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【発明の名称】 似顔絵画像の作成
【発明者】 【氏名】中條 祥一
【住所又は居所】長野県松本市中央二丁目1番27号 エー・アイ ソフト株式会社内

【氏名】吉田 豊
【住所又は居所】長野県松本市中央二丁目1番27号 エー・アイ ソフト株式会社内

【氏名】水庫 潔
【住所又は居所】長野県松本市中央二丁目1番27号 エー・アイ ソフト株式会社内

【要約】 【課題】高品質の似顔絵の作成を可能とすることを目的としている。

【解決手段】人の顔のカラー画像を表わす似顔絵対象データDtgを構成する各画素データSRC(x,y)を、毛髪部分、肌部分、白目部分に対応する予め定めた3色のうちのいずれかの色に分別して、各画素のそれぞれを、その分別結果に基づいて色変換する。こうして3色の画素により構成される似顔絵画像を生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成する似顔絵画像作成装置であって、前記カラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色に分別する色分別手段と、前記画素のそれぞれを、前記色分別手段の分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を生成する画像生成手段とを備える似顔絵画像作成装置。
【請求項2】 前記予め定めた3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色である請求項1に記載の似顔絵画像作成装置。
【請求項3】 請求項1または2に記載の似顔絵画像作成装置であって、前記色分別手段は、前記カラー画像を示す明度データと彩度データに基づいて前記分別を行なう明度/彩度利用分別手段を備える似顔絵画像作成装置。
【請求項4】 請求項3に記載の似顔絵画像作成装置であって、前記明度/彩度利用分別手段は、前記明度データが所定の明度の閾値より大きいか否かを判定する明度判定手段と、前記彩度データが所定の彩度の閾値より大きいか否かを判定する彩度判定手段とを備え、当該似顔絵画像作成装置は、さらに、前記明度の閾値と彩度の閾値とを、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて変更する閾値変更手段を備える似顔絵画像作成装置。
【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の似顔絵画像作成装置であって、前記画像生成手段は、前記色分別手段の分別結果が一様な画素集団である領域毎の境界域に輪郭線を生成する輪郭線生成手段を備える似顔絵画像作成装置。
【請求項6】 請求項1に記載の似顔絵画像作成装置であって、前記予め定めた3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色であり、前記画像生成手段は、前記色分別手段で第1の色と分別された画素の画素集団である領域と、前記色分別手段で第2の色と分別された画素の画素集団である領域との境界域に輪郭線を生成する輪郭線生成手段を備える似顔絵画像作成装置。
【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の似顔絵画像作成装置であって、前記画像生成手段は、前記似顔絵画像を構成する画素の3色のうちの少なくとも1以上の色を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて、前記第1ないし第3の色のそれぞれに対応させて指定する色指定手段と、前記カラー画像を構成する各画素を、前記色分別手段の分別結果に基づいて、前記色指定手段により指定された色を用いて色変換する色変換手段とを備える似顔絵画像作成装置。
【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の似顔絵画像作成装置であって、前記カラー画像から、目、眉、鼻、口の各顔部品の存在領域を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて指定する顔部品指定手段と、前記存在領域内に含まれる各画素を2値化することにより、2色の画素により構成される顔部品画像を生成する顔部品画像生成手段と、該生成された顔部品画像を、前記画像生成手段により生成された似顔絵画像に転送する似顔絵画像修正手段とを備える似顔絵画像作成装置。
【請求項9】 請求項8に記載の似顔絵画像作成装置であって、前記顔部品画像生成手段における2値化のための閾値を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて変更する手段を備える似顔絵画像作成装置。
【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の似顔絵画像作成装置であって、人の顔部分を少なくとも含む人物画像を表わす人物画像データを記憶する記憶手段と、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて、前記人物画像の顔部分に対して輪郭線を描画する輪郭描画手段と、前記輪郭線の内側に含まれるカラー画像を構成する各画素を順に抽出して、該画素を前記色分別手段に受け渡す画素抽出手段とを備える似顔絵画像作成装置。
【請求項11】 人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成する似顔絵画像作成方法であって、(a)前記カラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色に分別するステップと、(b)前記画素のそれぞれを、前記ステップ(a)による分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を生成するステップとを備える似顔絵画像作成方法。
【請求項12】 前記予め定めた3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色である請求項11に記載のカラー印刷方法。
【請求項13】 請求項11または12に記載の似顔絵画像作成方法であって、前記ステップ(a)は、(a−1)前記カラー画像を示す明度データと彩度データに基づいて前記分別を行なうステップを備える似顔絵画像作成方法。
【請求項14】 人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成するためのコンピュータプログラムであって、(a)前記カラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色に分別する機能と、(b)前記画素のそれぞれを、前記機能(a)による分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を生成する機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項15】 前記3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色である請求項14に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】 請求項14または15に記載のコンピュータプログラムであって、前記機能(a)は、(a−1)前記カラー画像を示す明度データと彩度データに基づいて前記分別を行なう機能を備えるコンピュータプログラム。
