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【発明の名称】 背景オブジェクト要否データ生成情報、背景オブジェクト要否データ、ゲーム情報、情報記憶媒体、情報処理装置、およびゲーム装置
【発明者】 【氏名】菊池 徹
【住所又は居所】東京都大田区多摩川2丁目8番5号 株式会社ナムコ内

【要約】 【課題】レールシューティングゲーム等のゲーム空間における背景オブジェクトの配置に係る処理を軽減することである。

【解決手段】背景空間設定部521において、各背景オブジェクトに固有の色を設定し、1フレーム毎の仮想3次元空間の仮想カメラの配置位置に合わせて、ゲーム空間に当該背景オブジェクトを配置する。そして背景オブジェクト要否データ作成部523が、ゲーム空間のレンダリング処理後に記憶したフレームバッファの色情報に基づいて、描画されている背景オブジェクトを判別し、その判別結果を背景オブジェクト要否データ541に記憶する。背景オブジェクト要否データ541はゲーム装置の記憶媒体に記憶され、ゲーム実行中においてゲーム空間を設定する際に読み出し、描画すべき背景オブジェクトのみを配置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】プロセッサによる演算・制御により、当該プロセッサを有する装置に対して、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラに基づいて前記各背景オブジェクトを投影変換して、当該背景オブジェクトが描画されるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を機能させるための背景オブジェクト要否データ生成情報であって、前記設定手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させる情報を含む背景オブジェクト要否データ生成情報。
【請求項2】プロセッサによる演算・制御により、当該プロセッサを有する装置に対して、背景オブジェクトそれぞれに対してユニークな色を設定する色設定手段と、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成するとともに、前記色設定手段により設定された色で、対応する背景オブジェクトを描画する背景画像生成手段と、前記背景画像生成手段により生成された画像に含まれる色情報に基づいて、当該画像における背景オブジェクトの要否を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を機能させるための背景オブジェクト要否データ生成情報であって、前記設定手段と、前記背景画像生成手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させる情報を含む背景オブジェクト要否データ生成情報。
【請求項3】プロセッサを有する装置による、請求項1または2記載の背景オブジェクト要否データ生成情報の実行により生成される背景オブジェクト要否データ。
【請求項4】プロセッサによる演算・制御により、装置に対して、仮想空間内の予め定められた経路に従って仮想カメラを移動させて、当該仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成することによりゲーム画像を生成させるゲーム情報であって、請求項3記載の背景オブジェクト要否データと、1フレーム毎に、予め定められた位置に仮想カメラを配置するカメラ配置手段を前記装置に機能させるための情報と、1フレーム毎に、前記背景オブジェクト要否データに基づいて背景オブジェクトの配置要否を決定して、予め定められた位置に背景オブジェクトを配置する背景オブジェクト配置手段を前記装置に機能させるための情報と、を含むゲーム情報。
【請求項5】請求項1記載の背景オブジェクト要否データ生成情報、請求項2記載の背景オブジェクト要否データ生成情報、請求項3記載の背景オブジェクト要否データ、および請求項4記載のゲーム情報の内、少なくとも何れか1つを記憶する情報記憶媒体。
