| 【発明の名称】 |
コンクリート製貯蔵容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅田 和雄 【住所又は居所】兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内
【氏名】松永 健一 【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
【氏名】阿部 岩司 【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
【氏名】入野 光博 【住所又は居所】東京都港区高輪2−19−13 株式会社菱友システム技術内
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| 【要約】 |
【課題】放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリート製貯蔵容器を提供することにある。
【解決手段】コンクリートにより形成された容器本体12の底壁33内面上には支持構造体50が載置され、この支持構造体上にキャニスタ14が支持される。支持構造体は、複数の板状の支持部材64と、枠部材60とを有し、各支持部材は他の支持部材と溶接することなく互いに係合して連結され、容器本体の底壁内面に対し各支持部材が立位状態を維持した組立体62を構成している。この組立体は、枠部材の内側に溶接することなく嵌合保持されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】放射性物質が封入された密閉容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、上記容器本体の上端開口を閉塞したコンクリート製の蓋体と、上記容器本体の底壁内面上に配置された、上記収納部に収納された密閉容器を支持する支持構造体と、上記容器本体の底部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面とこの収納部に収納された上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記密閉容器を冷却し、上記排気口から排出する除熱部と、を備え、上記支持構造体は、複数の板状の支持部材と、枠部材とを有し、上記各支持部材は他の支持部材と溶接することなく互いに係合して連結され、上記容器本体の底壁内面に対し各支持部材が立位状態を維持した組立体を構成し、上記組立体は上記枠部材の内側に溶接することなく嵌合されていることを特徴とするコンクリート製貯蔵容器。 【請求項2】上記各支持部材は細長い板状に形成されているとともに、それぞれ側縁に開口したスリット部を有し、上記各支持部材は他の支持部材とスリット部同士を噛み合わせた状態で互いに係合して連結されていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート製貯蔵容器。 【請求項3】上記各支持部材は細長い矩形板状に形成されているとともに、それぞれ一方の側縁に開口した複数のスリット部を有し、上記各支持部材は他の複数の支持部材とスリット部同士が噛み合った状態で互いに係合して格子状の組立体を形成し、上記枠部材はほぼ円筒状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート製貯蔵容器。 【請求項4】上記支持部材は、細長い矩形板状に形成されそれぞれ一方の側縁に開口した複数のスリット部を有しているとともに上記底壁内面に対して放射状に延びた複数の第1支持部材と、円弧状に形成されそれぞれ一方の側縁に開口した複数のスリット部を有しているとともに上記底壁内面に対してほぼ同軸的に伸びた円弧状の第2支持部材と、を備え、上記第1および第2支持部材は、スリット部同士が噛み合った状態で互いに係合して組立体を形成し、上記枠部材はほぼ円筒状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート製貯蔵容器。 【請求項5】上記支持部材および枠部材には、冷却空気を流す通気孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコンクリート製貯蔵容器。 【請求項6】上記容器本体は、上記底壁内面に形成された位置決め部を有し、上記支持構造体の枠部材は、上記位置決め部と係合して上記底壁内面上に位置決めされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のコンクリート製貯蔵容器。 【請求項7】上記容器本体は、上記底壁内面に形成された排水用の傾斜部と、上記底壁に形成され上記傾斜部によって導かれた水を底壁外面側に排出するドレイン孔と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、発熱を伴う放射性物質を貯蔵管理するコンクリート製貯蔵容器、いわゆるコンクリートキャスクに関する。 