| 【発明の名称】 |
リン酸基含有固体高分子電解質(複合)膜及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 維厚
【氏名】陸川 政弘
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| 【要約】 |
【課題】燃料電池等に使用するのに十分な高導電性を有するとともに、耐熱性及び耐薬品性に優れた固体高分子電解質(複合)膜、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】リン酸基/スルホン酸基含有樹脂と補強シートとからなるプロトン伝導性を有する固体高分子電解質複合膜は、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体とを含有する組成物を、補強シートに含浸させるか塗布した後、前記リン酸基含有不飽和単量体と前記スルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合することにより製造することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合体してなるリン酸基/スルホン酸基含有樹脂からなることを特徴とする固体高分子電解質膜。 【請求項2】 請求項1に記載の固体高分子電解質膜において、前記リン酸基含有不飽和単量体は、下記一般式(A):【化1】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されることを特徴とする固体高分子電解質膜。 【請求項3】 請求項2に記載の固体高分子電解質膜において、R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであることを特徴とする固体高分子電解質膜。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子電解質膜において、前記スルホン酸基含有不飽和単量体がp-スチレンスルホン酸であることを特徴とする固体高分子電解質膜。 【請求項5】 リン酸基/スルホン酸基含有樹脂からなるプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を製造する方法であって、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体との混合物をキャスティングした後、共重合することを特徴とする方法。 【請求項6】 請求項5に記載の方法において、前記リン酸基含有不飽和単量体と前記スルホン酸基含有不飽和単量体との混合物に光重合開始剤を添加し、得られた組成物を成形ダイ上にキャスティングした後、少なくとも一方の面を紫外線透過性板で覆い、紫外線を照射することにより前記リン酸基含有不飽和単量体と前記スルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合することを特徴とする方法。 【請求項7】 請求項5又は6に記載の方法において、前記リン酸基含有不飽和単量体は、下記一般式(A):【化2】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されることを特徴とする方法。 【請求項8】 請求項7に記載の方法において、R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであることを特徴とする方法。 【請求項9】 請求項5〜8のいずれかに記載の方法において、前記スルホン酸基含有不飽和単量体がp-スチレンスルホン酸であることを特徴とする方法。 【請求項10】 リン酸基含有樹脂と補強シートとからなることを特徴とするプロトン伝導性を有する固体高分子電解質複合膜。 【請求項11】 請求項10に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記リン酸基含有樹脂が、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体を重合してなるプロトン伝導性固体高分子であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項12】 請求項10又は11に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記リン酸基含有不飽和単量体は、下記一般式(A):【化3】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項13】 請求項12に記載の固体高分子電解質複合膜において、R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項14】 請求項10〜13のいずれかに記載の固体高分子電解質複合膜において、前記補強シートが無機質又は有機質の繊維からなるシートであることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項15】 