待機時には低消費電力の通信起動信号受信部にのみ電力を供給するようになっているので、通信処理能力を落とすことなく、通信装置における全体的な消費電力を大幅に低減することが可能となる。
【0017】また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、無線の通信媒体によって外部の通信装置に対して上記通信起動信号を送信する通信起動信号送信部をさらに備え、外部の通信装置に対して通信処理を開始する際には、まず上記通信起動信号送信部から通信起動信号を送信し、上記無線通信部に対して上記電源部から電力供給を開始した後に、該無線通信部による通信処理を行う構成としてもよい。
【0018】上記の構成によれば、まず通信起動信号を送信することによって、通信先の通信装置における通信起動信号受信部でこの通信起動信号を受信させ、通信先の無線通信部に対して電力の供給を開始させる。そして、自機においても無線通信部に対して電力の供給を開始させ、その後は無線通信部による通信処理が可能となる。すなわち、通信を開始したい場合には、通信起動信号を送信することによって通信先の無線通信部を起動させることが可能となるので、上記のような構成を有する通信装置であれば、任意の通信装置から任意の通信装置に対して通信要求を行うことが可能となる。
【0019】また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記無線通信部がRF(Radio Frequency)信号による通信を行い、上記通信起動信号の伝送媒体が光である構成としてもよい。
【0020】無線通信部が、RF信号によって通信を行う場合には、例えば特定小電力無線通信システムや無線LANなどによって通信を行うことが可能となる。このような無線LANなどによる通信は、比較的信頼性が高く、また高速通信が可能である。また、上記無線LANとしては、IEEE802.11規格に準拠する無線LANなどを採用してもよく、このような規格に対応するものとすれば、汎用性が高く、様々な通信機器と通信が可能となる。
【0021】一方、通信起動信号の伝送媒体が光である場合には、通信起動信号受信部における待機消費電力を著しく低減することができる。具体的には、RF信号による通信を行う無線通信部の待機消費電力が数mA〜数10mA程度である一方、伝送媒体が光である通信起動信号受信部の待機消費電力は数10μA〜数100μA程度となる。
【0022】また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、当該通信装置によって通信動作を行う外部装置からトリガー信号を受信する外部トリガー受信部をさらに備え、上記外部トリガー受信部が上記外部装置から上記トリガー信号を受信した場合に、上記通信起動信号送信部および上記無線通信部に対して上記電源部から電力が供給され、上記通信起動信号送信部から起動信号が送信された後に、上記無線通信部によって上記外部装置からの通信動作が行われる構成としてもよい。
【0023】上記の構成によれば、外部トリガー受信部によって外部装置からトリガー信号を受信し、これをきっかけに通信起動信号の送信処理を行うことが可能となる。すなわち、外部装置からの通信要求に応じて通信動作を開始することが可能となる。
【0024】また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記電源部が電池である構成としてもよい。
【0025】上記の構成では、電池によって通信装置内の各部に対する電力供給が行われるようになる。なお、本発明の構成によれば、消費電力を著しく低減することが可能であるので、電源部を電池によって構成したとしても、電池の寿命を長くすることができるので、電池の交換や充電などのメンテナンスを行う頻度は少なくて済み、メンテナンス性の悪化を招くことはない。すなわち、上記の構成によれば、通信機能に関してワイヤレス化が実現できるのみならず、電力供給機能に関してもワイヤレス化が実現できる。すなわち、上記の構成によれば、通信装置のフルワイヤレス化を実現することが可能となる。
【0026】また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記外部装置が、任意の現象を検知し、その検知結果を電気信号に変換して検知信号を出力するセンサ部である構成としてもよい。
【0027】上記の構成によれば、センサ部によって何らかの現象が検知された場合に、当該通信装置に対してトリガー信号を送信するように設定しておくことによって、センサ部における検知結果を当該通信装置から即座に外部に通信することが可能となる。
【0028】また、本発明に係る通信システムは、上記本発明に係る通信装置を複数備え、上記通信装置同士の間で、通信起動信号の送受信および無線通信部による通信処理が行われることを特徴としている。
【0029】上記の構成によれば、各通信装置においては、上記のように、通信起動信号の送受信および無線通信部による通信動作は全て無線による通信が行われることになる。また、各通信装置は、消費電力が小さいことを利用して電池駆動のものとすることが可能である。したがって、このような通信装置による通信ネットワークを構築することによって、通信機能および電力供給機能の両方に関してフルワイヤレスな通信システムを構築することが可能となる。よって、各通信装置の設置場所の自由度が高くなるので、このような通信システムの導入を容易に行うことが可能となる。
【0030】また、本発明に係る通信システムは、上記の構成において、上記複数の通信装置のうちの少なくとも1つが通信親機として機能し、それ以外の通信装置が通信子機として機能するとともに、上記通信親機における上記通信起動信号送信部から上記通信起動信号が送信されると、上記通信子機における上記通信起動信号受信部において該通信起動信号が受信される構成としてもよい。
【0031】上記の構成では、当該通信システムに含まれる通信装置が、通信親機として機能するものと、通信子機として機能するものとに分類されていることになる。このようなシステムは、例えば通信親機が通信システムを管理する管理サーバなどの通信装置として機能する場合などに採用される形態である。このようなシステムにおいて、上記のような構成とすれば、通信親機から通信子機に対して通信動作を起動させることが可能となる。すなわち、上記の例で言えば、管理サーバから各通信子機に接続されている機器に対して動作制御などを行いたい場合にも対応することが可能となる。
