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【発明の名称】 音声出力装置
【発明者】 【氏名】新穂 浩成
【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内

【要約】 【課題】音声出力地点に対する音声出力を行う際に、音声出力の完了地点と実際の地図上の音声出力地点とに誤差の生じない、正確なタイミングで音声出力地点に対する音声出力を行うことのできる音声出力装置を提供すること。

【解決手段】記憶媒体から音声デ−タを音声出力手段に転送し、音声出力地点に対する音声出力を行うための音声出力制御手段を備えた音声出力装置において、音声出力制御手段が、音声出力地点の確認を行う音声出力地点確認手段と、音声出力地点における音声出力デ−タの読み出し制御の開始から、音声出力手段からの音声出力が完了するまでの時間を算出する音声出力時間算出手段と、車両の車速情報を取り込む車速情報取込手段と、車速情報取込手段により取り込まれた車速情報と音声出力時間算出手段により算出された音声出力時間とに基づいて、音声出力開始地点を求める音声出力開始地点決定手段とを装備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記憶媒体から音声デ−タを音声出力手段に転送し、音声出力地点に対する音声出力を行うための音声出力制御手段を備えた音声出力装置において、前記音声出力制御手段が、前記音声出力地点の確認を行う音声出力地点確認手段と、音声出力地点における音声出力デ−タの読み出し制御の開始から、前記音声出力手段からの音声出力が完了するまでの時間を算出する音声出力時間算出手段と、車両の車速情報を取り込む車速情報取込手段と、該車速情報取込手段により取り込まれた車速情報と前記音声出力時間算出手段により算出された音声出力時間とに基づいて、音声出力開始地点を求める音声出力開始地点決定手段とを備えていることを特徴とする音声出力装置。
【請求項2】 前記音声出力開始地点決定手段が、前記車速情報取込手段が取り込んだ車速情報と前記音声出力時間とから、該音声出力時間内に車両が進む距離を算出する走行距離算出手段と、前記音声出力地点よりも前記走行距離算出手段で求めた距離だけ手前に現在位置が位置するか否かを判断する音声出力タイミング判断手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の音声出力装置。
【請求項3】 前記音声出力時間算出手段が、前記記憶媒体から単位音声デ−タのアクセス・読み出しするのに必要なアクセス・読出時間を算出するアクセス・読出時間算出手段と、前記記憶媒体から読み出された前記単位音声デ−タを合成し、前記音声出力手段への文章音声デ−タの転送が完了するまでに要するデ−タ合成・転送時間を算出するデ−タ合成・転送時間算出手段と、前記文章音声デ−タのデ−タサイズを算出する音声サイズ算出手段と、該音声サイズ算出手段により算出されたデ−タサイズから前記文章音声デ−タの再生に要する時間を算出する文章音声デ−タ再生時間算出手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の音声出力装置。
【請求項4】 前記アクセス・読出時間算出手段が、前記記憶媒体から前記単位音声デ−タを読み出すためのアクセス毎にアクセス・読出時間を計測し、該計測されたアクセス・読出時間と過去の平均アクセス・読出時間とから最新の平均アクセス・読出時間を算出し、該最新の平均アクセス・読出時間が記憶されているアクセス・読出時間記憶手段から前記最新の平均アクセス・読出時間を読み出して前記文章音声デ−タのアクセス・読出時間を算出するものであることを特徴とする請求項3記載の音声出力装置。
【請求項5】 前記デ−タ合成・転送時間算出手段が、前記デ−タ合成・転送時間を音声出力毎に計測し、計測された前記デ−タ合成・転送時間と転送される前記文章音声デ−タのデ−タサイズとから単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間を算出し、算出された前記単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間と過去の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間とから最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を算出し、該最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間が記憶されているデ−タ合成・転送時間記憶手段から前記最新の前記単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を読み出して前記文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間を算出するものであることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の音声出力装置。
【請求項6】 前記音声出力時間算出手段が、前記記憶媒体への前記単位音声デ−タのアクセス開始から前記文章音声デ−タの転送完了までのアクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間を算出する音声デ−タ処理時間算出手段を含んでいることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の音声出力装置。
【請求項7】 前記音声デ−タ処理時間算出手段が、前記音声デ−タ処理時間を音声出力毎に計測し、計測された前記音声デ−タ処理時間と出力される前記文章音声デ−タの単位デ−タサイズ数とから単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間を算出し、算出された前記単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間と過去の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間とから最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間を算出し、該最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間が記憶されている音声デ−タ処理時間記憶手段から前記最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間を読み出して前記文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出するものであることを特徴とする請求項6記載の音声出力装置。