【請求項6】予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラに基づいて前記各背景オブジェクトを投影変換して、当該背景オブジェクトが描画されるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を備える情報処理装置であって、前記設定手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】背景オブジェクトそれぞれに対してユニークな色を設定する色設定手段と、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成するとともに、前記色設定手段により設定された色で、対応する背景オブジェクトを描画する背景画像生成手段と、前記背景画像生成手段により生成された画像に含まれる色情報に基づいて、当該画像における背景オブジェクトの要否を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を備える情報処理装置であって、前記設定手段と、前記背景画像生成手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】仮想空間内の予め定められた経路に従って仮想カメラを移動させて、当該仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成することによりゲーム画像を生成するゲーム装置であって、請求項3記載の背景オブジェクト要否データを記憶する記憶手段と、1フレーム毎に、予め定められた位置に仮想カメラを配置するカメラ配置手段と、1フレーム毎に、前記背景オブジェクト要否データに基づいて背景オブジェクトの配置要否を決定して、予め定められた位置に背景オブジェクトを配置する背景オブジェクト配置手段と、を備えるゲーム装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲーム画像における背景オブジェクトの描画に関する背景オブジェクト要否データ生成情報、背景オブジェクト要否データ、ゲーム情報、記憶媒体、情報処理装置およびゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲーム装置において、仮想3次元空間であるゲーム空間を設定する際に、実際にオブジェクトを配置する前に、オブジェクトの全体を囲むようなバウンディングボックスを配置することにより、仮想カメラから見たオブジェクト間の干渉を判別して、隠れて見えないオブジェクトに対する配置および描画のための処理負荷を軽減する手法がある。
【0003】図12は、ゲーム空間内に2つのオブジェクトを配置した一例を示した図である。図12において、ゲーム空間内にはオブジェクト121aと、仮想カメラから見てオブジェクト121aの後方に位置するオブジェクト122aとが存在する。この場合、仮想カメラ1200から見ると、オブジェクト121aのバウンディングボックス121bによって、オブジェクト122aのバウンディングボックス122bが隠れるため、このゲーム空間を2次元画像として描画するとき、オブジェクト122aは描画されない。
【0004】このように、レンダリング処理としてゲーム空間を仮想カメラから見た2次元画像として描画するとき、オブジェクト全体を囲んだバウンディングボックスを利用して、隠れオブジェクトの処理を行うのが上記手法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、突起物のあるオブジェクトを粗いバウンディングボックスで囲んだ場合等、隠れオブジェクトを正確に処理できない場合がある。
【0006】図13は、ゲーム空間内にオブジェクト131aとオブジェクト132aを配置した一例を示した図である。図13において、オブジェクト132aはオブジェクト131aの後方に存在するが、仮想カメラ1300から見ると、バウンディングボックス131bによって、バウンディングボックス132bが隠れるため、オブジェクト132aは描画されない。
【0007】しかし、実際は、オブジェクト131aの後方にあるオブジェクト132aは仮想カメラ1300から一部を見ることができるはずであり、正確には、オブジェクト131aによって一部隠れたオブジェクトとしてオブジェクト132aを描画しなければならない。
【0008】このように、突起物のあるオブジェクトを粗いバウンディングボックスで囲んだ場合、後方に存在するオブジェクトを正確に描画することができないため、バウンディングボックスをオブジェクトの突起に合わせて分割するなどして、隠れオブジェクトを正確に処理する必要があった。
【0009】特に、背景オブジェクトについては、攻撃の対象でなかったり、ゲーム中にプレーヤが着目しないといったことが考えられるため、より粗いバウンディングボックスで囲まれる等して、描画処理負荷が軽減されていた。しかし、背景オブジェクトを忠実(正確)に描画することによって、より臨場感のある画像とすることができる。