【0032】また、本発明に係る通信システムは、上記の構成において、任意の現象を検知し、その検知結果を電気信号に変換して検知信号を出力するセンサ部と、上記センサ部による検知結果を管理する管理サーバとをさらに備え、少なくとも1つの上記通信装置に、該通信装置によって通信動作を行う上記センサ部が接続されるとともに、少なくとも1つの上記通信装置に、該通信装置によって通信動作を行う上記管理サーバが接続される構成としてもよい。
【0033】上記の構成によれば、センサ部において何らかの現象が検知された場合に、この検知結果を、通信装置によるネットワークによって管理サーバに送信することが可能となる。すなわち、例えば、各センサ部ならびに各通信装置が、通信機能および電力供給機能ともにワイヤレスなシステムとすれば、各センサ部および通信装置を、配線などを気にすることなく自由に設置することが可能なセンサ通信システムを構築することが可能となる。
【0034】また、本発明に係る信号中継装置は、上記本発明に係る通信システムにおいて、通信起動信号の中継処理を行うことを特徴としている。
【0035】上記の構成によれば、通信起動信号の送受信を中継する中継装置を設けることによって、各通信装置同士が直接通信できないような環境であっても、通信起動信号の通信を実現することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0037】本実施形態に係るセンサ通信システム(通信システム)1は、図1のブロック図に示すような構成となっている。すなわち、このセンサ通信システム1は、通信子機(通信装置)2a・2b、通信親機(通信装置)3、無線通信ネットワーク4、通信起動信号ネットワーク5、センサ部6a・6b、および管理サーバ7を備えた構成となっている。以下に、これらの各構成について詳細に説明する。
【0038】センサ6a・6bは、周囲の異常を検知し、検知結果を検知信号として出力するものである。センサ部6a・6bは、通常、特定の目的、例えば車両盗難監視、屋内侵入監視、火災監視等の目的に応じて選択され、その目的に応じた適切な場所に設置される。このようなセンサの一例を挙げると、次の通りである。
【0039】人体等を検知するものとしては、光電センサ、ビームセンサ、超音波センサ、赤外線センサ等がある。物体の動きや破壊等を検知するものとしては、振動センサ、加速度センサ(3Dセンサ)等がある。音を検知するものとしては、マイクロホン、音感センサ、音響センサ等がある。映像を検知するものとしては、ビデオカメラ等がある。火災等を検知するものとしては、温度センサ、煙センサ、湿度センサ等がある。車両等に搭載されるものとしては、GPS(Global Positioning System)、加速度センサ、ワイパON/OFFセンサ、振動センサ、傾斜センサ等がある。室内に設置されるものとしては、照明ON/OFFセンサ、水漏れセンサ等がある。屋外に設置されるものとしては、雨量計、風速計、温度計等がある。これら以外にも、静電容量レベルセンサ、静電容量浸入センサ、電流センサ、電圧センサ、ドアの開閉を検知するリードスイッチ、時刻を検知する時計等、多種多様なものがある。
【0040】このように、センサ部6a・6bは、一般に「センサ」と呼ばれるものに限られておらず、現象を検知してその検知結果を電気信号に変換するなどして検知信号を出力することができるあらゆる機器を含んでいる。
【0041】また、センサ部6a・6bは能動型センサであってもよい。能動型センサとは、状況の変化に応じてセンシング機能を変化させることが可能なセンサのことである。この能動型センサの例としては、監視カメラによるセンサが挙げられる。この能動型監視カメラは、撮像管、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子あるいはCMOS撮像素子などによって構成される撮像部以外に、ズーム機能やオートフォーカス機能等を備え、自動的に、あるいは管理サーバ7からの制御信号により動作可能なものをいう。このような能動型センサでは、現象に応じてより的確な検知を行うことができる。
【0042】さらに、センサ部6a・6bは自律型センサであってもよい。ここでは、自律型センサとは、そのセンサ自身に関する情報(センサ情報)ならびに検知結果を、管理サーバ7に対して、例えば周期的に報知するものをいう。センサ情報とは、例えばそのセンサの種類(検知できる内容等を含む)および配置(位置、設置場所)の情報である。
【0043】センサは車両等の移動体に取り付けられる場合もある。センサが移動すると、そのセンサでの検知結果により得られる情報は変化し得る。例えば、センサとして車両に取り付けられた温度計を考えると、そのセンサで気温を検知する場合、車両の位置、つまりセンサの位置によって検知結果がどの地点での気温を表しているかが異なることになる。このような場合に自律型センサを用いると、常にどの地点での気温を検知しているかを認識することができる。
【0044】本実施形態では、一例として、センサ部6aを、赤外線を利用した侵入検知センサであるものとし、センサ部6bを、監視カメラであるものとする。なお、この例はあくまで一例であり、センサ部6a・6bとしては、上記した各種センサのどれを用いても構わない。また、図1では、センサ部としては6aおよび6bで示す構成しか示していないが、実際にはさらに多数のセンサ部が備えられていても構わない。
【0045】管理サーバ7は、センサ部6a・6bにおいて検知された結果を無線通信ネットワーク4を介して受信するとともに、センサ部6a・6bの動作を制御する信号をセンサ部6a・6bに対して送信する処理を行うものである。すなわち、管理サーバ7は、センサ通信システム1を統括管理するためのものである。管理サーバ7における処理としては、例えば、センサ部6a・6bから受信した検知結果の保存処理や、異常発生時の警報の発動処理ならびに連絡処理や、センサ部6a・6bに対する動作制御指示処理などが挙げられる。また、管理サーバ7は、さらに広域の通信ネットワークを介して、例えば警備会社に設置された中央管理サーバに接続されていてもよい。このような構成とした場合、警備会社側で、各管理サーバから送信されてくる情報によって、各センサ部によるセンシング状況を把握することが可能となり、例えば留守中の警備などが可能となる。