請求項14に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記補強シートが織布、不織布又は紙であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項16】 請求項10〜13のいずれかに記載の固体高分子電解質複合膜において、前記補強シートが樹脂フィルムであることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項17】 請求項16に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記樹脂フィルムが微多孔性であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項18】 リン酸基含有樹脂と補強シートとからなるプロトン伝導性を有する固体高分子電解質複合膜を製造する方法であって、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するリン酸基含有不飽和単量体を、補強シートに含浸させるか塗布した後、前記リン酸基含有不飽和単量体を重合することを特徴とする方法。 【請求項19】 請求項18に記載の方法において、前記リン酸基含有不飽和単量体及び光重合開始剤を含有する組成物を補強シートに含浸させるか塗布した後、前記補強シートを紫外線透過性の支持基板に挟み、紫外線を照射することにより前記リン酸基含有不飽和単量体を重合することを特徴とする方法。 【請求項20】 請求項18又は19に記載の方法において、前記リン酸基含有不飽和単量体は、下記一般式(A):【化4】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されることを特徴とする方法。 【請求項21】 請求項20に記載の方法において、R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであることを特徴とする方法。 【請求項22】 請求項18〜21のいずれかに記載の方法において、前記補強シートが無機質又は有機質の繊維からなるシートであることを特徴とする方法。 【請求項23】 請求項22に記載の方法において、前記補強シートが織布、不織布又は紙であることを特徴とする方法。 【請求項24】 請求項18〜21のいずれかに記載の方法において、前記補強シートが樹脂フィルムであることを特徴とする方法。 【請求項25】 請求項24に記載の方法において、前記樹脂フィルムが微多孔性であることを特徴とする方法。 【請求項26】 リン酸基/スルホン酸基含有樹脂と補強シートとからなることを特徴とするプロトン伝導性を有する固体高分子電解質複合膜。 【請求項27】 請求項26に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記リン酸基/スルホン酸基含有樹脂は、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体との共重合体であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項28】 請求項26又は27に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記リン酸基含有不飽和単量体は、下記一般式(A):【化5】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項29】 請求項28に記載の固体高分子電解質複合膜において、R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項30】 請求項26〜29のいずれかに記載の固体高分子電解質複合膜において、前記スルホン酸基含有不飽和単量体がp-スチレンスルホン酸であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項31】 請求項26〜30のいずれかに記載の固体高分子電解質複合膜において、前記補強シートが無機質又は有機質の繊維からなるシートであることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項32】 請求項31に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記補強シートが織布、不織布又は紙であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項33】 請求項26〜30のいずれかに記載の固体高分子電解質複合膜において、前記補強シートが樹脂フィルムであることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項34】 請求項33に記載の固体高分子電解質複合膜において、前記樹脂フィルムが微多孔性であることを特徴とする固体高分子電解質複合膜。 