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【発明の名称】 記録テープカートリッジ
【発明者】 【氏名】平口 和男
【住所又は居所】神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富士写真フイルム株式会社内

【氏名】飯野 亘
【住所又は居所】神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富士写真フイルム株式会社内

【要約】 【課題】記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉できる記録テープカートリッジを得る。

【解決手段】記録テープカートリッジ10では、ドライブ装置への装填側角部が切り欠かれて矢印A方向に対して傾斜した開口20が形成されており、この矢印A方向、矢印B方向を共に向く開口20からリーダピン22、磁気テープ14が最短経路で引き出される。ドア30は、開口20を開閉する際に、矢印A方向に対して傾斜した開口20を内側から閉塞する位置と、ケース12の矢印A方向に沿う周壁16A、18Aと略平行に並んで開口20を開放する位置との間を、ピン台26及びリール14の外側を回り込むように回転しながらスライドする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容する矩形状のケースと、前記ケースのドライブ装置への装填側角部を切り欠いて形成され、前記記録テープの端部に取付けられたリーダ部材を引き出すための開口と、前記ケースに設けられ、前記記録テープの非使用時には前記開口を内側から閉塞し、前記記録テープを使用する際には前記ケースの側壁と略平行に並んで前記開口を開放する遮蔽部材と、を備えた記録テープカートリッジ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ等の記録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容した記録テープカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の外部記録媒体として磁気テープ等の記録テープが用いられている。この記録テープとして、保存時の収容スペースが小さく、大容量の情報が記録できる、記録テープが巻装された単一のリールを収容する記録テープカートリッジが採用されている。
【0003】この記録テープカートリッジのケースには開口が形成されており、この開口から記録テープを引き出しドライブ装置側の巻取リールに巻き取らせるようになっている。そして、開口から塵埃等が侵入して記録テープに付着しないように、従来から種々の工夫が為されている。
【0004】図16に示す記録テープカートリッジ100では、ケース102の側壁102A(ケース装填A方向に沿った側壁)に開口104が形成されている。この開口104は、装填方向に沿ってスライドするドア106で開閉される構成である。
【0005】しかし、この開口104の位置では、記録テープである磁気テープTの端部に取付けられたリーダ部材であるリーダピン108を引き出すドライブ装置側の操作部材がケース102の横方向から回り込んでリーダピン108を引き出す必要がある。このため、操作部材が回り込むスペースをドライブ装置側に確保しなければならず、また、操作部材を回り込ます機構が複雑となり、どうしてもドライブ装置が大型化する。さらに、別の見方をすると、巻取リール110に対して磁気テープTの引き出し経路が長くなる。
【0006】一方、図17に示す記録テープカートリッジ112では、ケース114の正面壁114A(ケース装填A方向を向く前方壁)に開口116が形成されている。この開口116は、支軸回りに開閉する回転式のドア118で開閉される構成である。
【0007】この記録テープカートリッジ112では、正面壁114Aに開口116が形成されているので、ドライブ装置側の操作部材は横方向から回り込んで磁気テープTを引き出す必要はないが、ドア118が大きく外側に開くため、ドライブ装置側には、ドア118の開閉動作を邪魔しないようにスペースを確保しなければならない。このため、ドライブ装置が大型化する。
【0008】さらに、図18に示す記録テープカートリッジ120では、ケース122の角部を切り欠いて開口124を形成し、磁気テープTの端部が連結されたリーダ部材であるリーダブロック126で開口124を直接開閉する構成となっている。
【0009】しかし、リーダブロック126が開口124を閉じるドアとして機能するだけなら、リーダブロック126に傷や汚れが生じても問題はないが、リーダブロック126はそのまま操作部材に引き出され、ドライブ装置側の巻取リール128のハブ130に嵌合される構成である。このため、リーダブロック126に傷や汚れが生じると、ハブ130と上手く嵌合せず、磁気テープTの走行に悪影響を与える恐れがある。また、リーダブロック126が磁気テープTを巻き取る巻取面の一部を構成するため、上記傷や汚れによって磁気テープTに記録済みデータの損傷や記録不能領域が発生する恐れがある。
