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【発明の名称】 多層膜反射鏡、その製造方法、軟X線露光装置及び軟X線光学系
【発明者】 【氏名】石山 若菜

【氏名】山本 正樹

【要約】 【課題】多層膜にダメージを与えることなく多層膜の層数を制御して多層膜の面形状を補正した多層膜反射鏡及びその製造方法、多層膜反射鏡を備えた軟X線露光装置及び軟X線光学系を提供する。

【解決手段】本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法は、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる多層膜2を基板1上に成膜した多層膜反射鏡に対し、前記多層膜2上の所望の範囲内に、周期長が多層膜2とほぼ等しい多層膜3を積層することによって、多層膜反射鏡の反射波面の位相を補正するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜を基板上に成膜した多層膜反射鏡に対し、前記第1多層膜上の所望の範囲内に、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜を積層することによって、多層膜反射鏡の反射波面の位相を補正することを特徴とする多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項2】 前記第2多層膜を積層する際、第1多層膜表面と多層膜材料源との間に、前記所望の範囲が開口されたマスクを配置し、このマスクをマスクとして第2多層膜を積層することを特徴とする請求項1に記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項3】 前記第2多層膜を積層する際、第1多層膜表面と多層膜材料源との間にマスクを配置し、このマスク又は前記基板を回転又は移動させながら、該マスクをマスクとして第2多層膜を積層することを特徴とする請求項1に記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項4】 前記第2多層膜を積層する方法として光CVD法を用いることにより、前記所望の範囲内に第2多層膜を積層することを特徴とする請求項1に記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項5】 前記第2多層膜を積層する際、第1多層膜の表面上に前記所望の範囲が開口されたレジストパタンを形成し、このレジストパタンをマスクとして第2多層膜を積層することを特徴とする請求項1に記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項6】 前記第2多層膜を積層する際に、その積層量をin-situで検出することによって所望の積層量となった時に第2多層膜の積層を停止することを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項7】 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜を基板上に成膜した多層膜反射鏡に対し、第1多層膜を表面から所望の範囲を所望量除去し、第1多層膜上の所望の範囲内に、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜を積層することによって、多層膜反射鏡の反射波面の位相を補正することを特徴とする多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項8】 前記第2多層膜を積層する際に、その積層量をin-situで検出することによって所望の積層量となった時に第2多層膜の積層を停止することを特徴とする請求項7に記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項9】 前記第1多層膜を表面から所望の範囲を所望量除去する際に、その除去量をin-situで検出することによって所望の除去量となった時に第1多層膜の除去を停止することを特徴とする請求項7又は8に記載の多層膜反射鏡の製造方法。
【請求項10】 基板と、この基板上に形成され、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜と、前記第1多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記第1多層膜上の所望の範囲内に積層された、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜と、を具備することを特徴とする多層膜反射鏡。
【請求項11】 基板と、この基板上に形成され、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜と、前記第1多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記第1多層膜の一部が除去された除去部と、前記第1多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記第1多層膜上の所望の範囲内に積層された、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜と、を具備することを特徴とする多層膜反射鏡。