【0046】通信子機2a・2bは、それぞれセンサ部6a・6bに接続されているとともに、無線通信ネットワーク4および通信起動信号ネットワーク5にも接続されている。すなわち、通信子機2a・2bは、センサ部6a・6bの通信インターフェースとして機能するブロックである。この通信子機2a・2bは、それぞれ電池8a・8b、無線通信部9a・9b、通信起動信号送信部10a・10b、および通信起動信号受信部11a・11bを備えた構成となっている。なお、以降、通信子機2a・2bを区別して説明する必要のない場合には、通信子機2と称することにし、また、電池8a・8b、無線通信部9a・9b、通信起動信号送信部10a・10b、および通信起動信号受信部11a・11bも、それぞれ電池8、無線通信部9、通信起動信号送信部10、および通信起動信号受信部11と称することにする。
【0047】電池8は、通信子機2内の各構成に対して電力を供給するものであり、例えばニッケル・水素蓄電池などの2次電池が用いられる。なお、この電池8としては、充電が不可能な使いきり型の電池を用いてもかまわない。具体的には、電池8は、無線通信部9、通信起動信号送信部10、および通信起動信号受信部11に対して電力を供給するようになっている。なお、詳細は後述するが、通常時には、電池8は通信起動信号受信部11にのみ電力を供給している。そして、通信起動信号を受信した場合に、無線通信部9に電力が供給され、また、センサ部6による検知結果を外部に送信すべき場合に、通信起動信号送信部10および無線通信部9に電力が供給されることになる。
【0048】無線通信部9は、RF信号による無線通信を行うブロックである。この無線通信部9によって、無線通信ネットワーク4を介して、通信親機3および他の通信子機2との双方向データ通信が可能となる。ここでの無線通信ネットワーク4の方式としては、例えば特定小電力無線通信システムや無線LANなどが挙げられるが、その他、無線による通信が可能な方式であればどのようなものを用いてもよい。ここで、例えば、IEEE802.11に準拠する無線LANや、Bluetooth(登録商標)などを用いたネットワークとすることも可能である。
【0049】通信起動信号送信部10および通信起動信号受信部11は、それぞれ通信起動信号の送信および受信を行うブロックである。この通信起動信号送信部10および通信起動信号受信部11によって、通信起動信号ネットワーク5を介して、通信親機3および他の通信子機2との通信起動信号の通信が可能となる。通信起動信号ネットワーク5の方式としては、赤外線通信方式が挙げられる。
【0050】通信親機3は、管理サーバ7に接続されているとともに、無線通信ネットワーク4および通信起動信号ネットワーク5にも接続されている。すなわち、通信親機3は、管理サーバ7の通信インターフェースとして機能するブロックである。この通信親機3は、電池15、無線通信部12、通信起動信号送信部13、および通信起動信号受信部14を備えた構成となっている。これらの電池15、無線通信部12、通信起動信号送信部13、および通信起動信号受信部14は、上記した通信子機2における電池8、無線通信部9、通信起動信号送信部10、および通信起動信号受信部11とほぼ同様の構成であるので、ここではその説明を省略する。
【0051】なお、通信子機2およびセンサ部6は、それぞれが同じ筐体内に設けられた構成であってもよいし、それぞれ独立して設けられた構成であってもよい。同様に、通信親機3および管理サーバ7は、それぞれが同じ筐体内に設けられた構成であってもよいし、それぞれ独立して設けられた構成であってもよい。また、センサ部6は、通信子機2における電池8によって駆動される構成であってもよいし、通信子機2とは別の電池をセンサ部6内に設けた構成であってもよい。
【0052】次に、通信子機2の構成について、図2を参照しながら詳細に説明する。同図に示すように、通信子機2は、上記した電池8、無線通信部9、通信起動信号送信部10、および通信起動信号受信部11とともに、外部トリガー受信部16を備えている。また、電池8は、機能的に主電源部17と、待機電源部18とによって構成されている。
【0053】通信起動信号受信部11および外部トリガー受信部16は、待機電源部18から常時電力供給されている。一方、無線通信部9および通信起動信号送信部10は、主電源部17から電力供給されており、これらに対しては、待機時では電力が供給されておらず、動作必要時にのみ電力が供給されるようになっている。
【0054】主電源部から無線通信部9および通信起動信号送信部10に電力が開始される場合としては、次の2通りがある。1つ目としては、外部トリガー受信部16が、センサ部6からトリガー信号を受信した場合が挙げられる。センサ部6は、何らかのセンシング動作を行い、この検知結果を外部に送信しようとする場合に、トリガー信号を外部トリガー受信部16に対して出力する。外部トリガー受信部16が、センサ部6からトリガー信号を受信すると、まず通信起動信号送信部10に対して主電源部17から電力の供給が開始され、通信起動信号送信部10から通信起動信号が送信される。また、同時に無線通信部9に対して主電源部17から電力の供給が開始され、通信起動信号によって通信相手が通信可能状態となったことが確認されると、無線による通信動作が開始される。
【0055】2つ目としては、通信起動信号受信部が、外部から通信起動信号を受信した場合が挙げられる。外部から通信起動信号を受信したということは、外部の通信装置が通信要求を出していることになる。よって、通信起動信号を受信した場合、主電源部17から無線通信部9に対して電力の供給が開始され、通信対象が自機であることが確認されると、無線による通信動作が開始される。
【0056】ここで、無線通信部9と、通信起動信号受信部11および外部トリガー受信部16との待機電力の差について説明する。無線通信部9は、上記のようにRF信号による通信を行うものであり、待機消費電力が比較的高いものとなっている。具体的には、無線通信部9による待機消費電力は、数mA〜数10mA程度となっている。