【0010】さらに、リーダブロック126は開口124の縁部に係止されているだけなので、ケース122が落下すると外れてしまう恐れがあり、また、リーダブロック126はリーダピンと比較してサイズが大きいため、ケース122の形状に制約が多くなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考慮して、記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉でき、かつ遮蔽部材を操作して開口を開閉するドライブ装置側の開閉手段を簡単な構造とすることができる記録テープカートリッジを得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジは、記録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容する矩形状のケースと、前記ケースのドライブ装置への装填側角部を切り欠いて形成され、前記記録テープの端部に取付けられたリーダ部材を引き出すための開口と、前記ケースに設けられ、前記記録テープの非使用時には前記開口を内側から閉塞し、前記記録テープを使用する際には前記ケースの側壁と略平行に並んで前記開口を開放する遮蔽部材と、を備えている。
【0013】請求項1記載の記録テープカートリッジでは、記録テープの非使用時には、遮蔽部材によって開口が内側から閉塞されてケース内への塵埃等の侵入が阻止される。これにより、ケース内に収容されているリールに巻装された記録テープへの塵埃等の付着が防止される。
【0014】一方、記録テープを使用する際には、ドライブ装置の開閉手段によって遮蔽部材がケースの側壁と略平行に並ぶ位置に移動して開口が開放され、この開口からリーダ部材が引き出される。リーダ部材はドライブ装置の引出手段によって巻取リールへ誘導され、記録テープは、該巻取リールに巻き取られつつ順次ケースから引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド等によって情報の記録や再生が行われる。
【0015】ここで、開口は、矩形状のケースの装填側角部を切り欠いて形成されているため、開放面がケースのドライブ装置への装填方向及び該装填方向と直交する方向に向いている(開放面が上記装填方向に対して傾斜している)。換言すれば、引出手段が、装填方向側から、装填方向と直交する方向から、或いは角部方向(上記傾斜方向に交差する方向)からリーダ部材にアクセスできる。
【0016】このため、記録テープを引き出すための経路が最短となるドライブ装置の設計が可能となり、また、引出手段が回り込んでリーダ部材をチャックするようなドライブメカが不要となるので、小型で低コストのドライブ装置を設計することができる。
【0017】また、遮蔽部材は、上記装填方向に対して傾斜して形成された開口を内側から閉塞する位置と、上記傾斜された開口の端部を基端とし上記装填方向に沿ったケースの側壁と略平行に並んで開口を開放する位置との間を移動して開口を開閉する。換言すれば、遮蔽部材は、上記装填方向に対して傾斜した状態から該装填方向に略平行な状態へ向きを変えながら(連続的または断続的に回転しながら)、または、向きを変えてから(回転してから)、リーダ部材及びリールの外側を回り込むようにして、ケースのドライブ装置への装填側から後方へ向けて移動して開口を開放し、反対方向に動作して開口を閉塞する。
【0018】このため、遮蔽部材は、開口を開閉する過程で、ケースの開口が形成された切り欠き部分以上にケースからはみ出すことがなく、ドライブ装置内における記録テープカートリッジの収容スペースが小さい。また、遮蔽部材の移動軌跡がケース内のリーダ部材やリールと干渉することがない。
【0019】さらに、ドライブ装置の開閉手段は、遮蔽部材をケースの前側(装填方向先頭側)から操作する設計のみならず、ケースをドライブ装置へ装填する動作(ケースとドライブ装置との相対移動)によって遮蔽部材を後方へ移動して開口を開放させる設計とすることができ、構造が簡素化される。
【0020】このように、請求項1記載の記録テープカートリッジでは、記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉でき、かつ遮蔽部材を操作して開口を開閉するドライブ装置側の開閉手段を簡単な構造とすることができる。
【0021】また、上記の如く記録テープを引き出すための経路を最短にすると、記録テープのパス経路も必然的に短くなるので、テープガイドとの接触摩耗を低減することができる。さらに、ケースの角部を切り欠いて開口を形成することで上記の通り引出手段のリーダ部材へのアクセス方向の範囲が広がるため、ケース内におけるリーダ部材の設置可能位置が広がり、ドライブ装置の設計自由度が向上する。そして、遮蔽部材が上記の通り動作するので、リーダ部材の設置可能位置が遮蔽部材によって影響を受ける(設置可能位置が狭められる)ことがない。
【0022】さらに、遮蔽部材は、ケースから引き出されるリーダ部材とは別個に設けられケースから取り外される必要がないため、落下衝撃で容易に外れない設計とすることができる。一方、リーダ部材は、記録テープの非使用時には、遮蔽部材によって開口が閉塞されたケース内に収納されており、キズや汚れが付き難い。このため、ドライブ装置内での記録テープの引き出しや走行に影響を与えず、記録テープ自体を損傷することもない。