【請求項35】 リン酸基/スルホン酸基含有樹脂と補強シートとからなるプロトン伝導性を有する固体高分子電解質複合膜を製造する方法であって、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体とを含有する組成物を、補強シートに含浸させるか塗布した後、前記リン酸基含有不飽和単量体と前記スルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合することを特徴とする方法。 【請求項36】 請求項35に記載の方法において、前記リン酸基含有不飽和単量体、前記スルホン酸基含有不飽和単量体及び光重合開始剤を含有する組成物を補強シートに含浸させるか塗布した後、前記補強シートを紫外線透過性の支持基板に挟み、紫外線を照射することにより前記リン酸基含有不飽和単量体と前記スルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合することを特徴とする方法。 【請求項37】 請求項35又は36に記載の方法において、前記リン酸基含有不飽和単量体は、下記一般式(A):【化6】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されることを特徴とする方法。 【請求項38】 請求項37に記載の方法において、R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであることを特徴とする方法。 【請求項39】 請求項35〜38のいずれかに記載の方法において、前記スルホン酸基含有不飽和単量体がp-スチレンスルホン酸であることを特徴とする方法。 【請求項40】 請求項35〜39のいずれかに記載の方法において、前記補強シートが無機質又は有機質の繊維からなるシートであることを特徴とする方法。 【請求項41】 請求項40に記載の方法において、前記補強シートが織布、不織布又は紙であることを特徴とする方法。 【請求項42】 請求項35〜39のいずれかに記載の方法において、前記補強シートが樹脂フィルムであることを特徴とする方法。 【請求項43】 請求項42に記載の方法において、前記樹脂フィルムが微多孔性であることを特徴とする方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一次電池、二次電池、燃料電池等の電解質膜、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜等に好適な固体高分子電解質(複合)膜及びその製造方法に関し、特に有機溶媒を用いることなく、耐熱性、耐薬品性及び寸法安定性に優れ、広い温度範囲及び湿度範囲にわたり高いプロトン伝導性を示す固体高分子電解質(複合)膜及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】固体高分子電解質材料として、いわゆる陽イオン交換樹脂に属するポリマー、例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、パーフルオロスルホン酸ポリマー、パーフルオロカルボン酸ポリマー[Polymer Preprints, Japan Vol. 42, No. 7, pp. 2490〜2492 (1993), Polymer Preprints, Japan Vol. 43, No. 3, pp. 735〜736 (1994), Polymer Preprints, Japan Vol. 42, No. 3, pp.730 (1993)] 等が報告されている。 【0003】特に側鎖にスルホン酸基を有する固体高分子材料は、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有しているので、粒子状、繊維状又は膜状に成形して、電気透析膜、拡散透析膜、電池隔膜等、各種の用途に利用されている。中でも、Nafion(DuPont社製)の商標で知られるパーフルオロ骨格の側鎖にスルホン酸基を有するフッ素系高分子電解質膜は耐熱性及び耐薬品性に優れ、苛酷な条件下での使用に耐える電解質膜として実用化されている。しかし、上記のようなフッ素系電解質膜は製造が困難であるために、非常に高価であるという問題を抱えている。 【0004】一方、ポリベンズイミダゾール等の炭化水素骨格を有する耐熱性樹脂にアルキルスルホン酸基又はアルキルリン酸基を導入した固体高分子電解質も報告されている(特開平9-87570号、特開平9-110982号)。この固体高分子電解質は、含水状態において100℃の高温下でも高い導電性(10-4〜10-2Scm-1)を示すとともに、優れた耐熱性(重量減少開始温度:250℃以上)を有するが、無水状態では導電性を示さない上、キャストフィルムを作成する際にジメチルアセトアミド等の有害な溶媒を使用しなければならない。またポリベンズイミダゾール等の耐熱性樹脂が非常に高価であるため、コストパフォーマンスの点から自動車用燃料電池等の汎用材料としては問題が多い。またポリベンズイミダゾール骨格に限らず、一般に炭化水素骨格を有する樹脂は耐酸化劣化性に劣るので、耐久性に問題があると報告されている(特開2000-11755号)。