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【発明の名称】 抵抗器
【発明者】 【氏名】ジョン・シェムノール

【氏名】デービッド・ディー・センク

【要約】 【課題】プリント基板上にマウントされた、構成要素としての抵抗器の、基板上、又は基板の層内の相互接続を適切に行い、他の表面デバイスを含む部品の実装密度を、あげる方法を提供する。

【解決手段】本発明によって、複数の層または抵抗物質を含み、抵抗物質の各層が異なるシート抵抗率を有しする抵抗物質部分を有する抵抗器が提供される。又、このような抵抗器の使用によって、プリント配線板の製造における埋め込まれた抵抗器を提供し電子部品の高密度実装をはかる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の抵抗物質および第2の抵抗物質を含む抵抗物質部分、並びに一対の電極を含み、各電極が該抵抗物質部分の相対する端部に配置された抵抗器。
【請求項2】 第1の抵抗物質および第2の抵抗物質が、10Ω/□以上のシート抵抗率の違いを有する、請求項1記載の抵抗器。
【請求項3】 第1および第2の抵抗物質の少なくとも1つが白金ベースまたはニッケルベースである、請求項1または2のいずれか1項記載の抵抗器。
【請求項4】 電極が、銅、金、銀、ニッケル、スズ、白金、鉛、アルミニウム、またはこれらの混合物もしくは合金を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の抵抗器。
【請求項5】 有機誘電物質中に埋め込まれた請求項1〜4のいずれか1項記載の抵抗器を含むプリント配線板。
【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項記載の抵抗器を有機誘電物質中に埋め込む工程を含む、プリント配線板を製造する方法。
【請求項7】 導電基体、該導電基体上に堆積された第1の抵抗物質層、および該第1の抵抗物質層上に堆積された第2の抵抗物質層を含む抵抗器を形成するのに好適な構造物。
【請求項8】 第1の抵抗物質層および第2の抵抗物質層が、10Ω/□以上のシート抵抗率の違いを有する、請求項9記載の構造物。
【請求項9】 請求項7〜8のいずれか1項記載の構造物を有機誘電物質中に埋め込む工程を含む、プリント配線板を製造する方法。
【発明の詳細な説明】【0001】本発明は、概して、抵抗物質の分野に関する。特に、本発明は、電子デバイスにおける埋め込まれた抵抗器として使用するのに適した抵抗物質の分野に関する。プリント回路板は、典型的に、一般的に表面にマウントされた多数の電子デバイス、および各プリント回路板内で活性層の形態で存在することができる追加の構成要素を含む。そのようなプリント回路板におけるデバイスおよび構成要素への要求は、従来の電子的なデザインの拘束を受ける。特に、そのようなプリント回路板上での、表面にマウントされたデバイスおよび他の構成要素の多くは、その所望の機能を達成するために、一般に、個々の抵抗器との結合を必要とする。
【0002】先行技術におけるこの問題に対する最も一般的な解決策は、プリント回路板上に、追加的に、表面にマウントされた構成要素としての、個々の抵抗器の使用にある。プリント回路板のデザインは、抵抗器を適切に相互接続するために、スルーホールの提供をさらに要求する。これについては、抵抗器は、表面デバイスまたは構成要素、もしくはプリント回路板上または内に形成される活性構成要素または層の任意の組み合わせの間で相互接続されることができる。結果として、プリント回路板の複雑さは増大し、同時に、他のデバイスのための、プリント回路板の利用可能な表面積は減少するか、または抵抗器を含む必要な表面デバイスおよび構成要素を収容するために、プリント回路板の全体的なサイズが増大する。
【0003】これに対する1つの解決策は、他の使用のために、プリント回路板の表面部分フリーにしつつ、上述のような表面にマウントされた抵抗器を置き換えるために、好ましくはプリント回路板の内層上に形成される、平坦な抵抗器の使用である。例えば、米国特許第4808967号(Rice et al.)は、支持層、該支持層に付着した電気抵抗物質の層、および該電気抵抗層に付着した導電層を有するプリント回路板を開示する。そのような平坦な抵抗器は、特定の用途において、分かれている、表面にマウントされた抵抗器を超える利点を提供するが、それらは、いまだに、結果として、プリント回路板上での複雑さおよび空間要求の増大を生じさせる。例えば、平坦な抵抗器がプリント回路板の表面層上に形成される場合には、もちろん、該抵抗器の上に活性表面デバイスを配置することが可能である。しかし、平坦な抵抗器によって占められた、プリント回路板のその表面部分は、平坦な抵抗器それ自体専用とされなければならない。よって、該板のその部分はマウンティングパッド、スルーホールなどに利用できない。