【0010】本発明の課題は、背景オブジェクトを正確に描画すると共に、背景オブジェクトに係る処理を軽減することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、プロセッサによる演算・制御により、当該プロセッサを有する装置に対して、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段(例えば、図5の背景空間設定部521)と、前記仮想カメラに基づいて前記各背景オブジェクトを投影変換して、当該背景オブジェクトが描画されるか否かを判定する判定手段(例えば、図5の背景オブジェクト要否データ作成部523)と、前記判定手段による判定結果を背景オブジェクト要否データ(例えば、図5の背景オブジェクト要否データ541)として記憶する記憶手段(例えば、図5の一時記憶部54)と、を機能させるための背景オブジェクト要否データ生成情報であって、前記設定手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させる情報を含むことを特徴とする背景オブジェクト要否データ生成情報としている。
【0012】また、請求項6記載の発明は、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラに基づいて前記各背景オブジェクトを投影変換して、当該背景オブジェクトが描画されるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を備える情報処理装置であって、前記設定手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させることを特徴とする情報処理装置としている。
【0013】請求項1または6記載の発明によれば、ゲーム空間に配置する背景オブジェクトの描画、非描画をフレーム毎に判定し、その判定に基づいてゲーム実行中に背景オブジェクトの配置要否を決定することにより、背景オブジェクトの隠れオブジェクト処理を軽減することができるため、ゲーム空間の設定処理時間を短縮することができる。また、隠れオブジェクトを正確に処理することができる。
【0014】請求項2記載の発明は、プロセッサによる演算・制御により、当該プロセッサを有する装置に対して、背景オブジェクトそれぞれに対してユニークな色を設定する色設定手段(例えば、図5の背景空間設定部521)と、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成するとともに、前記色設定手段により設定された色で、対応する背景オブジェクトを描画する背景画像生成手段(例えば、図5の背景画像生成部522)と、前記背景画像生成手段により生成された画像に含まれる色情報に基づいて、当該画像における背景オブジェクトの要否を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を機能させるための背景オブジェクト要否データ生成情報であって、前記設定手段と、前記背景画像生成手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させる情報を含むことを特徴とする背景オブジェクト要否データ生成情報としている。
【0015】また、請求項7記載の発明は、背景オブジェクトそれぞれに対してユニークな色を設定する色設定手段と、予め定められた位置に仮想カメラおよび背景オブジェクトを配置して、ゲーム空間を設定する設定手段と、前記仮想カメラから見たゲーム空間の画像を生成するとともに、前記色設定手段により設定された色で、対応する背景オブジェクトを描画する背景画像生成手段と、前記背景画像生成手段により生成された画像に含まれる色情報に基づいて、当該画像における背景オブジェクトの要否を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された結果を背景オブジェクト要否データとして記憶する記憶手段と、を備える情報処理装置であって、前記設定手段と、前記背景画像生成手段と、前記判定手段と、前記記憶手段とを、1フレーム毎に順次機能させ、各フレームに対する前記判定手段の判定結果を前記記憶手段に蓄積記憶させることを特徴とする情報処理装置としている。
【0016】この請求項2または7記載の発明によれば、各背景オブジェクトに固有の色を設定し、ゲーム空間を設定してフレーム画像を生成した後、フレームバッファの色情報より背景オブジェクトの描画、非描画を判定する。従って、レンダリング等の従来の処理を利用して、単純に判定処理を行うことができる。また、当該判定結果を用いることにより、隠れオブジェクト処理を軽減することができるため、ゲーム空間の設定処理時間を短縮することができる。また、隠れオブジェクトを正確に描画することができる。
