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【発明の名称】 凸形状体を空洞体で連結した気密材と真空体
【発明者】 【氏名】塩谷 嘉宏

【要約】 【課題】連続した凸形状体を気密材に用い裏面に平らな気密材を密着すると、独立した凸形状体内となり真空にするには凸形状体ごとの真空引きが必要であるため、多大な作業量を要する。この真空引きを一箇所からできるようにして生産性の向上を図る。

【解決手段】硬質なシート材を用いて断面略半円弧状で細長形状の複数の凸形状体3間を連結する空洞体7を一体成形し、複数の凸形状体3が一つの空間となる気密材2を表側に用い、裏面側に平らな気密材4を重ねて、周囲を密封して内部を真空にした真空体1。
【特許請求の範囲】
【請求項1】硬質なシート材を用いて断面略半円弧状で細長形状の複数の凸形状体と凸形状体間を連結する空洞体を一体成形し、複数の凸形状体が一つの空間となる真空体に用いる気密材。
【請求項2】請求項1の空洞体で連結された複数の凸形状体を一つのブロックとし、複数のブロックを成形した表側気密材と裏側に表側気密材のブロックと同様のブロックを成形した気密材を相対させ、表裏気密材の凸形状体の凹み側が連続するように重ね、気密材の周囲を密封して凸形状体内部を真空にした真空体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】防音や断熱に用いる気密材および真空体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続した凸形状体を気密材に用い裏面に平らな気密材を密着した真空体は、特願2002−042697に出願されているが、独立した凸形状体内を真空にするには凸形状体ごとの真空引きが必要であるため、多大な作業量を要する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題点は、裏面が塞がれ連続した凸形状体を気密材に用いた真空体は真空引きの箇所が多いため生産効率が悪いことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点を解消するために、連続した凸形状体間を連結する空洞体を形成し、各凸形状体を連続した一つの空間にして真空引きを一箇所から出来るようにする。
【0005】
【発明の実施の形態】気密材に金属やプラスチックのシートを用い、プレスや射出により断面略半円弧状で細長形状の複数の凸形状体を連続して成形し、凸形状体間に小さな空洞体を一体的に成形し、複数の凸形状体をつないで一つの空間とするものである。空洞体の数は、真空引きに要する時間と関連し、凸形状体の数に応じて増減する。
【0006】裏側には、表側気密材と同じ材料で同形状の凸形状体のある気密材を用いる他、平板を用いる。プラスチックを用いる場合は必要に応じて真空層面に金属メッキをする。凸形状体の単体幅は数ミリメートルから数センチメートル、長さは所望寸法が可能である。
【0007】裏側の気密材との接合は、溶接、ろう付け、ヒートシール、接着等を用いる。真空度は経年後の真空圧の低下時にも音を伝達しない初期真空圧とする。
【0008】
【実施例】図1(a)は一部断面を表す外観斜視図、図1(b)は図1(a)のA部の断面を表し、真空体1は細長形状で断面が略半円弧状の複数の凸形状体3を連続した形状にし、凸形状体3を一つの空間にする空洞体7を所定間隔にプレス成形した気密材2の底面に、真空引き孔10のある平面状の気密材4を配し、外周部に延設した平面部5を気密接合し、凸形状体3の底面9の必要個所を裏側気密材4と接合し、凸形状体3の内部8を真空にしたものである。
【0009】凸形状体3は大気圧による曲面の押圧により底面が広がる力に対し、裏側気密材4による底面が狭まる力がバランスする曲面にして用いる。凸形状体3には局部荷重等に対して容易に変形しないように凸形状の内側に向けてリブ6が一体成形されている。凸形状体3の間隔は、裏側気密材との接合に必要な寸法とし、不必要な場合は狭くして裏面への音の伝達を小さくする。
【0010】図1(c)は図1(a)のB部の断面を表し、隣接する凸形状体3の長辺部に小さな空洞体28を一体成形し、隣接する凸形状体3の空間8が連なっている状態を示している。
【0011】図2(a)は、空洞体14で1つの空間となった複数の凸形状体13を一つのブロック12とし、複数のブロックを間隔15を設けて一体化した気密材12である。
【0012】図2(b)は、図2(a)の気密材17を表側気密材とし、表側気密材12と同様のブロック26,27の凹み側と直交方向に成形した裏側気密材18の凹み側を対向させ、表側のブロック20,21,22,23,24,25と裏面側ブロック26,27の凹みが連続した一つの空間となるように重ね合わせ、周囲の平面部19を密封にして内部を真空にした真空体16である。
【0013】裏側気密材18は表側気密材17と同じ大きさで、表側気密材17のブロック20,21,22,23を連結するブロック26と、同22,23,24,25を連結するブロック27が裏側気密材18に成形されている。
【0014】図2(c)は、図2(b)の真空体16のC部の断面図で、空洞体28で連結されたブロック25の凸形状体29の数体に対しては凸形状体29の底部に裏側気密材の平面部30が重なり、ブロック24,25間の平面部27とブロック24に隣接する凸形状体31の底部には直交方向に成形されたブロック27の凸形状体32の底部が接し、ブロック24,25とブロック27の凸形状体は連続した空間となっている。尚、裏面側ブロックの凸形状体の方向は、表側ブロックと同方向としてもよく、また表側ブロックと大きさは異なってもよい。
【0015】
【発明の効果】空洞体により一体空間となった複数の凸形状体は、裏側の気密材が平面状であっても真空体製作時の真空引きを一箇所にすることができる。また、複数の凸形状体ブロックを用いた真空体においても、表裏の凸形状体の空間を一つにすることにより真空体の大きさに係わらず、一箇所の真空引きにより内部を真空にすることができるため生産効率の向上と、これに伴うコストダウンが図れる。
【0016】空洞体により連結された複数の凸形状体を一つのブロックとし、複数のブロックを成形した気密材は、ブロックの数の増減により所望する真空体の大きさにかかわらず一つの金型で製作できるため経済的である。
【出願人】 【識別番号】399003617
【氏名又は名称】塩谷 嘉宏
【出願日】 平成14年4月19日(2002.4.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−316363(P2003−316363A)
【公開日】 平成15年11月7日(2003.11.7)
【出願番号】 特願2002−117517(P2002−117517)