【0004】このボードスペース問題を解決するアプローチの1つは、スルーホール周囲のスペースを利用することである。例えば、米国特許第5347258号(Howard et al.)は、抵抗体素子のための簡素化されたデザインを開示し、そこでは、表面デバイスまたは構成要素を、プリント回路板上または内の導電層と相互接続するために、プリント回路板に存在するスルーホールを組み合わせた抵抗体素子を形成することにより、プリント回路板での表面要求を低減させる。開示される抵抗器は環状のデザインであり、環の中心がスルーホールである。特定の従来の平坦な抵抗器についての問題は、第1の方向で測定される抵抗が、該第1の方向に対して直交する第2の方向において測定される抵抗とわずかに異なる場合があることである。プリント配線板をはじめとする電子デバイスの製造において、注意が払われない場合には、そのような平坦な抵抗器は誤った向きで使用される場合がある。そのような場合には、実際の抵抗率は所望のものと異なる場合があり、よって、プリント配線板の性能に悪影響を及ぼす場合がある。
【0005】プリント配線板の製造において、埋め込まれた抵抗器の技術を採用するための問題の1つは、そのような抵抗器の技術が、それが提供することができる値の範囲に限定されることである。非常に曲がりくねったパターンが使用されない場合には、埋め込まれた抵抗物質の単一層は、約3桁の値、例えば、50オーム〜5000オームに限定される。この範囲を超える値に適応するために、プリント配線板の表面上に、不連続の抵抗器を配置しなければならないが、これは抵抗器をボード内に埋め込むことからの利益のいくつかを打ち消し、または別法では、より高い抵抗物質の第2のシートを使用しなければならないが、これは物質の、より高いコストという不利益をもたらす。よって、埋め込まれた抵抗器の方向に応じた抵抗率を有する抵抗物質の必要性が存在している。
【0006】ボードの単一層(または平面)内に2つの異なるシート抵抗率を有するプリント配線板が調製されることができることが驚くべきことに見出された。特に、多層抵抗器が調製されることができることが驚くべきことに見出された。1態様においては、本発明は、誘電物質内に埋め込まれた抵抗器を含むプリント配線板であって、該抵抗器が第1の抵抗物質および第2の抵抗物質を含む抵抗物質部分を含む、前記プリント配線板を提供する。典型的には、抵抗物質部分は、第1および第2の抵抗物質の各層を含む。他の態様においては、本発明は、有機誘電物質内に抵抗器を埋め込む工程を含むプリント配線板を製造する方法であって、該抵抗器が第1の抵抗物質および第2の抵抗物質を含む抵抗物質部分を含む前記方法を提供する。さらなる態様においては、本発明は、第1の抵抗物質および第2の抵抗物質を含む抵抗物質部分、並びに一対の電極を含み、各電極が該抵抗物質部分の相対する端部(opposite ends)に配置される抵抗器を提供する。さらに他の態様においては、本発明は、上述の、抵抗器および/またはプリント配線板を含む電子デバイスを提供する。
【0007】図1は、本発明の多層抵抗器を製造する一方法を示す。
【0008】本明細書を通じて使用されるものとして、文章中で他に明示されない限りは、次の略語は次の意味を有する:℃=摂氏度;°F=華氏度;nm=ナノメートル;μm=ミクロン=マイクロメートル;Å=オングストローム;Ω=オーム;Ω/□=オームパースクエア;M=モル;wt%=重量パーセント;およびミル=0.001インチ。用語「プリント配線板」および「プリント回路板」は、本明細書を通じて、交換可能に使用される。他に示されない限りは、全ての量は重量パーセントであり、全ての量は重量比である。全ての数値範囲は境界値を含み、そのような数値範囲が合計100%にされることが明らかな場合を除き、任意に組み合わせ可能である。
【0009】本発明は、2以上の抵抗物質を含む抵抗物質部分および一対の電極を有し、各電極が該抵抗物質の相対する端部に配置される抵抗器を提供する。本発明の抵抗器の抵抗物質部分は、少なくとも、第1の抵抗物質の層および第2の抵抗物質の層を提供することによって調製される。3、4、5またはそれ以上の層をはじめとする、抵抗物質の追加の層が使用されることができる。層の具体的な数は、望まれる抵抗器のデザイン特性によって決定される。例えば、2つの可能な異なる抵抗率を有する抵抗器を提供するために、2層の抵抗物質が必要とされ、3つの可能な異なる抵抗率を有する抵抗器を提供するために、3層の抵抗物質が必要とされるなどである。
【0010】本抵抗器の1つの特徴は、抵抗物質部分における抵抗物質の各層が、他の抵抗物質層と異なるシート抵抗率を有することである。シート抵抗率における特定の違いは必要とされない。異なる抵抗物質層のシート抵抗率は非常に異なっていなくても良いし、または10Ω/□程度までもしくはそれより大きく異なっていることができる。第1と第2の抵抗物質層の間のシート抵抗率における特に好適な違いは、25Ω/□、50Ω/□、100Ω/□、250Ω/□、500Ω/□またはそれより大きいものである。他の態様においては、第1と第2の抵抗物質層間のシート抵抗率においては、10、20、25もしくは50倍、またはそれより大きい違いが存在している。