【0023】なお、請求項1記載の遮蔽部材とは、ドア、扉、リッド、シャッター、ガードパネル等のように、開口を閉じることができる部材の総称を言う。
【0024】また、上記構成の記録テープカートリッジにおいて、遮蔽部材のドライブ装置装填時に先頭となる側の端部に、ドライブ装置の開閉部材(開閉手段)が当接する当接部を設けた構成としても良い。この構成では、記録テープカートリッジのドライブ装置への装填動作によって遮蔽部材がケースの後方へ相対移動して開口が開放されるため、ドライブ装置側の開閉手段は、単に開口の開放過程でその姿勢を変化させる遮蔽部材に当接した状態でこれに追従可能であれば足り、構造が簡素化される。
【0025】さらに、上記各構成の記録テープカートリッジにおいて、遮蔽部材が、開口を内側から閉塞する位置と、ケースの側壁と略平行に並んで開口を開放する位置との間で向きを変えつつ移動する構成としても良い。この構成では、遮蔽部材は、開口の閉塞位置と開放位置との間で向きを変えつつ(連続的または断続的に回転しながら)移動し、ケースの外形領域からはみ出すことなく開口を開閉できる。
【0026】このため、ドライブ装置内における記録テープカートリッジ(ケース)の開口が形成された切り欠き部に対応する位置にもドライブ装置側の部品(例えば、記録テープ案内用のローラ等)を配設できる。また、ユーザーが故意に遮蔽部材を開閉しにくくなる。
【0027】さらにまた、上記遮蔽部材が向きを変えつつ移動する構成の記録テープカートリッジにおいて、開口を開閉する際に、遮蔽部材の任意の部位(例えば、突起部)を上記装填方向に沿って案内する第1ガイド手段(例えば、突起部が入り込むガイド溝)と、遮蔽部材の上記任意の部位とは異なる部位(例えば、突起部)を前記任意の部位廻りに回動させつつ案内する直線状または曲線状の第2ガイド手段例えば、突起部が入り込むガイド溝)と、を備えた構成とすることができる。
【0028】この構成では、遮蔽部材は、第1及び第2ガイド手段に案内されて開口の閉塞位置と開放位置との間で向きを変えつつ(連続的または断続的に回転しながら)移動し、ケースの外形領域からはみ出すことなく確実に開口を開閉できる。
【0029】特に、開口開放時に遮蔽部材が並ぶケースの側壁に沿って設けられた第1ガイド手段に遮蔽部材の上記任意の部位としての後端部が案内され、遮蔽部材の上記当接部が設けられた前端部近傍が第2ガイド手段に案内される構成とすれば、簡単な構造で遮蔽部材が無駄なく回転しつつ移動でき好適である。
【0030】また、第2ガイド手段の閉塞側端部に、開口の上記装填方向に対する傾斜方向(想定されるユーザーによる遮蔽部材の操作方向)に交差する方向の屈曲部を設けた構成とすれば、遮蔽部材はユーザーによる操作では移動できず開口の閉塞状態が維持される。このように、部品点数を増やすことなく簡易的なロック手段を構成することができる。
【0031】さらに、第2ガイド手段と該第2ガイド手段に案内される遮蔽部材の部位との圧力角を15°から60°の範囲内で設定すれば、遮蔽部材がスムースに作動し好適である。
【0032】さらにまた、遮蔽部材を開口の閉塞方向に付勢する付勢手段を設けた構成とすれば、例えば、ドライブ装置は上記開閉部材の当接部との当接状態を解除すれば開口を閉塞でき、構造が簡素化される。また、この付勢手段によって遮蔽部材の第2ガイド手段によって案内される部位を上記屈曲部へ位置させることができ、上記の簡易的なロック手段の信頼性が向上する。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリッジ10について、図1乃至図12に基づいて説明する。まず、記録テープカートリッジ10の概略の全体構成を説明し、次いで、本発明の要部である開口20及び該開口20を開閉する遮蔽部材としてのドア30について説明する。なお、説明の便宜上、矢印Aで示す記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とし、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向とする。
(記録テープカートリッジの全体構成)図1に概略の分解斜視図にて示される如く、記録テープカートリッジ10は、平面視で略矩形状のケース12内に、情報記録再生媒体である記録テープとしての磁気テープTを巻装した単一のリール14を回転可能に収容して構成されている。
【0034】ケース12は、ドライブ装置への装填方向先頭側の1つの角部である右前角部がそれぞれ切り欠かれた一対の上ケース16と下ケース18とを互いの周壁16A、18Aを突き合わせて接合することで構成されており、内部に磁気テープTを巻装したリール14の収容空間が設けられている。そして、上ケース16及び下ケース18の周壁16A、18Aが切り取られた角部が磁気テープTの引き出し用の開口20とされている。
