| 【発明の名称】 |
災害対策システムおよび災害対策プログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】大久保 郁雄
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| 【要約】 |
【課題】災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる災害対策システムを提供する。
【解決手段】入力手段33の入力操作や各種センサ37からの信号の読み取りなどにて設定入力した被災害物の状態に基づき、被災害物の災害の状態および推移を判断・予測し、対応する災害に対処するための活動フローを設定する。設定した活動フローの災害対策のための表示、判断・予測した災害の状況およびその推移を液晶モニタ35や各コンピュータ5,6,31,41のモニタなどに表示する。例えば災害の状況が急変などしても、活動フローに基づいて処置しつつ災害の状況およびその推移を表示により確認でき、災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被災害物の状態を設定入力する入力手段と、前記入力手段にて設定入力された前記被災害物の状態に基づいて前記被災害物の災害の状況を判断するとともに前記災害の状況の推移を予測し、前記判断した災害の状況および前記予測した災害の状況の推移に対応し前記災害の状況に対処するための複数の運用指示情報を有した災害対策情報を設定する制御手段と、この制御手段により設定された災害対策情報、判断した前記災害の状況および予測した前記災害の状況の推移を表示する表示手段とを具備したことを特徴とした災害対策システム。 【請求項2】 請求項1に記載の災害対策システムにおいて、災害対策情報を災害の状況にそれぞれ対応して複数記憶する記憶手段を具備し、制御手段は、判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移に対応した災害対策情報を前記記憶手段から選択して設定することを特徴とした災害対策システム。 【請求項3】 請求項1または2に記載の災害対策システムにおいて、災害が発生する場所の近傍に移動可能に配設され、前記災害に対して処置する作業者に災害対策情報、前記災害の状況および前記災害の状況の推移を表示により報知する表示手段を備えた災害対策指示手段と、前記災害対策指示手段に無線媒体を介して接続され、災害対策指示手段の表示手段と同様に災害対策情報、前記災害の状況および前記災害の状況の推移を表示し、この表示内容に基づいて前記災害に対処するための対処能力を確保する支援基地とを具備したことを特徴とした災害対策システム。 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の災害対策システムにおいて、入力手段は、センサであることを特徴とした災害対策システム。 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の災害対策システムにおいて、制御手段は、表示手段に表示する災害対策情報の複数の運用指示情報のうち、処理が終了した前記運用指示情報を未処理の前記運用指示情報とは異なる表示形態で前記表示手段に表示させることを特徴とした災害対策システム。 【請求項6】 請求項5に記載の災害対策システムにおいて、制御手段は、処理が終了した運用指示情報と未処理の運用指示情報との異なる表示形態として、異なる色彩で表示することを特徴とした災害対策システム。 【請求項7】 設定入力された被災害物の状態に基づいて、前記被災害物の災害の状況を判断するとともに前記災害の状況の推移を予測し、これら判断した前記災害の状況および予測した前記災害の状況の推移に対応して、前記災害の状況に対処するための複数の運用指示情報を有した災害対策情報を設定し、この設定した前記災害対策情報、判断した前記災害の状況および予測した前記災害の状況の推移を表示することを特徴とした災害対策プログラム。 【請求項8】 請求項7に記載の災害対策プログラムにおいて、災害の状況にそれぞれ対応して複数記憶した災害対策情報のうち、判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移に対応した前記災害対策情報を選択して設定することを特徴とした災害対策プログラム。 【請求項9】 請求項7または8に記載の災害対策プログラムにおいて、災害に対して処置する作業者に、前記災害の状況、前記災害の状況の推移および災害対策情報を表示により報知するとともに、この作業者への報知と同様に災害対策情報、前記災害の状況および前記災害の状況の推移を前記災害に対処するための対処能力を確保する支援基地に表示し、この表示内容に基づいて前記支援基地に前記災害に対処するための対処能力を確保させることを特徴とした災害対策プログラム。 【請求項10】 請求項7ないし9のいずれかに記載の災害対策プログラムにおいて、センサを用いて被災害物の状態を設定入力することを特徴とした災害対策プログラム。 【請求項11】 請求項7ないし10のいずれかに記載の災害対策プログラムにおいて、災害対策情報の複数の運用指示情報のうち、処理が終了した運用指示情報を未処理の運用指示情報とは異なる表示形態で表示することを特徴とした災害対策プログラム。 【請求項12】 請求項11記載の災害対策プログラムにおいて、処理が終了した運用指示情報と未処理の運用指示情報との異なる表示形態としては、異なる色彩で表示することを特徴とした災害対策プログラム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、運用指示情報を有した災害対策情報に基づいて災害に対処するための災害対策システムおよび災害対策プログラムに関する。 【0002】 【背景技術】従来、例えば火災が発生した場合の火災対策である消火処理は、その時の風速、風向きなどの自然条件と、消防車台数、作業者の人数などの火災対処能力とに基づき、現場の火災対策の作業者が判断し、消火処理する。 【0003】しかしながら、現場の作業者の判断で消火処理することは、経験に頼ることが多く、的確な判断には熟練を要し、適切な火災対策を施すことが困難である。また、災害に直面した場合、熟練の作業者でも冷静に対処して的確な指示および処理をするのは困難である。 【0004】このことから、例えば特開平9−35168号公報に記載のような災害対策システムが考えられている。この特開平9−35168号公報に記載の災害対策システムは、災害が発生して、例えば火災発生位置、火災規模などの災害情報や、風向、風力、湿度、天候などの自然条件情報が各センサなどから設定入力されたり、測定データをオペレータが入力装置で設定入力したり、あるいは訓練用に各種模擬情報を設定入力すると、処理手段は、それらの情報を元に災害状況や今後の災害状況の推移を予測する。そして、処理手段は、災害状況の予測情報と、記録手段に記録された各種防災能力情報、例えば、消防車の種類や台数、作業者の人員、消火栓の数、水圧、水量、消火剤の種類、数量などの情報を参照して最適な災害対策をたてて防災能力の運用指示情報を出力する構成が採られている。このことにより、作業者は、出力された運用指示情報に基づいて災害対策をすることで、熟練した災害対策指揮者が不在であってもより確実でかつ効率的な対策が行える。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平9−35168号公報に記載のものでは、災害状況の推移の予測および予測情報と防災能力情報とにて災害対策を立てて防災能力の運用指示情報を出力するので、例えば災害現場から離れた位置に災害対策に関して統括指示したり災害対策処理能力を確保するための指示などをする指揮機関では、災害の状況やその推移について認識することができない。例えば災害の状態が急変した場合、その状況はセンサにて検出した災害の状態に基づいて出力される運用指示情報のみから判断することとなり、良好な対処ができなくなるおそれがある。 【0006】本発明は、このような問題点に鑑みて、災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる災害対策システムおよび災害対策プログラムを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の災害対策システムは、被災害物の状態を設定入力する入力手段と、前記入力手段にて設定入力された前記被災害物の状態に基づいて前記被災害物の災害の状況を判断するとともに前記災害の状況の推移を予測し、前記判断した災害の状況および前記予測した災害の状況の推移に対応し前記災害の状況に対処するための複数の運用指示情報を有した災害対策情報を設定する制御手段と、この制御手段により設定された災害対策情報、判断した前記災害の状況および予測した前記災害の状況の推移を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする。 【0008】本発明では、制御手段により、入力手段にて設定入力された被災害物の状態に基づいて、被災害物の災害の状態を判断するとともに災害の状態の推移を予測し、これら判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移に対応し、災害の状況に対処するための複数の運用指示情報を有した災害対策情報を設定し、この設定した災害対策情報、判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移を表示手段に表示させる。この構成により、災害対策のための災害対策情報と合わせて災害の状況およびその推移が認識可能で、例えば災害の状況が急変などしても、災害対策情報に基づいて処置しつつ被災害物の状態に基づいて判断および予測した災害の状況およびその推移を表示により確認でき、災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる。 