【請求項8】 前記記憶媒体から前記単位音声デ−タを読み出すためのアクセス毎にアクセス・読出時間を計測し、計測された前記アクセス・読出時間と過去に計測された平均アクセス・読出時間とから最新の平均アクセス・読出時間を算出し、該最新の平均アクセス・読出時間を、アクセス毎に更新して、前記アクセス・読出時間記憶手段に記憶させていく第1の学習手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の音声出力装置。
【請求項9】 前記デ−タ合成・転送時間を音声出力毎に計測し、計測された前記デ−タ合成・転送時間と転送される前記文章音声デ−タのデ−タサイズとから単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間を算出し、算出された前記単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間と過去の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間とから最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を算出し、該最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を、音声出力処理毎に更新して、前記デ−タ合成・転送時間記憶手段に記憶させていく第2の学習手段を備えていることを特徴とする請求項5記載の音声出力装置。
【請求項10】 前記音声デ−タ処理時間を音声出力処理毎に計測し、計測された前記音声デ−タ処理時間と転送される前記文章音声デ−タの単位デ−タサイズ数とから単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間を算出し、該単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間を、音声出力処理毎に更新して、前記音声デ−タ処理時間記憶手段に記憶させていく第3の学習手段を備えていることを特徴とする請求項7記載の音声出力装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声出力装置に関し、より詳細には音声出力地点に対して、音声出力するタイミングに誤差を生じさせない音声出力が行える音声出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、多くの電子機器において音声出力装置が装備され、操作等の案内が音声で行われることが多くなってきている。特に、自動車に搭載されるナビゲ−ションシステムでは、走行中に画面を見ることが困難であるため、通常音声出力装置を用いて誘導経路に対する音声案内が行われるようになっている。
【0003】このような音声案内に使用される音声は、通常音声合成により生成され、ナビゲ−ションシステムでは、音質が良好な音声波形デ−タ自体を用いた音声合成方式が広く採用されている。これは、音声の合成に都合の良い単位に分割された多くの単位音声デ−タを作成し、これらの単位音声デ−タをその単位音声デ−タ毎に読み出し可能な状態に記憶媒体に書き込んでおき、音声再生の際には再生する文章に必要な複数の単位音声デ−タを前記記憶媒体から読み出し、これらを組み合わせて再生用の文章音声デ−タを生成するもので、この生成されたデジタル信号からなる文章音声デ−タをアナログ信号からなる音声信号に変換した後、増幅してスピ−カから出力させることにより音声として出力している。
【0004】図6は、従来における音声出力装置が装備されたナビゲ−ションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【0005】図中21はマイコンを示しており、マイコン21には、速度や走行距離を取得するための車速センサ2、進行方向を取得するためのジャイロセンサ3、アンテナ4aを介して衛星からのGPS信号を受信するためのGPS受信機4、電子地図デ−タや音声案内のための単位音声デ−タ等が記憶されたCD−ROM6から電子地図デ−タや単位音声デ−タなどを取り込むためのCDドライブ5、操作手段としてのリモコン7、表示パネル8aを有した表示装置8、CD−ROM6から読み出した単位音声デ−タを組み合わせて作成した出力用の文章音声デ−タをデジタル信号からアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器(以下D/A変換器と記す)9が接続されている。D/A変換器9には、アナログ信号を増幅するための増幅器10を介して音声を出力するためスピ−カ11が接続されている。
【0006】マイコン21は取得した速度や走行距離、進行方向、GPS信号等の情報に基づいて自車位置を割り出し、割り出した自車位置と電子地図デ−タとを合わせる(いわゆる、マップマッチング処理を行う)ことによって、自車位置が正確に示された地図を表示パネル8aへ表示するようになっている。
【0007】また、マイコン21は、交差点等に接近するなどして音声による経路案内を行う必要が生じた場合、その際の案内内容(再生文章)から音声合成に必要な単位音声デ−タを求め、該単位音声デ−タをCD−ROM6から読み出すようにCDドライブ5に指示信号を出力する。そして、マイコン21は、CD−ROM6から読み出された複数の単位音声デ−タを文章を構成するように組み合わせて文章音声デ−タを生成し、D/A変換器9に出力する。D/A変換器9ではデジタル信号がアナログ信号に変換され、アナログ信号に変換された音声信号(文章)が増幅器10で増幅され、スピ−カ11から音声として出力されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のナビゲ−ションシステムに装備された音声出力装置では、音声出力地点の案内内容に応じて組み立てられる文章音声デ−タのデ−タサイズから概算される音声再生時間に基づいて、自車位置が、前記音声出力地点までに音声再生を完了するのに必要な所定距離だけ手前に到達したか否かを、GPS受信機4等で測位した地図の位置上から判断し、自車位置が前記音声出力地点より前記所定距離だけ手前に到達したら、音声出力のための制御を開始して、前記音声出力地点を通過するまでに音声出力を完了させるようになっている。
【0009】しかしながら、実際に音声出力制御によって音声出力が完了するまでには、前記音声再生時間の他にも、装置内部における機械的な処理動作やデ−タ処理にかかる時間、例えばCD−ROM6から前記単位音声デ−タを読み出すために、読み取り用のピックアップを各単位音声デ−タが記憶されたCD−ROM6上の所定位置まで移動させて、単位音声デ−タを読み出すまでのアクセス・読出時間や、CD−ROM6から読み出した前記単位音声デ−タを一旦メモリ上に格納し、これら単位音声デ−タを組み合わせて文章音声デ−タを生成し、該文章音声デ−タをD/A変換器9に転送するまでのデ−タ合成・転送時間等が必要となる。
