| 【発明の名称】 |
放射性物質用密閉容器およびその組立て方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅田 和雄 【住所又は居所】兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内
【氏名】松永 健一 【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
【氏名】村上 和夫 【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
【氏名】阿部 岩司 【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
【氏名】入野 光博 【住所又は居所】東京都港区高輪2−19−13 株式会社菱友システム技術内
【氏名】岡田 正廣 【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区和田宮通7丁目1番14号 西菱エンジニアリング株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】本発明の放射性物質用密閉容器の課題は、一次蓋を容器本体に溶接接合する溶接ビート厚さを従来に比較して小さくして、一次蓋を容器本体に対して溶接接合を施す際における容器本体の変形を防止し、容器本体と蓋との溶接による接合を良好な形態で得ることにある。
【解決手段】上端が開放され内部に放射性物質が収納された金属からなる容器本体12と、容器本体の周壁部内周面に取付けられ支持部材13と、容器本体の内部に配置されて支持部材に載置されて支持された遮蔽蓋14と、この遮蔽蓋の上側に位置して容器本体の内部に配置されて容器本体に溶接を施して接合される一次蓋15と、一次蓋の上側に位置して容器本体に水平に配置され容器本体に溶接を施して接合された二次蓋16と、一次蓋を容器本体に固定するねじ棒21(固定手段)とを具備する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上端が開放され内部に放射性物質が収納された金属からなる容器本体と、この容器本体の周壁部内周面に取付けられた支持部材と、前記容器本体の内部に配置されて前記支持部材に載置支持された遮蔽蓋と、この遮蔽蓋の上側に位置して前記容器本体の内部に配置されて前記容器本体に溶接を施して接合された一次蓋と、この一次蓋の上側に位置して前記容器本体に配置され前記容器本体に溶接を施して接合された二次蓋と、前記一次蓋を前記容器本体に固定する蓋固定手段とを具備することを特徴とする放射性物質用密閉容器。 【請求項2】 前記蓋固定手段は、前記一次蓋の周縁部から前記遮蔽蓋の周縁部を上下方向に貫通して挿通されるとともに下端部が前記支持部材に固定され且つ上端部が前記一次蓋を押える棒部材であることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質用密閉容器。 【請求項3】 前記蓋固定手段は、前記容器本体の内面に形成されたねじ部と、前記一次蓋の外周面に形成され前記ねじ部に螺合されるねじ部とを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質用密閉容器。 【請求項4】 上端が開放され内部に放射性物質が収納された金属からなる容器本体と、この容器本体の周壁部内周面に取付けられた支持部材と、前記容器本体の内部に配置されて前記支持部材に載置支持された遮蔽蓋と、この遮蔽蓋の上側に位置して前記容器本体の内部に配置され前記容器本体に溶接を施して接合された蓋とを具備する密閉容器において、前記遮蔽蓋を前記容器本体の上端開放部から内部に挿入するに際して、前記支持部材に着脱可能に取付けて前記容器本体の上端開放部から上方に突出する複数の案内棒を前記容器本体の内部に直立して設け、前記遮蔽蓋に上下方向に貫通して形成した複数の孔に前記案内棒を通して案内しながら前記遮蔽蓋を下降して前記容器本体の上端開放部から前記容器本体の内部に挿入することを特徴とする放射性物質用密閉容器の組立て方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は放射性物質用密閉容器およびその組立て方法に関する。 【0002】 【従来の技術】原子力発電所で発生した使用済み核燃料(放射性物質)については、密閉容器に収納して中間処理施設へ輸送して所定期間貯蔵し、その後再処理施設へ輸送して再処理することにより再び燃料として利用することが行なわれている。