【0011】広範囲の抵抗物質が本発明における使用に適し、該抵抗物質としては、導電物質および少量の高抵抗(誘電)物質の混合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。非常に少量、例えば、約0.1重量%〜約20重量%の高抵抗物質は、導電物質の導電性を非常に低減させる。例えば、白金は優れた導電体であるが、0.1〜約5重量%のシリカと共に堆積される場合には、抵抗器として役立ち、その抵抗率は共に堆積されたシリカのレベルと相関関係がある。任意の導電物質が好適であり、例えば、白金、イリジウム、ルテニウム、ニッケル、銅、銀、金、インジウム、スズ、鉄、モリブデン、コバルト、鉛、パラジウムなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。好適な誘電体としては、シリカ、アルミナ、クロミア、チタニア、セリア、酸化亜鉛、ジルコニア、ホスホラスオキシド、酸化ビスマス、一般的な希土類金属の酸化物をはじめとする金属酸化物またはメタロイド酸化物、ホスホラス並びにこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0012】好ましい電気抵抗物質は、ニッケルベースまたは白金ベース、すなわち、主要な物質が、それぞれニッケルまたは白金である物質である。好適な、好ましい抵抗物質としては、ニッケル−ホスホラス、ニッケル−クロム、ニッケル−ホスホラス−タングステン、セラミックス、導電ポリマー、導電インク、白金−イリジウム、白金−ルテニウムおよび白金−イリジウム−ルテニウムをはじめとする白金ベース物質が挙げられる。好ましい白金ベース物質は、白金を100%として計算して、約10〜70モル%のイリジウム、ルテニウムまたはこれらの混合物を含み、好ましくは、2モル%〜50モル%である。ルテニウムが単独で使用される(イリジウムを含まない)場合には、白金を100%として計算して、約2〜約10モル%で使用されるのが好ましい。イリジウムが単独で使用される(ルテニウムを含まない)場合には、白金を100%として計算して、約20〜約70モル%で使用されるのが好ましい。本発明の抵抗物質においては、イリジウム、ルテニウムまたはこれらの混合物が、元素の形態および酸化物の形態の両方で存在する。典型的には、イリジウム、ルテニウムまたはこれらの混合物は、元素金属約50〜約90モル%、およびイリジウム、ルテニウムまたはこれらの混合物の酸化物約10〜約50モル%である。
【0013】各抵抗物質層の厚さは広範囲にわたって変化することができる。好ましくは、抵抗物質の各層は1ミルまでの厚さを有する。埋め込まれた抵抗器において使用するために、抵抗物質の各層は典型的には少なくとも約40Åの厚さである。概して、各抵抗物質層の厚さは40〜100000Å(10ミクロン)であり、好ましくは、40〜50000Åであり、より好ましくは、100〜20000Åである。第1の抵抗物質層はセルフサポーティング(self−supporting)であることができるが、典型的には、非常に薄くセルフサポーティングではなく、セルフサポーティングな基体上に堆積されなければならない。抵抗物質は、典型的には、金属ホイルをはじめとする導電物質基体上に堆積されることにより支持される。他の好適な導電物質は当業者に公知である。好適な金属ホイルとしては、銅ホイル、ニッケルホイル、銀ホイル、金ホイルなど、およびこれらの合金が挙げられるがこれらに限定されるものではない。本発明における使用に適する導電金属ホイルは、0.0002〜0.02インチの範囲の表示厚さを有する。金属ホイルの厚さはしばしば重量で表される。例えば、好適な銅ホイルは、平方フィートあたり0.125〜14オンスの重量を有し、より好ましくは、平方フィートあたり0.25〜6オンス、さらにより好ましくは、平方フィートあたり0.5〜5オンスである。特に好適な銅ホイルは、平方フィートあたり3〜5オンスの重量を有するものである。好適な導電金属ホイルは、従来の電着技術を使用して調製されることができ、Oak−MitsuiまたはGould Electronicsをはじめとする種々のソースから入手可能である。
【0014】導電物質基体はバリア層をさらに含むことができる。そのようなバリア層は、導電物質の第1の面上、すなわち、抵抗物質に最も近い面上、導電層の第2の面上または導電層の両方の面上に存在することができる。バリア層は当業者に公知である。好適なバリア層としては、亜鉛、インジウム、スズ、ニッケル、コバルト、クロム、黄銅、青銅などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。そのようなバリア層は電解的に、無電解的に、浸漬めっきにより、スパッタリングにより、化学蒸着、燃焼(combustion)化学蒸着、制御雰囲気(controlled atmosphere)化学蒸着などにより堆積されることができる。好ましくは、そのようなバリア層は電解的に、無電解的に、または浸漬めっきにより堆積される。1態様においては、導電層が銅ホイルの場合には、バリア層が使用されるのが好ましい。保護バリア層の適用に続いて、酸化クロムの保護層がバリア層または導電物質上に、化学的に堆積されることができる。最終的に、付着性をさらに向上させるために、シランが、導電物質/バリア層/任意の酸化クロム層の表面に適用されることができる。好適なシランとしては、米国特許第5885436号(Ameen et al.)に開示されるものが挙げられる。