【0017】勿論、請求項3記載の発明のように、プロセッサを有する装置による、請求項1または2記載の背景オブジェクト要否データ生成情報(例えば、図5の背景オブジェクト要否データ作成プログラム551)の実行により生成される背景オブジェクト要否データも、請求項1、2記載の発明の効果を具備する。
【0018】請求項4記載の発明は、プロセッサによる演算・制御により、装置に対して、仮想空間内の予め定められた経路に従って仮想カメラを移動させて、当該仮想カメラから見た仮想空間の画像を生成することによりゲーム画像を生成させるゲーム情報であって、請求項3記載の背景オブジェクト要否データと、1フレーム毎に、予め定められた位置に仮想カメラを配置するカメラ配置手段(例えば、図9のゲーム演算部921)を前記装置に機能させるための情報と、1フレーム毎に、前記背景オブジェクト要否データに基づいて背景オブジェクトの配置要否を決定して、予め定められた位置に背景オブジェクトを配置する背景オブジェクト配置手段(例えば、図9のゲーム演算部921)を前記装置に機能させるための情報と、を含むことを特徴とするゲーム情報としている。
【0019】また、請求項8記載の発明は、仮想空間内の予め定められた経路に従って仮想カメラを移動させて、当該仮想カメラから見た仮想空間の画像を生成することによりゲーム画像を生成するゲーム装置であって、請求項3記載の背景オブジェクト要否データを記憶する記憶手段(例えば、図9の記憶媒体12)と、1フレーム毎に、予め定められた位置に仮想カメラを配置するカメラ配置手段と、1フレーム毎に、前記背景オブジェクト要否データに基づいて背景オブジェクトの配置要否を決定して、予め定められた位置に背景オブジェクトを配置する背景オブジェクト配置手段と、を備えることを特徴とするゲーム装置としている。
【0020】この請求項4および8記載の発明によれば、請求項3記載の背景オブジェクト要否データを用いることにより、各背景オブジェクトの隠れオブジェクト処理を軽減することができるため、ゲーム空間の設定処理時間を短縮することができる。また、隠れオブジェクトを正確に処理することができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1記載の背景オブジェクト要否データ生成情報、請求項2記載の背景オブジェクト要否データ生成情報、請求項3記載の背景オブジェクト要否データ、および請求項4記載のゲーム情報の内、少なくとも何れか1つを記憶する情報記憶媒体としている。
【0022】この請求項5記載の発明によれば、ゲーム実行中における背景オブジェクトの隠れオブジェクト処理を軽減し、隠れオブジェクトを正確に描画するための情報を記憶した情報記憶媒体を実現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、本発明を適用した実施形態を説明する。本発明は、レールシューティングゲーム等のゲーム空間を仮想カメラが予め決められた経路に従って移動するゲームについて適用される。また、本実施形態においては、ゲーム空間は背景オブジェクトと標的オブジェクトを配置することにより構成されるものとする。そして背景オブジェクトと標的オブジェクトをまとめて、単にオブジェクトと言う。標的オブジェクトとは、ゲームにおいて、攻撃等の対象となるオブジェクトのことである。
【0024】[概要]図1は、本発明の概要を説明するための図である。本発明を実現するにあたり、図1に示すように、情報処理装置11、記憶媒体12およびゲーム装置13を使用する。
【0025】情報処理装置11はパソコン等のコンピュータであり、詳細は後述するが、1フレーム(例えば、1/60秒)毎にゲーム空間を設定し、背景オブジェクトを配置して、その背景オブジェクトが実際に描画されるか否かを判定し、判定結果を記憶媒体12へ記憶する。記憶媒体12はゲーム情報を含んだ、CD−ROMやDVD等のハードウェアである。
【0026】ゲーム装置13は、記憶媒体12に記憶されたゲーム情報に従ってゲームを実行する装置である。ゲームの実行中、ゲーム空間にオブジェクトを配置設定するが、背景オブジェクトにおいては、記憶媒体12に記憶した描画要否の判定結果に基づいて配置を決定する。