【0002】 【従来の技術】原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の再使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等による湿式法、あるいは、キャスク等による乾式法が知られている。 【0003】乾式法は、水に代わり空気によって自然冷却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コストが低いことから注目を集め、開発が進められている。また、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあるが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽するコンクリートキャスクは、低コストであることから特に注目されている。コンクリートは、構造体として必要な強度が得られる等の利点も備えている。 【0004】このようなコンクリートキャスクは、上部および底部が閉塞された筒状のコンクリート容器を備え、このコンクリート容器内に、使用済燃料が封入された筒状の金属密閉容器、いわゆるキャニスタ、が収納されている。 【0005】一般に、キャニスタは、使用済燃料から発生した崩壊熱により加熱され200℃程度の高温となるため、コンクリートキャスクは、使用済燃料から発生した崩壊熱を除熱するための除熱構造を備えている。すなわち、コンクリート容器の内周面とキャニスタの外周面との間には、冷却空気流路として機能する環状の隙間が形成され、コンクリート容器の下端周縁部には吸気口が、また、容器の上端周縁部には排気口がそれぞれ設けられている。そして、吸気口からコンクリート容器内に導入された冷却空気としての外気を、冷却空気流路を流して自然対流させ排気口から排出することにより、キャニスタおよびコンクリート容器を除熱し冷却している。 【0006】このように構成されたコンクリートキャスクでは、上述した除熱構造により、使用済燃料の冷却、コンクリート層により放射線の遮蔽、キャニスタにより使用済燃料の密封を担保している。 【0007】また、通常、コンクリート容器の内面および外面は鋼板等によって被覆され、コンクリート容器の底壁内面も鋼板によって被覆されている。この底壁内面上には、複数のリブが放射状に配置され、鋼板に溶接されている。そして、これらのリブは、コンクリート容器内に収納されたキャニスタを支持する支持構造体として機能している。同時に、キャニスタの装填、取出し作業中等に、不慮の事故等に起因してキャニスタがキャスクの底壁上に落下した際、上記リブは潰れて衝撃を吸収し、ショックアブソーバとしても機能する。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のようにコンクリート容器の底壁内面上に支持構造体を溶接する構成とした場合、この溶接部で腐食が生じ易いという問題がある。すなわち、通常、溶接部には引張り残留応力が生じており、この部分で腐食し易い。また、コンクリート容器内の底部には吸気口から冷却空気が導入されるとともにキャニスタ底部の温度も比較的低いため、結露が生じ易く、水が溜まり易い。したがって、コンクリート容器内の底部に設けられた支持構造体は厳しい腐食環境に晒された状態にあり、上記のような溶接部で腐食が発生し易い。 【0009】そして、支持構造体に腐食が生じた場合、1)溶接継ぎ手部が強度を失いキャニスタの支持機能を喪失する、2)キャニスタ底部が直接コンクリート底と接触するためキャニスタに腐食を生じる恐れがある、3)ショックアブソーバ機能を喪失する等の問題が発生する。 【0010】この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、コンクリート容器の底部における腐食の発生を防止し、放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリート製貯蔵容器を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、この発明に係るコンクリート製貯蔵容器によれば、密閉容器を支持する支持構造体を、複数の支持板を互いに溶接することなく連結することにより構成し、溶接部を無くし、腐食の発生を防止している。 【0012】すなわち、この発明に係るコンクリート製貯蔵容器は、放射性物質が封入された密閉容器を収納する収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、上記容器本体の上端開口を閉塞したコンクリート製の蓋体と、上記容器本体の底壁内面上に配置された、上記収納部に収納された密閉容器を支持する支持構造体と、上記容器本体の底部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面とこの収納部に収納された上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記密閉容器を冷却し、上記排気口から排出する除熱部と、を備え、上記支持構造体は、複数の板状の支持部材と、枠部材とを有し、上記各支持部材は他の支持部材と溶接することなく互いに係合して連結され、上記容器本体の底壁内面に対し各支持部材が立位状態を維持した組立体を構成し、上記組立体は上記枠部材の内側に溶接することなく嵌合されていることを特徴としている。 