この使用済み核燃料を収納する密閉容器はコンクリートからなる外部容器に収納する形式のもの(コンクリートキャスク)と、外部容器と一体化した形式のもの(金属キャスク)とがある。 【0003】前者の形式の密閉容器は、上端が開放され内部に放射性物質が収納された金属からなる容器本体と、この容器本体の周壁部内周面に取付けられ支持部材と、前記容器本体の内部に水平に配置されて支持部材に載置されて支持された遮蔽蓋と、この遮蔽蓋の上側に位置して容器本体の内部に配置されて容器本体に溶接を施して接合された一次蓋と、この一次蓋の上側に位置して容器本体に水平に配置され容器本体に溶接を施して接合された二次蓋とを具備するものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この使用済み核燃料を収納する従来の密閉容器では容器本体と、これを閉塞する蓋との接合において問題が生じている。 【0005】すなわち、一次蓋を容器本体と接合するために所定の接合強度とシール性をもたせるためにTIG溶接などの溶接により大きな溶接ビード厚さ(例えば16mm)をもって溶接を施しており、このために溶接時に容器本体に大きな熱が入力されている。このため、一次蓋に対する溶接を施した後に金属からなる容器本体には大きな熱変形が発生し、続いて二次蓋を容器本体に接合するために容器本体の内部に配置すると、熱変形した容器本体の断面形状が二次蓋の外形形状に合致しなくなる。そこで、二次蓋を容器本体に良好に接合するためには容器本体の内周面、または二次蓋の外周面を機械加工により切削して修正することが必要となり、大きな手間と経費を必要とすることになる。そして、この機械加工は使用済み燃料を密閉容器に収納する原子力発電所などの現地で実施する必要があるので、費用面と加工精度の面で問題が大きい。 【0006】また、この密閉容器の組立てにおいて容器本体に使用済み核燃料を挿入する工程は、容器本体を水を溜めたプールの内部に立てて配置し、核燃料を上方から吊り下げて容器本体の上端開放部から内部に挿入し、次いで遮蔽蓋を上方から吊り下げて容器本体の上端開放部から内部に挿入して嵌合し、その後容器本体をプールから取出すようにしている。この工程において遮蔽蓋を容器本体の内部に挿入する作業は水中において行うために、遮蔽蓋を容器本体の上端開放部に位置を合せて周壁部に衝突しないように内部に挿入することが大変難しいので、遮蔽蓋の外周面と容器本体の周壁部内面との間の隙間を十分大きく(5〜10mm)設定して余裕を持たせ、遮蔽蓋を容器本体の内部に挿入する際に周壁部に衝突することを回避するようにしている。 【0007】ところで、万が一、地震などの仮想的事故により容器本体を収納した外部容器が転倒した場合には、金属からなる容器本体の周壁部が変形(楕円)して遮蔽蓋の外周面に衝突し、その断面変形量が容器本体の周壁部と遮蔽蓋の外周面との間の隙間の寸法に対応する。このため、容器本体の周壁部と遮蔽蓋の外周面との間の隙間寸法が大きいと容器本体の断面変形量が大きくなり、容器本体の断面変形量が大きいと遮蔽蓋の上側で容器本体の内部に配置された一次蓋および二次蓋との溶接による接合部が変形して、これらの蓋と容器本体との接合部における応力が大きくなるとともにシールの度合いが低下することがある。 【0008】従って、これらのことから従来の密閉容器においては容器本体と蓋との溶接による接合を良好な形態で得ることが要望されている。 【0009】本発明は、一次蓋を容器本体に溶接接合する溶接ビート厚さを従来に比較して小さくして、一次蓋を容器本体に対して溶接接合を施す際における容器本体の変形を防止し、容器本体と蓋との溶接による接合を良好な形態で得ることができる放射性物質用密閉容器を提供することを目的とする。 【0010】本発明は、遮蔽蓋と容器本体と間の隙間寸法を従来に比較して小さくして(0〜1m)、外部容器の仮想的な転倒時における容器本体の変形を小さく抑え、容器本体と蓋との溶接による接合を良好な形態で得ることができる放射性物質用密閉容器の組立て方法を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明の放射性物質用密閉容器は、上端が開放され内部に放射性物質が収納された金属からなる容器本体と、この容器本体の周壁部内周面に取付けられ支持部材と、前記容器本体の内部に配置されて前記支持部材に載置支持された遮蔽蓋と、この遮蔽蓋の上側に位置して前記容器本体の内部に配置されて前記容器本体に溶接を施して接合された一次蓋と、この一次蓋の上側に位置して前記容器本体に配置され前記容器本体に溶接を施して接合された二次蓋と、前記一次蓋を前記容器本体に固定する蓋固定手段とを具備することを特徴とする。 