【請求項12】 請求項10又は11に記載の多層膜反射鏡を用いて構成されたことを特徴とする軟X線光学系。
【請求項13】 軟X線を発生させる軟X線光源と、この軟X線光源からの軟X線をマスクに導く照明光学系と、前記マスクからの軟X線を感光性基板に導く投影光学系とを有し、前記マスクのパターンを感光性基板へ転写する軟X線露光装置において、前記照明光学系、前記マスク及び前記投影光学系のうちの少なくとも一つに請求項10又は11に記載の多層膜反射鏡を有することを特徴とする軟X線露光装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスなどの製造に用いられる多層膜反射鏡及びその製造方法、多層膜反射鏡を備えた軟X線露光装置及び軟X線光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化の進展に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を向上させるために、従来の紫外線に代わって、これより波長の短い11〜14nm程度の波長を有する軟X線を使用した投影リソグラフィ技術が開発されている(例えば、D.Tichenor,et al, SPIE 2437(1995)292参照)。この技術は、最近ではEUV(Extreme Ultra Violet:極紫外線)リソグラフィとも呼ばれているが、その内容は同一である(以下、EUVリソグラフィと呼ぶ)。EUVリソグラフィは、従来の光リソグラフィ(波長190nm程度以上)では実現不可能な70nm以下の解像力を有する将来のリソグラフィ技術として期待されている。
【0003】この波長域では物質の屈折率が1に非常に近いので、屈折や反射を利用した従来の光学素子は使用できない。屈折率が1よりも僅かに小さいことによる全反射を利用した斜入射ミラーや、界面での微弱な反射光の位相を合わせて多数重畳させて、全体として高い反射率を得る多層膜反射鏡(多層膜ミラー)などが使用される。13.4nm付近の波長域では、モリブデン(Mo)層とシリコン(Si)層を交互に積層したMo/Si多層膜を用いると直入射で67.5%の反射率を得ることが出来、波長11.3nm付近の波長域では、Mo層とベリリウム(Be)層を交互に積層したMo/Be多層膜を用いると直入射で70.2%の反射率を得ることができる(例えば、C.Montcalm, Proc. SPIE, Vol. 3331(1998)P.42参照)。
【0004】EUVリソグラフィ装置は、主として軟X線光源、照明光学系、マスクステージ、投影結像光学系(投影光学系)、ウエハステージ等により構成される。軟X線光源には、レーザープラズマ光源、放電プラズマ光源や放射光などが使用される。照明光学系は、反射面に斜め方向から入射した軟X線を反射させる斜入射ミラー、反射面が多層膜により形成される多層膜ミラー及び所定の波長の軟X線のみを透過させるフィルター等により構成され、マスク上を所望の波長の軟X線で照明する。なお、軟X線の波長域では透明な物質は存在しないので、マスクには従来の透過型のマスクではなく反射型のマスクが使用される。
【0005】マスク上に形成された回路パターンは、複数の多層膜ミラー等で構成された投影結像光学系により、レジストが塗布されたウエハ(感光性基板)上に結像して該レジストに転写される。なお、軟X線は大気に吸収されて減衰するため、その光路は全て所定の真空度(例えば、1×10-5Torr以下)に維持されている。
【0006】投影結像光学系は複数の多層膜ミラーにより構成される。多層膜ミラーの反射率は100%ではないので、光量の損失を抑えるためにミラーの枚数は出来るだけ少なくすることが好ましい。これまでに、4枚の多層膜ミラーからなる光学系(例えば、T. Jewell and K. Thompson, USP 5,315,629、 T, Jewell, USP 5,063,586参照)や、6枚の多層膜ミラーからなる光学系(例えば、D. Williamson,特開平9-211332、USP 5,815,310 参照)などが報告されている。
【0007】光束が一方向に進行する屈折光学系とは異なり、反射光学系では光学系の中で光束が往復することになるので、ミラーによる光束のけられを避けるという制限のために、開口数(NA)を大きくすることが難しい。4枚光学系ではNAを0.15程度までにしか出来ないが、6枚光学系では更にNAの大きい光学系の設計が可能になる。マスクステージとウエハステージが投影結像光学系の両側に配置できるように、ミラーの枚数は通常は偶数になっている。
【0008】このような投影結像光学系は、限られた面数で光学系の収差を補正しなければならないので、各ミラーには非球面形状が適用され、また、所定の像高の近傍でのみ収差の補正されたリングフィールド光学系になっている。マスク上のパターン全体をウエハ上に転写するためには、マスクステージとウエハステージとを、光学系の倍率分だけ異なる速度でスキャンさせながら露光を行う。