【0035】この開口20から引き出される磁気テープTの自由端には、ドライブ装置のチャッキング機構22(図4参照)によって係止され(係合され)つつ引き出し操作されるリーダピン24が接続されている。リーダピン24の磁気テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝24Aが形成されており、この環状溝24Aがチャッキング機構22のフック22Aに係止される。これにより、磁気テープTを引き出す際に、フック22Aが磁気テープTに接触して傷付けない構成である。
【0036】また、ケース12の開口20の内側には、ケース12内においてリーダピン24を位置決め、保持する上下一対のピン台26が設けられている(上ケース16側のピン台は図示省略)。ピン台26は、半円筒形状をしており、その凹部26Aに直立した状態のリーダピン24の両端部が保持される。そして、ピン台26の外周壁の磁気テープT引き出し側は開放しており、リーダピン24が出入りする出入り口となっている。
【0037】さらに、下ケース18の中央部には、リール14の図示しないリールギヤを外部に露出するためのギヤ開口18Bが設けられており、リール14はリールギヤがドライブ装置の駆動ギヤに噛合わされてケース12内で回転駆動されるようになっている。また、リール14は、上ケース16及び下ケース18の内面にそれぞれ部分的に突設されてギヤ開口18Bと同軸的な円形の軌跡上にある遊動規制壁19によってガタ付かないように保持されている。
(開口の構成)図2乃至図4にも示される如く、開口20は、上記の通りケース12のドライブ装置への装填側角部が切り欠かれて形成されることで、その開放面が矢印A方向及び矢印B方向に向くため、ドライブ装置のチャッキング機構22が、矢印A方向、矢印B方向、或いは矢印A方向と矢印B方向の間からアクセスしてリーダピン24をチャックできる。
【0038】これによって、リーダピン24を保持するピン台26を設置可能なエリアが広がる。つまり、ドライブ装置のチャッキング機構22がリーダピン24をチャックできる可能な領域が広いため、矢印A方向または矢印B方向からチャックするドライブ装置の仕様に合わせてピン台26の設置位置を設定できる。このため、ドライブ装置の設計の自由度も広がる。
【0039】この開口20の縁部、すなわち、上ケース16及び下ケース18の切り欠かれた周壁16A、18Aの終端部にはそれぞれビスボス28が形成されている。このビスボス28へは下側から図示しないビスがねじ込まれて、上ケース16と下ケース18とが固定(接合)される。
【0040】これによって、周壁16A、18Aの自由端によって規定され強度的に不利で落下によって地面等に衝突しやすい開口20両端のコーナー部は、ケース12を落しても、記録テープカートリッジ10全体の重量で、変形したり座屈して位置ズレしない構成である。
【0041】なお、ビスのネジ山径は一例として、φ2.0mmで、ビスボス28の外径をφ4.0mmとしている。また、ビスに代えて、ビスボス28に相当する位置に上ケース16から突起を突設すると共に下ケース18に突起と嵌合する嵌合孔を設け、突起と嵌合孔とを互いに嵌合させても良いが、この場合、嵌合部位の半径30mm以内の箇所において上ケース16と下ケース18とをビス止めすることが望ましい。さらに、周壁16A、18Aの付き合せ面(開口20両側のコーナー部)は溶着固定しても良い。
【0042】また、ピン台26が設置されたエリア(開口20付近)では、板厚が上ケース16及び下ケース18とも2mmとされ、他のエリアと比較して厚肉となっている。さらに、ケース12(上ケース16及び下ケース18)はポリカーボネート素材(PC)で形成されている。なお、ケース12の後述する第1ガイド溝40、第2ガイド溝42の溝底部の肉厚は、0.5mmから1mmとされている。
【0043】これは、記録テープカートリッジ10の機能上で最も重要な(磁気テープTを引き出す際にチャッキング機構22に正しく係止されるべき)リーダピン24の保持(位置決め)位置であるピン台26付近の強度を上げ、落下等による衝撃で位置ズレが生じないようにするためである。
【0044】そして、開口20の開放面の矢印A方向に対する傾斜角は、ライブラリ装置における記録テープカートリッジ10の識別(認識)の要求に応じて決められている。すなわち、ライブラリ装置は、複数の記録テープカートリッジ10を収容して記録テープカートリッジ10を自動的に(人手を介在させないで)ドライブ装置に着脱するものであるが、その取り扱う記録テープカートリッジ10及びドライブ装置が複数種となる場合、記録テープカートリッジ10の世代や記録容量等を認識する必要があり、この認識に開口20の開放面の傾斜角を利用することができる。
【0045】これにより、上記の如く強度上の配慮が為された磁気テープT引き出し用の開口20が、その開放面の傾斜角(具体的には、開口20の上下を規定する天板または底板の傾斜角)によってライブラリ装置での認識部を兼ねるため、開口20と認識部とを別個に設けた場合(例えば、認識部としてケース12に1つまたは複数の貫通孔を設けた場合)に懸念されるケース12の強度不足や防塵性の低下、及び金型構造の複雑化を防止できる。
(ドアの構成)以上説明した開口20は、遮蔽部材としてのドア30によって開閉される。ドア30は、矩形平板状に形成され、その板幅(高さ)が開口20の開口高とほぼ同一とされると共に、その板長が開口20の開口幅よりも大きくされている。すなわち、ドア30は、開口20を閉塞可能に形成されている。