【0057】一方、通信起動信号受信部11は、上記のように赤外線による通信を行うものであり、かつ、赤外線の受信動作を行うものである。このように赤外線通信の受信動作を行う通信起動信号受信部11は、待機消費電力が比較的低いものとなっており、具体的には、数10μA〜数100μA程度の消費電力となっている。なお、本実施形態では、通信起動信号は赤外線によって送受信される構成となっているが、これに限定されるものではなく、通信起動信号受信部11における待機電力が比較的低いものであればどのような通信媒体を用いてもよい。例えば、赤外線以外の波長の光による通信や、音波、超音波などによる通信を採用しても、通信起動信号受信部11における待機消費電力を低く抑えることが可能である。
【0058】また、外部トリガー受信部16は、上記のようにセンサ部6からのトリガー信号の受信動作を行うものである。外部トリガー受信部16とセンサ部6との間は有線によって接続されており、トリガー信号の受信を待機するための消費電力は極めて僅かなものである。
【0059】したがって、待機時には、消費電力の少ない通信起動信号受信部11および外部トリガー受信部16にのみ待機電源部18から電力の供給を行い、無線による通信動作が必要になったときにのみ、無線通信部9に対して主電源部17から電力が供給されるようになっているので、通信子機2における消費電力を格段に低減することができる。よって、電池8のバッテリ残量の減少を最小限に抑えることが可能となるので、電池8の充電メンテナンスあるいは交換メンテナンスなどの処理を頻繁に行う必要がなくなり、ユーザのメンテナンス上の負担を軽減することが可能となる。
【0060】次に、通信親機3の構成について、図3を参照しながら詳細に説明する。同図に示すように、通信親機3は、上記した電池15、無線通信部12、通信起動信号送信部13、および通信起動信号受信部14とともに、外部トリガー受信部19を備えている。また、電池15は、機能的に主電源部20と、待機電源部21とによって構成されている。これらの各構成は、基本的には上記した通信子機2における対応する部材、すなわち、電池8、無線通信部9、通信起動信号送信部10、通信起動信号受信部11、外部トリガー受信部16、主電源部17、および待機電源部18と同様の機能となっているので、ここでは異なる点のみを説明する。
【0061】外部トリガー受信部19は、管理サーバ7からのトリガー信号を受信するブロックとなっている。管理サーバ7は、例えばセンサ部6に対して動作制御信号を送信しようとする場合には、まずトリガー信号を通信親機3における外部トリガー受信部19に対して送信する。外部トリガー受信部19が、管理サーバ7からトリガー信号を受信すると、上記と同様に、通信起動信号送信部10に対して主電源部20から電力の供給が開始され、通信起動信号送信部13から通信起動信号が送信される。また、同時に無線通信部12に対して主電源部20から電力の供給が開始され、通信起動信号によって通信相手が通信可能状態となったことが確認されると、無線による通信動作が開始される。
【0062】なお、通信起動信号受信部14において通信起動信号を受信した際の動作については、上記した通信子機2における通信起動信号受信部10による動作と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0063】以上のように、通信親機3においても、通信子機2と同様に、待機時には、消費電力の少ない通信起動信号受信部14および外部トリガー受信部19にのみ待機電源部21から電力の供給を行い、無線による通信動作が必要になったときにのみ、無線通信部12に対して主電源部20から電力が供給されるようになっている。したがって、通信親機3における消費電力を格段に低減することができるので、電池15のバッテリ残量の減少を最小限に抑えることが可能となる。すなわち、電池15の充電メンテナンスあるいは交換メンテナンスなどの処理を頻繁に行う必要がなくなり、ユーザのメンテナンス上の負担を軽減することが可能となる。
【0064】次に、通信起動信号ネットワーク5に関して詳細に説明する。上記のように、本実施形態では、通信起動信号を赤外線によって通信する構成となっている。通信で用いられる赤外線は指向性を有しているので、赤外線通信は、互いの赤外線送受信部の間に障害物があると通信が行えないという性質を有している。すなわち、図1に示す構成において、各通信子機2同士、および通信親機3とが、直接赤外線によって通信可能な状態で各通信機が設置されている場合には問題はないが、例えば各通信子機2および通信親機3がそれぞれ異なる部屋に設置されている場合などには、各通信機間で直接赤外線通信を行うことはできないことになる。
【0065】そこで、通信起動信号ネットワークが中継装置を複数設けた構成とすることによって、各中継装置のネットワークによって、各通信機同士が直接通信できないような環境であっても、赤外線による通信を実現することが可能となる。具体的には、例えば各通信子機2および通信親機3に対して、赤外線による通信が可能となる箇所にそれぞれ中継装置を設置し、各中継装置が互いに通信可能となるように適宜中継装置をさらに設けるシステムが考えられる。
【0066】各中継装置は、電池駆動によるものである場合には、中継装置自身の設置箇所の自由度を向上させることができるが、基本的には、中継装置は各通信機との間で赤外線通信が可能な任意の箇所に設置すればよいので、AC電源による駆動方式であっても構わない。また、AC電源によって駆動される中継装置の場合には、消費電力の問題は低減されるので、受信した信号を増幅して他の中継装置あるいは通信機に送信する構成としてもよい。さらに、中継装置同士の間は、赤外線による通信である必要はなく、例えば有線によって中継装置同士を接続したシステムであってもよく、また、AC電源駆動の場合には、RF通信による無線通信によって中継装置同士を接続したシステムであってもよい。