【0027】[情報処理装置]次に情報処理装置11について、構成と動作を説明する。図2はゲーム空間を構成する背景オブジェクトの一例を示した図である。各背景オブジェクトには、番号と固有の色が設定される。ここでは一例として、背景オブジェクトに付けられる番号(以下、「背景オブジェクト番号」とする。)を、背景オブジェクト21は“001”、背景オブジェクト22は“002”、背景オブジェクト23は“003”、背景オブジェクト24は“004”とする。
【0028】また背景オブジェクトの色(以下、「背景オブジェクト色」とする。)の設定方法として、計算式「背景オブジェクト色=定数−背景オブジェクト番号」を用いる。ここで定数とは、例えば16進数“FFFFFF”等を使用し、上位桁より8ビットずつRGBで並んでいるデータを使用する。
【0029】図3は、記憶媒体12に記憶されているゲーム情報にて設定されているゲーム空間内の仮想カメラの配置位置に基づいて、フレーム毎に図2の背景オブジェクトを配置した図である。ここで情報処理装置11は、標的オブジェクトを配置せず、背景オブジェクトのみを配置する。また、図3(a)は第1フレーム、図3(b)は第2フレーム、図3(c)は第3フレームとする。
【0030】仮想カメラの移動に伴い、第1フレームから第3フレームに従って、背景オブジェクトの配置位置が移動する。そしてゲーム空間は、レンダリング処理が行われ、画像データがフレームバッファに書き込まれる。但し、レンダリング処理の際、例えば光源からの光の強さや方向等に基づいて決定されるシェーディングや輝度計算等の色の変化の処理は行わない。
【0031】ここで、第1フレームにおいては、別の背景オブジェクトに全体が隠れるように位置する背景オブジェクトは存在しないため、全ての背景オブジェクトが描画される。そして情報処理装置11は、フレームバッファの色情報から各背景オブジェクトの描画要否を判定する。判定の仕方の詳細は後述する。第2フレームについても同様の処理が行われる。
【0032】しかし、第3フレームにおいては、仮想カメラの位置によって、背景オブジェクト22および23の全体が背景オブジェクト21の後方に隠れるように配置されるため、この2つの背景オブジェクト22および23は描画されない。この場合、フレームバッファには背景オブジェクト22および23が持つ色情報は記憶されないため、情報処理装置11は第3フレームにおいて、この2つの背景オブジェクトは描画されないと判定する。以上の処理を全フレームについて行う。
【0033】図4は、フレームバッファに記憶されたデータの一例を模式的に示した図である。図4において、区切られた1つのマス目は1ピクセルを表す。フレームバッファは、配置されるオブジェクトの色情報がピクセル毎に記憶される。背景オブジェクトの色は、図2で示したように、それぞれ固有の色で設定されているため、フレームバッファの色情報を調べることにより、各背景オブジェクトの描画、非描画を判定することができる。
【0034】判定方法として、1ピクセル毎に計算式「背景オブジェクト番号=定数−背景オブジェクト色」を用いる。定数とは、背景オブジェクト色の設定を行った計算式で用いた定数と同値である。即ち、上述の例によれば、16進数“FFFFFF”である。
【0035】図4では、背景オブジェクト21、23および24に設定された色情報がフレームバッファに記憶されていることを示しているため、この3つの背景オブジェクトは、当該フレームにおいて、描画の必要があると判定される。しかし、背景オブジェクト22に設定された色情報はフレームバッファに記憶されていないため、背景オブジェクト22はこのフレームにおいて描画が不要と判定される。
【0036】図5は、本発明を適用した情報処理装置11の機能ブロックの一例を示した図である。情報処理装置11は、操作部51、処理部52、表示部53、一時記憶部54および記憶部55によって構成される。
【0037】操作部51は、例えばキーボードやボタンなどで構成され、オペレータによって操作データが入力される。キーボード等が押下された場合には、操作信号を処理部52へ出力する。
【0038】処理部52は、操作部31から入力される信号に応じて、記憶部55に記憶されている背景オブジェクト要否データ作成プログラム551等を実行し、ゲーム空間に背景オブジェクトや仮想カメラを配置する処理や、その仮想カメラから見た画像を生成し、背景オブジェクトの描画要否を判定する処理等を行い、その処理結果を一時記憶部54に記憶するとともに、表示部53に表示する。
【0039】また、処理部52には、背景空間設定部521、背景画像生成部522および背景オブジェクト要否データ作成部523が含まれる。背景空間設定部521は、記憶部55に記憶されている背景オブジェクトデータ561に記憶されている各背景オブジェクトに背景オブジェクト番号と色を設定し、ゲーム空間に仮想カメラや背景オブジェクトの配置位置を設定する処理を行う。