【0012】請求項2の発明は、請求項1に記載の放射性物質用密閉容器において、前記蓋固定手段は、前記一次蓋の周縁部から前記遮蔽蓋の周縁部を上下方向に貫通して挿通されるとともに下端部が前記支持部材に固定され、且つ上端部が前記一次蓋を押える棒部材であることを特徴とする。 【0013】請求項3の発明は、請求項1に記載の放射性物質用密閉容器において、前記蓋固定手段は、前記容器本体の内面に形成されたねじ部と、前記一次蓋の外周面に形成された前記ねじ部に螺合されるねじ部とを有するものであることを特徴とする。 【0014】請求項4の発明の放射性物質用密閉容器の組立て方法は、上端が開放され内部に放射性物質が収納された金属からなる容器本体と、この容器本体の周壁部内周面に取付けられた支持部材と、前記容器本体の内部に配置されて前記支持部材に載置支持され遮蔽蓋と、この遮蔽蓋の上側に位置して前記容器本体の内部に配置された前記容器本体に溶接を施して接合された蓋とを具備する密閉容器において、前記遮蔽蓋を前記容器本体の上端開放部から内部に挿入するに際して、前記支持部材に着脱可能に取付けて前記容器本体の上端開放部から上方に突出する複数の案内棒を前記容器本体の内部に直立して設け、前記遮蔽蓋に上下方向に貫通して形成した複数の孔に前記案内棒を通して案内しながら前記遮蔽蓋を下降して前記容器本体の上端開放部から前記容器本体の内部に挿入することを特徴とする。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は密閉容器と外部容器を示す断面図、図2は密閉容器における支持部材の配置を示す平面図、図3は密閉容器における蓋接合部を拡大して示す断面図である。 【0016】図1において1は外部容器で、これは上端部が形成された立て形の円筒体をなすコンクリートにより形成された容器本体2と、この容器本体2の上端開放部に嵌合された円板形をなすコンクリートからなる蓋3とを備え、内部には密閉容器11が格納されている。容器本体2の下端部には空気入口4が形成され、容器本体上端部には空気出口5が形成され、外部の空気が容器本体2の空気入口4から内部へ取入れられ、この空気が容器本体2の内部に格納された密閉容器11に収納された使用済み核燃料から発生する熱により熱せられて容器本体12の内部を上昇して空気出口5から外部へ流出して放熱を行うようになっている。 【0017】密閉容器11は、上端が開放された立形の円筒体をなすステンレス鋼などの金属により形成された容器本体12を備えており、この容器本体12の内部には複数の使用済み核燃料101が立てた状態で収納、配置されている。容器本体12の上端開放部の内部には支持部材13に支持された遮蔽蓋14、一次蓋15および二次蓋16が下側から水平に重なりあって嵌合、配置されている。 【0018】支持部材13はステンレス鋼などの金属により形成されたもので、複数個(例えば4個また8個、ここでは8個)用意される。これら複数個の支持部材13は、容器本体12の内周面において図2に示すように容器本体円周方向に等間隔を存した箇所で且つ容器本体上端から前記各蓋14〜16が配置される高さを引いた位置に水平に配置され、各支持部材13の外周面が容器本体12の周壁部内周面に溶接を施して接合固定されている。 【0019】遮蔽蓋14はステンレス鋼などの金属により形成された円蓋をなすもので、使用済み核燃料101から発生する放射線を遮蔽するに必要な厚さを有している。遮蔽蓋14は容器本体12の上端開放部から内部に挿入、下降されて支持部材13上に水平に載置されて支持されている。なお、遮蔽蓋14の外周面と容器本体12の周壁部内周面との間には、水中で遮蔽蓋14を容器本体12の内部に挿入する際の逃げとして隙間Sが存在している。 【0020】一次蓋15および二次蓋16は容器本体12の上端開放部を封止するもので、ステンレス鋼などの金属により形成された円板をなしており、一次蓋15および二次蓋16は水中で容器本体12に挿入する必要がないとともに容器本体12を封止するものであることから、外周面が容器本体12の周壁部内周面と当接するようになっている。