【0010】従来は、CD−ROM6から読み出す単位音声デ−タの数によって変化する前記アクセス・読出時間や、前記文章音声デ−タのデ−タサイズによって変化する前記デ−タ合成・転送時間を考慮せずに、音声出力制御のための音声出力開始地点を決めていたため、音声出力の完了地点と音声案内された実際の地図上の位置とに誤差を生じ、音声案内のタイミングがずれてしまうなど、音声出力地点に対して正確なタイミングで音声出力を行うことが困難であるといった課題があった。
【0011】本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、音声出力地点に対する音声出力を行う際に、音声出力の完了地点と実際の地図上の音声出力地点とに誤差の生じない、正確なタイミングで音声出力地点に対する音声出力を行うことのできる音声出力装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を達成するために本発明に係る音声出力装置(1)は、記憶媒体から音声デ−タを音声出力手段に転送し、音声出力地点に対する音声出力を行うための音声出力制御手段を備えた音声出力装置において、前記音声出力制御手段が、前記音声出力地点の確認を行う音声出力地点確認手段と、音声出力地点における音声出力デ−タの読み出し制御の開始から、前記音声出力手段からの音声出力が完了するまでの時間を算出する音声出力時間算出手段と、車両の車速情報を取り込む車速情報取込手段と、該車速情報取込手段により取り込まれた車速情報と前記音声出力時間算出手段により算出された音声出力時間とに基づいて、音声出力開始地点を求める音声出力開始地点決定手段とを備えていることを特徴としている。
【0013】上記音声出力装置(1)によれば、前記音声出力地点の確認に基づいて、該音声出力地点に対する前記音声出力時間が算出されるので、前記記憶媒体への前記単位音声デ−タの読み取り制御から音声出力が完了するまでに要する時間を把握することができ、音声出力制御に関する正確な時間を把握することができる。また、車速情報から前記音声出力時間内に走行する距離を求めて、音声出力開始地点を決定することができ、自車の走行状態を加味した音声出力のための正確なタイミングを計ることができ、音声出力地点に対して音声案内のタイミングのずれることのない、実際の音声出力の完了地点と目標とする地図上の音声出力地点とに誤差を生じさせない正確な音声出力を行うことができる。
【0014】また本発明に係る音声出力装置(2)は、上記音声出力装置(1)において、前記音声出力開始地点決定手段が、前記車速情報取込手段が取り込んだ車速情報と前記音声出力時間とから、該音声出力時間内に車両が進む距離を算出する走行距離算出手段と、前記音声出力地点よりも前記走行距離算出手段で求めた距離だけ手前に現在位置が位置するか否かを判断する音声出力タイミング判断手段とを備えていることを特徴としている。
【0015】上記音声出力装置(2)によれば、前記音声出力地点までの距離を把握し、前記音声出力時間内に車両が進む距離だけ前記音声出力地点よりも手前に現在位置が位置するか否かを判断して前記音声出力開始地点を決定することができる。したがって、自車の走行状態を加味した音声出力のための正確なタイミングを計ることができ、前記音声出力地点に対して音声案内のタイミングのずれることのない、実際の音声出力の完了地点と目標とする地図上の音声出力地点とに誤差を生じさせない正確な音声出力を行うことができる。
【0016】また本発明に係る音声出力装置(3)は、上記音声出力装置(1)又は(2)において、前記音声出力時間算出手段が、前記記憶媒体から単位音声デ−タのアクセス・読み出しするのに必要なアクセス・読出時間を算出するアクセス・読出時間算出手段と、前記記憶媒体から読み出された前記単位音声デ−タを合成し、前記音声出力手段への文章音声デ−タの転送が完了するまでに要するデ−タ合成・転送時間を算出するデ−タ合成・転送時間算出手段と、前記文章音声デ−タのデ−タサイズを算出する音声サイズ算出手段と、該音声サイズ算出手段により算出されたデ−タサイズから前記文章音声デ−タの再生に要する時間を算出する文章音声デ−タ再生時間算出手段とを備えていることを特徴としている。
【0017】上記音声出力装置(3)によれば、前記文章音声デ−タの構成、例えば、単位音声デ−タ数やデ−タサイズ等によって変化する前記アクセス・読出時間、前記デ−タ合成・転送時間、及び前記文章音声デ−タの再生に要する時間をそれぞれ算出し、音声出力制御の際に誤差の生じやすい処理時間を考慮して、前記音声出力デ−タの出力時間を算出するので、時間的な誤差の少ない正確な前記音声出力デ−タの出力時間を算出することができる。したがって、前記音声出力地点に対して音声案内のタイミングのずれることのない、実際の音声出力の完了地点と目標とする地図上の音声出力地点とに誤差を生じさせない正確な音声出力を行うことができる。
【0018】また本発明に係る音声出力装置(4)は、上記音声出力装置(3)において、前記アクセス・読出時間算出手段が、前記記憶媒体から前記単位音声デ−タを読み出すためのアクセス毎にアクセス・読出時間を計測し、該計測されたアクセス・読出時間と過去の平均アクセス・読出時間とから最新の平均アクセス・読出時間を算出し、該最新の平均アクセス・読出時間が記憶されているアクセス・読出時間記憶手段から前記最新の平均アクセス・読出時間を読み出して前記文章音声デ−タのアクセス・読出時間を算出するものであることを特徴としている。
【0019】上記音声出力装置(4)によれば、前記アクセス・読出時間算出手段が、前記最新の平均アクセス・読出時間を読み出して前記文章音声デ−タのアクセス・読出時間を算出するものであるので、前記文章音声デ−タを構成する単位音声デ−タ数に前記最新の平均アクセス・読出時間を掛け合わせて算出されるアクセス・読出時間を利用して、実際のアクセス・読出時間に近く、精度の高いアクセス・読出時間を容易に算出することができ、前記音声出力時間の誤差をより一層小さくすることができる。
【0020】また本発明に係る音声出力装置(5)は、上記音声出力装置(3)又は(4)において、前記デ−タ合成・転送時間算出手段が、前記デ−タ合成・転送時間を音声出力毎に計測し、計測された前記デ−タ合成・転送時間と転送される前記文章音声デ−タのデ−タサイズとから単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間を算出し、算出された前記単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間と過去の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間とから最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を算出し、該最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間が記憶されているデ−タ合成・転送時間記憶手段から前記最新の前記単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を読み出して前記文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間を算出するものであることを特徴としている。