【0040】背景画像生成部522は、背景空間設定部521により設定された仮想カメラに基づいて、ゲーム空間の画像を生成する。ここでゲーム空間には、例えば後方の景色などの背景の画像は存在せず、背景オブジェクトのみを配置する。そして、配置された背景オブジェクトに対して、Zバッファ等を用いた隠面処理を行いながら、透視投影変換等の処理を行い、レンダリング処理を実行する。また、描画される背景オブジェクトは、全体が背景空間設定部521で与えられた固有の色のみを持ち、シェーディングや輝度計算等の色の変化の処理は行わない。生成された画像は、画像データとしてフレームバッファに書き込まれる。
【0041】背景画像生成部522において1フレーム分の画像データがフレームバッファに書き込まれると、背景オブジェクト要否データ作成部523は、フレームバッファの色情報を読み込んで、描画されている背景オブジェクトを判定する。判定結果は、一時記憶部54の背景オブジェクト要否データ541へ記憶する。
【0042】表示部53は、例えば、CRT(ブラウン管:Cathode Ray Tube)あるいはLCD(液晶画面:Liquid Crystal Display)等で構成され、処理部52の動作に必要なデータや処理結果等を表示する。
【0043】一時記憶部54は、RAM(Random Access Memory)等で構成され、背景オブジェクト要否データ541を記憶する。背景オブジェクト要否データ541には、背景オブジェクト要否データ作成部523で作成された背景オブジェクト要否データが記憶される。また、処理部52の実行における作業領域としても用いられる。
【0044】記憶部55は、CD−ROM、ハードディスクなどのハードウェアで実現され、背景オブジェクト要否データ作成プログラム551およびオブジェクトデータ560を記憶する。背景オブジェクト要否データ作成プログラム551は、ゲーム空間に配置された背景オブジェクトのフレーム毎の描画、非描画を判定するプログラムであり、操作部51の信号により、処理部52が読み込んで実行する。オブジェクトデータ560に含まれる背景オブジェクトデータ561は、ゲーム空間に配置される背景オブジェクトのデータを記憶している。
【0045】図6は、背景オブジェクト要否データ作成処理の動作を示した図である。処理部52が背景オブジェクト要否データ作成プログラム551を読み出すことによって、背景オブジェクト要否データ作成処理が実行される。
【0046】まず背景空間設定部521が、背景オブジェクトデータ561を読み出して、背景オブジェクト番号を設定し(ステップS61)、続いて、背景オブジェクト色を設定する(ステップS62)。
【0047】次に背景空間設定部521は、変数nに“1”を代入し(ステップS63)、背景オブジェクトおよび仮想カメラの配置位置を含めた、第nフレームにおけるゲーム空間を設定する(ステップS64)。そして背景画像生成部522が、設定された作成したゲーム空間についてレンダリング処理を行い(ステップS65)、生成された2次元画像に基づいて、フレームバッファに色情報を書き込む(ステップS66)。
【0048】次に背景オブジェクト要否データ作成部523が、フレームバッファに記憶されている色情報から、描画される背景オブジェクトを判定する(ステップS67)。そして背景オブジェクト要否データ541に判定結果を記憶する。
【0049】続いて、処理したフレームが最終フレームであるかどうか判定する(ステップS68)。全てのフレームにおいて、処理が終了していない場合(ステップS68:No)、背景空間設定部521は記憶部の変数nに“1”を加算し(ステップS69)、ステップS64へ処理を移行する。全てのフレームにおいて処理が終了した場合(ステップS68:Yes)、処理部52は処理を終了する。
【0050】図7は、背景オブジェクト要否データ作成プログラム551の実行によって作成された背景オブジェクト要否データ541の構成を示した図である。全ての背景オブジェクトについて、フレーム毎に描画あるいは非描画の情報が記憶される。ここで、例えば“1”あるいは“0”を用いたフラグ等を利用して描画、非描画の情報を記憶してもよい。
【0051】なお、ステップS67の背景オブジェクトの描画、非描画の判定において、例えば、ある背景オブジェクトの描画ピクセル数が所定のピクセル数以下であった場合、当該背景オブジェクトを非描画と判定してもよい。基準となる判定のピクセル数が大きいほど隠れオブジェクトの描画の正確さは薄れるが、描画ピクセル数の少ない背景オブジェクトの表示を省略できるため、後述するゲーム装置13において背景オブジェクトの描画に係る処理を軽減できる。