【0015】抵抗物質の各層は、ゾル−ゲル堆積、スパッタリング、化学蒸着、燃焼化学蒸着(CCVD)、制御雰囲気燃焼化学蒸着(CACCVD)、スピンコーティング、ローターコーティング、シルクスクリーニング、電気めっき、無電解めっきなどの種々の手段によって堆積されることができる。抵抗物質の第1の層は、セルフサポーティングでない場合には、基体上に堆積される。抵抗物質の第2の層は第1の抵抗物質層上に堆積される。次いで、任意に、その次の抵抗物質の層が堆積される。例えば、ニッケル−ホスホラス抵抗物質は電解めっきによって堆積されることができる。例えば、国際特許出願公開WO89/02212号参照。1態様においては、第1の物質がCCVDおよび/またはCACCVDによって堆積される。CCVDおよび/またはCACCVDによる抵抗物質の堆積は当業者に公知である。例えば、そのようなプロセスおよび使用される装置の記載については、米国特許第6208234号(Hunt et al.)参照。CCVDは、埋め込まれたコンデンサーおよび抵抗器の誘電層として役立つことができる、非常に薄く、均一な層を堆積することができるという利点を有する。該物質は所望の厚さに堆積されることができるが、CCVDによって抵抗物質層を形成するための厚さはめったに50000Å(5ミクロン)を超えない。一般的には、膜厚さは100〜10000Åの範囲であり、より一般的には、300〜5000Åの範囲である。層がより薄くなると、抵抗率がより高く、より少ない物質量となるので、例えば、白金が使用される場合には、非常に薄い膜を堆積する能力がCCVDプロセスの有利な特徴である。コーティングの薄さは、ディスクリート抵抗器が形成されるプロセスにおける、素早いエッチングも容易にする。
【0016】貴金属は導電物質であるが、比較的少量の、シリカまたはアルミナをはじめとする酸化物と共に貴金属を堆積する場合には、堆積された金属は高度に抵抗性となることが見出された。よって、少量、例えば、0.1%〜5%の酸化物を含む、白金をはじめとする金属は、プリント回路板における抵抗器として役立つことができる。導電金属および少量の誘電物質の混合物である抵抗物質については、抵抗物質がCCVDまたはCACCVDによって堆積されるべきものである場合には、金属は、酸素含有系からゼロ価の金属として堆積されることができなければならない。フレームを使用するゼロ価の状態における堆積についての基準は、金属が、堆積温度での二酸化炭素または水の酸化電位の下位のものよりも低い酸化電位を有しなければならないことである(室温においては、水はより低い酸化電位を有し;他の温度においては、二酸化炭素はより低い酸化電位を有する)。CCVDによって容易に堆積されることができるゼロ価の金属は、銀にほぼ等しいか、またはそれより低い酸化電位を有するものである。よって、銀、金、白金およびイリジウムが、ストレート(straight)CCVDによって堆積されることができる。幾分、より高い酸化電位を有するゼロ価の金属は、より還元雰囲気を提供するCACCVDによって堆積されることができる。ニッケル、銅、インジウム、パラジウム、スズ、鉄、モリブデン、コバルトおよび鉛がCACCVDによって最も良く堆積される。本明細書において、金属とは、このようなゼロ価の金属の混合物である合金も含む。シリコン、アルミニウム、クロム、チタン、セリウム、亜鉛、ジルコニウム、マグネシウム、ビスマス、希土類金属およびホスホラスのそれぞれは比較的高い酸化電位を有するので、上述の金属のいずれかが、誘電ドーパントの好適な前駆体と共に堆積される場合に、該金属はゼロ価の状態で堆積し、ドーパントは酸化物として堆積する。よって、フレームが使用されない場合でさえ、誘電体は、所望の2相を形成するために、より高い酸化、リン化、炭化、窒化またはホウ化電位を必要とする。
【0017】より酸素反応性の金属および金属の合金のために、CACCVDが好まれるプロセスである場合がある。金属がゼロ価の金属としてストレートCCVDによって堆積されることができるとしても、その上に堆積が行われる基体物質が酸化にかけられる場合には、制御雰囲気を提供すること、すなわちCACCVDが望ましい場合がある。例えば、銅およびニッケル基体は容易に酸化され、これらの基体上にCACCVDによって堆積することが望まれる場合がある。
【0018】CCVDによって、薄層として基体上に堆積されることができる他のタイプの抵抗物質は「導電酸化物」である。特に、BiRuおよびSrRuOはCCVDによって堆積されることができる導電酸化物である。これらの物質は「導電性」であるが、その導電率は、非晶質状態で堆積される場合に比較的低く;よって、そのような混合酸化物の薄層は、ディスクリート抵抗器を形成するのに使用されることができる。導電金属のように、そのような「導電酸化物」は、金属またはメタロイド酸化物をはじめとする誘電物質でドープされることができ、その抵抗率を増大させる。そのような混合酸化物は非晶質層として、または結晶質層として堆積されることができ、非晶質層は低い堆積温度で堆積する傾向があり、結晶質層はより高い堆積温度で堆積する傾向がある。抵抗器としての使用のために、非晶質層は、結晶質物質よりも、より高い抵抗率を有するので、概して好ましい。よって、これらの物質は、その正常な結晶質状態で「導電酸化物」として分類されるが、非晶質酸化物は、アンドープ(un−doped)の形態でさえ、良好な抵抗率を生じさせることができる。特定の場合には、低い抵抗率、1〜100Ωの抵抗器を形成することが望まれる場合があり、白金、金、銀、銅または鉄をはじめとする導電増強(conduction−enhancing)ドーパントが加えられることができる。例えば、金属またはメタロイド酸化物をはじめとする誘電物質でドープされ、導電酸化物の抵抗率を増大させるか、または導電増強物質でドープされ、導電酸化物の抵抗率を低減させる場合には、そのような均質に混合された誘電または導電増強物質は、概して、抵抗物質の0.1重量%〜20重量%のレベルであり、好ましくは、少なくとも0.5重量%である。