【0009】前記のような露光装置の投影結像光学系は、いわゆる回折限界の光学系であり、波面収差を充分に小さくしておかないと設計通りの性能を得ることは出来ない。回折限界の光学系における波面収差の許容値の目安としては、Marechalによる二乗平均値(RMS)で使用波長の1/14以内という基準がある(M. Born and E. Wolf, Principles of Optics, 4th edition, Pergamon Press 1970, p.469参照)。これはStrehl強度(収差のある光学系と無収差光学系との間の点像強度の最大値の比)が80%以上になるための条件である。実際の露光装置の投影結像光学系は、これよりも更に低い収差になるように製造されている。
【0010】現在、盛んに研究開発が行われているEUVリソグラフィ技術においては、露光波長は主として13nmあるいは11nm付近の波長が使われている。光学系の波面収差(WFE)に対して、個々のミラーに許容される形状誤差(FE)は次式で与えられる。
(数式1) FE=WFE/2/m1/2(RMS)
【0011】mは光学系を構成するミラーの数であり、更に2で割るのは、反射光学系では入射光と反射光の両方がそれぞれ形状誤差の影響を受けるので、波面収差には形状誤差の2倍の誤差が乗るからである。結局、回折限界の光学系において、個々のミラーに許容される形状誤差(FE)は、波長λとミラーの枚数mに対して次式で与えられる。
(数式2) FE=λ/28/m1/2(RMS)
【0012】この値は、波長13nmでは4枚のミラーで構成された光学系の場合0.23nmRMSとなり、6枚のミラーで構成された光学系の場合0.19nmRMSとなる。
【0013】しかしながら、このような高精度の非球面形状ミラーを製造することは非常に困難であり、EUVリソグラフィがなかなか実用化できない第一の原因となっている。現在までに達成されている非球面の加工精度は0.4〜0.5nmRMSの程度であり(C. Gwyn, Extreme Ultraviolet Lithography White Paper, EUVLLC, 1998, p17参照)、EUVリソグラフィを実現するためには非球面の加工技術および計測技術の大幅な向上が必要とされている。
【0014】最近、山本によって多層膜ミラーの表面を一層ずつ削り取ることによって、実質的にサブnmの形状誤差を補正することのできる画期的な技術が報告された(M. Yamamoto, 7th International Conference on Synchrotron Radiation Instrumentation, Berlin Germany, August 21-25, 2000, POS2-189)。図5をもって、その原理を説明する。
【0015】図5(a)に示すように、基板1上にA,B二種類の物質を一定の周期長dで交互に積層した多層膜の表面から、図5(b)に示すように一層対を除去する場合を考える。図5(a)で、多層膜表面に対して垂直方向に進行する光線に対する、厚さdの多層膜一層対の光路長は、OP=nAA+nBBで与えられる。ここでdA,dBは各層の厚さを表し、dA+dB=dである。nA,nBは物質A,Bそれぞれの屈折率である。
【0016】図5(b)で、最表面の多層膜一層対を除去した厚さdの部分の光路長は、OP’=ndで与えられる。nは真空の屈折率を表し、n=1である。多層膜の最上層を除去することによって、そこを通過する光線が進む光学的距離が変化することになる。これは、実質的にその変化分だけ面形状を修正したことと光学的に等価である。
【0017】光路長の変化(即ち、面形状の変化)は、Δ=OP’−OPで与えられる。軟X線の波長域では、物質の屈折率が1に近いので、Δは小さな量となり、本方法により精密な面形状の補正が可能になる。具体例として、波長13.4nmでMo/Si多層膜を用いた場合を示す。直入射で使用するために、d=6.8nm、dMo=2.3nm、dSi=4.5nmとする。この波長での屈折率は、nMo=0.92、nSi=0.998である。これらの数値を用いて光路長の変化を計算すると、OP=6.6nm、OP’=6.8nm、Δ=0.2nmとなる。厚さ6.8nmの層を除去する加工によって、0.2nm相当の面形状の補正を行うことが出来る。
【0018】なお、Mo/Si多層膜の場合、Si層の屈折率は1に近いので、光路長の変化は主としてMo層の有無によるものであり、Si層の有無には殆ど依存しない。従って、多層膜の層を除去する際に、Si層の厚さを正確に制御する必要は無い。この例ではSi層の厚さは4.5nmであり、この層の途中で加工が停止すれば良い。即ち、数nmの精度の加工を施すことによって0.2nm単位の面形状補正を行うことができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前述した山本の提案した反射波面の制御法は非常に有効であるが、面形状の補正はIVMやCVMで多層膜を剥がすため、加工を行った部分の多層膜には多少のダメージが入ってしまう。多層膜のダメージは反射率の低下に繋がるため、ダメージを与えずに多層膜の層数を制御する方法が望まれている。
