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【発明の名称】 コイルの取付構造
【発明者】 【氏名】長田 茂
【住所又は居所】東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプス電気株式会社内

【要約】 【課題】両者間の結合による相互インダクタンスが十分に得られ、取付の簡単で、生産性の良好なものを提供する。

【解決手段】本発明のコイルの取付構造は、一次側コイル5の互いに間隔を置いて配置された第1,第2巻回部6,7間に、二次側コイル11の両端部がそれぞれ第1,第2巻回部6,7の一端に対向した状態で、二次側コイル11の巻回部12を配設したため、従来に比して、両者の対向箇所を多くできて、両者間の結合による相互インダクタンスを十分に得ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プリント基板と、このプリント基板に取り付けられ、巻回部を有する一次側コイルと、この一次側コイルの近傍に位置した状態で前記プリント基板に取り付けられ、巻回部を有する二次側コイルとを備え、前記一次側コイルの前記巻回部は、互いに導通した状態で、互いに間隔を置いて前記巻回部の軸線上に配置された第1,第2巻回部を有し、この第1,第2巻回部の間には、前記二次側コイルの両端部がそれぞれ前記第1,第2巻回部の一端に対向した状態で、前記二次側コイルを配設したことを特徴とするコイルの取付構造。
【請求項2】 前記二次側コイルの前記巻回部は、互いに導通した状態で、互いに間隔を置いて前記巻回部の軸線上に配置された第1,第2巻回部を有し、前記二次側コイルの前記第1巻回部が前記一次側コイルの前記第1,第2巻回部間に位置すると共に、前記二次側コイルの前記第2巻回部の一端が前記一次側コイルの前記第2巻回部の他端に対向したことを特徴とする請求項1記載のコイルの取付構造。
【請求項3】 前記一次側コイルは、この一次側コイルの前記第2巻回部に導通した第3巻回部を有し、この第3巻回部の一端が前記二次側コイルの前記第2巻回部の他端に対向したことを特徴とする請求項2記載のコイルの取付構造。
【請求項4】 少なくとも前記一次側コイルの前記第1,第2巻回部は、前記プリント基板に設けられた導電パターンによって接続されて、互いに導通したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のコイルの取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョンチューナ等に使用して好適なコイルの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコイルの取付構造の構成を図7,図8に基づいて説明すると、一次側コイル21は、間隔を置いて巻回された粗巻状態の巻回部21aと、この巻回部21aの両端部に位置した取付脚21b、21cとを有する。そして、この一次側コイル21は、巻回部21aをプリント基板22の上面に載置した状態で、取付脚21b、21cがプリント基板22に挿通され、この取付脚21b、21cをプリント基板22に設けた導電パターン(図示せず)に半田付けして取り付けられる。
【0003】二次側コイル23は、間隔を置いて巻回された粗巻状態の巻回部23aと、この巻回部23aの両端部に位置した取付脚23b、23cとを有する。そして、この二次側コイル2は、巻回部23aをプリント基板22の上面に載置した状態で、取付脚23b、23cがプリント基板22に挿通され、この取付脚23b、23cをプリント基板22に設けた導電パターン(図示せず)に半田付けして取り付けられる。
【0004】また、二次側コイル23が取り付けられた際、巻回部23aの一端部に位置する部分が一次側コイル21の巻回部21aの線と線との間に位置して配置されている。そして、一次側コイル21と二次側コイル23は、両者間の結合による相互インダクタンスを調整するために、図7に示すように、一次側コイル21を矢印Y1方向に、或いは二次側コイル23を矢印Y2方向に動かして、両者間の相互インダクタンスの調整を行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のコイルの取付構造は、二次側コイル23の巻回部23aの一端部に位置する部分が一次側コイル21の巻回部21aの線と線との間に位置して配置されているため、両者間の結合による相互インダクタンスが十分に得られないという問題がある。また、一次側、二次側コイル21,23は互いに粗巻状態で、巻回部21aの線と線との間に二次側コイル23の一部を位置させねばならず、その取付が面倒で、生産性が悪くなるという問題がある。
【0006】そこで、本発明は両者間の結合による相互インダクタンスが十分に得られ、取付の簡単で、生産性の良好なコイルの取付構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための第1の解決手段として、プリント基板と、このプリント基板に取り付けられ、巻回部を有する一次側コイルと、この一次側コイルの近傍に位置した状態で前記プリント基板に取り付けられ、巻回部を有する二次側コイルとを備え、前記一次側コイルの前記巻回部は、互いに導通した状態で、互いに間隔を置いて前記巻回部の軸線上に配置された第1,第2巻回部を有し、この第1,第2巻回部の間には、前記二次側コイルの両端部がそれぞれ前記第1,第2巻回部の一端に対向した状態で、前記二次側コイルを配設した構成とした。