【請求項17】 請求項16に記載のコンピュータプログラムであって、前記機能(a−1)は、前記明度データが所定の明度の閾値より大きいか否かを判定する機能と、前記彩度データが所定の彩度の閾値より大きいか否かを判定する機能とを備え、当該コンピュータプログラムは、さらに、(c)前記明度の閾値と彩度の閾値とを、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて変更する機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】 請求項14ないし17のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、前記機能(b)は、(b−1)前記機能(a)による分別結果が一様な画素集団である領域毎の境界域に輪郭線を生成する機能を備えるコンピュータプログラム。
【請求項19】 請求項14に記載のコンピュータプログラムであって、前記3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色であり、前記機能(b)は、(b−1)前記機能(a)により第1の色と分別された画素の画素集団である領域と、前記機能(a)により第2の色と分別された画素の画素集団である領域との境界域に輪郭線を生成する機能を備えるコンピュータプログラム。
【請求項20】 請求項14ないし19のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、前記機能(b)は、(b−2)前記似顔絵画像を構成する画素の3色のうちの少なくとも1以上の色を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて、前記第1ないし第3の色のそれぞれに対応させて指定する機能と、(b−3)前記カラー画像を構成する各画素を、前記機能(a)による分別結果に基づいて、前記機能(b−2)により指定された色を用いて色変換する機能とを備えるコンピュータプログラム。
【請求項21】 請求項14ないし20のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、(d)前記カラー画像から、目、眉、鼻、口の各顔部品の存在領域を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて指定する機能と、(e)前記存在領域内に含まれる各画素を2値化することにより、2色の画素により構成される顔部品画像を生成する機能と、(f)該生成された顔部品画像を、前記画像生成手段により生成された似顔絵画像に転送する機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項22】 請求項21に記載のコンピュータプログラムであって、(g)前記機能(e)による2値化のための閾値を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて変更する機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項23】 請求項14ないし22のいずれかに記載のコンピュータプログラムであって、(h)人の顔部分を少なくとも含む人物画像を表わす人物画像データを記憶する機能と、(i)作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて、前記人物画像の顔部分に対して輪郭線を描画する機能と、(j)前記輪郭線の内側に含まれるカラー画像を構成する各画素を順に抽出して、該画素を前記機能(a)による処理対象とする機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項24】 請求項14ないし23のいずれかに記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成する技術に関する。なお、ここで言う顔とは、首より上の部分で頭部を含むものである(以下、この明細書で言う顔については全て同じである)。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像処理の分野においては、画像の領域の輪郭線を抽出することによって絵を線画化したり、輪郭線を曲線によって近似する技術が知られている。この技術を用いれば、人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成することができる。すなわち、人の顔のカラー画像を色などに基づき複数の領域に分割して、各領域の輪郭抽出を行ない、その輪郭線を曲線によって近似することにより似顔絵を作成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の技術では、カラー画像が人の顔を示す自然画像であるために、高品質の似顔絵を作成することができなかった。というのも、自然画像には、照明や色むらなどによる小さい領域が多く発生してしまうため、無駄な曲線が多く発生し易く、特に、人の顔の画像ともなると、顔の微妙な凹凸や影などの影響で、無駄な曲線がより多く生成されるためである。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、高品質の似顔絵の作成を可能とすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】前述した課題の少なくとも一部を解決するための手段として、以下に示す構成をとった。
【0006】この発明の似顔絵画像作成装置は、人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成する似顔絵画像作成装置であって、前記カラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色に分別する色分別手段と、前記画素のそれぞれを、前記色分別手段の分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を生成する画像生成手段とを備えることを要旨としている。
【0007】前記構成(以下、この構成を基本構成と呼ぶ)の似顔絵画像作成装置によれば、人の顔のカラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色のうちのいずれかの色に分別することができる。人の顔は、おおまかには3つの色から構成されていることから、人の顔を3色に分類することで、無駄な曲線を生成することなしに、人の顔の特徴をつかんだ高品質の似顔絵を作成することができる。
【0008】前記基本構成の似顔絵画像作成装置において、前記予め定めた3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色である構成とすることができる。この構成によれば、確実に人の顔の特徴をつかむことができる。
【0009】前記基本構成の似顔絵画像作成装置において、前記色分別手段は、前記カラー画像を示す明度データと彩度データに基づいて前記分別を行なう明度/彩度利用分別手段を備える構成とすることができる。
【0010】この構成の似顔絵画像作成装置によれば、白目や歯の白色部分と、肌の部分とを正確に識別することができる。REGの階調値から画素の色を判定しようとすると、白目や歯以外の部分(例えば、肌のテカリ部分)を白色と判定することがある。これに対して、この似顔絵画像作成装置によれば、彩度によって分別を行なうことで、白、黒などの無彩色の部分を肌色等の有彩色の部分から確実に区別することができる。このために、肌のテカリ部分は、白色と誤判定されることがない。また、明度によって分別を行なうことで、無彩色の部分の中から確実に白色を区別することができる。