【0020】本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、多層膜にダメージを与えることなく多層膜の層数を制御して多層膜の面形状を補正した多層膜反射鏡及びその製造方法、多層膜反射鏡を備えた軟X線露光装置及び軟X線光学系を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法は、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜を基板上に成膜した多層膜反射鏡に対し、前記第1多層膜上の所望の範囲内に、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜を積層することによって、多層膜反射鏡の反射波面の位相を補正することを特徴とする。
【0022】上記多層膜反射鏡の製造方法によれば、第1多層膜上の所望の範囲内に、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜を付加している。このように第2多層膜を付加することによって多層膜の面形状を補正すれば、従来技術のように補正後の多層膜にダメージが残ることを防止できる。従って、多層膜のダメージによる反射率の低下を抑制でき、多層膜にダメージを与えずに多層膜の層数を制御して多層膜の面形状を補正することが可能となる。
【0023】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第2多層膜を積層する際、第1多層膜表面と多層膜材料源との間に、前記所望の範囲が開口されたマスクを配置し、このマスクをマスクとして第2多層膜を積層することも可能である。
【0024】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第2多層膜を積層する際、第1多層膜表面と多層膜材料源との間にマスクを配置し、このマスク又は前記基板を回転又は移動させながら、該マスクをマスクとして第2多層膜を積層することも可能である。
【0025】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第2多層膜を積層する方法として光CVD法を用いることにより、前記所望の範囲内に第2多層膜を積層することも可能である。
【0026】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第2多層膜を積層する際、第1多層膜の表面上に前記所望の範囲が開口されたレジストパタンを形成し、このレジストパタンをマスクとして第2多層膜を積層することも可能である。
【0027】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第2多層膜を積層する際に、その積層量をin-situで検出することによって所望の積層量となった時に第2多層膜の積層を停止することをも可能である。
【0028】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜を基板上に成膜した多層膜反射鏡に対し、第1多層膜を表面から所望の範囲を所望量除去し、第1多層膜上の所望の範囲内に、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜を積層することによって、多層膜反射鏡の反射波面の位相を補正することも可能である。
【0029】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第2多層膜を積層する際に、その積層量をin-situで検出することによって所望の積層量となった時に第2多層膜の積層を停止することも可能である。
【0030】また、本発明に係る多層膜反射鏡の製造方法においては、前記第1多層膜を表面から所望の範囲を所望量除去する際に、その除去量をin-situで検出することによって所望の除去量となった時に第1多層膜の除去を停止することも可能である。
【0031】本発明に係る多層膜反射鏡は、基板と、この基板上に形成され、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜と、前記第1多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記第1多層膜上の所望の範囲内に積層された、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜と、を具備することを特徴とする。
【0032】本発明に係る多層膜反射鏡は、基板と、この基板上に形成され、屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を交互に所定の周期長で積層してなる第1多層膜と、前記第1多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記第1多層膜の一部が除去された除去部と、前記第1多層膜の反射波面の位相を補正するために、前記第1多層膜上の所望の範囲内に積層された、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜と、を具備することを特徴とする。
【0033】本発明に係る軟X線光学系は、前記多層膜反射鏡を用いて構成されたことを特徴とする。
【0034】本発明に係る軟X線露光装置は、軟X線を発生させる軟X線光源と、この軟X線光源からの軟X線をマスクに導く照明光学系と、前記マスクからの軟X線を感光性基板に導く投影光学系とを有し、前記マスクのパターンを感光性基板へ転写する軟X線露光装置において、前記照明光学系、前記マスク及び前記投影光学系のうちの少なくとも一つに請求項10又は11に記載の多層膜反射鏡を有することを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1(a),(b)は、本発明に係る実施の形態による多層膜反射鏡の製造方法を示す断面図である。