一次蓋15は容器本体12の上端開放部から内部に挿入、下降されて遮蔽蓋14の上側に水平に配置されてその上面に当接され、TIG溶接などの溶接を施されて溶接ビート17により外周面が容器本体12の周壁部内周面に接合されている。二次蓋16は容器本体12の上端開放部から内部に挿入、下降されて一次蓋15の上側に水平に配置されてその上面に当接され、TIG溶接などの溶接を施されて溶接ビート18により外周面が容器本体12の周壁部内周面に接合されている。 【0021】そして、一次蓋15は蓋固定手段により容器本体12に固定されており、この実施の形態では蓋固定手段として棒部材、すなわちねじ棒21を用いている。すなわち、支持部材13には複数のねじ孔22が周方向に並べて形成されており、このねじ孔22は支持部材13の上面から垂直方向に沿って適宜な深さで穿たれている。遮蔽蓋14の外周縁部には複数の貫通孔23が各支持部材13のねじ孔22と同位置に周方向に並べて形成されており、この貫通孔23は遮蔽蓋14の上面と下面とを垂直方向に沿って貫通して形成されている。一次蓋15の外周縁部には複数の貫通孔24が各支持部材13のねじ孔22と同位置に周方向に並べて形成されており、この貫通孔24は一次蓋15の上面と下面とを垂直方向に沿って貫通して形成されているとともに、上端には大径の凹部24aが形成されている。 【0022】ねじ棒21はボルトが用いられ、下端部21aにねじ部21aが、上端部に六角形の頭部21bが夫々形成されている。このねじ棒21の長さは一次蓋15の厚さと遮蔽蓋14の厚さに支持部材13のねじ孔22の深さを加えた大きさである。ねじ棒21は支持部材13のねじ孔22の数と同数が使用されている。 【0023】そして、ねじ棒21は一次蓋15の上側から一次蓋15の貫通孔24および遮蔽蓋14の貫通孔23に挿通されて、下端部のねじ部21aが遮蔽蓋14の下側へ突出して支持部材13のねじ孔22に螺挿されているとともに、頭部21bが一次蓋15の凹部24aに入り込んでいる。すなわち、ねじ部21aをねじ孔22に螺挿してねじ棒21を締付ける向きに回転して下降することにより、頭部21bの下面が凹部24aの下面を上側から強固に押付ける。換言すればねじ棒21が遮蔽蓋14を介して容器本体12に取付けた支持部材13に固定する。そして、各支持部材13に形成された各ねじ孔22に螺挿されて各支持部材13に取付けられた複数のねじ棒21が夫々一次蓋15の外周部を周方向に分散して押え付けて支持部材13に固定する。これにより一次蓋15の外周部は、蓋固定手段である複数のねじ棒21により溶接を施して容器本体12に接合した場合と同等の接合強度を持って容器本体12に固定されている。 【0024】このため、一次蓋15の外周面と容器本体12の内周面との間には、従来のように一次蓋15を容器本体12に必要とする強度をもって接合するために大きな溶接ビード(例えば16mm)を形成する溶接を施す必要が無く、一次蓋15の外周面と容器本体12の内周面との間には、この両者の間に生じる隙間を埋めて封止するためだけの小さい溶接ビート17を形成する溶接が施されている。すなわち、この溶接ビート17の厚さTは約2mm程度で従来における接合固定用溶接の溶接ビートの厚さ16mmに比較して大変小さい値である。 【0025】従って、蓋固定手段により一次蓋15を容器本体12に固定して容器本体12に対する一次蓋15の固定強度を確保するので、一次蓋15を容器本体12に溶接接合する溶接ビート厚さを従来に比較して小さくすることができ、一次蓋15を容器本体12に対して溶接接合を施す際における容器本体12の変形を小さく抑えることができる。そして、二次蓋16を容器本体12に溶接を施して接合する際には容器本体12に機械加工を施す必要がなく、機械加工を施すことに伴う経済的損失の発生を抑えることができる。 【0026】この実施の形態では、蓋固定手段として一次蓋15および遮蔽蓋14を貫通して各支持部材13に固定される複数本のボルト型のねじ棒21を用いて、遮蔽蓋14を周方向全体に亘り確実に容器本体12に固定することができる。 【0027】なお、このねじ棒21はねじ部21aを各支持部材13のねじ孔22に螺挿して取付けているが、これに加えて溶接を施して各支持部材13に接合してより強固に取付けるようにしても良い。また、蓋固定手段としてねじ棒に代えてねじを有しない棒材を使用し、各支持部材13にねじを有しない孔を形成して、棒材を孔に挿入して溶接接合するようにしても良い。さらに、ねじ棒21はボルトと同様な六角形の頭部21bを設けず、代りに頭部の位置にねじ部を形成してナットを螺合して一次蓋15を抑えるようにしても良い。 