【0011】前記明度/彩度利用分別手段を備える構成の似顔絵画像作成装置において、前記明度/彩度利用分別手段は、前記明度データが所定の明度の閾値より大きいか否かを判定する明度判定手段と、前記彩度データが所定の彩度の閾値より大きいか否かを判定する彩度判定手段とを備え、当該似顔絵画像作成装置は、さらに、前記明度の閾値と彩度の閾値とを、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて変更する閾値変更手段を備える構成とすることができる。
【0012】この構成の似顔絵画像作成装置によれば、作業者は、明度の閾値と彩度の閾値を変更することで、作成される似顔絵のデザインや色を所望のものに調整することができる。すなわち、明度の閾値を変えることで、似顔絵における、目、眉、鼻、口の輪郭や、濃い色の部分を調整することができ、彩度の閾値を変えることで、肌色部分を調整することができる。
【0013】前記基本構成の似顔絵画像作成装置において、前記画像生成手段は、前記色分別手段の分別結果が一様な画素集団である領域毎の境界域に輪郭線を生成する輪郭線生成手段を備える構成とすることができる。この構成によれば、毛髪と肌と白目等の境界域を輪郭線によって強調することができることから、より高品質の似顔絵を作成することができる。
【0014】前記基本構成の記載の似顔絵画像作成装置において、前記予め定めた3色が、毛髪部分を示す第1の色、肌部分を示す第2の色、白目部分を示す第3の色であり、前記画像生成手段は、前記色分別手段で第1の色と分別された画素の画素集団である領域と、前記色分別手段で第2の色と分別された画素の画素集団である領域との境界域に輪郭線を生成する輪郭線生成手段を備える構成とすることもできる。この構成によれば、毛髪と肌の境界域を輪郭線によって強調することができることから、より高品質の似顔絵を作成することができる。
【0015】前記基本構成の似顔絵画像作成装置において、 前記画像生成手段は、前記似顔絵画像を構成する画素の3色のうちの少なくとも1以上の色を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて、前記第1ないし第3の色のそれぞれに対応させて指定する色指定手段と、前記カラー画像を構成する各画素を、前記色分別手段の分別結果に基づいて、前記色指定手段により指定された色を用いて色変換する色変換手段と備える構成とすることができる。
【0016】この構成の似顔絵画像作成装置によれば、作業者は、作成される似顔絵における毛髪部分、肌部分、白目部分等を示す少なくとも1以上の色を所望の色に変更することができる。
【0017】前記基本構成の似顔絵画像作成装置において、前記カラー画像から、目、眉、鼻、口の各顔部品の存在領域を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて指定する顔部品指定手段と、前記存在領域内に含まれる各画素を2値化することにより、2色の画素により構成される顔部品画像を生成する顔部品画像生成手段と、該生成された顔部品画像を、前記画像生成手段により生成された似顔絵画像に転送する似顔絵画像修正手段とを備える構成とすることができる。
【0018】この構成の似顔絵画像作成装置によれば、作業者は、目、眉、鼻、口の各顔部品を個別に指定することで、その顔部品を2値化された画像にて表わすことができる。したがって、所望の顔部品が強調された似顔絵画像を作成することができ、より高品質の似顔絵が得られる。
【0019】前記顔部品を2値化された画像に描くことを可能とした似顔絵画像作成装置において、前記顔部品画像生成手段における2値化のための閾値を、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて変更する手段を備える構成とすることができる。この構成によれば、作業者は、顔部品の2値化のための閾値を変更することで、似顔絵における、目、眉、鼻、口を調整することができる。
【0020】前記基本構成の似顔絵画像作成装置において、人の顔部分を少なくとも含む人物画像を表わす人物画像データを記憶する記憶手段と、作業者により操作される入力手段からの入力データに基づいて、前記人物画像の顔部分に対して輪郭線を描画する輪郭描画手段と、前記輪郭線の内側に含まれるカラー画像を構成する各画素を順に抽出して、該画素を前記色分別手段に受け渡す画素抽出手段とを備える構成とすることができる。
【0021】この構成の似顔絵画像作成装置によれば、作業者によって人の顔の輪郭が指定されることで、似顔絵作成のための処理が施される領域を人の顔の部分だけに限定することができる。したがって、似顔絵作成の処理速度を向上することができる。
【0022】この発明の似顔絵画像作成方法は、人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成する似顔絵画像作成方法であって、(a)前記カラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色に分別するステップと、(b)前記画素のそれぞれを、前記ステップ(a)による分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を生成するステップとを備えることを要旨としている。
【0023】この発明のコンピュータプログラムは、人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成するためのコンピュータプログラムであって、(a)前記カラー画像を構成する各画素を、予め定めた3色に分別する機能と、(b)前記画素のそれぞれを、前記機能(a)による分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を生成する機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを要旨としている。
【0024】上記構成のこの発明の似顔絵画像作成方法とコンピュータプログラムは、上記似顔絵画像作成装置と同様な作用・効果を有しており、高品質の似顔絵を作成することができるという効果を奏する。
【0025】この発明の記録媒体は、この発明のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を特徴としている。この記録媒体は、この発明の各コンピュータプログラムと同様な作用・効果を有している。
【0026】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様も含んでいる。その第1の態様は、この発明のコンピュータプログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての態様である。この第1の態様では、コンピュータプログラムをコンピュータネットワーク上のサーバなどに置き、通信経路を介して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロードし、これを実行することで、上記の装置や方法を実現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、次の順序に従って説明する。