【0009】本発明の災害対策プログラムは、設定入力された被災害物の状態に基づいて、前記被災害物の災害の状況を判断するとともに前記災害の状況の推移を予測し、これら判断した前記災害の状況および予測した前記災害の状況の推移に対応して、前記災害の状況に対処するための複数の運用指示情報を有した災害対策情報を設定し、この設定した前記災害対策情報、判断した前記災害の状況および予測した前記災害の状況の推移を表示することを特徴とする。 【0010】この発明では、設定入力された被災害物の状態に基づいて、被災害物の災害の状態を判断するとともに災害の状態の推移を予測し、これら判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移に対応し、災害の状況に対処するための複数の運用指示情報を有した災害対策情報を設定し、この設定した災害対策情報、判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移を表示させる。この構成により、災害対策のための災害対策情報と合わせて災害の状況およびその推移が認識可能で、例えば災害の状況が急変などしても、被災害対策情報に基づいて処置しつつ被災害物の状態に基づいて判断および予測した災害の状況およびその推移を表示により確認でき、災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる。 【0011】そして、本発明では、災害対策情報を災害の状況にそれぞれ対応して複数記憶する記憶手段を具備し、制御手段は、判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移に対応した災害対策情報を前記記憶手段から選択して設定することが好ましい。この構成により、判断および予測した災害の状況およびその推移に対応した災害対策情報を記憶手段から選択して設定するので、災害対策情報を災害の状況に対応するものを選択する簡単な構成で、災害対策情報に則って対処すればよく、高度な技術が要求されることなく容易に災害に対処可能となる。 【0012】また、本発明では、災害が発生する場所の近傍に移動可能に配設され、前記災害に対して処置する作業者に災害対策情報、前記災害の状況および前記災害の状況の推移を表示により報知する表示手段を備えた災害対策指示手段と、前記災害対策指示手段に無線媒体を介して接続され、災害対策指示手段の表示手段と同様に災害対策情報、前記災害の状況および前記災害の状況の推移を表示し、この表示内容に基づいて前記災害に対処するための対処能力を確保する支援基地とを具備したことが好ましい。この構成により、災害の状況、災害の状況の推移および災害対策情報を表示により作業者に報知するとともに、作業者への報知と同様に災害対策情報、災害の状況および災害の状況の推移を支援基地に表示し、この表示内容に基づいて災害に対処するための対処能力を確保させるので、災害現場では、表示される災害の状況およびその推移を認識しつつ災害対策情報に則って災害に確実かつ適切に対処し、支援基地での災害の状況および災害に対する処置の状況がリアルタイムで認識可能となり、災害に対処するための対処能力を支援基地にて確保することで、災害現場での煩雑な作業が軽減され、無線媒体を介した簡単な構成で、高度な技術が要求されることなく、災害への対処効率が向上する。 【0013】さらに、本発明では、入力手段は、センサであることが好ましい。この構成によれば、入力手段としてセンサを用いるので、センサにより検出した信号を災害情報として設定入力することで、簡単な構成で被災害物の状態が認識され、誤入力も生じることがなく、簡単な構成で確実かつ効率的に災害の状況に対応した災害対策情報が得られる。 【0014】そして、本発明では、制御手段は、表示手段に表示する災害対策情報の複数の運用指示情報のうち、処理が終了した前記運用指示情報を未処理の前記運用指示情報とは異なる表示形態で前記表示手段に表示させることが好ましい。この構成によれば、処理が終了した災害対策情報の運用指示情報を未処理の運用指示情報とは異なる表示形態で表示されるので、迅速な対処が要求される災害対策において、災害対策の状況が容易に認識可能で、正確かつ適切な災害対策が容易となる。 【0015】また、本発明では、処理が終了した運用指示情報と未処理の運用指示情報との異なる表示形態として異なる色彩で表示することが好ましい。この構成によれば、処理が終了した運用指示情報を未処理の運用指示情報と異なる色彩で表示させるので、簡単な構成で運用指示情報の処理状態が認識可能となる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0017】図1において、1は災害対策システムで、この災害対策システム1は、例えば地震、火災、水害、放射線物質や可燃物あるいは毒物などの危険物質の漏洩、雪崩および崖崩れなどの災害に対処するためのものである。この災害対策システム1は、災害対策指示手段としての災害対策指揮車2、支援基地としての本部事務所コンピュータシステム3、中継局4、広報用コンピュータ端末5、および本社に設置されたホストコンピュータなどの本社用コンピュータ6を備えている。 【0018】そして、災害対策指揮車2は、図1ないし図3に示すように、災害の発生する場所近傍に走行して配置される。この災害対策指揮車2は、運転室11および搭載室12を備えた車両本体13と、搭載室12に配設された災害対策システムとしての災害対策プログラムが実行される災害対策コンピュータシステム14とを備えている。 【0019】また、車両本体13の上部には、回転赤色灯15および発音手段としてのスピーカ16を備えた緊急灯である赤色灯17と、災害情報センサとしての災害状況を撮影する映像用カメラ18、無線通信用アンテナ19、気象センサとしての風向・風速計20、システム通信用アンテナ21および照明設備22が配設されている。なお、システム通信用アンテナ21は、例えば可倒式、固定式、伸縮式、自動プリセットにより向きが変更可能なものなど、いずれのものでもできる。さらに、車両本体13には、災害情報センサとしての赤外線カメラ23が接続される。また、車両本体13の搭載室12の後面には、開閉式の扉体25にて開閉される乗降口26が設けられている。また、車両本体13の後部には、乗降口26を乗降するための乗降用ステップ27が着脱可能に取り付けられる。 【0020】そして、車両本体13の搭載室12には、災害対策コンピュータシステム14が配設されている。この災害対策コンピュータシステム14は、図示しない通信手段を備えた複数、例えば2台の災害対策コンピュータ31が配設されている。これら災害対策コンピュータ31は、例えばLAN(Local Area Network)ケーブル32を介して互いに信号の送受信が可能に接続される。また、これら災害対策コンピュータ31には、図示しない災害対策プログラムおよび各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶手段が設けられている。さらに、災害対策コンピュータ31には、各種情報を入力操作により設定入力するためのキーボードなどの入力手段33が設けられている。 【0021】また、一方の災害対策コンピュータ31には、大型の表示手段としての大型ディスプレイ35が接続されている。この大型ディスプレイ35は、液晶装置、EL装置、FED(Field Emission Display:フィールドエミッションディスプレイ)、PDP(Plasma Display Panel:プラズマディスプレイパネル)、薄型のブラウン管、CRT(Cathode-Ray Tube:陰極線管)ディスプレイなど、いずれの構成のものでもできる。この大型ディスプレイ35は、災害対策コンピュータ31の表示内容と同様の内容が表示される。そして、この大型ディスプレイ35は、表示画面が車両本体13の搭載室12の側面に臨んで車両本体13外から視認可能に配設される。さらに、他方の災害対策コンピュータ13には、大型ディスプレイ35に表示される表示内容や災害対策プログラムの実行により演算された結果などを印刷するための印刷手段であるプリンタ36が接続されている。 【0022】そして、災害対策コンピュータ31には、災害状態や自然情報などの災害情報を検出する入力手段として機能する各種センサ37などが接続される。この各種センサ37は、例えば車両本体13の上部に配設された風向・風力計20、赤外線カメラ23、あるいは例えば災害対策する工場や石油・ガスなどの貯蔵施設の備蓄タンクが配設されたタンクヤードなどの各所に配置された熱や煙あるいは炎などを関知する火災感知器、原油やガスなどの貯蔵物の漏洩感知器、地震計、傾斜計、温度計、湿度計などである。なお、災害情報として、天候などは例えば電話回線などを利用して入手したデータも含まれる。 【0023】さらに、これら災害対策コンピュータ31には、車両本体13に設けられた無線LANシステム用の機器である無線システムの制御装置38に接続されている。また、車両本体13の搭載室12内には、各機材に電力を供給するための発動発電機39が配設されている。 【0024】一方、本部事務所コンピュータシステム3は、中継局4に光、電波、音波、電磁波などの無線媒体にて信号を送受信可能な図示しない通信手段を備え中継局4に無線LANで接続される本部事務所に設置された本部事務所コンピュータ41を有している。この本部事務所コンピュータ41には、災害対策プログラムや各種データが記憶されたハードディスクなどの図示しない記憶手段が設けられている。さらに、本部事務所コンピュータ41には、各種情報を入力操作により設定入力するためのキーボードなどの入力手段33が設けられている。 【0025】そして、この本部事務所コンピュータ41には、LANケーブル32を介して災害の発生した設備に関する操業情報や運転情報をデータベースとして集積する運転管理システム43が接続されている。また、本部事務所コンピュータ41には、LANケーブル32を介して災害情報としての気象情報を集積した気象情報システム44が接続されている。