トップ :: H 電気 :: H01 基本的電気素子




【発明の名称】 複同調回路の結合調整構造
【発明者】 【氏名】長田 茂
【住所又は居所】東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプス電気株式会社内

【要約】 【課題】薄型で、調整の容易なものを提供する。

【解決手段】本発明の複同調回路の結合調整構造は、第1,第2コイル4,8がプリント基板1の一面に位置する第1の導電パターン5,9と、プリント基板1の他面に位置する第2の導電パターン6,10とが互いに接続導体7,11によって接続されて形成されたため、第1,第2コイル4,8の高さを小さくできて、薄型にできると共に、第1,第2コイル4,8の一端同士が近接して配置され、プリント基板1の少なくとも一面側には、第1の接地用導電パターン12が設けられて、この第1の接地用導電パターン12に接続された第1のジャンパー部材15が第1,第2コイル4,8間に位置して、M結を調整するようにしたため、複同調回路の結合の調整可能なものが提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プリント基板と、このプリント基板の両面に設けられた導電パターンによって形成された第1コイルを有する第1の同調回路と、前記プリント基板の両面に設けられた導電パターンによって形成された第2コイルを有する第2の同調回路とを備え、前記第1,第2コイルは、前記プリント基板の一面に位置する第1の前記導電パターンと、前記プリント基板の他面に位置する第2の前記導電パターンとが互いに接続導体によって接続されて形成されると共に、前記第1,第2コイルの一端同士が近接して配置され、前記プリント基板の少なくとも一面側には、第1の接地用導電パターンが設けられて、この第1の接地用導電パターンに接続された第1のジャンパー部材が前記第1,第2コイル間に位置して、M結を調整するようにしたことを特徴とする複同調回路の結合調整構造。
【請求項2】 前記第1,第2コイル間に位置する前記プリント基板の一面側には、前記第1の接地用導電パターンと非導通状態にある第1島状導電パターンを有し、前記第1のジャンパー部材が前記第1の接地用導電パターンと前記第1島状導電パターンとに接続されたことを特徴とする請求項1記載の複同調回路の結合調整構造。
【請求項3】 前記プリント基板の他面側には、第2の接地用導電パターンと、前記第1,第2コイル間に位置し、前記第2の接地用導電パターンと非導通状態にある第2島状導電パターンとを有し、前記第1,第2の接地用導電パターンが導体によって接続されると共に、前記第1,第2島状導電パターンが導体によって接続されたことを特徴とする請求項2記載の複同調回路の結合調整構造。
【請求項4】 前記第2の接地用導電パターンと前記第2島状導電パターンには、第2のジャンパー部材が接続されて、M結を調整するようにしたことを特徴とする請求項3記載の複同調回路の結合調整構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビチューナ等に使用して好適な複同調回路の結合調整構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の複同調回路の結合調整構造の構成を図6に基づいて説明すると、プリント基板51には、種々の電気部品(図示せず)が配置されて、第1、第2の同調回路52,53が隣り合わせに形成されている。また、この第1,第2の同調回路52,53の一部を構成する第1,第2コイル54,55は、線材が巻回されて形成された巻回部54a、55aと、巻回部54a、55aの両端部に位置する取付脚54b、55bとを有する。
【0003】そして、この第1,第2コイル54,55は、互いに巻回部54a、55aが近接した状態で、巻回部54a、55aがプリント基板51上に立設して載置されると共に、取付脚54b、55bをプリント基板51に挿通し、取付脚54b、55bがプリント基板51の下面に設けられた導電パターン(図示せず)に半田付けされて取り付けられている。
【0004】このように構成された複同調回路は、第1,第2コイル54,55の互いに対向する巻回部54,55の一端側を矢印Z方向に変形させて、M結の調整を行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の複同調回路の結合調整構造は、第1,第2コイル54,55の巻回部54a、55aの一部を変形させるため、巻回部54a、55aがプリント基板51に対して立設されており、従って、高さが大きくなるという問題がある。