【0067】次に、通信子機2および通信親機3における通信処理の流れについて説明する。なお、以下の説明では、通信子機2および通信親機3を特に区別しない場合には、これを通信機と称することにする。まず、通信子機2および通信親機3において、センサ部6あるいは管理サーバ7からトリガー信号を受信した際の処理の流れについて、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0068】まず、ステップ1(以降、S1のように称する)では、通信機は待機状態となっている。待機状態とは、待機電源部18・21によって、通信起動信号受信部11・14および外部トリガー受信部16・19に対してのみ電力が供給されている状態を示す。すなわち、待機状態では、消費電力は比較的小さいものとなっている。
【0069】この待機状態において、外部トリガー受信部16・19によってセンサ部6あるいは管理サーバ7からトリガー信号が受信されると(S2)、通信起動信号送信部10・13および無線通信部9・12に対して、主電源部17・20から電力供給が開始される(S3)。
【0070】その後、まず通信起動信号送信部10・13によって、赤外線による通信起動信号の送信が行われる(S4)。この通信起動信号は、通信起動信号ネットワーク5を介して全ての通信機に対して送信される。そして、通信起動信号を受信した全ての通信機は、無線通信部9・12に対して電力の供給を開始し、RF信号による通信が可能な状態にスタンバイされる。
【0071】通信起動信号の送信が完了すると、所定の時間が経過した後に、無線通信部9・12によって、発呼信号の送信が行われる(S5)。この発呼信号は、通信相手の情報を含んだ信号であり、この発呼信号を受信した通信機は、通信相手の情報を読み取ることによって、これから行われる通信が自機宛のものであるか否かを判定することができる。なお、通信起動信号の送信から発呼信号の送信までの時間は、各通信機における無線通信部9・12における電力供給開始から動作可能な状態になるまでのセットアップ時間などを考慮して設定すればよい。
【0072】その後、発呼信号を受信した通信相手である通信機から、発呼信号を的確に受信し通信可能である旨を示す応答信号が受信される(S6)。なお、ここで、例えば通信相手が何らかの理由により通信不能である場合を考慮すると、発呼信号を送信してから所定の時間が経過しても応答信号を受信できないときには、この通信動作を終了するように設定してもよい。あるいは、同じく発呼信号を送信してから所定の時間が経過しても応答信号を受信できないときには、通信起動信号を送信する処理を所定回数繰り返し、それでも応答がない場合に、通信動作を終了するように設定してもよい。
【0073】そして、応答信号が受信されると、通信起動信号送信部10・13に対する電力供給を停止させる(S7)。なお、この処理は、通信起動信号の送信が完了した直後、あるいは無線通信処理が完了した後などに行ってもよい。しかしながら、応答信号を受信した直後にこの処理を行うことによって、上記した、応答信号が受信できない場合に通信起動信号を送信する処理を行う場合に対応することが可能となる。また、通信起動信号を送信する必要がなくなった時点で早急に通信起動信号送信部10・13に対する電力供給を停止させることによって、可能な限り消費電力を低減することができる。
【0074】応答信号を受信することによって、通信先との通信可能状態が確立されると、その通信先の通信機との間でデータ通信が行われる(S8)。ここでのデータ通信としては、例えばセンサ部6によって検知された検知結果を示すデータの送信処理や、例えば管理サーバ7によって生成された、通信先の動作制御データの送信処理などが挙げられる。
【0075】以上のようなデータの通信処理が完了すると、通信先の通信機との間で通信終了信号の送受信が行われ、これをもって通信終了が確認される(S9)。なお、ここで、例えば通信先の通信機との間の通信が、何らかの理由で途中で切断されてしまい、通信状態が復帰できなくなる場合を考慮すると、通信がアイドルとなってから所定の時間が経過した場合には、通信動作を終了するように設定してもよい。
【0076】通信終了が確認されると、無線通信部9・12に対する電力供給が停止される(S10)。これにより、電力供給は、待機電源部18・21からの通信起動信号受信部11・14および外部トリガー受信部16・19に対して行われるもののみとなり、S1における待機状態に戻る。
【0077】次に、通信子機2および通信親機3において、通信起動信号受信部11・14において通信起動信号を受信した際の処理の流れについて、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0078】まず、S21では、通信機は待機状態となっている。待機状態とは、前記したように、待機電源部18・21によって、通信起動信号受信部11・14および外部トリガー受信部16・19に対してのみ電力が供給されている状態を示す。
【0079】この待機状態において、通信起動信号受信部11・14によって通信起動信号が受信されると(S22)、無線通信部9・12に対して、主電源部17・20から電力供給が開始される(S23)。
【0080】無線通信部9・12に電力が供給され、通信可能状態にスタンバイされると、通信起動信号を送信した通信機から送信された発呼信号が受信されることになる(S24)。なお、ここで、例えば通信起動信号を送信した通信機との間の通信が、何らかの理由で途中で切断されてしまい、通信状態が復帰できなくなる場合を考慮すると、通信起動信号を受信してから発呼信号を受信するまでに所定の時間が経過した場合には、通信動作を終了し、待機状態に戻るように設定してもよい。
【0081】発呼信号を受信すると、この発呼信号に含まれる通信先情報を読み出すことによって、該発呼信号が自機宛のものであるか否かが判定される(S25)。ここで、発呼信号が自機宛のものではないと判定された場合(S25においてNO)には、通信処理を行う必要がないものと判断され、後述するS29の処理に移行し、無線通信部9・12に対する電力供給が停止される。