【0021】上記音声出力装置(5)によれば、前記デ−タ合成・転送時間算出手段が、前記最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を読み出して前記文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間を算出するものであるので、前記最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を利用することで、前記文章音声デ−タのデ−タサイズが分かれば、より実際のデ−タ合成・転送時間に近い、精度の高いデ−タ合成・転送時間を容易に算出することができ、前記音声出力時間の誤差をより一層小さくすることができる。
【0022】また本発明に係る音声出力装置(6)は、上記音声出力装置(1)又は(2)において、前記音声出力時間算出手段が、前記記憶媒体への前記単位音声デ−タのアクセス開始から前記文章音声デ−タの転送完了までのアクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間を算出する音声デ−タ処理時間算出手段を含んでいることを特徴としている。
【0023】上記音声出力装置(6)によれば、前記文章音声デ−タの構成、例えば、単位音声デ−タ数やデ−タサイズ等によって変化する前記アクセス・読出時間と前記デ−タ合成・転送時間とを含む一連の処理時間を音声デ−タ処理時間として算出するので、より簡単に音声出力時間を算出することができ、前記音声出力開始地点を早く正確に検出することができる。したがって、音声出力開始地点までの音声出力時間の算出にも余裕ができ、デ−タの処理効率を高めることができる。
【0024】また本発明に係る音声出力装置(7)は、上記音声出力装置(6)において、前記音声デ−タ処理時間算出手段が、前記音声デ−タ処理時間を音声出力毎に計測し、計測された前記音声デ−タ処理時間と出力される前記文章音声デ−タの単位デ−タサイズ数とから単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間を算出し、算出された前記単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間と過去の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間とから最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間を算出し、該最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間が記憶されている音声デ−タ処理時間記憶手段から前記最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間を読み出して前記文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出するものであることを特徴としている。
【0025】上記音声出力装置(7)によれば、前記音声デ−タ処理時間算出手段が、前記最新の単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間を読み出して前記文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出するものであるので、前記最新の単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間を利用することで、前記文章音声デ−タの単位デ−タサイズ数が分かれば、実際の音声デ−タ処理時間に近い、精度の高い音声デ−タ処理時間を容易に算出することができ、前記音声出力時間の誤差をより一層少なくすることができる。
【0026】また本発明に係る音声出力装置(8)は、上記音声出力装置(4)において、前記記憶媒体から前記単位音声デ−タを読み出すためのアクセス毎にアクセス・読出時間を計測し、計測された前記アクセス・読出時間と過去に計測された平均アクセス・読出時間とから最新の平均アクセス・読出時間を算出し、該最新の平均アクセス・読出時間を、アクセス毎に更新して、前記アクセス・読出時間記憶手段に記憶させていく第1の学習手段を備えていることを特徴としている。
【0027】上記音声出力装置(8)によれば、前記平均アクセス・読出時間が前記記録媒体へのアクセス毎に更新記憶されて行くので、アクセス・読出時間の算出時において、過去のアクセス・読出時間が考慮された、より精度の高い平均アクセス・読出時間を用いることができ、より一層誤差の少ないアクセス・読出時間を算出することができる。
【0028】また本発明に係る音声出力装置(9)は、上記音声出力装置(5)において、前記デ−タ合成・転送時間を音声出力毎に計測し、計測された前記デ−タ合成・転送時間と転送される前記文章音声デ−タのデ−タサイズとから単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間を算出し、算出された前記単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間と過去の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間とから最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を算出し、該最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を、音声出力処理毎に更新して、前記デ−タ合成・転送時間記憶手段に記憶させていく第2の学習手段を備えていることを特徴としている。
【0029】上記音声出力装置(9)によれば、前記単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間が、音声出力処理毎に更新記憶されて行くので、デ−タ合成・転送時間の算出時において、過去のデ−タ合成・転送時間が考慮された、より精度の高い単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を用いることができ、より一層誤差の少ないデ−タ合成・転送時間を算出することができる。
【0030】また本発明に係る音声出力装置(10)は、上記音声出力装置(7)において、前記音声デ−タ処理時間を音声出力処理毎に計測し、計測された前記音声デ−タ処理時間と転送される前記文章音声デ−タの単位デ−タサイズ数とから単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間を算出し、該単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間を、音声出力処理毎に更新して、前記音声デ−タ処理時間記憶手段に記憶させていく第3の学習手段を備えていることを特徴としている。
