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【発明の名称】 光ピックアップ
【発明者】 【氏名】祖父江 雅章
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【要約】 【課題】波長の異なるレーザ光を用いて記録、再生が行われる異種光ディスクに対応したドライブ装置に使用される光ピックアップにおいて、コストの高いダイクロイックプリズムを用いることなく、しかも部品点数の増大による大型化を招くことなく、対物レンズ下の偏向プリズムの偏向方向を切り替えて2つの光学系を切り替えることにより、安価で小型の光ピックアップを提供する。

【解決手段】使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系21、22と、一つの対物レンズ27と、対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導くミラー30と、を備え、各照明・検出光学系の光軸と対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、ミラーを用いて、各照明・検出光学系からのレーザ光を選択的に切り替えて対物レンズに導くように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録再生に使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系と、スピンドルモータによって支持された光ディスクの記録面と対向する一つの対物レンズと、該対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導くミラーと、を備え、各照明・検出光学系の光軸と前記対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、前記ミラーを用いて、各照明・検出光学系からのレーザ光を選択的に切り替えて対物レンズに導くように構成したことを特徴とする光ピックアップ。
【請求項2】 記録再生に使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系と、スピンドルモータによって支持された光ディスクの記録面と対向する一つの対物レンズと、該対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導く一つのミラーと、を備え、各照明・検出光学系の光軸と前記対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、前記ミラーは、その反射面の角度を各照明・検出光学系の光軸と対面する方向へ変更できるように回動可能に構成されていることを特徴とする光ピックアップ。
【請求項3】 記録再生に使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系と、スピンドルモータによって支持された光ディスクの記録面と対向する一つの対物レンズと、該対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導くミラーと、を備え、各照明・検出光学系の光軸と前記対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、前記ミラーは、前記各照明・検出光学系に向けて夫々専用化した複数の専用ミラーを可動ベース上に配列搭載した構成を備え、該可動ベースを進退させることによって、いずれかの照明・検出光学系の光軸が対応する専用ミラーの反射面と対面するように構成されていることを特徴とする光ピックアップ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD、DVD等のディスク状記録媒体に光スポットを投影して情報の記録、再生を行う光ピックアップを備えたドライブ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を用いてCD、DVD等のディスク状記録媒体上に情報の記録、再生を行う光ディスクドライブ装置は、レーザ光源から出射されたレーザ光のスポットを記録媒体の記録面に投影して記録、再生を行うための光ピックアップ(光学ヘッド)を備えている。図3は、このような光ピックアップを構成する光学系の構成を示す略図である。この光ピックアップにおいて、光源としての半導体レーザ1から発散光として照射された光ビーム(直線偏光)は、カップリングレンズ2により平行光とされ、偏光ビームスプリッタ3に入射する。偏光ビームスプリッタ3は、光の偏光方向の違いによって貼合せ面の膜で光を透過、又は反射させる働きをする。入射光は平行光であり、ビームスプリッタ3の入射面に対して平行振動するため、透過する。透過した光ビームは、立ち上げミラー4により方向を変えた後、1/4波長板5に入射する。1/4波長板5では、直線偏光が円偏光に変換される。その後、光ビームは、対物レンズ6に入射する。対物レンズ6に入射した光は、光ディスク7の記録面上に集光される。記録面から反射した光は、再び対物レンズ6、1/4波長板5に入射する。このとき、円偏光から再び直線偏光に変換されるが、最初に1/4波長板5に入射した光に対して位相が90度ずれ、垂直振動する光となる。この光は、ビームスプリッタ3により入射方向と垂直な方向に反射される。そして、この受光素子9で受光した光量が電気信号に変換され、光ディスク7に記録されている情報が再生される。また、受光素子9を分割して、その分割された個々の受光素子が受光する光量に応じて、トラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を生成する。そして、これらの信号に基づいてトラッキングコイル10やフォーカシングコイル11に電流を流し、トラッキングサーボやフォーカシングサーボを行っている。