A.装置の構成:B.コンピュータ処理:B−1.年賀状作成処理の全体:B−2.似顔絵作成処理:【0028】A.装置の構成本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、この発明の一実施例を適用するコンピュータシステムのハードウェアの概略構成を示すブロック図である。このコンピュータシステムは、いわゆるパーソナルコンピュータ(以下、単にコンピュータと呼ぶ)を中心に備え、その周辺にCRTディスプレイ12およびプリンタ14を備える。コンピュータは、コンピュータ本体16とキーボード18とマウス20を備える。なお、このコンピュータ本体16には、CD−ROM22の内容を読み取るCDドライブ24が搭載されている。
【0029】プリンタ14は、インク滴を吐出することにより、用紙の表面にドットを形成する所謂インクジェットプリンタであり、キャリッジを主走査方向に往復動させつつ、用紙を副走査方向に搬送することにより、用紙への画像記録を行なう。なお、プリンタ14は、インクジェットプリンタに替えて、レーザプリンタ、ドットインパクトプリンタ等の他の方式のプリンタを用いる構成とすることもできる。
【0030】コンピュータ本体16は、中央演算処理装置としてのCPU30を中心にバスにより相互に接続されたROM31、RAM32、表示画像メモリ33、マウスインタフェース34、キーボードインタフェース35、CDC36、HDC37、CRTC38、プリンタインタフェース40およびI/Oポート41を備える。ROM31は、内蔵されている各種プログラム等を記憶する読み出し専用のメモリである。RAM32は、各種データ等を記憶する読み出し・書込み可能なメモリである。表示画像メモリ33は、CRTディスプレイ12に表示する画像の画像データを記憶するメモリである。マウスインタフェース34は、マウス20とのデータ等のやり取りを司るインタフェースである。キーボードインタフェース35は、キーボード18からのキー入力を司るインタフェースである。CDC36は、CDドライブ(CDD)24を制御するCDコントローラである。HDC37は、ハードディスクドライブ(HDD)42を制御するハードディスクコントローラである。HDD42には、人物をデジタルカメラにより撮影して得られたカラー画像を表すカラー画像データが予め記憶されている。
【0031】CRTC38は、表示画像メモリ33に記憶される表示画像データに基づいてCRTディスプレイ12における画像の表示を制御するCRTコントローラである。プリンタインタフェース40は、プリンタ14へのデータの出力を制御するインタフェースである。I/Oポート41は、シリアル出力のポートを備えており、モデム44に接続されており、このモデム44を介して、公衆電話回線46に接続されている。コンピュータ本体16は、モデム44を介して、外部のネットワークに接続されており、特定のサーバ47に接続可能となっている。
【0032】このコンピュータシステムでは、オペレーティングシステムはHDD42に記憶されており、コンピュータ本体16に電源を投入すると、HDD42のブートブロックに書き込まれたローダに従ってRAM32の所定の領域にロードされる。また、プリンタ14の機種毎に用意されるプリンタドライバは、CD−ROM22に予め格納されており、所定のインストールプログラムを起動することで、CDドライブ24からコンピュータ本体16にインストールされる。このインストールされたプリンタドライバは、HDD41に記憶されており、コンピュータ本体16に電源を投入したときに、オペレーティングシステムに組み込まれ、RAM32の所定の領域にロードされる。
【0033】また、このコンピュータシステムでは、その他のコンピュータプログラムとして、年賀状を作成、印刷するためのアプリケーションプログラムが用意されている。このアプリケーションプログラムは、他のCD−ROM22に予め格納されており、所定のインストールプログラムを起動することで、CDドライブ24からコンピュータ本体16にインストールされる。このインストールされたコンピュータプログラムは、HDD42に記憶されており、所定の起動命令を受けたときに、RAM32の所定の領域にロードされる。
【0034】この年賀状用のアプリケーションプログラムの一部のモジュール(後述する)をCPU30が実行することによって本発明の各種構成要件は実現される。なお、このアプリケーションプログラムのソフトウェアプログラムは、前述したように、CD−ROM22に格納されたものであるが、これに替えて、フロッピィディスク、光磁気ディスク、ICカード等の他の携帯型記録媒体(可搬型記録媒体)に格納された構成としてもよい。また、前述したアプリケーションプログラムは、外部のネットワークに接続される特定のサーバ47から、ネットワークを介して提供されるプログラムデータをダウンロードして、RAM32またはHDD42に転送することにより得るようにすることもできる。なお、上記ネットワークをインターネットとして、特定のホームページからダウンロードしてアプリケーションプログラムを得ることもできる。あるいは、電子メールの添付ファイルの形態で供給されたアプリケーションプログラムであってもよい。
【0035】以上説明したハードウェア構成を有するコンピュータシステムでは、年賀状用のアプリケーションプログラムを用いることで、人の顔のカラー画像から似顔絵画像を作成して、その作成した似顔絵画像を年賀状の文面(裏面)にレイアウトして印刷することができる。この似顔絵画像の作成の様子について次に説明する。図2は、コンピュータ本体16が扱う、カラー画像データ(前述した、HDD42に記憶された人物のカラー画像データ)Dpiから似顔絵画像の印刷が行なわれるまでの処理の様子を示すブロック図である。図示するように、コンピュータ本体16の内部で動作している年賀状用アプリケーションプログラム61に備えられる似顔絵作成モジュール61aにより、カラー画像データDpiから似顔絵画像を表す似顔絵画像データDcfが作成される。そして、年賀状用アプリケーションプログラム61のはがき文面作成モジュール61bにより、その似顔絵画像を含む年賀状の裏面を表すページ画像データを作成して、このページ画像データを印刷コマンドとして、コンピュータ本体16の内部で動作しているプリンタドライバ63に出力する。プリンタドライバ63は、ページ画像データを印刷可能な信号に変換して、この信号をプリンタ14に送信する。
【0036】似顔絵作成モジュール61a内では、カラー画像データDpiを構成する各画素データを、色分別部61a1により、こげ茶色、肌色、白色に分別して、画素データのそれぞれを、画像生成部61a2により、色分別部61a1の分別結果に基づいて色変換することにより、3色の画素により構成される似顔絵画像を表す似顔絵画像データDcfを生成する。こげ茶色、肌色、白色の3色は、似顔絵作成モジュール61aによって予め定められたものであり、こげ茶色は毛髪部分を示す色に、肌色は肌部分を示す色に、白色は白目部分を示す色にそれぞれ対応するものである。
【0037】なお、似顔絵作成モジュール61aは、上記のような似顔絵画像の作成処理を行ないつつ、ビデオドライバ62を介してCRTディスプレイ12に、カラー画像データDpiや似顔絵画像データDcf等の各種画像を表示している。
【0038】B.コンピュータ処理:B−1.年賀状作成処理の全体:上記似顔絵画像の作成処理は、具体的には、コンピュータ本体16のCPU30で年賀状用アプリケーションプログラム61を実行することで実現している。年賀状用アプリケーションプログラム61に従う年賀状作成処理について、以下詳細に説明する。図3は、この年賀状作成処理のルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、年賀状用アプリケーションプログラム61を実行させる旨の指示がなされた以後、所定時間毎に繰り返し実行される。