【0019】電気的に導電性であるが、本発明の抵抗器を形成するのに充分な抵抗率を有する、種々の他の「導電物質」が存在する。例えば、イットリウムバリウム銅酸化物およびLa1−XSrCoO、0≦X≦1、例えばX=0.5が挙げられる。概して、臨界温度未満で超伝導特性を有する混合酸化物が、そのような臨界温度より高い温度で電気抵抗物質として役立つことができる。そのような種々の種々の抵抗物質の堆積は、上述したものから選択される前駆体を適切に選択すれば可能である。
【0020】CCVDまたはCACCVDプロセスを用いて、金属/酸化物抵抗物質膜を生じさせるために、金属のための前駆体、および金属またはメタロイド酸化物のための前駆体の両方を含む前駆体溶液が提供される。例えば、白金/シリカ膜を生じさせるために、堆積物溶液は、白金(II)−アセチルアセトネートまたはジフェニル−(1,5−シクロオクタジエン)白金(II)〔Pt(COD)〕をはじめとする白金前駆体、およびテトラエトキシシランをはじめとするケイ素含有前駆体を含む。イリジウムおよびルテニウムのための好適な前駆体としては、トリス(ノルボルナジエン)イリジウム(III)アセチルアセトネート(IrNBD)、およびビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(II)が挙げられるがこれらに限定されるものではない。前駆体は、概して、金属と増強物質との比率に従って混合され、堆積される物質の抵抗率を低減させ、少量の、例えば、堆積されるドープされる導電金属酸化物の0.1〜20重量%、好ましくは、少なくとも約0.5重量%の金属酸化物またはメトロイド酸化物を生じさせるために、追加の前駆体が提供される。前駆体は、典型的には、トルエンをはじめとする単一の溶媒系またはトルエン/プロパンに、約0.15重量%〜約1.5重量%の濃度(白金、イリジウム、および/またはルテニウム前駆体の総量)で、共に溶解される。次いで、この溶液は、典型的には、アトマイザーに通され、前駆体溶液を微細なエアロゾルに分散し、該エアロゾルは酸化剤、特に酸素の存在下で燃焼され、白金およびイリジウム、ルテニウムまたはこれらの混合物のゼロ価の金属および酸化物を生じさせる。米国特許第6208234B1号(Hunt et al.)参照、該文献のCCVDプロセスのより完全な記載は、本明細書の一部として参照される。
【0021】広範囲の物質が、第1の抵抗物質上における第2の抵抗物質層として形成されるのに好適である。そのような第2の抵抗物質層のための唯一の要求は、第1の物質と異なっており、また第1の抵抗物質層のシート抵抗率と異なるシート抵抗率を有することである。第1の抵抗物質層として好適な、上述の任意の抵抗物質が、第2の物質としての使用にも好適である。2以上の抵抗物質、特に2以上の抵抗物質の層を有する本発明の構造物は、抵抗器、特にプリント配線板の製造において有用な、薄膜、埋込可能な抵抗器の製造に適する。薄膜抵抗器は、典型的には、4μm以下、好ましくは、2μm以下、より好ましくは、1μm以下、さらにより好ましくは、0.5μm以下の抵抗物質部分の総厚を有する。
【0022】抵抗器は、典型的には、一対の電極を含み、各電極は抵抗物質部分の相対する端部に配置される。そのような電極は、抵抗物質上に直接に形成することにより、または下層の導電基体から直接に形成されることをはじめとする、種々の方法で提供されることができる。例として、電極を支持する抵抗物質の領域は、電極がこれらの触媒化される領域だけに堆積され、形成され、または付着されように触媒化されることができる。別法では、電極を支持しない領域は、例えば、レジストによってマスクされ、マスクされていない領域上に電極が堆積されもしくは形成され、またはそうでなければマスクされていない領域上に付着されることができる。好適な電極は、導電ポリマーまたは金属をはじめとする任意の導電物質によって形成されることができる。例えば、金属としては、銅、金、銀、ニッケル、錫、白金、鉛、アルミニウムおよび混合物、並びにこれらの合金が挙げられるがこれらに限定されるものではない。このような金属の「混合物」とは、合金でない金属混合物、および多層電極におけるような、個々の金属の2以上の層が挙げられる。多層電極の例としては、銅の上に、銀の層またはニッケルの層を有し、続いて金の層を有する銅が挙げられる。そのような電極は、典型的には、導電金属の堆積により形成される。好適な堆積法としては、無電解めっき、電解めっき、化学蒸着、CCVD、CACCVD、スクリーンプリンティング、インクジェットプリンティング、ローラーコーティングなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。導電ペーストが使用され電極を形成する場合には、スクリーンプリンティング、インクジェットプリンティング、ローラーコーティングなどにより適用されるのが好ましい。