さらにより高い導電性を有する固体高分子電解質が望まれている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は、燃料電池等に使用するのに十分な高導電性を有するとともに、耐熱性及び耐薬品性に優れた固体高分子電解質膜、及びその製造方法を提供することである。 【0006】本発明のもう1つの目的は、燃料電池に使用するのに十分な高導電性を有するとともに、機械的強度及び耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等の耐久性に優れた固体高分子電解質複合膜、及びその製造方法を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体との共重合体からなる固体高分子電解質膜は、導電性が著しく高く、導電性の温度依存性が低く、耐熱性及び耐薬品性に優れていることを発見した。本発明者等はまた、リン酸基含有不飽和単量体(又はリン酸基含有不飽和単量体及びスルホン酸基含有不飽和単量体)及び重合開始剤を含有する組成物を補強シートに含浸させるか塗布した後、重合させることにより、有機溶媒を用いることなく、広い温度範囲及び湿度範囲にわたり高いプロトン伝導性を示す、機械的強度及び耐久性に優れた固体高分子電解質複合膜が得られることを発見した。本発明はかかる発明に基づき完成したものである。 【0008】すなわち、本発明の固体高分子電解質膜は、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合体してなるリン酸基/スルホン酸基含有樹脂からなることを特徴とする。 【0009】リン酸基含有不飽和単量体としては、下記一般式(A):【化7】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されるものが好ましい。R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであるのが好ましい。 【0010】スルホン酸基含有不飽和単量体はp-スチレンスルホン酸であるのが好ましい。 【0011】リン酸基/スルホン酸基含有樹脂からなるプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を製造する方法は、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体との混合物をキャスティングした後、共重合することを特徴とする。 【0012】リン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体との混合物に光重合開始剤を添加し、得られた組成物を成形ダイ上にキャスティングした後、少なくとも一方の面を紫外線透過性板で覆い、紫外線を照射することによりリン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合するのが好ましい。 【0013】本発明のプロトン伝導性を有する第一の固体高分子電解質複合膜は、リン酸基含有樹脂と補強シートとからなることを特徴とする。リン酸基含有樹脂は、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体を重合してなるプロトン伝導性固体高分子であるのが好ましい。補強シートは無機質又は有機質の繊維からなるシートであるのが好ましい。また補強シートは織布、不織布、紙又は樹脂フィルムであるのが好ましい。樹脂フィルムは微多孔性であるのが好ましい。 【0014】リン酸基含有樹脂と補強シートとからなるプロトン伝導性を有する第一の固体高分子電解質複合膜を製造する本発明の方法は、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するリン酸基含有不飽和単量体を、補強シートに含浸させるか塗布した後、リン酸基含有不飽和単量体を重合することを特徴とする。 【0015】上記方法においては、リン酸基含有不飽和単量体及び光重合開始剤を含有する組成物を補強シートに含浸させるか塗布した後、補強シートを紫外線透過性の支持基板に挟み、紫外線を照射することにより、リン酸基含有不飽和単量体を重合するのが好ましい。 【0016】本発明のプロトン伝導性を有する第二の固体高分子電解質複合膜は、リン酸基/スルホン酸基含有樹脂と補強シートとからなることを特徴とする。リン酸基/スルホン酸基含有樹脂は、分子内に1個以上のリン酸基と1個以上のエチレン性不飽和結合とを有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体との共重合体であるのが好ましい。 