【0013】上記コンクリート製貯蔵容器において、上記支持構造体は、それぞれスリット部を有した複数の矩形板状の支持部材を係合させることにより格子状の組立体を構成し、あるいは、矩形板状の第1支持部材と円弧状の第2支持部材とを係合させた組立体を備えている。 【0014】また、この発明に係るコンクリート製貯蔵容器によれば、容器本体の底壁内面に、排水用の傾斜部を設けるとともに、この傾斜部によって導かれた水を底壁外面側に排出するドレインを設けている。 【0015】上記のように構成されたコンクリート製貯蔵容器によれば、支持構造体はキャニスタを支持する部位に溶接部を持たない構成としたことから、腐食環境の厳しい容器本体内底部に配置された場合でも、腐食の発生を大幅に低減することが可能となる。また、容器本体の底壁内面に、排水用の傾斜部およびドレイン孔を設けることにより、底壁部の水を容器本体内に排水することができ、支持構造体の腐食を一層確実に防止することができる。従って、支持構造体により密閉容器を長期間に亘り安定して支持することができ、放射性物質を長期間に亘って安全に貯蔵することが可能となる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクについて詳細に説明する。 【0017】図1に示すように、コンクリート製貯蔵容器としてのコンクリートキャスク10は、コンクリートにより形成され遮蔽構造体として機能する容器本体12を備え、この容器本体内には、キャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、両端が閉塞した円筒形状の金属密閉容器からなり、その内部には、バスケット16により支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体封入されている。これらの使用済燃料集合体18は、例えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、キャニタ14は、封入された内部の放射性物質が外部に漏洩しないよう、溶接密閉構造を有している。 【0018】コンクリートキャスク10の容器本体12は、図1ないし図3に示すように、下端が底壁33によって閉塞された円筒形状を有し、例えば、高さ約6m、直径約4m程度に形成され、また、コンクリートの壁厚は、約0.9m程度に形成されている。容器本体12の上端開口は、外面が炭素鋼板によって覆われたコンクリート製の蓋20により閉塞されている。この蓋20は、複数のボルト21により容器本体12の上端にボルト止めされている。 【0019】また、容器本体12は、その外面が金属、例えば、炭素鋼板からなる外殻40によって被覆され、鋼板コンクリート構造をなしている。この外殻40は、容器本体12の内周面を覆ったほぼ円筒状の内ライナ30、外周面を覆ったほぼ円筒状の外ライナ32、上端面を覆った上端ライナ34、底面を覆った下端ライナ35により構成されている。内ライナ30は、例えば、40mm厚程度、外ライナ32は10mm厚程度に形成されている。そして、上端ライナ34および下端ライナ35は、溶接等により内ライナ30および外ライナ32に接合されている。 【0020】容器本体12と外ライナ32との結合性を高めるため、外ライナ32の内面には、この外ライナの軸方向ほぼ全域に亘って複数の外側スタッド36が突設され、容器本体12内に突出している。また、内ライナ30の下端部外面には複数の内側スタッド37が設けられ、容器本体12内に突出している。このように内ライナ30は、その下端部のみが内側スタッド37によって容器本体12に固定され、他の部分は容器本体の内周面に対して変位可能となっている。 【0021】容器本体12内には、内ライナ30および蓋20により、円柱形状の収納部22が形成されている。そして、この収納部22内にキャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収納部22の底面、つまり、底壁33の内面上に配置された後述の支持構造体50上に載置され、容器本体12と同軸的に支持されている。また、キャニスタ14は、その外周面が内ライナ30に対して所定の隙間、例えば、10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22内に収納されている。 【0022】そして、キャニスタ14の外周面と内ライナ30との間の隙間により、冷却空気が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷却空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に亘って、かつ、外周面の軸方向全長に亘って形成されている。 【0023】容器本体12の底部には複数、例えば4つの吸気口26が形成され、また、容器本体12の上端部には、同様に、4つの排気口28が形成され、それぞれ冷却空気流路24に連通している。4つの吸気口26は、容器本体12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、容器本体12の底面および底部外周面に開口している。