【0028】また、遮蔽蓋14と一次蓋15との接触部における水はけを良くするために遮蔽蓋14の上面には半径方向に沿う多数の溝14aが形成され、一次蓋15と二次蓋16との接触部における水はけを良くするために一次蓋15の上面に半径方向に沿う多数の溝15aと周方向に沿う多数の溝15bが形成されている。 【0029】この実施の形態において、遮蔽蓋14を容器本体12に挿入する組立て方法について図7を参照して説明する。図7はこの組立て方法を示している。 【0030】遮蔽蓋14を容器本体12の上端開放部から内部へ挿入するに際しては、案内棒31を例えば各支持部材13の数に相当する数を用意する。これら案内棒31はステンレス鋼などの金属からなるもので、例えば支持部材13から容器本体12の上端開放部までの高さに遮蔽蓋14の厚さを加えた大きさ以上の長さを有している。これら案内棒31の一端部にねじ部31aが形成されている。これら案内棒31は垂直にして容器本体12の上端開放部から内部に挿入してねじ部31aをねじ孔22に螺挿して支持部材13に取付ける。このようにして各案内棒31を各支持部材13の各ねじ孔22に立てて取付ける。この場合、各案内棒31aの上部は容器本体12の上端開放部から上側へ突出する。 【0031】次いで、この状態で容器本体12を水を溜めたプールの内部に沈下して配置する。容器本体12の内部に使用済み核燃料を挿入する。その後、容器本体12を案内棒13の上部が水面より上側へ突出するまで上昇させておき、遮蔽蓋14を容器本体12の上方で水平にして位置させ、そのまま下降して遮蔽蓋14の外周部に形成した各貫通孔23に、容器本体12の支持部材12に取付けた各案内棒31の上部を挿入する。これにより遮蔽蓋14は容器本体12の上端開放部に対して真上において外周面が容器本体12の周壁部内周面に衝突しない位置に位置される。この状態で遮蔽蓋14を下降すると、遮蔽蓋14は各貫通孔23を介して各案内棒31に案内されて垂直に下降して容器本体12の上端開放部に衝突することなく通過して内部に挿入され、さらに遮蔽蓋14は容器本体12の周壁部内周面に衝突することなく下降して各支持部材13の上面に達する。その後、各案内棒31を支持部材13のねじ孔22から取外す。なお、図3および図7に示すように遮蔽蓋14の下端面外周縁部を切り落として上側へ向かうに従い広がるテーパ部32を形成すると、遮蔽蓋14を容器本体12に挿入する際に、遮蔽蓋14の下端面外周縁部が容器本体12の上端開放部に衝突して破損することが無く、且つ遮蔽蓋14を容器本体12の内部に容易且つ安定して挿入できる、この組立て方法は、遮蔽蓋14に上下方向に貫通して形成した複数の孔22に案内棒31を通して案内しながら遮蔽蓋14を下降して上端開放部から容器本体12の内部に挿入するので、遮蔽蓋14と容器本体12と間の隙間Sの寸法を従来に比較して小さくしても、水中で遮蔽蓋14を容器本体12の上端開放部に簡単且つ精度良く位置合せして容器本体12に衝突することなく容器本体12の内部に挿入配置することが可能となり、遮蔽蓋14と容器本体12の周壁部との間の隙間Sの寸法を従来に比較して小さくすることができる。このため、遮蔽蓋14の直径の大きさは、その外周面と容器本体12の周壁部内周面との間の隙間Sの寸法が従来に比較して小さくなるように設定されている。従って、外部容器1の転倒時における容器本体12の変形を小さく抑え、容器本体12と一次蓋15および二次蓋16との溶接による接合が良好な形態で得ることができる。なお、この組立て方法では、一次蓋15を容器本体12に固定する構成である支持部材13のねじ孔22と遮蔽蓋14の貫通孔23を有効に利用している。 【0032】図4は遮蔽蓋14を容器本体12に固定する構成に係る他の実施の実施の形態を示す断面図である。この実施の形態では蓋固定手段として一次蓋15の外周面にねじ部41が形成され、容器本体12の周壁部内周面における一次蓋配置位置に一次蓋15の外周面に形成されたねじ部41が螺合するねじ部42が形成されている。すなわち、一次蓋15を容器本体12の上端開放部から内部に挿入して回転しながらねじ部41を容器本体12のねじ部42に螺合することにより、一次蓋15を容器本体12に固定することができる。 【0033】この実施の形態では、蓋固定手段としてねじ構造を採用しているので、一次蓋15を周方向に回転するだけの簡素な操作で一次蓋15を容器本体12に固定することができる。