この気象情報システム44は、例えば気象庁などで保有する気象データを電話回線などを利用して入手し気象情報として集積する。さらに、本部事務所コンピュータ41には、LANケーブル32を介して無線LANシステム用の機器である無線システムの本部事務制御装置45が接続されている。 【0026】また、中継局4は、図示しない走行車両を有し、移動可能に構成されている。そして、中継局4は、走行車両に例えば電源として発動発電機51を搭載するとともに、災害対策指揮車2および本部事務所コンピュータシステム3と無線媒体を介して通信可能な図示しない通信手段を備えている。さらに、中継局4の走行車両には、通信手段や通信手段に設けられたアンテナなどの各種機材を動作制御する中継制御装置52が設けられている。 【0027】そして、本部事務所や本社などに設置された広報用コンピュータ端末5、および、本社に設置された本社用コンピュータ6は、LANケーブル32や電話回線55などの有線や、無線を介して、本部事務所コンピュータシステム3にそれぞれ接続されている。これら広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6は、それぞれ災害対策プログラムや各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶手段、および、各種情報を入力操作により設定入力するためのキーボードなどの入力手段33を備えている。 【0028】なお、災害対策コンピュータ31、本部事務所コンピュータ41、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の各入力手段33は、適宜情報が入力可能となっている。例えば、災害情報を直接手入力にて設定入力したり、災害対策訓練などのために模擬災害情報を設定入力可能となっている。 【0029】また、各災害対策コンピュータ31、本部事務所コンピュータ41、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の記憶手段には、災害対策能力情報が記憶される。この災害対策能力情報は、災害対策の対象となる被対象物に関する情報や、災害に対処するための設備の情報などである。例えば、被対象物が石油・ガスなどの貯蔵施設の場合、(1)原油やガスなどを貯蔵する備蓄タンクの配置データおよび道路の配置データ、(2)泡消火栓や水供給栓などの不動消火設備やホース格納ボックスなどの消火設備の配置データ、(3)原油配管や消火配管の配管データ、(4)備蓄タンクの高さや直径、容量、側板厚さ、屋根形状などの諸元データ、(5)備蓄タンク内の原油在庫量や原油性状データ、(6)作業人員数、消防車数、作業者や消防車の到着時間、油回収資機材の種類や数量などの資機材員数データ、(7)泡原液である消火薬剤の量データや貯水量である水量データ、(8)消火ポンプ、原油ポンプ、底引きポンプなどのポンプの諸性能データなどの災害対策活動に必要な各種データが記録されている。 【0030】さらに、記憶手段には、災害対策能力情報として、災害対策活動をする上でシミュレーションを実行するための条件、例えば輻射熱、熱伝達速度、風速に基づく関数である燃焼速度、ガス発生量に基づく関数であるガス拡散、原油漏洩量推定関数、油の蒸発速度、タンクなどの危険限界強度判定、延焼速度、放水距離、放射距離などの各種計算式なども合わせて記憶されている。 【0031】そしてさらに、記憶手段には、災害対策能力情報を適宜表示あるいは計算に用い、適宜指揮者や作業者に災害に対する処置を促す運用指示情報としての表示、およびこれら表示を災害の状況に対応して有機的に結びつける複数の災害対策情報である活動フローである処理パターンが記憶されている。 【0032】次に、上記実施の形態の動作について図面を参照して説明する。 【0033】図4に示すように、災害が発生した場合、各種センサ37により災害が発生した旨の信号、あるいは災害発生を告知する連絡などにより、本部事務所コンピュータシステム3の本部事務所コンピュータ41、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6で災害対策プログラムを実行させるとともに、災害対策指揮車2を災害発生現場の近傍に移動して配置し、災害対策コンピュータ31で災害対策プログラムを実行させる。なお、災害の発生を認識することにより、これら災害対策プログラムが自動的に実行させるようにしてもよい。 【0034】そして、各種センサ37からの信号の認識や本部事務所コンピュータ41の入力手段33あるいは災害対策コンピュータ31の入力手段33からの設定入力などにより、本部事務所コンピュータ41あるいは災害対策コンピュータ31は災害の種別、例えば石油・ガスなどの貯蔵施設の場合の災害発生の場合、火災か石油などの貯蔵物の漏洩かを判断する(ステップ1)。 【0035】このステップ1で、火災であると判断した場合、本部事務所コンピュータ41あるいは災害対策コンピュータ31は、発生日時、例えば各種センサ37からの信号の認識や本部事務所コンピュータ41の入力手段33あるいは災害対策コンピュータ31の入力手段33からの設定入力により、平日の昼間、夜間の休日、平日の夜間、休日の昼間などの災害発生の日時を判断する(ステップ2)。 【0036】そして、ステップ2で例えば平日の昼夜であることを認識すると、記憶手段にあらかじめ記憶させておいた複数の運用指示情報を有した複数の災害対策情報のうちの火災の平日・昼間の災害対策に良好な活動フローが得られる(ステップ3)。また、ステップ2で例えば夜間・休日であることを認識すると、記憶手段にあらかじめ記憶しておいて複数の災害対策情報のうちの火災の休日・夜間の災害対策に良好な活動フローが選択される(ステップ4)。 【0037】また、ステップ1で、災害の種類が漏洩であると判断した場合には、上述したステップ2と同様に、平日の昼間、夜間の休日、平日の夜間、休日の昼間などの災害発生の日時を判断する(ステップ5)。 【0038】そして、ステップ5で例えば平日の昼夜であることを認識すると、記憶手段にあらかじめ記憶させておいた複数の運用指示情報を有した複数の災害対策情報のうちの漏洩の平日・昼間の災害対策に良好な活動フローが得られる(ステップ6)。また、ステップ5で例えば夜間・休日であることを認識すると、記憶手段にあらかじめ記憶しておいて複数の災害対策情報のうちの漏洩の休日・夜間の災害対策に良好な活動フローが選択される(ステップ7)。 【0039】このようにして、本部事務所コンピュータ41あるいは災害対策コンピュータ31に、各災害の状況に対応して災害対策のための適切な活動フローが選択されて実行される。そして、現場では、災害対策指揮車2の大型ディスプレイ35に活動フローが表示され、指揮者が活動フローに基づいて適切な対処を作業者に指揮したり、災害対策に対応する作業者が活動フローに基づいて適切に対処する。また、本部事務所コンピュータシステム3側では、適宜災害対策指揮車2に適切な対処について指示したり、現場の活動に対応して各機関への連絡、応援要請などの指示を通信手段にて無線媒体を介して送受信可能となっている。さらに、広報用コンピュータ端末5側では、例えばマスメディアへの告知や各方面への災害状況および災害対策状況などを連絡する。また、本社用コンピュータ6では、例えば災害状況や災害対策状況などの記録、災害状況の予測などをする。 【0040】そして、災害対策コンピュータ31、本部事務所コンピュータ41、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6は、それぞれ同様の表示がなされるとともに、各コンピュータ31,41,5,6で処理された内容が表示される。この表示は、処理した各コンピュータ31,41,5,6毎に異なる形態、例えば異なる色彩で表示され、いずれのコンピュータ31,41,5,6で処理したものか容易に認識可能となっている。 【0041】すなわち、例えば図5に示すように、災害対策において実行される災害対策プログラムで、活動フローの処理を進行して運用指示情報として表示される内容について適宜設定入力され、災害対策システム1のデータが更新された場合、入力手段33による手入力である設定入力か各種センサ37からの信号を認識する自動更新かを判断する(ステップ11)。さらに、入力手段33の手入力による設定入力であると判断した場合には、設定入力された内容が設定入力した端末からのものか他の端末で設定入力されたものかを判断する(ステップ12)。そして、設定入力した端末からの内容であると判断した場合には、そのまま表示内容を更新する(ステップ13)。また、ステップ12で他の端末から設定入力された内容であると判断した場合には、設定入力により内容が更新された旨の表示をするとともに表示内容を更新する(ステップ14)。 【0042】一方、ステップ11で、各種センサ37からの信号を認識した自動更新であると判断した場合、ステップ12と同様に、設定入力された内容が設定入力した端末からのものか他の端末で設定入力されたものかを判断する(ステップ15)。そして、設定入力した端末からの内容であると判断した場合には、そのまま表示内容を更新する(ステップ16)。また、ステップ15で他の端末から設定入力された内容であると判断した場合には、他の端末毎に異なる色彩で表示させる制御により(ステップ17)、設定入力により内容が更新された旨の表示をするとともに表示内容を更新する(ステップ18)。このようにして、処理した各コンピュータ31,41,5,6毎に異なる形態、例えば異なる色彩で表示し、いずれのコンピュータ31,41,5,6で処理したものか容易に認識可能とする。 【0043】また、選択された所定の活動フローにおいて、災害の状況の判断や災害の状況の推移の予測をする場合、災害対策プログラムを実行する制御手段として機能する各コンピュータ31,41,5,6が、図6に示すように制御する。