【0039】図示するように、処理が開始されると、CPU30は、まず、アプリケーションウィンドウWDをCRTディスプレイ12に表示する処理を行なう(ステップS100)。図4は、このアプリケーションウィンドウWDの初期状態を示す説明図である。図示するように、アプリケーションウィンドウWDには、「はがき宛名」、「似顔絵」、「はがき文面」、「印刷」の4種類のボタンBT1,BT2,BT3,BT4が用意されており、作業者は、これらボタンBT1〜BT4を順にマウス20によりクリックしていくことで、CRTディスプレイ12の画面上で似顔絵付きの年賀状作成の作業を進めていくことができる。すなわち、図3に示すように、CPU30は、ステップ100の実行後、ボタンBT1〜BT4がマウス20によりクリックされる操作指令を取り込んで、その操作指令に対応したはがき宛名作成の処理、似顔絵作成の処理、はがき文面作成の処理、印刷の処理を順に実行する(ステップS200,S300,S400,S500)。
【0040】ステップ200で実行されるはがき宛名作成の処理は、はがきの宛名面(表面)を作成するするもので、HDD42等に予め格納された住所録データを用いて、「宛先の郵便番号」、「宛先の住所」、「宛先の氏名」等のレイアウトが定められる。このはがき宛名作成の処理は、周知の構成であり、ここでは詳しく説明はしないが、これによって年賀状の宛名面のレイアウトが決定されることになる。
【0041】ステップS300で実行される似顔絵作成の処理は、人のカラー画像から似顔絵画像を作成するもので、ここで本発明の各種要件は実現される。以下、後ほど詳述する。なお、ここで作成された似顔絵画像を表わす似顔絵画像データDcfは、HDD42に用意された所定のホルダに格納される。
【0042】ステップS400で実行されるはがき文面作成の処理は、はがきの文面(表面)を作成するするもので、キーボードからキーインされた文字データや、HDD42等に予め用意された画像データを、マウス20を用いた操作に従う所望の位置にレイアウトすることが可能となる。なお、ここでは、レイアウト用の画像データとして、ステップS300で作成された、上記所定のホルダ内に格納される似顔絵画像データDcfを用いることができる。このはがき文面作成の処理は、周知の構成であり、ここでは詳しく説明しないが、この処理によって、似顔絵画像を含む年賀状の文面を作成することができる。
【0043】ステップS500で実行される印刷の処理は、ステップS200で作成されたはがき宛名面またはステップS400で作成されたはがき文面を表わすページ画像データを、印刷コマンドとしてプリンタドライバに出力するものである。この印刷の処理は、周知の構成であり、ここでは詳しく説明はしないが、これによって年賀状の宛名面や文面がプリンタ14から印刷されることになる。ステップS500の実行後、「エンド」に抜けて、この年賀状作成処理は終了する。
【0044】B−2.似顔絵作成処理:図3のステップS300で実行される似顔絵作成の処理について、以下詳細に説明する。図5は、似顔絵作成処理のルーチンを示すフローチャートである。図示するように、この似顔絵作成処理に処理が移行すると、CPU30は、まず、CRTディスプレイ12に表示されているアプリケーションウィンドウWDを、似顔絵作成用の画面に更新する処理を行なう(ステップS310)。図6は、このアプリケーションウィンドウWDの更新後の状態を示す説明図である。図示するように、この更新後のアプリケーションウィンドウWDには、「写真の選択」、「輪郭の描画」、「パーツ抽出」、「仕上げ」の4種類のボタンBT11,BT12,BT13,BT14が用意されており(「TOPに戻る」のボタンについてはここでは言及しない)、作業者は、これらボタンBT11〜BT14を順にマウス20によりクリックしていくことで、CRTディスプレイ12の画面上で似顔絵作成の作業を進めていくことができる。すなわち、図5に示すように、CPU30は、ステップ100の実行後、ボタンBT11〜BT14がマウス20によりクリックされる操作指令を取り込んで、その操作指令に対応した写真の選択の処理、輪郭の描画の処理、パーツ抽出の処理、仕上げの処理を順に実行する(ステップS320,S330,S340,S350)。
【0045】ステップS320で実行される写真の選択の処理は、似顔絵対象である人物のカラー画像データDpiを選択するもので、作業者によるマウス操作を受けて行なわれる。作業者は、図6に示したアプリケーションウィンドウWDの右側のフォルダ一覧リストPT1からフォルダを選択して、その後、そのフォルダに含まれる画像データを表示する画像一覧リストPT2から、似顔絵を作成したい人物のカラー画像データDpiを選択する。このカラー画像データDpiは、R,G,B形式の画像データである。CPU30は、その選択されたカラー画像データDpiをHDD42等の記憶手段から読み出して、アプリケーションウィンドウWDの中央に表示する。図7は、この表示がなされた後のアプリケーションウィンドウWDを示す説明図である。図示するように、アプリケーションウィンドウWDには、選択したカラー画像データDpiのカラー画像PIが枠FRと共に表示される。その後、作業者は、この枠FRを移動・サイズ変更する、または新たに枠FRをマウスのドラッグで作り、画像中の顔の部分だけを枠FRで囲むようにする。CPU30は、その枠FRで囲まれたカラー画像を表わすカラー画像データを、似顔絵対象データDtgとしてRAM32に記憶する。
【0046】ステップS330で実行される輪郭の描画の処理は、ステップS320で選択した写真の顔の部分に輪郭線を描くものである。詳細には、ステップS320でRAM32に格納した似顔絵対象データDtgを、アプリケーションウィンドウWDに表示して、その表示を見た作業者によるマウス操作を受けて、その似顔絵対象データで表わされるカラー画像上に、上記輪郭線を描画する。図8は、その似顔絵対象データDtgで表わされるカラー画像TGが表示されたアプリケーションウィンドウWDを示す説明図である。図示するように、アプリケーションウィンドウWDの中央部に上記カラー画像TGが表示され、その右側部には、ペンの太さを選択するためのパレット用のフィールドPT3が表示される。
【0047】作業者は、まず、フィールドPT3からペンの太さをマウスクリックにより選ぶ。次いで、カラー画像TGに表示される人物の顔部分の輪郭上の適当な1点をマウスクリックする。CPU30は、図9の(a)に示すように、このクリックされた1点を輪郭線の始点として、所定の色(例えば赤色)の丸点CRを描画する。その後、作業者は、輪郭に沿ってマウスを動かし、この操作に従って、CPU30は、図9の(b)に示すように、その輪郭の上に輪郭線LNを描いていく。作業者は、マウスを用いて輪郭上を一周したら、上記始点を表わす丸点CRでマウスボタンをクリックして、この輪郭線LNを描く作業を終了する。この結果、CPU30は、図9の(c)に示すように、顔部分の輪郭の全周囲にわたって輪郭線LNを描くことができる。
【0048】なお、このステップS330で得られた輪郭線LNが、後述する処理によりそのまま似顔絵の輪郭線になるが、この輪郭線は、あくまでも似顔絵作成のためのものであることから、マウス操作は比較的おおざっぱに輪郭を描くものであっても支障はない。