【0023】上述のように、第1の抵抗物質がセルフサポーティングでない場合には、典型的には、基体に適用される。導電基体が一対の電極を形成するのに使用されることができるので、導電基体は、引き続いて抵抗器、特に薄膜抵抗器を形成するのに特に好適である。これは、概して、電極形成は、概して、抵抗物質の層の上にレジストパターンを形成するために使用されるフォトレジストを用い、さらにレジストによって覆われていない領域の抵抗物質を除去するのに適切なエッチング剤を用いて達成される。金属/酸化物抵抗物質層のために、選ばれるエッチング剤は抵抗物質の金属成分のためのエッチング剤である。典型的には、そのようなエッチング剤は、酸またはルイス酸、例えば、銅のためには、FeClまたはCuClである。硝酸および他の無機酸(例えば、硫酸、塩酸およびリン酸)が、ニッケル、堆積されることができる種々の他の金属、および導電酸化物をエッチングするのに使用されることができる。
【0024】貴金属は、その非反応性により、エッチングするのが困難である。プリント回路板の処理において、王水は金属、特に貴金属に好適なエッチング剤である。王水は2種の公知の酸:3部の濃(12M)塩酸(HCl)および1部の濃(16M)硝酸HNOから製造される。よって、塩酸:硝酸のモル比は9:4であるが、この比率からのわずかな変更、すなわち、6:4〜12:4の変更が、本発明に従ったエッチングの目的のために可能である。その腐蝕特性および限定された貯蔵期間のために、王水は市販されておらず、使用前に調製されなければならない。その腐食性を低減させるために、王水は水で、水:王水の比率として約3:1まで希釈されることができる。これに対して、白金をはじめとする貴金属は、銅をエッチングするのに好適な、FeClまたはCuClをはじめとする多くの物質によってエッチングされず、それにより、本発明の抵抗器を形成する場合に種々の選択的なエッチングオプションを可能にする。エッチングの速度は、王水の強度および温度を含む、いくつかの要因に依存する。典型的には、王水エッチングは、55〜60℃の温度で行われるが、これは用途に応じて変更することができる。
【0025】例として、回路形成プロセスは、例えば、電気めっき、CCVDまたはCACCVDによって電気抵抗物質が堆積される、銅ホイルをはじめとする導電ホイルから始まる。次いで、第2の電気抵抗物質層が、第1の抵抗物質層上に、上述の任意の方法によって形成され、多層抵抗物質を形成する。1態様においては、フォトレジスト層が両面、すなわち、抵抗物質部分および導電ホイルにアプライされる。抵抗物質部分を覆うフォトレジストが、パターン付けされた化学線で露光され、同時に導電ホイルを覆うフォトレジストが化学線でブランケット露光(blanket−exposed)される。次いで、フォトレジストは現像され、抵抗物質層を覆う、パターン付けされたフォトレジスト層、および導電ホイルを保護するブランケット露光されたフォトレジスト層を有する構造を生じさせる。次いで、抵抗物質層は、フォトレジストが除去されている領域において、選択的にエッチングされる。その後、残存するフォトレジストがストリップされる。
【0026】これに続いて、ポリイミドまたはガラス含有エポキシプリプレグをはじめとする有機ラミネートが抵抗物質面に適用される。該ラミネートは、その時点でパターン付けされている抵抗物質層をさらなる処理から保護し、続いて、導電ホイルの部分が抵抗物質層の他方の面から取り外されるときに、抵抗物質層のパッチを支持する。次に、フォトレジスト層は導電ホイルに適用される。これは、パターン付けされた化学線で画像形成され、現像される。これに続いて、導電ホイルは、導電ホイルを選択的にエッチングするが、抵抗物質層をエッチングしないエッチング剤でエッチングされる。フォトレジストのストリッピングは、その後に、エポキシ、ガラス含有物、ポリイミドが挙げられるがこれに限定されるものではない、B−ステージの誘電物質をはじめとする、有機誘電物質中に埋め込まれることができる抵抗器を残す。
【0027】このプロセスのバリエーションとして、エッチング剤が電気抵抗物質層を選択的にエッチングするが、導電ホイルをエッチングしないかまたは部分的にのみエッチングするのに使用される場合には、導電ホイル上のレジスト層の使用は必要ではないことに注意されるべきである。別の態様においては、抵抗器は、回路形成前に、有機誘電物質に積層されるか、または他の方法により有機誘電物質に接着される。そのようなプロセスが図1に示される。
【0028】図1によると、ニッケル−ホスホラス層をはじめとする第1の抵抗物質層10が、導電ホイル5上に電気めっきによるなどして堆積される。そのような導電ホイル5は、典型的には、銅である。次いで、第2の抵抗物質層15が、第1の抵抗物質層10上に堆積される。代表的な第2の抵抗物質層15は、白金−イリジウム層であり、これがCCVDにより堆積され、抵抗物質構造物50を提供する。「抵抗物質構造物」とは、基体上に堆積された第1の抵抗物質層および第1の抵抗物質層上に堆積された第2の抵抗物質層を有する基体、好ましくは、導電基体であって、該導電基体、第1の抵抗物質層および第2の抵抗物質が同一の広がりを有する前記基体を意味する。この例においては、ニッケル−ホスホラス抵抗物質層が、25Ω/□のシート抵抗率を有し、さらに白金−イリジウム抵抗物質層が1000Ω/□のシート抵抗率を有する。