【0046】このドア30には、その長手方向一端部に上下一対のガイドピン32がそれぞれ幅方向の両端部から突設されると共に、長手方向他端部に上下一対のガイドピン34がそれぞれ幅方向の両端部から突設されている。また、ドア30には、そのガイドピン32が設けられた側の端部外面に平面視三角形状の当接部36が幅方向に亘って延出されると共に、その中央部内面にばね掛け溝38が設けられている。
【0047】また、ドア30は、PCより成るケース12に対して、耐摩耗性に優れ低摩擦係数である、例えば、ポリオキシメチレン(POM)樹脂によって一体に成形されいる。また、ガイドピン32、34は、ドア30の本体とは別個に形成されても良く、その場合、ポリアミド(PA)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)等の樹脂材或いは金属材、またはこれらを主成分とする材料にて構成されても良い。一方、ケース12もPCに代えてアクリロニトリルブタジエートスチレン(ABS)や金属材とすることもできるが、ケース12を金属材で構成する場合は、摩耗特性や異音の防止を考慮してガイドピン32、34を樹脂材にて構成する必要がある。
【0048】このドア30は、ケース12に設けられたガイド手段によって、開口20を閉塞する位置と、開口20を開放する位置との間を移動可能とされている。
【0049】具体的には、図5乃至図7にも示される如く、上ケース16及び下ケース18の矢印A方向に沿った周壁16A、18Aの近傍には、互いに対向配置される上下一対の第1ガイド溝40が矢印A方向に沿って設けられている。第1ガイド溝40は、その基端が後側のビスボス28の若干後方とされると共に、その長さがドア30の板長よりも若干短く形成されている。上下の第1ガイド溝40は、それぞれ内部にドア30のガイドピン34が挿入されて、該ガイドピン34をその長手方向に沿って案内する構成である。
【0050】一方、上ケース16及び下ケース18の開口20の縁部とピン台26との間には、矢印A方向に対して所定角度傾斜され互いに対向配置される上下一対の第2ガイド溝42が設けられている。第2ガイド溝42は、その基端及び終端が前後のビスボス28近傍とされると共に、その長さがドア30の板長よりも若干短く形成されている。この第2ガイド溝42は、それぞれ内部にドア30のガイドピン32が挿入されて、該ガイドピン32をガイドピン34廻りに回動させつつ、その長手方向に沿って案内する構成である。
【0051】これにより、ドア30は、ガイドピン32が第2ガイド溝42の前端に位置すると共にガイドピン34が第1ガイド溝40の前端に位置した状態で、一端部が前側のビスボス28に当接すると共に他端部が第1ガイド溝40近傍の周壁16A、18Aに当接して開口20を内側から閉塞する構成である(図5及び図8(A)参照)。
【0052】また、ドア30は、図6及び図8(B)に示される如く、ガイドピン32、34においてそれぞれ第1ガイド溝40、第2ガイド溝42によって案内されて、平面視でガイドピン34廻りに時計方向へ回転しながら後方へ移動し、ガイドピン32が第2ガイド溝42の後端に位置すると共にガイドピン34が第1ガイド溝40の後端に位置した状態で、周壁16A、18Aと略平行に並んでケース12内に収納され、開口20を開放する構成である(図7及び図8(C)参照)。
【0053】そして、この状態で、ドア30の当接部36側の端部が、後側のビスボス28に接するように引いた開口20の開放面(縁部)の法線nよりも前方に突出しないように第2ガイド溝42の終端の位置が決められている。これにより、開口20の開放位置にあるドア30がチャッキング機構22の進入を邪魔しないようになっている。また、第2ガイド溝42の矢印A方向に対する傾斜角は、上記ドア30の動作上の要求によって決められており、本実施の形態では、上記の如く認識部としての機能上の要求によって決められる開口20の開放面の矢印A方向に対する傾斜角とは一致しない。すなわち、本実施の形態では、開口20の開放面と第2ガイド溝42とは平行ではない構成である。なお、開口20の開放面と第2ガイド溝42とが、結果として平行となっても良いことは言うまでもない。
【0054】また、本実施の形態では、第2ガイド溝42の後端を第1ガイド溝40の前端よりもケース12の内方(矢印B方向とは反対側)に配置することで、開口20の閉塞状態において、第2ガイド溝42が外部に露出されないようになっている。換言すれば、第2ガイド溝42は、開口20の閉塞位置にあるドア30の内側に形成されており、磁気テープTの非使用時(保管時や運搬時)にその内部に塵埃や粉塵が堆積しない構成である。
【0055】さらに、ドア30の動作をスムースに行うために、各ガイドピン32、34と第1ガイド溝40、第2ガイド溝42(幅方向)とのクリアランスは、互いの中心線を一致させたと仮定して片側で0.05mmから0.4mm(両側では0.1mmから0.8mm)程度が好ましく、特に0.2mmとするとドア30のガタつきを防止しつつ作動をスムースにでき好適である。また、ドア30の上下の端面とケース12の内面(天板及び底板)とのクリアランスは、片側で0.05mmから0.2mm程度が好ましい。