【0049】図5のステップS340で実行されるパーツ抽出の処理について、以下詳細に説明する。図10および図11は、パーツ抽出処理のルーチンを示すフローチャートである。図10に示すように、このパーツ抽出処理に処理が移行すると、CPU30は、まず、CRTディスプレイ12に表示されているアプリケーションウィンドウWDを、パーツ抽出用の画面に更新する処理を行なう(ステップS610)。図12は、このアプリケーションウィンドウWDの更新後の状態を示す説明図である。図示するように、この更新後のアプリケーションウィンドウWDには、その中央部に、図9の(c)に示した、輪郭線LNが描画されたカラー画像TGが表示され、その右側には、「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4と、「色の変更」用のコントロールフィールドPT5とが表示される。
【0050】「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4には、二つのスライダレバーSL1,SL2が設けられている。上側のスライダレバーSL1は、似顔絵を作成するに際して、目、眉、鼻、口の各部品(パーツ)をどの程度の広さの範囲で描くかを指定するためのものである。下側のスライダレバーSL2は、似顔絵を作成するに際して、ハイライト(最も明るく、すなわち白色)に描く範囲を、どの程度の広さとするかを指定するためのものである。
【0051】「色の変更」用のコントロールフィールドPT5には、「色1」、「色2」、「輪郭の色」といった3つの色を指定するための色ボックスBX1,BX2,BX3が設けられている。色1は、似顔絵を作成するに際して人物の肌部分を何色で描くかを、色2は、人物の毛髪部分を何色で描くかを、輪郭の色は、前述したステップS330の輪郭の描画の処理によって作成された輪郭線LNを何色で描くかをそれぞれ指定するためのものである。各色ボックスBX1,BX2,BX3は、クリックされるとカラーパレットが表示され、所望の色をマウス操作によって入力可能となっている。
【0052】作業者は、「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4内のスライダレバーSL1,SL2を調整し、「色の変更」用のコントロールフィールドPT5内の色ボックスBX1,BX2,BX3を指定する。図10のステップS620では、CPU30は、上記作業者によって調整されたスライダレバーSL1,SL2の指定値S1,S2を読み込む(ステップS620)。その後、CPU30は、上記スライダレバーSL1の指定値S1を明度の閾値SVに変換し(ステップS630)、上記スライダレバーSL2の指定値S2を彩度の閾値SCに変換する(ステップS640)。指定値S1から明度の閾値SVへの変換f1は、図13に示すように、指定値S1の増大に応じてリニアに増大するものであり、また、指定値S2から彩度の閾値SCへの変換f2は、図14に示すように、指定値S2の増大に応じてリニアに増大するものである。
【0053】続いて、CPU30は、色ボックスBX1,BX2,BX3の指定色S11,S12,S13を読み込む(ステップS650)。その後、CPU30は、上記似顔絵対象データDtgと同一形状の似顔絵書込用の領域データ(以下、似顔絵書込用データと呼ぶ)をRAM32に用意する(ステップS660)。すなわち、図15に示すように、似顔絵対象データDtgが、主走査方向xに画素数Gx、副走査方向yに画素数Gyの矩形である場合に、似顔絵書込用データDwkも同じく、主走査方向xに画素数Gx、副走査方向yに画素数Gyの矩形となる。このとき、この似顔絵書込用データDwkの各画素データには、初期値(例えば、ゼロ)が記憶されている。
【0054】その後、CPU30は、カラー画像TGにおける上記輪郭線LNより外側の領域(以下外側領域と呼ぶ)と対応する領域を、似顔絵書込用データDwk上に形成し、この領域を白色で塗りつぶす処理、すなわち、この領域内の各画素データを白色を示すデータに書き換える処理を行なう(ステップS670)。
【0055】その後、CPU30は、似顔絵対象データDtgで表わされるカラー画像TGにおける上記輪郭線LNより内側の領域(以下内側領域と呼ぶ)から一つの画素データSRC(x,y)を読み出して(ステップS680)、この画素データSRC(x,y)のRBG値から、その画素位置(x,y)における明度Vと彩度Cとを算出する(ステップS690)。
【0056】その後、CPU30は、図11に処理を進めて、上記画素位置(x,y)の明度Vが、ステップS630の変換f1で得られた閾値SVより大きいか否かを判定する(ステップS700)。ここで、明度Vが閾値SVより大きくないと判定された場合には、CPU30は、似顔絵書込用データDwk上の上記画素位置(x,y)の画素データLL(x,y)を、「色2」を表わす色ボックスBX2の指定色S12に書き換える(ステップS710)。
【0057】一方、ステップS700で、明度Vが閾値SVより大きいと判定された場合には、ステップS720に処理を進めて、上記画素位置(x,y)の彩度Cが、ステップS640の変換f2で得られた閾値SCより大きいか否かを判定する。ここで、彩度Cが閾値SCより大きくないと判定された場合には、CPU30は、上記画素データLL(x,y)を、白色に書き換える(ステップS730)。
【0058】一方、ステップS720で、彩度Cが閾値SCより大きいと判定された場合には、CPU30は、上記画素データLLL(x,y)を、「色1」を表わす色ボックスBX1の指定色S11に書き換える(ステップS740)。ステップS710、S730またはS740の処理が行なわれると、CPU30は、ステップS750に処理を進めて、ステップS680で読み出した画素データSRC(x,y)は、上記内側領域内の最後の画素についてのものであるか否かを判定する。ここで、最後の画素でないと判定されると、ステップS680に処理を進めて、画素位置(x,y)をずらした次の画素データSRC(x,y)を内側領域から読み出して、ステップS690ないしS740の処理を繰り返し実行する。
【0059】一方、ステップS750で最後の画素であると判定されると、内側領域内の全ての画素データSRC(x,y)についての処理を終えたとして、ステップS760に処理を進める。ステップS760では、CPU30は、似顔絵書込用データDwkにおいて、「色1」と書き換えられた領域と「色2」と書き換えられた領域との境界に黒色の線を引く処理を行なう。詳細には、その境界を中心とする所定幅の領域に含まれる画素データを、黒色に書き換える処理を行なう。その後、CPU30は、似顔絵対象データDtgで表わされるカラー画像TGにおける輪郭線LNと対応する領域を、似顔絵書込用データDwk上に形成し、この領域を「輪郭の色」を表わす色ボックスBX3の指定色S13に書き換える(ステップS770)。
【0060】ステップS770までの処理により、似顔絵書込用データDwkに似顔絵画像が形成されることになる。その後、CPU30は、その似顔絵書込用データDwkを、CRTディスプレイ12上のアプリケーションウィンドウWDに表示する(ステップS780)。図16は、この似顔絵書込用データDwkが表示されたアプリケーションウィンドウWDを示す説明図である。図示するように、アプリケーションウィンドウWDには、似顔絵書込用データDwkで表わされる似顔絵画像CFが表示される。