すなわち、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による災害現場の状況確認結果の設定入力、あらかじめ記憶手段に記憶された災害対策能力情報、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づいて、災害対策プログラム中に組み込まれた各種演算を行い、災害対策情報の各種運用指示情報に則ってシミュレーションを実行する(ステップ21)。このステップ21のシミュレーションの実行の結果を、各コンピュータ31,41,5,6のモニタや大型ディスプレイ35に表示し、災害の状況およびその推移として作業者や指揮者あるいは各担当者に報知させる(ステップ22)。 【0044】このステップ22により、作業者や指揮者あるいは担当者の対応の要否を判断する(ステップ23)。すなわち、対応の必要がない場合には、対応を促す旨の運用指示情報としての表示をせず、次の操作の待機待ちとなる(ステップ24)。また、ステップ23で対応が必要なシミュレーション結果の場合には、対応を促す表示や情報提供などのいずれの対応かを判断する(ステップ25)。例えば、運用指示情報に対応する対策を講じるための入力手段33からの設定入力により、必要に応じて指示画面が表示され(ステップ26)、運用指示情報に対応する対策を講じるために必要な情報を記憶手段から読み出すための設定入力により、必要に応じて情報を提供する画面表示をする(ステップ27)。このようにして、各シミュレーションの実行および表示が繰り返される。 【0045】また、活動フローの処理にあたって、既に処理した運用指示情報の表示は、未処理の表示とは異なる表示形態、例えば異なる色彩で表示させる。例えば図7に示すように、運用指示情報である対応を促す表示に対して確認、すなわち対応して作業が完了した旨の設定入力の有無を判断する(ステップ31)。さらに、設定入力を認識して処理が完了したと判断した場合には、再度確認する表示をし、再度確認がなされたか否かを判断する(ステップ32)。そして、再度の確認がなされたと判断した場合には、処理が完了したものと認識し、この運用指示情報の表示を、例えば未処理の運用指示情報とは異なる、例えば視覚的に視認しにくい色彩としたり、背面の表示が半透明の状態で視認できるように視覚的に見にくい状態、あるいは見えないように表示形態を変更する制御をする(ステップ33)。なお、ステップ32で再確認されない場合には、例えばエラー表示する(ステップ34)。 【0046】一方、ステップ31で確認の設定入力がない場合、例えば各コンピュータ31,41,5,6に設けられた計時手段による計時が所定時間経過したか否かを判断する(ステップ35)。そして、所定時間が経過していない場合には、そのまま確認の表示を継続させ、所定時間が経過したと判断した場合、所定時間が経過した旨の表示や例えば作業者を交替させるなどの案内などをする(ステップ36)。このようにして、処理が終了したものは表示形態を変更し、活動フローの処理状況が容易に認識できるようにする。 【0047】次に、上記災害対策の動作について、災害として地震が発生した場合における石油・ガスなどの貯蔵施設における災害対策を例示として具体的に説明する。 【0048】〔地震発生から現場確認までの活動フロー(火災・平日)〕まず、災害として地震が発生し、この地震により平日に火災が発生した場合、図8に示すように、地震の発生および石油・ガスなどの貯蔵施設に設置した火災報知器の発報により、指揮者や石油・ガスなどの貯蔵施設の現場作業者は災害対策プログラムを実行させて災害対策システム1を起動させる(ステップA-11)。なお、震度計による地震の検知などにより、自動起動させてもよい。また、指揮者や現場作業者は、地震の震度や震源地、マグニチュードなどの地震情報、津波警報や注意報の有無、風向や風速あるいは降雨などの気象情報、石油・ガスなどの貯蔵施設の運転状態などの地震情報を確認する(ステップA-12)。 【0049】そして、確認した地震情報を、本部事務所コンピュータ41、本社用コンピュータ6あるいは災害対策コンピュータ31の入力手段33などで設定入力する(ステップA-13)。この地震情報の設定入力により、災害対策システム1は火災・平日の活動フローを選択し、表示させる。すなわち、災害対策指揮車2、本部事務所コンピュータシステム3、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の各所で設定入力されたものは、通信手段を介してそれぞれ表示手段にて表示され、活動フローも各所でそれぞれ表示される。 【0050】一方、火災報知器の発報により、火災が発生したことを一斉放送し、石油・ガスなどの貯蔵施設内およびその周辺に報知するとともに、無線媒体を介して石油・ガスなどの貯蔵施設の運営管理をする本部事務所の本部事務所コンピュータシステム3に報知する(ステップA-14)。なお、この一斉放送による火災の報知の時刻は、災害対策システム1で認識し、活動フロー中に表示する。 【0051】この火災報知により、指揮者や現場作業者は、火災対策作業者の人員の所在地、人員の非番者や公休者の確認など人員の掌握をし、入力手段33にて設定入力して、自己災害対策組織の編成を促す(ステップA-15)。なお、この自己災害対策組織の編成の他、入力手段33の入力操作により、人員の勤務編成表、非常連絡系統図、家族連絡先一覧、在社員名簿などが活動フロー上に表示され、災害対策システム1上、すなわち災害対策指揮車2、本部事務所コンピュータシステム3、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の表示手段に表示される。この表示にしたがって人員の掌握をして適宜設定入力することにより、災害対策の処置としての人員の掌握が終了したものと認識し、未処理の表示とは異なる表示形態、例えば視覚的に視認しにくい色彩としたり、背面の表示が半透明の状態で視認できるように視覚的に見にくい状態、あるいは見えないように表示形態を制御する。 【0052】そして、災害対策指揮車2は、現場に急行し、現場の状況が確認される(現場確認C)(ステップA-16)。この現場の状況確認は、例えば活動フロー上で、発炎する備蓄タンクの番号、発炎状況、道路の破損状況、死傷者・要救援者などの状況などの設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が現場の状況確認をして設定入力することにより、現場の状況確認が認識される。なお、この設定入力により、災害対策の処置としての現場の状況の確認が終了した認識をすることにより、この現場の状況確認を促す表示は、処理が終了したものとして未処理の表示とは異なる表示形態、例えば視覚的に視認しにくい色彩としたり、背面の表示が半透明の状態で視認できるように視覚的に見にくい状態、あるいは見えないように表示形態を制御する。 【0053】なお、この現場の状況確認の際、例えば災害である火災が発生していると判断した場合には、別途活動フローである火災発生フローへ移行する。また、被害が生じていた場合には、被害に対応するために被害状況を設定入力し、適宜活動フローに移行し、被害に対処し、その結果を入力することにより災害対策システム1が終了する。 【0054】また、活動フロー上では、災害予測対策会議を設置したか否かを確認する表示がなされ、災害予測対策会議の設置を促す表示をする。この表示により災害予測対策会議を設置し、この設置した時刻を設定入力し、災害対策システム1が災害予測対策会議の設置を認識する(ステップA-17)。さらに、災害対策システム1では、地震の規模を確認する動作をする(ステップA-18)。すなわち、ステップA-13での地震情報の設定入力の確認、およびステップA-13で設定入力されていない場合には入力手段33からの設定入力の待機状態となる。これらの設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0055】そして、このステップA-18で、地震の規模が40ガル未満であると認識した場合には、活動フローで通常の巡回点検を促す表示をする。この表示により、指揮者が作業者に巡回点検を指示したり、表示を認識した作業者が直接巡回点検をし、点検して被害がない場合にはその旨を設定入力し、災害対策システム1が日常巡回点検を認識し(ステップA-19)、災害対策システム1が終了する。なお、点検により被害が生じていた場合には、被害に対応するために被害状況を設定入力し、適宜活動フローを継続させ、被害に対処してその結果を入力することにより災害対策システム1が終了する。また、この設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0056】一方、ステップA-18で、地震規模が40ガル以上であると認識した場合には、活動フローは災害対策本部の設置を促す表示をする。この表示により災害予測対策会議を設置し、この設置した時刻を設定入力し、災害対策システム1が災害対策本部の設置を認識する(ステップA-20)。そして、活動フローで現場確認Aの点検結果の設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が現場確認Aし、その時刻および点検結果を設定入力することにより、災害対策システム1が現場確認Aを認識、すなわち表示される活動フロー上で確認される(ステップA-21)。これらの設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0057】このステップA-21における現場確認Aにより、例えば火災などの災害や被害が発生していないかを認識する(ステップA-22)。そして、ステップA-22で災害や損害が発生していないと判断した場合には、その旨を入力設定により認識させ、災害対策システム1を終了する。なお、このステップA-22での現場確認は、ステップA-16で既に行われている場合、ステップA-16での設定入力を認識することにより現場確認がなされる。このステップA-22での現場確認は、入力手段33の入力操作により、ステップA-16での設定入力が認識される。