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【発明の名称】 磁気記憶素子
【発明者】 【氏名】鹿野 博司
【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニー株式会社内

【要約】 【課題】磁気記憶装置(例えばMRAM)において、信頼性を低下させることなく書き込み電流を低減することにより、エレクトロマイグレーションによる断線を防いで、信頼性の向上を図る。

【解決手段】電流磁界により磁界反転を生じさせることにより情報を書き込む手段を持つ磁性体を用いたもので、書き込みを行うための磁界を発生させる書き込み線(ビット書き込み線11、ワード書き込み線21)が、非磁性導体からなる導電体層12、22と、高透磁率を持つ軟磁性体からなる磁性体層13、23との複合構造を有する磁気記憶素子において、磁性体層13、23は導電体層12、22の4倍以上の比抵抗を有するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電流磁界により磁界反転を生じさせることにより情報を書き込む手段を持つ磁性体を用いたもので、書き込みを行うための磁界を発生させる書き込み線が、非磁性導体からなる導電体層と、高透磁率を持つ軟磁性体からなる磁性体層との複合構造を有する磁気記憶素子において、前記磁性体層は前記導電体層の4倍以上の比抵抗を有することを特徴とする磁気記憶素子。
【請求項2】 前記磁性体層は、鉄、コバルトおよびニッケルのうちの1種からなる、もしくはこれらのうちの少なくとも2種以上からなる合金であって、ホウ素、炭素、アルミニウム、シリコン、リン、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステンおよびイットリウムのうちの少なくとも1種以上の元素を0.5at%以上含むことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶素子。
【請求項3】 前記磁性体層は、アモルファス磁性体からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶素子。
【請求項4】 前記磁性体層は、窒化物、酸化物もしくは酸化窒化物のグラニュラー磁性体からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶素子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記憶素子に関し、詳しくは書き込み線に特徴を有する磁気記憶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】情報通信機器、特に携帯端末などの個人用小型機器の飛躍的な普及にともない、これを構成するメモリ素子やロジック素子には、高集積化、高速化、低消費電力化など、一層の高性能化が要求されている。特に不揮発性メッキの高密度・大容量化は、可動部分の存在により本質的に小型化が不可能なハードディスクや光ディスクを置き換える技術としてますます重要に成ってきている。
【0003】不揮発性メモリとしては、半導体を用いたフラッシュメモリや強誘電体を用いたFRAM(Ferro electric Random Access Memory)等があげられる。しかしながら、フラッシュメモリは書き込み速度がμsのオーダーと遅いという課題がある。一方、FRAMは、書き換え可能回数が少ないという課題を有している。
【0004】上記課題を有さない不揮発性メモリとして注目されているのが、例えば「Wanget al., IEEE Trans. Magn.33 (1997),4498に記載されているような、MRAM(Magnetic Random Access Memory)と呼ばれる磁気メモリであり、近年のTMR(Tunnel Magneto Resistance)材料の特性向上により、注目を集めるようになってきている。
【0005】MRAMは、構造が単純であるため高集積化が容易であり、また磁気モーメントの回転により記録を行うために、十分な書き換え可能回数が得られる。またアクセス時間についても非常に高速であることが予想され、すでにナノ秒台で動作することが確認されている。