【0036】多層膜を除去した場合の光路長の変化は、前述した通りΔ=OP’−OP=nd−(nAA+nBB)であるが、多層膜を付加した場合の光路長の変化もこれと同様に考えられる。
【0037】図1(a)に示すように、基板1上にA,B二種類の物質を一定の周期長dで交互に積層した多層膜2を準備する。次いで、図1(b)に示すように、多層膜2の表面の所定領域に一層対3を付加する。
【0038】図1(a)において多層膜表面に対して垂直方向に進行する光線に対する、厚さdの多層膜一層対に対応する空間の光路長は、OP’=ndで与えられる。nは真空の屈折率を表し、n=1である。図1(b)において最表面の所定領域に多層膜一層対3を付加した厚さdの部分の光路長は、OP=nAA+nBBで与えられる。ここで、dA,dBは各層の厚さを表し、dA+dB=dである。nA,nBは物質A,Bそれぞれの屈折率である。多層膜の上にもう1層対3を加えることによって、そこを通過する光線が進む光学的距離が変化することになる。光路長の変化(即ち、面形状の変化)は、Δ’=OP−OP’=(nAA+nBB)−nd=−Δで与えられ、膜の除去と同じピッチで光路長を変化させることが出来る。
【0039】具体例としては、波長13.4nmでMo/Si多層膜を用いた場合を以下に説明する。直入射で使用するために、d=6.8nm、dMo=2.3nm、dSi=4.5nmとする。この波長での屈折率は、nMo=0.92、nSi=0.998である。これらの数値を用いて光路長の変化を計算すると、OP=6.6nm、OP’=6.8nm、Δ=0.2nmとなる。厚さ6.8nmの層を付加することによって、0.2nm相当の面形状の補正を行うことが出来る。
【0040】次に、波面補正のために第2の多層膜の付加を必要とする所望の範囲内に、第2の多層膜を付加する方法について説明する。多層膜を積層する時に多層膜の反射面近傍に所望の範囲のみ開口したマスクを多層膜の上方に装着する。マスクには、薄い金属板に開口部をエッチング加工したものなどを用いることが好ましい。マスクは、第2の多層膜を必要としない部分に多層膜材料源からの材料粒子が付着出来ないようにするものであれば良い。マスクは、真空中で安定な材質により構成されていれば種々の材質を用いることが可能であり、マスクの材質には限定されない。
【0041】反射面内で第2の多層膜の付加層数が分布を持つとき、すなわち、反射面内の部分により付加層数が異なるときには、その分布の形状に応じて開口形状の異なるマスクを用いることが好ましい。
【0042】図2(a)〜(c)は、異なる開口のマスクを用いて付加層数に分布をつける方法を示す模式図であり、図2(a)は加工前の状態を示すものであり、図2(b),(c)は、マスクを用いて多層膜を付加した後の状態を示すものである。(a)〜(c)の各図の上段は多層膜を成膜する際に用いたマスクを示しており、各図の中段は反射面の層数分布を示しており、各図の下段は多層膜反射鏡の断面図を示している。
【0043】まず、図2(a)に示す多層膜反射鏡を準備する。この多層膜反射鏡は、基板1と、この基板1上に屈折率の異なるA,B二種類の物質を一定の周期長dで交互に積層した多層膜2と、から構成されている。
【0044】多層膜反射鏡は、X線露光装置のX線光学系を構成する多層膜反射鏡のうちの1枚であり、多層膜成膜後に一度投影光学系として組み立てて調整がなされ、露光波長である波長13nmを用いた干渉計において光学系全体として波面収差が測定される。この波面収差を改善するために、この多層膜反射鏡における反射波面をどのように修正すればよいかが計算され、その修正波面を得るために多層膜を鏡上のどの位置でどれだけ付加すればよいかの計算がなされる。
【0045】次に、この計算から、この多層膜反射鏡の中央部をわずかに変形させるよう、多層膜の一部を付加する補正加工を行う。すなわち、多層膜を成膜する成膜チャンバ(図示せず)を準備し、この成膜チャンバ内に図2(a)の多層膜反射鏡を挿入し、成膜チャンバ内において多層膜反射鏡の多層膜2の上に図2(b)に示すマスク5を設置する。このマスク5と多層膜2とは非接触で配置する。次いで、このマスク5をマスクとして多層膜2の表面に多層膜一層対3aを成膜する。このようにして多層膜一層対3aは多層膜2の表面の所定領域に形成される。
【0046】次いで、成膜チャンバから基板1及びマスク5を取り出した後、成膜チャンバ内に図2(c)に示すマスク6を設置し、基板1を挿入する。このマスク6と多層膜2は非接触で配置される。次いで、このマスク6をマスクとして一層対3aの上に多層膜一層対3bを成膜する。これにより、多層膜一層対3bは一層対3aの表面の所定領域に形成される。このようにして一層対3a,3bからなる多層膜付加部4を形成している。
【0047】前記実施の形態によれば、非接触のマスク5,6を用いて多層膜2の表面の所定領域上に多層膜を付加している。このように多層膜を付加することによって多層膜の面形状を補正すれば、従来技術のように補正後の多層膜にダメージが残ることを防止できる。従って、多層膜のダメージによる反射率の低下を抑制でき、多層膜にダメージを与えずに多層膜の層数を制御して多層膜の面形状を補正することが可能となる。