【0031】上記音声出力装置(10)によれば、前記単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間が、音声出力処理毎に更新記憶されて行くので、文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間の算出時において、過去の音声デ−タ処理時間が考慮された、より精度の高い単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間を用いることができ、より一層誤差の少ない文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る音声出力装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る音声出力装置を備えたナビゲ−ションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、ここでは図6に示したナビゲ−ションシステムと同様の構成部分については、同符号を付し、その説明を省略する。
【0033】図1に示したナビゲ−ションシステムにおいては、車速センサ2とジャイロセンサ3とがマイコン1に接続されており、マイコン1は演算した走行距離、及び進行方向に基づいて自車位置を割り出すようになっている(自立航法)。また、GPS受信機4がマイコン1に接続されており、マイコン1はGPS信号に基づいて自車位置を割り出すようになっている(GPS航法)。
【0034】CDドライブ5がマイコン1に接続されており、CDドライブ5は、マイコン1からの制御信号に応じて、地図デ−タや音声デ−タ等が記憶されたCD−ROM6にアクセスして必要なデ−タを読み出し、読み出したデ−タ信号をマイコン1に出力するようになっている。
【0035】CD−ROM6には音声デ−タ(波形デ−タ)が、ナビゲ−ションの音声案内に適した単位(単位音声デ−タ)で読み出し可能に記憶されている。例えば、「およそ、」、「300」、「m先」、「右方向」、「です。」等といった単位で記憶され、これらを読み出し組み合わせて「およそ、300m先右方向です。」といった具合に音声案内するようになっている。
【0036】また、リモコン7に設けられたジョイスティック7aやボタンスイッチ7bから入力されたスイッチ信号や、表示装置8に設けられたボタンスイッチ8bから入力されたスイッチ信号がマイコン1に入力され、これらスイッチ信号に応じた処理がマイコン1で行われるようになっている。
【0037】例えば、マイコン1はこれらスイッチから移動目的地の情報を取り込むと、自車位置から目的地までの最適ル−トを探索し、これを誘導ル−トとして地図と共に表示パネル8a上に表示するようになっている。
【0038】マイコン1には、各種デ−タ、プログラムの記憶、また演算処理のために用いられるメモリ12が接続されており、メモリ12は、電源がオフされても記憶内容が保持されているROM12a、及びバックアップ電源が供給されるRAM12bを含んで構成されている。また、学習値等のデ−タの書き込みが可能なEEPROM13がマイコン1に接続されている。
【0039】CD−ROM6の音声デ−タ記憶領域には、各単位音声デ−タ毎のデ−タサイズが一覧となった音声デ−タサイズテ−ブルが記憶されている。マイコン1からの制御信号に応じてCD−ROM6から読み取られた音声デ−タサイズテ−ブルがメモリ12のRAM12bの一部領域に記憶されるようになっている。そして、音声デ−タサイズテ−ブルのデ−タを利用して、案内内容に応じて構成される文章音声デ−タのデ−タサイズを求めることができるようになっている。
【0040】EEPROM13には、CD−ROM6から単位音声デ−タを読み出すためのアクセス毎にアクセス・読出時間が計測、更新され、最新の平均アクセス・読出時間が記憶される領域が設けられている。平均アクセス・読出時間が記憶されるアクセス・読出時間テ−ブルには、マイコン1からの制御信号により読み取り用のピックアップが移動されるサ−チシ−ク時間と、CD−ROM6の所定位置から単位音声デ−タが読み出されるまでの時間とがアクセス・読出時間として単位音声デ−タが読み出される毎に計測され、アクセス毎に新たに計測されたアクセス・読出時間と前回までの平均アクセス・読出時間とから算出される最新の平均アクセス・読出時間が更新記憶されるようになっている。
【0041】またEEPROM13には、単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間が音声出力処理毎に更新記憶される領域が設けられている。単位サイズ当たりの平均デ−タ転送時間が記憶されるデ−タ合成・転送時間テ−ブルには、CD−ROM6から読み出された単位音声デ−タが一旦RAM12a上に格納され、RAM12aから所定の順番で単位音声デ−タが読み出され組み立てられて文章音声デ−タが生成され、該文章音声デ−タがD/A変換器9からの出力フォ−マットに変換され、D/A変換器9への転送が完了するまでのデ−タ合成・転送時間が、音声出力処理毎に計測され、計測された前記デ−タ合成・転送時間と転送された前記文章音声デ−タのデ−タサイズとから単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間が音声出力処理毎に算出され、音声出力処理毎に新たに算出された単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間と前回までの単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間とから算出される最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間が更新記憶されるようになっている。
【0042】また、マイコン1は単位音声デ−タの組み合わせにより構成された文章音声デ−タをD/A変換器9に出力し、D/A変換器9は文章音声デ−タのデジタル信号をアナログ信号に変換して増幅器10に出力する。そして増幅器10はアナログ信号に変換された音声信号を増幅して車室内に設けられたスピ−カ11から音声として出力するようになっている。
【0043】音声出力の際のマイコン1の行う動作を簡単に説明すると次のようになる。マイコン1は、交差点等に接近する等して音声による経路案内を行う必要が生じた場合、その際の案内内容(再生文章)から音声合成に必要な単位音声デ−タを求め、CDドライブ5に、該当する単位音声デ−タをCD−ROM6から読み出すように制御信号を出力する。そして、CD−ROM6から読み出させた複数の単位音声デ−タを一旦RAM12bに格納し、格納された前記単位音声デ−タを文章となるように組み合わせて文章音声デ−タを生成し、D/A変換器9に出力する。この後、D/A変換器9で文章音声デ−タを構成するデジタル信号がアナログ信号に変換され、アナログ信号に変換された音声信号(文章)が増幅器10で増幅され、スピ−カ11から音声として出力されるようになっている。