【0006】そこで、本発明は薄型で、調整の容易な複同調回路の結合調整構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための第1の解決手段として、プリント基板と、このプリント基板の両面に設けられた導電パターンによって形成された第1コイルを有する第1の同調回路と、前記プリント基板の両面に設けられた導電パターンによって形成された第2コイルを有する第2の同調回路とを備え、前記第1,第2コイルは、前記プリント基板の一面に位置する第1の前記導電パターンと、前記プリント基板の他面に位置する第2の前記導電パターンとが互いに接続導体によって接続されて形成されると共に、前記第1,第2コイルの一端同士が近接して配置され、前記プリント基板の少なくとも一面側には、第1の接地用導電パターンが設けられて、この第1の接地用導電パターンに接続された第1のジャンパー部材が前記第1,第2コイル間に位置して、M結を調整するようにした構成とした。
【0008】また、第2の解決手段として、前記第1,第2コイル間に位置する前記プリント基板の一面側には、前記第1の接地用導電パターンと非導通状態にある第1島状導電パターンを有し、前記第1のジャンパー部材が前記第1の接地用導電パターンと前記第1島状導電パターンとに接続された構成とした。
【0009】また、第3の解決手段として、前記プリント基板の他面側には、第2の接地用導電パターンと、前記第1,第2コイル間に位置し、前記第2の接地用導電パターンと非導通状態にある第2島状導電パターンとを有し、前記第1,第2の接地用導電パターンが導体によって接続されると共に、前記第1,第2島状導電パターンが導体によって接続された構成とした。
【0010】また、第4の解決手段として、前記第2の接地用導電パターンと前記第2島状導電パターンには、第2のジャンパー部材が接続されて、M結を調整するようにした構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の複同調回路の結合調整構造の図面を説明すると、図1は複同調回路の結合調整構造の第1実施例に係る平面図、図2は図1の2−2線における断面図、図3は複同調回路の結合調整構造の第2実施例に係る平面図、図4は図3の4−4線における断面図、図5は複同調回路の結合調整構造の第2実施例に係る下面図である。
【0012】次に、複同調回路の結合調整構造の第1実施例に係る構成を図1,図2に基づいて説明すると、プリント基板1は、平板状の絶縁板からなり、このプリント基板1には、種々の電気部品(図示せず)が配置されて、第1、第2の同調回路2,3が隣り合わせに形成されている。
【0013】また、この第1の同調回路2の一部を構成する第1コイル4は、プリント基板1の一面側に設けられた第1の導電パターン5と、プリント基板1の他面側に設けられた第2の導電パターン6と、第1,第2の導電パターン5,6の対向する端部側に設けられたプリント基板1の貫通孔(スルーホール)1aに充填されて、第1,第2の導電パターン5,6の端部を互いに接続する接続導体7とで構成されている。そして、第1,第2の導電パターン5,6とでジグザグ状になると共に、第1の導電パターン5の両端部5a、5bがそれぞれ第1の同調回路2に接続されている。
【0014】また、この第2の同調回路3の一部を構成する第2コイル8は、プリント基板1の一面側に設けられた第1の導電パターン9と、プリント基板1の他面側に設けられた第2の導電パターン10と、第1,第2の導電パターン9,10の対向する端部側に設けられたプリント基板1の貫通孔(スルーホール)1bに充填されて、第1,第2の導電パターン9,10の端部を互いに接続する接続導体11とで構成されている。そして、第1,第2の導電パターン9,10とでジグザグ状になると共に、第1の導電パターン9の両端部9a、9bがそれぞれ第2の同調回路3に接続されている。
【0015】更に、第1,第2コイル4,8の一端同士は、互いに近接した状態で配置されている。また、プリント基板1の一面側には、第1,第2コイル4,8を挟むように形成された一対の接地用導電パターン12、13と、この接地用導電パターン12,13から第1,第2コイル4,8間に延びて形成された突出導電パターン12a、13aと、この突出導電パターン12a、13a間に位置し、接地用導電パターン12,13に非導通状態にある島状導電パターン14とが設けられている。