【0048】尚、前記実施の形態では、成膜チャンバからマスク5を取り出した後、成膜チャンバにマスク6を挿入して設置しているが、成膜チャンバ内に複数のマスクを保持し、成膜範囲が変わる毎にマスクを自動的に交換する機構を設けることも可能である。この場合は、成膜チャンバから基板を取り出さなくても部分的に付加層数が異なる第2の多層膜を形成することが出来る。具体的には、例えば開口形状の異なるマスクを一列又は円周上に配置し、成膜層数に応じてスライド又は回転させる方式などを用いることが好ましい。
【0049】また、前記実施の形態では、非接触のマスク5,6を用いて多層膜2の表面の所定領域上に多層膜を付加しているが、これに限定されるものではなく、他の方法により多層膜を付加することも可能である。例えば、開口部分の形状が複雑な場合にはレジストパターンをマスクにすることも可能である。例えばEB描画法を用いれば、個々の基板に必要とされる補正部分が複雑な場合でも、目標の部分のみに制御性良く第2の多層膜を付加することが出来る。
【0050】また、第2の多層膜を付加する他の方法として、光CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いることも可能である。光CVD法を用いれば、反応を促進する光を収束させてビーム状にすることにより、微小領域に成膜することができる。このため、マスクや膜厚分布補正治工具を用いなくても、多層膜反射面上の任意の部分へ多層膜を形成することが出来る。従って、部分的に付加層数が異なる第2の多層膜を形成することが可能となる。
【0051】また、第2の多層膜を付加する他の方法として、所望の膜厚分布を形成できる成膜装置を利用しても良い。この成膜装置は、中心対称以外の膜厚分布を得るため、多層膜反射面と多層膜材料源との間に任意の形状の膜厚補正部材を設け、この膜厚補正部材又は基板を任意の速度で回転又は移動させることによって、所望の膜厚分布が得られるものである。これは、特開平10−26698、特開平10−30170の明細書に記載されている。この成膜装置を用いれば、多層膜反射面上の任意の部分に多層膜を形成できるので、部分的に付加層数が異なる第2の多層膜を形成することが出来る。
【0052】また、前記実施の形態による非接触のマスク5,6を用いて多層膜2の表面の所定領域上に多層膜を付加する方法に加えて、多層膜付加の加工量をin-situで検出する機構を用いることも可能である。この機構を用いれば、第2の多層膜を積層しながら、その積層量をモニターできるので、最適な補正量となった時点ですみやかに積層を終了させることができる。
【0053】図3(a)は、前記実施の形態による第2の多層膜を付加する方法を用いて製造した多層膜反射鏡を示す断面図である。すなわち、基板1上に屈折率の異なる二種類の物質を一定の周期長dで交互に積層した多層膜2を形成する。次いで、この多層膜2の表面の所定領域上に多層膜一層対xを形成し、この多層膜一層対xの表面の所定領域上に多層膜二層対yを形成する。このようにして一層対x及び二層対yからなる多層膜付加部7を形成している。
【0054】これに対して、図3(b)は、第2の多層膜を付加する他の方法を用いて製造した多層膜反射鏡を示す断面図である。なお、図3(b)に示す製造された多層膜反射鏡は、図3(a)に示す多層膜反射鏡と同一形状を有している。
【0055】この多層膜反射鏡の製造方法は、多層膜を表面から一層対ずつ除去する方法も併用して、目標の波面となるよう一部分には多層膜を積層し、別の一部分は多層膜を除去したものである。それぞれの工程で加工量が少なくなる場合に、この方法を用いることが好ましい。
【0056】すなわち、図3(b)に示すように、基板1と、この基板1上に屈折率の異なるA,B二種類の物質を一定の周期長dで交互に積層した多層膜2と、から構成された多層膜反射鏡を準備する。次いで、この多層膜反射鏡を投影光学系として組み立てて調整がなされ、露光波長である波長13nmを用いた干渉計において光学系全体として波面収差が測定される。この波面収差を改善するために、この多層膜反射鏡における反射波面をどのように修正すればよいかが計算され、その修正波面を得るために多層膜を鏡上のどの位置でどれだけ除去及び付加すればよいかの計算がなされる。
【0057】次いで、この計算から、この多層膜反射鏡の多層膜の一部を除去及び付加する補正加工を行う。つまり、まず、多層膜2の最上層に例えばイオンビームを照射することにより、該最上層の一層対xの所定部分を除去して除去部を形成した後、この一層対xの表面の所定領域上に多層膜二層対yを成膜する。この際の成膜方法としては、前述したものと同様の方法を用いる。例えば、多層膜と非接触のマスクを用いて、このマスクをマスクとして多層膜一層対xの表面に二層対yを成膜する。このようにして一層対x及び二層対yからなる多層膜補正部を形成している。
【0058】なお、多層膜一層対xの所定部分を除去する際、及び、多層膜二層対yを成膜する際、in-situで補正量をモニタしながら行うことが好ましい。これにより、最適な補正量となった時点で速やかに補正加工を終了させることが出来る。加工量のモニタパラメータとしては、多層膜の積層厚さ、除去膜厚又は反射波面を検出した波面の変化量などが挙げられる。