【0044】次にマイコン1の行う音声出力処理動作について説明する。図2は、マイコン1の行う第1の音声出力処理例を示すフロ−チャ−トであり、音声出力要求があるときに実行される。図3はマイコン1の音声出力処理動作を説明するためのル−ト案内図を示しており、実線により誘導経路が示されている。
【0045】まず、ステップS1では、音声出力地点を確認したか否かを判断する。自車の現在位置が誘導経路に従って交差点Aを左折した位置にあるとすると、まずマイコン1は、誘導経路上の次のル−ト変更地点である交差点Bを検出して、交差点Bまでの距離が700m以上あるか否かを判断し、700m以上あると判断すれば、交差点Bの手前700m地点を次の音声出力地点として確認する。なお、本ナビゲ−ションシステムでは、ル−ト変更地点の700m、300m、100m手前で音声案内が行われるものとする。
【0046】ステップS1において、音声出力地点を確認していないと判断すれば、ステップS1に戻り、次の音声出力地点を確認するまで処理を繰り返す。一方、ステップS1において、音声出力地点を確認したと判断すれば、ステップS2に進み、音声出力時間が算出済か否かを判断する。
【0047】例えば、図3に示したル−ト案内においては、交差点Bの手前700m地点の音声案内を行うための音声出力時間が算出済であるか否かを判断する。なお図4に、音声出力時間の構成を示している。音声出力時間は、以下のステップS3〜ステップS7で算出するアクセス・読出時間とデ−タ合成・転送時間と音声再生時間とにより構成されている。
【0048】ステップS2における判断で、次の音声出力地点に対する音声出力時間が算出済であると判断すれば、ステップS8に進む。一方、ステップ2における判断で、音声出力時間が算出済ではないと判断すれば、ステップS3に進み、単位音声デ−タ1個当たりのアクセス・読出に要する平均アクセス・読出時間が格納されているアクセス・読出時間テ−ブルから最新の平均アクセス・読出時間を読み出し、今回の音声案内で再生される文章を構成する単位音声デ−タ数に基づいて、全ての単位音声デ−タをCD−ROM6から読み出すためのアクセス・読出時間を算出して、ステップS4に進む。
【0049】図3に示したル−ト案内において、交差点Bの手前700m地点で音声再生される文章が、例えば、「およそ、」、「700」、「m先」、「右方向」、「です。」の5つの単位音声デ−タで構成されているとすると、アクセス・読出時間テ−ブルに記憶されている最新の平均アクセス・読出時間が、例えば、0.30sec/個であるとすると、今回音声再生される文章音声デ−タのアクセス・読出時間は0.30(sec/個)×5(個)=1.50(sec)として算出される。
【0050】ステップS4では、再生文章を構成する単位音声デ−タのIDに基づいて単位音声デ−タのデ−タサイズが格納されている単位音声デ−タサイズテ−ブルから該当する単位音声デ−タのサイズを読み出して、文書音声デ−タのデ−タサイズを算出して、ステップS5に進む。
【0051】図3に示したル−ト案内において、例えば、交差点Bの手前700m地点における音声案内のための文章音声デ−タが、「およそ、」、「700」、「m先」、「右方向」、「です。」といった5つの単位音声デ−タから構成されているとすれば、これら5つの単位音声デ−タのデ−タサイズを単位音声デ−タサイズテ−ブルから読み出して、各単位音声デ−タのデ−タサイズを合計し、文章音声デ−タのデ−タサイズを算出する。
【0052】ステップS5では、ステップS4で算出した文章音声デ−タのデ−タサイズから文章音声デ−タの音声再生時間を算出して、ステップS6に進む。音声再生時間は、CD−ROM6のデ−タ圧縮方式に基づいて文章音声デ−タのデ−タサイズから算出することができる。
【0053】図3に示したル−ト案内において、交差点Bの手前700m地点における音声再生される文章「およそ、700m先右方向です。」の再生時間は、例えば3secと算出される。
【0054】ステップS6では、デ−タ合成・転送時間テ−ブルから最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を読み出し、ステップS4で算出した文章音声デ−タのデ−タサイズから今回の文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間を算出する。
【0055】図3に示したル−ト案内において、例えば、デ−タ合成・転送時間テ−ブルに記憶されている単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間が、0.36msec/kbitであるとすると、ステップS4で算出した文章音声デ−タのデ−タサイズが801.5kbitであるので、今回の文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間は、例えば0.29secと算出される。
【0056】ステップS7では、ステップS3で算出したアクセス・読出時間とステップS5で算出した文章音声デ−タの音声再生時間とステップS6で算出した文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間とを加算して音声出力時間を算出して、ステップS8に進む。図3に示したル−ト案内においては、アクセス・読出時間に1.5sec、音声再生時間に3sec、デ−タ合成・転送時間に0.29sec要し、これらを加算した4.79secが音声出力時間として算出される。
【0057】ステップS8では、車両に装備された車速センサ2から車速デ−タを取得してステップS9に進む。ステップS9では、取得した車速デ−タからステップS7で算出した音声出力時間内に走行する距離を算出し、ステップS10に進む。この場合、例えば、取得した車速デ−タが、50km/hであったとすると、ステップS7で算出された音声出力時間が4.79secであるので、この間に走行する距離は、約67mと算出され、音声出力地点から約67m手前の地点が音声出力開始地点に設定される。
【0058】ステップS10では、現在位置が音声出力地点に対する音声出力開始地点Cに到達したか否かを判断し、音声出力制御を開始するタイミングであるか否かを判断する。図3に示したル−ト案内の場合、現在位置が次の音声出力地点である交差点Bの700m手前の地点から、ステップS9で算出した距離、約67mほど手前の位置(音声出力開始地点C)に到達したか否かを判断する。
【0059】ステップS10における判断で、現在位置が音声出力開始地点Cに到達したと判断すれば、ステップS11以降の実際の音声出力制御のステップに進み、現在位置が音声出力開始地点Cに到達していないと判断すれば、ステップS1に戻る。
【0060】ステップS11では、音声出力地点で音声案内される文章を構成する単位音声デ−タの読み出し指示を行って、CD−ROM6にアクセスして単位音声デ−タを読み出すとともに、CD−ROM6に記憶されている各単位音声デ−タを読み出すまでのアクセス・読出時間を計測して、計測したアクセス・読出時間の平均アクセス・読出時間を算出し、アクセス・読出時間テ−ブルに格納されている前回までの平均アクセス・読出時間を読み出して、今回の計測結果を踏まえて、最新の平均アクセス・読出時間を算出し、アクセス・読出時間テ−ブルに格納し、ステップS12に進む。