【0006】MRAMでは、素子アレイのうち、特定のビットに情報を記録するために、アレイを縦横に横切るビット書き込み線とワード書き込み線とを設け、その交差領域に位置する素子のみを、アステロイド特性を使用して選択書き込みを行う方法(例えば特開平10−116490号公報参照)が知られている。
【0007】次に、一般的なMRAMを、図3のMRAMの一部を簡略化した拡大斜視図によって説明する。なお、図3では、簡略化のため、読み出し回路部分は省略した。
【0008】図3に示すように、このMRAMの回路では9個のメモリセルが示されており、相互に交差するビット書き込み線101、102、103およびワード書き込み線104、105、106を有する。それらの書き込み線の交点には、TMR(TMRはTunnel Magnetic Resistanceの略)材料などで構成されている磁気抵抗効果素子111〜119が配置されている。TMR素子は、ニッケル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なくとも2種以上の合金からなる磁性体を有する情報記憶層を含み、書き込み線に流す書き込み電流により発生する磁界によって、情報記憶層の磁化方向を変化させることにより、情報の書き込みを行う。各書き込み線は、一般にアルミニウムもしくは銅もしくはこれらの合金のような導電性物質(金属)で形成されている。各書き込み線は、化学的もしくは物理的に堆積された導電性物質(金属)を選択的にエッチングすることで形成される。
【0009】上記図3によって説明したMRAMの原理回路を図4の回路図によって説明する。
【0010】図4に示すように、このMRAMの回路では6個のメモリセルが示されており、図3に対応する相互に交差するワード書き込み線104、105、106、およびビット書き込み線101、102を有する。これらの書き込み線の交点には、記憶素子となるTMR素子111、112、114、115、117、118が配置され、さらに読み出しの際に素子選択を行うもので各記憶素子に対応して電界効果トランジスタ121、122、124、125、127、128が接続されている。さらに電界効果トランジスタ121、124、127にはセンス線131が接続され、電界効果トランジスタ122、125、128にはセンス線132が接続されている。
【0011】上記センス線131はセンスアンプ133に接続され、センス線132はセンスアンプ134に接続され、それぞれ素子に記憶された情報を検出する。また、ビット書き込み線101の両端には、書き込み線用双方向性電流源141、142が接続、ビット書き込み線102の両端には、書き込み線用双方向性電流源143、144が接続されている。さらにワード書き込み線104には、ワード書き込み線用双方向性電流源151が接続され、ワード書き込み線105には、ワード書き込み線用双方向性電流源152が接続され、ワード書き込み線106には、ワード書き込み線用双方向性電流源153が接続されている。
【0012】前記図3および図4に対応するMRAMの単一セルの断面構成を、図5の概略構成断面図によって説明する。
【0013】図5に示すように、半導体基板211上に、ゲート領域212、ソース領域213、ドレイン領域214よりなる電界効果型トランジスタ215が配置され、その上部にワード書き込み線221、TMR素子層231、ビット書き込み線241が配置されている。また、ドレイン領域214にはプラグ216を介してセンスライン251が接続されている。
【0014】次に、メモリセルに使用するTMR膜の構成を図6の概略構成斜視図によって説明する。
【0015】図6に示すように、TMR膜310は、磁化が比較的容易に回転する記憶層311と磁化固定層とを含む。磁化固定層は、第1の磁化固定層313と第2の磁化固定層315との二つの磁化固定層を有し、その間には、これらの磁性体層が反強磁性的に結合するような導体層314が配置されている。この導体層314の材料としては、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、クロム(Cr)、金(Au)、銀(Ag)等が使用できる。
【0016】第2の磁化固定層315は反強磁性体層316と接して形成されていて、第2の磁化固定層315と反強磁性体層316との層間に働く交換相互作用によって、第2の磁化固定層315は強い一方向の磁気異方性を持つことになる。反強磁性体層316の材料としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)などのマンガン合金、コバルトやニッケル等の酸化物などが使用できる。