【0082】一方、発呼信号が自機宛であると判定された場合(S25においてYES)には、通信先の相手に対して、発呼信号を的確に受信し通信可能である旨を示す応答信号の送信が行われる(S26)。応答信号を送信することによって、通信先との通信可能状態が確立されると、その通信先の通信機との間でデータ通信が行われる(S27)。ここでのデータ通信としては、前述したように、例えばセンサ部6によって検知された検知結果を示すデータの受信処理や、例えば管理サーバ7によって生成された自機に対する動作制御データの受信処理などが挙げられる。
【0083】以上のようなデータの通信処理が完了すると、通信先の通信機との間で通信終了信号の送受信が行われ、これをもって通信終了が確認される(S28)。なお、ここで、例えば通信先の通信機との間の通信が、何らかの理由で途中で切断されてしまい、通信状態が復帰できなくなる場合を考慮すると、通信がアイドルとなってから所定の時間が経過した場合には、通信動作を終了するように設定してもよい。
【0084】通信終了が確認されると、無線通信部9・12に対する電力供給が停止される(S29)。これにより、電力供給は、待機電源部18・21からの通信起動信号受信部11・14および外部トリガー受信部16・19に対して行われるもののみとなり、S21における待機状態に戻る。
【0085】次に、通信親機3において、通信中継処理を行う場合の処理の流れについて、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。通信親機3が通信中継処理を行う場合というのは、無線通信ネットワーク4が、通信親機3を中心にして、各通信子機2に対するネットワークが構築されている場合に生じるものである。すなわち、このようなネットワークの場合、各通信子機2と通信親機3とは直接通信が可能であるが、通信子機2同士は直接通信することが不可能となる。このような場合に、通信子機2同士が通信するためには、通信親機3が通信中継処理を行う必要がある。なお、無線通信ネットワーク4が、通信子機2と通信親機3との区別なく相互通信可能な形態である場合には、以下に示す通信親機3での通信中継処理を行う必要はない。
【0086】図6に示すフローチャートにおいて、S31〜S39までの処理は、前記した図5に示すフローチャートにおけるS21〜S29までの処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。すなわち、これらの処理は、通信親機3において、自機に対する通信処理が行われる場合に相当するものである。
【0087】S35においてNO、すなわち、発呼信号が自機宛でないと判定された場合、通信親機3は、自機が通信中継処理を行う必要があるものと判断し、S40において通信中継処理が行われる。そして、通信内容をモニターして、通信中の通信機同士の間で通信終了信号の送受信が行われたことを確認すると、これをもって通信終了が確認され(S41)、通信中継処理を終了する。なお、ここで、例えば通信中の通信機同士の間の通信が、何らかの理由で途中で切断されてしまい、通信状態が復帰できなくなる場合を考慮すると、通信がアイドルとなってから所定の時間が経過した場合には、通信中継処理を終了するように設定してもよい。
【0088】通信終了が確認されると、無線通信部12に対する電力供給が停止される(S39)。これにより、電力供給は、待機電源部21からの通信起動信号受信部14および外部トリガー受信部19に対して行われるもののみとなり、S31における待機状態に戻る。
【0089】次に、本実施形態に係るセンサ通信システムの具体的な動作例について説明する。ここでは、センサ部6aが侵入検知センサであり、センサ部6bが監視カメラであり、管理サーバ7から侵入検知センサに対して侵入検知動作を行う指令が出され、侵入検知センサが侵入を検知したことが監視カメラに伝えられ、監視カメラが撮影動作を行い、この撮影画像が管理サーバ7に伝送される例について説明する。
【0090】まず、定常状態においては、センサ部6aが侵入物体の検知動作を行っている一方、センサ部6bは撮影動作を行っておらず、また、通信子機2a・2b、および通信親機3は待機状態となっている。
【0091】管理サーバ7が、センサ部6aに対して侵入検知動作を開始する指令を出すと、管理サーバ7から通信親機3に対してトリガー信号が送出される。通信親機3では、外部トリガー受信部19によって管理サーバ7から出力されたトリガー信号が受信されると、通信起動信号送信部13および無線通信部12に対して主電源部20から電力の供給が開始される。そして、通信起動信号送信部13から通信起動信号ネットワーク5に向けて通信起動信号が送出される。
【0092】通信子機3から通信起動信号が送出されると、通信子機2aにおける通信起動信号受信部11a、および通信子機2bにおける通信起動信号受信部11bにおいてこの通信起動信号が受信され、通信子機2bにおいては無線通信部9bに対して電力が供給開始され、通信子機2aにおいては無線通信部9aに対して電力が供給開始される。これにより、通信子機2a、通信子機2b、および通信親機3の間で、無線通信が可能となる。
【0093】その後、通信親機3において、無線通信部12から通信先が通信子機2aである旨を示す発呼信号が送出される。この発呼信号は、通信子機2aおよび通信子機2bにおいて受信される。ここで、通信子機2aでは、通信先が自機であることが認識され、応答信号が通信親機3に向けて送信される。
【0094】一方、通信子機2bでは、通信先が自機ではないことが認識され、無線通信部9bに対する電力供給を停止し、待機状態に移行する。
【0095】通信子機2aにおいて、通信親機3からの応答信号が受信されると、両者の間での通信処理が開始される。この例では、検知動作を開始する旨を示す情報が、センサ部6aに伝達される。そして、この通信動作が終了すると、通信子機2aおよび通信親機3において、それぞれ無線通信部9aおよび無線通信部12に対する電力供給が停止され、待機状態に移行する。
【0096】センサ部6aが検知動作を開始し、侵入物体を検知すると、センサ部6aから通信子機2aに対してトリガー信号が送出される。通信子機2aでは、外部トリガー受信部16によってセンサ部6aから出力されたトリガー信号が受信されると、通信起動信号送信部10および無線通信部9に対して主電源部17から電力の供給が開始される。そして、通信起動信号送信部10から通信起動信号ネットワーク5に向けて通信起動信号が送出される。