【0061】図3に示したル−ト案内の場合、アクセスする単位音声デ−タの数が5つで、計測したアクセス・読出時間の合計が1.8secであったとすると、今回の平均アクセス・読出時間は、0.36sec/個となる。このデ−タと、アクセス・読出時間テ−ブルに格納されている前回までの平均アクセス・読出時間(0.30sec/個)とから最新の平均アクセス・読出時間(0.33sec/個)を算出してアクセス・読出時間テ−ブルに格納して、デ−タの更新を行う。
【0062】ステップS12では、音声出力するための出力要求を行って、CD−ROM6から読み出した単位音声デ−タを組み合わせて合成した文章音声デ−タをD/A変換器9へ転送し、文章音声デ−タの転送が完了するまでのデ−タ合成・転送時間を計測し、ステップS13に進む。
【0063】ステップS13では、ステップS12で計測したデ−タ合成・転送時間(0.32sec)と転送された文章音声デ−タのデ−タサイズ(ステップS4で算出したもの)とから単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間(0.40msec/kbit)を算出し、デ−タ合成・転送時間テ−ブルに格納されている前回までの単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間(0.36msec/kbit)と今回算出した単位サイズ当たりのデ−タ合成・転送時間(0.40msec/kbit)とから最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間(0.38msec/kbit)を算出してデ−タ合成・転送時間テ−ブルに格納して、デ−タの更新を行いステップS1に戻り、音声出力のための処理を繰り返す。
【0064】このように、第1の音声出力処理例によれば、音声出力地点の確認に基づいて、音声出力地点に対する音声出力時間が算出されるので、CD−ROM6への単位音声デ−タの読み取り制御の開始からD/A変換器9を介してスピ−カ11からの音声出力が完了するまでに要する時間を把握することができ、音声出力制御に関する正確な時間を把握することができる。また、車速から音声出力時間内に走行する距離を求めて、音声出力開始地点を決定することができ、自車の走行状態を加味した音声出力のための正確なタイミングを計ることができ、音声出力地点に対して音声案内のタイミングのずれることのない、実際の音声出力の完了地点と地図上の音声出力地点とにほとんど誤差を生じさせることのない正確な音声出力を行うことができる。
【0065】また、文章音声デ−タの構成、例えば、単位音声デ−タ数やデ−タサイズ等によって変化するアクセス・読出時間、デ−タ合成・転送時間、及び文章音声デ−タの再生に要する時間をそれぞれ算出し、音声出力制御の際に誤差の生じやすい、これらの処理時間を考慮して、音声出力時間を算出するので、時間的な誤差の少ない正確な音声出力時間を算出することができる。
【0066】また、ステップS3におけるアクセス・読出時間の算出が、アクセス・読出時間テ−ブルに格納されている最新の平均アクセス・読出時間を読み出して文章音声デ−タのアクセス・読出時間を算出することにより行われるので、文章音声デ−タを構成する単位音声デ−タ数に最新の平均アクセス・読出時間を掛け合わせて算出されるアクセス・読出時間を利用して、実際のアクセス・読出時間に近い、精度の高いアクセス・読出時間を容易に算出することができ、音声出力時間の誤差をより一層小さくすることができる。
【0067】また、ステップS6におけるデ−タ合成・転送時間の算出が、デ−タ合成・転送時間テ−ブルに格納されている最新の単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を読み出して文章音声デ−タのデ−タ合成・転送時間を算出することにより行われるので、実際のデ−タ合成・転送時間に近い、精度の高いデ−タ合成・転送時間を容易に算出することができ、音声出力時間の誤差を小さくすることができる。
【0068】また、ステップS11において平均アクセス・読出時間がCD−ROM6へのアクセス毎に更新記憶されて行くので、ステップS3におけるアクセス・読出時間の算出時に、過去のアクセス・読出時間が考慮された、より精度の高い平均アクセス・読出時間を用いることができ、誤差の少ないアクセス・読出時間を算出することができる。
【0069】また、ステップS13において単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間が、音声出力処理毎に更新記憶されて行くので、ステップS6におけるデ−タ合成・転送時間の算出時に、過去のデ−タ合成・転送時間が考慮された、精度の高い単位サイズ当たりの平均デ−タ合成・転送時間を用いることができる。
【0070】次に、音声出力地点に対する音声出力時にマイコン1の行う第2の音声出力処理例を説明する。図5は、第2の音声出力処理例を示すフロ−チャ−トであり、第1の音声出力処理例と同じ処理については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0071】本第2の音声出力処理例は、第1の音声出力処理例におけるステップS3〜S7の処理をステップS21〜S24に代え、ステップS11〜S13の処理をステップS25〜S28に代えた構成となっている。
【0072】またEEPROM13には、単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間が音声出力処理毎に更新記憶される領域が設けられている。なお、本処理例における単位デ−タとは、CD−ROM6に格納されている単位音声デ−タのことを示すこととする。
【0073】この単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間が記憶される音声デ−タ処理時間テ−ブルには、CD−ROM6からの単位音声デ−タの読み出し制御の開始から、読み出された単位音声デ−タを一旦RAM12aに格納して、RAM12aから所定の順番で単位音声デ−タを読み出し合成して文章音声デ−タを生成し、D/A変換器9への転送が完了するまでの一連の音声デ−タ処理時間が単位デ−タサイズと対応づけて格納されるようになっている。したがって、単位デ−タサイズから単位音声デ−タのアクセス・読出・合計・転送に要する平均音声デ−タ処理時間が容易に求められることとなる。