この設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0058】なお、ステップA-22での現場認識の際、ステップA-16と同様に、例えば災害である火災が発生していると判断した場合には、別途活動フローである火災発生フローへ移行する。また、被害が生じていた場合には、被害に対応するために被害状況を設定入力し、適宜活動フローに移行して被害に対処し、その結果を入力することにより災害対策システム1が終了する。 【0059】〔地震発生から現場確認までの活動フロー(火災・夜間あるいは休日)〕一方、災害として地震が発生し、この地震により夜間あるいは休日に火災が発生した場合、図9に示すように、指揮者や石油・ガスなどの貯蔵施設の現場作業者は災害対策プログラムを実行させて災害対策システム1を起動させる(ステップB-11)。なお、震度計による地震の検知などにより、自動起動させてもよい。また、指揮者や現場作業者は、地震の震度や震源地、マグニチュードなどの地震情報、津波警報や注意報の有無、風向きや風速あるいは降雨などの気象情報、石油・ガスなどの貯蔵施設の運転状態などの地震情報を確認する(ステップB-12)。 【0060】そして、確認した地震情報を、本部事務所コンピュータ41、本社用コンピュータ6あるいは災害対策コンピュータ31の入力手段33などで設定入力する(ステップB-13)。この地震情報の設定入力により、災害対策システム1は火災・平日の活動フローを選択し、表示させる。すなわち、災害対策指揮車2、本部事務所コンピュータシステム3、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の各所で設定入力されたものは、通信手段を介してそれぞれ表示手段にて表示され、活動フローも各所でそれぞれ表示される。 【0061】また、災害対策システム1では、地震の揺れの大きさを確認する動作をする(ステップB-14)。すなわち、ステップB-13での地震情報の設定入力の確認、およびステップB-13で設定入力されていない場合には入力手段33からの設定入力の待機状態となる。 【0062】そして、このステップB-14で、地震の揺れが震度5未満であることを認識すると、そのまま待機を促す(ステップB-15)。また、ステップB-14で、地震の揺れが震度5以上であることを認識すると、研修センタへの集合を促し(ステップB-16)、人員の掌握を促す(ステップB-17)。この人員の掌握は、災害対策作業者の人員の所在地、人員の非番者や公休者の確認などの自己災害対策組織の編成の他、人員の勤務編成表、非常連絡系統図、家族連絡先一覧、在社員名簿などが活動フロー上に表示される。この表示は、災害対策システム1上、すなわち災害対策指揮車2、本部事務所コンピュータシステム3、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の表示手段に表示される。この表示にしたがって人員の掌握をして適宜設定入力することにより、災害対策の処置としての人員の掌握が終了したものと認識する。そして、未処理の表示とは異なる表示形態、例えば視覚的に視認しにくい色彩としたり、背面の表示が半透明の状態で視認できるように視覚的に見にくい状態、あるいは見えないように表示形態を制御する。 【0063】そして、各ステップでの設定入力に基づいて災害状況を認識し(ステップB-18)、異常がない場合にはそのまま待機を促す表示をする(ステップB-19)。また、ステップB-18で、異常が認められた場合には、ステップB-17において編成した自己災害対策組織の本部事務所への出勤を促す表示をする(ステップB-20)。 【0064】また、活動フロー上では、図5に示す災害・平日における地震発生から現場確認までの活動フローと同様に、災害予測対策会議を設置したか否かを確認する表示がなされ、災害予測対策会議の設置を促す表示をする。この表示により災害予測対策会議を設置し、この設置した時刻を設定入力し、災害対策システム1が災害予測対策会議の設置を認識する(ステップB-21)。さらに、災害対策システム1では、地震の規模を確認する動作をする(ステップB-22)。すなわち、ステップB-13での地震情報の設定入力の確認、およびステップB-13で設定入力されていない場合には入力手段33からの設定入力の待機状態となる。これら設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0065】そして、このステップB-22で、地震の規模が40ガル未満であると認識した場合には、活動フローで通常の巡回点検を促す表示をする。この表示により、指揮車が作業者に巡回点検を指示したり、表示を認識した作業者が直接巡回点検をする。そして、点検して被害がない場合にはその旨を設定入力し、災害対策システム1が日常巡回点検を認識し(ステップB-23)、災害対策システム1が終了する。なお、点検により被害が生じていた場合には、被害に対応するために被害状況を設定入力し、適宜活動フローを継続させる。そして、被害に対処してその結果を入力することにより、災害対策システム1が終了する。これら設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0066】一方、ステップB-22で、地震規模が40ガル以上であると認識した場合には、活動フローは災害対策本部の設置を促す表示をする。この表示により災害予測対策会議を設置し、この設置した時刻を設定入力し、災害対策システム1が災害対策本部の設置を認識する(ステップB-24)。そして、活動フローで現場確認Aの点検結果の設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が現場確認Aし、その時刻および点検結果を設定入力することにより、災害対策システム1が現場確認Aを認識する(ステップB-25)。これら設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0067】このステップB-25における現場確認Aにより、例えば火災などの災害や被害が発生していないかを認識する(ステップB-26)。そして、ステップB-26で災害や損害が発生していないと判断した場合には、災害対策システム1を終了する。また、被害が生じていた場合には、被害に対応するために被害状況を設定入力し、適宜活動フローを継続させる。そして、被害に対処してその結果を入力することにより災害対策システム1が終了する。さらに、ステップB-26で例えば災害である火災が発生していると判断した場合には、別途活動フローである火災発生フローへ移行する。この設定入力により、処理が終了したものは、上述したように表示形態を変更する。 【0068】また、地震に起因して火災が発生した場合、図10に示すように、火災報知器が発報し、石油・ガスなどの貯蔵施設内およびその周辺に報知するとともに(ステップB-27)、ステップB-11の無線媒体を介して石油・ガスなどの貯蔵施設の運営管理をする本部事務所の本部事務所コンピュータシステム3に火災が発生した旨を伝送し、災害対策システム1に報知する。なお、この一斉放送による火災の報知の時刻は、災害対策システム1で認識し、活動フロー中に表示する。 【0069】この火災報知により、指揮者や現場作業者は、火災対策作業者の人員の所在地、人員の非番者や公休者の確認など人員の掌握をし、入力手段33にて設定入力して、自己災害対策組織の編成を促す表示をする(ステップB-28)。なお、この自己災害対策組織の編成は、ステップB-17で行われている場合、その設定入力を認識することにより人員の掌握をする。この場合にも、入力手段33の入力操作により、人員の勤務編成表、非常連絡系統図、家族連絡先一覧、在社員名簿などが活動フロー上に表示され、災害対策システム1上、すなわち災害対策指揮車2、本部事務所コンピュータシステム3、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の表示手段に表示される。この表示にしたがって人員の掌握をして適宜設定入力することにより、上述したように表示形態を変更する。 【0070】そして、災害対策指揮車2は、現場に急行し、現場の状況が確認される(ステップB-29)。この現場の状況確認は、例えば活動フロー上で、発炎する備蓄タンクの番号、発炎状況、道路の破損状況、死傷者・要救援者などの状況などの設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が現場の状況確認をして設定入力することにより、現場の状況確認が認識される。なお、このステップB-29での現場の状況確認は、ステップB-26で既に行われている場合、ステップB-26での設定入力を認識することにより現場の状況確認がなされる。このステップB-29での現場の状況確認は、入力手段33の入力操作により、ステップB-26での設定入力が認識される。そして、設定入力により、災害対策の処置としての現場の状況の確認が終了した認識することにより、上述したように表示形態を変更する。 【0071】〔通報連絡・応援要請後から鎮火まで〕図8に示す火災・平日の活動フローにおけるステップA-16およびステップA-22、図9に示す火災・夜間あるいは休日の活動フローにおけるステップB-26および図10のステップB-29以降の火災発生フローでは、図11に示すように、まずリング火災か否かを判断する(ステップC-11)。このステップC-11で、リング火災ではない、すなわち火災が発生していないと判断した場合には、活動フローで現場確認Bの点検結果の設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が現場確認Bし、その時刻および点検結果を設定入力する。このことにより、災害対策システム1が現場確認Bを認識、すなわち表示される活動フロー上で確認される(ステップC-12)。このこの入力設定により、現場確認Bを認識することにより、上述したように表示形態を変更する。 【0072】また、ステップC-11で、リング火災であると判断した場合、活動フロー上で火災情報の連絡を促す表示をする(ステップC-13)。