【0017】リン酸基/スルホン酸基含有樹脂と補強シートとからなるプロトン伝導性を有する第二の固体高分子電解質複合膜を製造する方法は、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するリン酸基含有不飽和単量体と、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有するスルホン酸基含有不飽和単量体とを含有する組成物を、補強シートに含浸させるか塗布した後、リン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合することを特徴とする。 【0018】上記方法においては、リン酸基含有不飽和単量体、スルホン酸基含有不飽和単量体及び光重合開始剤を含有する組成物を補強シートに含浸させるか塗布した後、補強シートを紫外線透過性の支持基板に挟み、紫外線を照射することにより、リン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体とを共重合するのが好ましい。 【0019】本発明の第一及び第二の固体高分子電解質複合膜はいずれも、含水状態において30〜80℃の温度範囲で、10-5〜10-2 Scm-1の範囲の高い導電性を示すとともに、重量減少開始温度が200℃以上という優れた耐熱性を有し、30〜100℃の範囲において伸縮、反り、層間剥離等の外形の変化を起こさず、優れた寸法安定性を示す。特にリン酸基/スルホン酸基含有樹脂を含有する固体高分子電解質複合膜は、導電性の温度依存性が顕著に低く、30〜80℃の温度範囲で10-3〜10-2 Scm-1の範囲の高い導電性を示す。 【0020】また常法ではプロトン伝導性高分子電解質膜を調製するに当たって、予め調製しておいた高分子電解質を有機溶剤に溶解してキャスト製膜するところ、本発明の製造方法では単量体組成物に紫外線を照射して重合又は共重合させるので、有機溶剤を取扱う繁雑さから解放される。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明のリン酸基含有樹脂又はリン酸基/スルホン酸基含有樹脂を含有するプロトン伝導性固体高分子電解質(複合)膜及びそれらの製造方法について詳細に説明する。 [I] リン酸基含有樹脂及びリン酸基/スルホン酸基含有樹脂本発明に用いるリン酸基含有樹脂及びリン酸基/スルホン酸基含有樹脂は、下記一般式(A):【化8】
(ただしR1は水素又はアルキル基であり、R2は水素又は置換又は無置換のアルキル基であり、nは1〜6の整数である。)により表されるリン酸基含有不飽和単量体を必須成分として重合又は共重合したものである。R1はH又はCH3であり、R2はH、CH3又はCH2Clであるのが好ましい。上記リン酸基含有不飽和単量体を、これと共重合しうる他の不飽和単量体と共重合してもよい。 【0022】(1) リン酸基含有不飽和単量体一般式(A)により表されるリン酸基含有不飽和単量体のうち、本発明に好適に使用できる単量体の構造式を表1に示し、これらの単量体の物性を表2に示す。これらの単量体はユニケミカル(株)から商品名PhosmerTMとして販売されている。ただし、本発明に使用できるリン酸基含有不飽和単量体はこれらに限定されるものではない。 【0023】 【表1】
【0024】 【表2】
【0025】一般式(A)のリン酸基含有不飽和単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。 【0026】(2) 共重合し得る他の不飽和単量体上記リン酸基含有不飽和単量体と共重合し得る不飽和単量体は次の2群(2-1)、(2-2)に大別できる。 【0027】(2-1) 酸基を含有する不飽和単量体酸基を含有する不飽和単量体は、分子内に少なくとも1つの酸基と、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する化合物である。酸基としては、スルホン酸基、カルボン酸基等が挙げられる。このうちスルホン酸基含有不飽和単量体が好ましく、リン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体との共重合により、リン酸基/スルホン酸基含有樹脂が得られる。リン酸基/スルホン酸基含有樹脂を含有する固体高分子電解質(複合)膜は一層優れた導電性を有するとともに、導電性の温度依存性が顕著に低い。 【0028】スルホン酸基含有不飽和単量体の例としては、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、p-スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸ブチル-4-スルホン酸、(メタ)アクリロオキシベンゼンスルホン酸、t-ブチルアクリルアミドスルホン酸、2-アクリル-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。なかでもp-スチレンスルホン酸が好ましい。ただし、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸は、そのアリル基がdegradative chaintransferを起こすので、使用量を65重量%未満とするのが好ましい。これらのスルホン酸基含有不飽和単量体は単独でもよいし、2種以上を併用しても良い。