【0056】さらにまた、第2ガイド溝42の前端部には、その長手方向に対して外側に屈曲する屈曲部44が形成されている。屈曲部44は矢印A方向に沿って形成され、ドア30が開口20を閉塞した状態では、後述する板ばね46の付勢力によって、その内部にドア30のガイドピン32が入り込むようになっている。
【0057】これにより、ドア30による開口20の閉塞状態で、ユーザーがドア30(当接部36)を開口20の開放面方向に操作しようとしても、ガイドピン32が屈曲部44に引掛かり(ガイドピン32と屈曲部44との摩擦抵抗がガイドピン32を屈曲部44に沿って移動させる方向の分力よりも大きくなり)、容易にドア30を開放させない簡易ロック的な構成となっている。
【0058】なお、本実施の形態では、屈曲部44が矢印A方向に沿って形成されたが、屈曲部44は、その第2ガイド溝42の長手方向に対する傾斜角を50°から150°の間の任意の値に設定でき、曲線状に湾曲して形成することもできる。
【0059】また、ドア30は、付勢手段としての板ばね46によって、開口20の閉塞方向に付勢されている。板ばね46は、その一端部がドア30のばね掛け溝38に係止されると共に、他端部がケース12の内面から突設された係止部48に係止されている。係止部48は、第1ガイド溝40の前端近傍で切り欠かれた遊動規制壁19の略前方に位置し、ギヤ開口18Bの中心からの距離が遊動規制壁19の内面よりも遠くピン台26よりも近くされることで、リール14及びリーダピン24との干渉が防止されている。
【0060】この板ばね46の付勢力によって、ドア30は、通常開口20の閉塞位置に位置するようになっている。すなわち、板ばね46の付勢力によって、ドア30のガイドピン32が第2ガイド溝42の屈曲部44に入り込むと共に、ガイドピン34が第1ガイド溝40の前端部に位置するようになっている。
【0061】一方、開口20を開放する際には、ドア30の当接部36がドライブ装置側に設けられた後述するドア開閉アーム50のピッキング部50Aに当接され、ケース12の挿入動作により、ドア30に屈曲部44に沿う開放力が付与される。この開放力によって、上記の通りドア30はガイドピン32、34において第1ガイド溝40、第2ガイド溝42に案内されて回転しながら移動する構成である。
【0062】次に、本実施の形態の作用について図9乃至図12を参照しつつ説明する。
【0063】上記構成の記録テープカートリッジ10では、非使用時(保管時や運搬時等)には、開口20がドア30によって内側から閉塞されている。この状態で、ドア30は、そのガイドピン32が板ばね46の付勢力によって第2ガイド溝42の屈曲部44に入り込んで簡易的にロックされている。
【0064】すなわち、ユーザーがドア30(当接部36)を開口20の開放面に沿って動かそうとしても、ガイドピン32が屈曲部44の溝壁に係合してドア30は動かない。このため、開口20は、その閉塞状態が維持され、ユーザーの故意によって開放されることはない。
【0065】一方、磁気テープTを使用する際には、記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿ってドライブ装置へ装填する。この装填に伴って、図9及び図10に示される如く、ドライブ装置のバケット52の上部に揺動可能に支持されたドア開閉アーム50のピッキング部50Aがドア30の当接部36に当接する。
【0066】記録テープカートリッジ10(ケース12)をさらにバケットへ押し込むと、この押し込み力によって、図11に示される如く、ドア開閉アーム50が平面視時計方向へ回動しつつピッキング部50Aにおいて当接するドア30(当接部36)を開口20の開放方向へスライドさせる。すなわち、ドア30は、第1ガイド溝40、第2ガイド溝42に案内されてガイドピン34廻りに回動しつつ略後方へ移動する。
【0067】そして、図12に示される如く、ケース12の開口20が形成された右前角部がバケット52のストッパ54に突き当たると、開口20が完全に開放される。この状態では、ドア30は、矢印A方向に沿った周壁16A、18Aと略平行に並んでケース12内に収納される。
【0068】また、ケース12は、その傾斜した角部がこれに対応した傾斜面を有するストッパ54に突き当たることで、バケット52に対する矢印A方向の装填深さが規制されると共に矢印B方向の位置も規制される。この状態でバケット52が下降して記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置内で鉛直方向及び水平方向に正確に位置決めされる。
【0069】また、この下降に伴ってリール14のリールギヤにはドライブ装置の駆動ギヤ(図示省略)が噛合わされ、リール14の回転駆動可能状態となる。そして、開放された開口20からは、チャッキング機構22のフック22Aがケース12内に進入し、このフック22Aがピン台26に位置決め保持されたリーダピン24を係止する。
【0070】リーダピン24を係止したチャッキング機構22は、リーダピン24をケース12から抜き出して磁気テープTをケース12から引き出す。さらに、チャッキング機構22は、所定のテープ経路に沿って磁気テープTを引き出しつつ、リーダピン24を図示しない巻取リールのハブに誘導して該リーダピン24をフック22Aと共にハブの収容部に収容保持させる。