すなわち、例えば発炎箇所や発炎状況、連絡先の選択などの設定入力の待機状態となっている。この火災情報の設定入力により、火災の通報がなされたものと認識し、通報時刻、通報内容が表示される。さらに、火災情報の連絡を促す表示形態を、災害対策の処置としての火災情報の連絡が終了したと認識し、上述したように表示形態を変更する。 【0073】そして、災害対策システム1の火災の通報の認識により、本部事務所コンピュータシステム3の制御装置45が、火災が発生している被災害物である備蓄タンクに対して、備蓄タンクやその近傍に配設された固定泡を発泡させる旨のガイダンスを出力する制御をする(ステップC-14)。このステップC-14での固定泡の発泡の際、災害対策システム1は固定泡の発泡の起動を記録するとともに発泡開始時刻を認識する。この発泡開始時刻の認識は、入力手段33による設定入力の他、各コンピュータ31,41,5,6が備えている時刻を計時する計時手段からの信号に基づいて自動的に認識してもよい。 【0074】このステップC-14での固定泡の発泡により鎮火したか否かを判断する(ステップC-15)。この鎮火の判断は、例えば備蓄タンクに設置された各種センサからの信号や指揮者および作業者による確認した結果を入力手段33にて設定入力するなどにより認識する。そして、ステップC-15で鎮火したと判断した場合には、災害対策システム1が終了する。 【0075】また、ステップC-15で鎮火していないと判断した場合には、全面火災発生と認識し、全面火災発生用の活動フローに移行する。すなわち、図11に示すように、非常連絡および応援要請をする(ステップC-16)。この非常連絡および応援要請は、活動フロー上に鎮火のために必要な泡消火薬剤などの資材や機材の種類や数量、応援要請先などの設定入力の表示がなされ、設定入力の待機状態となるとともに、非番や公休者の系統図が表示され、連絡先が確認できるようになっている。そして、同様の表示がなされている本部事務所コンピュータシステム3から非常連絡および応援要請され、設定入力により非常連絡および応援要請がなされたことを認識し、上述したように表示形態を変更する。 【0076】次に、災害対策指揮車2の現場の設置位置をシミュレーションにより設定する(ステップC-17)。この災害対策指揮車2の設置のシミュレーションは、例えば図13に示すように、災害情報、すなわちあらかじめ記憶手段に記憶された災害対策能力情報、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による設定入力、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づいて、輻射熱影響範囲61や可燃性ガス拡散などをシュミレートし、災害対策指揮車2が設置可能な範囲62を表示させ、設置場所を選定する。 【0077】そして、この表示に基づいて設置位置を設定入力するとともに、災害対策指揮車2を表示に対応する現場の位置に走行させて設置する(ステップC-18)。この災害対策指揮車2の設置の完了を設定入力することにより災害対策指揮車2の設置が認識される。なお、このステップC-18における災害対策指揮車2の設置の認識の際、設置時刻を認識し、記録する。 【0078】さらに、自己消防人員および資機材の配置を設定する(ステップC-19)。この自己消防人員および資機材の配置は、ステップC-17と同様に、図13に示すように、各種災害情報に基づいて、隣接する備蓄タンク63の外板温度シミュレーション、消火用水補給計画シミュレーション、最適消火栓使用指示シミュレーション、最適消防資機材配置シミュレーション、資機材配置表、資機材諸元性能表、および人員・資機材配置情報などを実行および表示させる。そして、資機材配置候補および機材進入経路候補を表示させるとともに、隣接する備蓄タンク63の冷却要否案内、消火資機材64の配置案内、消火資機材64の進入経路の選定案内などを表示あるいは発音手段からの音声による報知をする。 【0079】これらシミュレーションや図表の表示に基づいて、自己消防人員および資機材を設定入力するとともに、人員および資機材を設定入力した位置に対応する現場に配置する。この配置の設定入力により、自己消防人員および資機材の設置が認識される。 【0080】また、共同消防人員および資機材の配置を設定する(ステップC-20)。この自己消防人員および資機材の配置は、ステップC-19と同様に、災害情報に基づいて各シミュレーションや図表を表示させ、これらシュミレシーョンや図表に基づいて、各共同消防人員や資機材の配置が設定される。なお、このシミュレーションの実行は、従前の動作で既に実行している場合には、別途実行し直すことなく従前の実行を表示すればよい。 【0081】さらに、ステップC-19およびステップC-20と同様に、災害情報に基づいて実行した各シミュレーションや図表により、公設および外部応援人員の配置を設定する(ステップC-21)。このステップC-20も同様に、従前の動作で既にシミュレーションが実行されている場合には、別途実行し直すことなく従前の実行を表示すればよい。 【0082】そして、これらステップC-19、C-20、C-21では、それぞれの人員および資機材の配置の時刻も災害対策システム1で、ステップC-14などの場合と同様に認識される。そして、この配置状態で火災対策作業者である人員は、指揮者から指示すなわち一斉泡放射の準備が整うまで一斉泡放射に向けて待機する。このような備蓄タンク63などの大規模火災の場合には、一斉泡放射の消火方法でないと十分な効果が期待できないからである。 【0083】また、人員や資機材の配置の他に、火災の状況を分析する(ステップC-22)。このステップC-22における火災分析は、災害情報、すなわちあらかじめ記憶手段に記憶された災害対策能力情、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による設定入力、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づく。これら災害情報を用いて、輻射熱影響範囲シミュレーション、煙拡散範囲シミュレーション、隣接する備蓄タンク63の外板温度シミュレーション、人体危険範囲シミュレーション、人体危険度表および火災状況点検結果などを実行および表示させて火災分析する。なお、このステップC-22においても、従前の動作で既にシミュレーションが実行されている場合には、別途実行し直すことなく従前の実行を表示すればよい。 【0084】そして、活動フロー上で、輻射熱影響範囲61や煙拡散範囲、隣接する備蓄タンク63の外板温度、人体危険範囲、気象情報などが表示され、消火活動における危険範囲、活動範囲、活動内容が容易に一目で認識可能に大型ディスプレイ14に表示される。この表示内容は、入力手段33による入力操作にて、本部事務所コンピュータシステム3や広報用コンピュータ端末5、本社用コンピュータ6でも表示される。 【0085】さらに、災害対策システム1は、図12に示すように、火災の予測をする(ステップC-23)。この火災の予測は、災害情報、すなわちあらかじめ記憶手段に記憶された災害対策能力情報、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による設定入力、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づく。これら災害情報を用いて、輻射熱強度シミュレーション、隣接する備蓄タンク63の外板温度シミュレーション、広域応援資機材能力、資機材諸元性能表などを実行および表示させて予測する。なお、このステップC-23においても、従前の動作で既にシミュレーションが実行されている場合には、別途実行し直すことなく従前の実行を表示すればよい。そして、活動フロー上で、火災の予測結果を表示し、適宜避難勧告の表示あるいは発音手段による音声での報知をする。 【0086】また、災害対策システム1は、火災に対する災害対策体制の把握をする(ステップC-24)。すなわち、災害情報であるあらかじめ記憶手段に記憶された災害対策能力情、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による設定入力、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づく。これら災害情報を用いて、消火用水補給計画シミュレーション、資機材の配置、消火ポンプ吐出量などを実行および表示し、災害対策体制の把握を促す表示をする。そして、資機材の配置候補地、資機材の配置位置および貯水池貯水量などに基づいて、適宜条件を設定入力することにより災害対策体制が把握されたことを認識する。この設定入力により、上述したように災害対策体制の把握を促す表示の形態を変更する。 【0087】そして、災害対策システム1は、ステップC-23で認識した災害予測およびステップC-24で認識した災害対策体制などに基づいて、火災に対する対策戦術の立案を促す制御をする(ステップC-25)。このステップC-25では、災害情報である記憶手段に記憶された災害対策能力情報、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による設定入力、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づく。これら災害情報を用いて、泡消火薬剤必要量の予測・補給計画シミュレーション、消火用水補給計画シミュレーション、最適防災資機材配置シミュレーション、消火時間予測シミュレーション、備蓄タンク63の備蓄液位、貯蔵物の温度などを実行および表示させる。 【0088】そして、ステップC-25では、活動フロー上で、シミュレーションの実行および表示する図表に基づいて、本部事務所での資材リスト表、本部事務所の編成表、共同災害対策人員の配置表、消火ポンプ能力、貯水量、広域応援資機材能力、消火泡原液備蓄量、気象情報、消火・冷却用水必要量、避難勧告案内などが表示される。