【0074】また、音声出力処理毎に計測される音声デ−タ処理時間と、転送される文章音声デ−タを構成する単位音声デ−タの各デ−タサイズと単位デ−タサイズ数(単位音声デ−タ数)とから単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間が音声出力処理毎に算出され、音声出力処理毎に新たに算出された単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間と前回の音声出力処理までの単位デ−タサイズ当たりの平均音声デ−タ処理時間とから算出される最新の単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間が、音声デ−タ処理時間テ−ブルに更新記憶されるようになっている。
【0075】図5のステップS2における判断で、音声出力時間が算出済でないと判断すれば、ステップS21に進み、ステップS21では、再生文章を構成する単位音声デ−タのIDに基づいて単位音声デ−タサイズテ−ブルから該当する単位音声デ−タのサイズを読み出して、文章音声デ−タの全体サイズを算出して、ステップS22に進む。ステップS22では、ステップS21で算出した文章音声デ−タのデ−タサイズから文章音声デ−タの音声再生時間を算出して、ステップS23に進む。
【0076】ステップS23では、ステップS21で読み出された文章音声デ−タを構成する単位音声デ−タの各デ−タサイズに基づいて、音声デ−タ処理時間テ−ブルから最新の単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間を各単位音声デ−タ毎に読み出し、読み出された各単位音声デ−タの平均音声デ−タ処理時間を合計して、今回音声出力する文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出して、ステップS24に進む。
【0077】ステップS24では、ステップS22で算出した文章音声デ−タの音声出力時間とステップS23で算出した文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間とを加算して音声出力時間を算出して、ステップS8に進む。
【0078】また、ステップS10における判断で、現在位置が音声出力地点に対する音声出力開始地点に到達したと判断すれば、ステップS25以降の実際の音声出力制御のステップに進み、現在位置が音声出力開始地点に到達していないと判断すれば、ステップS1に戻る。
【0079】ステップS25では、音声出力要求に基づいて、アクセス・読出・合成・転送に要する音声デ−タ処理時間を計測するためのカウントアップを単位音声デ−タの読出指示と同時に開始してステップS26に進み、ステップS26では、音声出力地点で音声案内される再生文章を構成する単位音声デ−タの読出指示に基づいて、CD−ROM6にアクセスして単位音声デ−タを読み出し、読み出した単位音声デ−タを合成して文章音声デ−タを生成し、文章音声デ−タをD/A変換器9に転送する。
【0080】ステップS27では、文章音声デ−タのD/A変換器9への転送が完了すると音声デ−タ処理時間のカウントアップを終了し、その後ステップS28に進んで、カウントアップにより計測された一連の音声デ−タ処理時間と、転送された文章音声デ−タを構成する単位音声デ−タの各デ−タサイズと個数とから、単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要した音声デ−タ処理時間を算出し、音声デ−タ処理時間テ−ブルに格納されている前回までの単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間と今回算出した単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要した音声デ−タ処理時間とから最新の単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間を算出し、音声デ−タ処理時間テ−ブルに格納し、デ−タの更新を行った後ステップS1に戻り、音声出力のための処理を繰り返す。
【0081】上記した第2の音声出力処理例によれば、音声デ−タ処理時間テ−ブルに格納されている単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間を用いることで、音声出力地点に対する音声出力時間をより簡単に算出することができ、音声出力開始地点を早く検出することができる。したがって、音声出力開始地点までの音声出力時間の算出にも余裕ができ、デ−タの処理効率を高めることができる。
【0082】また、単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均音声デ−タ処理時間が、音声出力処理毎に更新記憶されて行くので、ステップS23における文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間の算出時において、過去の音声デ−タ処理時間を反映させた精度の高い単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する平均デ−タ処理時間を用いて、誤差の少ない文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出することができる。
【0083】なお、上記第2の音声出力処理例においては、記憶媒体から単位音声デ−タを読み出すものであったが、他の処理例として、記録媒体に単位音声デ−タの単位ではなく、文章音声デ−タの単位で格納されているものを読み出す場合にも適用することができる。この場合、前記単位デ−タとして文章音声デ−タを用い、単位デ−タサイズ当たりのアクセス・読出・合成・転送に要する時間を文章音声デ−タに対応づけてデ−タ処理時間テ−ブルに格納する。そして、文章音声デ−タのIDに基づいて、記録媒体から文章音声デ−タを読み出し、単位デ−タサイズ当たりの音声デ−タ処理時間に基づいて、文章音声デ−タの音声デ−タ処理時間を算出することもできる。
【0084】また、上記実施の形態においては、音声デ−タ等が記憶される記憶媒体としてCD−ROM6を例に挙げて説明を行ったが、記録媒体はこれに限定されるものではなく、DVD−ROM等の光ディスク、ハ−ドディスク、半導体メモリ等の記憶媒体であってもよく、また、ハ−ドディスクや半導体メモリ等の書き込み可能な記憶媒体に通信手段を介して音声デ−タを含む地図情報、例えば、インタ−ネット配信される地図情報等をダウンロ−ドすることにより最新の地図情報を取得し、ダウンロ−ドしたこれらの地図情報を使用して、音声出力地点に対する音声案内を行うために、これらの記憶媒体に音声デ−タを記憶させて音声再生を行ってもよい。
【出願人】 【識別番号】000237592
【氏名又は名称】富士通テン株式会社
【住所又は居所】兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号
【出願日】 平成13年6月25日(2001.6.25)
【代理人】 【識別番号】100096080
【弁理士】
【氏名又は名称】井内 龍二
【公開番号】 特開2003−5794(P2003−5794A)
【公開日】 平成15年1月8日(2003.1.8)
【出願番号】 特願2001−191295(P2001−191295)