【0017】また、記憶層311と第1の磁化固定層313との間にはアルミニウム、マグネシウム、シリコン等の酸化層、もしくは窒化物からなる絶縁体によるトンネルバリア層312が配置されており、記憶層311と主に第1の磁化固定層313との磁気的結合を切るとともに、トンネル電流を流すための役割を担う。上記トンネルバリア層312以外の上記各膜は主にスパッタリング法により形成され、トンネルバリア層312はスパッタリングで形成された金属膜を酸化もしくは窒化させることにより得ることができる。
【0018】上記構成のメモリセルでは、磁気抵抗効果によるトンネル電流の変化を検出して情報を読み出すが、その効果は記憶層と磁化固定層との相対磁化方向に依存する。
【0019】以上のように、MRAMのアレイでは、ビット書き込み線およびワード書き込み線からなる格子の交点にメモリセルが配置されている。MRAMの場合、ワード書き込み線とビット書き込み線とを使用することで、アステロイド磁化反転特性を利用し、選択的に個々のメモリセルに書き込むことが一般的である。
【0020】単一の記憶領域における合成磁化は、それに印加された容易軸方向磁界HEAと困難軸方向磁界HHA とのベクトル合成によって決まる。ビット書き込み線を流れる電流はセルに容易軸方向の磁界(HEA )を印加し、ワード書き込み線を流れる電流はセルに困難軸方向の磁界(HHA )を印加する。
【0021】図7に示すアステロイド曲線は、印加された容易軸方向磁界HEA および困難軸方向磁界HHA による記憶層磁化方向の反転しきい値を示している。アステロイド曲線外部に相当する合成磁界ベクトルが発生すると、磁界反転が生じる。アステロイド曲線内部の合成磁界ベクトルは、その電流双安定状態の一方からセルを反転させることはない。また、電流を流しているワード線およびビット線の交点以外のセルにおいても、ワード線もしくはビット線単独で発生する磁界が印加されるため、それらの大きさが一方向反転磁界HK 以上の場合は、交点以外のセルの磁化方向も反転するので、合成磁界が斜線で示す部分401にある場合のみ、選択されたセルを選択書き込みが可能となる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記書き込み線には、アルミニウムや銅のような半導体装置に通常使用されている導電体薄膜が用いられ、例えば反転磁界20Oeの素子に0.25μm線幅の書きこみ線で書き込むためには、約2mAの電流が必要であった。書き込み線の厚さが線幅と同等の場合、その際の電流密度は3.2MA/cm2 となり、エレクトロマイグレーションによる断線限界値に近くなる。
【0023】原理上、被記録領域の保磁力を小さくすることにより書き込み電流を減少させることができるが、外部の磁気的な攪乱によって情報記録素子の信頼性が低下するため、この手法には限界がある。そのため、MRAMにおいては書き込み電流を低減することが重要な課題となっている。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するためになされた磁気記憶素子である。
【0025】本発明の磁気記憶素子は、電流磁界により磁界反転を生じさせることにより情報を書き込む手段を持つ磁性体を用いたもので、書き込みを行うための磁界を発生させる書き込み線が、非磁性導体からなる導電体層と、高透磁率を持つ軟磁性体からなる磁性体層との複合構造を有する磁気記憶素子において、前記磁性体層は前記導電体層の4倍以上の比抵抗を有するものである。
【0026】上記磁気記憶素子では、書き込みを行うための磁界を発生させる書き込み線が、非磁性導体からなる導電体層と、高透磁率を持つ軟磁性体からなる磁性体層との複合構造を有し、磁性体層が導電体層の4倍以上の比抵抗を有することから、書き込みにおける電流使用効率の低下を抑えることができるので、書き込み時の電流を低減することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記憶素子に係る一実施の形態を、図1の要部を示す概略構成斜視図によって説明する。
【0028】図1に示すように、本実施の形態の磁気記憶素子(MRAM)は、電流磁界により磁界反転を生じさせることにより情報を書き込む手段を持つ磁性体を用いたものであり、相互に交差するビット書き込み線11とワード書き込み線21とを有し、上記ビット書き込み線11とワード書き込み線21との交点には、磁気抵抗効果素子31が配置されている。