【0061】ここまで説明してきた構成により、作業者は、「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4内のスライダレバーSL1,SL2を調整することにより、似顔絵のデザインや色を所望のものに調整することができる。上側のスライダレバーSL1を調整することで、色の判定を行なう際の明度の閾値SVが変化し、スライダレバーSL2を調整することで、色の判定を行なう際の彩度の閾値SCが変化するためである(ステップS620〜S640)。スライダレバーSL1が作業者により狭い側に調整されて、明度の閾値SVが小さくなると、ステップS700で肯定判定され易くなり、ステップS730またはS740で、白色もしくは「色1」に変換され易くなる。このために、図17に示すように、目、眉、鼻、口の輪郭や、濃い色の部分が狭い範囲で描かれることになる。なお、図中のスライダレバーSL1の周囲に描かれている楕円は、説明上、この部分の表示に特徴があることを表わしており、アプリケーションウィンドウWDに実際、このような楕円が表示されるものではない。図18、図19も同様である。
【0062】一方、スライダレバーSL1が作業者により広い側に調整されて、明度の閾値SVが大きくなると、ステップS700で否定判定され易くなり、ステップS710で「色2」に変換され易くなる。このために、図18に示すように、目、眉、鼻、口の輪郭や、濃い色の部分が「色2」として浮かび上がって広い範囲で描かれることになる。
【0063】また、下側のスライダレバーSL2が作業者により狭い側に調整されて、彩度の閾値SCが小さくなると、ステップS720で肯定判定され易くなり、ステップS740で「色1」に変換され易くなる。このために、図19に示すように、目、眉、口、毛髪を除いた肌の部分が大部分、「色1」として浮かび上がって、ハイライトの部分が狭くなる。一方、スライダレバーSL2が作業者により広い側に調整されて、彩度の閾値SCが大きくなると、ステップS720で否定判定され易くなり、ステップS730で「白」に変換され易くなる。このために、図16に示すように、目、眉、口、毛髪を除いた肌の部分においてハイライトの部分が広くなる。
【0064】上述したように、作業者は、「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4内のスライダレバーSL1,SL2を調整することにより、似顔絵のデザインや色を所望のものに調整することができる。さらに、この実施例では、より詳細なパーツ抽出を可能としている。以下、この点について詳述する。
【0065】図11に戻り、ステップS780の処理の実行後、CPU30は、詳細なパーツ抽出を行なうか否かの判定を行なう(ステップS790)。この判定は、アプリケーションウィンドウWDに設けられた「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4内の「詳細抽出」のボタンBT21(図16参照)が、マウス20によりクリックされたか否かから行なう。ステップS790で、詳細なパーツ抽出を行なうと判定された場合には、ステップS800に処理を進めて、詳細パーツ抽出の処理を行なう。
【0066】図20および図21は、詳細パーツ抽出処理のルーチンを示すフローチャートである。図20に示すように、この詳細パーツ抽出処理に処理が移行すると、CPU30は、まず、CRTディスプレイ12に詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPを表示する処理を行なう(ステップS910)。
【0067】図22は、詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPを示す説明図である。図示するように、この詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPには、2つの画像表示部WDP1,WDP2と、スライダレバーSL3、ペン選択アイコンPN等が設けられている。左側の画像表示部WDP1には、似顔絵対象データDtgで表わされるカラー画像TGが表示され、右側の画像表示部WDP2には、抽出後のパーツの画像が表示される。スライダレバーSL3は、顔部品(パーツ)を抽出する際の抽出の度合いを指定するためのものである。ペン選択アイコンPNは、顔部品を指定するために用いるペンを選択するためのアイコンである。
【0068】作業者は、まず、抽出度合い指定用のスライダレバーSL3を調整し、次いで、ペン選択アイコンPNをマウス20によりクリックして、マウスカーソルにて、抽出したいパーツを塗りつぶす作業を行なう。図22の左側の画像表示部WDP1には、左側の眉が塗りつぶされた状態が示されている。図20のステップS920では、CPU30は、上記作業者によって塗りつぶされた領域を、処理対象領域として似顔絵対象データDtg上に記憶する。なお、このステップS920の処理を行なうに先立ち、ステップS910の実行後、似顔絵対象データDtgと同一形状(すなわち、似顔絵書込用データとも同一形状)の詳細パーツ書込用の領域データ(以下、詳細パーツ書込用データと呼ぶ)DpartをRAM32に用意する処理を行なう(ステップS915)。この詳細パーツ書込用データDpartの各画素データには、白色を示すデータが予め記憶されている。
【0069】ステップS915の実行後、上記ステップS920が実行され、続いて、CPU30は、スライダレバーSL3の指定値S30を読み込む(ステップS930)。その後、CPU30は、上記スライダレバーSL3の指定値S30を明度の閾値SSVに変換する(ステップS940)。この変換g1は、図13で示した変換と同様に、指定値S30の増大に応じてリニアに増大するものである。
【0070】続いて、CPU30は、上記似顔絵対象データDtg上の処理対象領域から一つの画素データSRC2(x,y)を読み出して(ステップS950)、この画素データSRC2(x,y)のRBG値から、その画素位置(x,y)における明度Vを算出する(ステップS960)。
【0071】その後、CPU30は、上記画素位置(x,y)の明度Vが、ステップS940の変換g1で得られた閾値SSVより大きいか否かを判定する(ステップS970)。ここで、明度Vが閾値SSVより大きいと判定された場合には、CPU30は、詳細パーツ書込用データDpart上の上記画素位置(x,y)の画素データLLpt(x,y)を、白色に書き換える(ステップS980)。
【0072】一方、ステップS970で、明度Vが閾値SSVより大きくないと判定された場合には、CPU30は、詳細パーツ書込用データDpart上の上記画素位置(x,y)の画素データLLpt(x,y)を、黒色に書き換える(ステップS990)。ステップS980またはS990の処理の実行後、CPU30は、ステップS950で読み出した画素データSRC2(x,y)は、上記内側領域内の最後の画素についてのものであるか否かを判定する(ステップS1000)。ここで、最後の画素でないと判定されると、ステップS950に処理を進めて、画素位置(x,y)をずらした次の画素データSRC2(x,y)を処理対象領域から読み出して、ステップS960ないしS990の処理を繰り返し実行する。
【0073】一方、ステップS1000で最後の画素であると判定されると、図21のステップS1010へ処理を進める。ステップS1010では、詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPに設けられた「次へ」のボタンBT22(図22)が、マウス20によりクリックされたか否かを判定する(ステップS1010)。ここで、「次へ」のボタンBT22がクリックされるのを待って、クリックされたと判定された場合には、カウント値CNTを値1だけインクリメントする(ステップS1020)。なお、このカウント値CNTは、初期状態では値0がセットされているものとする。その後、CPU30は、そのカウント値CNTが値7以上であるか否かを判定して(ステップS1030)、ここで、否定判定された場合には、図20のステップS920に処理を戻して、新たな処理対象領域を指定して、この処理対象領域内の画素データSRC2(x,y)について白色か黒色かに指定する処理を行なう(ステップS930〜S990)。