【0059】図4は、本発明に係る実施の形態により波面補正を行った多層膜反射鏡を備えたX線露光装置の一例を示す構成図である。
【0060】X線露光装置は、主に軟X線光源S、コンデンサC、照明光学系、マスクMのステージ(図示せず)、投影光学系、ウエハWのステージ(図示せず)などにより構成されている。軟X線光源Sには、プラズマ励起用のレーザーLからなるレーザープラズマ光源の他に放電プラズマ光源や放射光などが使用される。照明光学系(IR1、IR2、IR3およびIR4等)は、反射面に斜め方向から入射した軟X線を反射させる斜入射ミラー、反射面が多層膜により形成される多層膜ミラー、および所定の波長の軟X線のみを透過させるフィルター等により構成されている。この照明光学系によってマスクM上を所望の波長の軟X線で照明する。
【0061】軟X線の波長域では透明な物質は存在しないので、マスクMには従来の透過型のマスクではなく反射型のマスクが使用される。投影結像光学系は複数の多層膜ミラー(PR1、PR2、PR3およびPR4)等により構成されている。マスクM上に形成された回路パターンは、投影結像光学系によりレジストが塗布されたウエハW上に結像して該レジストに転写される。なお、軟X線は大気に吸収されて減衰するため、その光路は全て所定の真空度(例えば、1×10-5Torr以下)に維持されている。
【0062】前記照明光学系、前記マスクM及び前記投影光学系のうちの少なくとも一つに実施の形態の多層膜反射鏡を有する。
【0063】尚、本発明は前記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、前記実施の形態では、EUVリソグラフィーで使われる波長13.4nmのMo/Si多層膜について説明しているが、本発明はそれに限定されるものではなく、他の波長域、他の多層膜材料に対しても本発明を適用することが可能である。また、下層の第1の多層膜と上層の第2の多層膜を構成する材料は必ずしも同じである必要はない。
【0064】また、前記実施の形態では、露光装置の軟X線光学系に前記多層膜反射鏡を適用しているが、軟X線光学系は露光装置に限定されるものではなく、他の軟X線光学系に多層膜反射鏡を適用することも可能である。
【0065】(実施例1)以下、本発明に係る実施例1について説明する。実施例1は、本発明をEUV露光装置の投影光学系に適用した例である。この投影光学系は、6枚の非球面ミラーから構成されており、開口数(NA)が0.25、倍率が1/4でリングフィールド状の露光領域を有している。
【0066】まず、従来の研磨加工技術により各非球面ミラーを製作した。各ミラーの形状精度は、0.5nmRMSであった。これらを組み立てて得られる波面収差は2.4nmRMSである。波長13.4nmで使用するためには、波面収差は1nmRMS程度以下に抑える必要があるので、このままではミラーの形状精度が不足である。
【0067】次に、各非球面ミラーの反射面にMo/Si多層膜を形成した。まず、周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を40層積層した。ここでΓは多層膜の周期長に対するMo層の厚さの比である。多層膜はイオンビームスパッタリングにより成膜した。
【0068】次いで、この多層膜の上に部分的に多層膜を成膜して反射波面の補正を行った。周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を一層対付加すると、光路長が0.2nm変化する。多層膜を付加する範囲および付加層数は各々のミラーの波面測定結果から、光学設計ソフトウエアを用いて算出した。付加する多層膜の範囲を制限するマスク(即ち、多層膜を付加する領域が開口されたマスク)を0.2nmのステンレス板をエッチングして作成した。このマスクを用いてイオンビームスパッタリング装置で周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を付加し、各ミラーの補正を行ったところ、形状精度を0.15nmRMSに低減することが出来た。
【0069】これらの補正したミラーを鏡筒機構内に組み込んで波面収差が最小になるよう調整を行ったところ、波面収差を0.8nmRMSにすることが出来た。これは回折限界の結像性能を得るために充分な値である。
【0070】前記実施例1によれば、多層膜の表面を加工して反射波面形状を補正する方法において、その補正を成膜によって行っているため、従来技術のような多層膜へのダメージを与えることを防止できる。従って、光学系の波面収差を低減してかつ反射率を維持できるので、結像特性を向上させることが出来る。
【0071】(実施例2)以下、本発明に係る実施例2について説明する。実施例2は、本発明をEUV露光装置の投影光学系に適用した例であり、実施例1と同一部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0072】各非球面ミラーの反射面に形成するMo/Si多層膜は、マスク移動機構付きのイオンビームスパッタリングにより成膜した。
【0073】光学設計ソフトウエアを用いて算出した結果に基づき移動マスクの移動量を決定し、マスク移動機構付きのイオンビームスパッタリング装置で周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を付加し、各ミラーの補正を行ったところ、形状精度を0.15nmRMSに低減することが出来た。