【0008】また、第2の解決手段として、前記二次側コイルの前記巻回部は、互いに導通した状態で、互いに間隔を置いて前記巻回部の軸線上に配置された第1,第2巻回部を有し、前記二次側コイルの前記第1巻回部が前記一次側コイルの前記第1,第2巻回部間に位置すると共に、前記二次側コイルの前記第2巻回部の一端が前記一次側コイルの前記第2巻回部の他端に対向した構成とした。
【0009】また、第3の解決手段として、前記一次側コイルは、この一次側コイルの前記第2巻回部に導通した第3巻回部を有し、この第3巻回部の一端が前記二次側コイルの前記第2巻回部の他端に対向した構成とした。
【0010】また、第4の解決手段として、少なくとも前記一次側コイルの前記第1,第2巻回部は、前記プリント基板に設けられた導電パターンによって接続されて、互いに導通した構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のコイルの取付構造の図面を説明すると、図1は本発明のコイルの取付構造の第1実施例に係る側面図、図2は本発明のコイルの取付構造の第1実施例に係る平面図、図3は本発明のコイルの取付構造の第2実施例に係る側面図、図4は本発明のコイルの取付構造の第2実施例に係る平面図、図5は本発明のコイルの取付構造の第3実施例に係る側面図、図6は本発明のコイルの取付構造の第3実施例に係る平面図である。
【0012】次に、本発明のコイルの取付構造に係る第1実施例の構成を図1,図2に基づいて説明すると、プリント基板1の下面側には、導電パターン2が設けられ、この導電パターン2は、一対からなる複数の引出パターン3,4と、接続用パターン3aとが設けられている。
【0013】導線を巻回してなる一次側コイル5は、両端部に取付脚6a、6bを有し、密着した密巻状態の第1巻回部6と、両端部に取付脚7a、7bを有し、密着した密巻状態の第2巻回部7とで構成されている。そして、この一次側コイル5の第1巻回部6は、プリント基板2上に載置された状態で、取付脚6a、6bがプリント基板2に挿通され、取付脚6aが引出パターン3の一方に半田により接続されると共に、取付脚6bが接続用パターン3aの一端側に半田により接続される。
【0014】また、一次側コイル5の第2巻回部7は、プリント基板2上に載置された状態で、取付脚7a、7bがプリント基板2に挿通され、取付脚7aが接続用パターン3aの他端側に半田により接続されると共に、取付脚7bが引出パターン3の他方に半田により接続される。
【0015】そして、一次側コイル5の第1,第2巻回部6,7がプリント基板2に取り付けられた際、第1、第2巻回部6,7は、互いに間隔を置いて第1,第2巻回部6,7の軸線G上に位置した状態で配置されると共に、第1,第2巻回部6,7は、接続用パターン3aによって接続され、互いに導通した状態となっている。
【0016】導線を巻回してなる二次側コイル11は、両端部に取付脚12a、12bを有し、密着した密巻状態の第1巻回部12で構成されている。そして、この二次側コイル11の第1巻回部12は、プリント基板2上に載置された状態で、取付脚12a、12bがプリント基板2に挿通され、取付脚12aが引出パターン4の一方に半田により接続されると共に、取付脚12bが引出パターン4の他方に半田により接続される。
【0017】また、二次側コイル11がプリント基板2に取り付けられた際、二次側コイル11の第1巻回部12が軸線G上で、一次側コイル5の第1,第2巻回部6,7間に配設されて、二次側コイル11の第1巻回部12の両端が一次側コイル5の第1,第2巻回部6,7の一端近傍に対向した状態で配置されている。
【0018】そして、一次側コイル5と二次側コイル11は、両者間の結合による相互インダクタンスを調整するために、図1に示すように、一次側コイル5の第1,或いは第2巻回部6,7の一端部を矢印Z1方向に、又は、二次側コイル11の第1巻回部12の端部を矢印Z2方向に動かして、両者間の相互インダクタンスの調整を行うようになっている。
【0019】また、図3,図4は本発明のコイルの取付構造の第2実施例を示し、この第2実施例では、二次側コイル11には、第1巻回部12の他に、両端部に取付脚13a、13bを有し、密着した密巻状態の第2巻回部13が設けられ、この第2巻回部13がプリント基板2上に載置された状態で、取付脚13a、13bがプリント基板2に挿通され、取付脚13aが接続用パターン4aに半田により接続されて、接続用パターン4aに半田付けされた第1巻回部12の取付脚12bと導通されると共に、取付脚13bが引出パターン4に半田により接続された構成となっている。