【0074】この実施例では、処理対象領域として指定するパーツは、両眉、両目、鼻、口、その他の部品の7つを想定している。したがって、ステップS1030で、カウント値CNTが値7以上であると判定された場合には、上記7箇所のパーツの抽出が全て終了したとして、ステップS1040に処理を進める。なお、「次へ」のボタンBT22が連続してクリックされた場合にも、カウント値CNTはインクリメントされるように構成して、作業者が、上記7つのパーツより少ない数のパーツだけを抽出したい場合にも対応可能とする構成とすることもできる。その後、ステップS1040では、CPU30は、その詳細パーツ書込用データDpartを、詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPの右側の画像表示部WDP2に表示する。図23は、この詳細パーツ書込用データDpartが表示された詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPを示す説明図である。図示するように、詳細パーツ抽出用ウィンドウWDPの右側の画像表示部WDP2には、詳細パーツ書込用データDpartで表わされる詳細パーツ図PATが表示される。
【0075】ステップS1040の実行後、CPUは、この詳細パーツ書込用データDpartと、先に求められた似顔絵書込用データDwkとを重ね合せて、似顔絵画像データDcfを生成する(ステップS1050)。ここでいう重ね合わせとは、詳細パーツ書込用データDpartの黒色部分は似顔絵書込用データDwkに反映し、詳細パーツ書込用データDpartの白色部分は似顔絵書込用データDwkに反映しないというものである。その後、この詳細パーツ抽出処理を一旦終了する。
【0076】図11に戻り、ステップS800で上述した詳細パーツ抽出処理が終了すると、「リターン」に抜けて、この処理のルーチンを一旦終了する。一方、ステップS790で、詳細なパーツ抽出を行なわないと判定された場合には、似顔絵書込用データDwkを似顔絵画像データDcfとして記憶する(ステップS810)。その後、この詳細パーツ抽出処理を一旦終了する。
【0077】図5に戻り、ステップS340からステップS350に処理は移り、似顔絵画像データDcfの仕上げの処理が行なわれる。ここでは、似顔絵画像データDcfで表わされる似顔絵画像にペンを使い描き足しをしたり、入らない部分を削除して似顔絵画像を仕上げる。仕上げた後は、図示しない[保存]ボタンでHDD42の所定のホルダに保存できる。保存のファイル形式は、JPG・BMP・PNG等である。その後、「リターン」に抜けて、この似顔絵作成処理のルーチンを終了する。
【0078】以上のように構成されたこの実施例のコンピュータシステムによれば、人の顔のカラー画像を表わす似顔絵対象データDtgを構成する各画素データSRC(x,y)を、毛髪部分、肌部分、白目部分に対応する予め定めた3色のうちのいずれかの色に分別することにより、似顔絵画像データDcfが作成される。人の顔は、おおまかには上記の3つの色から構成されていることから、人の顔を3色に分類することで、無駄な曲線を生成することなしに、人の顔の特徴をつかんだ高品質の似顔絵を作成することができる。
【0079】また、この実施例では、色判定を明度Vと彩度Cに基づいて行なっていることから、白目や歯の白色部分と、肌の部分とを正確に識別することができる。REGの階調値から画素の色を判定しようとすると、白目や歯以外の部分(例えば、肌のテカリ部分)を白色と判定することがある。これに対して、この実施例によれば、彩度によって判定を行なうことで、白、黒などの無彩色の部分を肌色等の有彩色の部分から確実に区別することができる。このために、肌のテカリ部分は、白色と誤判定されることがない。また、明度によって判定を行なうことで、無彩色の部分の中から確実に白色を区別することができる。
【0080】さらにこの実施例では、作業者は、「範囲の調整」用のコントロールフィールドPT4内のスライダレバーSL1,SL2を調整することにより、作成される似顔絵のデザインや色を所望のものに調整することができる。すなわち、上側のスライダレバーSL1により明度の閾値を変えることで、似顔絵における、目、眉、鼻、口の輪郭や、濃い色の部分を調整することができ、下側のスライダレバーSL2により彩度の閾値を変えることで、肌色部分を調整することができる。したがって、作業者の好みが反映された似顔絵の作成が可能となる。
【0081】この実施例では、肌部分を示す「色1」と書き換えられた領域と、毛髪部分を示す「色2」と書き換えられた領域との境界に黒色の線を引くように構成されていることから、毛髪と肌の境界域を輪郭線によって強調することができることから、より高品質の似顔絵を作成することができる。
【0082】この実施例では、肌部分を示す「色1」と毛髪部分を示す「色2」とを、マウス20を用いたインターフェースにより指定することができる。このために、作業者は、毛髪部分と肌部分を所望の色に着色した似顔絵を作成することができる。
【0083】また、この実施例では、詳細パーツ抽出処理により、作業者が所望の顔部品を指定して、この指定された処理対象領域内の画素データを2値化する処理を行なっている。このために、目、眉、鼻、口等の各顔部品がより強調された似顔絵を作成することができる。さらに、前記2値化のための閾値を、作業者により操作されるスライダレバーSL3からの入力データに基づいて変更するように構成されていることから、その抽出の度合いを調整することができる。
【0084】この実施例では、顔の輪郭を作業者のマウス操作に応じて指定することができ、この輪郭の内側領域において画像処理が施されて似顔絵が作成される。したがって、処理対象領域を人の顔の部分だけに限定することができ、似顔絵作成の処理速度を向上することができる。
【0085】本発明の他の実施形態について、次に説明する。
(1)前記実施例では、似顔絵の基となる似顔絵対象データDtgを直接色変換を行なうのではなく、新たなデータ領域を用意して似顔絵画像を作成するように構成されていたが、これに替えて、似顔絵対象データDtgを直接書き換えて、似顔絵画像を作成する構成とすることもできる。
【0086】(2)前記実施例では、カラー画像データは、デジタルカメラにより撮影したものとしたが、これに替えて、カラースキャナ等を用いて獲得したグラビアのカラー画像データ等であってもよい。
【0087】(3)前記実施例では、この発明の構成要件を備える似顔絵作成モジュール61aを年賀状用のアプリケーションプログラム61に設ける構成としたが、これに替えて、他の画像印刷用のアプリケーションプログラムに似顔絵作成モジュールを設ける構成とすることもできる。
【0088】以上、本発明の実施例を詳述してきたが、本発明は、こうした実施態様に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様にて実施することができるのは勿論のことである。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿2丁目4番1号
【出願日】 平成13年9月10日(2001.9.10)
【代理人】 【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人 明成国際特許事務所
【公開番号】 特開2003−85576(P2003−85576A)
【公開日】 平成15年3月20日(2003.3.20)
【出願番号】 特願2001−273288(P2001−273288)