カルボン酸基含有不飽和単量体の例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸無水物等が挙げられる。これらのカルボン酸基含有不飽和単量体は単独でもよいし、2種以上を併用しても良い。 【0029】(2-2) 酸基を含有しない不飽和単量体(2-1) に記載した以外で、常温で気体でなく、分子内に1個以上のエチレン性不飽和結合を有する不飽和単量体は全てこの不飽和単量体に含まれるが、中でも(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル類や置換又は無置換のスチレン類が好適である。1分子内に複数個のエチレン性不飽和結合を含有するエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレンジオールジ(メタ)アクリレートやジビニルベンゼン等も、固体高分子電解質(複合)膜の耐薬品性を改良するために使用するのが好ましい。 【0030】(3) 各不飽和単量体の重量比リン酸基含有不飽和単量体(1) と他の不飽和単量体(2) との重量比(1)/(2) は100/0〜20/80の範囲であるが、好ましくは(1)/(2) = 80/20〜50/50である。また他の不飽和単量体(2) の中で、酸基を含有する不飽和単量体(2-1) とそれ以外の不飽和単量体(2-2) の重量比は、プロトン伝導性にプラス効果をもたらす(2-1) が支配的になるように、(2-1)/(2-2) = 100/0〜50/50の範囲とするのが好ましい。従って、特に酸基を含有する不飽和単量体(2-1)としてスルホン酸基含有不飽和単量体を使用する場合、リン酸基含有不飽和単量体/スルホン酸基含有不飽和単量体の重量比は100/0〜20/80、好ましくは80/20〜50/50であり、スルホン酸基含有不飽和単量体/他の酸基含有不飽和単量体の重量比は100/0〜50/50である。 【0031】[II] 光重合開始剤本発明で単量体組成物に加える光重合開始剤としては、(1) R-(CO)x-R'(R,R' = 水素又は炭化水素基、x = 2〜3)により表される隣接ポリケトン化合物類(例えばジアセチル、ジベンジル等)、(2) R-CO-CHOH-R'(R,R' = 水素又は炭化水素基)により表されるa-カルボニルアルコール類(例えばベンゾイン等)、(3) R-CH(OR")-CO-R'(R,R',R"=炭化水素基)により表されるアシロイン・エーテル類(例えばベンゾインメチルエーテル等)、(4) Ar-CR(OH)-CO-Ar(Ar = アリール基、R = 炭化水素基)により表されるa-置換アシロイン類(例えばa-アルキルベンゾイン等)、及び(5) 多核キノン類(例えば9,10-アンスラキノン等)がある。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で又は併用して使用することができる。 【0032】光重合開始剤の使用量は、不飽和単量体の合計重量に対して0.5〜5重量%の範囲、好ましくは1〜3重量%の範囲である。0.5重量%未満だと、所定の紫外線照射時間内に重合又は共重合が完結せず、未反応単量体が残留するので好ましくない。また光重合開始剤の使用量が5重量%超だと、得られる樹脂の重合度が低すぎ、樹脂が着色する傾向にあるので好ましくない。 【0033】本発明では、光重合開始剤の単量体混合物への溶解を容易にし、不飽和単量体の粘度を下げ、補強シートへの含浸を容易にし、補強シートへの付着量を減少せしめて固体高分子電解質(複合)膜の膜厚を薄くする等の目的で、希釈剤としてメタノール、アセトン等の低沸点溶剤を加えても良い。 【0034】[III] 補強シート本発明に使用する補強シートは、下記の3群に大別できる。 (1) 無機質繊維からなるシートガラス繊維、アルミナ繊維、ロックウール繊維、スラグ繊維等からなる織布、不織布、紙等が挙げられる。無機質繊維からなるシートの坪量は10〜60 mg/cm2、好ましくは10〜40 mg/cm2であり、厚さは1〜60 μm、好ましくは5〜40 μmの範囲である。 【0035】(2) 有機質繊維からなるシートナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、アラミド繊維等からなる織布、不織布、紙等が挙げられる。ただし、紫外線照射時に固体高分子電解質(複合)膜の温度が100℃近くまで上昇することもあるので、それに耐えるのに十分な耐熱性を有することが必要である。有機質繊維からなるシートの坪量と厚さは、(1)の場合と同じである。ただし、含浸又は塗布する単量体組成物がスルホン酸基等の強酸基を有する不飽和単量体を含む場合、ナイロン繊維からなる織布、不織布、紙等は、耐酸性が弱いために不適である。 【0036】(3) 樹脂フィルム単量体組成物を含浸又は塗布する樹脂フィルムとしては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ3-メチルペンテン樹脂、ナイロン-6樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素系樹脂等のフィルムが好ましい。