【0029】上記磁気抵抗効果素子31は、例えばTMR(TMRはTunnel Magnetic Resistanceの略)材料などで構成されており、ニッケル、鉄もしくはコバルト、またはそれらのうちの少なくとも2種以上の合金からなる磁性体を有する情報記憶層を含み、ビット書き込み線11およびワード書き込み線21に流す書き込み電流により発生する磁界によって、情報記憶層の磁化方向を変化させることにより、情報が書き込まれる。
【0030】上記ビット書き込み線11は、非磁性導体からなる導電体層12と、高透磁率を持つ軟磁性体からなる磁性体層13との複合構造を有し、磁性体層13は、ビット書き込み線11の磁気抵抗効果素子31側とは反対側の面に配置されている。そして、磁性体層13は導電体層12の4倍以上の比抵抗を有するものである。
【0031】また上記ワード書き込み線21は、非磁性導体からなる導電体層22と、高透磁率を持つ軟磁性体からなる磁性体層23との複合構造を有し、磁性体層23は、ワード書き込み線21の磁気抵抗効果素子31側とは反対側の面に配置されている。そして、磁性体層23は導電体層22の4倍以上の比抵抗を有するものである。
【0032】上記ビット書き込み線11は、スパッタリング法、めっき法もしくは化学的気相成長法によりアルミニウム、銅もしくはこれらの合金からなる導電体層12を成膜した後、スパッタリング法もしくはめっき法によって磁性体層13を成膜する。その後、イオンミリングもしくは反応性イオンエッチングにより所望のパターンに形成する。上記ワード書き込み線21は、ビット書き込み線11とは逆の順番で成膜した後、イオンミリングもしくは反応性イオンエッチングにより所望のパターンに形成する。この例では、ビット書き込み線11とワード書き込み線21との両方に2層構造を適用しているが、片方のみでも効果がある。
【0033】このような書き込み構造とすることで、書き込み時の電流を低減することが可能になる。
【0034】ところで、上記説明した構造のビット書き込み線11およびワード書き込み線21から発生する磁界の大きさは、電流中心と記録素子との間隔にほぼ反比例する。したがって、一定の電流で効率良く磁界を印加しようとする場合、電流中心を素子に近づけるほうが良い。
【0035】次に、上記磁性体層が導電体層の4倍以上の比抵抗を有するものとする理由を説明する。
【0036】前記図1に示した構造の磁気メモリ素子では、効率良く書き込みを行うために書き込み効率を90%以上とする必要がある。図2に示すように、導電体層12(22)と磁性体層13(23)の厚さをそれぞれ0.1μmとし、線幅を0.25μm、記録層が導電体層12(22)に密着している場合、磁性体層の比抵抗が無限大の場合に対する素子への印加磁界の比を書き込み効率として、この書き込み効率と(磁性体層の比抵抗)/(導電体層の比抵抗)で表す磁性体層と導電体層との比抵抗比との関係から、上記記録構造において、書き込み効率を90%以下に低下させないためには、磁性体層の比抵抗は導電体層の比抵抗に対しておよそ4倍以上とすることが必要となることがわかる。
【0037】半導体装置でよく用いられている導電体材料としてアルミニウムがある。バルクのアルミニウムの比抵抗は、2.65μΩ・cmであり、上記条件を満たすためには、磁性体材料の比抵抗がおよそ10μΩ・cm以上でなければならない。磁性体層の比抵抗が導電体層の比抵抗のおよそ9倍以上の25μΩ・cm以上にすればさらに望ましい。この場合、書き込みにおける電流使用効率の低下を5%以下に抑えることができる。
【0038】以上のような理由により、前記図1に示した磁性体層13(23)は導電体層12(22)の4倍以上の比抵抗を有するものを用いている。
【0039】本発明に使用できる上記導電体層12、22は、アルミニウムの他に、銅もしくは銅とアルミニウムとの合金、タングステンのような導電性物質(金属)で形成することができる。