【0029】次いで、エポキシラミネート物質をはじめとする有機誘電物質20が、第2の抵抗物質層15に積層される。次いで、フォトレジスト25、特にドライフィルムフォトレジストが、導電ホイル5にアプライされる。次いで、フォトレジスト25はイメージ付けされ、現像され、所望のパターンを提供する。次いで、導電ホイル5は、塩化銅(II)でエッチングするなどして、レジストが存在しない領域から除去される。本抵抗器の利点の1つは、抵抗物質層の好適な選択により、抵抗器の形成の間に、その抵抗率が保持されるように選択されることができることである。このことは、図1においてさらに示され、図1は、それぞれ異なる抵抗率を有する二つの抵抗器が同じ抵抗物質構造物50から調製される態様を示す。第1の抵抗物質10は、導電ホイル5が除かれた領域から除去されることができる。ニッケル−ホスホラスの場合には、そのような物質は硫酸銅でのエッチングにより除去されることができる。第2の抵抗物質層15は、抵抗器構造物の間の領域45をはじめとする、抵抗物質が存在しない領域から除去されることもできる。
【0030】次の工程においては、ドライフィルムフォトレジストをはじめとする他のフォトレジスト30が、構造物の導電ホイル面にアプライされる。次いで、フォトレジスト30はイメージ付けされ、現像され、導電トレース(電極を含む)の所望のパターンを提供する。導電ホイル5は、レジストが除かれた領域から再び除去され、抵抗器40を提供し、これは上述のように、第1の抵抗物質層10の存在のために、25Ω/□のシート抵抗率を有する。異なる抵抗率を有する抵抗器35は、第1の抵抗物質層10を選択的にエッチングまたは除去し、第2の抵抗物質層15を残すことにより得られる。上述の例においては、抵抗器35は1000Ω/□のシート抵抗率を有する。
【0031】本明細書において「エッチング」と称する場合、概用語は、強力な化学物質が、層の1つの物質を溶解するか、またはそうでなければ除去する、例えば、硝酸がニッケルを溶解するような技術分野において一般的な用法を表すだけでなく、レーザー除去および付着の不足による除去をはじめとする物理的な除去も表す。この点について、本発明の態様に従って、CCVDまたはCACCVDによって堆積された、ドープされたニッケルおよびドープされた白金をはじめとする抵抗物質が多孔性であることが見出された。該孔は小さい、典型的にはミクロン以下の直径、好ましくは、50ナノメートル(1000nm=1μm)以下の直径であると考えられる。それにもかかわらず、これは、液体のエッチング剤が電気抵抗物質層を通って拡散することを可能にし、物理的なプロセスにおいては、抵抗物質層とその下の層の間の付着を破壊することを可能にする。例えば、導電ホイル層が銅であり、抵抗物質層がドープされた白金、例えば、白金/シリカ、またはドープされたニッケル、例えば、Ni/POである場合には、塩化銅(II)が、抵抗物質層の露出した部分を除去するのに使用されることができる。塩化銅(II)は、白金またはニッケルを溶解しないが、抵抗物質層の多孔性は塩化銅が下層の銅に到達することを可能にする。少しの部分の銅が溶解し、そして物理的アブレーションにより、電気抵抗層の一部が露出される。この物理的アブレーションは、塩化銅(II)が下層の銅層を有意な程度までエッチングする前に起こる。
【0032】銅が導電物質層である場合には、商業的に入手可能である、酸化された銅ホイルを使用するのが有利な場合がある。酸化された銅ホイルの利点は、希塩酸(HCl)溶液、例えば、1/2%は、ゼロ価の銅を溶解することなく、酸化銅を溶解することである。よって、電気抵抗物質層が多孔性である場合には、希HCl溶液がそこを通って拡散するので、HClはアブレーティブ(ablative)エッチングのために使用されることができる。表面酸化銅を溶解することが、銅ホイルと電気抵抗物質層との間の付着を破壊する。処理工程を最小化するために、使用されるフォトレジストは、それ自体、Shipley Company,Marlborough,Massachusettsから入手可能なものをはじめとする、パーマネントエッチングレジストをはじめとする物質中に埋め込まれることができる。次いで、エッチング剤が導電体をエッチングしないか、または部分的にしかエッチングしない場合には、両面が同時に処理される。特に、抵抗物質面のフォトレジストだけが埋め込み可能であることを必要とし、最終処理工程として導電体面が除去されることができる。別法では、導電物質面上に使用されるフォトレジストは、抵抗物質面のフォトレジストを除去するのに使用される特定のストリッパーで除去されないように選択されることができる。埋め込み可能なフォトレジストは、フォトレジストが除去されると、アンダーカット物質がアブレートする、抵抗物質の特定のアンダーカッティングによる、トレランスロスを低減させることができる。
【0033】アブレーティブ技術によって実際に除去可能であるためには、抵抗物質層が、概して、電気抵抗物質を溶解しないが、結果として約2〜5分以内に、電気導電物質の界面付着を損失させ、アブレーションを生じさせるように、下層の物質の表面を充分に浸食するエッチング剤に対して充分多孔性でなければならない。同時に、そのようなエッチング剤は、エッチング期間の間、実質的に下層の物質、例えば、銅ホイルを、過剰なアンダーカッティングまたは機械的強度の損失(すなわち、取り扱い性能の低減)を生じさせるように浸食してはならない。