【0016】金属板、或いは金属線等の良導電体からなるジャンパー部材15は、接地用導電パターン12の突出導電パターン12aと、島状導電パターン14との間に跨って、半田付けにより取り付けられている。そして、このジャンパー部材15は、第1,第2コイル4,8間に位置して、第1,第2コイル4,8間のM結の調整が行われる。また、ここでは図示しないが、必要に応じて、接地用導電パターン13の突出導電パターン13aと島状導電パターン14との間にもう1個のジャンパー部材15を接続、配置しても良い。
【0017】即ち、このように構成された複同調回路は、第1,第2コイル4,8間に置いて、ジャンパー部材15を配置することによって、第1,第2コイル4,8間の結合度を減少させて、複同調回路のM結の調整を行うようになっている。
【0018】また、図3〜図5は本発明の複同調回路の結合調整構造の第2実施例を示し、この第2実施例は、プリント基板1の他面側において、第1,第2コイル4,8の間に突出する突出導電パターン16a,17aを有する一対の接地用導電パターン16,17を有すると共に、その突出導電パターン16a、17a間には、島状導電パターン18を設けている。
【0019】そして、プリント基板1の一面側に位置する接地用導電パターン12,13と、端面側に位置する接地用導電パターン16,17は、導体19によって接続されると共に、プリント基板1の一面と他面に位置する島状導電パターン14,18も、導体20によって接続された構成となっている。そして、突出導電パターン16a、又は/及び17aと島状導電パターン18との間にジャンパー部材15を接続、配置することによって、複同調回路のM結の調整を行うようになっている。
【0020】その他の構成は、第1実施例と同様であるので、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。そして、この第2実施例例のように、プリント基板1の両面側にジャンパー部材15を配置することによって、一層、広範囲のM結の調整ができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の複同調回路の結合調整構造は、第1,第2コイル4,8がプリント基板1の一面に位置する第1の導電パターン5,9と、プリント基板1の他面に位置する第2の導電パターン6,10とが互いに接続導体7,11によって接続されて形成されたため、第1,第2コイル4,8の高さを小さくできて、薄型にできると共に、第1,第2コイル4,8の一端同士が近接して配置され、プリント基板1の少なくとも一面側には、第1の接地用導電パターン12が設けられて、この第1の接地用導電パターン12に接続された第1のジャンパー部材15が第1,第2コイル4,8間に位置して、M結を調整するようにしたため、複同調回路の結合の調整可能なものが提供できる。
【0022】また、第1,第2コイル4,8間に位置するプリント基板の一面側には、第1の接地用導電パターン12と非導通状態にある第1島状導電パターン14を有し、第1のジャンパー部材15が第1の接地用導電パターン12と第1島状導電パターン14とに接続されたため、ジャンパー部材15の接続が容易で、接続強度の大きなものが得られる。
【0023】また、プリント基板1の他面側には、第2の接地用導電パターン16と、第1,第2コイル4,8間に位置し、第2の接地用導電パターン16と非導通状態にある第2島状導電パターン18とを有し、第1,第2の接地用導電パターン12,16が導体19によって接続されると共に、第1,第2島状導電パターン14,18が導体20によって接続されたため、それぞれが同じ電位にできると共に、プリント基板1の両面で、M結の調整可能なものが得られる。
【0024】また、第2の接地用導電パターン16と第2島状導電パターン18には、第2のジャンパー部材15が接続されて、M結を調整するようにしたため、ジャンパー部材15の接続が容易で、接続強度の大きなものが得られると共に、一層、広範囲のM結の調整ができる。
【出願人】 【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
【住所又は居所】東京都大田区雪谷大塚町1番7号
【出願日】 平成13年8月20日(2001.8.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−59723(P2003−59723A)
【公開日】 平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願番号】 特願2001−249508(P2001−249508)