【0071】この状態でリール14及び巻取リールを同期して回転駆動させることにより、磁気テープTは、巻取リールのハブに順次巻き取られつつ、情報の記録または情報の再生が行われる。
【0072】磁気テープTを巻き戻す際には、リール14及び巻取リールを逆回転駆動する。磁気テープTがすべて巻き戻されると、チャッキング機構22は、リーダピン24をピン台26に保持させる。このチャッキング機構22が開口20から抜け出ると、バケット52が上昇して記録テープカートリッジ10(ケース12)は位置決め状態が解除される。
【0073】この状態で記録テープカートリッジ10は、図示しないイジェクト機構または板ばね46の付勢力によって矢印A方向とは反対方向に移動され、ドア30は、板ばね46の付勢力によって開口20の閉塞方向へスライドしつつ、当接部36においてピッキング部50Aが当接するドア開閉アーム50を平面視反時計方向へ回動させる。
【0074】このときも、ドア30は、第1ガイド溝40及び第2ガイド溝42に案内されてガイドピン34廻りに回転しつつ略前方へ移動する。ドア30が開口20を完全に閉塞する初期状態に復帰すると、ドア開閉アーム50も初期位置に復帰して次回装填される記録テープカートリッジ10の受け入れ状態となる。
【0075】ここで、開口20は、矩形状のケース12の装填側角部を切り欠いて形成されているため、その開放面が矢印A方向及び矢印B方向に向いている(開放面が矢印A方向に対して傾斜している)。換言すれば、ドライブ装置のチャッキング機構22がケース12の矢印A方向を向く前面側からリーダピン24にアクセスでき、矢印B側の周壁(側壁)16A、18Aよりも外側(矢印B側)からアクセスする必要がない。
【0076】このため、ドライブ装置では、磁気テープTを引き出すための経路を最短とでき、また、チャッキング機構22がケース12の矢印B側から回り込むようなドライブメカが不要となり、小型化及び低コスト化が図られる。
【0077】また、ドア30は、第1ガイド溝40と第2ガイド溝42とによって案内されて、矢印A方向に対して傾斜した開放面を有する開口20を内側から閉塞する位置と、ケース12の矢印B側の周壁16A、18Aと略平行に並んで開口20を開放する位置との間を、リール14及びリーダピン24(ピン台26)の外側を回り込むように回転しながら略後方または略前方へ移動する。
【0078】このため、ドア30は、開口20を開閉する過程(開放状態及び閉塞状態を含む)でケース12の外形領域からはみ出すことがなく(ケース12の切欠かれた角部にもはみ出さず)、ドライブ装置はその内部にドア30の開閉スペースを確保する必要がない。すなわち、ドライブ装置内における記録テープカートリッジ10の収容スペースが小さい。また、ケース12の開口20が形成された切欠き部分に対応するドライブ装置内のスペースにも、ドライブ装置側の部品(例えば、記録テープ案内用のローラ等)を配設できる。さらに、ドア30は、第1ガイド溝40及び第2ガイド溝42に案内されて無駄なく動作し、その動作軌跡がリール14及びリーダピン24(ピン台26)と干渉することがない。
【0079】さらに、ドライブ装置のドア開閉アーム50は、単に記録テープカートリッジ10(ケース12)をドライブ装置へ装填する動作によって、ピッキング部50Aが当接部36に当接しつつドア30を開口20の開放方向へ動作させるため、構造が簡単である。特に、ドア30の組付状態で前端となる一端部に当接部36が設けられているため、換言すれば、当接部36が開口20の開放状態で開口20から外部に臨むドア30の位置に設けられているため、ドア開閉アーム50は、単にバケット52に揺動可能に支持されるのみで、開口20の開放過程でその姿勢を変化させるドア30の当接部36に追従可能である。
【0080】このように、本実施の形態に係る記録テープカートリッジ10では、磁気テープTの引き出し経路を最短とできる構成の開口20を、該記録テープカートリッジ10のドライブ装置での収容スペースを小型化できるドア30がリール14及びリーダピン24に干渉することなく開閉でき、かつドア30を操作して開口20を開閉する開閉手段としてのドア開閉アーム50を簡単な構造とすることができる。
【0081】また、上記の如く磁気テープTを引き出すための経路を最短にすると、磁気テープTのパス経路も必然的に短くなるので、磁気テープTとテープガイド(例えば、回転可能に支持されたローラ等)との接触摩耗を低減することができる。
【0082】さらに、開口20はケース12の角部を切欠いて形成され矢印A方向及び矢印B方向を向くため、チャッキング機構22(フック22A)のリーダピン24へのアクセス方向の範囲が広がり、ケース12内におけるリーダピン24の設置可能位置が広がる。そして、ドア30は上記の通りその動作軌跡がリーダピン24の現実的な設置可能位置とは干渉しないため、ドライブ装置の設計自由度が向上する。