また、排気口28は、容器本体12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、容器本体12の上端面および上端部外周面に開口している。なお、これらの排気口28は、容器本体12の上端面と蓋20とによって形成されている。 【0024】各吸気口26はクランク状に形成され、遮蔽性を考慮してほぼ直角に折れ曲がった屈曲部26aを有している。また、各吸気口26の内面は下端ライナ35によって覆われている。同様に、各排気口28はクランク状に形成され、ほぼ直角に折れ曲がった屈曲部28aを有している。また、排気口28の内面は、上端ライナ34および蓋20の炭素鋼板によって覆われている。 【0025】これらの吸気口26、排気口28、および冷却空気流路24は、コンクリートキャスク10の除熱部を構成している。すなわち、吸気口26から容器本体12内に導入された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を通ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニスタ14および容器本体12を除熱し冷却する。そして、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温した冷却空気は、排気口28から容器本体12の外部に排出される。 【0026】図4および図5に示すように、容器本体12の底壁33の内面上には、その中心部から放射状に延びた複数、例えば4本の排水溝52が形成されている。これらの排水溝52は、底壁33内面の中心から周縁に向かって下方に傾斜して延び、この発明における傾斜部を構成している。また、各排水溝52の下流側端部には、ドレイン孔54が開口している。このドレイン孔54は、排水溝52から底壁33を貫通して下方に延び、底壁33の下面に開口している。そして、容器本体12内の底に溜まった水は、排水溝52によって外周側に導かれ、ドレイン孔54を通って容器本体の外部に排水される。 【0027】また、底壁33の内面上には、位置決め部として機能するほぼ環状のリブ56が設けられている。このリブ56は、下端ライナ35と一体に成形され容器本体12と同軸的に位置している。そして、支持構造体50は、このリブ56と係合することにより底壁33と同軸的に位置決めされている。 【0028】図4ないし図6に示すように、支持構造体50は、円筒状の枠部材60と、この枠部材の内側に嵌合保持された格子状の組立体62と、を備えている。組立体62は、複数の矩形板状の支持部材64を溶接することなく互いに係合して連結することにより構成されている。 【0029】すなわち、各支持部材64は複数のスリット66を有し、これらのスリットは、支持部材の一側縁に開口しているとともに、互いに平行に、かつ、所定の隙間を置いて形成されている。そして、例えば、3枚の支持部材64を互いに平行に、かつ、スリット66が上方を向くように配置し、また、4枚の支持部材64を上記3枚の支持部材と直交する方向に沿って互いに平行に、かつ、スリット66が下方を向くように配置し、これら7枚の支持部材をスリット66同士が噛み合った状態で互いに係合して連結することにより、格子状の組立体62を構成している。 【0030】また、枠部材60の内周面には複数の嵌合溝61が形成され、それぞれ枠部材60の軸方向に沿って延びている。そして、組立体62は、各支持部材64の両端部を対応する嵌合溝61内に嵌合することにより、溶接することなく枠部材60内の所定位置に配置され、格子状に保持されている。枠部材60の高さ、つまり、軸方向長さは、組立体62の高さよりも僅かに高く形成されている。 【0031】なお、各支持部材64および枠部材60には、冷却空気を流す複数の通気孔68が所定の間隔を置いて形成されている。また、支持部材64および枠部材60は、例えば、Cr+3Mo>34%の2相ステンレス(SUS329J4L、SUS329J3L)、あるいはスーパーステンレス(SUS317)等の腐食に強い金属によって形成されている。 【0032】このように構成された支持構造体50は、容器本体12の底壁33内面上に載置され、枠部材60がリブ56と係合することにより、所定に位置に位置決めされている。この状態で、支持構造体50の支持部材64は立位状態に維持され、枠部材60より僅かに低い位置に保持されている。そして、この支持構造体50の上に、キャニスタ14が支持されている。この際、支持部材64よりも上方に突出した枠部材60の上端部は、キャニスタ14の位置を規制する位置決め部としても機能する。 【0033】以上のように構成されたコンクリートキャスクによれば、キャニスタ14を支持する支持構造体50は、溶接部を持たない構成としたことから、腐食環境の厳しい容器本体12内底部に配置された場合でも、腐食の発生を大幅に低減することができる。また、支持構造体50の複数の支持部材64および枠部材60は、容器本体12の底壁内面に対して立位状態を維持した状態でキャニスタ14を支持しているため、不慮の事故等に起因してキャニスタ14が底壁33上に落下した際、潰れて衝撃を吸収し、ショックアブサーバとしても機能することができる。 