これらの表示に対応して、例えば備蓄する原油の移動、泡消火薬剤の投入、備蓄タンク63の冷却などの作業の有無などの条件をシミュレーション上に設定入力されることで、災害対策戦術、すなわち災害に対する対処方法が表示される。 【0089】例えば、シミュレーションで算出された泡消火薬剤などの各種資機材量が、確保している量と比較し、消火活動中に不足しないか否かを判断する(ステップC-26)。このステップC-26での判断の結果、不足すると予測される場合には不足する旨を表示させて、補充するように促す表示をする(ステップC-27)。この補充を促す表示により、同様の表示がなされる本部事務所コンピュータシステム3は各関係機関に連絡して補充する。そして、この表示により補充が完了し、その旨を設定入力することによ、上述したように補充を促す表示の形態を変更する。 【0090】このようにして、シミュレーションに従って対処することにより、全面火災を鎮火させるために必要な条件が自動的に整う状態となる。そして、準備が整った時点で、消火活動すなわち一斉泡放射の指示を表示させて、消火活動を開始する旨の表示をし、消火活動を促す表示をする(ステップC-28)。災害対策システム1は、一斉泡放射の開始をした旨の設定入力を認識することにより、放射開始時間を認識する。 【0091】そして、災害対策システム1は、一斉泡放射の時間を計測し、泡使用可能時間を予測する(ステップC-29)。この予測した泡使用可能時間から、泡消火薬剤などの資機材の不足がないかを泡消火薬剤必要量予測・補給計画などをシュミレートして判断する(ステップC-30)。このシミュレーションの判断により、資機材が不足すると判断した場合には、不足する旨を表示させて、補充するように促す表示をする(ステップC-31)。また、ステップC-31で不足なく消火活動が計測されることにより、鎮火し(ステップC-32)、現場確認にて確認した旨を入力することにより災害対策システム1が終了する。 【0092】〔地震発生から漏洩物の回収まで〕次に、災害として地震が発生し、この地震により漏洩物として原油が漏洩した災害に対処する場合、図14に示すように、地震の発生により、指揮者や石油・ガスなどの貯蔵施設の現場作業者は災害対策プログラムを実行させて災害対策システム1を起動させる(ステップD-11)。なお、震度計による地震の検知などにより、自動起動させてもよい。また、指揮者や現場作業者は、地震の震度や震源地、マグニチュードなどの地震情報、津波警報や注意報の有無、風向や風速あるいは降雨などの気象情報、石油・ガスなどの貯蔵施設の運転状態などの地震情報を確認する(ステップD-12)。 【0093】そして、確認した地震情報を、本部事務所コンピュータ41、本社用コンピュータ6あるいは災害対策コンピュータ31の入力手段33などで設定入力する(ステップD-13)。この地震情報の設定入力により、災害対策システム1は漏洩の活動フローを選択し、表示させる。すなわち、災害対策指揮車2、本部事務所コンピュータシステム3、広報用コンピュータ端末5および本社用コンピュータ6の各所で設定入力されたものは、通信手段を介してそれぞれ表示手段にて表示され、活動フローも各所でそれぞれ表示される。 【0094】また、活動フロー上では、災害予測対策会議を設置したか否かを確認する表示がなされ、災害予測対策会議の設置を促す表示をする。この表示により災害予測対策会議を設置し、この設置した時刻を設定入力し、災害対策システム1が災害予測対策会議の設置を認識する(ステップD-14)。さらに、災害対策システム1では、地震の規模を確認する動作をする(ステップD-15)。すなわち、ステップD-13での地震情報の設定入力の確認、およびステップD-13で設定入力されていない場合には入力手段33からの設定入力の待機状態となる。これら処理が終了した旨を入力設定することにより、上述したように表示形態を変更する。なお、以下に示す処理が終了した旨の入力設定により、上述したように、未処理の表示形態とは異なる表示形態に変更する。 【0095】そして、このステップD-15で、地震の規模が40ガル未満であると認識した場合には、活動フローで通常の巡回点検を促す表示をする。この表示により、指揮者が作業者に巡回点検を指示したり、表示を認識した作業者が直接巡回点検をし、点検して被害がない場合にはその旨を設定入力し、災害対策システム1が日常巡回点検を認識し(ステップD-16)、災害対策システムが終了する。なお、点検により被害が生じていた場合には、被害に対応するために被害状況を設定入力し、適宜活動フローを継続させ、被害に対処してその結果を入力することにより災害対策システムが終了する。 【0096】一方、ステップD-15で、地震規模が40ガル以上であると認識した場合には、活動フローで現場確認Aの点検結果の設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が現場確認Aし、その時刻および点検結果を設定入力することにより、災害対策システム1が現場確認Aを認識、すなわち表示される活動フロー上で確認される(ステップD-17)。 【0097】このステップD-17における現場確認Aにより、例えば油漏洩検知器の発報があるか否かを判断する(ステップD-18)。そして、ステップD-18で油漏洩検知器が発報していないと判断した場合には、災害対策システム1を終了する。 【0098】また、ステップD-18で油漏洩検知器の発報があると判断した場合、災害である油の漏洩が発生しているものと認識し(ステップD-19)、油漏洩発生用の活動フローに移行する。すなわち、図14に示すように、現場確認などにより漏洩の状況を確認し、漏洩が確認できない場合には、活動フローで現場確認Bの点検結果の設定入力を促す表示をする。この表示にしたがって作業者が二次点検し、その時刻および点検結果を設定入力することにより、災害対策システム1が現場確認Bを認識、すなわち表示される活動フロー上で確認される(ステップD-20)。 【0099】一方、現場確認などにより漏洩を確認した場合、活動フロー上で漏洩情報の連絡を促す表示をする(ステップD-21)。すなわち、例えば漏洩箇所、漏洩領域などの漏洩状況や連絡先の選択などの設定入力の待機状態となる。この漏洩情報の設定入力により、漏洩発生の通報がなされたものと認識し、通報時刻や通報内容が表示される。 【0100】そして、漏洩元を判断し(ステップD-22)、漏洩元が備蓄タンク63以外の例えば配管部分などの場合には、回収作業をする(ステップD-23)。また、ステップD-22で漏洩元が備蓄タンク63であることを確認した場合には、災害対策指揮車2の現場の設置位置をシミュレーションにより設定する(ステップD-24)。この災害対策指揮車2の設置のシミュレーションは、上述した火災の活動フローの説明と同様に、例えば図13に示すように、漏洩情報、すなわちあらかじめ記憶手段に記憶された災害対策能力情報、各種センサ37からの信号の認識、入力手段33による設定入力、および通信手段を介して入手した各種情報の認識などに基づいて、可燃性ガス拡散などをシュミレートし、災害対策指揮車2が設置可能な範囲62を表示させ、設置場所を選定する。 【0101】そして、この表示に基づいて設置位置を設定入力するとともに、災害対策指揮車2を表示に対応する現場の位置に走行させて設置する(ステップD-25)。この災害対策指揮車2の設置の完了を設定入力することにより災害対策指揮車2の設置が認識される。なお、このステップD-25における災害対策指揮車2の設置の認識の際、設置時刻を認識し、記録する。 【0102】この後、図15に示すように、災害対策指揮車2から表示される手順に基づいてタンク間シフト、すなわち漏洩せずに残留する石油などの被貯留物を他の備蓄タンク63に移すなどのシフト作業をする(ステップD-26)。なお、このタンク間シフトの作業を開始した旨を入力手段33から入力することにより、災害対策システム1はタンク間シフトを開始した旨を認識し、シフト作業監視の時刻を認識して記録する。 【0103】このステップD-26のタンク間シフトの作業の際、被貯留物からの可燃性ガスの発生の有無を判断する(ステップD-27)。この可燃性ガスの発生の有無は、あらかじめ記憶手段に記憶した被貯留物の情報に基づいて自動的に可燃性ガスの発生の有無を認識したり、別途配設したセンサ37などにて可燃性ガスの発生を測定するなどして認識してもよい。 【0104】そして、可燃性ガスの発生があると判断した場合には、漏洩物を泡シールする作業をする(ステップD-28)。この泡シールの作業に際しては、泡消火薬の必要量予測・補給計画シミュレーションおよび消火用水補給計画シミュレーション消火時間予測シミュレーションなどを実行するとともに風向や風速などの気象情報のデータに基づき、消火ポンプ能力・貯水量、消火泡原液備蓄量、消火時間予測、広域応援資機材能力、防災資機材配設ガイダンス、避難勧告ガイダンスなどを表示あるいは発音手段からの音声による報知させる。これら表示や報知に対応して泡シール作業を進め、ステップD-27に戻る。 【0105】また、ステップD-27で可燃性ガスの発生がないと判断した場合には、漏洩物の回収作業をし(ステップD-29)、回収作業が終了した旨の設定入力により、災害対策システム1が終了する。 【0106】上述したように、上記実施の形態によれば、次に示す作用効果を奏する。 【0107】すなわち、入力手段33の入力操作や各種センサ37からの信号の読み取りなどにて設定入力された備蓄タンク63などの被災害物の状態に基づいて、被災害物の災害の状態を判断するとともに災害の状態の推移を予測し、判断・予測した災害の状況およびその推移に対応した活動フロー、すなわち災害に対処するための複数の運用指示情報である災害対策のための表示を有機的に連結する処理パターンである活動フローを設定し、この設定した活動フローの災害対策のための表示、判断した災害の状況および予測した災害の状況の推移を大型ディスプレイ35や各コンピュータ5,6,31,41のモニタなどに表示させる。