【0097】通信子機2aから通信起動信号が送出されると、通信子機2bにおける通信起動信号受信部11b、および通信親機3における通信起動信号受信部14においてこの通信起動信号が受信され、通信子機2bにおいては無線通信部9bに対して電力が供給開始され、通信親機3においては無線通信部12に対して電力が供給開始される。これにより、通信子機2a、通信子機2b、および通信親機3の間で、無線通信が可能となる。
【0098】その後、通信子機2aにおいて、無線通信部9aから通信先が通信子機2bである旨を示す発呼信号が送出される。この発呼信号は、通信子機2bおよび通信親機3において受信される。ここで、通信子機2bでは、通信先が自機であることが認識され、応答信号が通信子機2aに向けて送信される。
【0099】一方、通信親機3では、通信先が自機ではないことが認識される。ここで、通信親機3が、通信中継処理を行う必要のあるネットワークである場合には、通信子機2aと通信子機2bとの間の通信動作が行われる間は通信中継処理を行う。また、通信親機3が通信中継処理を行う必要のないネットワークである場合には、通信親機3は、通信先が自機ではないことを認識した時点で、無線通信部12に対する電力供給を停止し、待機状態に移行する。
【0100】通信子機2aにおいて、通信子機2bからの応答信号が受信されると、両者の間での通信処理が開始される。この例では、センサ部6aにおいて侵入物体が検知された旨を示す情報が、センサ部6bに伝達される。そして、この通信動作が終了すると、通信子機2aおよび通信子機2bにおいて、それぞれ無線通信部9aおよび無線通信部9bに対する電力供給が停止され、待機状態に移行する。
【0101】センサ部6bは、センサ部6aにおいて侵入物体が検知された旨を示す情報を受信すると、その侵入物体を特定するために、監視カメラによる撮影動作を行う。撮影動作が完了し、撮影画像データが生成されると、センサ部6bから通信子機2bに対してトリガー信号が送出される。通信子機2bは、トリガー信号を受信すると、通信起動信号送信部10bおよび無線通信部9bに対して電力供給を開始し、通信起動信号送信部10bから通信起動信号を送出する。
【0102】通信子機2bから通信起動信号が送出されると、通信子機2aにおける通信起動信号受信部11a、および通信親機3における通信起動信号受信部14においてこの通信起動信号が受信され、通信子機2aにおいては無線通信部9aに対して電力が供給開始され、通信親機3においては無線通信部12に対して電力が供給開始される。これにより、通信子機2a、通信子機2b、および通信親機3の間で、無線通信が可能となる。
【0103】その後、通信子機2bにおいて、無線通信部9bから通信先が通信親機3である旨を示す発呼信号が送出される。この発呼信号は、通信子機2aおよび通信親機3において受信される。ここで、通信親機3では、通信先が自機であることが認識され、応答信号が通信子機2bに向けて送信される。
【0104】一方、通信子機2aでは、通信先が自機ではないことが認識され、無線通信部9aに対する電力供給を停止し、待機状態に移行する。
【0105】通信子機2bにおいて、通信親機3からの応答信号が受信されると、両者の間での通信処理が開始される。この例では、センサ部6bにおいて撮影された撮影画像データが管理サーバ7に伝達される。そして、この通信動作が終了すると、通信子機2bおよび通信親機3において、それぞれ無線通信部9bおよび無線通信部12に対する電力供給が停止され、待機状態に移行する。
【0106】以上のように、本実施形態におけるセンサ通信システムによれば、通信機の無線通信部への電力供給を、通信機が通信状態にある場合にのみ行うように限定することが可能となる。よって、終日連続運転を必要とするワイヤレス通信システムであっても、通信状態にある時間が少ない利用形態の場合には、消費電力の比較的大きい無線通信部への給電時間を大幅に短縮することが可能となり、電池の寿命を長期化することができる。
【0107】また、通信子機および通信親機の区別なく、通信時のみ無線通信部に給電する形態とすることが可能となるので、すべての通信機における消費電力を低減することが可能となる。よって、すべての通信機において電池による駆動を実現することが可能となるので、例えばAC電源によって電力を供給する場合の設置場所の制限をすべての通信機においてなくすことができる。すなわち、本発明によれば、すべての通信機において、通信機能に関してワイヤレス化が可能であるとともに、電力供給に関してもワイヤレス化が可能となるので、フルワイヤレス化が実現されたセンサ通信ネットワークを提供することが可能となる。
【0108】また、上記した具体例のように、通信親機から通信子機への通信、通信子機間の通信、および通信子機から通信親機への通信が、すべて滞りなく行うことが可能となる。したがって、様々な利用形態に対応することが可能なセンサ通信ネットワークを構築することが可能となる。
【0109】なお、本実施形態では、通信子機と通信親機とを区別した例を示したが、これに限定されるものではなく、全ての通信機が同格にネットワークで接続されているシステムであってもかまわない。また、本実施形態では、センサ部での検知結果が管理サーバに送信されたり、管理サーバからセンサ部に対して動作制御を行ったりする例を示したが、これに限定されるものではなく、任意の通信システムに適用することができる。例えば、ホームネットワークにおいて、通信機を備えた複数の家電製品における通信ネットワークや、ファクトリーネットワークにおいて、通信機を備えた複数の製造機械や制御機械の通信ネットワークなどにも適用することが可能である。
【0110】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る通信装置は、無線による通信処理を行う無線通信部を備えた通信装置であって、無線の伝送媒体によって外部の通信装置から通信起動信号を受信する通信起動信号受信部と、上記無線通信部および上記通信起動信号受信部に対して電力を供給する電源部とを備え、上記通信起動信号受信部における待機消費電力が、上記無線通信部における待機消費電力よりも低いものであり、上記電源部が、待機状態においては、上記通信起動信号受信部に対してのみ電力を供給し、該通信起動信号受信部において通信起動信号が受信された場合に、上記無線通信部に対して電力を供給し、該無線通信部による通信処理が終了した後に、該無線通信部に対する電力供給を停止する構成である。