【0003】次に、図4(a)(b)は、CDとDVDを共に記録再生可能な光ディスクドライブ装置に使用する光ピックアップの概略構成を示す正面図、及び平面図であり、第1のレーザ光L1(例えば、CD記録再生用の波長である780nm)を発生する図示しない第1のレーザダイオード、光ディスクからの反射光を受光する図示しない受光素子等を備えた第1の照明・検出光学系21と、第2のレーザ光L2(例えば、DVD記録再生用の波長である630nm)を発生する図示しない第2のレーザダイオード、光ディスクからの反射光を受光する図示しない受光素子等を備えた第2の照明・検出光学系22と、第1の照明・検出光学系21からの第1のレーザ光L1を透過させる一方で、第2の照明・検出光学系22からの第2のレーザ光L2を反射させる波長選択特性を有した膜を備えたダイクロイックプリズム25と、偏向プリズム(ミラー)26と、対物レンズ27と、対物レンズ27等を保持するアクチュエータ28等を備えている。各照明・検出光学系21、22は、ドライブ装置の薄型化に対応するために、同一高さ位置に配置される。また、同様の薄型化のために、各照明・検出光学系21、22の光軸と、対物レンズ27の光軸とは直交するように設計される。このように従来の光ピックアップは、CD、DVDのそれぞれに対応した照明・検出光学系を有し、波長選択特性を有するダイクロイックプリズム25を介して2つの光学系の光軸を1つの光軸に一致させる構成となっている。ダイクロイックプリズム25によって一致された光軸は、対物レンズ27の直前に配置された偏向プリズム26により対物レンズ方向に偏向し、図示しない光ディスクに向かう。しかし、このような従来の光ピックアップにあっては、ダイクロイックプリズム25が高価であり、ダイクロイックプリズム25の設置スペースが必要で大型化するという欠点を有していたため、この欠点の改善が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みてなされたものであり、CD、DVD等、波長の異なるレーザ光を用いて記録、再生が行われる異種光ディスクに対応したドライブ装置に使用される光ピックアップにおいて、コストの高いダイクロイックプリズムを用いることなく、しかも部品点数の増大による大型化を招くことなく、対物レンズ下の偏向プリズム(ミラー)の偏向方向を切り替えて2つの光学系を切り替えることにより、安価で小型の光ピックアップを提供することを課題とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決するため、請求項1の発明は、記録再生に使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系と、スピンドルモータによって支持された光ディスクの記録面と対向する一つの対物レンズと、該対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導くミラーと、を備え、各照明・検出光学系の光軸と前記対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、前記ミラーを用いて、各照明・検出光学系からのレーザ光を選択的に切り替えて対物レンズに導くように構成したことを特徴とする。請求項2の発明は、記録再生に使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系と、スピンドルモータによって支持された光ディスクの記録面と対向する一つの対物レンズと、該対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導くミラーと、を備え、各照明・検出光学系の光軸と前記対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、前記ミラーは、その反射面の角度を各照明・検出光学系の光軸と対面する方向へ変更できるように回動可能に構成されていることを特徴とする。請求項3の発明は、記録再生に使用するレーザ光の波長が異なる異種の光ディスクに夫々対応して設けられた複数の照明・検出光学系と、スピンドルモータによって支持された光ディスクの記録面と対向する一つの対物レンズと、該対物レンズと各照明・検出光学系との間に配置され各照明・検出光学系から夫々出射されるレーザ光を対物レンズに導くミラーと、を備え、各照明・検出光学系の光軸と前記対物レンズの光軸とが直交している光ピックアップであって、前記ミラーは、前記各照明・検出光学系に向けて夫々専用化した複数の専用ミラーを可動ベース上に配列搭載した構成を備え、該可動ベースを進退させることによって、いずれかの照明・検出光学系の光軸が対応する専用ミラーの反射面と対面するように構成されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る光ピックアップの概略構成を示す平面図、及び正面図である。図1は、CDとDVDを共に記録再生可能な光ディスクドライブ装置に使用する光ピックアップの概略構成を示す平面図、及び正面図であり、第1のレーザ光L1(例えば、CD記録再生用の波長である780nm)を発生する図示しない第1のレーザダイオード、光ディスクからの反射光を受光する図示しない受光素子等の光学部品を備えた第1の照明・検出光学系21と、第2のレーザ光L2(例えば、DVD記録再生用の波長である630nm)を発生する図示しない第2のレーザダイオード、光ディスクからの反射光を受光する図示しない受光素子等の光学部品を備えた第2の照明・検出光学系22と、各照明・検出光学系21、22に対する角度を変えることによって各照明・検出光学系21、22からの各レーザ光L1、L2を反射面30aにて90度反射させて対物レンズ27に導く可動式の偏向プリズム(ミラー)30と、対物レンズ27と、対物レンズ27等を保持し駆動するアクチュエータ28等を備えている。各照明・検出光学系21、22は、ドライブ装置の薄型化に対応するために同一高さ位置に配置され、更にコンパクト化を図るために両照明・検出光学系21、22は近接配置されている。更に、薄型化を図るために、各照明・検出光学系21、22の光軸と、対物レンズ27の光軸とは直交するように設計される。