【0052】[ゲーム装置]次に、ゲーム装置13について、構成と動作を説明する。図8は、記憶媒体12に記憶されているゲーム情報に基づいてオブジェクトを配置した第1〜第3フレームを示す図である。図8(a)は第1フレーム、図8(b)は第2フレーム、図8(c)は第3フレームとし、図3(a)、(b)および(c)に示したフレームと対応する。標的オブジェクト81はゲーム空間を自由に移動するオブジェクトであり、ゲーム装置13においては、標的オブジェクト81もゲーム空間に配置される。
【0053】1つのフレームにおいて、ゲーム空間を設定する際に、背景オブジェクトについては、情報処理装置11で作成した背景オブジェクト要否データ541に基づいて、描画すべき背景オブジェクトのみを配置する。つまり、背景オブジェクト要否データ541によると、第1フレームおよび第2フレームにおいては、背景オブジェクト21〜24は全て描画すると記憶されているため、全てを配置するが、第3フレームにおいては、背景オブジェクト22および23は非描画と記憶されているため、ゲーム空間への配置処理は行わない。
【0054】図9は、本発明を適用したゲーム装置13の機能ブロックの一例を示した図である。当該ゲーム装置の機能ブロックは、操作部91、処理部92、表示部93、および記憶媒体12によって構成される。表示部93においては、図3に示した機能ブロックと同一の機能であるため、説明を省略する。
【0055】操作部91は、プレーヤがゲームにおけるキャラクタの操作等を指示入力するためのボタンやレバーなどで構成される。入力された信号は、処理部92へ出力される。
【0056】処理部92は、ゲーム演算部921および画像生成部922によって構成される。ゲーム演算部921は、操作部91からの信号、および記憶媒体12に記憶されたゲームプログラム941に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトの配置位置と仮想カメラを設定し、光源処理やシェーディング処理を行う。ここで背景オブジェクトの配置においては、背景オブジェクト要否データ942を読み込み、描画すべき背景オブジェクトのみを配置する。
【0057】画像生成部922は、ゲーム演算部921によって設定されたゲーム空間を仮想カメラから見た2次元画像としてレンダリング処理を行う。
【0058】記憶媒体12は、CD−ROM、ハードディスクなどのハードウェアで実現され、ゲーム情報940として、ゲームプログラム941、オブジェクトデータ950および背景オブジェクト要否データ942が記憶されている。ゲームプログラム941には、ゲームの実行に関するプログラムが含まれる。オブジェクトデータ950には、背景オブジェクトデータ951と標的オブジェクトデータ952が含まれ、ゲーム実行中に表示するオブジェクトのモデルデータや画像データ等が記憶されている。背景オブジェクト要否データ942には、背景オブジェクト要否作成プログラム551の実行によって作成された背景オブジェクト要否データ541が記憶されている。
【0059】図10は、ゲーム装置13の動作を示した図である。まず、ゲーム演算部921は、オブジェクトの配置位置と仮想カメラの設定を含めた、当該フレームに係るゲーム空間を設定する(ステップS101)。ここで背景オブジェクトにおいては、背景オブジェクト要否データ942を読み出し、描画すべき背景オブジェクトのみ配置設定する。
【0060】そして、透視投影変換等のジオメトリ処理によって、ゲーム空間を仮想カメラの視点座標系に変換する。(ステップS102)。次に、画像生成部922は決定した視点座標系の位置座標に基づいてオブジェクトを描画、色づけし、レンダリング処理により、ゲーム空間を仮想カメラから見た2次元画像として画像を生成する(ステップS103)。
【0061】続いて、生成した画像データをフレームバッファへ書き込み(ステップS104)、1フレーム分の画像生成に係る処理を終了する。
【0062】以上のように、レールシューティングゲーム等のような、ゲーム空間を仮想カメラが予め決められた経路に従って移動するゲームの場合、フレーム毎に背景オブジェクトの配置要否を事前に判定し、その結果を用いてゲーム空間の設定を行うことにより、ゲーム中には描画が必要な背景オブジェクトのみを配置設定することができる。したがって、背景オブジェクトの描画処理を削減することができるため、処理時間の短縮に繋がる。
【0063】図11は、本実施の形態を適用した情報処理装置およびゲーム装置のハードウェアの構成の一例を示した図である。情報処理装置およびゲーム装置のハードウェアの構成はほぼ同一であるため、両装置について図11をもって同時に説明する。