【0083】さらにまた、ドア30は、ケース12から引き出されるリーダピン24とは別部材であるため、各ガイドピン32、34、第1ガイド溝40、第2ガイド溝42によってケース12からの取り外し不能な構成となっている。すなわち、ドア30は、記録テープカートリッジ10を落下させた場合の衝撃等によってケース12から容易に外れることがない。一方、リーダピン24は、磁気テープTの非使用時には、ドア30によって開口20が閉塞された密閉状態のケース12内に収納されており、キズや汚れが付き難い。このため、ドライブ装置内での磁気テープTの引き出しや走行に影響を与えず、磁気テープT自体を損傷することもない。また、開口20を内側から閉塞するドア30はユーザーによって操作され難い。
【0084】また、上記の通り、単に第2ガイド溝42の前端部を屈曲して屈曲部44を設けることで、部品を付加することなく、ドア30を開口20の閉塞位置で簡易的にロックできる。すなわち、部品点数を増やすことなく、生産効率(成形性や加工性、組立性、部品管理のしやすさ)が良く低コストかつ信頼性の高い簡易的なロック手段が実現される。
【0085】さらに、ドア30を開口20の閉塞方向に付勢する板ばね46を設けたため、ドライブ装置はドア30を開口20の閉塞方向へ操作する機構が不要で構造が一層簡単となり、また板ばね46の付勢力によってドア30のガイドピン32が確実に屈曲部44に入り込み上記簡易的なロック手段が確実に機能する。
【0086】なお、上記の実施の形態では、ドア30のガイドピン34廻りの回転規制用の第2ガイド溝(カム溝)42が直線状に形成された構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2ガイド溝42に代えて、図13(板ばね46の図示は省略している)に示される如き第2ガイド溝60を備えた構成としても良い。
【0087】第2ガイド溝60は、屈曲部44の後方に設けられた第1傾斜部62の矢印A方向に対する傾斜角θ1が、第1傾斜部62のさらに後方に設けられた第2傾斜部64の矢印A方向に対する傾斜角θ2よりも小さい平面視略「く」字状に形成されている。
【0088】この構成では、ガイドピン32の第2ガイド溝60に対する圧力角を上記の実施の形態よりも小さくできる。すなわち、圧力角αは、ガイドピン32の第2ガイド溝60と当接する接点とガイドピン32の回転中心であるガイドピン34の軸心とを結ぶ仮想線と、上記接点における第2ガイド溝60の法線との為す角で定義され一般的に15°から60°の範囲が好ましいとされるが、本変形例では、この圧力角αの最大値を55°に抑えてドア30を一層スムースに作動させることができる。
【0089】なお、第2ガイド溝60の第2傾斜部64は、幅方向の両溝壁が第1傾斜部62の対応する溝壁をそれぞれ接線とする円弧状に形成されても良い。
【0090】また、上記の実施の形態では、ドア30を開口20の閉塞方向に付勢する付勢手段としての板ばね46を設けた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図14及び図15に示される如く、板ばね46に代えてトーションばね70を備えた構成としても良い。この構成では、開口20の開閉過程においてトーションばね70がドア30を外方へ押圧する力を排除するために、ドア30の中央下端部を全板厚に亘って切り欠いたばね受け部72を設け、トーションばね70の先端がドア30を貫通して逃げられるようになっている。また、このトーションばね70の先端がケース12(下ケース18)と干渉しないように、周壁18Aには平面視円弧状の逃がし溝74が形成されている。この構成によっても、上記の実施の形態と同様に作用することは言うまでもない。
【0091】さらに、上記の実施の形態では、第1ガイド溝40と第2ガイド溝42とが別個に設けられた構成としたが、本発明はこれに限定されず、第1ガイド溝40と第2ガイド溝42とが互いに連設された構成としても良い。
【0092】さらにまた、上記の実施の形態では、記録テープとして磁気テープTを用いた構成としたが、本発明はこれに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒体として把握されるものであれば足り、本発明に係る記録テープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テープにも適用可能であることは言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る記録テープカートリッジは、記録テープの引き出し経路を最短とできる構成の開口を、ドライブ装置での収容スペースを小型化できる遮蔽部材がリール及びリーダ部材に干渉することなく開閉でき、かつ遮蔽部材を操作して開口を開閉するドライブ装置側の開閉手段を簡単な構造とすることができるという優れた効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
【出願日】 平成13年10月15日(2001.10.15)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【公開番号】 特開2003−123433(P2003−123433A)
【公開日】 平成15年4月25日(2003.4.25)
【出願番号】 特願2001−317087(P2001−317087)