このため、例えば災害の状況が急変などしても、活動フローに基づいて処置しつつ被災害物の状態に基づいて判断および予測した災害の状況およびその推移を表示により確認でき、災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる。 【0108】そして、各種センサ37からの信号を読み取って設定入力することにより、簡単な構成で被災害物の状態を認識でき、誤入力も防止でき、簡単な構成で確実かつ効果的に災害の状況に対応した活動フローを得ることができる。 【0109】また、災害が発生する場所の近傍に移動可能に配設される災害対策指揮車2の大型ディスプレイ35に、災害の状況に対応し災害に対処するための複数の運用指示情報である災害対策のための表示を有機的に連結する処理パターンである活動フローを作業者に表示にて報知する。また、災害対策指揮車2で表示する活動フローと、作業者や指揮者により設定入力された運用指示情報の処置状態となる災害対策の処理状態とを無線媒体を介して本部事務所の本部事務所コンピュータシステム3に表示にて報知し、本部事務所にて活動フローおよび災害対策の処理状態に基づいて、災害の状況および災害に対する処置の状況を認識し、災害に対処するための対処能力の確保を促す表示をする。このため、災害現場では、活動フローに則って災害に確実かつ適切に対処でき、その対処状況を設定入力するのみで、本部事務所での災害の状況および災害に対する処置の状況をリアルタイムで認識でき、災害に対処するための対処能力を本部事務所にて確保させることで、災害現場での煩雑な作業を軽減でき、無線媒体を介した簡単な構成で、高度な技術が要求されることなく、災害への対処効率を向上できる。 【0110】そして、活動フローを温度や火災状態などの災害状態や天候などの気象情報、風向・風速などの自然情報などの災害情報に基づいて設定するため、災害の状況に対応した活動フローを容易に設定でき、災害に対して正確で適切に処置できる。 【0111】また、災害の状況に対応した複数の活動フローのうち、災害情報に基づいて選択して設定するため、災害情報に基づいて活動フローを選択する簡単な構成で、災害に対して正確で適切に処置できる。 【0112】さらに、入力手段33や各種センサ37などにて設定入力され災害情報に基づいて、記憶手段に記憶された複数の活動フローのうちの1つを選択して表示手段としての大型ディスプレイ35や各コンピュータ5,6,31,41のモニタなどに表示させる。このため、災害に対処するための活動フローを災害の状況に対応して複数設けたうちから1つを選択する簡単な構成で、災害に対して活動フローに則って対応すればよく、高度な技術が要求されることなく災害に対処でき、災害対策を作業者の経験で対処する必要がないため、熟練した指導者がいなくてもより確実で効率的な災害対策を施すことができる。 【0113】そして、表示する活動フローの複数の表示のうち、処理が終了した表示を未処理の表示とは異なる表示形態、例えば異なる色彩で表示させる。このため、処理が終了した活動フローの表示を未処理の活動フローの表示とは異なる表示形態で表示されるので、迅速な対処が要求される災害対策において、災害対策の状況を容易に認識でき、正確かつ適切な災害対策が容易にできる。 【0114】さらに、処理が終了した表示より未処理の表示の方が視覚上認識しやすい表示とする。このため、災害対策の状況を容易に認識でき、正確かつ適切な災害対策が容易で迅速にできる。 【0115】また、災害情報は、災害の種別、災害の時間、災害の曜日、気象および災害状態のうちの少なくともいずれか1つであることが好ましい。このため、災害情報として、認識および入力が容易な例えば地震や水害、火災、漏洩などの災害の種別、災害が発生した時間や曜日、気象、災害の発生領域や火災における温度、漏洩状態などの災害状態のうちの少なくともいずれか1つを用いるので、災害に対処する活動フローを選択するための災害の状況を簡単な構成で確実に認識させることが容易にでき、簡単な構成で確実かつ効率的に活動フローを選択でき、災害に対して効率よく確実に対処できる。なお、上記実施の形態のように、災害の時間、災害の曜日および気象については、自動取得してシミュレーションの条件とし、災害の種別および災害状態のうちのいずれか一方を取得するようにしてもできる。 【0116】そして、入力手段33により模擬情報を入力できるように構成したので、防災訓練を行う場合でも、災害対策システム1を用いて実際の災害発生時と同様の災害対策作業ができる。このため、訓練内容を向上でき、十分な訓練ができる。 【0117】さらに、入力手段33として車両本体13の上部に配設された風向・風力計20、赤外線カメラ23、あるいは例えば災害対策する工場や石油・ガスなどの貯蔵施設の備蓄タンクが配設されたタンクヤードの各所に配置された熱や煙あるいは炎などを関知する火災感知器、原油やガスなどの貯蔵物の漏洩感知器、地震計、傾斜計など、無線媒体により信号が出力される温度、湿度、天候などの災害状態や自然情報などの災害情報を検出する各種センサ37を設けているので、災害が発生した場合に自動的に各種災害情報を入力することができる。このため、入力手段33における処理を自動的にでき、迅速に対応できる。 【0118】そして、通信手段にて接続したコンピュータに災害対策プログラムを実行させるので、既存のコンピュータを用いて容易に災害対策システム1が構築可能で、簡単な構成で、確実で的確に効率よく災害に対して対処できる災害対策システム1が構築されるとともに、災害の対処後での災害対策システム1の解体も容易にできる。 【0119】また、災害対策指揮車2に大型の大型ディスプレイ35を設ける。このため、複数の作業者が容易に活動フローに則った災害対策のための表示を認識でき、作業効率を向上できる。 【0120】そして、災害の状況に対応し災害に対処するための複数の運用指示情報を有した活動フローを表示する大型ディスプレイ35やモニタを備えた複数の端末であるコンピュータ31,41,5,6間で通信手段にて信号を送受信する際に、送受信する信号内容を活動フローと異なる表示形態で表示手段に表示させる。このため、災害に対処するための運用指示情報とコンピュータ31,41,5,6間で送受信する信号内容との識別が容易となり、容易に識別した運用指示情報に基づいた確実かつ効率的な対処、および、容易に識別した信号内容の確実かつ効率的な処理ができる。 【0121】また、複数のコンピュータ31,41,5,6間で送受信される信号を、各コンピュータ31,41,5,6の大型ディスプレイ35や各モニタに、コンピュータ31,41,5,6毎にそれぞれ異なる表示形態、例えば色彩で表示させる。このため、複数のコンピュータ31,41,5,6で災害対策プログラムを処理する際に各コンピュータ31,41,5,6でそれぞれ分担して処理する場合、送受信される所定の信号である運用指示情報がいずれのコンピュータ31,41,5,6のものか容易に認識でき、複数のコンピュータ31,41,5,6間での運用指示情報およびその処理した信号の送受信が明確となり、正確に処理できるとともに処理効率を向上できる。特に、災害に対して対処するために送受信する運用指示情報の表示形態を制御するので、信号の送受信や信号の処理を短時間で正確に効率よく処理することが要求される災害に対して処理する場合に特に良好である。 【0122】そして、信号である運用指示情報の処理をしたコンピュータ31,41,5,6に対応する表示形態でそれぞれ表示させるので、運用指示情報がいずれのコンピュータ31,41,5,6で処理されたものか容易に特定でき、重複処理するなどを防止でき、誤処理なく効率よく処理できる。 【0123】また、運用指示情報を複数有した活動フローと、送受信する運用指示情報やその処理の信号とを異なる表示形態で表示させるので、活動フローおよび信号の識別が容易にでき、正確かつ効率的な災害対策ができる。 【0124】なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態の災害対策システム1は、地震による火災の発生や漏洩に対する災害対策を支援するものであったが、単に地震や火災、漏洩などの対策の他、洪水や津波などの水害、各種事故の対応、雪崩や崖崩れ、噴火など、他のいずれの災害に対する災害対策も含めたシステムとして設定してもよい。 【0125】また、石油・ガスなどの貯蔵施設における災害に対して例示したが、例えば石油化学コンビナートや、各種の工場、自動車や船舶が往来する道路や海上など、災害の発生するいずれを対象とすることができる。 【0126】 【発明の効果】本発明によれば、設定入力された被災害物の状態に基づいて、被災害物の災害の状態を判断するとともに災害の状態の推移を予測し、これら判断・予測した災害の状況およびその推移に対応した災害対策情報を設定し、災害対策情報、判断・予測した災害の状況およびその推移を表示させるため、例えば災害の状況が急変などしても、被災害対策情報に基づいて処置しつつ被災害物の状態に基づいて判断および予測した災害の状況およびその推移を表示により確認でき、災害の状況を的確に把握して災害の状況に対応して正確で効率的に対処できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183624 【氏名又は名称】出光エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年9月5日(2001.9.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079083 【弁理士】 【氏名又は名称】木下 實三 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−77084(P2003−77084A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月14日(2003.3.14) |
| 【出願番号】 |
特願2001−269584(P2001−269584) |
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