【0111】これにより、通信時のみ無線通信部に電力を供給し、待機時には低消費電力の通信起動信号受信部にのみ電力を供給するようになっているので、通信処理能力を落とすことなく、通信装置における全体的な消費電力を大幅に低減することが可能となるという効果を奏する。
【0112】また、本発明に係る通信装置は、無線の通信媒体によって外部の通信装置に対して上記通信起動信号を送信する通信起動信号送信部をさらに備え、外部の通信装置に対して通信処理を開始する際には、まず上記通信起動信号送信部から通信起動信号を送信し、上記無線通信部に対して上記電源部から電力供給を開始した後に、該無線通信部による通信処理を行う構成としてもよい。
【0113】これにより、上記の構成による効果に加えて、通信を開始したい場合には、通信起動信号を送信することによって通信先の無線通信部を起動させることが可能となるので、上記のような構成を有する通信装置であれば、任意の通信装置から任意の通信装置に対して通信要求を行うことが可能となるという効果を奏する。
【0114】また、本発明に係る通信装置は、上記無線通信部がRF信号による通信を行い、上記通信起動信号の伝送媒体が光である構成としてもよい。
【0115】これにより、上記の構成による効果に加えて、無線通信部による通信は、比較的信頼性が高く、また高速通信が可能となるとともに、汎用性が高く、様々な通信機器と通信が可能となるという効果を奏する。また、通信起動信号受信部における待機消費電力を著しく低減することができるという効果を奏する。
【0116】また、本発明に係る通信装置は、当該通信装置によって通信動作を行う外部装置からトリガー信号を受信する外部トリガー受信部をさらに備え、上記外部トリガー受信部が上記外部装置から上記トリガー信号を受信した場合に、上記通信起動信号送信部および上記無線通信部に対して上記電源部から電力が供給され、上記通信起動信号送信部から起動信号が送信された後に、上記無線通信部によって上記外部装置からの通信動作が行われる構成としてもよい。
【0117】これにより、上記の構成による効果に加えて、外部装置からの通信要求に応じて通信動作を開始することが可能となるという効果を奏する。
【0118】また、本発明に係る通信装置は、上記電源部が電池である構成としてもよい。
【0119】これにより、上記の構成による効果に加えて、電池の交換や充電などのメンテナンス性の悪化を招くことなく、通信装置のフルワイヤレス化を実現することが可能となるという効果を奏する。
【0120】また、本発明に係る通信装置は、上記外部装置が、任意の現象を検知し、その検知結果を電気信号に変換して検知信号を出力するセンサ部である構成としてもよい。
【0121】これにより、上記の構成による効果に加えて、センサ部によって何らかの現象が検知された場合に、当該通信装置に対してトリガー信号を送信するように設定しておくことによって、センサ部における検知結果を当該通信装置から即座に外部に通信することが可能となるという効果を奏する。
【0122】また、本発明に係る通信システムは、上記本発明に係る通信装置を複数備え、上記通信装置同士の間で、通信起動信号の送受信および無線通信部による通信処理が行われる構成である。
【0123】これにより、通信機能および電力供給機能の両方に関してフルワイヤレスな通信システムを構築することが可能となるので、各通信装置の設置場所の自由度が高くなるので、このような通信システムの導入を容易に行うことが可能となるという効果を奏する。
【0124】また、本発明に係る通信システムは、上記複数の通信装置のうちの少なくとも1つが通信親機として機能し、それ以外の通信装置が通信子機として機能するとともに、上記通信親機における上記通信起動信号送信部から上記通信起動信号が送信されると、上記通信子機における上記通信起動信号受信部において該通信起動信号が受信される構成としてもよい。
【0125】これにより、上記の構成による効果に加えて、例えば通信親機が通信システムを管理する管理サーバなどの通信装置として機能する場合などに管理サーバから各通信子機に接続されている機器に対して動作制御などを行いたい場合にも対応することが可能となるという効果を奏する。
【0126】また、本発明に係る通信システムは、任意の現象を検知し、その検知結果を電気信号に変換して検知信号を出力するセンサ部と、上記センサ部による検知結果を管理する管理サーバとをさらに備え、少なくとも1つの上記通信装置に、該通信装置によって通信動作を行う上記センサ部が接続されるとともに、少なくとも1つの上記通信装置に、該通信装置によって通信動作を行う上記管理サーバが接続される構成としてもよい。
【0127】これにより、上記の構成による効果に加えて、例えば、各センサ部ならびに各通信装置が、通信機能および電力供給機能ともにワイヤレスなシステムとすれば、各センサ部および通信装置を、配線などを気にすることなく自由に設置することが可能なセンサ通信システムを構築することが可能となるという効果を奏する。
【0128】また、本発明に係る信号中継装置は、上記本発明に係る通信システムにおいて、通信起動信号の中継処理を行う構成である。
【0129】これにより、各通信装置同士が直接通信できないような環境であっても、通信起動信号の通信を実現することが可能となるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
【住所又は居所】京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地
【出願日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【代理人】 【識別番号】100080034
【弁理士】
【氏名又は名称】原 謙三
【公開番号】 特開2003−174382(P2003−174382A)
【公開日】 平成15年6月20日(2003.6.20)
【出願番号】 特願2001−374551(P2001−374551)