【0007】図示しない回動部材によって、対物レンズ27の光軸Cを回動中心として所定角度の範囲内で正逆回動可能に支持された偏向プリズム30は、図1(a)に実線で示した第1の位置においては、その反射面30aを第1の照明・検出光学系21からのレーザ光L1の光軸と対面する方向へ向けて反射光を対物レンズ27へ導き、(a)に破線で示した第2の位置においては、その反射面30aを第2の照明・検出光学系22からのレーザ光L2の光軸と対面する方向へ向けて反射光を対物レンズ27へ導くことができるように構成されている。即ち、可動式の偏向プリズム30は、光学系を選択的に切り替える手段(光学系切り替え手段)として機能する。対物レンズ27へ夫々導かれた各レーザ光は対物レンズの直上に位置する光ディスク35(図示しないスピンドルモータのターンテーブルによって中心孔を支持されている)にスポットを投影して情報の記録再生を行う。光ディスク35にて反射した光は、同じ経路を経て戻り、夫々の照明・検出光学系21、22の検出光学系に入射する。この光ピックアップは、CD、DVDの夫々に対応した照明・検出光学系21、22を有し、高価なダイクロイックプリズムを用いることなく、単に2つの照明・検出光学系と対物レンズとの間に配置した偏向プリズム(ミラー)30の角度を可変にするだけの簡単な構成により、使用する照明・検出光学系を切り替え、更に各照明・検出光学系21、22の光軸を対物レンズへ向かう1つの光軸に一致させることを可能としている。
【0008】次に、図2は本発明の他の実施形態に係る光ピックアップの平面構成を示す図であり、図1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略するが、この実施形態の光プリズムは光学系切り替え手段として、可動ベース40上に並置した2つの専用の偏向プリズム(専用ミラー)41、42を用いている構成が特徴的である。前記第1の実施形態では、一つの共用偏向プリズム30を対物レンズ27の光軸廻りに回動させることによって各照明・検出光学系21、22に対する反射面30aの対向角度を変更していたのに対し、この実施形態では、対物レンズ27の下に矢印方向(対物レンズの光軸と直交する方向)へスライド自在な可動ベース40を設け、この可動ベース40上に、各照明・検出光学系21、22の各光軸に対応した偏向角度を有する専用の偏向プリズム(専用ミラー)41、42を取付け、使用するディスク35の種類の違いに応じて、所定の偏向プリズムが対物レンズ27の下に位置するように移動させたものである。また、各偏向プリズム41、42の各反射面41a、42aは夫々予め対応する各光学系21、22の光軸と対面するように固定されている。この実施形態に係る光ピックアップは、CD、DVD等の異種の光ディスクの夫々に対応した照明・検出光学系21、22を有し、高価なダイクロイックプリズムを用いることなく、単に2つの照明・検出光学系と対物レンズとの間に配置した2つの専用の偏向プリズム(専用ミラー)41、42の位置を移動させるだけの簡単な構成により、使用する照明・検出光学系を切り替え、更に各照明・検出光学系21、22の光軸を対物レンズへ向かう1つの光軸に一致させることを可能としている。なお、本発明の光ピックアップは、光ディスクばかりでなく、光カード、光テープ装置の記録媒体の記録、再生を行うための光ピックアップ装置にも使用することができる。
【0009】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、CD、DVD等、波長の異なるレーザ光を用いて記録、再生が行われる異種光ディスクに対応したドライブ装置に使用される光ピックアップにおいて、コストの高いダイクロイックプリズムを用いることなく、しかも部品点数の増大による大型化を招くことなく、対物レンズ下の偏向プリズムの偏向方向を切り替えて2つの光学系を切り替えることにより、安価で小型の光ピックアップを提供することができる。まず、請求項1の発明は、記録または再生する光ディスクの種類によって、複数のレーザ光源とそれに対応した複数の信号検出手段(照明・検出光学系)を有し、複数の光学系は光ディスクにレーザ光を集光照射する対物レンズを共有し、かつ、複数の光学系の光軸と対物レンズの光軸が直交している光ピックアップにおいて、使用する光学系を切り替える手段を備えている。つまり、各照明・検出光学系の光軸を対物レンズの光軸方向に偏向する偏向プリズムの設置方向を光ディスクの種類によって切り替える手段を有している。このため、低コストな偏向プリズム(ミラー)を用いて、各照明・検出光学系からのレーザ光を選択的に切り替えて対物レンズに導くように構成することができる。次に、請求項2の発明は、偏向プリズム(ミラー)を対物レンズ光軸まわりに回動自在の部材に取付け、前記部材を回動させることによって、光ディスクの種類によって対物レンズ光軸の偏向方向を所定の光学系光軸と一致させるように構成した。つまり、ミラーは、その反射面の角度を各照明・検出光学系の光軸と対面する方向へ偏向できるように回動可能に構成されている。このため、容易にミラーの偏向プリズムの設置方向を切り替えることができ、使用する光学系を切り替えることができる。請求項3の発明は、偏向方向の異なる複数の偏向プリズム(ミラー)を同一の可動部材(可動ベース)に取付け、前記可動部材の位置を切り替えることによって、光ディスクの種類によって対物レンズ光軸の偏向方向を所定の光学系光軸と一致させるようにした。つまり、偏向プリズム等のミラーは、各照明・検出光学系に向けて夫々専用化した複数の専用ミラーを可動ベース上に配列搭載した構成を備え、該可動ベースを進退させることによって、いずれかの照明・検出光学系の光軸が対応する専用ミラーの反射面と対面するように構成されている。このため、容易に偏向プリズムの設置方向を切り替えることができ、使用する光学系を切り替えることができる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
【出願日】 平成13年9月13日(2001.9.13)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−85812(P2003−85812A)
【公開日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願番号】 特願2001−278635(P2001−278635)