【0034】また、支持構造体50の各支持部材64および枠部材60には通気孔68が形成され、容器本体12の吸気口26から導入された冷却空気はこれらの通気孔68を通って支持構造体50内を流れ、キャニスタ底部を乾燥状態に維持することができる。 【0035】更に、上記コンクリートキャスクによれば、容器本体12の底壁33内面に、排水溝52およびドレイン孔54を設けることにより、底壁部に溜まった水を容器本体12の外へ排水することができ、支持構造体50の腐食を一層確実に防止することが可能となる。従って、支持構造体50によりキャニスタ14を長期間に亘り安定して支持することができ、放射性物質を長期間に亘って安全に貯蔵することが可能となる。 【0036】次に、この発明の第2の実施の形態に係るコンクリートキャスクの支持構造体50について説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。 【0037】図7に示すように、第2の実施の形態によれば、支持構造体50は、円筒状の枠部材60と、この枠部材の内側に嵌合保持された組立体62と、を備えている。組立体62は、複数の矩形板状の第1支持部材64aおよび複数の円弧状の第2支持部材64bを溶接することなく互いに係合し連結することにより構成されている。 【0038】前述した実施の形態と同様に、各第1支持部材64aは図示しない複数のスリットを有し、これらのスリットは、第1支持部材の一側縁に開口しているとともに、互いに平行に、かつ、所定の隙間を置いて形成されている。また、各第2支持部材64bも図示しない複数のスリットを有して形成されている。そして、例えば、8枚の第1支持部材64aを放射状に、かつ、スリットが下方を向くように配置し、また、8枚の第2支持部材64bを第1支持部材に対して同芯状に、かつ、スリットが上方を向くように配置する。そして、これら第1および第2支持部材をスリット同士が噛み合った状態で互いに係合して連結することにより、組立体62が形成されている。 【0039】また、枠部材60の内周面には複数の嵌合溝61が形成され、それぞれ枠部材60の軸方向に沿って延びている。そして、組立体62は、各第1支持部材64aの外端部を対応する嵌合溝61内に嵌合することにより、溶接することなく枠部材60内の所定位置に配置され、第1支持部材64aは放射状、第2支持部材64bは同芯円上に保持されている。枠部材60の高さ、つまり、軸方向長さは、組立体62の高さよりも僅かに高く形成されている。第1、第2支持部材64a、64bおよび枠部材60には、冷却空気を流す複数の通気孔68が所定の間隔を置いて形成されている。 【0040】このように構成された支持構造体50は、容器本体12の底壁33内面上に載置され、枠部材60がリブ56と係合することにより、所定の位置に位置決めされている。この状態で、支持構造体50の支持部材64は立位状態に維持され、枠部材60より僅かに低い位置にあり、これら支持部材64の上に、キャニスタ14が支持される。この際、支持部材64よりも上方に突出した枠部材60の上端部は、キャニスタ14の位置を規制する位置決め部としても機能する。 【0041】以上のように構成された第2の実施の形態に係るコンクリートキャクスク10においても、キャニスタ14を支持する支持構造体50の支持部材64は、溶接部を持たない構成としていることから、腐食環境の厳しい容器本体12内底部に配置された場合でも、腐食の発生を大幅に低減することが可能となる。その他、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。 【0042】なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、支持構造体を構成する支持部材および枠部材の形状、並びに、支持部材の数、配置パターン等は、上述した実施の形態に限らず、必要に応じて種々変形可能である。また、支持構造体を構成する支持部材と枠部材とをほぼ同一の高さとし、その上端縁がほぼ同一面内に位置するように構成しても良い。 【0043】 【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば、支持構造体の腐食を防止し、支持構造体により密閉容器を長期間に亘り安定して支持することができ、放射性物質を長期間に亘って安全に貯蔵することが可能なコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目5番1号
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| 【出願日】 |
平成13年6月18日(2001.6.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−4891(P2003−4891A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月8日(2003.1.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−183594(P2001−183594) |
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