樹脂フィルムは微多孔性フィルムでも無孔フィルムでもよいが、単量体組成物の含浸性の観点から、前者が好ましい。ただし、含浸させる単量体組成物がスルホン酸基等の強酸基を有する不飽和単量体を含む場合、ナイロンフィルムは、耐酸性が強くないため、不適である。 【0037】微多孔性フィルムの場合、微孔の孔径は出来るだけ小さいのが好ましく、特にサブミクロン径であるのが好ましい。また微多孔性フィルム全体の開孔率は出来るだけ大きい方が好ましく、特に40〜50%(対表面積)であるのが好ましい。樹脂フィルムの厚さは1〜40 μmが好ましく、5〜25 μmの範囲がより好ましい。 【0038】補強シートと単量体組成物の重量比は、補強シートの単量体組成物に対する親和性、換言すれば、単量体組成物の吸収性によって大きく異なるが、一般的に補強シート/単量体組成物の重量比は1/20〜1/2の範囲であるのが好ましい。 【0039】[IV] 固体高分子電解質(複合)膜の製造方法リン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体からなる固体高分子電解質膜の場合、両不飽和単量体及び光重合開始剤を含有する組成物を成形ダイにキャスティングし、紫外線透過性板で覆った後、紫外線を照射して両不飽和単量体を共重合させることにより、製造することができる。 【0040】またリン酸基含有不飽和単量体(又はリン酸基含有不飽和単量体及びスルホン酸基含有不飽和単量体)と補強シートからなる固体高分子電解質複合膜の場合、不飽和単量体及び光重合開始剤を含有する組成物を補強シートに含浸させるか塗布した後、補強シートを紫外線透過性の支持基板に挟み、紫外線を照射して不飽和単量体を光重合することにより、製造することができる。 【0041】不飽和単量体組成物を含浸した補強シートを紫外線照射重合するに当たって、これを挟む2枚の支持基板は紫外線透過率が高いことのみならず、紫外線照射による重合時の昇温に耐える耐熱性を有すること、及び不飽和単量体組成物及びこれを重合して得られる固体高分子電解質と接着せず、剥離性が良好なことが必要である。 【0042】通常使用するガラス平板は紫外線透過率と耐熱性については非常に良いが、本発明に使用する不飽和単量体の重合又は共重合により得られる固体高分子電解質と密着するので、予めガラス平板の表面にシリコーン系又はフッ素系の剥離剤を塗布しておくか、フッ素樹脂系の薄い透明フィルムを貼りつけた上で使用するのが好ましい。 【0043】ガラス平板以外に、ポリパーフルオロビニルエーテル樹脂(PFA)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)等のフッ素系樹脂の他、ポリ3-メチルペンテン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の紫外線透過率の良い100℃以上の耐熱性を有する樹脂平板を使用することができる。 【0044】不飽和単量体組成物をキャスティングした後で紫外線透過性板で覆って紫外線照射を行うか、不飽和単量体組成物を含浸させるか塗布した補強シートを2枚の支持基板の間に挟んで紫外線照射を行うに当たって、空気及び余分な不飽和単量体組成物を系外に絞り出す必要がある。例えば補強シートを使用する場合、図1に示すように、2枚の支持基板の間に均等に圧力をかけて、クリップ又はクランプで止めた状態で、水平に保ちながら紫外線照射を行うのが好ましい。光重合時の紫外線照射強度は5〜50 mW/cm2、好ましくは10〜25 mW/cm2とする。 【0045】固体高分子電解質(複合)膜の厚さは300 μm以下、好ましくは10〜100 μm、より好ましくは10〜30 μmとする。 【0046】 【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0047】実施例1〜16、比較例1〜4表3に示す不飽和単量体組成物に希釈剤としてメタノールを添加して粘度を調整した後、不飽和単量体全体を100重量%として、光重合開始剤として2重量%のイルガキュア651(2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン)及び1重量%のイルガキュア500(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン+ベンゾフェノン)を溶解した。補強シートとして各種の不織布又は紙を採用し、不飽和単量体組成物を補強シートに含浸させた後、図1及び図2に示すように、シリコーン剥離剤を塗布したガラス平板2枚の間に不飽和単量体組成物含浸補強シート挟んだ。高圧水銀灯(東芝電材(株)製トスキュア400, HC-0411型)を用いて、不飽和単量体組成物含浸補強シートに20 mW/cm2の紫外線を所定時間照射して、不飽和単量体組成物を光重合させ、固体高分子電解質複合膜を作製した。不飽和単量体組成物、補強シートの種類及び坪量、紫外線照射時間、及び複合膜の性状を表3に示す。 【0048】 【表3】