【0034】他の態様においては、本発明は、絶縁基体、異なる抵抗物質の2以上の層、例えばCCVDによって形成される白金/シリカおよびニッケル−ホスホラス層を有する抵抗物質パッチ、並びに導電パッチ(または電極)、例えば、銅を含む多層構造物を提供する。好ましくは、抵抗物質パッチおよび電気接続導電パッチは、フォトイメージング技術によって形成される。そのような構造物においては、第1および第2の抵抗物質層は、同一の広がりを持つことができるか、または他の態様では、第1の抵抗物質層が導電パッチ、すなわち電極ペアと同一の広がりを持つことができる。
【0035】多層構造物は、フォトイメージング技術を用いてパターン付けされることができる。1つの方法においては、導電物質層はレジストで覆われ、該レジストがフォトイメージング技術によってパターン付けられ、レジストの露光領域において、導電物質層および下層の抵抗物質層が、例えば、王水を用いてエッチング除去され、パターン付けされた構造の抵抗物質パッチ(およびパターン付けされた導電物質パッチまたは電極)を有する構造物を生じさせる。次いで、第2のフォトレジストが適用され、フォトイメージングされ、現像される。このとき、導電物質パッチの露光された部分だけが、導電層を選択的にエッチングするが抵抗物質パッチをエッチングしないエッチング剤、すなわち、導電物質層が銅であり、電気抵抗物質が白金/シリカである場合にはFeClまたはCuClによってエッチング除去される。別の方法においては、パターン付けされたレジスト層が形成され、導電物質層の露光された部分が、例えば、FeClでエッチング除去され、さらにパターン付けされたレジスト層が形成され、次いで、レジスト物質層の露光された領域が王水を用いて、電気接点を形成するようにエッチング除去される。いずれかの方法によって、ディスクリート薄層抵抗器が、プリント回路形成に一般的な公知のフォトイメージング技術によって形成される。
【0036】本発明の抵抗器は、プリント回路板デバイスの表面に存在することができるが、抵抗器は、ほとんどの場合には多層プリント回路板内に埋め込まれ、例えば、ポリイミドまたはエポキシをはじめとする有機誘電基体上に形成される抵抗器は、エポキシ/ガラス含有プリプレグ物質をはじめとする、追加の埋め込み用絶縁物質層内に埋め込まれる。本発明の抵抗物質の2以上の層を含む構造物は、電子デバイスの製造において、および特に誘電物質中に埋め込まれる抵抗器として使用されることができる。よって、本発明は、抵抗物質の2以上の層を有し、抵抗物質の各層が抵抗物質の他の層と異なっている抵抗器を含む電子デバイスを提供する。好適な電子デバイスとしては、プリント回路板、コンピューター、マイクロプロセッサ、テレコミュニケーション装置、例えば、携帯電話または移動電話等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0037】特に、本発明の構造物は、プリント配線板の製造において誘電物質中に埋め込むのに好適である。よって、本発明は、抵抗物質の2以上の層を有する抵抗物質部分を有し、抵抗物質の各層が抵抗物質の他の層と異なっている抵抗器を含むプリント配線板を含む電子デバイスも提供する。さらに本発明によって提供されるものは、抵抗器を含む電子デバイスであって、該抵抗器が、一対の電極および抵抗物質部分を含み、該抵抗物質部分が抵抗物質の2以上の層を含み、抵抗物質の各層が抵抗物質の他の層と異なる、前記電子デバイスである。
【0038】上述の抵抗器の任意の抵抗物質部分が2層の抵抗物質を含む場合には、そのような層は同一の広がりを有することができるか、または第1の抵抗物質層が対になった電極と同じ広がりを有することができる。3層の抵抗物質が使用される場合には、3層の全ては同一の広がりを有することができるか、第2および第3の抵抗物質層が同じ広がりを有しつつ、第1の抵抗物質層が対になった電極と同じ広がりを有することができるか、または別の態様では、第1および第2の抵抗物質層が対になった電極と同じ広がりを有することができる。
【0039】概して、本抵抗物質構造のシートは、有機誘電物質のシートに積層される。次いで、抵抗物質構造物は上述のようにエッチングされ(例えば、フォトリソグラフィーの後に)、同じ平面内に、任意の数の個々の抵抗器を形成する。多くのそのような抵抗器の平面が、多層プリント配線板内に存在することができることが当業者に認識される。
【出願人】 【識別番号】596156668
【氏名又は名称】シップレーカンパニー エル エル シー
【氏名又は名称原語表記】Shipley Company,L.L.C.
【住所又は居所原語表記】455 Forest Street,Marlborough,MA 01752 U.S.A
【出願日】 平成14年5月16日(2002.5.16)
【代理人】 【識別番号】100073139
【弁理士】
【氏名又は名称】千田 稔 (外2名)
【公開番号】 特開2003−59703(P2003−59703A)
【公開日】 平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願番号】 特願2002−141670(P2002−141670)