【0064】同図に示すハードウェアは、CPU(中央演算装置:Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM113、情報記憶媒体114、画像生成IC115、音生成IC116、I/Oポート117および118がシステムバス119により接続されている。そして表示装置120は画像生成IC115に接続され、スピーカ121は音生成IC116に接続され、コントロール装置122はI/Oポート117に接続され、通信装置123はI/Oポート118に接続されている。
【0065】CPU111は、情報記憶媒体114に格納されるプログラム、コントロール装置によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。図5の処理部52、図9の処理部92がこれに相当する。
【0066】ROM112は、装置本体の初期化情報を含むシステムプログラムが記憶され、図5の記憶部55がこれに相当する。RAM113は、CPU111の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体114やROM112の各種プログラムやデータ、あるいはCPU111の演算結果等が一時記憶される。図5の一時記憶部54がこれに相当する。
【0067】情報記憶媒体114は、CD−ROM、ハードディスク、DVDなどによって構成され、装置の動作に必要なプログラム、画像データ、音データおよびゲームデータ等が格納されている。図1の記憶媒体12がこれに相当する。
【0068】画像生成IC115は、CPU111の制御により、ROM112、RAM113および情報記憶媒体114に記憶される画像データに基づいて、表示装置120に表示するための画像を生成する。表示装置120は、CRTやLCD等の電気信号を目に見える像として表示する装置である。図5の表示部53、図9の表示部93がこれに相当する。
【0069】音再生IC116は、CPU111の制御により、ROM112および情報記憶媒体114に記憶される情報に基づいて、BGM(Back Ground Music)や効果音を生成する。スピーカ121は、音再生IC116によって生成された音を出力する。
【0070】I/Oポート117および118は、本装置と外部装置を電気的に接続するための回路であり、外部装置の規格に沿ったI/Oポートが設置される。コントロール装置122は、キーボード、ボタン、レバー等によって構成され、操作者の操作による指示信号が、I/Oポート117を介してCPU111へ出力される。図5の操作部51、図9の操作部91がこれに相当する。通信装置123は、装置内部に記憶される各種情報に関して、外部装置と送受信するための回路である。
【0071】以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態では、フレームバッファのRGB値を用いることとして説明したが、フレームバッファのアルファチャンネルを用いて行ってもよい。具体的には、例えば、情報処理装置11において、背景オブジェクトに与える色をRGBAとし、RGBについては本来の背景オブジェクトの色を与え、A(アルファチャンネル)に各背景オブジェクト毎の固有の情報、例えば、オブジェクト番号を設定し、これをレンダリングした結果のフレームバッファ内のアルファチャンネルをもとに、背景オブジェクトの描画、非描画を判定してもよい。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、事前に背景オブジェクトの描画、非描画の判定を行い、この判定結果に基づいて、ゲーム実行中に背景オブジェクトの配置要否を決定する。このことにより、背景オブジェクトの隠れオブジェクト処理を軽減し、処理時間の短縮が図れる。また、隠れオブジェクトをより正確に描画することができる。
【出願人】 【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社ナムコ
【住所又は居所】東京都大田区多摩川2丁目8番5号
【出願日】 平成13年9月14日(2001.9.14)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【公開番号】 特開2003−85581(P2003−85581A)
【公開日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願番号】 特願2001−280171(P2001−280171)