【0049】表3つづき 【0050】表3つづき 【0051】表3つづき 【0052】表3つづき 【0053】表3つづき 【0054】表3つづき 注:(1) PSSA: p-スチレンスルホン酸(2) HDDA: ヘキサメチレンジオールジアクリレート(3) GF(グラスファイバー)不織布 GHN-30CGL(王子製紙(株)製の市販品) (4) GF(グラスファイバー)不織布 GMC-050E(王子製紙(株)製の市販品) (5) GF(グラスファイバー)紙(阿波製紙(株)製の試作品) (6) PAN(ポリアクリロニトリル)紙(阿波製紙(株)製の試作品) (7) アラミド不織布 XL-1040(日本バイリーン(株)製の試作品) (8) アラミド紙(阿波製紙(株)製の試作品) (9) PE(ポリエチレン)微多孔フィルム ハイポアTM6022(旭化成工業(株)製) (10) 樹脂/補強材シートの重量比。 【0055】実施例及び比較例の代表的な固体高分子電解質複合膜について、相対湿度90%及び温度範囲30〜80℃で導電率を測定した。結果を図3〜図5に示す。 【0056】図3〜図5に示す結果から、本発明の方法に従えば、いずれの補強シートを用いても、表面が平滑でピンホールのない固体高分子電解質複合膜を作ることができることが分かる。なお希釈剤を使用することにより、補強シートに付着する樹脂量を数分の1以下にすることができた。実施例の固体高分子電解質複合膜の厚さは20〜200 μmの範囲であるが、補強シートの坪量、補強シートと不飽和単量体組成物との親和性、樹脂の付着割合、換言すれば単量体組成物の付着量とそれを搾り出す圧力を適宜調整することにより、所望の厚さとすることができる。 【0057】図3〜図5に示す結果から、本発明の固体高分子電解質複合膜の導電率は10-5〜10-2 Scm-1のオーダーであり、リン酸基を官能基とする高分子電解質としては良好な水準にあることが分かる。特にリン酸基含有不飽和単量体とp-スチレンスルホン酸との共重合体からなるリン酸基/スルホン酸基含有樹脂を含有する固体高分子電解質複合膜(実施例15及び16)は、導電性の温度依存性が著しく低く、30〜80℃の温度範囲で10-3〜10-2 Scm-1と高い導電性を示した。これに対して比較例3及び4の固体高分子電解質複合膜はp-スチレンスルホン酸の単独重合体を用いているため、実施例15及び16の固体高分子電解質複合膜に比べて導電性が低く、導電性の温度依存性が高い。 【0058】以上の実施例では補強シートを有する固体高分子電解質複合膜の実験結果を示したが、補強シートを有さない固体高分子電解質膜も同じ電解質特性を有することは明らかである。従って高い機械的強度が要求されない用途には、補強シートを有さない固体高分子電解質膜を好適に使用することができる。 【0059】 【発明の効果】以上詳述した通り、リン酸基含有不飽和単量体及びスルホン酸基含有不飽和単量体を含む組成物をキャスティングした後で紫外線照射等により共重合させるか、リン酸基含有不飽和単量体(又はリン酸基含有不飽和単量体及びスルホン酸基含有不飽和単量体)を含む組成物を補強シートに含浸又は塗布した後、紫外線照射等により重合又は共重合することにより、有機溶媒を排出することなく、広い温度範囲及び湿度範囲にわたり高いプロトン伝導性を示す固体高分子電解質(複合)膜を得ることができる。特に補強シートを用いた固体高分子電解質複合膜の場合、耐熱性、耐薬品性及び寸法安定性に優れているという利点を有する。 【0060】またリン酸基含有不飽和単量体とスルホン酸基含有不飽和単量体との共重合体からなるリン酸基/スルホン酸基含有樹脂を含有する固体高分子電解質(複合)膜は、導電性が一層高く、導電性の温度依存性が低い。このような特徴を有する本発明の固体高分子電解質(複合)膜は、一次電池、二次電池、燃料電池等の固体電解質膜、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜等に好適である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592187833 【氏名又は名称】ユニケミカル株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年10月19日(2001.10.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080012 【弁理士】 【氏名又は名称】高石 橘馬
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| 【公開番号】 |
特開2003−86021(P2003−86021A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月20日(2003.3.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−322766(P2001−322766) |
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