なお、図4に示すようようにねじ部42は容器本体12の上端開放部から連続して形成しても良く、この場合は二次蓋16の外周部もねじ部を形成して螺合させる。 【0034】図5および図6は遮蔽蓋14を容器本体12に固定する構成に係る他の実施の実施の形態を示すもので、図5は平面図、図6は断面図である。この実施の形態では、一次蓋15の外周縁に複数の係合爪51が周方向に間隔を存して形成され、容器本体12の周壁部内周面における一次蓋配置位置(同一高さ位置)には一次蓋15の係合爪51が係脱可能に係合する係合爪51と同じ数の係合溝部52が周方向に間隔を存して形成されている。一次蓋15の係合爪51は一次蓋15の中心軸線を中心として一次蓋15の外周面より大きい半径で描かれて円弧をなすもので、夫々同じ周方向長さを有するともに等間隔を存して形成されている。容器本体12の係合溝部52は、容器本体12の中心軸線を中心として一次蓋15の係合爪51が係合できる大きさの直径を有するもので、各係合溝部52の周方向の間隔寸法は一次蓋15の係合爪51が挿入できる大きさである。なお、容器本体12の周壁部内周面は上端開放部から係合溝部52までの部分が係合溝部52と同じ大きさの直径で描かれる円筒となっており、係合溝部52より下部は一次蓋15の外周面と同じ大きさの直径となっている。遮蔽蓋14の外周面は一次蓋15と同じ直径を有し、二次蓋16は一次蓋15の係合爪51の直径と同じである。 【0035】そして、一次蓋15を容器本体12に組込む際には、一次蓋15を容器本体12の上端開放部から内部へ挿入し下降して、一次蓋15の各係合爪51を容器本体12の各係合溝52の間の間隙に一致させて入り込ませ、次いで一次蓋15を回転して各係合爪51を周方向に変位させて容器本体12の各係合溝52の内部に係合する。これにより一次蓋15は容器本体12に固定される。 【0036】この実施の形態では、蓋固定手段としてねじ構造を採用しているので、一次蓋15を周方向に回転するだけの簡素な操作で一次蓋15を容器本体12に固定することができる。 【0037】なお、本発明は前述した実施の形態に限定されず、種々変形して実施することができる。 【0038】 【発明の効果】請求項1の発明の放射性物質用密閉容器によれば、蓋固定手段により一次蓋を容器本体に固定して容器本体に対する一次蓋の固定強度を確保するので、一次蓋を容器本体に溶接接合する溶接ビート厚さを従来に比較して小さくすることができ、一次蓋を容器本体に対して溶接接合を施す際における容器本体の変形を防止し、容器本体と蓋との溶接による接合を良好な形態で得ることができる。 【0039】請求項2の発明によれば、蓋固定手段として一次蓋および遮蔽蓋を貫通して支持部材に固定される複数本のボルト型の棒部材を用いて、遮蔽蓋を周方向全体に亘り確実に容器本体に固定することができる。 【0040】請求項3の発明によれば、蓋固定手段としてねじ構造を採用しているので一次蓋を周方向に回転するだけの簡素な操作で一次蓋を容器本体に固定することができる。 【0041】請求項4の発明の放射性物質用密閉容器の組立て方法によれば、複数の案内棒を用いて遮蔽蓋を案内しながら遮蔽蓋を下降して上端開放部から容器本体の内部に挿入するので、遮蔽蓋と容器本体と間の隙間寸法を従来に比較して小さくしても、水中で遮蔽蓋を容器本体の上端開放部に簡単且つ精度良く位置合せして容器本体に衝突することなく容器本体イオの内部に挿入配置することが可能となり、遮蔽蓋と容器本体との間の隙間寸法を従来に比較して小さくすることができ、従って外部容器の転倒時における容器本体の変形を小さく抑えて容器本体と蓋との溶接による接合を良好な形態で得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目5番1号
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| 【出願日】 |
平成13年10月19日(2001.10.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−130987(P2003−130987A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月8日(2003.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−322523(P2001−322523) |
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