【0074】前記実施例2においても実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0075】(実施例3)以下、本発明に係る実施例3について説明する。実施例3は、本発明をEUV露光装置の投影光学系に適用した例であり、実施例1と同一部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0076】光学設計ソフトウエアを用いて算出した結果に基づき、光CVD装置で周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を付加し、各ミラーの補正を行ったところ、形状精度を0.15nmRMSに低減することが出来た。
【0077】前記実施例3においても実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0078】(実施例4)以下、本発明に係る実施例4について説明する。実施例4は、本発明をEUV露光装置の投影光学系に適用した例であり、実施例1と同一部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0079】光学設計ソフトウエアを用いて算出した結果に基づき、付加する多層膜の範囲を制限するように、多層膜上にレジストパタンをEB描画法で製作した。このレジストパタンを用いてイオンビームスパッタリング装置で周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を付加した。付加する層数が多い部分はいったんレジストパタンを剥離し、再度層数が多い部分のみがスペース部となるようにレジストパタンを作製して必要層数の多層膜を成膜した。このように各ミラーの補正を行ったところ、形状精度を0.15nmRMSに低減することが出来た。
【0080】前記実施例4においても実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0081】(実施例5)以下、本発明に係る実施例5について説明する。実施例5は、本発明をEUV露光装置の投影光学系に適用した例であり、実施例1と同一部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0082】多層膜の上に部分的に多層膜を成膜して反射波面の補正を行う際、周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜を一層対付加または削除すると、光路長が0.2nm変化する。多層膜を付加する範囲および削除する範囲とそれぞれの層数は各々のミラーの波面測定結果から、光学設計ソフトウエアを用いて算出した。付加する多層膜の範囲および削除する多層膜の範囲を制限するマスク(即ち、多層膜を付加する領域または削除する領域が開口されたマスク)を0.2nmのステンレス板をエッチングして作成した。このマスクを用いてアシストイオン源付きのイオンビームスパッタリングに干渉計が付随した装置で、周期長6.8nm、Γ1/3の多層膜の付加と削除を行った。
【0083】この装置はスパッタリング部と干渉計部に分かれており、基板が成膜、除去、測定の各工程によって基板の位置や角度等を変えられる駆動機構が備わっている。多層膜の付加はイオンビームスパッタリングで行い、多層膜の削除はアシストイオン源によりIBMで行った。この装置では、多層膜の付加及び多層膜の削除の際には、1層ずつ加工を終了する毎に干渉計測定位置に基板を移動させ、波面の形状を観察することが出来る。各ミラーの補正を行ったところ、形状精度を0.15nmRMSに低減することが出来た。
【0084】前記実施例5によれば、多層膜の表面を加工して反射波面形状を補正する方法において、その補正を成膜及び剥離によって行っているため、従来技術のような多層膜へのダメージを与えることを少なくできる。従って、光学系の波面収差を低減してかつ反射率を維持できるので、結像特性を向上させることが出来る。
【0085】また、実施例1〜5で製作した投影光学系をそれぞれEUV露光装置に組み込んで露光テストを行ったところ、どの投影光学系でも30nmL&S(ラインアンドスペース)の微細なパターンまで解像することが出来た。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第1多層膜上の所望の範囲内に、周期長が第1多層膜とほぼ等しい第2多層膜を付加している。したがって、多層膜にダメージを与えることなく多層膜の層数を制御して多層膜の面形状を補正した多層膜反射鏡及びその製造方法、多層膜反射鏡を備えた軟X線露光装置及び軟X線光学系を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
【出願日】 平成13年9月5日(2001.9.5)
【代理人】 【識別番号】100100413
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 温 (外1名)
【公開番号】 特開2003−75591(P2003−75591A)
【公開日】 平成15年3月12日(2003.3.12)
【出願番号】 特願2001−268322(P2001−268322)