【0020】また、二次側コイル11の第2巻回部13がプリント基板2に取り付けられた際、二次側コイル11の第2巻回部13が軸線G上で、一次側コイル5の第2巻回部7の他端近傍に対向した状態で配置されている。その他の構成は、前記第1実施例と同様であり、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0021】そして、一次側コイル5と二次側コイル11における両者間の結合による相互インダクタンスの調整は、図1に示す第1実施例の他に、一次側コイル5の第2巻回部7と二次側コイル11の第2巻回部13の対向する箇所に置いて、一次側コイル5の第2巻回部7の端部を矢印Z1方向に、又は、二次側コイル11の第2巻回部13の端部を矢印Z2方向に動かして、両者間の相互インダクタンスの調整を行うようになっている。これによって、一次側コイル5と二次側コイル11の対向する箇所が第1実施例よりも多くできて、両者間の結合による相互インダクタンスをより十分に得ることができる。
【0022】また、図5,図6は本発明のコイルの取付構造の第3実施例を示し、この第3実施例では、一次側コイル5には、第1、第2巻回部6,7の他に、両端部に取付脚8a、8bを有し、密着した密巻状態の第3巻回部8が設けられ、この第3巻回部8がプリント基板2上に載置された状態で、取付脚8a、8bがプリント基板2に挿通され、取付脚8aが接続用パターン3bに半田により接続されて、接続用パターン3aに半田付けされた第2巻回部7の取付脚7bと導通されると共に、取付脚8bが引出パターン3に半田により接続された構成となっている。
【0023】また、一次側コイル5の第3巻回部8がプリント基板2に取り付けられた際、一次側コイル5の第3巻回部8が軸線G上で、二次側コイル11の第2巻回部13の他端近傍に対向した状態で配置されている。その他の構成は、前記第2実施例と同様であり、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0024】そして、一次側コイル5と二次側コイル11における両者間の結合による相互インダクタンスの調整は、図3に示す第2実施例の他に、一次側コイル5の第3巻回部8と二次側コイル11の第2巻回部13の対向する箇所に置いて、一次側コイル5の第3巻回部8の端部を矢印Z1方向に、又は、二次側コイル11の第2巻回部13の端部を矢印Z2方向に動かして、両者間の相互インダクタンスの調整を行うようになっている。これによって、一次側コイル5と二次側コイル11の対向する箇所が第2実施例よりも多くできて、両者間の結合による相互インダクタンスをより十分に得ることができると共に、調整箇所に自由度を持たせることができる。
【0025】なお、上記実施例における一次側コイルの巻回部は、4個以上ものを使用しても良いばかりか、二次側コイルの巻回部も3個以上のものを使用しても良い。また、上記実施例では、巻回部を密巻状態のもので説明したが、粗巻状態のものを使用しても良い。
【0026】
【発明の効果】本発明のコイルの取付構造は、一次側コイル5の互いに間隔を置いて配置された第1,第2巻回部6,7間に、二次側コイル11の両端部がそれぞれ第1,第2巻回部6,7の一端に対向した状態で、二次側コイル11の巻回部12を配設したため、従来に比して、両者の対向箇所を多くできて、両者間の結合による相互インダクタンスを十分に得ることができる。また、一次側コイル5の互いに間隔を置いて配置された第1,第2巻回部6,7間に、二次側コイル11の巻回部12を配設するため、従来の一方の線間に他方の線を配置するものに比して、取付が簡単で、生産性の良好なコイルの取付構造を提供することができる。
【0027】また、二次側コイル11の巻回部は、互いに導通した状態で、互いに間隔を置いて巻回部の軸線上に配置された第1,第2巻回部12,13を有し、二次側コイル11の第1巻回部12が一次側コイル5の第1,第2巻回部6,7間に位置すると共に、二次側コイル11の第2巻回部13の一端が一次側コイル5の第2巻回部7の他端に対向したため、両者間の結合による相互インダクタンスをより十分に得ることができる。
【0028】また、一次側コイル5は、この一次側コイル5の第2巻回部7に導通した第3巻回部8を有し、この第3巻回部8の一端が二次側コイル11の第2巻回部13の他端に対向したため、一次側コイル5と二次側コイル11の対向する箇所をより多くできて、両者間の結合による相互インダクタンスをより十分に得ることができると共に、調整箇所に自由度を持たせることができる。
【0029】また、少なくとも一次側コイル5の第1,第2巻回部6,7は、プリント基板1に設けられた導電パターン2によって接続されて、互いに導通したため、その取付が簡単となり、生産性の良好なコイルの取付構造を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
【住所又は居所】東京都大田区雪谷大塚町1番7号
【出願日】 平成13年8月20日(2001.8.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−59726(P2003−59726A)
【公開日】 平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願番号】 特願2001−249507(P2001−249507)