【0040】本発明に使用できる磁性体層13(23)に用いることができる材料としては、ニッケル鉄合金(例えばパーマロイ)に、タンタル(Ta)やニオブ(Nb)の添加物を加え、比抵抗を25μΩ・cm以上にした材料がある。例えば、スパッタリング法により成膜したタンタルを5at%添加したNi0.8Fe0.2合金((Ni0.8Fe0.20.95Ta0.05)の比抵抗は100μΩcmであり、十分に使用することができる。また、これらの添加元素を0.5at%以上添加すると、比抵抗は25μΩ・cm以上となるため、使用可能となる。また、添加元素としては、上記タンタルやニオブ以外に、ホウ素、炭素、アルミニウム、シリコン、リン、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タングステンおよびイットリウムのうちの少なくとも1種以上の元素を用いることができる。上記膜の成膜方法は、スパッタリング法以外に、電気めっき法、蒸着法等の方法を用いることも可能である。
【0041】上記パーマロイは、その組成によっては50μΩ・cm程度の比抵抗を有するNi0.55Fe0.45合金のような材料もあり、これも使用することもできる。また、45パーマロイと呼ばれるNi0.45Fe0.55合金のような鉄の含有量が多い材料も使用できる。これらの材料は、めっき法、スパッタリング法、蒸着法等の成膜方法により成膜が可能である。
【0042】その他、一般に100μΩ・cm程度の比抵抗を有するアモルファス系磁性材料も適しており、例えば、CoZr、CoHf、CoZrTa、CoNbTa、CoFeB、CoFeC、FeC、FeB、FeNbB、FeNbC、CoTaB、CoTaC等の材料が使用できる。これらの材料は、めっき法、スパッタリング法、蒸着法等の成膜方法により成膜が可能である。
【0043】また、鉄やコバルトの合金を基材にした酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物も、40μΩ・cmないし100μΩ・cm以上の比抵抗を有するので使用することができる。これらの材料は、ガス中スパッタリングにより成膜することができる。例えば、FeO−N、CoO−N、CoFeN、CoFeO、CoFeO−Nなどが使用でき、成膜時に、アルゴンガスに5%〜30%の酸素ガス、窒素ガス、もしくは酸素と窒素との混合ガスを用いたスパッタリング法、蒸着法等で形成することができる。まためっき法でも成膜が可能である。また、これらの材料にホウ素、炭素等の添加物を1at%〜5at%加えることで、グラニュラー化を促進させ、抵抗をさらに高めることも可能である。
【0044】上記めっき法は、例えばめっき液にニッケル、鉄、コバルト等の硫酸化物もしくは塩酸化物にバナジウム、クロム等のナトリウム塩、アンモニウム塩を添加しためっき液を用いる。例えば、(Ni0.8Fe0.20.95Ta0.05合金を成膜するめっき液としては、硫酸ニッケルと硫酸鉄の溶液にタンタル酸ナトリウムを添加しためっき液を用いる。めっき液の温度は、室温(例えば20℃)〜60℃に設定する。めっき液のpHは塩酸により調整し、例えば2.0〜4.0程度に調整する。
【0045】上記スパッタリング法は、例えばRFマグネトロンスパッタリング装置を用い、一例として、成膜雰囲気を0.2Paのアルゴン雰囲気とし、投入電力を500Wに設定して成膜を行う。ターゲットには所望の組成の膜が得られるような組成に調合した合金ターゲットを用いる。また、成膜時の基板温度は適宜設定する。
【0046】また、グラニュラー膜をスパッタリング法によって成膜するには、スパッタリングガスにアルゴンと30%の酸素もしくは30%の窒素との混合ガスを用いる。
【0047】蒸着法による成膜は、所望の組成の膜が得られるような組成に調合した蒸着源を用い、例えば電子ビーム蒸着により成膜する。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の磁気メモリ素子によれば、小さいワード書き込み電流での情報書き込みが可能となるので、書き込み電流を従来よりも低減することができ、磁気記憶素子の消費電力の低減、書き込み線のエレクトロマイグレーション破断の低減による信頼性の向上、書き込み線ドライバ回路の縮小によるチップ面積の縮小化等の効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号
【出願日】 平成13年8月20日(2001.8.20)
【代理人】 【識別番号】100086298
【弁理士】
【氏名又は名称】船橋 國則
【公開番号】 特開2003−60172(P2003−60172A)
【公開日】 平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願番号】 特願2001−248583(P2001−248583)